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2025年3月10日月曜日

コロナ以上の観光業不況はもう来ない

 前にも書いていたかもしれませんが1月に九州地方を旅行している最中、外国人観光客が明らかに増えているのを見て何気なく旅館の女将に「外国人増えてますが景気はどうですか?」と尋ねたところ、「あのコロナの頃に比べたら……」と、今でもはっきり記憶に残っているくらい悲しそうな顔を浮かべました。コロナ流行期に観光業が大きな打撃を被ったことは報道でもちろん知ってはいましたが、やはり当事者たちからすれば報道以上に苦労を受けていたことは間違いなく、その一端を見たような気がしました。

 もちろん青の頃には政府も対策に動いており、雇用助成金をはじめ多くの支援が行われていました。私は当時、確かにこうした支援は必要ではあるもののやや観光業に偏り過ぎていないか、もっと他の産業にも分配したらどうかという印象を覚えており、確かこのブログにも当時書いていました。しかしこうして当事者の声を聴いてみると、ややちょろいと感じますがやはりあの時に観光業を支えて正解だったのかもと考え直すようになっています。
 少なくともあのコロナ期を日本の観光業が生き残ったおかげで今日の観光産業発展があるわけであり、あの頃の支援というか投資は無駄にはならなかったといえるでしょう。

 その上で今後に関してですが、私はかねてからアトキンソン氏のように日本の観光立国化を進めるべきだと考えており、観光業の強化は今後も必要だと考えています。前回記事でも触れましたが観光業への投資であればマネーの海外流出は起こらない上に、製造業と比べても雇用吸収力が観光業の方が高く、極端なことを言えば技術的素養も必要なくすぐ雇用可能という点でも製造業以上じゃないかとみています。

 ただ製造業と比べると観光業は景気の変動を受けやすいと指摘されます。この点に関しては私も同感で、ちょっと不況や何かしらの事件による風評被害が起こると観光業は確かにダメージを受けやすいです。もっともこの点に関しては製造業にもなくはなく、極端なオンリーワン技術とかなら別ですが、製造業も為替の影響を受けやすく、景気変動の影響を受けないわけじゃないです。
 その上で観光業についてもう少し述べると、少なくともいえることとしては、あのコロナ期以上の不況はよほどのことがない限り今後数十年間は起きないと思います。あのコロナ流行はまさに未曽有の大災害と言ってもいい時期で、あの時期を乗り越えた今の日本の観光業関係者は進撃の巨人で言えばシガンシナ区住民のようだといっても過言ではないでしょう。

 おそらくコロナ期には旅行会社をはじめ多くの観光業関係者が淘汰されたかと思います。ただ結果的には非常に力のある観光業企業のみが生き残っており、だからこそ今現在の観光業の盛り上がりを支えていられるんだと思います。前述の通りコロナみたいな自体はそれこそ戦争でも起きない限り自分の生きている間はもうないと思え、あの時期を乗り越えたんだから景気の変動くらいへっちゃらとまではいかずとも、日本の観光業関係者はきっとまた乗り越えられると信じています。

 その上で今後についていえば、もはや日本国内で観光業の競争が始まっているような状態じゃないかと思います。おみやげ品の開発や流通、宿泊施設のキャパ、誘致できる観光資源など、日本の地域ごとに観光客を奪い合う時代がもはや始まっており、下手に国際競争するより国内競争を通して日本の観光業の実力をさらにスリム化、強化していく必要があるでしょう。

 個人的な経験で述べると、今回回った九州はどこも地元名産はいい具合にお土産製品化しており、そのあと関西に行ってお土産屋を見てもこれはと思うパッケージや製品をあまり見ませんでした。地味に九州の人たちはお土産開発能力が高いように見え、ほかの地域も九州の人のように創意工夫して商品開発力をつけていくべきじゃないかと思います。
 っていうか熊本が何でもかんでもくまモンつけてお土産作るのはずるいと思った(´・ω・)

2025年3月9日日曜日

観光産業勃興によって初めて活きるゼロ金利政策

 自分でも思うところありますがほぼ常に何かしら考えていて、歩いている最中も本当にどうでもいいことを何か考えてたりします。先日もそんな感じでエスカレーター乗ってる最中に、「そうだ、観光産業が盛り上がってきたからこそ今日本でゼロ金利が効くようになったんだ」と思いつきました。

