本店の方でコメントを頂いたので、もうすこしこのウイグル問題について解説を行っておきます。
コメントを頂いたのは「共同体の壁」の記事ですが、この記事の中で私は日本でも全くないわけではないのですが宗教や民族といった強固で大きな枠での争いを見ることが少ないために、こうした枠の対立構造に対して理解しにくい傾向があると主張しました。実際に私がメディアなどを見ているとこうした戦略的とも言うべき大きな構図を以って解説しているニュースは少なく、それがために先月に起こったウイグル自治区の暴動も「中国政府の人権弾圧に反抗する暴動」ですべて完結してしまったのではないかと見ております。
ではあの時、というより現在進行形のウイグル問題とはどのような対立構図なのでしょうか。まず日本での一般的な見方では「中国政府VS少数民族のウイグル人」が圧倒的に強いでしょう。しかしこれを敢えて民族という枠で見ると、現中国政府はまさに漢民族の政権であるために「漢民族VSウイグル族」という対立構図へとなって行きます。実際に現地の中国人からするとこの対立構図が主流なようで、それがために前回の記事にて紹介したウイグル自治区から遠く離れた広東省においても大きな暴動が起こることとなったのです。
しかし、仮にこれが話が終わるというのであれば恐らく中国政府としてはホクホクものでしょう。というのも中国政府がこのウイグル問題でもっとも恐れているのは、この対立構造の枠がどんどんと膨れ上がることだからです。
この点なんかは中国の官僚もはっきりと口にしていますが、現在の中国は上海を筆頭とした湾岸部が大きく発展して生活水準も向上している一方、ウイグル自治区を含む中国内陸部は以前と発展が進まず、まるで戦前とバブル期の日本が同時に存在しているような状況にあります。それがために内陸部の人間は発展による旨みを独占している湾岸部、ひいてはそれを主導している政府に対して少なからず不満があり、それがウイグル自治区での独立運動や暴動と結びついた場合、現在の「中国政府VSウイグル族」という枠から「中国政府VS中国内陸部」という大きな対立構図に発展して中国は大混乱になると大半の中国識者は見ております。
実際に近年、表にはあまり出ないまでも中国の内陸部では村単位での暴動がよく起こっていると各所で言われております。そうした内陸部の騒動は中国政府ががっちり抑えているのであまり表には見えてこないものの、ウイグル自治区に海外の人権派などの目も厳しいために今回の暴動や独立運動などもメディアに露出するため、それに触発されて同じ漢民族でも内陸部の中国人が暴動を起こすのを中国政府は恐れているわけです。
さらに私はウイグル人の信仰する宗教がイスラム教であるため、もちろんイスラム教内にもたくさんの宗派があるわけですが、なんらかのきっかけによってアフガニスタンなどのイスラム系国際テロリストと結びついてしまえば今度は「中国政府VSイスラム教」という具合に対立が大きくなってしまう可能性もあると見ています。
このように視野を広げてみると、いろいろと見えてくる事情もある上に問題への理解もぐっと進むようになります。別に今に始まったわけじゃなく戦時中も日本人はこうした戦略的視点が非常に弱かったのですが、この点は同じ島国でもイギリス人と比べると致命的ともいえるほどの弱さです。よくうちの広島に左遷された親父なんかは日本人はもっと世界を知るべきだと主張しているのですが、私はこうした戦略的な視点を持つことが親父の言う世界を知るということになると考えております。
最後に補足しておくと、現在の自民と民主の政権争いはいわば手段の争いであって目的の争いではないと私は見ています。ではどの党が戦略的視点を持っているかですが、私は現時点ではほとんどの政治家はそのような視点を持っておらず、また日本人の中でもその議論が理解できる人間は少ないのではないかと思っております。今日はなんだか元気がないので書きませんが、また明日にでもその辺をご紹介します。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2009年8月10日月曜日
2009年8月9日日曜日
外国人が見る広島と長崎
先日に書いた「日本の若者に知ってもらいたい、ベトナム戦争の歴史」の記事にて原爆について言及のあるコメントを頂いたので、今日が日本人にとって忘れてならない八月九日という日であることも考え、愚考ながらこのあたりの内容を記事に書かせていただきます。
これは私が中国留学中の話ですが、ある日に日本人の友人が私の部屋に遊びに来て、その友人が部屋を出た後にルームメイトのルーマニア人に「今の彼は広島から来たんだよ」と話したところ、こんな風に聞かれました。
「俺たち、体は大丈夫かな?」
そのルームメイトはルーマニア本国で物理学を専攻しており、本国の原子力発電所にも何度か見学に行ったことのある人間でした。ちなみにその彼によると、ルーマニアの原発職員はみんな顔色が悪かったそうです。
そんな彼がこんなことを聞いたのは言うまでもなく、かつて広島に落とされた原爆の放射能に自分たちも被爆するのではないかと思ったからでしょう。こんな風に彼が考えたのも、かつてウクライナで起こった「チェルノブイリ原発事故」がルーマニアにも影響を与えたことが原因だったと今は思えます。
