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2024年8月1日木曜日

リストラ吹き荒れる中国の現状

 日本も記録的猛暑などと報じられていますが上海も暑く、今日は40度に迫るということでレッドアラートが出てました。自分の実感でも昨日からやばく、一昨日までは台風の影響からか風が吹いて夜なんかも寝苦しくありませんでしたが、昨夜辺りからは悪夢にうなされるようになりました。
 まぁ悪夢って言っても、夢の中でも大体仕事してるのですが。

 それで話は本題ですが、中国は不景気だと日本で報じられながらいまいち日本にいる方はその実感が得られていないのではないかと思います。実際に中国で働いている自分の口からすれば、日本の報道には物足りないというか、報じられている以上に中国の景気は悪く、社会の空気感もギスギス感が増しています。
 特に失業者が目に見えて増えていることが拍車をかけており、このところ喫茶店なんか行くと仕事辞めさせられたと思われる男性が時間を潰しているのを本当によく見かけるようになりました。

 その失業者ですが実際例として自分の知人がいる比較的大規模な会社でも例外でない、というより、大規模なリストラを行っているという話を聞きました。なんでも急にメールで「明日人事部に来るように」と伝えられて出向くと、問答無用で貸与していたパソコンなどが没収され、そのまま解雇されているそうです。まるでハリウッド映画のワンシーンですが、まさか中国でもそういう光景が繰り広げられていることにまず驚きます。
 でもって解雇する人間の量が異常に多いせいかパソコン没収ということでIT部門に出向くと、返却街の人間がたくさんいるせいで返却するだけで数時間待ちになるということもざらだそうです。この背景としてIT部門でもリストラが行われており、50%、つまり半分くらい切られているとも聞きます。

 こうした環境からかその会社の社員の間では「次は自分かもσ(゚∀゚ )オレ」とリストラ宣告に戦々恐々とする人が増えているそうですが、このありさまを見るとそう思うのも自然な結果でしょう。

 かつて自分が2010年くらいに中国へ足を踏み入れた際、「拡大しつつある社会というのはこういうことか」というのを強く実感したことをよく覚えています。というのも、大体自分がプレイステーションで遊ぶようになったころから日本の経済社会は不況一直線で縮小を続けるようになり、「今より良くなる」という感覚がずっと持てずにいたのですが、中国に来た際はこれがその感覚なんだろうというものをはっきり感じました。
 そして現在ですが、「これがあの時の親父の感覚か」というのを覚えています。それはまさに上記のプレイステーションで遊び始めたころ、日本国内でリストラの嵐が吹き荒れてうちのビンラディン似の親父の周りでもクビ切られる人が多く、実際に自分が解雇宣告されたわけではないものの仕事に対する不安を覚えていたりしたと当時言ってました。自分も今回、顔見知りの知人が解雇される様を見せつけられ、それが自業自得な結果なら話は別でしたが、やはり自分自身にとっても色々こみ上げるものがあります。

 そう思うと、自分の世代が経験しなかった80年代日本の社会拡大期、90年代日本のリストラ期の空気を、自分は中国で体験することができたともいえます。まぁその代わり、3.11直後の社会感を体験することはなかったのですが。

2 件のコメント:

片倉(焼くとタイプ さんのコメント...

アメリカでの話ですが去年indeedが大量リストラを行いました。 Xには 「indeedをリストラになった社員はindeedで再就職先を探すのだろうか?」という笑うに笑えないポストが書かれていました。

花園祐 さんのコメント...

 日本でも一時期、派遣切りされた人がハローワークで派遣の人に就職斡旋をお願いする状況がありましたね。
 中国は日本よりは雇用の流動性が高いものの、それでも以前に比べ再就職限界年齢が40歳くらいから35歳くらいまで下がり、今後さらに下がる傾向があり失業問題がかなり笑えなくなってきています。政府の対応も手ぬるいし、また今度続きの記事を書く予定です。