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2025年7月23日水曜日

対米関税交渉妥結の衝撃


 また本題と関係ないけどmengのデフォルメされた3号戦車のプラモをこの前作ってました。接着剤浮揚の子供向けキットで時間潰すのにいいと思ってたら、パーツの整合性悪くてかなりストレス貯めて作りました。携帯電話の電波マークっぽいデカールやカーテン付きの装甲などデザインは悪くないんだけど、次回以降作るのはちょっとためらう。

 話を本題に振ると、いちいちリンクは貼りませんがかねてから注目されていた米トランプ政権の関税交渉について今日突然、自動車を含めほぼ一律的に15%の税率で導入することに合意すると日米両政府から発表されました。結論から述べれば大成果もいいところで、この結果を批判する人ははっきり言って大馬鹿もいいところであり、「やーいお前の頭、対魔忍」と言ったっていいでしょう。通じないだろうが。

 この合意された15%という成立ですが、トランプ政権以前と比べると税率は確かに高いものの、自動車に対してのみ既に引き上げられていた25%の税率に比べると格段に低くなります。また近年の円安を考えると、関税が15%に引き上げられるとしても円安効果で十分お釣りがくるほどで、少なくとも現況においてはコロナ以前の時期よりも日本は対米貿易で有利であると断言できます。
 その上で、この関税引き上げ合意によって円安に対する米国の批判手段は明確に小さくなります。正直言えば関税率よりも円安を是正するよう言われた方が日本にとってダメージになると考えており、恐らく今後なにがしかで行ってくる可能性はあるものの、「それを是正するためお互いに関税導入で妥協したじゃん(´・ω・)」と言い返す口実を日本は得ており、あらゆる方面でプラスをもたらす交渉結果だと私は考えます。

 また交渉妥結で日本は英国、ベトナムに続く三番目で、もめているカナダやメキシコ、ブラジルといったアメリカ大陸諸国やEUに先んじて妥結したのも大きな成果でしょう。あとになればなるほど不利になる可能性もあり、また15%という税率はベトナムなどと比べても有利なもので、この順番でこの成果なのに物足りないと主張するのは贅沢もいいところでしょう。
 もっとも、批判している連中が言っているように対米投資やコメの輸入拡大(ミニマムアクセス拡大)などの条件も付けられていますが、前者はエネルギー方面の投資になると言われており、ロシア情勢を考えると日本のエネルギー政策的にも理に適っておりあまり問題にならないと感じます。後者に関しても、JAとかの連中が「せっかく引き上げたのに備蓄米で価格下げやがって。じゃーもう米なんて作ってやんねぇ」などとジャイアンっぽい発言しているのを見ると、コメの生産量拡大は短期では難しいと思われ、放出した備蓄米の再補充も考慮するならこっちもありな気がします。というか、海外産とある程度競争させないとコメ問題解決しない気もするので、ケツ叩く意味でもこうした措置が必要な気がします。

 もちろん、関税があるかないかで言えばない方が日本にとって有利なのは間違いないものの、国際交渉というのは一人勝ちの状態ではヘイトを高めて協力を失います。前述の通り円安だけでも日本はすでにかなり儲かっており、その儲けを一部あきらめて米国に花を持たすということは交渉において必要なことです。上に挙げたように、今回の結果は現状報じられている限りではかなりに日本にとって有意義であり、且つ米国も関税を徴収する(恐らく日本側が輸出価格を割り引くことで間接負担する)ことで国内財政をある程度補填できる結果となるだけに、落としどころとしてはいいところにあると感じます。

 惜しむらくはこの結果が選挙開票前であれば、自民党候補がもう数人当選し、自公過半数を維持して、石破総理も政権を維持できたかもしれなかったという点です。この対米交渉の結果は目を見張るものがあるものの、先の選挙結果と対米交渉と備蓄米放出以外では何も成果を出していないことを考えると、表では政権維持に意欲を見せているものの、石破総理はやはりここらが潮時かなと感じます。
 もっとも、この対米交渉は赤澤大臣がUSスチールの件を含めかなり主導していると聞くだけに、石破総理が辞めても次の内閣で赤澤大臣を続投しさえすれば何も問題なかったりします。そう考えると、石破総理はやっぱいらないって結論になってしまうわけです。

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