 かつてこのブログで私は、平成期にゼロ金利政策が行われながら実質的に日本国内の経済循環というか投資促成にはあまり効果を果たさなかったと主張しました。というのも平成中期から日系企業、特に製造業は中国をはじめとする国々への海外進出を重視するようになった、というより日本国内市場が成長しないので日本国内には投資せず、ゼロ金利で得た融資の大半を海外に投資していました。
 そのためゼロ金利で企業は確かに融資を受けるものの、受けた融資は国内には流れず、ほかの国に投資されて現地での雇用拡大にしかつながらなかったという見方です。まぁその投資で得たリターンこと配当金は日本本社に回ってくるので全くのマイナスというわけではないですが、そうして得た配当金も大体ほかの国の投資に使われてたでしょうが。

 以上の分析からゼロ金利政策はグローバル化された現代においては景気浮揚に対しあまり効果がないのではと考えていたのですが、これは日本経済が製造業中心だったからこそ起こった話で、そうじゃなければ効果あるのかなと最近思うようになってきまいた。何が言いたいのかというと現在、日本の主力産業はマジで転換しつつあり、観光産業がかなり大きなウェイトを占めるようになってきています。
 さすがに自動車産業にはまだ追いついていませんが、エレキと比べるならあっちは全く成長性がないのに対し、観光産業はまだ成長性もあるうえ、雇用吸収力も絶対的に高いことから、もはやエレキ以上に観光産業は日本にとって重要だと考えます。

 その上で先ほどの話に戻りますが、製造業と違い、観光産業の投資対象は日本国内にほぼ限定されます。海外への投資に使うとしたら現地旅行代理店などの拠点くらいなもので、9割以上は宿泊施設や運送手段などの整備に使われ、それがそのまま雇用拡大にもつながります。その点で言えば、投資を促すためのゼロ金利政策が日本国内へダイレクトに使われる意味でも、観光産業が盛り上がってきた今になって初めて効くようになったように感じます。
 これは逆を言えば、景気拡大をする上ではやはり国内にどれだけ投資を起こすかが重要で、先ほども書いたように海外進出というか海外に投資が使われる産業を応援してもあまり意味がないのかもしれません。先ほど書いたように確かに配当金収入は手に入りますが、少なくとも海外投資では雇用拡大にはつながらず、失業者対策には効果がないどころか、今の自動車産業のように国内産業の空洞化を招くかもしれません。

 言いたいことをまとめると、金利優遇政策は国内投資に限定させること、または観光業のように国内にしか投資できない産業に限定させる方がいいかもしれません。観光業以外だとインフラなど建設産業もありますが、こっちは外貨獲得には貢献しないため、優先度で言えばやっぱここでも観光業となるかもしれません。
 もっとも観光業は景気の影響を受けやすいというデメリットがあるという人もいるかもしれませんが、この点についても思うところがあるのでまた次回にでも。

2025年3月7日金曜日

シーマ様とバラライカは共通点が多い?

 以前に「評価が大きく逆転したガンダムキャラ」という記事を書きましたが、この中でガンダムの0083に出てくるシーマ様ことシーマ・ガラハウという悪役の人気が年月とともに上昇し、今や「悲劇のヒロイン」の如く高い人気を持つに至ったことを書きました。この傾向は今も変わらず、関連解説記事を見ると彼女の魅力について延々と語る人もいれば、公式の外伝作品でもどんどん過去情報が補完されているようで、ガトーをはじめほかの0083キャラが語られなくなりつつある中でシーマ様のみうなぎ登りしている感すらあります。
 まぁニナ・パープルトンもいまだに語られることが多い気がしますが、悪い方で。

 そんなシーマ様ですが、この前解説記事を読んでいる最中にふと、「あれ、なんかキャラ設定がバラライカと同じじゃね(。´・ω・)?」ということに気が付きました。バラライカというのは漫画「ブラックラグーン」に登場するロシア系マフィアの女ボスで、この作品屈指の人気キャラであるとともに「統制された暴力」という本作品のテーマを代表するようなキャラです。
 なおアニメでは小山茉美氏が声優を演じていますが、作品を視聴した人は誰もが口を揃えて「これ以上のはまり役はない」と言い切るほど、イメージと声が合ったキャラとなっています。実際、私も初めて視聴したときに「あ、バラライカの声だ(´・ω・)」と思いました。

 話を戻すと、シーマ様とバラライカには下記の共通点が存在します。

・元正規軍人だが、色々あって軍を追放された
・元部下たちを養うために海賊(マフィア)業に身を落とす
・部下たちからはめっちゃ信頼されている
・性格がキツイ
・身長がデカい
・身内に優しいが敵には滅茶苦茶容赦ない
・軍人時代の体験がトラウマ

