2011年12月29日木曜日

世界の2011年を振り返る

 昨日に休むと言っておきながら、今日もネットが使えることとなったのでさりげなく更新です。明日以降もわからんが。
 さて日本国内、というより世界中のメディアで年末ということもあって今年を振り返る特集記事が組まれております。何気にこのブログも「陽月秘抄」になってからちょうど一周年ということもあるので、2011年について、それも日本国内についてはどうせよそでもやっているのだから久々に国際政治っぽい話題で思い当たることを書いて効果と思います。

 まず今年一年を一言で言うなら、「大量に死んだ年」というのが自分の中で挙がってきます。こういうと東日本大震災を思い浮かべる方が多いかもしれませんがそれは国内の話で、世界レベルでは良くも悪くも世間を大きく騒がせた人物が次々と死んでいったせいか12月の今に至ってはもはやその死んだという事実がいまいちパッと来ない人物までいます。
 具体的にどんな連中が死んだのか、下記にざっと記します。

オサマ・ビンラディン
カダフィ大佐
スティーブ・ジョブズ
金正日

 てっきり今年はビンラディンが死んだ年として記憶されるのかと中頃まで思っていましたが、その後もどんどんと有名な人間が死んでいき、最終的に金正日が年末に死んだことでこのまま彼が話題を独占したまま年を越しそうです。さすがにスティーブ・ジョブズ氏は異なりますが、ほかの三人については言ってしまえばアメリカがかつて名指しで批判するほど敵対していた人物で、ちょっと素人っぽい考え方ですがこの三人がまとめた死んだことでアメリカの一種の軍事プレゼンスというか、差し当たっての脅威は減少したかと思います。これでベネズエラのチャベス大統領とイラクのアフマディネジャド大統領も死んでいたら、オバマ大統領はホワイトハウスでツイストを踊っただろうな。
 アルカイダについてはさすがにその脅威がなくなることはないでしょうがそれでも一つのシンボルだったビンラディンが死んだことで以前よりは弱体化が予想されますし、カダフィも死んだことであの地域のアメリカの影響力も強まるでしょう。そして北朝鮮に至ってはさすがにしばらくは継承でごたごたして外に向かって仕掛ける余裕はないでしょうし、仮に仕掛けてきたとしても今の状態では中国側も思わぬ行動に出る可能性もあってアメリカにとってはかえって好都合でしょう。

 このように見るならば、「アメリカの敵が一気に減った一年」としてとらえられるんじゃないかと思います。ただ不安要素もないわけではなく、北アフリカではエジプトなどで混乱が続いていることからテロ勢力の拡大が懸念されますし、アメリカ本国でも現在のオバマ大統領は来年の大統領選で再選するかちょっと微妙な状況です。
 ちなみに首脳の交代というと、これは一部でも報じられていますが来年は結構あちこちで変わる予定となっております。アメリカ以外で主だったところを挙げるとロシア、中国、香港、台湾と東アジア諸国で揃い踏んでおり、日本ももしかしたらまた例年の如く変わるかもしれませんしタイもまだまだ不安定、そしたら今日はカザフスタンもなんだか政情が怪しくなっているというニュースまで入ってきました。

 中国なんかは胡錦濤の次は習近平と決まっているのでまだ気楽なもんですが、ロシアでは昔では考えられなかった反プーチンデモが起こるなどまだ確定的ではありません。さらに日本メディアはお気楽ですが欧州債務危機も多分来年に本格的に火を噴く可能性が高く、今年も色々死んだせいでそれなりに騒がれはしましたが、後年になって2011年は嵐の前の静けさだったと評されるかもしれません。ちなみに友人は、「ある意味でターニングポイントの年」と評していますが。

 私個人で言えば今年は激動に次ぐ激動で、なんか3~4年分を一気に過ごしたかと思うくらいに心身への負担のでかい一年でした。何があったか事細かには書きませんが、来年に対してはさすがにもう少し落ち着きたいと思う反面、さらなる波乱を求めている節がどうもあります。本当に些細でどうでもいいことですが、夏頃は随分と目つきが緩くなっていたのを気にしていましたが、年末の今に至ってはまた学生時代後期並みに鋭さを戻してきているので、多少のことがあってもなんとか乗り切るだろうという妙な自信に溢れています。

2011年12月28日水曜日

しばらくお休みの予定

 今週に上海に帰任する予定のため、多分明日からしばらくこのブログをお休みさせていただきます。というのもこっちで無線通信が出来なくなる上、上海に戻ったらまたネットの契約とか結ぶ必要があり、うまくいけばすぐに再開できるかもしれませんが下手すら来年初頭まで更新できない可能性があります。それにしても、書く話題が多い時にこうなるとは。先月なんか疲れもあったけど、真面目にネタがなくて苦しかったというのに……。
 そういうわけなので、また適当に見に来て再開されたら応援よろしくお願いします。

2011年12月26日月曜日

香港の風水、および見えない何かについて

 昨日に引き続き1日2本の投稿、書いててなんだがいろいろと不安になってくる。こういう風に妙にテンションが舞い上がった後には決まって体調を崩しており、気のせいか夕方も一時的に物凄い悪寒に襲れました。夜を早く寝ようにも今日も2時間昼寝しちゃったし……って、昼寝のし過ぎが体調を崩す原因なのかもしれないが。
 そうしたことは置いといて本題に入りますが、先日に友人が訪ねてきて香港案内をしていた際にこんなことを話しました。

「香港のショッピングモールとホテルはどこも、1階から2階にかけ中央が吹き抜けになっている。これは龍が空に昇れるようにという風水学の概念からなのだが、香港人はやたら風水を信じるもんだから建築にもきちんと反映されている」

 実際に来てもらえばわかりますが、香港では利便や効率性を明らかに度外視して吹き抜けを作っている建物があちこちにあります。これらはすべて風水学の影響によるものなのですが、日本ではドクターコパがテレビに出なくなって久しいものの、香港では未だ現役で庶民の生活にも幅広く浸透してみんなも気にしています。

 これが多分うちの両親とかだったら「へぇ、そうなんだ」という感じで会話が終わったでしょうが、その友人は「クーロンズゲート」という結構マイナーなゲームをしていたこともあり、この私の説明にほかの人とは明らかに違う食いつきを見せました。このゲームは開発に4年かかり、プレイした人間からは「4年間もスタッフは何をやってたんだ」と思われたちょっと残念なゲームでしたが、ちょうど舞台は香港で風水学をテーマにしたアドベンチャーゲームであるだけにこの友人も興味を持ったんだと思います。なんでもその友人はこのゲームの影響で一時、風水師になろうかと思った時期もあったそうです。

 別に詳しく勉強したわけじゃありませんが風水というのは陰陽とかスピリチュアリズムと違って、意思を持った心霊とかは出てきません。そのかわり「気脈」という、人間で言えば血液のような運気の流れというものを大事にして、この気脈が血栓みたいにどっかで詰まったりしないよう上手く流れるよう構築物の配置をあれこれ考える学問……というかは概念です。元々、風水は中華圏で発達した概念でありますが恐らく香港が世界で最も風水が普及している所で、実際に私もここでプロの風水師に会ったことがあります。

 話は戻って友人との会話ですが、もちろん互いにふざけ半分ですが昨日に書いた「シチズンの呪い」を始め、ここ数週間でやたら私の運勢が悪いのは今住んでいる部屋の風水が悪いのではないかと指摘されました。そもそも風水のせいにしなくたって、狭いのは香港だから仕方ないとして今の部屋は明かりをつけても妙に薄暗い上に必要性が全く感じられない妙な段差があるなど、私も初めて入った際には「えっ、俺ここに住むの?(;゚д゚)」と思ったほどでした。上海の部屋よりはきれいだけど。
 仮に自転車で走り回れる環境であれば休日はずっと外に出て乗り回しているのですが、香港は真面目に自転車を一台も見ない、というより絶対に走れない環境ということもあって休日は家にこもっていることが多いです。それだけに今の部屋の環境は真面目にストレスの種で、やや贅沢ですがもうちょっと何とかならないかと常々感じています。会社指定だから動かしようがないけど。

 ただこのところの運のなさ、それも自分のミスによる災難だったらまだ納得できるものの、シチズンの問題など明らかに自分の範疇を越えたところで災難が降りてくるのはなにか目に見えない力が働いているんじゃないかとこのところ感じます。折しも友人に持ってきてもらった水木しげる氏の漫画「神秘家列伝」の中で水木氏が度々、「目には見ることができないが未知の力というものは確実に存在しており、私(水木氏)はそういったものを出来る限り絵に描くことで伝えようとしている」と書いてあって、なんか妙に納得してしまいました。香港にいるのももうあと少しだけですが、頼むから余計なものにはとっとと離れてもらいたいです。

ソニーとサムスンの液晶事業の合弁解消について

 今日の香港はクリスマス休暇でどこも休み。休みにやることが何も見つからない香港なだけに、かえって仕事のある日よりストレスがたまるので昨日のアジアゲームショーの記事を書いたりして過ごす。別に仕事が好きってわけじゃないけど、こうもやることないと「ファイナルファンタジータクティクス」しかやらなくなってしまうし……。

 話は本題に移って、ちょっと気になるニュースというか「ああ、やっぱり」というニュースがあったので一言入れておきます。多分ここで行う私の解説は他所ではまず聞けない内容なので、いい記事になるでしょう。

ソニー、サムスンとの合弁解消=液晶事業、全株売却へ(時事通信)

 上記リンク先のニュースによると、ソニーがサムスンと提携していた液晶事業の合弁を解消して、一緒に作った共同会社の株を全部手放すそうです。なんでこんなニュースに執着したのかというと、以前にある家電メーカーに勤める友人からこの提携について、「ソニーはきっと裏切るよ」という話を聞いていたからです。確かこれ聞いたのは2年前かな。
 その理由はと友人に聞くと、「何も液晶に限らずソニーは他のメーカーと合弁を始める傍から次々と撤退しており、もはや物作りの会社という社風が全く感じられない会社になっているから」と答えました。そのため今年9月に発表された、ソニー、東芝、日立の3社による日の丸パネル連合「ジャパンディスプレイ」についても、早晩破綻すると予言しています。もっとも「ジャパンディスプレイ」について言えば別の液晶部材関係の友人も、「赤字部門が結託しても何もならない」と言っており、むしろ業界の人ほど冷めた目で見て部外者の間でしか盛り上がっていないように見えます。

 そんなわけで友人の予言が今回的中したわけですが、折も折で先日、ソニーの後継者問題に関する記事を見たばかりだったのでちょっと思うところがあります。その記事の内容というのは現社長兼CEOのハワード・ストリンガー氏がもう大分高齢になっていることからそろそろ後釜が必要と内外から言われているのですが、どうもソニー内部ではっきりと後継者だと言える人物がいないようです。というのも現在のソニーは家電などハード部門よりもゲームなどソフトウェア部門に注力している節があり、この二つの折り合いをどうつけるかで揉めているという話で、私も外から見ているとどうもそんな感じに見えます。

 そこでさっきの友人の話で、「ソニーはもう物作りの会社じゃない」という一言です。私自身、もう日本の家電メーカーは赤字を垂れ流すテレビなんか作るのをやめた方がいいと考えており、ソニーなんかソフト部門に特化した方がいいんじゃないかと真面目に思います。業界の間で会社自体がそういう社風だともう思われているんだし、今度の政権交代を経て一気にその動きを加速した方がいいのではと、部外者で素人ではあるものの一意見として記しておきます。

 ついでなのでこのほかの経済ニュースについてもちょこっと触れておきますが、なんかネットを中心に「野村証券危機説」というのが最近流れているそうです。はっきり言ってこの会社は凄い嫌いで潰れてくれるなら実に結構なことなのですが、生憎というかここ香港ではそういった危機説を報じるニュースは見当たりませんし、私が見ている限りでも今現在ですぐ潰れるような要素は見当たりません。唯一というか野村証券に関連する話題だと、シンクタンクの野村総研のみを別の企業に売却するのではという報道であれば先々週くらいに見ました。野村総研には大学で嫌いな奴が就職したので「ヒャッホーヽ(*´∀`)ノ」と喜んだのですが、こっちだけでも実現してくれないかな。

【トヨタ アクア 発表直前】ディーラーが感じた弱点と誤解(レスポンス)

 こちらは今回トヨタが発売した、待望のコンパクトHVカーのアクアの記事ですが、なんていうか読んでて「この記事書いた奴は大丈夫か?(;゚Д゚)」と思ったので取り上げます。記事の内容は「前評判が高いアクアだけど、実はこんなところに弱点と誤解があるよ」というように書かれていると見出しを見て思うのですが、一読して「誤解しているのはお前の方じゃないか」と私は思いました。
 曰く、「スマートエントリーやプッシュスタートなどのオプションをつけ、プリウス並みの装備にしようとすると20万~30万の追加。そうするとプリウスと価格面で大差ない」という点がアクアの問題点として挙げられてまうが、そもそもトヨタがターゲットにしている販売層というのは「スマートエントリーやプッシュスタートなど、余計なオプションはいらないからもうちょっと価格の安いHVカーが欲しい」というような層じゃないかと私は思います。あくまで私の価値観ですが、仮にこうだとしたら上の指摘は意味がないんじゃないでしょうか。あとは「なんでもいいからともかく燃費を低く」っていうような層とか。新車をことごとく、「ランエボには敵わないけど、まぁそこそこ速い車だね」と評価する、三菱自動車贔屓が過ぎるベストカー以上におかしな評論記事です。

2011年12月25日日曜日

自衛隊イラク派遣を振り返る

 先月に両親が香港に遊びに来た際に親父が、「やっぱこいつは大したもんや」と自民党の石破茂氏の昔書いた本を持って来ました。内容については細かく紹介しませんがやはり時期的に自衛隊イラク派遣関連について多くの紙幅が割かれており、折も折なのでこの点について振り返るとともに私の見方を紹介します。

自衛隊イラク派遣(Wikipedia)

 米軍によるイラク戦争後、日本の自衛隊はアメリカの求めに応じて2004年1月から2006年7月にかけてサマワ市に人道支援という名目で現地で医療・インフラ支援活動を行いました。派遣当時は自民党の小泉政権でしたが、野党などからイラク派遣は憲法9条に反するとかイラクへの支援ではなく単なるアメリカへの追従だなどととにもかくにも激しい議論が起こりました。ちなみに私個人の意見として、9条とかを引き合いに出すくらいなら野党は「カンボジアへのPKO派遣の際に最も反抗していたのはお前自身だろ!」ともっと小泉元首相に言えばよかったんじゃないかと思います。
 このイラク派遣に対する私の評価ですが、総論を述べると結果的には大成功だったかと思います。ただもし仮に同じような案件が持ち上がった際に自衛隊を外国へ派遣するべきかと問われるならば、可能ならば避けたいというのが本音です。

 早速解説に入りますが、まずこのイラク派遣前に私がこの件についてどのように考えていたかを紹介します。当時の私は大学生で、今現在と比べるとエンジンを載せ替える前のハチロクみたいな実力でしたが、成長途上にあったのである意味では突破力というか論の鋭さでは今以上に光るものがあったように思います。そんなどうでもいいことは放っておいて当時の私の意見ですが、以下のような立場から派遣に賛成でした。

1、イラク各地は既に混乱状態であり、米国に正義がないからといって放っておいていいとは思えなかった
2、歴史的にも日本は中東諸国と親交が深く、実際に戦争に参加した米英よりも中間的な立場の日本が復興支援を行うべきだと考えた
3、復興支援をせずに放っておけば、テロリストが力を得て日本に対してもテロの危険性が高まる
4、当時のイラクにはいくら金を出すことよりも、現地で実際に活動する支援が必要に感じられた
5、現地で活動するにしてもボランティアでは危険性が高く、自衛能力を持つ自衛隊でなければならなかった

 といったのが主な肯定意見です。ただなんでもかんでも賛成というわけではなく、いざ実際にテロリストに襲撃された際に現行法では自衛隊がすぐに反撃し辛いことなど反対意見も少なからずあり、そうしたものを考慮しても総合的には「行けるのなら行くべき」という結論になりました。
 当時に議論されていた話題、たとえば「戦闘地域か非戦闘地域か」などといったものについても事細かに解説してもいいですがそれは今回置いといて、現在何故私が「大成功だった」と評価する理由を挙げると以下の通りになります。

1、襲撃によって自衛隊員が誰一人死傷しなかった
2、活動中、サマワ市の乳児死亡率が三分の一にまで減少した
3、アメリカとの外交関係を強化できた
4、ついでに石油利権の確保にも成功
5、災害地域に対する自衛隊の運用、国際貢献の方法に大きく幅が広がった

 イラク派遣が成功したと言えるのはなんといっても上記1番目の理由、自衛隊員が誰一人襲撃で死傷しなかったという点に尽きるでしょう。ただこれについては派遣方法が良かったというわけでもサマワ市の治安が良かったというわけではなく、サマワ市民を含めて自衛隊も警護してくれたオランダ軍による貢献や諸々の偶然によるものと言わざるを得ず、、今後海外派遣を行うに当たってはより慎重な議論が必要でしょう。

 恐らく人によっては3番と4番の成功理由については怪訝に思う方がいるかもしれませんし、多分私の後輩なんてアメリカをかなり嫌っているので「とんでもない」と言いかねませんが、これについては個人的感情ではなく国家観で語らねばいけない問題であるため、毅然として私は立派な成果理由だと主張します。
 なおこの件について石破氏は最初に挙げた本の中で、

「野党などはアフリカなど、支援が必要な場所がほかにもあるのにどうしてイラクにだけ行くのかと言いますが、はっきり言いますがイラクには石油がありますがほかの場所には日本が支援しても得られるものがないから行かないのです。国というものは多くの国民を抱える上で、常に損得勘定で動かなければならないのです」

 というように言い切っていました。もちろん石破氏も個人的には助けを必要とする相手には可能な限り助けてあげたいと思うが国を維持する上ではそういった感情で物事を動かしてはならないと述べており、なかなか感心させられる意見を主張していました。
 実際にこのイラク派遣が日本にとってどれだけ石油確保に結び付いたかはもう少し時間を待たなければ評価できませんが、行かないよりは行っておいてプラスにはなったと思います。またアメリカとの関係好転も今になって思い起こせば、後の沖縄の普天間基地をめぐる問題で致命的な段階にまで発展するのを抑えてくれたのではとやや贔屓目かもしれませんが思います。

 また5番目の理由についても、このイラク派遣を経た事で自衛隊の運用の幅は格段に広がりました。私は今年の東日本大震災を始め日本で数多く起こる災害への対策には自衛隊が欠かせないと考えておりますが、中国や韓国といった周辺国では未だに警戒感が強く、こうした余計な感情を解くためにも医療支援といった国際活動を自衛隊が行っていくことがこれから大事になってくると思います。まぁ向こうの政府にとっては「自衛隊は恐ろしい組織だ」と国民に思わせることが連中の利益に適うんだけど。

 最後にあるエピソードを紹介しますが、自衛隊が撤退する間際、サマワ市で現地住民による大規模なデモが起こりました。一体何事かと自衛隊で内容を調べたところ、なんでも「自衛隊よ、今までありがとう」と感謝するデモだったそうで、これを受け基地では緊急にアイスクリームなどを準備してデモでやってきた住民らに振る舞ったそうです。このエピソード一つとってもこの派遣が如何に成功したものかがわかるし、現地で立派に活動してくれた自衛隊員には頭が上がらなくなるのですが、なんでもこのデモを聞きつけた米英軍関係者が自衛隊に、

米英軍「一体どうやってああいうデモをやらせられたんだ?( ゚Д゚)」
自衛隊「いや、現地の人たちが自発的にやってくれたんだよ(;´∀`)」
米英軍「嘘つけよ、もったいぶらずに教えろって(#゚Д゚) プンスコ!」

 と、なかなか信じてくれなかったそうです。

シチズンの呪い

 昨日、一昨日と日本から友人が香港に遊びに来ていたので一緒にまた二日間、香港観光をしておりました。ただ香港観光といっても香港には泣きたくなるくらいに観光地がないため、わざわざラマ島(南Y島)とか行って時間潰したりしました。普段はいかない、というか一人では入り辛いちゃんとした中華レストランでおいしい晩飯が食べられただけマシだったけど。
 そんな二日間を終えた今日、別に明日でもよかったですがここ香港でゲームショーが開かれているので取材に行きました。会社としては別に取り上げる予定もなかったのですが自分の趣味もあって志願して特攻。プレスなのでタダで入場できるかなと思ったら入り口前にはプレス用窓口が見当たらなかったので仕方なく入場料払って入りましたが、何故か入り口のかなり奥まった所、入場料払った後じゃないと絶対にわかりっこないところにプレス用窓口があって地面を叩き悔しがる羽目となりました。

 こんな具合で先日に書いた「運の尽きの一週間」でも紹介したように一向に運勢が良くなる気配が見えない日々を過ごしているわけですが、今回のゲームショー入場の件以上に一昨日の一件の方がハートに来ました。

 前回の記事で私は、先週に時計のベルトが突然切れたので修理屋にベルト交換を依頼したところ、特殊な電池を使っている時計なのに、ベルト交換だけでなく勝手に普通の時計用電池に取り換えられて自慢のシチズンの時計が動かなくなった顛末を書きましたが、その後シチズンの販売店に行ってサービスセンターに向かうように住所を書いたメモを受け取りました。ただそのサービスセンターは土日は営業しておらず、平日のオフィスアワーしかやっていないということなので金土休みの自分としてはこのチャンスに行くしかないと思い、友人にセントラル(中環)周辺を案内するがてらシチズンのサービスセンターへ向かいました。

 午前中の早くから目当てのサービスセンターへ向かったわけですが、どういうわけかそれらしい店は見当たりません。住所となっているところは例の如く高層ビルなのでビル内に入っているのかと思い尋ねまわりましたがどうも聞く人みんな要領が悪かったものの、最終的には「どうもそのサービスセンターは改装中」だということがわかりました。そこでサービスセンターの電話番号になっているところにかけると、「セントラルではなく九龍半島のチムシャアツイの方に行ってくれ」と、電話の相手から指示を受けました。
 念のために先に書いておくと、香港にあるシチズンのサービスセンターはセントラルとチムシャアツイの二ヶ所で、自分の家からはセントラルが近かったのでセントラルを選んだわけでした。こんなことなら初めからチムシャアツイの方に行けばよかったなと友人と苦笑しましたが、少なくともそっちのお店は電話でも確認したんだし、夕方までに行けば直してもらえるだろうとこのころは安堵感をいくらか覚えていました。

 こんな書き方をするくらいだからもうおおよそ予想がつくでしょうが、結論を先に述べると結局直せませんでした。
 電話での確認後、自分と友人は昼食を取ってから指定されたサービスセンターへ向かったわけなのですが、こちらも商業ビル内の住所通りの部屋の前に向かってみると、またもそれらしい店は見当たりません。そんなわけでまたちょこちょこっと周辺に話を聞いて、そこだという場所に向かってみたところ、

「本日、クリスマスディナーのために12時半までの営業とさせていただきます」

 という貼り紙がシチズンのポスターも貼られてあるドアに貼られていました。ちなみにこの時の時刻は午後1時10分。
 さすがにこの時は普段から温厚ではないものの自分も友人の前で荒れて、口汚く文句を言うとそのガラスドアを革靴の先っぽで何度も蹴りました。恐らく友人がいなければかなり力を入れて頭突きしていたと思います。見ている友人も、「わずか40分差とは、本当に運がないな(;´Д`)」と呆れてました。その後も「今底辺なんだから、これからはいいことあるよ」と慰めてもくれましたが……。
 ここでも文句を書くと、第一ディナーっつったってまだ夜まで時間があるだろに。しかもクリスマスイブならともかくこの日は23日だろ、日本の天皇誕生日でも祝うつもりかよシチズンは……。