そこで私は、現在の広島は百万人以上の人口を持つ大都市であって、その広島から来た人間と接触したからといって自分たちが二次被爆することはないと説明しました。これは言ってしまえば日本人にとっては当たり前の知識ですが、たまたまかもしれませんが物理学を専攻していた私のルームメイトですら知らずに、それどころか広島と長崎は未だに現在のチェルノブイリのような荒涼とした不毛地帯だと誤解していたのです。
この様に日本では当たり前とされる原爆、放射能についての知識も、あくまでたまたまだったのかもしれませんが私は日本以外の外国人はほとんど知らないのではないかとこの時に感じました。それは言い返せば原爆の恐ろしさがどれほどのものかや、被爆者の子供も影響を受けるという二次被爆についても十分に把握していないかもしれないということになります。
それこそ日本人だと間違いなくこの原爆の歴史や恐ろしさについて公教育の間にしっかりと教えられますが、他国では一体どんな教育がなされているのか私には全くわかりません。まだ日本と交流の多い国であるならともかく、ルーマニアのような取り立てて交流の多くない国ともなればこうした誤解が起こるのも不思議ではない気がします。
先日アメリカで行われた調査によると、「二次大戦末期の日本への原爆の使用は正当であった」という回答が全体の六割に達したそうで、それについて私が見る限り、「なんてひどい」というような反応を新聞などのメディアは行っていたような気がします。しかし私は現在のアメリカが原爆についてどのような教育を行っているかがわからず、日本と違って被爆体験者がいない状況下で恐らく日本ほど教育が行われていないことを考えると、むしろ無回答を含めて四割ものアメリカ人が「正当でなかった」と答えたことの方が意外でした。
そんな外国の人たちに対して唯一の被爆国である日本が何をするべきかといったら、それはやはり原爆についての事実と知識を広く正しく啓蒙することに尽きると思います。恐らくあと数十年も経てば原爆を直接的に体験したことのある世代が寿命の関係からすべて亡くなられるでしょう。その後に日本を含め外国に対しても啓蒙を続けられるかどうかにおいて、私は被爆国としての日本の責任が問われると考えております。
そしてそんな時代において、私くらいの世代というのは「原爆被爆者から直接話を聞いたことのある世代」として重要な役割を持つことになると思います。私は長崎への修学旅行中に原爆被爆者から直接お話を伺う機会がありましたが、この時に聞いた話を直接的な体験者が亡き時代においても一般化し、後の世に永劫伝えきれるかは自分たちの世代にかかっていると、勝手ながら使命感に燃えているわけです。
おまけ
ルームメイトには今は広島に行っても何も問題はないと教えはしましたが、うちの親父は去年に広島へ左遷されてしまい、ストレスから背中にブツブツが出来てしまいました。
これは私が中国留学中の話ですが、ある日に日本人の友人が私の部屋に遊びに来て、その友人が部屋を出た後にルームメイトのルーマニア人に「今の彼は広島から来たんだよ」と話したところ、こんな風に聞かれました。
「俺たち、体は大丈夫かな?」
そのルームメイトはルーマニア本国で物理学を専攻しており、本国の原子力発電所にも何度か見学に行ったことのある人間でした。ちなみにその彼によると、ルーマニアの原発職員はみんな顔色が悪かったそうです。
そんな彼がこんなことを聞いたのは言うまでもなく、かつて広島に落とされた原爆の放射能に自分たちも被爆するのではないかと思ったからでしょう。こんな風に彼が考えたのも、かつてウクライナで起こった「チェルノブイリ原発事故」がルーマニアにも影響を与えたことが原因だったと今は思えます。
そこで私は、現在の広島は百万人以上の人口を持つ大都市であって、その広島から来た人間と接触したからといって自分たちが二次被爆することはないと説明しました。これは言ってしまえば日本人にとっては当たり前の知識ですが、たまたまかもしれませんが物理学を専攻していた私のルームメイトですら知らずに、それどころか広島と長崎は未だに現在のチェルノブイリのような荒涼とした不毛地帯だと誤解していたのです。
この様に日本では当たり前とされる原爆、放射能についての知識も、あくまでたまたまだったのかもしれませんが私は日本以外の外国人はほとんど知らないのではないかとこの時に感じました。それは言い返せば原爆の恐ろしさがどれほどのものかや、被爆者の子供も影響を受けるという二次被爆についても十分に把握していないかもしれないということになります。
それこそ日本人だと間違いなくこの原爆の歴史や恐ろしさについて公教育の間にしっかりと教えられますが、他国では一体どんな教育がなされているのか私には全くわかりません。まだ日本と交流の多い国であるならともかく、ルーマニアのような取り立てて交流の多くない国ともなればこうした誤解が起こるのも不思議ではない気がします。