 ざっとこんな感じですが、キャラ造形的にはほぼ同一背景を持ったキャラであるように思えます。もちろんどちらかがパクったというわけではなくたまたまそうなったとはっきり言えますが、逆を言えばこうしたキャラ設定は読者の人気を得やすいのではと思う節があります。

 実際、どちらもありきたりな美少女キャラとは程遠いキャラクターながらかなりの人気を得ており、本編外で外伝作品がいくつも作られるなどキャラの深堀が公式、ファン層ともにかなり盛んです。ではその人気の源泉は何かというとやはり先に上げた「身内に優しいが敵には滅茶苦茶容赦ない」という要素が特に大きい気がします。

 こう考えるのもかつて中東のテロリストの親玉がインタビューにて、「キツめの女が一人いると、組織というのはバシッとする」ということを話しており、何となくシーマ様とバラライカを見ていると「そうなんじゃないかな」と感じさせられるというか説得力を覚えます。それ以上に、小悪党的なポジションに落ちぶれてでも部下を食わしていこうとする世話焼きなところが、キツめの性格といい感じに組み合わさって「あ、この人なら支えてあげたい」的に思わせるんじゃないかと思います。

 ただ、こうしたキャラはメインヒロインのポジションに置くことはできないでしょう。あくまで登場キャラの一人としてこういうキャラがいると作品も映えるんじゃないかと思います。そういう意味では創作において上記設定は結構有用なキャラ設定となりうると思うわけです。

 にしても最近のシーマ様は女子高生姿が描かれたりとかはっちゃけてるな。漫画の「アラサーOLハマーン様」とかでもシーマ様出てこないかな。

2025年3月6日木曜日

トランプ関税で今年も世界的にインフレか?


 セールだったので地球防衛軍5を買ってしまい、めちゃくちゃ時間を取られてしまっています。上の画像はタイヤが宙に浮き始めたため無駄にキャプチャーしました。
 ちなみにプレイヤー名は「コシノ泥田坊」で、なぜこうなったのか、それは誰にもわからない……。

 話は本題ですが結論から書くと今年も日本では物価上昇が続く、というより世界的インフレが再び加速され、かなりの物価上昇になるのではと考えています。それもこれもトランプ関税です。

 決してこの方面に造詣が深いというわけじゃないですが、米国のトランプ政権はのべつまくなく関税引き上げを表明しており、すでに一部品目で米国内の物価上昇が始まっていると聞きます。仮に中国のみをターゲットにした関税引き上げとかだったら話は別ですが、米国に入ってくるあらゆる品目に関税を引き上げるとしたら、引き上げた関税の分だけ価格が上乗せされることとなり、それがそのまま物価上昇へとつながるのではないかと思います。
 仮に米国が関税を引き上げた品目を自国内で生産できるようになるなら話は別ですが、実際にそんなの短期間でできるわけないし、そもそも自国で安価に調達できないからこそ輸入するわけであり、自国内で調達できるようになったとしても輸入していた頃よりは確実に価格は上昇するでしょう。

 またこうしたトランプ関税に対し、すでに中国がやっているように報復関税を採る国もこれからどんどん出てくるでしょう。二つの国の間で双方ともに関税を引き上げるとしたら、両国で流通する商品の価格が互いに上昇することとなるわけで、これはそのまんま物価上昇となるわけです。得するのは関税を徴収する税関こと政府くらいでしょう。

 またこうした関税の報復合戦によって物価が上昇するとなると、恐らく多くの国でインフレ抑制策を取らざるを得なくなります。去年前半のように世界各国でインフレ抑制のために政策金利を引き上げることとなり、投資意欲の低下のみならず株式市場も株価低迷へと至るかもしれません。同時に為替も大きく変動することとなり、円安となるか円高となるかはまだ未知数ですが、政府の対応によっては大きく振れるかもしれません。
 それだけに、最高値を更新し続けている金の価格はさらに上昇する確率が高いとみています。

 あえてプラスな点について言及すると、トランプ政権は日本に対し為替誘導という非難をもうやってきたそうですが、今後世界的インフレを迎えた後なら、「為替がおかしいのはあんたの国の関税政策のせい」と言い返す余地が出てくると思います。少なくとも米国は今後激しいインフレになり、ドル安に至る可能性も高いと思うので、日本円ではなくドルの問題で米国に是正をするようむしろ日本が追及できる立場になるんじゃないかと楽観的に見ています。

 以上を踏まえた上で述べると、今年いっぱいは住宅など高額な買い物は控えたほうがいいんじゃないかなというのが自分の意見です。まぁ勝手な予想なので外れる可能性も高いっちゃ高いですが。

2025年3月4日火曜日

高校無償化に関する古館氏の意見

古舘伊知郎、維新にチクリ 「高校無償化」にはらむ“危険性”を指摘 「さすがの視点」「本当にその通り」(スポニチ)

 今国会で議論されている高校無償化についてですが、自分も何か意見を書こうかと思っていた矢先に上の古館氏の記事を見かけたのですが、正直言いたいことを全部言ってくれているように感じました。基本的に自分の見解も古館氏と同じで、特に私立高校が無償化をいいことに学費を値上げしてくるという予想は自分も最も懸念していた点であり、結論から言えばこの高校無償化は日本の教育レベルの底上げにはつながらず、むしろ底下げにしか役に立たないだろうと考えています。

 あえて古館氏の意見に付け加えるとしたら、古館氏は進学者が私立校に流れて公立校のレベルが下がり、ひいては国立大学の志願者も低下するのではと懸念しており、これについてもごもっともです。その上で私の見方としては、公立と私立の差がよりなくなり、公立校が教育方針やカリキュラムで私立校へ近づけていくのではという風にも見ています。もちろんこれは教育、国力的にもマイナスにしかつながりません。

 というのも公立校というのは基本的に国が教育方針を定めて、一番オーソドックスな教え方をしていると思います。それに対し私立校というのは公立校と差をつけるためオーソドックスな教え方では漏れるカリキュラムや教育方針を作ることで、その方針にあった親や子供を引き受ける形となります。
 結果的に公立と私立が併存することで異なる種類の人材を育成し、それらがお互いに埋め合って社会をいい方向に形成していくのだと思います。なので公立としては絶対多数的に求められる人材、それに対し私立というのは絶対多数ではなく少数ではあるけど、社会においてある程度供給してほしいタイプの人材を作るというのが理想形です。

 こう考えるのも自分が中学から大学まで私立校にいたせいもありますが、中学高校はともかくとして、大学に関しては言ってしまえばテロリスト養成校みたいな気風がありました。基本的にルールがあれば「まず破れ」と教えられ、反抗することにこそ価値を見出す学校であり、実際教授会でも「おめーがパッとしねぇから受験者数落ちてんだよ!」という学長に対する批判をみんな堂々とやっていたそうです。
 ただこうしが学風から生まれた人材は実際社会のあちこちでやたら反抗的な人材を供給しているそうで、理解ある経営者なんかは「組織がおかしな方向に進みそうなときに、こういう奴らがブレーキかけて軌道修正してくれるんだ」と言って、わざわざ私の出身大学に対し採用枠を設けていると聞きます。実際に私もそうした教えだったと理解しており、造反有理じゃないですがおかしいと感じることにははっきりおかしいといって拒否することが大事だと考えています。

 もっともこんな反抗的な人材ばかりが社会にいたら、文革期の中国のようにまともな社会が形成されるわけありません。あくまでこういう反抗的な人材が少数派で存在するからこそ、企業も国もうまくやってけるのでしょう。
 そうした考えから、私は大多数は公立で、一部の人間は私立に通うという形が教育体制としては理想的だと考えています。その上で学費の差というのはこうした比率を自然形成させる要因であり、これに差がなくなると恐らくいろいろおかしくなるのではという風に思っています。

 さらに付け加えると、機会の平等と結果の平等は基本的に成り立ちません。あえて両方とも平等になるよう取り計らうと、逆にそれ以前よりも平等が崩れることの方が多いとも私は考えています。
 今回の高校無償化は一見すると機会の平等のように見えますが、私は密かに結果の平等に向いた政策であるように考えています。それに対し私は機会の平等を追求する側であり、古館氏の意見や上記の考えもあってこの政策にはあまりいい気分がしません。

 むしろ学費負担の軽減というのなら、高校の教材費に限った無償化の方がいいんじゃないかと思います。学費の差がなくなることで、競争も個性もなくすよりはこっちの方がいいでしょう。

2025年3月3日月曜日

ストーリーにこだわらない中国のゲーム

 キーボードの叩き過ぎによる腱鞘炎対策として指ぬき圧迫手袋を買ってつけてみましたが、なんていうか中二病感が激しくていろいろ思うところがあります。

 それで話は本題ですが、先日ネットでおすすめされていたのとユーザーレビューが高かったのでSteamで「アフターイメージ」という、上海の開発会社が作ったゲームを買って遊んでいました。いわゆるメトロイドヴァニア系の探索型アクションゲームで前評判通りに遊んでてそこそこ楽しかったです。特に探索では地図を埋める作業が割と好きなので、また到達していない空白を埋めていく作業ははまりました。
 ただアクション面に関してはそこまでいいと思わず、悪いわけではないけど攻撃方法はやや単調で、ボス戦も相手の隙を突くよりもゴリ押し戦術の方が有用だったりしてなんか盛り上がりませんでした。ただそうした点以上に気になったのは、ストーリーテーリングでした。

 はっきり言ってストーリーはひどいの一言に尽き、どれくらいひどいのかというと冒頭で主人公の師匠さんが殺されてしまうや、

「このままじゃゾンビになっちゃうから、とりあえず死体処理しなきゃ。魂さえあれば肉体が還元したらまた蘇るしね(´・ω・)」

 という風に話が進められるのですが、マジで何の世界観も解説されずに上の会話を見させられるのでマジ意味不明でした。終始こんな感じで話は進められ、こう言っては何ですが妄想狂に一方的に話を聞かせられている感じがして、プレイ中はいろいろ思うところが多かったです。

 この点についてゲーム開発している中国人の友人に話したところ、「仕方ないじゃん。中国のゲーム開発者はストーリーなんかおまけ程度としか思ってないんだし(ヾノ・∀・`)ナイナイ」と教えられました。友人によると、中国のゲームはゲーム性(アクション)とグラフィックが重視され、その他、特にストーリーに関してはないよりはあった方がいいけど、そこまで特別見られるところじゃないからあまりこだわらずに破綻や矛盾に満ちたストーリー展開も少なくないそうです。
 実際、前述のアフターイメージもそんな感じで、グラフィックとか非常にきれいでこだわられているのにキャラクターの生い立ちやストーリー展開などはわざと無茶苦茶に作ってんじゃないのかっていうくらいひどいものでした。

 ただこれは逆を言えば、日本人はゲームにおいて特にストーリーを重視していることの顕れかもしれません。マジで日本のゲームはストーリーが悪ければそれだけでクソゲーとして認定されることもあれば、「ヘラクレスの栄光3」みたくストーリーさえよければその他要素は無視して名作扱いされることもあります。RPGに限らずアクションゲームとかでも、何かとキャラクターに背景を持たせたりするなどストーリー構成や世界観を強く意識してゲームを作っています。

 こうした日本製ゲームの傾向ですが、やはりそのきっかけは初代和製RPGことドラクエの影響が強いと思います。初代ドラクエの時点でお姫様を最終局面ではなく途中で救出するなどストーリー的に起伏を持たせており、その後に続いたファイナルファンタジーなどでもプレイヤーを魅了させるストーリーが盛り込まれるなど多くのフォロワーを作りました。それこそもしドラクエがなければ、日本人が現代のようにゲームにストーリー性をここまで求めることもなかったかもしれません。

 以上を踏まえて言うと、中国の開発会社と比べるとこうしたストーリーや世界観の構築で日本勢はまだアドバンテージがあると断言できます。中国のプレイヤーからすればそこまでストーリーを評価しないかもしれませんが、キャラクターのIPビジネス展開を考えると、ストーリーに強みがあるというのはビジネス面でも強みがあるように私には思います。
 逆に中国はグラフィックに対するこだわりが非常に強く、この分野、特に3D描画に関しては美少女キャラを含め日本はもはやあまり優位を持たなくなってきている気がします。このまま棲み分けと行くのかグラフィックにも力を入れるのか、日系ゲーム開発会社は腕が問われるところでしょう。

2025年3月1日土曜日

国際政治において存在感を高めるフランス



 上の写真は日本にいたころに作ったANAのエアバス機プラモですが、こうして作ってみて初めてANAの塗装はめちゃいいなということに気が付きました。ちなみにこのキット、組み立てるのはめちゃ簡単だけどデカール貼るのはめちゃテクニック要求され、写真のもちょっとミスったところがあり、いつかまたリベンジしてみたいです。

 話は本題ですが今日のトップニュースと言えばウクライナのゼレンスキー大統領と米国のトランプ大統領の会談における物別れでしょう。元々キレやすいといわれていたトランプ大統領ですが、公の場でああも激昂するのはそこまで例はなく、異例の会見だったと言わざるを得ません。
 言うまでもなく戦争でウクライナを一番支援しているのは米国なだけに、今後の戦争への影響が懸念されます。