 件のお爺ちゃんの古時計ばりに動かなくなっているシチズンの腕時計は女性向けっぽいデザインながらも太陽光で動くということからこれまでお気に入りで、既に結構長く使っています。私自身が体格が小さく、特に手首に至っては女性と比較しても遜色ないくらいに細いこともあってこれが一番合っているんだろうと思っている代物だっただけに、早く修理してまた使いたい気持ちは強かったです。
 ただ友人の「ここまで運が悪いってことは、シチズンと縁がないんじゃないか」という一言を受け、なんていうかもうほかの時計を買い替えてもいいじゃないかという気が持ち上がってきました。折しもクリスマスセールでカシオの時計が割引中という広告もあっちこっちに出てるし、さらに言えば先週にこの時計のベルトが切れてから何もかもが裏目裏目にでていることは事実で、記事の題にもあるように呪いのようなものを受けている気がさやかにしています。

 なお昨日、前に書いた記事を見て心配した後輩が「この動画を見て元気出してください」とメールを送ってきました。この動画と、友人に持ってきてもらった水木しげるの漫画だけが心の救いです。

総統閣下は指原アンチにお怒りのようです(Youtube)

2011年12月23日金曜日

坂本龍馬の評価について

 坂本龍馬とくれば誰もが知っている日本史の人物ですが、率直に言って私はこの人物はやや過大評価されているきらいがあるかと思い、厳密な評価とするべく再議論するべき人物だと考えております。

坂本龍馬(Wikipedia)

 まず先に断っておくと、私は別に坂本竜馬を嫌っているわけでもなければ彼を評価していないというわけではありません。薩長同盟を仲介したことや船中八策といい、非常に先見の明のある人物であることは私も太鼓判を押します。
 では彼の評価でどこが問題なのかというと、その多くは彼と深く関わった勝海舟の証言によるエピソードです。知ってる人には有名ですがこの勝海舟という人物は非常に大法螺吹きな人物で、咸臨丸で同乗した福沢諭吉なんか非常に嫌ったほどです。その勝は生前の坂本についていろいろなことを証言しているのですが、「俺を殺そうとやってきたところ、俺の話を聞いて逆に弟子入りを志願してきた」など、聞いててほんとかよといいたくなるようなことを散々話しています。この坂本の勝への弟子入りのエピソードは勝の証言以外には確認するべき資料がなく、また私個人としても生前の坂本の行動を考慮すると彼が幕臣である勝を突然斬りにいくとは思えず(高杉晋作、伊藤博文ならやりかねないが)、恐らくこの話は勝の作り話かと思います。

 このほか千葉道場で北辰一刀流の免許皆伝を得たほどの剣術の腕前だったと巷間伝えられておりますが、現在確認される限りでは彼が認可されたのは一番低い「初目録」、しかも剣道ではなく薙刀法でしかありません。剣術の腕前は強かったという証言は残っているので恐らく本当に強かったのは間違いないでしょうが。
 また彼の妻であるお龍にまつわるエピソードについても、私は大半の話を疑っております。というのもこのお龍というのは明治期に「自分は坂本龍馬の妻だった」と盛んに喧伝して回ったと言われており、この経路からも事実かどうか怪しいエピソードがたくさん作られたのではないかと密かに睨んでおります。

 自分は歴史というものは過大にも過小にも評価してはならないと考えており、常により精密な評価とするよう研究されるべきだと考えております。しかし坂本龍馬に限らず英雄的な人物はことさら功績ばかりが大きく評価される事が多く、時によってはありもしないエピソードが捏造されることもあり、一般の人物より注意してみていく必要があります。吉良上野介など悪人とされる人物にとっても同様ですが。
 そういう意味では坂本龍馬はやや持ち上げられ過ぎなところが感じられ、今後よりバランスの取れた評価が確立されることを個人的に希望します。

2011年12月21日水曜日

日本の中国国債購入報道に対する香港の反応

 寝ても覚めても疲労が抜けないのでささっと書ける地元ネタを一本書きます。
 昨日、日系メディアなどで日本が中国の国債を購入するのを検討していると報じられましたが、これに対して香港メディアもかなり食いつきよく反応していました。どの新聞、言ってしまえば経済紙のみならず大衆紙までもが比較的大きく取り上げ、「日本が中国国債を購入することで人民元の国際化が進む」と好意的に書かれていました。

 何故このような反応を香港メディアが見せたのかは実に簡単で、人民元の国際流通規模が大きくなればなるほど香港の儲けは大きくなるからです。現在香港の金融機関は市場には流通せず、投資のみに使われるオフショア人民元相場(実際に流通しているのはオンショア人民元相場という)を始め、人民元の決済業務など中国本土から様々な優遇を得ており、これらの業務を独占することでえらい利益を上げております。そんなHSBCをはじめとした香港の金融機関は人民元が国際社会でもっと利用されればされるほどこれら業務によって得られる利益は膨らむことから、常日頃から「人民元の国際化に向けて」という音頭の元であれこれ外に向かって喧伝しています。
 なおこの日本の中国国債購入に対する私の意見はというと、日中で国債を持ち合うことによって互いに牽制となるだけでなく、前のレアアース輸出差し止めみたいな強攻策をとると中国も損するという構図が生まれることから、多少なりとも持ち合うことはお互いの利益に適うと考えています。

 ちょっと文字数が少ないのでもう一つこっちのニュースを紹介すると、この前好きな国、嫌いな国アンケートが香港で実施されたところ、好きな国の1位にはなんと香港のライバル国とされているシンガポールが入ってきました。逆に嫌いな国にはフィリピンが1位で、その次の2位には中国本土が来たのがいろいろと面白いです。

2011年12月19日月曜日

金正日の死去について

 既に各地、というより世界中で報じられていますが、本日北朝鮮が金正日総書記が死去したと報じました。私はこの報道を香港のテレビで知りましたが、江○民の例もあるからちょっと警戒しましたが、北朝鮮本国が発表しているようなので事実に間違いないでしょう。たぶん。

 報道を受けた際にまず私が思ったこととして、なんていうか前兆はあったなというのが真っ先に浮かびました。その前兆というのも、これは日系メディアも報じていましたが例の大声でシャウトしまくる北朝鮮の女子アナがここ数週間、全くテレビに映っていませんでした。私も若い頃(高校生)は彼女のモノマネを得意として、新卒時の就職活動中の面接でも一回演じた(実話)こともあったことから気になってはいたのですが、今になって思うと今回のこの報道に合わせて練習なり下準備をやっていたのかもしれません。

 それで今後予想される展開ですが、あくまで私見ながらそうそう急に何かが起こることはないと思います。ネットや変なメディアのニュースとか見ていると「すわクーデターか」などといろいろ危機感を無用に煽る記事や発言も目立ちますが、北朝鮮の軍部にとって金一族体制が続くことが軍部の利益に最も沿うことを考えると、少なくとも数年は大きな音沙汰もなく今の状態が続くかと思います。アラブの春みたいに住民が蜂起する可能性も、あの国の栄養や経済事情を考えるとありえなさそうですし。

 下世話な話をすると今回の金正日の死去で一番得したのは李明薄韓国大統領でしょう。このところ支持率も落ちていると報じられていましたし、国民からの批判そらしに使う日本への従軍慰安婦カードを切ってきたことからも相当行き詰まり感が見られましたが、今回のこの一件で一連の批判は忘れられますししばらくは支持率も持ち直すでしょう。
 次に日本への影響ですが、まず国全体にはそもそも外交すら結んでないので何の影響もありません。話題となっている朝鮮総連系の学校への授業料無償化問題も一回だけ大きく騒いでまた元の木阿弥に戻るでしょう。ただ民間では2週間程度はワイドショーのネタとして持てはやされ、先ほどの無用に危機感を煽る人間は仕事にありつけられるんじゃないでしょうか。あんなくだらない連中の話を聞くくらいなら、まだ山路徹氏の女性の口説き方講座のが社会上で価値があるような気がします。っていうかこの人は「危機管理意識、記者会見での謝り方」を東電やオリンパスに指南するべきだろう。

 あと今後の北朝鮮の出方について朝鮮事情は素人ながら一言申し上げると、やはり融和路線に傾くような気がします。ちょうど先週あたりからアメリカと交渉していてアメリカも食糧支援に合意したとか報じられていましたし、場合によっては6ヶ国協議にも復帰してくる可能性もあると見ています。根拠としては金正日時代ほどまだ支配権力が確立していないのと、中国から経済官僚を呼び寄せて改革開放政策についてレクチャーを受けているという報道からです。
 日本として最も望ましいのはやはり6ヶ国協議が再開し、多少お金を払ったっていいから拉致被害者の帰還を実現させることです。もっともこちらからどうこうするような話ではないので、まずはしばらく様子見に徹するほかありませんが。

 最後に、今日のこの報道を受けて日経から読売、サーチナってかほぼすべての報道機関で「影響を受け株価が大幅下落」という見出しで日経平均株価を報じてましたが、今日の下落幅は105円で、私だけかもしれませんが「大幅下落」という表現を使うほど落ちているようには思いません。さすがに200円落ちたらえらいこっちゃと思いますがこの程度の変動でいちいち大騒ぎするほどだとは思いませんし、先ほども書いたように無用に危機感を煽るような書き方で個人的にはなはだ気に入りません。

2011年12月18日日曜日

運の尽きの一週間

・12月11日
 昼間は仕事だったが適当にはっちゃけて家に帰る。散々ゲームして楽しく過ごして満足感とともに眠ろうとしたら急に悪寒が来る。

・12月12日
 前夜の悪寒のせいでほとんど眠れないまま会社に出勤。体調も非常に悪く、昨晩に食べた物が未だに胃の中であらん限りの存在感を発揮して吐き気も覚える。さすがにまずいと思ったので上司に話して素直に早退するが、家帰って布団くるまっても全然体温が作れないから寒くてしょうがない。会社からがめてきた貼るカイロだけが、唯一感じられる温かみだった。

・12月13日
 さすがに一日中寝たのでどうにか体が動けるまでに回復。とはいってもまだけだるさは残っていたが、さすがにそうそう休んでいられない。昼休みに昼食のパンを買いに出かけたところ、左腕の時計のベルトが切れ、同僚と「下駄の鼻緒じゃないけど縁起悪いね」と話すが見事に的中する。
 夕方、突然次の日に取材予定が入り、当初は別の人間が行くことも考えられたが英語だけの説明会ということで急遽自分が行くことに。病み上がりなのに。おまけにその日に遅番を終えて帰宅途中に飲食店で晩飯食べてると電話が入り、「悪い、原稿差し替え」と他部署からの連絡を受け急遽事務所にUターン。振り回される一日だった。

・12月14日
 12日にあまり食べられなかったから前夜にラーメン半チャーハンと大量に食べたところ、消化器官の調子が悪いままでまたも胃の中で際立つ存在感。吐きそうな気分のまま朝8時から取材先へ。来年香港で開かれる金融会議の朝食を兼ねたブリーフィングだったが、参加者みんな英語が上手くて何言ってるかほとんどわからなかったが、唯一記憶に残ったのは香港の大手銀行CEOがメシ食うのがやけに早かったということだけだった。それでもきちんと原稿に仕上げられたからまだ救いだ。
 やはり胃の調子が悪いので昼食は抜き、夜も食事量を抑えた。

・12月15日
 日~木出勤だからこの週はこの日が最後。今日が終われば思い切り寝られると思って頑張る。昼には職場のみんなで飲茶を食べに行くが、胃の調子が悪いのにまたそこそこ量を食べてすこし気分を悪くする。

・12月16日
 休みということで朝、昼、晩を限りなく眠り続ける。真面目に測ったら14時間くらい寝ていた。

・12月17日
 昨日に寝過ぎたからちょこっと外出。歩いている最中に時計の修理屋を見つけたから13日に切れたベルトの交換を依頼するが、何故か頼んでもないのに勝手に電池まで交換された。自分の使っている時計はシチズンの「エコドライブ」という太陽光で駆動する時計のため、通常の電池とは異なる電池が使用されている。そのため焦って戻すように頼むが、「こういうのは2年で取り替えるんだ。ほら、ちゃんと動いてるだろ」と言われて、確かに動いているのを確認する。が、やはり家に帰った頃にはまた止まっていた。ネットでも確認したが、やはり普通の電池はダメらしい。この辺でいろんな糸が切れて泣き崩れる。

・12月18日
 出勤。昼休みにシチズンの香港サービスセンターへ行こうとするが、あらかじめ電話をかけたら誰もでんわ。土日はやっていないようだ。仕方ないので仕事を終えた後の夕方にシチズンの専門店に行ってみるが、やはりサービスセンターじゃないと対応できないと追い帰される。
 帰路、ここ1週間で急激にメガネが合わなくなって焦点がずれ、吐きそうになりながらも自宅に戻り今に至る。自衛隊のイラク派遣を振り返るものとか、来年の香港行政長官選挙についてでも書こうと思ってたがとてもそんな精神状態じゃなく、頭痛と闘いながらこの記事を書いている。
 それにしてもここまでやる行動すべてが裏目に出るのも随分久しぶりな気がする。人間、何やってもダメな時はたまにあるとは肝に念じているが、先週に後輩に、「俺は逆境の中でこそ真価を発揮するタイプだ( ゚∀゚)」と言った矢先でもあるので、くじけちゃダメだと何度も自分に言い聞かせている。

2011年12月16日金曜日

ネパール王族殺害事件について

 先日にブータン国王が来日した際は日本中で大フィーバーとなったそうですが、こういう外交を見るにつけやはり王室というものは大事だと実感させられます。私は中学生くらいまでは天皇制を批判していましたが、アメリカやフランスなど王室のない国とイギリスや日本の外交を比べた際にやはりこういったロイヤルファミリーがいるといないと全然戦術の幅が違っており、また日本の歴史的流れから言ってもやはり皇室は大事だと現在は思うように至っています。また世界を見回してもタイではこのところ何度も政変が起きましたが、そのたびに王室が極めて重要な役割をして混乱を最小限に食いとどめております。仮にいなかったら、本当にどうなってるんだろうな。
 そんな世界の王室たちですが、最近になって十年前のネパールで大きな事件が起きていたことを知りました。

ネパール王族殺害事件(ウィキペディア)

 この事件の概要を簡単に話すと、2001年6月のある日、王族内の夕食会中にディペンドラ王太子が銃を乱射し、ビレンドラ国王を含む王族9人が一度に亡くなったという事件です。事件自体は現場にいた国王の孫婿であるシャヒ大佐によって明らかにされましたが、犯人のディベンドラ王太子はその場で自殺を図って事件3日後に死亡しています。
 王族が一度にこれほどなくなるという非常にショッキングな事件内容はもとより、この事件は当初より陰謀論が強く疑われています。主だったものをあげるとまず犯人のディベンドラ王太子の銃創は後ろから撃たれたもので、自殺を図ったとするには不自然な姿勢で発砲している点と、事件後に国王に即位した王弟のギャネンドラの一家だけは全員無事だったことがあります。

 こうした背景からこの事件は宮中クーデターという見方が未だに強いそうですが、今となっては真相はもうどうでもいいことになりつつあります。というのもネパール王室はギャネンドラ国王時代に専制を強めようとする国王に対して大きな民主化運動が起こり、2008年に王制は廃止されて共和制に移行しました。
 結果的に言えばこの事件がきっかけでネパール王室は潰れることとなったわけです。皮肉と言えば皮肉ですが、当然の帰結と言えば当然かもしれません。

日本に影響を残した外国人~レオ・シロタ

レオ・シロタ(Wikipidia)

 今日紹介するレオ・シロタはその「シロタ」という名字から一見して日本人ハーフかと思われるかもしれませんが、この人はれっきとしたユダヤ系ウクライナ人で親類に日系人関係者はおりません。幕末にイギリス人外交官としてもっと名前が知れ渡ってもいいくらいに活躍したアーネスト・サトウも出生自体は日本と全く関わりがありませんが、世界は広いもので日本語の発音に近い苗字を持った外人は意外に多いようです。

 早速解説に入りますがシロタの職業はピアニストで、5歳からピアノを弾き始めると幼少時から神童とも呼ばれ、19歳になってウクライナからウィーンに留学してからはめきめきと腕を上げていき「リストの再来」とまで呼ばれトップクラスのピアニストとして名を馳せました。
 そんな世界的ピアニストがどうしてまた日本と関わるようになったのかというと、こちらもまた日本が誇る偉大な音楽家の山田耕筰がシロタのハルビン公演の際に日本への招聘を行ったことがきっかけでした。シロタはこの誘いを快諾して1929年に妻と既に生まれていた娘を伴い日本へ訪れ、当初は半年間の講演旅行で終えるつもりだったところを、山田耕筰の依頼を受けそのまま東京音楽学校ピアノ科教授に就任して日本に留まり続けました。

 勘のいい人なら既にお判りでしょうがこの時期には既にドイツ、オーストリアでユダヤ人迫害が始まりつつあり、オーストリアに本拠を持つシロタもそうした背景があって日本滞在を選んだのかと思われます。かくして日本は世界トップレベルのピアニストを指導者として招くことに成功したわけですが、当時はシロタ以外にも東京音楽学校には世界有数の外国人教授が集まっていたようで、日本の音楽史において大きな発展に貢献したと言われております。

 その後、日本を含め世界は徐々に戦争期に突入していくわけですが、シロタは延々と日本に滞在し教鞭を取り続けました。ただ1939年に16歳となった娘だけが進学のためにアメリカの女子大へ留学したことになるのですが、太平洋戦争開戦直前の1941年に娘に会うため渡米したシロタは娘から「戦争が始まっては別れ離れになる。このままアメリカに留まろう」と説得を受けることとなります。
 たまにゾルゲ事件を取り上げては開戦直前まで日米の一般民衆は戦争が起こるとは考えていなかったと書く奴がいますがこれは明らかな間違いで、むしろ日本側は世論に押されて政府が開戦を決めた節があります。現に情けなさすぎてあまり書きたくありませんが、何故開戦となったのか半藤一利氏の取材で当時の陸軍幹部は「いや、なんとなくそういう空気だったから」と証言してます。

 話はシロタに戻りますが、この時の情勢はまさに娘の言う通りと言ってもいい状況であったにもかかわらずシロタは、「東京音楽学校で私を待っている生徒たちがいるのだから戻らないといけない」と言い残し、その年の11月に日本へ帰国しました。なおこの時にシロタが乗った船は、アメリカから日本行きの船としては最後の便となりました。そしてこの1ヶ月後、日米は開戦して親子の間の通信は途絶えます。

 アメリカに残された娘はシロタからの仕送りがなくなったことを受け、数ヶ国語を操るほどの才能を持っていたことから通信社でアルバイトを開始したのを皮切りに、最終的には戦争情報局で対日プロパガンダ放送を担当する仕事を受け持つようになります。これらの仕事の中で得られる日本側の放送から両親の安否情報を捜していたそうです。
 その後、日本が1945年に降伏し、当時働いていたタイム誌の日本特派員から両親は無事で軽井沢にいるという情報を得た娘は何とかして日本に渡ろうと手を尽くし、1945年の12月24日、GHQの民間人用員として厚木に降り立つこととなります。

 法学部出身者限定となってしまいますが、勘のいい人なら既にお分かりの通りにこのレオ・シロタの娘こそ日本国憲法草案作成の過程において非常に重要な役割を果たし、現在も存命されているベアテ・シロタその人です。
 今回この記事を書くに当たり、非常に情けないのですがほとんどウィキペディアのページから引用しております。本当ならもっといろいろ調べたり、毎日新聞社が「日本を愛したユダヤ人ピアニスト レオ・シロタ」という本を出しているからこれを読んだ上で書くべきなのですが、非常に興味深い内容の上に可能な限り早くこのブログでも紹介したいと思ったことから見切り発車でもう書くことにしました。私自身、ベアテ・シロタ氏については法学の授業で習い、子供の頃に日本にいたという事実自体は知ってはいたものの、どうして親子が日本に来たのか、そして別れ離れになったのかについては全く知らなかっただけに強い衝撃を受けたとともに、その父親のレオ・シロタのその功績と人となりについても感動を覚えました。

 最後にこの親子の戦後の帰結ですが、当時レオ・シロタ夫妻は軽井沢に強制疎開されており、八方手を尽くした娘からの連絡を受け1945年内に無事再会を果たすことが出来ました。それにしても父親は音楽界、娘は憲法において日本に多大な功績を残してくれたとのことで、真面目にこの親子には感謝で頭が上がりません。憲法に関して一言付け加えておくと、当時において日本国憲法はアメリカの憲法以上に人権、平等思想が強く反映されており、間違いなく世界屈指の憲法に仕上がり、現在にまで機能するというとんでもない代物なだけに、こんなええ娘さんをよう生んでくれたとレオ・シロタに対してしみじみ思います。

2011年12月14日水曜日

問責決議案の乱発について

 当初は今度ホンダが発売するエヌボックスという軽自動車にケチつける記事を書いてましたが、途中で書いててつまらなくなったのでまた時事ニュースを取り上げます。たた一言だけ書いておくと、最新型のシビックといい、最近のホンダ車のデザインは真面目に「よくこんなのが審査に通ったなぁ」と思うほど頭をかしげるものが多いです。ついでに言えばトヨタはカムリのデザインは凄くいいが、なんで今度出す予定の軽量FRスポーツの86のコンセプトカーを白黒パンダカラーで作らないのか理解できません。まぁ実際これも「ヤマハ2000GT」同様に「スバル86」なんだろうけど。

仙谷氏 問責可決連発は「統帥権干犯」 野党対応を批判(産経新聞)

 そんな車のニュースを放って取り上げるのは上記の仙石氏の発言ですが、この発言内容に対して私も基本的に同意です。
 先日も山岡、一川の二閣僚に対して野党が問責を出したことについて私も記事を書いて自民党など野党に対して「死ね( ゚Д゚)ヴォケ!!」と主張しましたが、そもそも論として出したところであまり意味の見いだせない問責決議案を出して無駄に審議時間を減らすということにあまりいい感情を持ちません。第一、与党時代に出された問責決議案をことごとく無視して実質的に価値をなくしたのは自民党本人ですし。

 その一方で民主党の仙石氏についても野党時代は何かあるたびにすぐに問責を出して、しかも後半に至っては会期末に「出すのがいつも恒例だから」と可決しないとわかっていながらも一時期出していたこともあるので、今更になって統帥権の干犯などというのはさすがに言ってはならないでしょう。まぁこれで与野党を一緒に体験したんだし、今後は反省して野党に転落しても同じことをしないようにしてもらいたいものです。
 ただ真面目な話、そろそろこういった無意味な行動は与野党には慎んでもらいたいです。仮に閣僚が問題のある発言や行動をしたというのであればそれこ通常の国会内で批判するか、もしくは野田首相の若いころのように街頭に立って市民に訴えかければいいだけの話で、こんな無駄としか思えないデモンストレーションに時間をかけるのは効率がいいとは思えません。私は政治は一種のショーだ、パフォーマンスだと考えてはいますが、こういう三文芝居を見せられるのではたまったもんじゃありません。

 最後に豆知識ですが、最近になって大分知られるようにはなってきたものの、今回仙石氏が引き合いに出した「統帥権の干犯」という言葉は戦時中に軍部が暴走した際に多用した便利なツールとして活躍しましたが、実はこの言葉を最初に使ったのはほかならぬ政党勢力であった鳩山一郎で、彼が使ったのを見て軍部も「いい言葉があるじゃないヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノイエーイ」と一緒になって使うようになったそうです。どうもこの一族は要所要所で余計なことをしでかしてくれるものです。

2011年12月11日日曜日

失われた十年を歩む欧州

 前にも似たような記事を書いている気がしますが、ちょっと香港の新聞でも書かれていたのでまた取り上げようと思います。
 昨日の香港の経済紙にて「日本の失われた十年を警戒する欧州」という見出しの記事が載ってあり、内容は見たまんまで日本のバブル崩壊後にのたうった失われた十年のようにこの不況が続くのではというものでしたが、はっきり言って私はそのように考えており、これから欧州各国はよほどの改革や事件が起きない限りは少なくとも2015年までは不況が続くと思います。

