上記まとめ記事でも取り上げられていますが、難度かこのブログでも取り上げている「ハコヅメ」という漫画が現在放映中のドラマ、そして今度はアニメ化と乗りに乗っています。ただ上のまとめ記事でもいくつか指摘されていますが、やはりどっかしら警察を良い方向に紹介しようという意図がこの漫画には見え、警察という職務の体力的きつさはよく出てくるものの、警察の暗部というか腐ったところ、具体的に言えば不祥事的な話はほんと一切出てきません。
そういう意味で、この漫画家らは普段見えない警察の側面が確かに見えては来るものの、一方で批判的な目線に明らかに欠けることから、警察の全体像となると逆に見えなくさせてしまうところもあるかと思います。逆を言えばこの辺をどうにかできるかが、作者の大きな壁になるんじゃないかと思います。
敢えて自分の方から一つ指摘すると、絶対存在するはずなのにこの漫画で一切描かれない点として、マスコミとの係わりというか取材対応があります。基本的に事故や災害、事件の情報ソースは警察発表であり、警察側による記者会見のほか、懇意の警察関係者から情報をリークしてもらうなどで、日々に報道は成り立っています。さらっと書きましたが、本来リークしてはならないと思われる事件関連の情報が何故報道されるのかというと、明らかにコンプライアンス的には会ってはならない情報リークが警察関係者よりなされているのが普段の日常です。
まぁ需要と供給が噛み合うので、マスコミ関係者からこうした行為がコンプライアンス的にどうかという話は絶対しませんし、また視聴者も事件内容の情報を欲しがるので誰も問題視しません。困るのはプライバシーを暴露されることとなる事件関係者の親類だけです。
いくつかの情報によると、作者は警察の広報部にいたということですが、そうした経歴から察するにマスコミとの接触はむしろ一般の警察関係者よりずっと多かったのではないかと推察しています。にもかかわらず「ハコヅメ」の中では、ガチでこれまでマスコミ関係者が描かれたことが一度もありません。ちょっと性格悪い言い方ですが、真面目に描けない理由があるんじゃないかと疑っています。
自分はどちらかと言えばマスコミ側に立つ立場ですが、真っ当なルートでこの業界入ったわけでないためサツ回りと呼ばれる警察関係への取材活動は一切したことがなく、この方面の仕事の流れとかやり方は実は一切知りません。まぁ基本マスコミ側も泥臭いことしなきゃならない仕事で、経験者によると「一番きつい」とのことですが、やはり警察関係者との「コネ」が物言う仕事で、贈り物とかギフトが結構大事だという風に聞きます。まぁコンプライアンス的に誰も問題視しません。
それだけに興味があるのでその辺も書いてほしいのですが、話数が重なるのに未だ一切描かれないということは、やっぱそれだけ描いちゃまずいのかなとガチで思えてきました。まぁだからこそ、描く価値があるんじゃないのかなとも思うのですが。