  ただこの会見ですが、各種報道によるともともとトランプは拒否する予定だったそうです。それを収めて仲介したのがフランスで、結局締結されませんでしたが鉱物資源の米国への提供話も、明らかにトランプ側が要求しているのに「俺が持ちかけたσ(゚∀゚ )オレ」とマクロンが泥被る感じでフォローにも努めていました。
 そんなマクロンですが以前以上にウクライナへの支援を呼び掛けており、今回の米宇物別れ会談の後も一貫してウクライナを支援し続ける姿勢を早くも表明しています。これに限らず、近年のフランスはEUを代表して発言することが増えているように見え、国際政治における存在感が増してきているように感じます。

 この辺、正直なことを言えばもっと欧州の現状について詳しい人が解説なり報道なりしてくれないかなと前から思っています。というのも上記のフランスの姿勢といい、ほかの欧州諸国を含め現況はどうなのか、またウクライナに対する姿勢はどうなのかなど色々知りたいことが多いです。
 私個人の意見で言うと、前述の通りフランスの影響力が非常に増してきているように見え、現状の欧州の名手は英国でもドイツでもなくフランスとなりつつあり、しかも今後数年はこの傾向が続くというかフランスが伸び盛りのまま居続けるのではと考えています。
 このように思う根拠として箇条書きにすると、主に以下の三つが挙げられます。

・ドイツの影響力低下
・フランス製兵器輸出が絶好調
・米ボーイングの没落

 まず第一にこれまでEUを、というかEUの経済を引っ張ってきたドイツがかなりの経済苦境に入ってきており、はっきり言えばこれから中国とともに10年くらいは低迷し続けることが確実で、存在感なくしてきていることです。ロシアの天然ガスを得られなくなってエネルギー原価が上がっているだけでなく、VWなど自動車産業がEVシフトも従来車のアップグレードも疎かとなって勢いを失い、挙句に中国のへの依存の強さから中国の不況を直撃するなど、何一つ経済はいいことなしです。

 それに対しフランス経済ですが、細かい事情は把握していないものの兵器を中心に追い風吹いているような気がします。何故兵器かというと、ロシアのウクライナ進行で東欧を中心に軍備を強化する動きが広がっており、NATOの共通軍備が強化されれば必然的にフランスの軍需産業にも注文が舞い込むと思うからです。
 またウクライナ戦争でロシア製兵器が意外に脆いということが露呈し、これまでロシアから兵器を買ってきた国に対しフランスが売り込みをかけれる間隙が生まれてきているように見えます。米港と違ってフランスは兵器購入に対し、米国と違って思想や自国への服従をあまり強く要求せず、インドなど米露のはざまに立つ国などからは「買いやすい国」であるように見え、欧州に限らず中央アジアやアフリカなどでもフランス製兵器がさらに伸びるのではとみています。

 そして最後が冒頭のプラモ写真に係わってきますが、ここ数年、米ボーイング社は機体不具合に起因する墜落事故がたびたび起きているだけでなく、安全管理について内部告発が相次ぐなど、明らかに劣勢に立たされています。素人目にもボーイングに相対するフランスのエアバス社に追い風が吹いているように見え、この方面でもフランス経済はドイツとは対照的に好調さが際立っているように思います。
 さらに付け加えると、フランスは原子力大国でもありエネルギー面でも圧倒的な強みがあります。特にロシア産天然ガスが規制される昨今においてはこの強みがさらに際立ちます。

 以上のように経済面の追い風もさることながら、マクロンも国際社会の立ち回りがうまいなと感じます。必ずしも正義が勝つとは言いませんが、やはり正義というか大義名分というのは目に見えない大きな力を持ちます。
 今回のロシアの侵略はまさにその大義名分がないから簡単に攻略できなかったわけで、あれだけの軍事力なのだから、もし大義名分が本当にあればウクライナは既に併呑されていたでしょう。そうした大義名分として民主主義、自由、国際協調を掲げながらウクライナの支援を説き、自国製の兵器販路を広げる今のマクロンのやり方を見ていると、ああフランスは伸びるなという風に前から思っていました。

 それらを踏まえて言うと、日本はフランスとももう少し付き合い方を考えてはどうかなという気がしています。特に中国が今ああいう状態なだけに、中国の抜けた市場にうまく入り込む可能性もあるほか、フランスとの連携を持つことによって中国の覇権主義に牽制をかける風に持っていくのも大事かと思います。どちらにしろ、もっとフランスに関する情報を知りたいです私が。