 日本は失われた十年と言われる1990年代、国内外から散々に「日本の金融は遅れている」と言われてきましたが、現代において改めて振り返ってみると私は日本の金融はあの時代にある意味で世界最先端を突っ走っており、それが故に真っ先に破綻して真っ先に復活したのではないかと見ております。住宅ローンの膨張から破綻、消費者金融を中心とする闇金の跋扈、メガバンク形成による資本増強など、一つ一つの過去に起きた事実が今他国で実際に起こっており、見ていても私には真新しさを感じません。
 それ故に今の欧州をはじめとした世界の金融界に対する処方箋こと、具体的にどうすればいいのかという対策もはっきりわかっていますが、その効果的な対策を各国政府が踏み切ることは出来ないだろうこともわかっています。もったいぶった言い方をせずに何すればいいのかというと、不良債権となっている資産を可能な限り早く処分した上に収益の上げない企業への融資を直ちに止め、中小を中心に企業をどんどん潰せばいいだけです。ついでに小さな銀行なんかも統廃合を進めればなおよいでしょう。

 これはやることだけ言えば実に単純明快ではあるものの、やるとしたらそれなりに覚悟が要ります。まず収益を上げずに銀行の融資で生き残っているゾンビのような企業を潰すということは失業者を増やす行為で、これにより社会不安が増大することは間違いありません。日本は小泉政権時にこれをやりましたが、今思うとあの時は中国の高度経済成長が始まった頃であったために失業者の増加がまだ最小限に食いとどまったような気がします。仮に今同じことをしたら社会不安はあの時の比じゃないでしょう。

 話は欧州に戻しますが、現在の債務危機は2008年のリーマンショックに端を発していることは間違いありません。ただこのリーマンショック後において、アメリカはまだ金融機関へのストレステストをしっかりやって現在のようにやや平静を取り戻した一方、欧州では金融機関はおろかギリシャのように国家財政まで粉飾決算しており、まだまだ調べたらいろいろ出てくると考えてもいいんじゃないかと思います。しかも日本の例を見ている癖に、こういってはなんですがまだ危機感がどうも足りていないような気がしてなりません。

 恐らく日本のメディアではまず報じられていないかと思いますが、こちら香港の現地紙では今の日本の金融機関は資本力も高く他国と比して有利な状況下にあると書かれてあり、私もこの説を信じます。なおかつ現在は円高が続いており、企業買収するにしても何するにしても、日本円が世界においてもうちょっと猛威を振るったっていいんじゃないかとも考えています。

 あとこれは蛇足かもしれませんが、こちら香港で毎日毎日金融関係の記事を見ていて、金融というのは複雑になればなるほど破綻リスクが高まると同時に、社会に対する貢献価値が減少するのではなのではとこの頃良く思います。一時期はMBA取得者がさも知った風な顔して複雑な金融工学がどれだけ素晴らしいかなどを喧伝していましたが、それらを使うことによって社会はどれだけ豊かになるのかと言えば現在においても非常に疑問です。私自身がマネタリズムが苦手ということもありますが、もっと単純明快なルールに縛る方が安定さを保てるのではというのが今日言いたかったことです。
 ……人民元のオンショア、オフショア相場の話でも今度解説しようかな。

横浜DeNAの監督人事について

 整うまでにかなりごたごたしましたが、プロ野球の横浜ベイスターズの主要株主がTBSからモバゲーを運営するDeNAに移り、正式に球団売却が成立しました。早速球団人事にも着手されて当初は横浜にも在籍して文字通り”日本球界の生きた化石”と言っても過言ではない工藤公康氏が監督に就任すると報じられましたが、すでにGMに就任していた高田氏と意見が合わなかったとのことで最終的には中畑氏に落ち着いたようです。
 こういってはなんですが、工藤氏が監督に就任しなくて私は良かったと思います。こういうと私が工藤氏を嫌っているように見えるかもしれませんが実際は非常に高い評価をしており、その実績は言うに及ばず、野球界で科学的トレーニングを早くから取り入れるなど指導者としての資質も決して低くはないのではないかと見ています。ただいきなり監督というのはやはり荷が重すぎるように思え、最低限数年間はコーチ職を経験してからの方が当人にとっても良いのではないかと考えていただけに今回の結末はすとんと納得できるものでした。

 こんなことを考えていた一方、実は密かにある人物のベイスターズ監督復帰を陰ながら期待していました。その人物というのはほかならぬ、


                 
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    /             \
   /                  ヽ 
    l:::::::::.                  | 今日は勝つよ!
    |::::::::::   (●)     (●)   | 
   |:::::::::::::::::   \___/     |  
    ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ
山下大輔(やました だいすけ)@大ちゃんAA保管庫」より

 そう、私が期待していたのは2003~2004年の監督在任期間中にベイスターズを二年連続最下位にしただけでなく、「ピッチャー、デニー」をはじめとする数々の迷采配を披露した「大ちゃん」こと山下大輔氏です。
 こう書くと身も蓋もないようですが確かに在任期間中は成績は良くなかったものの、この期間に後にホームラン王となる村田選手や今回の日本シリーズでも活躍した内川選手、そして怪我が多いことで有名になった多村選手など球界を代表する野手が次々とベイスターズで生まれていった(そして去って行った)ことを考えると、案外大ちゃんの采配というのはそこまで悪くなかったんじゃないか、もっと時間を待てばよかったのではと思うところがあります。

 こうした地味な選手育成のほかにも「昔はノーエラーの山下。今はノーヘアーの山下です」、「はげましておめでとう」などと周囲をほっと和ませる明るく温和な性格がことのほか大好きで、ベイスターズ生え抜きでもあるんだし今回また就任してくれないかと本気で期待してました。
 まぁ結果は、確かに残念には終わりましたけど、何もこれが最後というわけじゃないんだし自分は大ちゃんの日本野球界復帰を切に願っています。ちなみに上記の大ちゃんAAの中で一番好きなのはこの下の奴です。

           ,-=;, 
          {__7!          地球から出ていけ━━━━(゚A゚)━━━━ !!!!!
          〔_ラレ        ,、_,-‐y;
           `y"l       rヲレへシ'" 
           iト-ヘ、      (_;フイ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  r;_/iレソ
            l  'ヽ      ル ||              し ン′
              ヽ   ヽ     レ' ||!            人_フ
             V  ヽ,    |   |.|●)  (●)   _/ /
              ヽ   ヽ,  ト = }{\___/   :::::::/ /
               `i 、,  ヽ, }- ルハ\/  :::-r'" シ´
                V   `;|   i∨  ̄~7  ン〈___/ 
                V丶  |   リ >,    ( <_ br="">                 ヾ  {   ソ レ ン ;_ン'" 
                  ゝ、ゝ = 〃ソノ__/
                   `ー-=-‐''~ ̄       ミミ
 
                                .        _ ,.... -‐‐
                                   ,...- ' ゙゙ :::
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2011年12月10日土曜日

本当に問責を出すべき相手

 本当は昨日のうちに書いておきたかったのですが、三日連続で頭痛が続いたので今日に書くこととなりました。今日は体調は良くなったのですが病み上がりのせいかやけにテンションが高い状態が続いており、持病が持病なだけに大人しく昼寝をして過ごしました。昼寝するのは毎週のことだけど。

 さていきなりですが、久々に政治関連の話題で激怒させられるニュースが出ました。真面目な話、壁に向かって頭突きを本気でしそうになったほど頭に来るニュースで怒り心頭に来ています。

首相強気、菅氏の轍踏む? 一川、山岡2閣僚続投 政権運営厳しく(産経新聞)

 昨日の国会最終日、マルチ商法に関わっている山岡消費者相と失言と無教養ぶりを露呈させた一川防衛大臣に対して問責決議案が出て参議院で可決されました。この問責決議案の可決に対して野田首相は二閣僚を続投させると発言していますが、日本のメディアは今後の国会運営に支障が出るのは間違いない、野党側が審議に応じるか定かではないとどこも書き殴っています。
 恐らくこの時点だと問責が出された二閣僚に対して私が怒っているように思われるかもしれませんがそれは違って、私が許せないのは自民党を初めとした野党にほかなりません。恐らくこんな怒り方をするのはまずもって私だけじゃないかと本気で思うので理解し辛いかもしれませんが、私が野党の何に怒っているのかというと、一体何故こんな小物ども相手に大騒ぎして本当に排除すべき人間を無視しているのという、この一点に尽きます。その排除すべき人間とは下記の人物です。

在日米軍再編:普天間移設 鳩山氏「辺野古以外、探す努力を」 日米へ影響否定(毎日新聞)

 私は今の状況下で本当に問責を出すべき、というより政界から徹底的に排除するまで追い詰めねばならない人物とは鳩山由紀夫元首相だと見ています。その根拠は、って説明する必要もあるのかというくらいに非常に腹立たしいのですが、首相在任中に「トラストミー」と言っておきながら発言を二転三転させた挙句、首相退任時には「米海兵隊が存在する必要性がある」といって米軍基地の辺野古移転を決めておきながら、退任後には「米海兵隊の必要性など方便」だと平気でのたまいました。その上で今回の「辺野古以外も探すべきだ」とまた議論を根底から覆すようなこの発言、しかも別ソースで見たようなちょっと自信がありませんが、この発言の前には「元総理として言わねばならない」などとほざき、自身の影響力、海外メディアへの波及力を全く考慮しないどころか確信犯でこのようなことを述べており、あくまで私の主観ですが一川防衛相などより遥かにずっと沖縄を愚弄しているとしか思えません。言葉通りの意味じゃなく、この人は万死に値する。

 ここまで言えばもうお分かりかと思いますが、私が野党に言いたいのは鳩山を無視してなんであんな小物二人に問責を出したのかというこです。はっきり言いますが山岡消費者相にしろ一川防衛大臣にしろいようがいまいが箸にも棒にもかからない小物で、役には立たないかもしれませんがそれほど害もない人物です。それだけ人材に乏しい民主党についてはお寒いというか残念ではあるものの、こんな二人に対して存在するだけで確実に害をまき散らす鳩山をどうして放っているのか、何故もっと批判しないのか、野党は物事の優先順位を明らかに履き違えているとしか言いようがありません。嫌味な言い方をすると、自民党内には森元首相をはじめ未だに余計な口を出す首相経験者が何人もいるから敢えて鳩山を無視したんじゃないかと疑う気持ちすらあります。

 また野党に限らずこの件については日本のメディアに対しても納得いかない気持ちが強いです。多少うぬぼれがあるのかもしれませんが私と同じような考え方や主張をするメディアが何でいないのか、一川防衛相をあれだけ取り上げて批判しておきながらなんでここで鳩山が出てこないんだと、大きな声では言えませんが今日自宅でネットニュースを見ながら「政治センスのかけらもないクズどもめっ!」とわめいていました。右から左に情報を流すだけが仕事ではないんだし、もっと全体の動きを見て報じる人はいないのかと納得いかないことばかりです。
 という具合で真面目に荒れていましたが、先ほど確認したら産経がちゃんとこの点を突いておりました。産経の政治記事はバイアスがかかることが多いからあまり評価していなかったけど、今回のこの件で少し見直しました。まぁバイアス取っ払ったら購読者が逃げるという台所事情はよくわかるんだけどさ。

普天間移設「県外やめた」もやめちゃった鳩山氏(産経新聞)

2011年12月9日金曜日

秋田の弁護士刺殺事件の判決について

秋田の弁護士刺殺、無職男に懲役30年判決(読売新聞)

 読んでて少し気になった事件なので、取り上げることにします。
 リンクを貼ったニュースというのは秋田県で起きた殺人事件の判決を伝える内容なのですが、事件内容が読んでて納得いかないというか奇妙な点があります。なんでも加害者の男が被害者の弁護士宅に押し掛けたことを受けて110番がなされたそうなのですが、それを受けてやってきた警察官らは何故か被害者を加害者と間違えて組み伏せ、そこを加害者が剪定はさみで胸を突いて殺害したそうなのです。

 仮にこの通りであれば被害者が殺害されたのは明らかに警官の不作為によるものでその責任について追及されるべきなのですが、あちこちのニュースを見る限りですと今回の判決ではその点を指摘した痕跡は見当たりません。しかもほかのソースからの報道だとどうも殺害状況について警察と加害者で大きく食い違っており、どちら側の主張がどの程度根拠があるのかも触れられていません。
 そしてなによりも、一人の殺害に対して懲役30年というこの判決内容には奇妙さを覚えます。私は厳刑主義なのでかねてから犯罪者にはもっと厳しい罰をと常日頃から主張しているものの、ほかの殺人事件と比べて今回のこの懲役30年という判決は頭抜けているというか、何故だか重すぎるように感じます。当初は被害者が弁護士であることから法曹界の慣れ合いの果てかとも思いましたが、先ほどの警察の不作為を考慮するとまた一つ裏があるのではないかと勘ぐってしまいます。

正解を見えなくさせるもの

 このブログではあえて取り上げませんでしたが、先日に中国で路上で寝そべっていた女児が車で二回も引かれたにもかかわらず周囲の人間が誰も介抱しようとしなかったというニュースが大きく話題になりました。この現場は監視カメラの映像に残っていたこともあってネットにも動画が流れましたが、さすがに自分は見ることができませんでした。この事件を受けて中国では社会の道徳心について大きく議論が起こり、裕福にはなったかもしれないが道徳が失われたなどという声も持ち上がっていました。

 翻って日本ですが、この中国の事件に対してはやはり批判的というか、これだから中国はというような論調をいくらか見ました。まぁ確かにその通りではあるのですが、その一方で日本もこれを他山の石にしていいものかと私はちょっと懸念していました。さすがに車に引かれても無視するようなことはそうそうないかもしれませんが、それ以外の細かいところで日本人も道徳心が薄れているのではと少し思うところがあります。
 そんな風に思っていた矢先、先日にこのブログの読者からメールで「他人とぶつかっても何も言わない人が増えているように思うがどうでしょうか」という質問を受けましたので、その時の回答内容をここでも紹介しようと思います。

 まずなんで日本人は道徳心が下がった、と少なくとも一部で思われるようになったかですが、根底にはやはり他人となるべく関わりたくなくなったのが一番大きいかと思います。私自身の体験で言えば小学校などで散々に「自主性を持て」と言われてほかの人と違う行動をとったら周りから総叩きにあった体験もあり、かといって型通りの対応を取ったら「誠意がない」と言われたりして、なんというか世の中を生きてて正解が見えないような印象を覚えたことがあります。ある人には通用してもほかの人には全く通用しないとでもいうのか、そういったことがどんどん増えてきてだったら初めから可能な限り接触を持たないように、揉め事に関わらないようにする人が増えているのではないかと思います。

 じゃあどうすればこういった状況を打開できるのかですが、私はそもそもの原因は「正解を見えなくさせている存在」があるせいだと考えています。その見えなくさせている存在については敢えて説明することを避けますが、そういったものを排除するのが最も確実で適当な処方だと見ており、自分もその一助にならんと活動を続けています。

2011年12月6日火曜日

埼玉県三郷市、千葉県松戸市通り魔事件の犯人逮捕を受けて

埼玉・千葉連続通り魔の高2男子「なたで殺そうと思った」さらなる犯行準備か(産経新聞)

 昨日、先に埼玉県三郷市と千葉県松戸市でそれぞれ女子中学生と小学生を襲った通り魔事件の犯人が捕まりました。事件内容の残虐さはもとより、弱い存在を狙うという通り魔という犯罪手法から周辺地域の住民はさぞ不安だったかと思いますが、比較的早い時期に犯人を捕まえることが出来て本当によかったかと思います。そういう意味では捜査を行った警察の努力には頭が下がりますし、尊敬の念を禁じ得ません。
 あまりプライベートなことを書いても仕方ないのですが、実はこの両事件の起きた現場というのは自分にとってまさに「庭」ともいうほどの地元で、特に松戸市の事件現場周辺なんて日本にいた頃はお気に入りのサイクリングコースの上にあります。下手すりゃ毎週一回は通っていてもおかしくないくらいに足しげく通ってた場所なだけに、この事件の報道を見た際にはまざまざと周辺風景が頭に思い浮かびました。

 それだけに事件の経過も気になってはいたわけですが、犯人の目撃情報などから若い男だろうとは思ってはいたものの案の定というか高校男子が捕まりました。恐らく一昔前であれば「何故高校生が?」とか思ったかもしれませんが、自分の世代はあの神戸連続児童殺傷事件を見ており、最近はしょうもない理由でこうした犯罪を起こす人間が良く取り上げられるので犯人の年齢についてはあまり気にはなりませんでした。
 たた犯人が少年であることから、事件内容が内容故にまず家裁から地裁へ逆送されることは間違いないものの、成人が同じ犯罪を行ったのに対してはいくらか罪刑は軽くなることが予想されます。まぁ16歳なんだし、死刑は私もさすがにかわいそうだと思うので無期懲役くらいで二度とシャバに出さない程度がいいかと勝手に考えているわけですが、ふと昔に少年法と更生について友人と交わした会話を思い出したので、その話をここで紹介しようかと思います。

 確か友人とその話をしたのは今から7年前の2004年だったかと思いますが、当時線路に自転車を投げ込んだとして中学生が捕まったというニュースがあったのですがそのニュースを引用して私は友人に、「中学生なんだから、線路に自転車を投げ込めば最悪脱線する可能性があることがわかるだろうし、知らないとは言わせられないな。補導じゃちょっと軽すぎるから死刑くらいで済ませた方がいいと俺は思うんだが」と、横で誰かに聞いてたら真面目に引かれそうなことを話したのですが(実際に別の友人は引いた)、私の言に対して友人も慣れているのか、「そうだねぇ……」となんともないような返事を返してきました。ただ友人は返事をしてからしばらく考え込み、しばらくの間があっておもむろに口を開くと、

「その中学生がふざけ半分で自転車を投げ込んだのか、それともほかの事件のようにむしゃくしゃしたとかで投げ込んだのかまではわからないけど、中学生の頃って当人にとってはテストとかで大変かもしれないけど生活は社会とは完全に隔絶された、いわば純粋培養みたいな環境じゃん」
「せやね」
「でしょ。だけど高校生、大学生って年齢を重ねるにつれて大人の世界の不条理とかと人間って接していくじゃん。そういう大人の世界の不条理にぶち当たってカーッとなって事件を起こすというのであれば、もちろん許される行為じゃないけどまだ心情的には僕は理解できるんだよ。だけど中学生のなんも悩みもない時分にむしゃくしゃしてこういう事件起こすんやったらさ、ある意味もう救えない人間とちゃうかな」
「ゆうねぇ君も。でも確かに、中学生くらいのどうでもいい悩みで事件起こすんやったら成人したらどんだけ事件起こせやええっちゅうねんって話やな」
「そうそう。そんでさ、少年法って如何に更生させるかという目的で作られているから成人に対する刑法の内容と比べて緩いんだよね。これ僕の考えだと逆で、鉄は熱いうちに叩けじゃないけど、むしろ成人より厳しい刑罰で臨まないといけないんちゃうかな。そういう意味で花園君の死刑にするべきっていうのも正しい気がする」

 自分も友人も非関西圏から進学してやってきた口なのでいい加減な関西弁ですが、当時の雰囲気を思い出して書くとこんな感じのことを話しました。自分はてっきり過激な方だと自認してましたが、言っちゃなんですがこっちの友人の方がずっとダーティな性格をしていたというわけなのですが、自分もすっかり影響されてしまってこの友人の考えに染まっております。
 もちろん更生できる犯罪者、少年犯を更生させるに越したことはありませんが、自分はやはり世の中には煮ても焼いても食えない奴、どうやっても救いようがない人間というのが存在しているかと思います。そういった人間は片っ端から処刑台に送れとまでは言いませんが、更生なぞ期待せず社会がコストを支払ってでも完全に隔離して一般人に累が及ばないようにしなければいけないのではないかと時たま思います。

 今回この話を書こうと思ったのは冒頭に挙げた通り魔事件に加え、この前ふと調べなおした2000年に起きた「名古屋中学生5000万円恐喝事件」がきっかけでした。この事件自体も非常に呆れるというか加害者に対して怒りとも憎しみともつかない妙な感情を持たされるのですが、なんとこの事件の主犯の二人は少年院出所後にパチンコ店から1200万円を強奪する事件を起こして再び逮捕されていました。逮捕時の年齢は22歳だったということですが、一体何のための少年法か、更生なのかと非常に複雑な気持ちにさせられます。
 またこれ以外にもいちいち挙げはしませんが、有名な少年事件の犯人が出所後に再び犯罪事件を起こしたという例をいくつか知っております。偏見と非難されても構いませんが、私は今回の通り魔事件の犯人である高校生は何をどうしたって出所後に再び同じような事件を起こすのではないかと思え、二度と社会に出してはならないと深く感じます。神戸連続児童殺傷事件の時にはまだ14歳以上を大人と同じ刑法で裁く法律がありませんでしたが今はもうあります。

  おまけ
 この記事で挙げた「名古屋中学5000万円恐喝事件」ですが、うちのお袋と話をしていた時に何故か出てきて、しかもお袋の方が私より細かくこの事件のことを覚えていました。私は普段から「記憶力においてはお袋より上だ」とよくお袋をいびっていたのですが、この時ばかりはお袋も普段の恨みがあったのか、「どや、私のがよく覚えてることもあるんやで( ゚∀゚)」とデカい顔してきて何も言い返せませんでした。これ以降は反省して、あまりデカい顔しないように気を付けてます。

2011年12月5日月曜日

経済の強さと為替の二律背反について

 なんかこのところ日にちの感覚が曖昧になっているのでやや確実ではありませんが、確か先週にIMFが日本の財政状況を取り上げて健全化するように勧告を出してたと思います。もっとも日本を批判する前にどうして今までギリシャとかを見逃していたんだといくらでも言い返しますし、こんな世界にした張本人は私はIMFだと思っているのでこの勧告は特段気にする必要がないと思います。
 ただこの勧告が出た当初、「この勧告を真に受ける奴が出て円安に動かないものか」とちょっと期待しました。と同時に、単純に円高に持ってくためには景気を悪くするのが一番だと思ったのでその辺の当たり前な考察をまとめます。

 まずなんで私がIMFの勧告で円高に動かないものかと思った理由ですが、これは今の日本の景気と財務状況ががいいことから円高になっているからです。テレビでは不況不況といつも念仏のように唱えられているものの、前にも記事で書いたように今年第3四半期に日本はあれだけ震災でやられたにもかかわらずGDPプラス成長を記録しておりますし、失業率も欧米各国、ひいては隣の韓国と比べても遥かに低い状態を保っております。さらに言えば今後も震災からの復興需要が高まることも予想され、確かにリーマンショック前までとはいかないまでも絶望的に景気が悪い状態ではなく、相対的にはいい状態を維持し続けるでしょう。

 こんなことはなにも日本に限らずほかの国もわかっており、また日本の財政は借金漬けとはいえ対外債務はほとんどなくてデフォルトの危険性が全くないことから日本円は人気を博し、今の70円台後半という円高につながっているわけですが、じゃあ逆の円安に誘導するためにはどうすればいいかとなると単純に日本の経済と財政に危機感を持たせればいいことになります。
 そういう意味で先のIMFの勧告なんかある意味で危機感を煽るのにいい材料じゃないかと思ったわけなのですが、さすがにそうも単純にはいかずに未だに日本円は70円台をさ迷っております。一方、世界的にも危機感が煽られまくって実際にギリシャとかイタリアでシャレにならない事態に陥っている欧州ではユーロ安が進んでおり、ドイツなんかこのおかげかなり羽振りが良くなっていると聞きます。そのかわり周りの反発も買っているようですが……。

 こうしてみると景気がいいと通貨が高くなり、悪いと安くなるというある意味では正常な市場原理が働いているようにも見えます。となると「円安に持ってきて景気がいい状態を保つ」というのは今のこの時代だと、なんだか非常に難しい高等技術なような気がしないでもありません。実際に韓国もリーマンショック後にウォン安となってこの世の春を謳歌しましたが、ウォン高になるや急にサムスンが赤字出したりとただ通貨に助けられただけで裏打ちされた経済力でないことが一部露呈しました。といっても、ヒュンダイの車はデザイン面などで下手な日本車よりいいとは思うが。
 となるとじゃあどうすればいいかですが、はっきり言って今はあまりいい手があるとは思いません。強いてあげるとしたら内需を高めることでしょうがこれ以上日本の内需を高めろったって、現時点でも異常と言っていいくらいの高水準にあることを考えるとちょっと難しい気がします。それであれば行くとこまで行って一旦悪くなって、そっからまた這い上がるという老荘思想的な態度で臨んでいる方がこの際いいかもしれません。とりあえずまとめとしては、円安にしようったって好景気とはなかなかセットにならないということです。

2011年12月3日土曜日

東條英機暗殺計画に関わった二人の柔道家

 以前に東條英機の記事を書いた際にウィキペディアを閲覧したのですが、その中に書かれていた「東條英機暗殺計画」にいくらか興味を引く内容が書かれていました。
 最近批判のトーンが落ちてきていますが東條英機は特高を非常によく活用して密告者やら自分を批判したメディア関係者をあの手この手で葬るなど、実質的に恐怖政治を敷いておりました。そのため彼が権力の座にある限りは批判はおろか政策提言すらできず、早くに太平洋戦争は負け戦だとわかり降伏、もしくは和議に応じるべきと考える政治家や軍人も少なからずいたものの、東條がいる間はそれらを実行するのはほぼ不可能でした。

 最終的に東條はサイパン陥落の責任を取る形で首相職を辞任、とはいっても本人はまた自分の分をわきまえずにえらく抵抗したそうですが、岸信介が事実上の暗殺脅迫にも屈せず造反したことで引き摺り下ろされることとなりました。ただ彼が退陣するまで降伏主導派の中では、東條暗殺を本気で計画する人間も出ており、あの細川護煕元首相の父である細川護貞氏も宮中にいた戦時中の自身の日記にて、「もはや東條を殺すしかない」という考えを木戸幸一に伝えたところ、「滅多な事を言うべきでない」と制止されたという話が載せられています。なおこの時のことについて細川護貞氏は、「制止されて部屋を出たところ、急に恐ろしくなって膝がガクガクと震えだした」と書いています。

 そうした数ある東條英機暗殺計画の一つに、ある二人の柔道家が関わった例があります。その柔道家とは牛島辰熊とその弟子である木村政彦のことですが、今の今までこの二人について何の知識も持っていなかったためにこの話を知った時に調べてみたのですが、なかなか興味深い人生をたどった柔道家であることはもとより写真を見ていろいろと非常に凄まじいインパクトを受けました。百聞は一見に如かずなので、ウィキペディアから引っ張ってきた写真を早速載せます。


牛島辰熊


木村政彦

 この二人の写真を見た第一印象をありのままに述べると、「こんな奴らに命を狙われて、生き残る自信がねぇ(゚д゚;)」、というものでした。っていうか、恐すぎるだろ二人とも……。

 まず件の東條英機暗殺計画についてですが、これは石原莞爾などとも交流のあった牛島辰熊と陸軍少佐の津野田知重が1944年に企図したもので青酸ガス爆弾を投げつけるという計画だったそうで、その鉄砲玉として牛島は愛弟子の木村政彦を使おうと考えていたそうです。ただ計画は実行される前にばれて牛島も津野田も憲兵隊に捕まったために未遂に終わったそうですが、何故だか処分は軽く執行猶予刑で済んでます。

 そんな二人の柔道家ですがどちらも全盛期には最強と呼ばれる程の実力者で、特に木村については「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」とまで言われ、現代にいたるまで歴代最強の柔道家という呼び声も高い人物です。ただ二人とも柔道家としては不運な人生をたどっており、牛島は柔道の興隆を目指して国際柔道協会というプロ柔道団体を設立したことから、その功績からすれば最高段位である十段まで登りつめてもおかしくなかったのに九段にとどめられ、木村もこれに参加したためか七段で終わったそうです。
 ただ木村は戦後、ある意味で日本初の総合格闘家に転身してブラジルでブラジリアン柔術のエリオ・グレイシーを破ったり、力道山との確執のある試合など多くのエピソードを残しています。人に歴史ありとは言いますが、一つの事件からこうしたいろんなエピソードにつながっていくのを見るたびに歴史に面白味を感じます。

2011年11月30日水曜日

日本に影響を残した外国人~シーボルト

 シーボルトとくれば例のシーボルト事件で有名ですが、意外にもこの人単体で取り上げられることはあまり多くないような気がします。

フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト(Wikipedia)

 まず敢えて先にシーボルト事件についてさらりと説明しますが、この事件は鎖国がされていた江戸時代中期に長崎の出島に来ていたシーボルトが、帰国の際に国防上で重要なことから持出し禁止、というかほとんどの人に対して閲覧禁止となっていた日本地図を持ち出そうとしたことがばれ、当時の幕府天文方・書物奉行の高橋景保らなどが処分され、シーボルト本人も再入国禁止となった事件のことを指しております。

 上記の事件の流れからすれば一見シーボルトはオランダ人のように見えますが、何を隠そう彼は生粋のゲルマン民族ことドイツ人です。当時の日本はオランダ以外とは通商をしていなかったためにオランダ人以外が日本に上陸することは本来ありえないことなのですが、なんとシーボルトはドイツ人でありながらオランダの許可を得て、オランダ人のなりすまして日本にやってきていました。
 一体何故そこまでして日本に来たかったのかは本人に聞く以外は多分ないでしょうが、こうした特殊ないきさつからシーボルトというのは日本を視察するためにドイツ(地域はヴュルツブルク)から送られてきたスパイだったのではないかという説もあるくらいです。ただシーボルトスパイ説に対して私は、当時神聖ローマ帝国だったドイツが遥か彼方の東洋の一国である日本にまでスパイを送る理由があるとは思えず、ただ単にシーボルト自身が東洋に対して強い興味があったから来ただけなんじゃないかと考えています。

 そんな不可解な経緯でもって日本にやってきたシーボルトですが、母国ドイツで大学出の医者だっただけに長崎で大活躍し、高野長英を初めとした後の幕末時代に活躍する蘭学者を数多く育成したほか、現地女性の楠本滝との間に一人娘までもうけました。しかし1828年に帰国する際に高橋景保から贈られた日本地図が見つかり(見つかった経緯については台風による座礁など諸説ある)、処刑こそ免れたものの国外追放処分を受けることとなります。
 なおこの時に持ち出そうとした地図ですが、何を隠そうあの伊能忠敬が作った大日本沿海輿地全図の縮図でした。恐らくシーボルト事件の際に渡った縮図は没収されたでしょうが、既にコピーか何かを作っていたのかシーボルトはオランダに帰国してからこの地図をヨーロッパで刊行しており、日本を開国させたマシュー・ペリーにも提供しております。ペリーはそのコピーのコピーともいえる地図を持って日本にやってきたわけですが、実際に一部海岸とその地図を照らし合わせてみると距離などがピタリと一致しており、たかが土民国家とでもなめていたのもあるでしょうがその測量技術の高さに目を見張ったと言われております。

 話はシーボルトに戻しますが、帰国後はオランダで働き続けていましたが前述のペリーによって日本が開国されて外国人も出入りできるようになった後、シーボルト事件から実に31年後の1859年に再び日本の地を踏み、日蘭交渉の場などで活躍したとされます。その後はドイツに戻り1866年に70歳で死去しました。

 このようにシーボルトは幕末における蘭学者の育成にとどまらず開国に至る過程で重要なキーパーソン役を果たしており、日本に与えた影響は果てしなく大きな人物です。また彼のみならず彼の娘の楠本イネ、またシーボルト事件の後にオランダで設けた長男二男のアレクサンダー・フォン・シーボルトハインリッヒ・フォン・シーボルトら親族は明治期の日本に外交や研究分野で活躍しており、彼がいたかいないかでは間違いなく日本の歴史は変わっているでしょう。

 最後に若き頃のシーボルトのエピソードを紹介しますが、なんか喧嘩っ早い性格だったらしくて、大学在学中になんと33回も決闘をしていたそうです。ガンダムファイターじゃないんだから、そこまでしなくともという気がします。

2011年11月29日火曜日

なかなか進まないオリンパス騒動について

 またもオリンパス騒動についてです。自分でもしつこいかなと思うのでこれまで見送ってきましたが、今日は香港現地紙が一斉にこの問題をまた取り上げたので自分も取り上げることにしました。
 まずいきなりですが、どうもロイターが流したのをみんなが取り上げたそうですが、今回の一件がばれるきっかけとなった企業買収でアドバイザーとして報酬を受け取った、ある意味黒幕ともいえる日本人はどうも香港に潜伏しているそうです。もともとこちらに住居を構えていたようで大まかな住所ももう報じられていますが、記者が訪問しても現在は特に返事がないそうです。

 こうした新情報を受けてどの新聞もまたぞろ特集を組んだわけですが、またも登場のサウスチャイナモーニングポストでは大きく紙面を取って「邪悪を見逃す日本」という見出しでなかなか全容が明らかとならない日本の捜査を暗に批判し、「Domestic」と締めくくっております。曰く、ウッドフォード元社長がオリンパスが不正を行っていると発表したにもかかわらず、日本メディアは当初はこれを完全に黙殺し、騒ぐ外国メディアを尻目に発表から四日目になって取り上げたと指摘。また明るみに出てから2カ月が経っているにもかかわらず日本の捜査機関もまだ全容を解明しないなど、どうも社会ぐるみで同族をかばいだてしているようだと批判しています。
 しかもこの新聞がなかなか手厳しいのは、かつてのあの朝青龍騒動を引き合いに出していることです。朝青龍が暴行事件を起こした際に日本メディアは一斉に彼を叩いて引退に追い込んだと淡々と書いて、このオリンパス騒動と対比させています。朝青龍が引退することになったのは事件性から言っても私も当然だとは思うものの、あの時の朝青龍批判と今のオリンパス批判とでは熱の差が大きくあることには同意です。

 またこれまで敢えて黙っていましたが、今月初旬に各メディアでは「オリンパス、上場維持の公算強まる」という見出しの記事が一斉に流れましたが、率直に言うとこの報道を見て私は非常に腹立たしく感じました。というのもまだ事件の全容がほとんど明らかになっておらず、流出した資金が一体どこをどのように流れたのか、黒社会に流れていないのかもわかっていない段階で一体何を以って上場維持と言い切れるのか。しかも全部わかりきっている癖になかなか捜査に協力せず全容を明らかにしない現オリンパス経営陣を見ておきながら、日系メディアはこんな連中をのさばらしていいと本当に思っているのか、上場を維持させていいと思っているのかと強い憤りを覚えました。

 もう言う必要もないかと思いますが、私はオリンパスが上場を維持するのは反対です。仮にすぐにでもオリンパスが捜査に協力した上で経営陣が退陣することをはっきりと言明したのであればともかく、どうもまだしぶとく抵抗しているのを見る限りだとまだ爆弾級の情報を隠しているんじゃないかという気がしてならないからです。それこそ外国メディアで流れているように、ヤクザとかに金を流したとか。
 繰り返しになりますがこの件に関する日系メディアの報道、捜査機関の手ぬるさにもイライラしてしょうがないです。いつまでも同じこと報じてもつまらないというのはわかりますが、まだ何もわかってない段階なのだからもっとしつこく追いかけたりはしないのか、多少汚い言葉使ってもいいんだからもっと批判するべきじゃないでしょうか。

 自分はメディアというものは別に権力にすり寄ろうが何しようが好きにしたっていいと思います。その権力者が善人であるのであれば。
 逆に悪人については権力者であろうとなかろうとすり寄るのは間違いだと思っており、よくマスコミは反権力だ、社会の木鐸だなどと自己主張しますがそういう議論の前に良識を築く努力をしたらと、このオリンパス騒動を見ていてよく思います。

2011年11月27日日曜日

オリンピアンシティのクリスマスイルミネーション

 先日、会社で記事を翻訳して書きながら、ちょっと興味を持った場所が出来たので昨日行ってきました。



 昨日行ってきたのは西九龍にあるオリンピアンシティというショッピングモールです。一体何故こんなところに買い物するわけでもないのに来ようと思ったのは、上の写真に写っている猫(?)の飾りがすごい気になったからです。

猫室~Postgal workshop

 上の写真の飾りのモチーフとなっているキャラクターは、香港のアニメ会社「猫室」が作ったティントン(ding dong)というキャラです。このキャラクターの特徴を公式サイトに書かれている通りに列記すると、

・自らの耳に絆創膏を貼りたがる猫
・ウエストバッグにゴミばかり集めて詰め込んでいる
・いつも前向き

 だそうです。ちなみに登場するほかの人間キャラクターの中にはメガネをかけた気弱そうな少年、っていうか明らかにのび太っぽいキャラクターがいるので、ゴミが入っているウエストバッグといい多かれ少なかれドラえもんの影響を受けたキャラクターでしょう。





 そんなティントンが今年、オリンピアンシティのクリスマスイルミネーションに採用された(ほかはトイ・ストーリーとか)という記事をこの前書いていたわけですが、このやる気のなさそうなキャラクターが妙に印象に残ったので、ちょっと見に行こうと思ったわけです。暇だったというのが一番の理由ではありますが。ちなみにその記事を書いている際にこの猫室について予備知識を入れようとネットで「香港 猫室」と検索かけたら、自分のブログ記事がヒットしてちょっとビビりました。











 もともと香港は土地柄かクリスマスイルミネーションにはなかなかこだわる場所だそうで、この頃はデパートやショッピングセンターなどで様々な趣向を凝らした取り組みがなされています。その飾り付けのセンスも素人の自分が言うのもはばかりますが、なかなかセンスが良くて見ていてそんなに悪い気がしません。逆に中国本土の北京や上海のこういった飾り付けはもうちょっと真面目にやれよと言いたくなるくらいいい加減なものが多く、店頭に張られるサンタのステッカーも3月くらいまで貼られたままになっていることもざらです。





 オリンピアンシティの外には高さ20メートルくらいの上記のツリーも作られていました。多分これもクリスマス終えたら取り壊すんだろうな、ちょっともったいない。
 ちなみにこの日、最近すっかり遠ざかっていることから出汁の効いたうどんかそばをやけに食いたがっていたところ、たまたまショッピングセンター内でそれらを扱っている店を見つけました。店はうどんとそばでそれぞれ分かれていて悩んだ挙句にそばのお店に入って食べましたが、そこのお店のそばは確かにうまかったものの絶望的なまでに量が少なく、全然食べたりなかったので店出た直後にうどん屋にはしごしました。やはり日本人は醤油、つゆ系の味が途絶えるとおかしくなるんだなと自覚した一日でした。

大阪ダブル選の結果について

 既にあちこちで報じられているので皆さんも聞いているかと思いますが、本日行われた大阪府知事、市長選挙にて維新の会所属の橋下氏、松井氏が揃って当選しました。この選挙に対する私の感想はというと、ここまで結果が先に見えていた選挙もそうそうないという一言に尽きます。

 日本国内の報道を見ていないのであまり詳細な検証をしたわけではないのですが、今回の大阪市長選での橋下氏の主張は府と市で重複している仕事を整理、単一化して無駄を省くということと、それらを統合して法制度化していくいわゆる「大阪都構想」でしたが、対する平松氏の主張は聞いてて私は何も覚えることがありませんでした。はっきり言ってしまえば橋下氏に対して「独裁だ」などといってネガティブキャンペーンをしていただけに過ぎず、これという政策提言が何もなかったことが全く支持を得られなかったのじゃないでしょうか。
 ちなみにちょうど一ヶ月くらい前に新聞各社が予備調査を実施していましたが、朝日が「橋下氏がリード」と報じたのに対し、読売は「両者五分五分」と発表していました。読売新聞はかねてから橋下氏に対して批判的な論調にもかかわらず「五分五分」と表現せざるを得なかったことを考えると、一か月前の時点で相当部分で決着がついていたのでしょう。

 それにしても平松氏側はこれで本当に選挙を戦っているつもりだったのでしょうか。あまり馬鹿にしすぎるのもなんですがかつての武部幹事長時代の自民党の選挙を彷彿させるくらいに笑っちゃうくらいの稚拙な選挙戦略で、これではただ徒労をかけに行ったようにしか見えません。これは自民党の政治家にも言えますが、昔と今とで選挙のやり方も大分変っているにもかかわらず未だにそれに気づけない人間がやや多すぎます。もっともそれは敵失ことスキャンダルを頼みにする民主党にも同じことが言えますが。

2011年11月26日土曜日

中国バブル崩壊を喜んで報じる日系メディア

 前回記事で私は、経済記事というのは景気のいい話より悪い話のが書きやすく、読者も記者も少なからず景気の悪い話を追おうとする傾向があるのではと言及しました。その上で私は、それが真実ならまだしも景気がいい状態が続いているにもかかわらず敢えて悪いように報じるメディアがあると指摘し、その代表格として根拠もなく中国経済崩壊論を日系メディアはやたら報じたがる傾向があるのではと主張しました。そこで今回はあちこちで叫ばれている中国経済崩壊論を一つ一つ取り上げて、それが実態からかけ離れた報道であるとあくまで私が感じる根拠を紹介していこうかと思います。

1、上海で住宅価格が下落を始めた→住宅バブル崩壊がとうとう始まった
 今現在で一番多い中国バブル崩壊論はこれですが、真面目にこのように書く記者は今からでも遅くはないのだし、もう一回大学に入りなおした方がいいのではないかと私は思います。
 まず現況から説明しますが、上海をはじめとして北京、天津といった一級都市では今年8月くらいから確かに新築住宅価格が下がり始めております。また上海市に限れば確か4月くらいから中古住宅価格も下がっております。そういう意味では最初の「住宅価格が下落を始めた」というのは間違いではありませんが、それが即バブル崩壊につながると考えるのは愚の極みとしか言いようがありません。仮にその通りであれば、日本もリーマンショック以降は住宅価格が下がっていることをバブル崩壊と言えるのでしょうか。

 この住宅価格下落は何が見極めのポイントなのかというと、これが意図した下落なのか意図していない下落なのかです。結論を言えばこれは意図した下落であって、加熱する景気の引き締めを図るために中国政府は3月の全人代以降、あの手この手で住宅価格の上昇に歯止めをかけようと方策を打っております。一番代表的なのは「保障房」という低所得者向け公営住宅の建築で、具体的な金額は忘れましたが現在中国全土で建築が進められており、不動産業界ではこの住宅の公募価格と購入資格者(年収に上限が定められている)の人口がどれくらいになるのかで新築住宅相場の綱引きが行われております。
 このほかの抑制策としては、・特段の理由のない2軒目以上の住宅購入の禁止・外部戸籍者の住宅購入に条件を設ける・購入後、一定期間の転売の禁止などがあちこちで設けられています。

 そもそも何故中国政府は住宅価格を下落させようとするのかですが、単純に高所得者が居住目的ではなく投資目的として住宅を購入するケースが増えており、低所得者が居住目的に買おうと思っても買えないという社会問題の発生に加え、実態からかけ離れた価格上昇が続いているからです。言ってしまえばこれを放置して実態から大きくかけ離れたところまで高騰し、後になって抑制をかけようとして急落させての業界も巻き込んで大混乱となったのが日本のバブル崩壊です。そういう意味では中国が今現在に実施している住宅価格の抑制というのは、日本がやるべきだったにもかかわらずやらなかったことをやっているということにほかならず、経済原則からみてもなんらおかしなことではありません。そういう意図をもって下落を誘導しているのであって、やろうと思えばまた上昇に転じさせることなぞ造作もないでしょう。今やっている制限を取っ払えばいいだけの話ですし。

 むしろ逆に、住宅価格が高騰し続けることの方が中国経済にとっては危険です。今現在ですら実態需要以上の価格で取引されていることが多く、放置すればそれこそ日本のバブル崩壊の二の枚を演じるだけに気が抜けない状態です。あと最後にもう一つ付け加えておくと、確かに住宅価格は北京や上海では下がっているものの、オフィスビルの賃料は高騰が続いています。これをどう解くかはそれこそ住宅価格だけを挙げつらって「中国経済はもう終わりだヽ(゚∀゚)ノ」と叫ぶ記者に直接聞いてみたいのですが解答を書いてしまうと、購入制限のかかっている住宅では下落に転じたものの、未だに不動産投資の過熱は続いているということです。まぁ外資企業の進出が続いているなど需要が依然高いことも背景にはありますが。
 あとさらにもう一つ付け加えると、北京や上海といった1級都市では住宅価格の下落が起こってますが、地方都市ではまだ高騰が続いています。政府もこの点を考慮しており、8月には2級都市でも住宅抑制策が実施され始めるなど対策が急がれています。まだまだ引き締めに気が抜けないってことです。

2、自動車販売台数の伸び幅が落ちてきた→バブル崩壊だ!
 これはもう名指しで批判すると、日経新聞です。
 今年4月の中国の自動車販売台数は前年同月比0.3%減と約2年ぶりにマイナスに転じたのですが、この情報が出るや日経新聞は「それ見たことか('∀`) 」とばかりに中国経済に陰りが見えてきたなど徹底的にこき下ろす記事を書いてきました。ただ実はこの統計には裏があって、日経新聞内では誰も執筆した記者にそれを教えてあげなかったんだなと社内で同情論が出ていました。

 その「統計の裏」というのも、昨年に中国政府が実施していた自動車購入補助策です。日本で実施していたのと同様に、中国でも昨年は低燃費車を対象に一部代金を国が肩代わりする自動車購入補助が実施されて販売台数が爆発的に増加していっていました。ただこの補助策は今年になって打ち切られており、ある意味では減少に転じたのはごく自然な成り行きで、むしろ0.3%の微減にとどまっている事に注目すべきだったでしょう。日本なんてエコカー減税、エコポイントが終わるやすぐに大幅なマイナスに転じ、地デジ切り替え後のテレビの販売台数も急減したのに。
 ちなみにその後の自動車販売台数の推移ですが、5月も前年同月比でマイナスとなりましたが6月からはまた増加に転じており、1~10月期では3.2%増となっていて多分今年は年間でもプラスで終わるでしょう。さらに販売台数の内訳をみると、購入補助の対象だったコンパクトカーでは落ち込みが激しいものの中~高級セダンの売り上げは増加が続いております。利幅で言えば後者のが大きいに決まっております。日系メーカーの中ではトヨタ、ホンダのシェアがこのところ落ちていますが、唯一日産だけが伸びが続いております。この背景には中~高級セダンと高級SUVの分野で日産のラインナップが強いからではないかと私は見ています。

3、日本からの建機の輸入が大幅に減ってきた→バブルが終わった!
 建機というのはクレーンやシャベルカーといった建設に使う重機のことですが、今年に入って日本から中国への建機輸出が大幅に減ってきております。分析の仕方によってはこれまで北京オリンピック、上海万博といった大型イベントが終わって公共工事が減ってきているのではないかと見ることもできて極端に的外れではないものの、実態的にはこうした見方はやはり間違っているのではないかと私は見ています。では何故減っているのかというと、単純に中国が建機を輸入するまでもなく、自分たちでいくらでも作れるようになったからです。

 あまり日系メディアで見ることはありませんが、三一重工や徐工機械といった中国系建機メーカーらはかなり力をつけてきております。精密な動作や特殊な用途に用いられる建機であればまだ日系メーカーにも分がありますが、一般的な建機においては中国メーカー製と比べてもはや技術力にほとんど差がないと言われております。その上で価格を加味すると中国製の方が競争力が高いと外国メディアも報じており、私自身もそう思っております。
 ちなみに上記2社ですが、中国にとどまらず南米や中東地域にも旺盛に進出しており、海外工場もびっくりするくらい持ってたりします。あまり日本からは注目されない企業ですが名前を覚えておいても損はない気がします。

 そんなわけで建機輸入量が落ちているからと言って中国経済が弱っているわけではないとはっきり言えるのですが、公共工事についてはちょっと暗雲が垂れ込めているのは事実です。というのも先の国家イベントが終わって急激な落ち込みが中国でも予想されていましたが、そのテコ入れとして中国政府は高速鉄道の開発で補おうとしていました。事実今年の前半まではとんでもない額が投入されていたのですが7月に温州で起きた高速鉄道事故以降は一転して開発投資に急ブレーキがかかり、予定していた工事が始められず受注していた建設業者らの間でお金が回らなくなってきていると報じられております。政府としてはこれを機に今まで関東軍のように振る舞っていた鉄道部を叩く算段でしょうから、もうしばらくは混乱が続くとみております。

2011年11月24日木曜日

記事書く側から見た景気のいい話、悪い話

 日々いろんなニュースが世の中を出回っていますが、経済ニュースにおいては大別して景気がいいか悪いかの二つにほぼ分かれます。今の日本だとほとんどが景気の悪いニュースばかりで、どこそこが売り上げ落ちただの不正が発覚しただのと、前にも書きましたが第3四半期でGDPが成長に転じたことなど小さく扱われたあたりやはりマイナスイメージのニュースが求められているのではないか疑いたくなるほど溢れてます。
 そんな経済ニュースですが、実は書く側すると景気の悪い話の方が景気のいい話より圧倒的に書きやすいです

 ひとつ例を持ってくると、たとえば利益が10年くらい連続で増え続けている会社の業績記事を書くとなると「どうして利益が拡大しているのか」という理由が記事に必ず必要になってきます。しかし1年目ならまだしも10年も利益が増えてるってんなら単純に経営がしっかりしていることとその会社が属す市場が拡大しているとしか言いようがなく、「大胆なリストラ策が功を奏した」とか「新商品がヒットした」とか書くにしても「じゃあ毎年リストラして、ヒット商品を出しているのか?」と言われると結構返答に困ってしまいます。場合によっては今の中国みたいに、何もしなくたって市場が拡大することで売上や利益も増えていく、まさに理由なんて何もない拡大ということもありうるわけだし。
 逆に景気の悪い話だとすると、もっともらしいというのはなんですが「ダメになった理由」というものはいくらでも書くことができます。たとえば今だったら「欧州の債務危機云々~」とか「消費者の嗜好が離れていった」とか、具体的な確証がなくともそれとなく読んでいる人間を納得させる理由はいくらでもつけることができます。

 自分がこの点に気づくようになったのは香港に来てからで、上海で記事を書いていた際は上り調子の中国なだけあって自動車会社の販売台数がまた今月も30%以上伸びたとか入場客数が前年越えだとか、そりゃ国全体でGDP上がっているんだから自然な現象だねとしか言いようのない記事を前にいつも文字数を埋めるのに苦心していました。
 それがこっちの香港に来てからというもの、これまでシェアトップだった企業が外資企業の参入を受けて低落したとか、積極的な店舗拡大策が裏目に出て差益率が急減したなど、記事を書いてて文字数がオーバーするほど書き足りなくなるニュースばかりで非常に仕事を進める上で楽です。なんていうか、翻訳元の記事で解説しているアナリストたちも景気のいい話と比べて饒舌な気がするし。

 ただこういったことは、何も記事を書く側だけでなく読む側も一緒なのではないかとにらんでおります。冒頭でも書きましたが今の日本の経済ニュースはどちらかと言えば景気の悪い話が多く、また私一個人としても「なんでダメになったのか」という記事の方が読んでて面白く感じるところがあります。最近だと一番読んでてスカッとするのは大王製紙がらみですが、こことオリンパスのニュースが連日報道されているのを見るとほかの人もそうなんじゃないかという気がします。

 こうしたことを踏まえて言うと、やはり成功した理由より失敗した理由の方が特定する上では簡単なのかもしれません。それ故に自分もないとは言い切れませんが、景気のいい話より悪い話の方を敢えて追って報道しようとする傾向がマスコミにあるように思えます。仮にそうやって報じる内容が真に景気の悪い話であれば多かろうが少なかろうが問題ありませんが、このところちょっと問題だと思う報道で、景気がいい話にも関わらず敢えて景気が悪いように報じる報道がすこし目につくようになってきています。この手で一番代表的なのは中国経済の報道ですが、この点についてはまた次回に解説します。

2011年11月23日水曜日

スランプ継続中(;´д`)

 読んでてわかると思いますが、この一週間の自分のブログを見るだにぞっとするほど文章が荒れてて、スランプがかなり長いこと続いております。ここまで深刻なのも久しぶりだ……。
 スランプの原因については思い当たる理由だけでも色々あって、会社で書いている記事と文体を分けないといけないのに最近整合性が取りづらくなっていることとか、最近あまり勉強してなくて書く内容に鋭さがなくなっているとかありますが、それらを差し置いて一番大きな問題となっているのは公私ともにこのところの生活が順調で不満とかそういった類を一切持っていないということだと思います。

 この頃の私の近況ですが、仕事時間は昨日も夜にイベントの取材に出かけるなど上海にいた頃よりは長くなってはいますが、かといって作業とかは物凄いしんどいというわけでもなく、むしろ立食会とかだとちゃんとした食事が好きに食べれるので自ら進んで行っているところがあります。また休日も寝たい放題が続いていて、健康的には上海の水からも離れていることもあるのかすこぶる好調な状態を維持してます。
 ただこういう状態、以前に日本の会社で働いていた時も似たような時期が一時ありましたが、基本的に世の中とか特定の対象に不満を持ちづらくどうも何かを主張しようという気持ちが芽生えづらくなります。逆に私生活で滅茶苦茶に腹立ってる時なんか、多少刺々しくなるものの文章には張りが出て、主張にもなにかこう貫き通すような鋭さが備わってきます。

 こんなもんだから自分でもちょっとテコ入れしなければとは思うものの、既にそう思い始めて一週間以上も経ってたりします。書くネタも茶のしずく石鹸と合わせて消費者庁をまた批判しようと思うものの結局何度も流しており、自分でもあまり面白くないと思う内容を適当に取り上げてはつなげているような状態です。

 ちなみに以前にはっきりとスランプ、というか文章が全く書けなくなった時期は何度かあります。一番顕著だったのは高校時代で、一年次は運動部に所属しながら小説やエッセイをよく書いていたものの、二年次から本格的に文章一本に絞るため部活をやめたところ、何故だか執筆量が激減していきました。忙中閑ありとは言いますが、前のブログの陽月秘話も自由な時間が減るたびに投稿本数が増えるという謎の現象を幾度も体験しているだけに、単純に暇を持て余しているだけなのかもしれませんが。

2011年11月21日月曜日

欧州債務危機はどこまで続くのか

 すっかり愛用となっている朝日新聞デジタルを開いたら、いきなりこんなニュースが目に入ってきました。

ハンガリーが資金支援要請 欧州危機、非ユーロ圏に及ぶ(朝日新聞)

 見出しそのまんまの記事内容ですが今回はEU枠外のハンガリーでも財務破綻しかかって資金要請を発表したというニュースですが、そりゃイタリアやスペインですら今あんな状態なのですからハンガリーとかでもこうなってておかしくはないでしょう。ただこの手のニュースでちょっと気になるというか、どうも報道が後手後手になっているのではないかという懸念があります。言い換えるなら、どうしてこう政府が発表する間に財政状態がもう破綻寸前だという報道がされなかったのかということです。

 そりゃフン族がアジアから頑張ってきたと言っても東欧の一カ国、ハンガリーのことまで毎日詳細に報じてられないというのも自然と言えば自然ですが、これだえヨーロッパで火を噴いているのだからもう少し、「あの国とかやばいんじゃない」という報道がもっとありふれててもいいんじゃないかという気がします。
 そういったことを踏まえてここで私が何を言いたいのかというと、「じゃあ安全な国はどこなんだ」というこの一点です。ギリシャにしろイタリアにしろ大分火が回ってから報じられるようになりましたが、個人的にはもうちょっと早くに伝えてほしかったなという気がしてなりません。

 この頃明らかなスランプ気味でどうも言い回しが変に続いているのでそろそろ本題を書きますが、あくまで私の勘でしかありませんが、フランスの財務状態は現在どのような状態なのか非常に気になっています。詳しく調べたわけでもないですし過去のデータも閲覧したわけでないため本当にただの勘でしかありませんが、同じくEU内で主導的な地位にあるドイツに比べてこの手の問題で目にする数が少ないのが非常に気になります。
 今ここで出てきたドイツに関してはギリシャの債務をどう保証するかなどで見かけるのでさすがに、破綻の危機にあるとは思いません。またある意味で為替戦争の口火を切ったスイスもその危機感を持っているだけあって、スイス人の国民性もありますがこういうところでヘマをするようには思いません。

 それに対してフランスはどうかといったら、訪れたこともありませんしこれまでなにか専門的に取り扱ったこともありませんが、EUの中心国でありながら「フランスはまだまだ大丈夫だよ」という報道を全く見ないせいもあってこのところやや疑惑の目を持っております。こうして不安を煽るような記事は本来書くべきではないとは思う一方、何も情報が見当たらない不気味さが却って怖いのもあるので念のために記しておくことにしました。

 私が思うに来年は恐らく、ヨーロッパにとって二度目の落日を記念するかのような一年になるのではないかと思います。昨日に友人にも話をしましたがここ香港は日本とは比べ物にならないほど欧州関係のニュースが報じられていますが、見ていて非常に気になるニュースとして、この時期はクリスマス商戦前で海運会社にとっては稼ぎ時にもかかわらずむしろ貨物取扱量が減っており(主にヨーロッパ向け玩具)、関係各所ではてんやわんやになっているというものがあります。ちなみに以前に運送会社の営業の人と話した際に、「上司から営業でどうにかしろと言われるが、貨物量を営業で増やせったって無理があるよなぁ……」と聞いたことがあるだけに現場の人の苦労が忍ばれます。

2011年11月20日日曜日

ソフトバンク、日本シリーズ制覇!

 ベタですが、たった今ソフトバンクが第七戦までもつれた日本シリーズで勝利し、見事日本一に輝きました。
ヽ( ´∀`)人(´∀` )ノ

 相変わらずというか松中選手は今回の日本シリーズで安打が一本も出ませんでしたが、結果良ければなのでこの際どうでもいいでしょう。ただそれにしたって今回の日本シリーズほど点が入らない試合は珍しいくらいに、どの試合も2点とか3点で延々と展開する投手戦が続いてみているこっちはいろいろと胃が痛い試合ばかりでした。2005年の阪神とロッテの日本シリーズでは「ロッテは1試合10点しか取れないんだ」と言われたくらいに、圧倒的大差で阪神が4タテされたというのに……。

 ついでの機会なのでどうして私がソフトバンクを贔屓にするかですが、実は元々は関東育ちらしくヤクルトファンでした。今でもセリーグの中ではヤクルトが好きなのは変わりはないものの、縁もゆかりもないソフトバンクが好きになったきっかけは2000年代前半における圧倒的ともいえるくらいの強さに加え、ダイエーからソフトバンクへ経営主が移った後の球団としての在り方が見ていて非常に理想的だったからです。

 経営主が移った直後に当時の王監督は、「ソフトバンクの孫社長から好きなようにやってくれと言われ、実質的な権限も与えられて非常に助かっている」と答えていました。片やソフトバンクの孫社長は、「2004年は近鉄の合併騒動から楽天球団が発足しましたが、私は初めから近鉄を母体にした球団を買収するつもりはなく、福岡にあるホークス一本に絞っておりました。何故ならこの球団が本当に強くて一番だからです」と、ちょっと近鉄が形無しになっちゃうようなことを話してました。

 ただあくまで話に聞く限りですが、ソフトバンクは親会社があまりあれこれ言わずに現場の監督などのスタッフがスカウトなどの編成面で強い影響力を持っていると聞きます。ここ数年でも大隣選手など立派な選手を次々と発掘しており、またフロントやスタッフのみならずホークスの選手ら自身ですら「ホークスらしさ」というのを強く打ち出しており、今回MVPに輝いた小久保選手らなどチームの伝統が明らかに息づいています。次期監督は間違いなくこの人が確定的でもありますし。

 ちょうどというかフロントと現場、というよりフロントとそのバックの間で激しい火花が巨人で飛びかってますが、今のソフトバンクはまさに巨人と好対照な球団だと思います。現在東京では年々野球中継の放送がなくなってきていますが、ある意味パリーグの試合を中継したら本気でセリーグが駄目になるのではないかという気がします。かつては巨人式の野球が全球団に広められていきましたが、ソフトバンクのみならず日ハムなど経営の上手い球団の方式がこれからはスタンダードになっていくのではないかと思います。

ラマ島散策の写真

 なんかやけにハイキングに行きたかったので、香港島からフェリーですぐに行けるラマ島というところに行ってきました。



 香港周辺には古い漁村を備えたこうした離島がたくさんあります。ちなみに知っている人にはある意味有名なランタオ島は現在空港や博覧会場とかできてます。


 港近くにいた猫。めっちゃカメラ目線。


 昼食に立ち寄った店の犬。この犬の隣でホットドッグを食べてた。







狭く濃い自分の人間関係

 先日、実に一年ぶりに大学時代の恩師にメールを出しました。翌日にはすぐに返信が来て、その内容に非常に励まされて不覚にも目頭を熱くしたのですが、「去年の十二月に中国の日系企業に転職→三月にやめてまた別の上海の日系企業に移籍→、十月から出張で香港に来て現在に至る」というスピード感たっぷりのメール内容には先生もきっと面食らっただろうな。
 その先生とは自分が大学に入学した当初からの付き合いなので、実に8年も交際が続いています。在学中の期間だけならともかくこうして卒業後も折に触れメールを交換し、また去年までは毎年十一月のこのシーズンに会いに行っていましたが自分のような若輩者相手でもいろいろと気にかけてくれて感謝の気持ちに絶えません。

 ただこの先生に限らず、私の人間関係ははっきり言って非常に狭いながらも、こういった妙に交流や縁が続く相手というのはほかの人に比べても多いと思います。こんなブログで書くのも如何と思いますが、下手をすれば人間不信もいい所というくらいに私は他人を信用していなければ「動くものはみんな敵だ!( ゚Д゚)」と言わんばかりに警戒心が強く、自分から積極的に交友の輪を広げることは滅多にありません。そんなわけでいつも上司からも怒られたりしますが、この点に関しては一切妥協せずに我を貫き通しております。
 自分がこうしてあまり人間関係を広げようとしないのは良くも悪くもてっぺんと底辺の人間に数多く出会ったことが原因だと考えています。クロコダインじゃないですが「煮ても焼いても食えない奴(ザボエラ)」は確実に存在しており、実際に私もそういう人間に何度か煮え湯を飲まされたことがあります。その一方で真面目に神様に感謝するくらいに天井知らずな才能に溢れた友人らにも出会うことが出来ましたが、これらの経験を踏まえると、じっと待とうが必死こいて捜そうがいい人材と巡り合える確率というのは本当に運でしかなく、むしろ変に捜そうとじたばたすると先程の煮ても焼いても食えない人間と妙に関わっちゃうことの方が多いという結論に達しました。

 そういうこともあって普段の生活上、私が会う人間というのは非常に狭い範囲に限定されるのですが、海外就職をしてからメールでしか交流できないのもあってそれに拍車がかかりつつあります。ただこういった行動はなにも友人関係に限ることではなく普段行く商店関係者にも多く当てはまり、多分見かけが目立つこともあるでしょうがよく顔と名前を憶えてもらうことが多いです。
 一番代表的なのは実家近くの床屋店で、真面目にそこは小学生時代から延々と通い続けているため完全に顔パスになっており、特に何も言わなくとも指定の髪型にしてくれればダルビッシュの投球傾向について自然と会話が始まります。ちなみに今日は近くで髪を切ってきましたが、北京語がお互いになかなか通じないから結局不満足な切られ方されたので家帰ってから前髪を調整しました。

 床屋以外でも喫茶店など、ほぼ一点集中とばかりに同じ店を使うことが多いため、こちら中国とかでもよく顔が覚えられます。一番馴染みとなっているのは蘭州ラーメン屋で、入る度にいつも頼んでいる蘭州ラーメンにするか聞かれますし、帰り際には「サヨナラー」って日本語で声までかけてくれます。最近だと会社近くのパン屋に昼食時、毎日サンドイッチを買いに行ってたら「あんた毎日来るし、1香港ドルおまけするね」って言ってもらえてそれ以降は毎日おまけしてもらってます。

 よく学校とかでは人間関係はとにもかくにも広い方がいいと言いますし、うちの親父も「その通りや!」とよく自分に注意してきますが、元々人の言うことはあまり聞かない性格ではありますが、必ずしもそうじゃないんじゃないかとよく思います。別に自分みたいな人間関係の仕方が最上だと言うつもりはありませんが、こういうのは人それぞれなんだし、一概に広いとか狭いとかどっちがいいかとは言うべきじゃないというのが、今回の結論です。

2011年11月19日土曜日

領土線を巡る東アジアの思惑

 最近めっきり国際政治関係の話が出来なくなってきているので、中国現地紙の情報と併せて東アジア地域における領土線関係の話をちょっとまとめておこうかと思います。

 現在、東アジアにおける領土紛争、問題、議論の主役とくれば中国をおいてほかはないでしょう。対日本においては尖閣諸島、並びに沖縄との中間線地域で冷戦時代だったら真面目に砲弾撃たれてもおかしくなく軍艦による越境行為などをこのところ繰り返しておりますが、それ以上に世界の関心を集めているのは南沙諸島をめぐるベトナムとの対立悪化です。この辺は米軍もフィリピン地域の防衛線が含まれることからかなりピリピリした目で見ており、本人こと中国もそうした地域であることはある程度は自認しているものの、非常に積極的な動きに出ております。

 なお南沙諸島問題に関する中国現地の報道ですが、基本的には尖閣諸島同様に中国の領土であることを前提にしてはいるものの、変な意味で弱気な報じ方がされています。特に目につくのは日本の首相動向に対する報道で、野田首相が就任当初にアセアン諸国を歴訪した際には、「日本とベトナムが南沙諸島問題に対して共同歩調を取る恐れがある」などと、はっきり言って日系メディア以上に細かく大きく報じていました。また外務省がこの関係で何らかの発言をするたびに反応を示しており、露骨と言えば露骨ですが、中国側は日本とアセアン諸国がこの問題でタッグを組むことを明らかに恐れているでしょう。

 では日本は尖閣諸島問題でも中国にプレッシャーをかけるためにアセアン諸国と仲良くすればいいのかですが、少なくとも現在の外務省や政治家はそこまで舵を切る素振りは見せていません。理由ははっきりと見定めておりませんが、恐らく東南アジア重視に舵を切ることで中国との関係悪化、ならびに米国の安全保障にいろいろ絡んでくることから現状維持を取っているのだと思いますが、それでも今回のTPP交渉参加によって以前よりはずっとコミットを強めることができました。
 今回のTPP関連の議論は経済関係ばかりが取りざたされておりますが、私はこの交渉参加を巡る真の論点は安全保障だと考えています。無論経済的な話も重要であることは間違いないですが、日本+アセアン諸国+米国の間で通商関係を強化することでこの東アジアにおける安全保障を強化するというのも目的に入っているでしょう。そのため仮に日本が素っ気ない態度を取った場合、米国は南沙諸島に対しては強く保障するものの、尖閣諸島に対しては急に素知らぬ振りを取ってくるかも、という仮説も立てられます。あくまで仮説ですが。

 このような観点からみてみると、先日の野田首相の発言はなかなかのクセ球だったというように解釈できます。その発言というのは「中国もTPP交渉に参加してはどうか」という中国側を誘った発言ですが、あくまで私の解釈ですが仮に中国側が交渉に参加してきたら日本やアセアン諸国が会議で数に物を言わせて領土関係(やるとしたら漁業権)について厳しい取決め作り、中国の一連の行動を制限するようなルールを押し付けれる可能性があります。中国側もそれがわかっているのか、野田首相のこの発言についてはなんかはっきりしない評価の記事を載せていました。

 ただ中国とともに忘れてはならないのは米国の存在です。米国側としてはこの方面での安全保障をする対価として自国に有利な通称取決めをTPPで要求してくることが考えられるわけですが、そういう意味ではアセアン諸国としては是非日本にも交渉に参加してもらって、米国に対するプレッシャー役を期待しているんじゃないでしょうか。これもあくまで私の想像ですが。
 二国間交渉と比べてTPPは多国間交渉のため、やりようによっては小が大に勝つことができます。ただし無傷の勝利ともなるとなかなか難しいので、何かと引き換えにどれだけ多くの譲歩を引き出せるのか、またどれだけほかの国を巻き込むかが重要になってきます。まぁこういった見方を持ってTPP議論を見ると面白くなってくるのではと思ったので、ちょっと書いとくことにしました。

2011年11月18日金曜日

カビも生えない上海の水

 今日の香港の天気は朝から曇り気味で今現在はぱらぱらと雨が降っております。日本ではもう相当寒くなってきているかと思いますがこっちは未だに半袖でも十分過ごせるほどの気温でいい加減嫌になってくるのですが、今日の雨でさらに湿気が増して不快指数が高まりっぱなしなのでさっきまで冷房をかけていました。出張中だからどうせ電気代は会社持ちだし。
 さて強引なつなぎ方になりますが湿気とくればつきものなのはカビです。今住んでいる香港の部屋には別にカビが生えてたりするわけじゃないですが、十一月でこれなんだから夏場なんかはカビ対策でいろいろ大変なんじゃないかと密かに考えています。
 
 そんなカビですが、実は上海だと全く見ることがありません。もしかしたら前にも書いているかもしれませんが、上海の気候は東京とほぼ同じでも夏場はそこそこ暑いし湿気だって十分ありますが、何故だかカビだけは生えてきませんし、私も今まで一度も見たことがありません。一体何故カビが生えないのかですが、答えは実は単純で上海の水がカビも生えないくらい汚いというのが理由です。
 これは訪問先の企業で聞いた話ですが、なんでも水処理とかそういう関係の会社だそうで、上海の水をいろんなところ比べてみたら圧倒的に汚染度が違っていて恐らくこれが原因でカビが生えないのではと言っていました。

 聞くだに恐ろしい話ですがそれ以上に恐ろしいのは、そんな上海の水を平気で沸かし、お茶にして飲んでいたという事実でした。確かにあまりうまい水じゃないとは思っていたものの、お茶やコーヒーにすれば問題ないだろうとミネラルウォーターを全く使わず、気にせずに飲んでいました。それだけにこの話を聞いたときは色々と冷や汗をかきましたが、先日の東京のラジウム瓶の話じゃないですけど、上海人も平均寿命が長い(80歳以上)んだし、少しくらいの汚染もきっと平気だろうとその後も沸かして飲み続けています。

 ちなみに同じ中国でも、別の地域に行けばカビはちゃんと見ることができます。またこれは北京での話ですが北京だと水の中に含まれるカルシウムの成分が多いのか、湯沸かし器を何度も使っているとそのうちに底に卵の殻みたいなカルシウムがこびりついてきて、ある日突然パリンと取れたりすることがよくありましたが、これは上海では全くもってありません。個人的には北京の水のが上海の水よりまずかった気がしますが、そこんところはどうなんだろうな。

2011年11月17日木曜日

森福の11球

 昨日の話ですが、見ていて久々にしびれた試合内容でした。

鷹タイ!無死満塁3人斬り“森福の11球”(サンケイスポーツ)

 昨日は家に帰ってネットで日本シリーズ中日対ソフトバンク戦の一球速報を見ていましたが、自分が応援するソフトバンクは幸先よく先取点を取ったものの途中で1点返され、しかもその次の回には先発のホールトンが崩れノーアウト満塁に。はっきり言ってこの瞬間、流れは中日にあるもんだからまず逆転、よくて同点にされるのは間違いないと思って頭を抱えました。
 そんな打たれるようなところは見たくなくて別の作業(太閤立志伝5)をしばらくしてからまた試合経過を見直しましたが、なんとあの絶体絶命だった6回の中日の攻撃は無失点で終わっており、一体どういうことかと調べてみると、なんと中継ぎで登板した森福選手が11球で三人をピシャリと抑えて最大のピンチを切り抜けていました。

 その投球内容もさることながらこれほどの大舞台、しかも一失即死の場面でのこの堂々とした投球ぶりには喜びを通り越して唖然としました。多分私だったらあんな場面で登板を指名されても、「えっ、嫌だよ(´・д・`)ヤダ」って思って間違いなく見事にかっ飛ばされてるでしょうが、これほどの強心臓の持ち主がソフトバンクにいたのかと目を見張りました。

 ちなみにこの場面、リアルタイムで私もあの「江夏の21球」が頭をよぎり、案の定というか今日のスポーツニュースは「森福の11球」という見出しが各社で踊りました。試合結果は2対1でソフトバンクの勝利に終わったものの、仮にあそこで失点していたら良くて延長、下手すりゃ逆転負けだっただけに、まさに試合を決める一瞬の分水嶺でした。
 なお本日の試合結果はすでに出ており、今日も勝ってソフトバンクが王手をかけました。今日は内川選手と多村選手という元横浜の二人が活躍して5対0の圧勝でしたが、このまま土曜日にでも一気に優勝を決めてもらいたいものです。今回の日本シリーズは息詰まる投手戦が多いから、見ていていろいろ疲れてくるし。

2011年11月15日火曜日

日本に影響を残した外国人~クラーク博士

 私のブログのキラーコンテンツとしてあり続けたのは、歴史カテゴリに含まれる「猛将列伝」という一連の記事でした。この記事は、「実力はあったんだけどいまいちマイナーな武将、指揮官」を取り上げるという内容でしたが、いかんせん書いているうちにネタ切れが目立つようになり、最近ではめっきり書かなくなりました。一応、本気で探せばまだまだ旧日本海軍の小沢治三郎とかもいるんだけど、評価が非常に難しい上に知っている人にはよく知られていて一概にマイナーとは言い切れない人ばかりなため書くに書けず、目下のところ再開の目処が立っていません。

 じゃあこれから歴史記事は何を書いてこうかとPSPの「絶体絶命都市3」(クソゲー)しながら考えてたわけですが、前にも一度企画してやらずにいた、外国人に絞った日本史上の人物を取り上げていこうとかと思って今回こうしてまた連載を立ち上げることにしました。
 概して日本史は基本的に日本人の視点から語られることが多いですが、その過程では非常に多くの外国人が登場して中には後世に大きな影響を残した人物も少なくありません。そうした外国人らを彼らの生い立ちなどといった背景とともに解説することで、日本史にない世界史の要素も取り込め、何か見えて来るものがあるんじゃないかと密かに考えています。

 そんな御託を語った上での第一回目に取り上げる人物として、敢えてクラーク博士を選ぶことにしました。

ウィリアム・スミス・クラーク(Wikipedia)

 日本ではクラーク博士が一般的なのでこれで通しますが、「少年よ、大志を抱け」のセリフで有名な、札幌農学校(現北海道大学)にやってきたいわゆる「お雇い外国人」です。
 ウィキペディアによると彼の専攻は園芸学、植物学、鉱物学だったようですが、明治初期の日本はクラーク博士に限らず農業技術関係を専門とする外国人を数多く雇っております。思うに当時の日本の人材レベルでは重工業はおろか軽工業も伸ばせる余力もなく、一次産業系の技術者が重宝されたのだと思います。ただ前にどこかで見た話だと、こうして招聘したお雇い外国人らには専門以外にも理化学、それこそ今の日本が小学校で習うような磁石の性質とか酸素の作り方といった初歩的な内容も指導させていたそうです。

 話を戻しますがクラーク博士はアメリカ出身の学者で日本に来る前はアーモスト大学で教授をしていたところ、当時に同じ大学に在学していた新島襄の推薦を受け日本政府の招聘を受けます。こうした日本の招きに応じたクラーク博士は北海道にやってきて8ヶ月だけ滞在して帰国しますが、札幌農学校が出来たばかりということもあってこの間のクラーク博士の指導は強く根付いたそうです。その一つの例としてクラーク博士から直接指導を受けた一期生のみならず後の二期生らも次々とキリスト教に改宗しており、日本プロテスタントの三大源流の一つである札幌バンドという集団へと発展していきます。

 ちなみに札幌農学校二期生についてですが、この中には後に不敬事件しょっぴかれることとなる内村鑑三と、国際連盟事務次長を務めた新渡戸稲造が入っています。二人は一見すると反体制派と体制派というように後の人生は相反する立場に属したように見えますが、具体的なエピソードは忘れましたが以前に新渡戸の言行録を見た際にこの人も非常に反発心が強い人間のように感じられ、やはり内村鑑三とは根っこを同じくする人間だという印象を覚えたことがあります。

 なんだか話が行ったり来たりしますが、クラーク博士はあの有名な「少年よ、大志を抱け」という言葉を残してアメリカへと帰国しました。ただ帰国後についてはあまり取り上げられる、というか語られることが非常に少ないのですが、彼はこの言葉を実践したとでもいうべきかなんとアメリカで鉱山会社を設立するという大きな賭けに撃って出ています。この鉱山会社は当初は儲かったそうですが最終的には破産し、しかもその負債がクラーク博士にも重くのしかかって晩年は裁判で訴えられたりと結構大変だったそうです。
 そんなわけで何が言いたかったというと、野心があっても必ずしも幸福な老後を過ごせるわけじゃないと、そんなことを言いたくクラーク博士を選んだわけです。一回目の記事でこんなオチにするのも、なんか妙な感じがしますが。

日本のGDP成長率に対する香港の報道

 今日あたりからようやく香港の新聞にオリンパスの記事が少なくなってきましたが、かわりというのも変ですがよく見かけるのはTPP関連の野田首相周辺の記事と、題にも挙げている日本の第3四半期GDP成長率についてです。

GDP年率6.0%増、高成長も先行き不安(朝日新聞)

 最近になってとある理由から朝日新聞デジタルが見れるようになったことから、なんかソースに朝日を使うことが増えてきました。前は結構嫌いだったんだけど、あの厚生省の村木さんの裁判における証拠偽造事件を暴いた前後から朝日は急激に紙面が良くなっており、今の日本の新聞だったら一番評価してます。逆に読売は巨人の内紛問題という一番読者が求めていて盛り上がるネタを自ら封印するあたり、センスないなぁとか感じちゃいますが。

 それはともかくとして日本のGDPの話です。まず結論から言って香港の報道では日本が第3四半期に年率6%成長を記録したことについて、かなりの驚きを以って受け止められております。曰く、あの東日本大震災からわずか6ヶ月でGDPを上昇に転じさせるとは、といった具合です。
 ただこのGDPのニュースですが、ネットニュースなどを見るとあまり日本国内では大きく取り扱われていないような気がします。それだけにさっきの香港の取り上げられ方と差を感じてこうして記事にしようと思ったくらいなのですが、香港紙の言うように冷静な目で見ればこれだけはや立ち直り方はもっと評価してもいい気がします。

 ただ香港紙は日本の早い立ち直りを評価するとともに、円高や欧州の債務危機などによる不安定要素がたくさん残っていることも指摘して、まだまだ完全に軌道には乗っていないとも書いております。言われることがいちいちもっともで、私からほかに付け加えることは特にありません。

 最後にこのところ毎日香港紙で見かける記事に、「色魔、再出没」というのが非常に多いです。なんでも中学校の通学路で露出狂が出ているらしく、犯人の特徴から被害に遭った女子生徒の写真まで事細かに報じています。前も電車内痴漢を犯人が捕まるまで延々と報じていましたけど、あまりの力の入れっぷりについつい記事を追ってしまいます。

政治ニュース雑感

 また本題と関係ない話ですが、個人的にかなりツボにはまったので下記二つの猫動画を紹介しておきます。

冤罪ニャ
ジョジョ立ちする猫(Youtube)

 それで本題ですが、TPP交渉参加を巡るごたごたで野田内閣の支持率が低下したと各紙で報じられております。

野田内閣支持率42%に急落 TPPに不安感56%(産経新聞)

 下落幅は13.6ポイントなので急落と言えば急落ですが、それでも支持率自体は42.4%と高い水準にあります。ただ今回の世論調査で私が気になったのは支持率の低下以上に、思ったよりもTPP関連の意見が割れていることでした。
 同じ記事によると、「TPP参加の是非は、「したほうがいい」が46・5%で、「すべきでない」の35・2%を上回った。」と書かれているように、てっきり自分は少数派にいるものかと思っていたら参加肯定派のが多かったようです。その一方で野田首相のTPP交渉参加を巡る発言はあいまいで「混乱を招く」という意見が71・0%もあることを考えると、参加の是非以前になかなか態度をはっきりしない政府の姿勢が今回の支持率低下にもつながったのではないかと勘ぐっています。

 あとこれはちょっと残念だったのは、消費税を10%まで引き上げるとした野田首相の発言に対しては52・6%が「評価しない」と回答して多数となったことです。私自身は今の日本の財務状況を考えると可能な限り早く引き上げ、プライマリーバランスを回復させることを優先するべきだと考えており、震災直後に引き上げるべきでないという意見もわかりますが今のデフレの根本的原因は社会保障への不安ということを考えるとやはり喫緊の課題だと思います。

 ともあれ発足からしばらく経っていますが、日本国内で詳しく観察していないので強くは言えないものの、今のところ野田首相に対して私は及第点だと評価しています。逆にどんどんと評価を下げているのは野党自民党で、今日もまた谷垣がTPP交渉参加を発表したからと言って「内閣不信任、問責も視野」とか言い出したようです。何かするたびにいちいち不信任だと叫ばれても小うるさくしか聞こえませんし、第一、日本の農業を猫の目行政で徹底的に壊滅させた張本人ともいえる自民党(+農水省)がこの議論で農業の保護とかを主張するのは非常に勘に触ります。頼むから黙ってほしいと言いたいくらいです。

 さらに今日呆れさせられたのは、以前にも「政府の人事院勧告見送りについて」の記事で書いた来年度の公務員人件費で人事院勧告を政府が見送る件で、

公務員給与引き下げ、自民も法案 民主に対抗し提出方針(朝日新聞)

 自民党は政府が人事院勧告を見送り7.8%引き下げようとしていることについて「憲法違反だと」激しく批判しましたが、上記の記事によると自民党は対案としてなんと、人事院の勧告に従って一旦0.23%引き下げた後、7.8%まで引き下げ幅を上積みするという、政府案とほぼ全く同じ内容を提出することを決めたそうです。憲法違反とまで批判していたくせに同じ引き下げ幅を出してくること自体呆れるのですが、最初に人事院の勧告に従うというまどろっこしい方法をわざわざ踏むなんて、「誰か止める奴はいなかったのか?」と真面目に思いました。それだったら初めから無視して一気に引き下げる民主党案の方がストレートでずっとマシでしょう。

 みんなの党の議員も言ってましたが、政権交代で何が一番残念に終わったのかと言えば民主党の迷走もさることながら、野党に落ちた自民党がどんどんと余計に悪くなっている点だと私も思います。自民党の若手も、早く引きずりおろせばいいのに。

2011年11月12日土曜日

香港郊外の風景写真

 ちょっと笑えるニュース記事があったので、まずそれを紹介します。

米当局、EVの電池調査=GM「ボルト」で発火(毎日新聞)

 なんでもGMのシボレー・ボルトに詰まれているリチウムイオン電池が実験で発火する可能性が取りざたされたそうです。別にこれだけならさして気にしないのですが記事中に、「自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)のEV「シボレー・ボルト」が」と書いてありますが、シボレー・ボルトをEV(=電気自動車)と書くのは如何なものかと思います。
 というのもシボレー・ボルトにはなんとモーターのほかにもエンジンが乗っているというドッキリ車で、GM側は「エンジンは充電量が不足した際に発電するもの」と、子供みたいな言い訳をしてました。実際のところアメリカ側の実験で内蔵されているエンジンは走行上で動力を与えていることが判明しており、正確に言うならシボレー・ボルトはEVではなくPHV(プラグインハイブリッド)でしかありません。中国メーカー(パクリで有名なBYD)ですら純電気自動車を作れるというのに、アメリカの技術は本当に進んでないんだなと思うのと同時に、何を真に受けてEVと書いているんだ時事通信はと思わせられた記事でした。

 そんな話はさておき、なんか先週からやけに体が重くて不調が続いたのもあって、今日は香港の柴湾という郊外にふと出ていきました。ここは地下鉄のメイン路線で東の果てにある駅で、思った通りビル群も少なく歩いていて元気になれる場所でした。





 二つの写真はちょっと小高い所に登って撮ったものですが、見てもらえばわかる通りに実に青々とした山です。香港というとビジネス街ばかりがテレビなどで映されますが、実際のところは非常に山がちな地形で平地などほとんどなく、写真のような風景が意外に多い場所です。ちょうど兵庫県宝塚市と一緒で初期の住宅街は無理矢理に切り開いた場所に立っているため、坂も多くて住み辛そうにも関わらず高級住宅街となってます。逆に海を埋め立てられた平地は例の如くビルがぎっしりなのですが不動産料は安いです。


 クロネコヤマトも走ってたので念のため。




 郊外だけあって青空が見える範囲が広い。ほかの場所だとビルと広告の看板ばかりというのに。


 歩いている途中で見かけたやけに足の長い金髪の姉さん。前に日本のテレビで特集されていましたが、なんかモデル業も欧州では最近めっきり仕事が減っており、上海とかに出稼ぎに来る欧州モデルも多いとか。香港もそうなのかもとちょっと感じた一枚です。

日本企業のコンプライアンスについて

 本日、野田首相がTPP交渉参加を表明しましたが、こうなることは特区の以前に織り込み済みで、参加しないというのであればニュースですが特段騒ぐほどでもないので今回このブログではスルーします。野田首相を無視してでも取り上げる今日は、ちょうど連続して起きているので日本企業のコンプライアンスについて。

仙谷氏への賠償命じる=「暴力団と交際」報道で新潮社に―東京地裁(時事通信)

 ちょっと本題からは外れますが、また週刊新潮が誤報を流して賠償命令を受けたそうです。新潮は以前にも朝日新聞社襲撃事件(通称、赤報隊事件)の犯人の偽物を仕立てあげるというとんでもない暴挙を犯しており、いくら週刊誌といえどもこれほど問題を起こして一切反省の色を持たないようであれば早めに潰れた方が世のためな気がします。なお新潮に仕立て上げられた赤報隊の偽犯人は新潮側が誤報謝罪を発表するより朝日新聞側に謝罪し、その後自殺しています。
 あとここで言及するのもなんですが、同じく新潮が楽天の田中選手がAKBのアイドルと熱愛中と報じたようですが、田中選手は里田まい氏と既に交際していると発表済みな上に報じているところが所なだけにいろいろきな臭く感じます。第一、田中選手がそれほど器用だとは思わないしなぁ。これも誤報だったら社屋に縦に落ちるスライダー投げつけたっていいんじゃないかな。

<巨人>清武代表が渡辺会長を告発「人事介入は人権侵害」(毎日新聞)

 そんな新潮のニュース以上に今日驚いたのが上記ニュースです。ニュースの概要は巨人の清武代表がナベツネが契約ひっくり返すところまで巨人の人事に介入してきて断じて認めるわけには行かないと告発した、といったところです。最初見た際は、「ナベツネが人事に介入するのを告発ったって、今更?」っとちょっと思いました。以前には原監督もいきなり更迭されてるし。
 なお今回の騒動の元となったのは既に人事が内定しているヘッドコーチにナベツネが無理矢理に江川卓氏を据えようとしたことらしいですが、敢えて深読みするのならタイミングがタイミングなだけに、やはり東海大の菅野選手のドラフト騒動が響いているんじゃないかという気がしてなりません。個人的には日ハムにはスター選手も多い上に非常に育成の上手い球団だから、菅野選手も入った方がいいとは思うのですが。

 それで清武代表の会見ですが、ちょうど今が旬のオリンパスの事件を引用して企業のコンプライアンスに関わる問題故に今回の会見に至ったと説明しています。この前にも書きましたが、あのオリンパスの事件は日本国内以上に海外の方が大きく取り扱われていると思います。未だに香港現地紙でも一挙手一足が報じられていますし、トヨタが第3四半期で赤字になったことがベタ記事で扱われたのに対して毎日大幅な紙面が割かれています。そうしたオリンパスの事件を取り扱った中で、昨日のサウスチャイナモーニングポストという英字紙では面白い特集記事が組まれておおり、その見出しというのも「Yakuza links in sharp focus」でした。翻訳後の記事概要は以下の通りとなります。

「オリンパスは今回の騒動でコンプライアンスを大きく失墜させる結果となったが、こうした問題は日本企業の間で近年多発しており、その背後には日本の反社会組織であるヤクザが暗躍していることが多い。今回のオリンパスの騒動は企業買収の際のコンサルタント企業への支払い費用が問題となっているが、こうした買収の仲介に企業側の知らないところでヤクザがからみ、後々脅迫を受けたりすることがある。特に近年は暴対法が厳しくなっていることから企業が抱えるリスクも加速度的に高まっている」

 本文はこれよりずっと長いですが、言わんとしていることは大体こんなもんです。なお本文中にはオリンパスの前社長マイケル・ウッドフォード氏の「日本に戻るつもりはない」という発言を引用し、「明言こそしないものの身の安全に危機感を覚えているようだ」と付け加え、今回のオリンパスの騒動にはヤクザが介在しているのではと暗に含んでいるような書き方がされています。

 個人的にこの記事でため息をつかされたのは、富士通の前社長の突然の解任劇も引用されていることでした。元々富士通はFMVのCMでキムタクを使っているもののやけにデカい音量で意味不明な内容流すので大嫌いな会社でしたが、あの前社長の解任劇を見て今現在は中日新聞と並んで目の敵にしています。
 富士通の前社長の解任劇の詳細はここのサイトを見てもらえば詳しく書いてありますが、まさに上記の記事が書いているような筋書きの話で、富士通が企業を買収した際のコンサル会社がヤクザらと交際がある問題のある企業だったとして役員らが社長を監禁した上で脅し、無理矢理に社長職から引きずり下ろしたという話です。監禁された際には社長も「知らなかったとはいえそうだったのか」と思って解任を了承しましたが、落ち着いて考えてみるとおかしなところが盛り沢山で現在は不当な解任だったとして訴えを起こしています。なおこの事件で非常に面白いのは、「黒い交際がある」と指摘された当のコンサル会社も名誉棄損で富士通を訴えている点です。みずほ銀のトラブルと言い、ろくなことしない会社だ。

 実際のところ、ヤクザがらみで叩けばほこりが出てくる日本企業はまだまだいっぱいある気がします。日本国内ならなぁなぁ済む話ですが海外投資家からするとひとたび明るみに出れば一気に投資価値を落としかねないもので、今回のオリンパス騒動がきっかけになって不信感が持たれ、長期的なマイナス影響が出てくるかもしれません。
 あと最後に、これは中国本土の新聞に書かれていた内容ですが、「日本は映画などによってヤクザに対し任侠だとか忠義を持つ集団というように、親しみのある感情を持つ人間も少なくない」と指摘されてて、痛いところを突いてきたなと苦笑したことがあります。自分は幸いにもヤクザと関わったことはありませんが実際に絡まれた人(商店関係)から話を聞く限りだとクズ以外の何物でもないので、外国からの目も厳しくなっていることもあるのでもうヤクザ映画とかはこの際だし廃止した方がいいと思います。悪役として出てくるのならまだいいけど。

  追伸
 昔に出た「真・女神転生」というゲームでは敵キャラクターにそのまんま「やくざ」が出てくるのですが、レベルが高い状態で脅しをかけると「やくざをころしてへいきなの?」という意味深なセリフを吐いてきます。まぁその通りと言えばその通りなのですが。

2011年11月10日木曜日

飲食チェーンの味の統一感

 今週一週間は同僚が子供の遠足のために休日を取ったほか、本来は担当外の仕事を通常業務の上に請け負ったり、挙句に営業社員に逆恨みされて意図的なサボタージュを受けたりして結構というかかなり忙しかったです。だけど来週はぐっと楽になるかと思いきや取材案件がやけに集中して多分今週以上に波乱の一週間になること間違いなしで、会社に対してオーバーロードだと今からでもハンガーストライキしたい気分です。そんな感じであまり気分がよくなく景気づけにいいものを食べようと、今日の晩御飯にはココイチことCoCo壱番館で野菜カレー食って帰ってきました。

 近年、上海では日系の飲食チェーンを多く見かけるようになってきております。ココイチもあちこちにあればサイゼリヤもやけに出店攻勢かけており、恐らく3年後ぐらいに進出ラッシュがあるんじゃないかと勝手に想像しています。それはともかくとして今日食べたココイチのカレーですが、何がおかしいのかというと味が全くと言っていいほど日本のココイチと同じだっていうことです。それを言ってしまえばココイチは全国どこのお店でも全く同じ味で、いくらレシピが同じだからと言ってなんでここまで同じ味なんだろうと前から疑問に感じていました。それがまさか上海でも同じ味が貫き通されているとは。

 そんなココイチとは対照的だと思うのは餃子の王将です。さすがに上海では見かけませんが(大連にはあるらしい)ここは日本にある店舗だと店舗ごとに全く味が異なっている気がして、ココイチとは対照的に飲食チェーンとして果たしてどんなものなのかといろいろ考えさせられます。なんか本部の方針でレシピとかにあれこれ要求を付けないらしいのですが、料理の味は店ごとに異なっているのにどの店でも王将は床がよく滑るということが共通しているのはミステリーです。

 このほかの飲食チェーンだと、さすがに牛丼屋はレシピが徹底されているのもあってどの店もココイチ同様に寸分の隙のない全く同じ味ですが、ここ上海だと吉野家も松屋も生卵を販売することはありません。中国の牛丼チェーンで生卵を提供しないのを見て初めて気が付きましたが、冷静に考えてみると卵かけごはんって衛生上、非常に危険な食べ物のようにも思えてよくこういうものを日本人は平気で食べているなという気がします。そういいながらこの前日本に帰った時に真っ先に食べましたが。

 いつもながら統一感のない話でオチもへったくれもありませんが、直営店ならともかくフランチャイズなら極端に味を統一する必要は果たしてあるのかなと思うことがあり、心情的には餃子の王将の方針に共感するものがあります。もっとも王将の餃子はあまり好きじゃないんだけど。
 あと本当にどうでもいいですが、さっきまた一緒に香港に行った上海人と何かいい儲け話ないかなぁと電話で話してて、「日本のアダルトビデオを中国で公に、しかも独占的に売ったら半端ない利益でるんじゃないかな。ちょっと中国政府と交渉してみるか?」と言った瞬間にまた電話が突然切れました。かけ直したらすぐつながりましたが、また盗聴されているのか、政府って言葉がよくなかったのかなどと話しましたが、そもそもの話がアダルトビデオの話なだけに回線切った奴はセンスないと思います。

秀吉のバテレン追放令の背後にあったもの

 どうでもいい話ですが三菱自動車がミラージュを来年復刻させるそうです。元々好きだった車種」だっただけに非常にうれしいニュースですが、もう少しあのフェイスはどうにかならないものかとちょっと思います。ブーレイ顔といい、社内で似たようなデザインばかりというのも……。

 話は本題に移りますが、豊臣秀吉が実施したバテレン追放令は皆さんご存知でしょうか。これは恐らく日本としては初めてのキリスト教に対する制限策に当たるわけですが、主君だった織田信長はキリスト教を手厚く保護していたのに対し、秀吉は方針を180度転換して抑えにかかったわけです。何故秀吉がキリスト教を制限しようとしたのか高校の授業などでは恐らく、「一向宗のように宗教勢力の拡大を恐れた」という風に教えていかと思います。

 ただこれにははっきりとした矛盾があり、秀吉はキリスト教の宣教師に対して国外追放をしたものの彼らを直接攻撃したり排斥したりするようなことはなく、また日本国内のキリスト教徒に対してはその信仰を続けることを認めています。一向宗のように反抗勢力化するのを恐れたというのであれば、何故後の江戸幕府のように信仰自体も禁止(禁教)しなかったのか、実際に昔に私も疑問に感じました。
 ここで結論を述べると、確実な説ではないものの秀吉が宣教師を追放した背景には彼らが日本人を奴隷として海外に売り飛ばしていたという事実と、日本を植民地化するという考えを持っていたからだと言われており、私も現時点でこの説を支持しています。

 日本人奴隷についてはキリスト教が広く普及していた九州で顕著に行われてたそうで、島津氏討伐のために九州を訪れた秀吉がこれを目の当たりにしたことから追放令を出したとされています。実際にこの追放令が出たのは九州平定直後で、時系列的にも納得のいく流れです。
 この件では実際に秀吉は宣教師に対して問いただしておりますが、その際にある宣教師は「日本人が日本人を奴隷として売ってきたんだ」と言い訳したそうですが、それを海外に流通させているのはお前たちだろうと時空を超えて突っ込みたくなるようないいわけです。実際に当時は東南アジアなどで売られていった日本人奴隷が確認されています。

 次に日本植民地化計画についてですが、これなんかも実にはっきりしているというか言ってしまえばカトリックの常套手段です。やり方はいたって簡単で国交のない地域に最初に商人を送り交易を始めさせ、次に技術を教えると言って宣教師を送りカトリック信者を増やす。そして一定度まで信者を増やしそこそこの権力者を入信させたらそいつらを先兵にして軍隊を送り込み、一気にその地域を占領して植民地化するというのが実際にあちこちで実行されました。
 日本に関しても例外ではなく、ガスパール・コエリョなど一部の宣教師は明確にこういった意図を持って活動していたそうです。

 ただ宣教師らの目論見は秀吉が追放令を出し、徳川幕府が徹底的に禁教したことで完全に断たれ、隣の中国でも同じく禁教令が出されて締め出される結果となっています。ただカトリックと違って、「お金さえくれれば何も言わない」と言ってはばからない新教ことプロテスタントの連中に対しては門戸が開かれ、日本は鎖国中にもオランダとだけは唯一国交を保ち続けました。人間やっぱり、ビジネスライクな人間と相手する方が楽なんでしょうね。

 私が思うに恐らく、「奴隷」という言葉が出てくるためにここまで高校の授業では教えず、あいまいな理由で追放令が出されたと説明されているんだと思います。ただこうした中途半端な教え方は生徒の理解を妨げかねず、はっきりとこの辺まで教えた方がいいでしょう。それにしてもアフリカの奴隷貿易は教える癖に、こっちは教えないというのもなぁ。

2011年11月8日火曜日

日本社会の閉鎖性

オリンパス損失隠し「異常な行い」 海外メディア(日経新聞)

 すでにあちこちで報道されておりますが、これほど海外でも大きく取り上げられる日本の経済ニュースは米国のトヨタ叩き以来じゃないでしょうか。
 念のために上記リンク先のニュース概要を簡単に説明すると、医療機器メーカーのオリンパスでこのほど、先に解任された英国人元社長が同社の海外企業買収を行った際にコンサルティング会社に不透明な多額の支出があったことを発表。これを受けアメリカなどでも調査が始まり、真相はどうやら買収以前に帳簿に記載しなかった損失をまとめて帳消しにするために一気に計上させたということですが、その隠れ損失額も千億を超えるとされ、上場企業でありながら長年にわたって粉飾を行ってきたことから非難も集まっています。株価も下がりまくってるし。

 私個人としてはオリンパスの製品にはほとんど触れたこともないのであまりこの企業に関心はないですが、ちょうどタイミングがいいというか大王製紙の方でも「馬鹿社長」を見事に体現した創業者一族が、会社から100億円もの金をむしり取ってマカオのカジノに突っ込んでいたというニュースも発覚してます。何気に先週にマカオ行ってきましたが、アリエール持ってうろつけばよかったな。

 大王製紙の方は売上げは国内がメインなのでそれほど海外でも取り上げられてはいないかと思いますが、どっかの評論にどちらも企業上層部のごく一部の人間が会社経営を私物化するような行為を平然と行っており、日本のコンプライアンス意識に対して海外から「閉鎖的」と見られるかもしれないと書いていましたが、なかなかうまい評論だと思います。もはや当たり前の言葉となっているグローバル化ですが、トヨタとかグローバル企業の代表格でも意外とローカル臭さが色濃く残ってますし。今どき誰も使いませんが、私なんかトヨタを今でも田舎大名と呼ぶくらいです。

 話は少し変わりますが、実は海外で生活するようになって日本、というより日本市場の閉鎖性を強く意識するようになってきています。そう思うようになったきっかけは中国の新聞に書かれていた日本市場に対する評論に、

「日本人は自国製の製品が最も優れていると考えており、自動車をはじめ外国製の製品を忌避して買おうとしないなど、海外企業にとって規模は大きく魅力的であるものの参入の難しい市場である」

 と書かれてあり、ちょっと思うところがありました。

 言われてみると自分をはじめ周りの日本人の友人は雑貨にしろメイドインチャイナと見るだけで「はっ、中国製か」と普通に言いますし、またアメリカ製については「作りが大雑把」というイメージが私の中にあります。さすがにフランスとかイタリアのブランドものだったらありがたがりますが、もちろん日本製品の技術の高さやこれまで培ってきたブランド力が影響していることは間違いないものの、外国製品を一段低く見ているという点については大半の日本人に当てはまるのではないかと思います。

 実際に日本の製品が優れているかじゃないか、という意見もあるかと思いますが、私も内心同じ感想を持っています。ただ性能差のほとんど出ない雑貨や一部の外国製品、いくつか例を上げると中国製のトラックや重機などは日本製とほとんど変わらない性能(それで値段は安い)を持っており、ただ外国製だからといきなり見下すのはやはりよくない日本人の癖なのではと思うところがあります。恐らくそう思われる外国人らは日本人以上にそれを感じ取っていて、「日本人は閉鎖的なところがある」と思っているのかもしれません。

 なおこういっておきながらもなお日本製が圧倒的に外国製を凌駕している製品をいくつか挙げると、まずはなんといってもボールペンをはじめとした文具を私は挙げます。トンボ鉛筆は前にやらかしているので一切買いませんが、三菱鉛筆こそ文具界において最高にして至上だと信じ切っており、知り合う外国人には「三菱鉛筆は三菱重工などといった三菱グループとは全く関係ない会社」とどうでもいいトリビアを触れ回ってます。

 文具とともにやはり外国製を上回っていると思うのはあとは自動車で、日本で外国車が走っているのを見るとどうして高い値段払ってあんな性能の悪い車に乗るのだろうといつも不思議に思います。あまりよそで言っている人は少ないですが、トヨタが1997年に発売した初代プリウスのハイブリッド技術は、発売から10年以上経っているにもかかわらず国内外のメーカーは未だにこの技術に準じる技術を開発できずにいます。ホンダのハイブリッドなんかプリウスと比べたら「まだそのレベルなの?」と言われてもおかしくない程度ですし。
 ハイブリッドに限らず4WD技術も富士重、三菱を筆頭に非常に高いだけでなく、世界的にも珍しい最新技術が盛り込まれた車がこれだけ安価で買えるというのは日本だけな気がするのですが、こう思うのも自分だけなのかな。

2011年11月7日月曜日

中国漁船拿捕の中国側報道

 なんか忙しくて更新がまたえらく空きました。忙しいと言いつつも昨日も太閤立志伝5をしてたわけですが、秀吉プレイでいきなり信長を裏切るや、明智光秀も裏切って部下になり、徳川家康が対織田同盟を申し込んできて、伊賀忍軍が協力を申し出るなど、どれだけ信長が周りから憎まれているのかよくわかる作りです。

 それはさておき久々のホットな中国話題ですが、海上保安部は6日、長崎県沖で航行していて停船命令に従わず逃げようとした中国漁船一隻(もう一隻いたがこっちは逃げられた)を拿捕し、船長以下十一名を拘束しました。これに対する中国側の報道はどんな感じかと興味がわいたので、早速Yahoo中国から記事を拾ってきました。

中国使馆证实中国船长遭日方逮捕 正与日方交涉
日本巡逻艇与中国渔船碰撞 船长面临半年监禁

 結論から言うと、期待していたような激しいことは記事に書かれていませんでした。これだったら前の拘束鉄道事故直前のあのむかつく鉄道部の主張の方が面白かったような。
 内容を簡単に翻訳すると、まず最初の記事では拿捕までの経過は基本的に共同通信の記事に従っており、「中国語での停船命令に応じず」と表現しております。その上で長崎の中国総領事館側のインタビュー内容を載せ、領事館も事件を把握しており、現在調査と日本側との交渉を行っていると報じています。2番目の記事では仮に船長が有罪となった場合、日本の法律だと半年の懲役の上に罰金が科されるという風に書いています。

 あまりはっきりとは言えないものの、この報道を見る限りですと中国側もこの件で大事にしたくない、外交問題にはしないつもりという意思が感じられます。中国本土のテレビがどう報じているかまではわかりませんが、ここ香港でも一応字幕ニュースとかで流れるくらいなので注目されているのは間違いないものの、前の尖閣諸島沖の漁船衝突事故のように加熱することはなく淡々と処理が進んでいくと思います。

2011年11月3日木曜日

政府の人事院勧告見送りについて

人事院勧告見送りを閣議決定 平均7・8%引き下げ法案優先(産経新聞)

 ちょっと古い、と言っても先週のニュースですが、不思議に思う点がかなり多いニュースなので今更ながら取り上げます。

 上記リンク先のニュースの中身を簡単に解説すると、国家公務員はストライキ権など一般労働者に認められている労働権が認められていない代わり、人事院という政府とは別の団体が毎年の情勢を把握して国家公務員給与の規模を決めております。そんなわけで今年も人事院は来年度の国家公務員給与の規模を震災を鑑みて平均0.23%引き下げるべきという勧告を政府に提出したわけなのですが、震災を鑑みたというには0.23%マイナスという数字は正直私には小さすぎるように感じます。
 私と同じような感想を持ったのはほかならぬ政府こと野田政権でした。政府は今回、人事院が出してきた勧告を無視しし、2013年まで国家公務員給与を平均7・8%引き下げる臨時特例法案の成立を優先すると発表したというのがニュースの中身です。

 結論から言えば、私は政府の勧告見送りを指示します。
 政府は今回人事院の勧告を見送るかわりとしてこれまで国家公務員の労働協約締結権付与を認めると報じられておりますが、国家公務員が労働協約権を持ったところで社会からの監視が強くなった今では常識はずれな要求は国家公務員もできないかと思われますし、公務員改革を今後進める上でも労働権付与は今後もより検討していくべきです。ただそれ以上に、今は震災復興のため少しでも歳出を減らしてお金をかき集める必要があります。仮に国家公務員給与を7.8%引き下げたところで捻出される額はは2000~3000億円と微々たるものですが、こうした細かいところから歳出削減を積み上げていくことこそが今は大事かと思います。

 またそれ以上に、借金漬けの日本の財政を考える上でも公務員給与削減は避けては通れない道です。現行の制度では立ち行かないことは誰でもわかっており、将来的には下記の東洋経済の記事が主張する通りに地方公務員も含めて現行から相当額を削減しなければなりません。なおこの東洋経済の記事では地方自治体はどこも大赤字が続いており民間では給与削減がされて当たり前だと触れ、公務員により労働権を与えて給与額は労使交渉をして決めるべきだと主張しており、私もこの意見に基本的に賛成です。

国家公務員給与削減を機に、人事院勧告制度を見直せ(東洋経済)

 というような感じでざらっと人事院勧告見送りについての私の立場と意見を書きましたが、私が何故この件で不思議に思うかというと、ネットでしか情報を確認していないからかもしれませんが私が見る限り、どうもその内容の大きさに対して報道の扱いがやけに小さいような気がしてなりません。
 それこそ言ってしまえばTPPなんかより、というのは言い過ぎですが負けず劣らずもっと議論するべき議題だと思うのですが、マスメディアの反応というか日々流れるニュースではあまり大きく日の目を浴びていないというか、「あれ、これだけしか書かないの?」って思うことが多いです。

 またこの件については政府に対して批判的で、どちらかというと人事院の肩を持つ報道が目立ちます。下記の産経のニュースはまだ中立的な書き方がされているように感じますが、同じ人事院総裁のインタビュー記事でもメディアによっては如何なものかと思わせられるところも見受けられました。

江利川人事院総裁インタビュー 政府の給与削減法案を批判「懲戒処分と同じ」 政府敗訴の可能性にも言及(産経新聞)

 なお上記インタビュー中で江利川人事院総裁は政府の見送りを「憲法違反だ」と批判し、政府の主張する削減案だと課長以上の職員は10%カットとなり「懲戒処分の水準だ」と述べています。誰も言わないから私が言いますが、リーマンショック以降はどこの会社でも課長、部長級以上は多かれ少なかれ10%前後給料が基本給から削減されており、現に私がかつて所属した会社でもそうでした。だとすると江利川総裁の中では世の中は懲戒処分の嵐だということになるのですが、どうもこの人は世間の空気を読めてないようです。

 またこうした政府の対応に野党の自民党も江利川総裁とタッグ組んで、「憲法違反だ」と石原幹事長が批判しています。どうも真意を図りかねるのですが、石原幹事長の言葉を額面通りに受け取るなら自民党は国家公務員の給与を下げるなと言っているのでしょうか。第一、憲法をこういうところに持ってくるのは個人的にどうかと思う。

 繰り返しになりますが、東日本大震災を受けて今の日本は非常事態以外の何物でもなく、民間起業では倒産が相次ぎまた経営が続けられている会社もほとんどの所で給与削減、引き下げが実施されているかと思います。そういう中では聖域など全くないと言っても過言ではなく、国家公務員の給与引き下げも可能ならば実行していく必要が高いです。もとより公務員給与は一流民間企業に準拠しており、多少下げたところで中小零細企業社員のように生活が成り立たなくなることはないでしょう。まぁ最も削減、というより徴収すべきは東電ですが。

 ただ東洋経済の記事でも言及されておりますが、自衛隊員の給与についてはやはり特例として引き下げず、現状をなんとしてでも維持するべきでしょう。管政権でも自衛隊については特別言及されていたので実現する公算は高いとみていますが、この件では野田首相に期待したいです。
 最後にホントどうでもいいですが、一回でいいから会見で野田首相に、「野田なのだ!」って登場してもらいたいです。

2011年10月31日月曜日

世界人口70億人突破を受けて

 本日国連は世界人口が70億人を突破したという発表を行いました。自分が記憶している中で少なかった頃は55億人だったと思いますが、短い間にまた随分増えたものだなという気がします。それにしてもさすがに55億人の頃はまだ遠かったですが、ここまで来ると100億人の大台もなんだか現実味を帯びてきました。

 ここでちょっとふざけた予想をしますが、将来的には今のCO2排出権取引みたいに世界で人口抑制策が実施されるかもしれません。それこそ国ごとに何万人まで生んでいいという枠が作られ、それを超えた分には超えていない国からお金で出産権利を買ったりとか。
 ただ真面目な話、人口が100億人を超えると本格的に地球の資源は持たなくなると思います。詳細について詳しくないですが現在の食糧生産を支えている化学肥料において、その原料となるリンの枯渇が近々起こるという話も聞きます。化学肥料なしで現在の食糧生産は考えられず、仮にリンが枯渇した場合は世界で急激に食糧がなくなり、残った食料が恐ろしく高騰するのではないかと言われています。そういう意味で飽食の時代というのはもう過ぎ去りつつあり、ある意味歴史上で自然であった飢餓の時代がまた来るかもしれません。

 では飢餓の時代を迎えたらどうなるのか、自給率の低い日本は終わってしまうのかと心配される方もいるかもしれませんが、恐らくそのような時代でも食糧取引はお金で取引されるので経済力さえ維持していれば日本が飢餓に陥ることはなく、むしろ有利になってくる可能性があるかもしれないと私は見ています。
 ここで一気に話を飛ばしますが、これからの30年くらいを考えた場合、人口が少なければ少ないほど国際世界で有利になる可能性が高いと私は見ています。日本の例をはじめとしてテクノロジーの発達によって必要な労働力は非常に少なくなってきており、先進国は多かれ少なかれ「どれだけ生産力を挙げるか」ではなく「どれだけ仕事を割り振るか」が大きな課題となっているように、社会保障の負担というかバランス取りが政府の一番大きな仕事となってきています。

 ただ現在はまだ食糧とエネルギー価格が安いためにアメリカのフードスタンプみたいに維持できることができますが、世界人口が増え資源が本格的に不足し、食料とエネルギー価格が上昇したらその分だけ社会保障費も肥大化するわけです。その時に食わせる人口が少なければ少ないほど余計な出費が減るわけで、ある意味超長期的な視野に立つならば少子化は推進するべきじゃないかと最近考えるようになってきました。
 少子化は確かに直近20年で言えば日本にとってマイナスです。しかし30年以降の世界を考えるなら、無理して対策しない方が却って日本のためになるんじゃないかとよく思います。

 日本の人口は現在1億2千万人ですが、まずは7千万人くらいを目指すべきじゃないかと、秋の夜長に思うわけです。

2011年10月30日日曜日

ハリウッド人気子役のその後

 映画を見る方かと問われるならば「見ない方」と答える私ですが、ハリウッド映画における人気子役のその後の人生について何故かデータがそこそこ集まっているので日本でもおなじみだった子役俳優を何人か紹介しようと思います。

リバー・フェニックス(代表作:スタンド・バイ・ミー
 夏休みの少年による冒険物語と言ったらこの作品しかないとまで言われる「スタンド・バイ・ミー」で、主人公の親友役としてリバー・フェニックスは出演しています。作品の中でリバーが演じた役は準主役ともいうべきキャラというのもありますが、作中で明らかに主役を食うほどの演技力を見せており見た人にとっては忘れられない印象を持ったかと思います。
 この作品以降もリバーは活躍を続け若くしてハリウッドの大物として知れ渡りますが、皮肉にも彼が「スタンド・バイ・ミー」で演じたキャラクター(弁護士となるも喧嘩の仲裁中に刺殺される)のように麻薬の過剰摂取によって23歳の若さで早世しています。もし彼が生きていたら、ハリウッドの勢力図は今とは大きく異なっているのではないかと最近にも報じられるほど、その死は各界から惜しまれています。
 なお彼の弟であるホアキン・フェニックスも俳優をしており、「グラディエーター」では兄に劣らずローマ皇帝コモドゥス役で名演(怪演?)を見せており、こちらも主役のラッセル・クロウを食うかのような存在感を発揮しております。

エドワード・ファーロング(代表作:ターミネーター2
 映画初出演ながらターミネーター2で主役のジョン・コナー役を演じ大成功を納めるものの、ここで紹介するほかの俳優らと同様に成長とともに麻薬とアルコールに溺れ、リンクを貼っているウィキペディアのページを見てもらえばわかりますがあの若かりし頃に見せた美少年の姿はもうそこにはなく、一応俳優は続けているそうですがそのあまりの堕落ぶりに「ターミネーター3」への出演は見送られたそうです。

ブラッド・レンフロ(代表作:依頼人
 個人的にかなり記憶に残っている俳優です。私が代表作に挙げた「依頼人」のオーディションで上のエドワード・ファーロングを見出した人物に選ばれ、この作品以降も見事な演技と相まって若手俳優として一躍名を上げます。ちょうど全盛期の頃に日本のゲームの「バイオハザード2」のテレビCMで主人公の男性警察官役でも出演していましたが、私生活はまた例によって早くから麻薬とアルコール漬けで、25歳で過剰摂取によって急死しています。

マコーレ・カルキン(代表作:ホームアローン
 天才子役と言ったら自分らの世代にとってまず第一に、このマコーレ・カルキンが挙がってくるんじゃないかと思います。コメディ映画の「ホームアローン」は日米で大ヒットしてその名を世界中に知れ渡らせたマコーレ・カルキンですが、彼の成功後に両親が不仲からドル箱と言っていい彼の親権を巡って対立し、それが影響したのかこちらもまた早くからアルコール浸りとなっていったそうです。一応今でも俳優業はしているそうですが、20代前半期に活躍できなかったというのは非常に残念なものです。
 ちなみにアメリカでは仲が良かった故マイケル・ジャクソンの裁判に証人として出廷し、マイケルの児童虐待裁判で彼の無実判決を決定づける証言を行ったことから、「マイケルを救った人」としての印象が強いそうです。

イライジャ・ウッド(代表作:危険な遊び
 マコーレ・カルキンが子役として当時圧倒的な知名度を持っていた頃、彼と二分する人気を持っていたのがイライジャ・ウッドです。代表作はちょうどそのマコーレと共演し話題となった「危険な遊び」を挙げていますが、彼の真の代表作は有名故にお気づきの方も多いでしょうが主役のフロド役を務めた「ロード・オブ・ザ・リング」に他ならないでしょう。
 イライジャはこれまで上げてきたほかの子役に比べると成人後も俳優として成功しており、今も現役で活動を続けています。一見するとちょっと頼りなさげな見かけをしていて、「ロード・オブ・ザ・リング」の前に主役で出た「パラサイト」もそのまんまな高校生役を演じていますが、やっぱりフロド役は彼でなければ今じゃ想像できないことを考えると相当な演技力だと私は考えています。
 ただ「ロード・オブ・ザ・リング」の3作目ではフロドの従者であるサムがストーリー上であまりにもかっこよかったことから、キャラが食われているのではという指摘が私の周りでよくされていました。そんなサムを演じたショーン・アスティンも、知られざる有名子役だったということに最近気が付きましたが。

ショーン・アスティン(代表作:グーニーズ
 上述の通りに「ロード・オブ・ザ・リング」のサム役で好演を見せたショーン・アスティンですが、なんと彼は往年の冒険映画「グーニーズ」のあの喘息持ちの主人公役も演じていました。実際にグーニーズ以降はヒット作に恵まれていなかったそうですが、あの少年がサムだったなんてと知った際には大いに驚いたものです。どうでもいいことですが、昔ファミコンゲームでよくグーニーズしていました、クリアできなかったけど。

ジョナサン・キー(代表作:インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説
 そんなショーンとグーニーズで共演していた子供の中には、「インディ・ジョーンズ、魔宮の伝説」で主役のインディを助ける少年を演じたジョナサン・キーも出演しています。こちらは現在俳優をしておらず武術指導など映画スタッフとしての道を歩んでいるそうです。

 という感じでざらっと紹介しましたが、日本でもそうですがやはり子役として有名になったからと言って俳優として大成するのは難しいようです。それにしたってアルコールと麻薬依存が多過ぎる気がしますがそれはアメリカ故ということで、今後は「ハリー・ポッターシリーズ」に出演している俳優らがどのように活躍していくのかが注目ですが、私の予想としてはやはり大多数は埋もれていき、ショーン・アスティンのように30代に入った頃にぽっとまた芽が出る人が現れるんじゃないかと見ています。

2011年10月29日土曜日

忘れられない二つの寓話 後編

 前回記事に続き、私が小学生時代に読んで影響を受けた評論文の話をします。前置きはいいので、さっさとあらすじを紹介します。

 私が読んだその評論文ではまず最初、雪山で遭難した男の話から始まりました。
 雪山で遭難して凍死しかけていたその男は、九死に一生の所である民家を見つけて尋ねたところ、その民家の中にいた姉妹は快く男を部屋の中へ招き入れました。男を招き入れると快活そうな妹は男にいろんな言葉をかけて明るく励まし続けた一方、無愛想な姉は何も言わず、黙々と男へ与えるスープの準備を続けました。
 作り話ですがこの姉妹の行動についてその評論の筆者は、確かに妹の行為は無駄ではないものの、男にとって本当に必要なものは姉が用意する体を温めるスープであって励ましの言葉ではないと断じ、たとえ相手を思っての行動でも本質が伴っていなければ意味がないという結論にまとめていました。

