ページ

2024年1月13日土曜日

キックバックを含む政界の金問題をどう規制すべきか

昨日今日の上海は急に春めいた陽気となって今日の昼間の気温は15度を超えていました。気温と湿度が上がったのと暖房の使用が増えたことからか、今週はほぼずっと街中では霧というかスモッグが立ち込め、昔の上海みたく濁った空気が懐かしくてなんか自分も元気になりました。空気がきれいな中国なんて中国じゃない。

 話は本題ですが自民党の安倍派を中心としたパーティ券キックバック問題について、検察はすでに逮捕、起訴した面々を除いて、これ以上の立件は見送るとの報道が出て、日本人の間からは不満が広がっています。ただ報じられている通りに共謀の意思を証明するのは難しく、またすでに死んでいる安倍、町村に責任を擦り付けられる状況でもあるので、このような結果になるのは私も仕方ないかと思います。
 かといってこの問題を放置すべきではなく、現行法でさばけないなら新しい規制法を作り、爾後に備えるというのがより建設的であるような気がします。

 では具体的にどう規制すればいいのか。結局のところ政治資金規正法の最大の欠陥は何かというと、会計報告書に未記載や誤記載があっても後で修正してしまえばいいという点です。もちろん悪意を持った未記載や誤記載であれば完全にアウトですが、この悪意を証明することが難しく「うっかりやっちゃった(*´σー`)エヘヘ」という風にバレバレな嘘でもつかれたりしたら、よほどの裏証言でもない限りは立件は不可能です。
 この点、過去に企業会計絡みで捕まったホリエモンなどが企業会計と比べるとずるいと主張していますが実際その通りで、企業会計だったらこんな風には通らず、最低でも追徴課税が発生するでしょう。

 以上を踏まえて言うと、「ばれたって素知らぬふりして修正すればOK」というのが最大の欠陥であるように思え、立件の基準を「悪意を持って収入を秘匿やごまかそうとした」ではなく、「会計報告書に修正すべき事項を設けた」という点に設定するのがいいのではないかと思います。具体的には、政治家事務所の会計報告書に未記載、誤記載があった時点で即アウトという風にすることを自分は推奨します。

 そうはいっても一切のミスなく会計報告書を作成するのは不可能、と言い訳する議員もいるのでそうした雑音を封じ、誰がどう見たってアウトかそうでないかの基準として、修正金額ではっきりした基準を作ってはどうかという風に考えています。こちらも具体的に挙げると、

・単年度に1000万円以上の修正が発生
・議員在籍の直近6年間において単年度300万円以上の修正が2度発生
・議員在籍の直近6年間における修正の累計額が1000万円超

 上記の3条件のどれか一つを満たした時点で、どんな修正内容であるかに係わらず即刻で議員資格停止という罰則を設けたら、みんな目の色変えてきちんとした会計報告書を作り、なおかつ裏金も作らなくなるんじゃないかと勝手に考えています。
 モデルケースとして、ある衆議院議員が初年度に300万円超の修正が発生した議員は、次また300万円の修正が発生した時点で議席喪失となるほか、残りの5年間に700万円(1年あたり150万円)の修正が発生しても同じく議員喪失になるというわけです。

 上記の期間と金額について少し解説すると、期間を6年としたらのは参議院議員の任期で一区切りつけようと考えたためです。次に金額については、1000万円は単純に切りがいいのと、国民にもわかりやすい基準だと思うからです。300万円に関してはツーアウト制にするにあたっては合計で1000万円を下回る水準にした方がいいかなと考えたためです。

 とはいっても、この規定を作ったら恐らく議員らはそんな詳細な会計報告書を作れないし、不意のミスにより修正が発生してしまう恐れがあるなどとまた言い訳してくると思います。ならば、会計法っく所の公表前に財務省の会計検査院が監査する制度を設け、公表前に完了に収支内容に問題ないか調べてもらったうえで公表するという制度にすればいいと思います。それで修正が発生したら、会計検査院が悪いか、会計検査院にきちんと収支情報を出さなかった議員本人が悪いってことになるんだし。

 これでも、企業改易と比べたらかなり金額的に甘い規制だと断言できます。「無視、修正しても特に問題ない」とされる会計上の重要性の基準値は大体どこも税引前利益の5%であり、この基準からすれば上記の1000万円という基準額なんてざるもいいところだと私自身も思えるだけに、破ったら即議員資格停止としても全く問題ない数字だという風にみています。こんな感じで、破ったら問答無用に終わりという罰則を設け、キャッチオールで政治と金の問題を処理すれば世の中ハッピーじゃないかと思います。

 まぁもう一つ案を出すとしたら、上記の基準を破る議員が一人でも出た場合、議員資格は停止しない代わりに、その議員が所属する政党に政党助成金の交付を停止するっていうのも十分ありかなっていう気がします。金の問題は金の規制によって制すというのが常道でしょう。

0 件のコメント: