知ってる人には早いですが先週土曜から昨日の月曜までの三日間、友人の上海忍者と共に中国の陝西省西安市に旅行に行ってきました。なんでこの時期にここに来たのかというと、西安に留学中の後輩が来月にも留学を終えて帰っちゃうので、そんならはよ行かんとと思って上海忍者に航空券からホテルの手配まで全部やらせて(結構得意そう)矢も盾もたまらず行ってきました。
西安市とは昔の名前で言えば長安市で、前漢や唐の時代にはここに首都が置かれた古都です。それだけあって市内各所には押しも押されぬ歴史的観光地が数多くあり、また外国人観光客も多いことから最寄りの咸陽空港には国際線の発着便が充実しているなど、文字通り観光都市というイメージを強く受けました。
市政府もそうした観光産業を強く打ち出している向きがあり、空港から市内へのリムジンバスも充実していればしないから兵馬俑など周辺の観光地へ向かう公共バスもルート別に数多く用意されており、またその添乗員らも何時にどこそこを出発するかやお得な入場割引などの制度も熟知しており、ことサービス産業に関してはなかなかの気構えを持って臨んでいるように感じられます。
上の写真は言うまでもなく兵馬俑でこの写真で見ると対比が難しいですが、左右の端にある小っちゃい黒い影が人間であることを意識すると如何に巨大な遺跡であるかが少しはわかるのではないかと思います。実際いってみて自分も圧倒されましたがよくもこんな巨大な遺跡を発掘した(発掘作業は現在も続いている)物だと思うと同時に、重機もない古代にこんな巨大なものを作るなんて、一体中国はどうして昔から労働力というか人口が豊富なんだと思い知らされました。
なお写真の遺跡は一号坑で、このほかにも二号坑と三号坑があり、この三つの坑全てで阿発掘作業は完了しておらず、私たちの見ている横でも発掘員がなにかしら動いていました。あとこの兵馬俑は1970年代に井戸を掘っていた農民が見つけて届け出たことにより日の目を浴びましたが、この時発見した農民二人はまだ生きており、この兵馬俑に併設されている博物館に行くとたまに入り口前に座ってて彼らの本を買うとその場でサインしてくれます。そんな情報を後輩に聞いてから博物館に行ったらたまたまその発見者が来ており、お昼時だったので椅子に座ってカップラーメンを食べてました。ちなみに本は200元(約4000円)もしたので買いませんでした。
このほか写真には撮りませんでしたが気に入った観光地としては華清池という温泉のわき出る保養地があり、ここには日本人もやたら好きな楊貴妃がよく来ていたそうです。てっきり露天風呂っぽい跡地が小さく残ってるだけかと思ったら普通に宿泊施設付温泉保養地みたいなでかい観光地で、裸の楊貴妃の卑猥で巨大な像までそびえていました。上海忍者がやたらその像の胸を触れと薦めてきましたが自分は拒否しました。
なおこの華清池は近年まで普通に保養地として使われており、日中戦争の最中にも蒋介石が訪れています。そしてこの華清池にいたところを張学良、楊虎城がクーデターを起こして蒋介石を捕縛、監禁し、中国共産党との和解を強制する、俗にいう西安事件の舞台にもなっています。
この事件の痕跡が華清池には生々しく残っており、山を背にした建物の壁には銃撃によって空いた穴が無数に残っており、なかなかに見ごたえのある観光地です。ちなみに西安市内中心部にはこの時に張学良がいたという建物が残っており、「西安事件記念館」として博物館になっています。
最後のこの写真ですが、これは市内を歩いている最中に友人が見つけた置物のお土産です。
男三人揃って全員、「何やねんこれ!?(関西弁)」で叫びつつ、自分は買いませんでしたが上海忍者と後輩はちゃんと買っていきました。このお土産を買う際、友人らはこっちの買い物に当たっては一般的な値切り交渉を土産物屋の親父と行いましたがその親父は、「この置物はもうライセンスがなくなってるためめったに手に入らない」などと言っては値下げ要求を跳ね除けようとしたものの、そもそもこんな物騒な構図の置物にライセンスもクソもあるかと言い返して45元(900円)のスタートから25元(500円)まで値下げさせました。