 さらっと書きましたが、この評論文自体はそれほど特別な内容を説いているわけではないものの何故かずっと心の中に残っています。この評論だけが原因ではありませんが現実の私の行動もこの筆者の考え方に沿うようになっており、外見や飾りとかよりも中身というか本質を重視する性格になっています。
 一番代表的なのは普段使う言葉で、今でもよく注意というか激怒までされましたが、社内で仕事している最中に私は「お客様」という言葉は使わずに普通に「客」といつも発声します。私に激怒した人なんかは客に対して尊敬の気持ちがないなど失礼だとか言っていましたが、私は買主と売主は本来対等の関係なのに買主側の権威をむやみやたらに引き上げたことがクレーマーの跋扈に繋がったという考え方もありますが、そもそも「客」という言葉自体に一定の敬意が込められていると思っており、「お客様」というのはやや過剰な尊敬表現でむしろ中身がないように思うことから使いません。さすがに客の目の前であれば周囲に合わせて用いますが。

 第一、言葉がぶっきらぼうとはいえその意図したいことが真に相手のことを考えているなど本質を用いているのであれば、言葉尻を捉えてああだこうだ言うのは随分と不毛な気がします。こういうちょっとねじくれた考え方をしているせいか、遠回しな言い方は好まないために相手に対して直接的にキツイ言葉を言うこともあって「そこまで言わなくとも」と言われることもありますが、遠回しだろうが直接的だろうが言っている内容は一緒にもかかわらず何をかという気がします。

 また言葉だけでなく行動面でも、評論中のエピソードの姉のようにやることさえ本質を得ていれば余計な愛想も必要ないと考えています。そのため愛想があろうとなかろうと、やることがやれない人間に対しては同じ評価を付け、「彼は仕事はダメだけど明るいのが救いだな」という評価は一切しません。「明るいだけのただのポンチ」と言うことはありますが。

 現在の日本はあちこちでコミュニケーション力とかいうものの必要性が叫ばれていますが、このコミュニケーション力の意図するものが表現力であれば私も頷きますが、愛想というのであれば順番が違うんじゃないかと問いたいです。私がここまで強く愛想というものを否定するのも、「失われた十年」の間は社会全体でまさに外見ばかりが重視され、中身が全く伴っていない不毛な議論に終始し続けたという印象が強いからです。景気が良くなってきたら借金を減らそうと言って1000兆円まで積み上げたり、破たんすることが見えていながらほったらかしていた年金など、重要な問題は先送りしてどうでもいい議論ばかりだったなぁという反省があります。

2011年10月27日木曜日

忘れられない二つの寓話 前編

 私は中学受験をした関係から小学校四年生から塾通いを始めましたが、この過程で得た大きな経験として当時に大量の評論文を読んだことが挙げられます。基本的に塾での国語の時間は現代文を読んで問題解答に取り組むのがオーソドックスですが、題材に使われる評論はそれこそ授業ごとに変われば毎週行われるテスト時にはまた別の評論が出てくるなど、真面目な話であれだけ多種多様な評論をまとめて読むというのは成人や大学生でもほとんどいないんじゃないかと思います。
 そんなたくさん読んだ評論(小説もあるが)の中で、未だに折に触れては思い返し、自分に強い影響を与えた話が二つあります。最近スランプを克服してきているのもあり、ちょっと前後編に分けてその二つの評論こと寓話を紹介しようと思います。

 本日紹介するのは評論というか昔話ですが、以下にざらっとあらすじを書きます。

 時代は江戸時代頃で、ある日武士が鍛練として外で弓を打ち込んでいると、商人らしき男が近くに座りその様子を眺め始めました。武士はその商人の前で的のど真ん中に何本も矢を的中させ「どうだ俺の腕前は( ゚∀゚)」と商人に尋ねましたが、武士の問いに対し商人は「手馴れてますね」と、大して感動する素振りも見せず答えました。
 商人の答えにむっとした武士は、「これだけ正確に的中させているのに手馴れているはないだろ。達人級の技だぞ俺の弓は(゚Д゚#)」と言い返しました。すると商人は財布から穴の開いた貨幣を取り出すや瓢箪に詰めた油を上から注ぎ、こともなげに油をひっかけることなくその貨幣の穴に通してみせました。
 妙技を見せた商人は「毎日その作業に携わっていれば自然と腕は熟達します。達人などと自分の腕を誇るまでもないでしょう」と語り、武士もその言葉を受け商人に非礼を詫びたとのことです。

 何故だか知りませんが、この寓話だけは今の今までずっと忘れずによく思い返しております。
 この話の中の商人の言う通り、私は大抵の行動というか作業での上手い下手というのはその作業にどれだけ慣れているかの違いでしかなく、才能とかそういったものが作用する要素というのはごくごく微量だと考えています。そのためたとえどれだけ自分がほかの人より優れた技術、それこそタッチタイピングの早さとか文章量の多さなどで勝っているとしても、それらはただ自分がそうしたものに触れる時間が長かっただけでほかの人も時間をかければ同じ水準に達することができるので威張れるようなことじゃないと肝に銘じてます。もっともこれとは逆ベクトルの考え方もあって、自分よりゲームが上手い人とか見ると、「俺だって同じくらい練習すればすぐに並べるんだよ」などと妙な負けん気を持ったりしますが。

 ここで少し話が飛びますがよく他人を指導していて思うこととして、人間には鍛えられる部分とそうでない部分ではっきり分かれる気がします。これまたたとえを出すと文章を書く技術なんかはまさに前者で、指導する際はどれだけ文字量を多く文章を書かせるかにかかってきて、相手が書く気を起こすようなテーマを出すことが重要になってきます。逆に後者こと鍛えられない部分、センスとでも言うべきものは全く以って成長させることができないわけじゃないものの、ただ時間をかければ伸びるわけでは決してありません。もっともこういうのは非常に少ないですが。
 オチらしいオチに乏しいですが今回が私が言いたかったことというのは、大抵の技術というのは時間さえかければ上達速度に差こそあれども誰でも習得できる可能性が高いということで、「出来る、出来ない」ではなく「やるか、やらないか」ではないかということです。

2011年10月25日火曜日

香港の諸情報

 時期も時期なので香港についての情報を簡単に紹介します。どうでもいいですがこの「(`ハ´)」の顔文字は香港人にも当てはまるのかちょっと疑問です。

 まず香港に来てちょっと面食らったのは街中を走っているタクシーで基本はちょっと古い日本のトヨタ・クラウンで占められております。一体どういう経緯でクラウンが採用されたのかまではわかりませんがタクシーに限らず日本車は数多く走っており、10年以上前に発売されて不人気に終わった三菱・FTOを見た時なんかは軽い感動すら覚えました。
 なおタクシー事情とくれば中国本土もなかなか面白く、各都市ごとにどんな車種が使われているのかはっきりとした地域差があります。基本使われるのはその都市を本拠とする自動車メーカーの車で、北京は北京汽車の提携相手のヒュンダイ・ソナタ、上海は上海汽車の提携相手であるフォルクスワーゲン・サンタナ、武漢は東風汽車の提携相手のプジョーの車が使われてます。

 話は戻って香港ですが、街の特徴として際立っているのは観光ホテルなんかはたくさんあるのにビジネスホテルが規模に比べるとほとんどないというのがあります。観光用ホテルも毎年やってくる旅行客の数からすると少ない方ですが、普通に繁華街とかビジネス街を歩いていても安くて簡単に泊まれそうなビジネスホテルは全くと言っていいほど見つからず、香港出張に来る人をいろいろ困らせているという話も聞きます。
 何故香港にビジネスホテルがないかと言えば恐らく地価が高すぎるのと真面目に立てられそうな土地がないことが原因だと思います。自分もこっち来てから知りましたが香港島はそこそこ面積はあるものの土地のほとんどは急斜面のある山で、人が住めそうな平地は全くと言っていいほどありません。しかもその平地の大半は埋め立て地で、現在ですら海岸行くと埋め立て工事しているのが確認できるほどです。

 次に香港の料理についてですが、中華料理のほかにもインドネシアやタイ料理もいろいろ豊富で、なんか変わったカレーとかあちこちで見受けられます。同じ中華料理でも味付けは北京や上海とは違っており、話を聞くと自分は言ったことはないですが広州など南方の味付けに準じているようです。
 こうした現地料理に加えて見逃せないのは日本食店の圧倒的な多さです。上海も多いと言えば多いですが香港はそれとは比べ物にならないくらいに多く、香港人らもごく普通に通っては食べたりしていて値段もほかの料理と比べて大差はありません。さらにこれもこっち来てから知りましたが、何気に香港は日本食品の輸出地として最大の地域で、それもあってかジェトロなんかはしょっちゅう日本食の試食会をあちこちで開催してたりします。

 ちょうど今、TPPに加盟するかどうかで日本は揉めてますが、私としてはある程度議論は出来たしもう加盟する方向でいいのかと思っています。よく加盟すると日本の農業はダメになると言いますがこれを一番主張しているのは日本の農業を一番駄目にした張本人ともいえる農水省で、逆に加盟賛成派の意見、たとえばアメリカとのオレンジ輸入自由化で果実産業は散々ダメになると言われたが実際はその後に果実輸出量は増えっていったなど、聞いてて納得させられる話が多いです。
 おまけに食品というのは工業品と違って値段が安いかどうかで買うかどうかがすぐ決まるものじゃなく、あのと言ったらなんですが中国人ですら相次ぐ混入事件を受けて粉ミルクは海外メーカー製しか買わないように、いくら海外のものが入ってきたとしてもアメリカのBSE騒動の際に怒り狂った日本人はそうそう品質の低い食べ物を受け付けないでしょう。むしろ品質面で圧倒的な強み(リンゴなんか中国のはあまりおいしくない)を持つ日本の農作物を海外に輸出促進をTPP加盟で図るべきではないかと、香港の現状を見ていてつくづく思います。

 ……香港の話するといったくせに政治の話に擦りかえるあたりが自分らしい。

2011年10月24日月曜日

1999年を振り返る

 今年は何故だか世界各地で災害のニュースばかり目にします。日本の東日本大震災を皮切りにタイの洪水、そして昨日のトルコの地震と、仮にこれらが起きていたのが12年前の1999年だったらうっかりノストラダムスを信じていたかのような一年です。

 こんな風にちょっと1999年を今日なんだか思い出していましたが、大半の方にとってこの年はあのノストラダムスの終末予言の年で良くも悪くも前後の年より印象が強いかと思います。ただ当時の状況について話しとくと、このノストラダムスの予言が一番盛り上がったのはどちらかと言えば80年代で、90年代に入ってからはどんどんと尻すぼみになっていったような気がします。私が記憶する限りだと確か朝日新聞が同じようなことを当時に取り上げており、当時出ていたドリームキャストで「JUNE」というゲームは出たけど、サブカル業界全体を見回しても終末と絡めたものは全然出てこなかったと言われていました。まぁMMRだけは最後の追い込みとばかりに頑張ってたけど。

 個人的にはちょうどこの年に身の回りで厄介な問題が頻出しており、間違いなく生きてた中で1999年が一番辛かった一年でした。ただそうした問題はもとより、やはり世紀末的な雰囲気というか今とは違う何か浮ついたような空気が当時には流れていたかと思います。
 一つには当時になってようやくインターネットなどIT技術の基本的なものが普及し始め、ハードに対するソフトの比重が強まっていたことがあった気がします。ゲーム産業も花盛りで、まだプレステ2が出るまでしたが各社がCGなりジャンルなりでいろんな工夫をしてわけのわからないゲームや、「ザ・コンビニ」などといったいろんなシミュレーションゲームあっていろいろ楽しめた時代でした。多分この年に一番やっていたのはバイオハザード3でしょうが。

 今回こうした話題を持ってきたのは一つ理由があり、どうして昔流行った終末論が今には流行らないのかという疑問があったからです。というのも先日に同僚から、「中国のブログを見ていると、なんだか終末論みたいな、世界が終っちゃえばいいのにみたいなこと言う人をよく見るようになってきた」という話を聞き、逆に地震など相当な衝撃下の中にある日本で終末論が一切出てこない、見ないのを不思議に感じたのもあります。
 こういうのもなんですが、こうした終末論というのは本当に苦しい時期にはかえって出てこず、バブル期みたいに景気がいい時代にこそ現れる気がします。ノストラダムス然り。今の中国然りというやつですが、1999年に終末論があまり盛り上がらなかったのはもう日本が下降期に入っていたからだと思います。ちなみに一番盛り上がった時代を敢えて私が生きていた中でいえば、エヴァンゲリオンなどがブームになった1995年あたりじゃないでしょうか。

 またさらに付け足すと、90年代当時によく言われたこととして最近の子供はテレビゲームばかりで現実味というかリアルさのない世界で生きているとテレビに出る人間らが言っていましたが、当時小学生で言われる対象だった私からするとなんだか納得のいかない言われ方するなと反感を持って聞いていました。今でもこの反感は根強く残っており、山とか川とかおたくらの言うリアルさを潰してビルなり道路なり立てたのはどいつだよと言いたいですし、今そのツケを自分たち世代が必死で返そうと頑張ってるんだ、空疎なこと言ってるんじゃないと言い返したいです。

2011年10月22日土曜日

教員免許の国家資格化について

 今日はほとんどのチームでプロ野球の日程が終了し、楽天のマー君こと田中選手(日ハムの斎藤選手と違って君付けするのもあれだが)が投手三冠を決めたり、9回裏のビハインドで代打逆転満塁サヨナラホームランを決めた巨人の長野選手、またそれによって最多勝獲得を決めた内海選手など興味深いニュースでいっぱいでした。ただそういったニュースよりも優勝後のビールかけで誰にも相手されず、独りぼっちだった中日球団社長のニュースがほかの何よりもスカッとしました。落合監督解任の経緯も日ハムの梨田監督と違って不透明この上ない上に、中日新聞が世界で一番嫌いなメディアでもあるので高笑いしてみてました。ただ中日が嫌いとはいえあの浅尾選手だけはとんでもない投手だと認めざるを得ません。

 話題は本題に移りますが、ちょっと古いニュースですが先週に教員資格を国家資格化しようかという案が出ていることが報じられました。結論から言うと私はこれには反対で、それよりももっと先にすることがあるだろうと文部科学省の無策ぶりに怒りを覚えます。

 まず国家資格化の狙いですが近年に頻発している教師の不祥事事件を受けて教員の質の向上が目的で、現在のように大学で必要単位を取得した上で教育実習を受けた人間に免許を与える方法では指導力などが測れないというのが理由だそうです。具体的な方法としては司法試験のように国家試験をしっかり設けるなどということが挙げられていましたが、そんな国家試験を作ったからと言って教員の質が上がるのかと言えば私には疑問です。
 その上で苦言を呈すと、以前にも一回取り上げましたが今の教育現場は地方自治体が財政赤字であることから新たな教員採用を異常なまでに絞っている現状があり、教師の平均年齢が40歳を超えている上に教員志望の若者たちは収入も少なく雇用が不安定な講師職に甘んじています。雇用が不安定なことについては不幸自慢をしてもしょうがないですが月給10万円で1年契約のため場合によっては来年三月で解雇となる可能性もある自分からするとだからどうしたという気もありますが、教師という子供らと長い時間付き合う職業性を考えると非正規雇用ではやはり子供への教育上も良くないんじゃないかという気がします。しょっちゅう担任が変わってもなんですし。

 こうしたポイントに加え、自分が主張したいのは教育大学の質です。古い事件を掘り返すのもなんですが過去に起きた京都教育大学生の集団強姦事件はその事件内容はもとより京都教育大側の対応も真面目に神経を疑う発言ばかりで、こんな連中が教員を養成しているかと思うと当時非常に不安に感じたほどでした。

 あと指導レベルについても、予備校と比較するといろいろ思うところがあります。私がやったころはクラスに4人だけだった中学受験もなんか最近はかなり一般化して日曜の朝に予備校前をうろつくと送迎の車が次々に泊まるのを見ていろいろ驚いたことがありましたが、突き詰めたところを言うと学校の授業は全くと言っていいほど当時の受験に役に立ちませんでした。また私が受けた予備校教師はみんな指導力があって教える内容もわかりやすく、休み時間などもいろいろ子供の相手してくれて親しみやすい人が多かったです。
 これは真面目な話で、学校と予備校関係者はどうも商売敵と認識していて非常に仲が悪いと聞き、実際に吐き気を催そう様な嫌がらせを学校側が予備校側に行っていた話も聞いたことがあります。しかし現状で私は明らかに予備校関係者の方が教育に熱心な人が多いように思え、子供は学校には行かなくていいから予備校には行った方がいいとすら思います。

 学校側関係者も中にはこうした現状をしっかりと認識している人もいるようで東京都のある小学校なんかは予備校と提携し、放課後の補修事業に予備校教師を呼ぶなどといった取り組みを始めていますが、開始当初はやはり学校関係者から猛烈な批判があったように思えます。教員免許を国家資格化するとかどうとか言っている暇あるなら、もっとこうした予備校を見習うような対策をして学校教員の質向上を図るのが先じゃないかというのが今日の私の意見です。

2011年10月20日木曜日

テルマエ・ロマエの映画化について

 日本にいた頃(といっても去年だが)に読んでいた「テルマエ・ロマエ」という漫画が今度映画化するそうです。この漫画はなんか賞を取って人気とのことで一応チェックしておこうと購入して読み始めたのですが非常に面白く、2巻を買った際に1巻を貸した友人にまた貸してあげようと申し出たら「もう買った」と返答されたのはいい思い出です。
 内容について簡単に概要を説明すると、歴史的にも風呂好きで有名なローマ人が日本の銭湯にしょっちゅうタイムスリップしてはローマに戻り、その度にローマにも日本式銭湯を作っていくというギャグ漫画です。作者がイタリアで生活していることもあってやけに歴史背景やら細かい上に日本の銭湯システムのオリジナリティがよく観察されていて自信を持って太鼓判を押せる漫画です。

 それが今回映画化するとのことですが、ローマが舞台(半分は日本の風呂だが)のマンガを日本で映画化とちょっと疑問に感じたところはあったのですが、このほど公開された写真を見てみて一気にそういった心配はぶっ飛びました。

【映画】「テルマエ・ロマエ」 人気の顔濃い俳優がローマ人に 似合い過ぎワロタwwwww(アルファルファモザイク)

 上記リンク先を見てもらえば早いですが主演は阿部寛氏で、脇を固める俳優陣も市村正親氏、北村一輝氏、宍戸開氏とよくもまぁこれだけ顔の濃い俳優を集めたものだと感心させられる配役です。公開されている撮影風景を見る限りですと、確かにこれだけ顔の濃い連中ならローマ人と言い張っても日本人相手ならそれなりに納得させられるんじゃないかと思うくらいの出来栄えです。
 それにしてもスレッド上でも言及されていますが、ほかの俳優陣があまりにも顔が濃いもんだから阿部寛氏ですらいささか薄いように見えてきます。惜しいというか残念なのは、これに照英氏とハンマー投げの室伏選手が加わっていれば濃い顔のジャパンオールスターになったのに……。

 なお濃い顔とくればうちの親父も負けておらず、中東人っぽい顔していることで周りには有名です。親父から話を聞く限りだと会社では「ビンラディン」というあだ名がつけられ、昔に上野を歩いていたらイラン人に声をかけられたことがあるなどエピソードには事欠きません。
 息子の自分は父親に似ず母親似の顔なので中国人にしょっちゅう道聞かれる程度ですが、何故だか声についてはよくきれいな声していると誉められ、大学時代には「学科内で一番渋い声してる」と妙に範囲の狭い中でほめられたりしてました。また今日も新しい部署の同僚から、「昔に幽遊白書のエンディングテーマを歌っていた高橋ひろに似ている」と、えらくピンポイントに誉められました。高橋ひろ氏は数年前に夭折していましすが、何気に生前はかなり好きなアーティストの一人だったのでうれしいやら、「えっ、あの高橋ひろと?」というような複雑な気持ちを覚えました。

平野達男復興相の「馬鹿」発言について

 昨日一昨日と妙に帰りが遅くなって更新がまた空きました。最近多いなこういうの。
 別に凄い忙しいというわけでもありませんが、ちょうど香港に着任した頃に新しい上司が風邪を引き、しかもそれをオフィスの全員に感染させたことから私も体調が悪くなり、昨日まで咳が止まりませんでした。今日になってようやく咳が止まったかと思ったら今度は頭痛が起こりましたが、頭痛薬飲んだらやけに調子良くなって今日に至ります。あと穏当にどうでもいいですが、今使っているNECのLAVIE S LS550ですが、「Kキー」がむやみに反応が敏感で大半の打ち間違いはここから端を発しててイライラします。このパソコンの唯一の不満点はそこかな。

 話は本題に入りますが、当初は記事にするかどうか悩んだものの二日経って情勢が少し見えてきたので書いておくことにします。

「逃げなかったバカなやつ」…復興相が友人を(読売新聞)

 内容は既に報じられているかと思いますが簡単に説明すると、平野達男復興相が研修会で東日本大震災によって起きた津波に言及した際、「私の高校の同級生のように、逃げなかったバカなやつがいる。彼は亡くなりましたけど、バカなやつって言ってもしょうがないですけどね」という発言をしました。この発言を巡って上記リンク先の読売新聞のように「被災者を馬鹿にしている」という論調を取る新聞もあれば、「この発言はそこまで問題視する内容なのか」、「マスコミの揚げ足取りでは」という意見がネット上などでいくつか見られました。
 ちなみに上記の読売新聞はどちらかと言えば非難する論調で書かれていますが、比較対象先として朝日新聞を除いてみたところストレートニュースではこの発言は取り上げておらず、「平野復興相、津波被害への発言で謝罪」という記事で初めて取り上げていることから、読売よりかは問題視していないのではと私は感じました。民主党に批判的な産経新聞は本日、「輿石氏「マスコミが世の中悪くしている」」という記事を載せておりますが、私はこれを見て産経はヒートダウンし始めたのかなという気を覚えました。あくまで個人的な所感ですが。

 それで肝心なこの平野復興相の発言に対する私の感想ですが、そもそも取り上げる程の発言なのか、もっと他に報じる内容があるのではないかという考え方から、非難に値しないと見ています。そういう意味では喜び勇んで報じたメディアは揚げ足取りと批判されて然るべきで、本人らも少し意識し始めたのか管内閣時の松本復興相や鉢呂前経産相の失言騒動の時と比べるとトーンダウンし始めているように今日のニュースを見ていて感じました。

 いちいち語るほどではありませんが平野復興相の発言は会話の前後を見る限りだ亡くなった同級生を冒涜するようなものとは思えず、また一部で逃げたくとも逃げれなかった被災者もいるという批判も見受けられますがそれとこの発言を結びつけるのは如何なものかと思います。
 ちなみに今回のこの発言を私はネット上の掲示板で最初に知りましたが、複数の掲示板を回ってみたところそれぞれで論調が全く違っており、これは報道したメディアでもそうでしたが一部のサイトでは明確な意図を以って前後の会話部を弄り、どちらかと言えば平野復興相をわざと悪者にしようとしているサイトも見受けられました。そういったところは続報を載っけているのかな、今日の輿石氏の発言を「悪人が悪人をかばった」みたいに。まぁ輿石氏が悪人かどうかと言われたらそうかもと私も言ってしまいますが。

 あと非常にくだらないことですが、関東と関西では「バカ」と「アホ」の比重が逆(少なくとも私はそう感じる)で、関東ではアホと相手に言うとマジギレされますが関西だと「アホちゃうわ」と軽く返してもらえます。しかし逆に関西でバカと相手に言うと真面目に睨まれるくらい相手は怒る一方、関東だとへました相手に「バカだなぁ」というのはごくごくありふれてます。それで平野復興相はどっち側かと調べてみたら岩手出身とのことで、「馬鹿」という言葉を使ったのもやはり東側だからかと妙に納得しました。

 最後にさすがに今回は気になるのでこの件でのYahooの「みんなの政治」における投票ページを覗いてみましたが、現在この記事を書いている段階で回答割合は「問題ある」が56%、「問題ない」が33%、「どちらでもない」が11%でした。毎度のことながら少数派に属したわけです。