先日アメリカで行われた調査によると、「二次大戦末期の日本への原爆の使用は正当であった」という回答が全体の六割に達したそうで、それについて私が見る限り、「なんてひどい」というような反応を新聞などのメディアは行っていたような気がします。しかし私は現在のアメリカが原爆についてどのような教育を行っているかがわからず、日本と違って被爆体験者がいない状況下で恐らく日本ほど教育が行われていないことを考えると、むしろ無回答を含めて四割ものアメリカ人が「正当でなかった」と答えたことの方が意外でした。
そんな外国の人たちに対して唯一の被爆国である日本が何をするべきかといったら、それはやはり原爆についての事実と知識を広く正しく啓蒙することに尽きると思います。恐らくあと数十年も経てば原爆を直接的に体験したことのある世代が寿命の関係からすべて亡くなられるでしょう。その後に日本を含め外国に対しても啓蒙を続けられるかどうかにおいて、私は被爆国としての日本の責任が問われると考えております。
そしてそんな時代において、私くらいの世代というのは「原爆被爆者から直接話を聞いたことのある世代」として重要な役割を持つことになると思います。私は長崎への修学旅行中に原爆被爆者から直接お話を伺う機会がありましたが、この時に聞いた話を直接的な体験者が亡き時代においても一般化し、後の世に永劫伝えきれるかは自分たちの世代にかかっていると、勝手ながら使命感に燃えているわけです。
おまけ
ルームメイトには今は広島に行っても何も問題はないと教えはしましたが、うちの親父は去年に広島へ左遷されてしまい、ストレスから背中にブツブツが出来てしまいました。
共同体の壁
先週の「テレビタックル」において面白い議論があったので、ここで紹介させていただきます。
先週は主に中国や北朝鮮関係の議論が行われ、ゲストも三宅久之氏を初めとしたいつもの面々に加えて韓国人ジャーナリストの方、漢族系中国人学者の方、朝鮮系中国人ジャーナリストといった三者三様の出自を持つゲストが出演していました。
そこでウイグルの暴動について話題が及んだ際に、漢族系中国人学者の方が以下のように述べました。
「仮に私と隣の朝鮮系中国人ジャーナリストの方が喧嘩をした場合、(中国)国内の目線で見れば同じ中国人同士の喧嘩で終わるのですが、これを民族で見たら漢族と朝鮮族の争いになってしまうのです」
この方がこの様に話したのも去年に中国広東省で起こったウイグル人を中心とした暴動のきっかけというのが、出稼ぎに来ているウイグル人女性が漢族の男性に暴行されたという真偽がわからない噂によるものだったことからです。それこそ同じ中国人個人同士の争いであればその間で済む話が、民族や宗教といった枠で以って語られてしまうとどんどんと直接的に関与しない人間も争いに加わっていき、争いの度合いもそれに比例するかのように大きくなっていきます。
本来共同体というものはばらばらな個人を文化や習慣、地域の距離といった一定の枠内に収める事で無用な争いや犯罪を抑える目的で作られてきました。しかし今に始まるわけではなく、この枠が出来上がることで別枠同士の個人の争いが発展して枠同士の争いにまで発展する可能性もこの結果生まれてしまいます。いくつか例を挙げるとすれば現代のイラク戦争が「イラク対アメリカ」から「イスラム対アメリカ」になってしまったものなど好例です。
日本にいると民族や宗教といった大きくて強固な枠がないために、国単位でほとんどの物事を考えてしまうところが少なからずある気がします。もちろん中国の一部少数民族への弾圧は非難されてもやむを得ないものもありますが、彼らがどの枠でどう争っているのか、この様な視点を持たなければ見えてこない事情もあり、日本人としては意識的にこうした視点を持つことが私は重要だと思います。
先週は主に中国や北朝鮮関係の議論が行われ、ゲストも三宅久之氏を初めとしたいつもの面々に加えて韓国人ジャーナリストの方、漢族系中国人学者の方、朝鮮系中国人ジャーナリストといった三者三様の出自を持つゲストが出演していました。
そこでウイグルの暴動について話題が及んだ際に、漢族系中国人学者の方が以下のように述べました。
「仮に私と隣の朝鮮系中国人ジャーナリストの方が喧嘩をした場合、(中国)国内の目線で見れば同じ中国人同士の喧嘩で終わるのですが、これを民族で見たら漢族と朝鮮族の争いになってしまうのです」
この方がこの様に話したのも去年に中国広東省で起こったウイグル人を中心とした暴動のきっかけというのが、出稼ぎに来ているウイグル人女性が漢族の男性に暴行されたという真偽がわからない噂によるものだったことからです。それこそ同じ中国人個人同士の争いであればその間で済む話が、民族や宗教といった枠で以って語られてしまうとどんどんと直接的に関与しない人間も争いに加わっていき、争いの度合いもそれに比例するかのように大きくなっていきます。
本来共同体というものはばらばらな個人を文化や習慣、地域の距離といった一定の枠内に収める事で無用な争いや犯罪を抑える目的で作られてきました。しかし今に始まるわけではなく、この枠が出来上がることで別枠同士の個人の争いが発展して枠同士の争いにまで発展する可能性もこの結果生まれてしまいます。いくつか例を挙げるとすれば現代のイラク戦争が「イラク対アメリカ」から「イスラム対アメリカ」になってしまったものなど好例です。
日本にいると民族や宗教といった大きくて強固な枠がないために、国単位でほとんどの物事を考えてしまうところが少なからずある気がします。もちろん中国の一部少数民族への弾圧は非難されてもやむを得ないものもありますが、彼らがどの枠でどう争っているのか、この様な視点を持たなければ見えてこない事情もあり、日本人としては意識的にこうした視点を持つことが私は重要だと思います。
大きな悩み、小さな悩み
唐突ですが私は現在、あるくだらないことで深く悩んでおります。女々しいもんで昨日なんか友人を呼び出してわざわざ相談したくらいなのですが、この一週間はほぼずっとそれの件で悩み、昨日今日の休日はゆっくりとなにもしないままこの件であれこれ思案に暮れておりました。
まぁそんな私個人の話はどうでもいいのですが、今回その件で悩んでいる際に、大きな悩みを持ってみるとそれまで抱えていた小さな悩みが一挙に吹き飛ぶというか、あまり気にならなくなったことに気がつきました。それこそ今回の悩みを持つ前は「リオレウスをどうやって倒すか( ̄~ ̄;)」といった細々とした悩みを持っていたのが、「そんなどうでもいいこと考えなくてもいいだろう(- -;)」という具合にほとんどが雲散霧消するかことごとく自己解決するに至りました。
ここで私が何を言いたいのかというと、大きな悩みは確かに抱えずに済むもんならそれに越したことはないのですが、たまには持ってみることでほかの悩みを一気に吹き飛ばすきっかけになるんじゃないかということです。もちろん私みたいに頻繁に悩むことは精神健康上はあまりよくないとは思いますが、悩むことが必ずしも全部が全部悪いというわけじゃないと言いたいわけです。
まぁそんな私個人の話はどうでもいいのですが、今回その件で悩んでいる際に、大きな悩みを持ってみるとそれまで抱えていた小さな悩みが一挙に吹き飛ぶというか、あまり気にならなくなったことに気がつきました。それこそ今回の悩みを持つ前は「リオレウスをどうやって倒すか( ̄~ ̄;)」といった細々とした悩みを持っていたのが、「そんなどうでもいいこと考えなくてもいいだろう(- -;)」という具合にほとんどが雲散霧消するかことごとく自己解決するに至りました。
ここで私が何を言いたいのかというと、大きな悩みは確かに抱えずに済むもんならそれに越したことはないのですが、たまには持ってみることでほかの悩みを一気に吹き飛ばすきっかけになるんじゃないかということです。もちろん私みたいに頻繁に悩むことは精神健康上はあまりよくないとは思いますが、悩むことが必ずしも全部が全部悪いというわけじゃないと言いたいわけです。
2009年8月8日土曜日
外国人研修制度について
今朝の朝日新聞に、自分がここ数年で最も起こってほしくないと願っていた事件の報道がついにありました。
・中国人実習生、初の過労死申請 残業最大180時間(asahi.com)
まず最初に、外国人研修制度とその現状について説明いたします。
外国人研修制度とはその名の通りに日本の進んだ技術を学ぼうとする研修生を主に発展途上国より募り、日本の農業や工業の現場で働きながら直にその技術を教えるという制度の事を指します。この制度は言うまでもなく国際貢献の一環として設けられた制度なのですが、リンクに貼ったウィキペディアの記事にもあるとおりはっきり言ってここ十年間は完全に形骸化した制度となっており、かねてより私はこの制度を直ちに廃止しなければと考えておりました。
具体的にこの制度のどこに問題があるかですが、近年この制度は技術を外国人研修生に教えるという名の下に体のいい労働移民制度となっていたからです。というのも外国人研修生にはその働きながら学ぶという目的上一定の賃金が支払われることとなるのですが、その賃金額は日本の法律上で定められている最低賃金を下回ってもよいということになっておりました。そのため不道徳な一部の経営者は安価な労働力を得るためにこの制度を利用して大量の外国人を雇い、文字通り馬車馬のように働かせては安い賃金しか支払ってこなかったのです。
もちろん日本にやってくる外国人研修生、主に中国人は安い賃金だと分かっていても日中の通貨格差ゆえにこの制度に応募して来られるのですが、たとえ同じ労働をしたとしても日本人と外国人で受け取る賃金が違うなど明らかな人種差別です。そしてそれがまだ立派な技術を教えるのならともかく、実態的にはそうした研修という目的がほとんど果たされないまま単純労働の現場などで働かされている例が大半だそうです。
また日本の側としてもそのような過重労働を嫌う労働者が増えてきていることから、この制度を利用しなければ経営が成り立たないとはっきりと言う事業者もおります。これは二年前のテレビの報道でしたが、長野県のある高原野菜農家でもこの制度を利用して大量の中国人を雇って毎年の農繁期の作業を行っており、インタビューでは以前は大学生のアルバイトが大量に来てくれたが今では国内だと誰も募集に応じず、この制度がなければ農繁期を越せないと洩らしておりました。このように非常に皮肉な話ですが、日本は輸入野菜にとどまらず国産野菜の生産においても中国にすでにかなりの面で依存している状態なのです。
なおこの農家ではしっかりと定時を守って外国人研修生と働いておりましたが、研修生の側からするともっとお金を稼ぎたくて出来れば残業がしたいという方もおりました。
この頃、私が夜中に居酒屋などに行くとアルバイトの多くが中国や韓国の留学生で占められている店をよく見かけます。実際に私が在学中だった頃に知り合った留学生らはその日本の物価の高さゆえに、仕送りだけに頼らず昼は授業に出て夜にはバイトに行って日々の生計を立てている者が数多くおりました。聞くところによると居酒屋の方でも深夜のアルバイトはきついとこの頃はフリーターなどからも敬遠されており、一般のアルバイト先に働きづらい外国人留学生くらいしか来てくれなくなっているそうです。
私が見てきた外国人留学生はみんなそのような環境下でも、はっきり言って日本の学生よりずっと真面目に勉強している方ばかりでした。チリからの留学生に至っては卒業後にすぐに帰国するのかと聞いたら、「帰国費用をまず貯めないといけない」と言われてぐっと心が痛みました。
今回、一番最初にリンクに貼ったニュースでは、就寝中に息を引き取った中国からの外国人研修生の方に初めて過労死が申請されたということが報じられております。本来、外国人研修生には残業時間に制限があるにもかかわらずこの亡くなられた方は多い月には180時間も残業を行っており、家族にもそのせいで疲れると電話で洩らしていたそうです。異国の地で、しかも家族を残して亡くなったこの方の無念を思うと非常にやりきれない思いがするとともに、同じ日本人として心から申し訳なく思います。
同じ記事によると去年一年間の外国人研修生の死亡件数は34人で、そのうち過労死の線が高い心臓発作などが原因の方は16人もおられ、今回の件がたまたま起こったわけではないと見てほぼ間違いないでしょう。
この外国人研修生といい先ほどの外国人留学生の深夜アルバイトの増加といい、すでに日本は他の移民国家同様にきつい労働の一端を外国人に担わせていると私は見ております。しかも賃金は大抵は日本人より一段下に置かれている状態で、これで日本が彼らに恨まれたとしても私は何の言葉も返せません。
現在のところ日本では外国人の移民が政策問題として話題に上がるだけで肯定派の政治家が激しく攻撃され、また外国人の地方参政権一つとっても私の記事のように議論一つ許さないといわんばかりに批判する方もおります。
特に一番ひどいと思うのが、中国人や韓国人全員がまるで犯罪者だと言わんばかりの主張をする方です。よくそういう方は日本人と比べて外国人は犯罪率が高いといいますが、これははっきりと私も断言できますが、長期滞在の外国人登録者数とスポット来日の外国人の合計を表す正確な統計は今のところ全くなく、外国人の犯罪率が高いということを示せるような信用に足る母数データは全くありません。また仮に外国人に犯罪が多いとしても、過労死するまでに低賃金で働かされている方たちも「犯罪をよく犯す外国人」という同列で語られるのは個人的に非常に残念です。
私が外国人の地方参政権に賛成なのもここにあります。こうした明らかに劣悪な環境下で働かされ続けているという事実を少しでも声にのせるために、表にするために、何が必要かといったらやっぱり地方参政権ではないかと考えるわけです。
最後に、この度過労死が申請されている蒋暁東氏に心からご冥福をお祈りします。
・中国人実習生、初の過労死申請 残業最大180時間(asahi.com)
まず最初に、外国人研修制度とその現状について説明いたします。
外国人研修制度とはその名の通りに日本の進んだ技術を学ぼうとする研修生を主に発展途上国より募り、日本の農業や工業の現場で働きながら直にその技術を教えるという制度の事を指します。この制度は言うまでもなく国際貢献の一環として設けられた制度なのですが、リンクに貼ったウィキペディアの記事にもあるとおりはっきり言ってここ十年間は完全に形骸化した制度となっており、かねてより私はこの制度を直ちに廃止しなければと考えておりました。
具体的にこの制度のどこに問題があるかですが、近年この制度は技術を外国人研修生に教えるという名の下に体のいい労働移民制度となっていたからです。というのも外国人研修生にはその働きながら学ぶという目的上一定の賃金が支払われることとなるのですが、その賃金額は日本の法律上で定められている最低賃金を下回ってもよいということになっておりました。そのため不道徳な一部の経営者は安価な労働力を得るためにこの制度を利用して大量の外国人を雇い、文字通り馬車馬のように働かせては安い賃金しか支払ってこなかったのです。
もちろん日本にやってくる外国人研修生、主に中国人は安い賃金だと分かっていても日中の通貨格差ゆえにこの制度に応募して来られるのですが、たとえ同じ労働をしたとしても日本人と外国人で受け取る賃金が違うなど明らかな人種差別です。そしてそれがまだ立派な技術を教えるのならともかく、実態的にはそうした研修という目的がほとんど果たされないまま単純労働の現場などで働かされている例が大半だそうです。
また日本の側としてもそのような過重労働を嫌う労働者が増えてきていることから、この制度を利用しなければ経営が成り立たないとはっきりと言う事業者もおります。これは二年前のテレビの報道でしたが、長野県のある高原野菜農家でもこの制度を利用して大量の中国人を雇って毎年の農繁期の作業を行っており、インタビューでは以前は大学生のアルバイトが大量に来てくれたが今では国内だと誰も募集に応じず、この制度がなければ農繁期を越せないと洩らしておりました。このように非常に皮肉な話ですが、日本は輸入野菜にとどまらず国産野菜の生産においても中国にすでにかなりの面で依存している状態なのです。
なおこの農家ではしっかりと定時を守って外国人研修生と働いておりましたが、研修生の側からするともっとお金を稼ぎたくて出来れば残業がしたいという方もおりました。
この頃、私が夜中に居酒屋などに行くとアルバイトの多くが中国や韓国の留学生で占められている店をよく見かけます。実際に私が在学中だった頃に知り合った留学生らはその日本の物価の高さゆえに、仕送りだけに頼らず昼は授業に出て夜にはバイトに行って日々の生計を立てている者が数多くおりました。聞くところによると居酒屋の方でも深夜のアルバイトはきついとこの頃はフリーターなどからも敬遠されており、一般のアルバイト先に働きづらい外国人留学生くらいしか来てくれなくなっているそうです。
私が見てきた外国人留学生はみんなそのような環境下でも、はっきり言って日本の学生よりずっと真面目に勉強している方ばかりでした。チリからの留学生に至っては卒業後にすぐに帰国するのかと聞いたら、「帰国費用をまず貯めないといけない」と言われてぐっと心が痛みました。
今回、一番最初にリンクに貼ったニュースでは、就寝中に息を引き取った中国からの外国人研修生の方に初めて過労死が申請されたということが報じられております。本来、外国人研修生には残業時間に制限があるにもかかわらずこの亡くなられた方は多い月には180時間も残業を行っており、家族にもそのせいで疲れると電話で洩らしていたそうです。異国の地で、しかも家族を残して亡くなったこの方の無念を思うと非常にやりきれない思いがするとともに、同じ日本人として心から申し訳なく思います。
同じ記事によると去年一年間の外国人研修生の死亡件数は34人で、そのうち過労死の線が高い心臓発作などが原因の方は16人もおられ、今回の件がたまたま起こったわけではないと見てほぼ間違いないでしょう。
この外国人研修生といい先ほどの外国人留学生の深夜アルバイトの増加といい、すでに日本は他の移民国家同様にきつい労働の一端を外国人に担わせていると私は見ております。しかも賃金は大抵は日本人より一段下に置かれている状態で、これで日本が彼らに恨まれたとしても私は何の言葉も返せません。
現在のところ日本では外国人の移民が政策問題として話題に上がるだけで肯定派の政治家が激しく攻撃され、また外国人の地方参政権一つとっても私の記事のように議論一つ許さないといわんばかりに批判する方もおります。
特に一番ひどいと思うのが、中国人や韓国人全員がまるで犯罪者だと言わんばかりの主張をする方です。よくそういう方は日本人と比べて外国人は犯罪率が高いといいますが、これははっきりと私も断言できますが、長期滞在の外国人登録者数とスポット来日の外国人の合計を表す正確な統計は今のところ全くなく、外国人の犯罪率が高いということを示せるような信用に足る母数データは全くありません。また仮に外国人に犯罪が多いとしても、過労死するまでに低賃金で働かされている方たちも「犯罪をよく犯す外国人」という同列で語られるのは個人的に非常に残念です。
私が外国人の地方参政権に賛成なのもここにあります。こうした明らかに劣悪な環境下で働かされ続けているという事実を少しでも声にのせるために、表にするために、何が必要かといったらやっぱり地方参政権ではないかと考えるわけです。
最後に、この度過労死が申請されている蒋暁東氏に心からご冥福をお祈りします。
2009年8月7日金曜日
ブログアンケートの結果
ちょっと前から本店の方でのみ開いていたこのブログへのアンケートを本日に締め切りました。アンケートに協力してくれた方は9人で、少ない票数ではありますがそこそこ参考になる結果となりましたので感想を書こうと思います。
まずブログ内容に関する質問で、「どんな内容の記事が楽しみか」という複数回答の出来るアンケートの結果は以下の通りとなりました。
・政経関係の記事:4 (44%)
・中国関係の記事:3 (33%)
・歴史関係の記事:6 (66%)
・哲学関係の記事:3 (33%)
・サブカル関係の記事:4 (44%)
・私の体験談:2 (22%)
私にとって意外だったのが、自分の予想を覆して「歴史関係の記事」がこの質問においてトップの票を得たことでした。別に手を抜いているわけでもなく内容に自信がないわけでもないのですが、どちらかというと堅い政経関係の記事の間に挟みこむ柔らかいクッションのような感じに今まで書いてきていたので、まさかこれがトップに来るとは夢想だにしませんでした。
ただその傾向はあったというべきか、Gogle analyticsにてうちのブログに来る人の検索ワードを調べると、ブログタイトルである「陽月秘話」を追い抜いて「宮崎繁三郎」がランキングでトップであったところ、一時はそのトップの座を現在二位の「商鞅」が奪っていました。どちらも歴史人物の人名ですから、いかにこうした歴史ワードが私のブログを支えているのかが良く分かります。宮崎繁三郎はややマイナーな人だからまだ分かるにしろ、商鞅のことを書いているブログはほかにもたくさんあるのにという気が少ししますが。
ほかの項目についてはどれも似たり寄ったりですが、前向きにこの結果を捉えるならどの内容の記事もそれなりに期待している読者がおられるという結果で、割と幅広い範囲を意識的に扱っているだけに0票の項目がなかったというのはそれなりにほっとしています。
これら内容に関する質問の次に聞いたのが、「このブログの文章は長い? 短い?」ですが、その結果は以下の通りとなりました。
・長過ぎ:0 (0%)
・ちょうどいい:8 (100%)
・短過ぎ:0 (0%)
はっきり言ってこの結果は自分にとってかなり意外でした。投票してくれるからにはきっと私が顔も分かるような親しい知人ばかりでしょうが、その中でも一人や二人はこのブログの記事が長過ぎると感じているだろうと踏んでいたのですが、結果は見ての通りに「ちょうどいい」が100%を占める結果となってしまいました。
実はこの頃このブログの記事が長過ぎるのではないかと、人知れず方針転換を覚悟しておりました。それこそブログを始めた当初の記事と最近の記事を比べると一つの記事あたりの文字数が二倍から三倍近く増えており、一つの内容にくどくど語るよりは分量を減らしてでももっと扱う内容を広くした方がいいのではと先月くらいから徐々に考えており、そこで試金石とばかりに今回のアンケートを見ようと思ったのですが、この結果だとやっぱりもう少しこのままでやっていく方がいいかもしれません。
元々このブログは始めた当初より玄人好みのブログにしようと、多少読み辛いかもしれませんが私の書ける限りのことをびっしり書いて、それでも読んでくれるような読者をゆっくりでもいいから獲得していこうと始めました。そんなもんだから始めた当初なんてほとんど誰も来なかったのですが、FC2の出張所の方では半年前くらいは一日の閲覧者数が二十人くらいだったところ、このところは毎日四十人くらい来てくれるようになって我が事ながら非常に驚いております。
それにしても、自分でもよくこれだけ毎日書けるなとこのブログを読み返すたびにしみじみ思います。伊達に中学生の頃からほぼ毎日文章を鍛えていなかったわけじゃありませんが、このごろは調子によって文章のリズムが激しく変わるあたりはまだまだです。
最後に、アンケートにご協力してくれた方にはこの場にて深くお礼を申し上げさせていただきます。ありがとうございました。
まずブログ内容に関する質問で、「どんな内容の記事が楽しみか」という複数回答の出来るアンケートの結果は以下の通りとなりました。
・政経関係の記事:4 (44%)
・中国関係の記事:3 (33%)
・歴史関係の記事:6 (66%)
・哲学関係の記事:3 (33%)
・サブカル関係の記事:4 (44%)
・私の体験談:2 (22%)
私にとって意外だったのが、自分の予想を覆して「歴史関係の記事」がこの質問においてトップの票を得たことでした。別に手を抜いているわけでもなく内容に自信がないわけでもないのですが、どちらかというと堅い政経関係の記事の間に挟みこむ柔らかいクッションのような感じに今まで書いてきていたので、まさかこれがトップに来るとは夢想だにしませんでした。
ただその傾向はあったというべきか、Gogle analyticsにてうちのブログに来る人の検索ワードを調べると、ブログタイトルである「陽月秘話」を追い抜いて「宮崎繁三郎」がランキングでトップであったところ、一時はそのトップの座を現在二位の「商鞅」が奪っていました。どちらも歴史人物の人名ですから、いかにこうした歴史ワードが私のブログを支えているのかが良く分かります。宮崎繁三郎はややマイナーな人だからまだ分かるにしろ、商鞅のことを書いているブログはほかにもたくさんあるのにという気が少ししますが。
ほかの項目についてはどれも似たり寄ったりですが、前向きにこの結果を捉えるならどの内容の記事もそれなりに期待している読者がおられるという結果で、割と幅広い範囲を意識的に扱っているだけに0票の項目がなかったというのはそれなりにほっとしています。
これら内容に関する質問の次に聞いたのが、「このブログの文章は長い? 短い?」ですが、その結果は以下の通りとなりました。
・長過ぎ:0 (0%)
・ちょうどいい:8 (100%)
・短過ぎ:0 (0%)
はっきり言ってこの結果は自分にとってかなり意外でした。投票してくれるからにはきっと私が顔も分かるような親しい知人ばかりでしょうが、その中でも一人や二人はこのブログの記事が長過ぎると感じているだろうと踏んでいたのですが、結果は見ての通りに「ちょうどいい」が100%を占める結果となってしまいました。
実はこの頃このブログの記事が長過ぎるのではないかと、人知れず方針転換を覚悟しておりました。それこそブログを始めた当初の記事と最近の記事を比べると一つの記事あたりの文字数が二倍から三倍近く増えており、一つの内容にくどくど語るよりは分量を減らしてでももっと扱う内容を広くした方がいいのではと先月くらいから徐々に考えており、そこで試金石とばかりに今回のアンケートを見ようと思ったのですが、この結果だとやっぱりもう少しこのままでやっていく方がいいかもしれません。
元々このブログは始めた当初より玄人好みのブログにしようと、多少読み辛いかもしれませんが私の書ける限りのことをびっしり書いて、それでも読んでくれるような読者をゆっくりでもいいから獲得していこうと始めました。そんなもんだから始めた当初なんてほとんど誰も来なかったのですが、FC2の出張所の方では半年前くらいは一日の閲覧者数が二十人くらいだったところ、このところは毎日四十人くらい来てくれるようになって我が事ながら非常に驚いております。
それにしても、自分でもよくこれだけ毎日書けるなとこのブログを読み返すたびにしみじみ思います。伊達に中学生の頃からほぼ毎日文章を鍛えていなかったわけじゃありませんが、このごろは調子によって文章のリズムが激しく変わるあたりはまだまだです。
最後に、アンケートにご協力してくれた方にはこの場にて深くお礼を申し上げさせていただきます。ありがとうございました。
芸能人の麻薬摘発事件続発について
・<酒井法子容疑者>覚せい剤所持容疑で逮捕状 自宅から覚せい剤 警視庁(YAHOOニュース)
ここまでくると、下手な小説より全然面白い展開です。
上記のリンクに貼ったニュースはもはや説明するまでもないですが、旦那が大麻所持疑惑で逮捕された直後から行方不明となっていた酒井法子氏の自宅からもまた大麻が出てきて、現在もなお行方不明ながらもこっちにも逮捕状が出たというニュースです。ここまでくるとなんだが、昔のドラマの「逃亡者」を連想させます。
さて今回のこの大麻摘発事件ですが、酒井法子夫妻の摘発直前にはこちらもまたいろんな意味で面白い押尾学氏が逮捕されており、タイミング的にほぼ同一であることから芸能界の大麻一掃を警察が行っているのではないかという見方が広がっております。
警察が一斉に摘発を行っているかまではわかりませんが、今回のこの一連の摘発を見て私は以前と比べて麻薬に対する世間の見方や警察の処罰が厳しくなったという気がします。それこそかつては故勝新太郎氏がパンツにコカインを隠し持って文字通り「コカインを股間にイン」と言われるような大事件を起こしたことがありましたが、その後勝新太郎氏はすぐに復帰することが出来ました。
しかしいちいち挙げませんが近年に麻薬事件で摘発された芸能人の復帰は明らかに当時より厳しくなり、また世間の見方も厳しくなっていることからそのまま引退に至るケースも多くなってきております。どうして以前と比べて昨今は効した事件に対する風当たりが強くなったのかをすこし考えたのですが、結論はというとやはり田代まさしが何度も繰り返して捕まったことが一つの契機になったんじゃないかという気がします。今思い出すと一回目の逮捕直後は周囲も復帰を応援しており、また視聴者の方も割と温かい目をしていたように思います。しかしそれが何度も逮捕されるにつれて、「やっぱり一度手を出したらもう駄目なんだろうなぁ」という感傷が私の中では広がって行きました。
それに合わせるかのように大麻事件への処罰が厳しくなっていったと、ここ十年くらいを振り返るとそんな気がします。どっちにしろ、手を出さなければ何も気にすることはないのですが。
ここまでくると、下手な小説より全然面白い展開です。
上記のリンクに貼ったニュースはもはや説明するまでもないですが、旦那が大麻所持疑惑で逮捕された直後から行方不明となっていた酒井法子氏の自宅からもまた大麻が出てきて、現在もなお行方不明ながらもこっちにも逮捕状が出たというニュースです。ここまでくるとなんだが、昔のドラマの「逃亡者」を連想させます。
さて今回のこの大麻摘発事件ですが、酒井法子夫妻の摘発直前にはこちらもまたいろんな意味で面白い押尾学氏が逮捕されており、タイミング的にほぼ同一であることから芸能界の大麻一掃を警察が行っているのではないかという見方が広がっております。
警察が一斉に摘発を行っているかまではわかりませんが、今回のこの一連の摘発を見て私は以前と比べて麻薬に対する世間の見方や警察の処罰が厳しくなったという気がします。それこそかつては故勝新太郎氏がパンツにコカインを隠し持って文字通り「コカインを股間にイン」と言われるような大事件を起こしたことがありましたが、その後勝新太郎氏はすぐに復帰することが出来ました。
しかしいちいち挙げませんが近年に麻薬事件で摘発された芸能人の復帰は明らかに当時より厳しくなり、また世間の見方も厳しくなっていることからそのまま引退に至るケースも多くなってきております。どうして以前と比べて昨今は効した事件に対する風当たりが強くなったのかをすこし考えたのですが、結論はというとやはり田代まさしが何度も繰り返して捕まったことが一つの契機になったんじゃないかという気がします。今思い出すと一回目の逮捕直後は周囲も復帰を応援しており、また視聴者の方も割と温かい目をしていたように思います。しかしそれが何度も逮捕されるにつれて、「やっぱり一度手を出したらもう駄目なんだろうなぁ」という感傷が私の中では広がって行きました。
それに合わせるかのように大麻事件への処罰が厳しくなっていったと、ここ十年くらいを振り返るとそんな気がします。どっちにしろ、手を出さなければ何も気にすることはないのですが。
登録:
投稿 (Atom)