まぁ中には、「言うこと機関銃」、「無い方がマシンガン」で有名になった住友重機みたいな会社もありますが。
そんな日本において戦車、軍艦、戦闘機とオールラインナップを揃え、海外にも輸出しまくっている武器商人が存在します。そう、みんな大好きプラモデルのタミヤで、プラモデルとはいえ日本の武器のラインナップではナンバーワンというか、恐らく世界レベルでもナンバーワンでしょう。
もちろんこれは冗談的な言い方ですが、タミヤが戦争で儲けているというのはあながち嘘ではないかとも思っています。というのもウクライナ戦争でドイツがレオパルト2という戦車を供与するや、付属のシールをドイツ国旗からウクライナ国旗に変えただけで新発売するなど、うまいこと時流に乗っかって商売しています。まぁ欲しがるユーザーは確実にいるんだけど。
もっともこうした動きはタミヤに限るわけじゃなりません。ほかのプラモメーカーでも戦闘機のミグ29をウクライナマークで再発売したり、ロシアの戦車にZマークを付けて売ったりなどと、それぞれかつて起こした金型を活用しながらあの手この手で売り込んでいます。でもって今回の戦争で注目を浴びたことをきっかけに、これら兵器のプラモに手を出す人も多いでしょう。
実際、うちのソ連人民の敵である親父も触発されて、レオパルト2のプラモを買ってたりしました。また私も「博物館に置かれていたT-62が引っ張り出された」と聞いて、安かったのもありT-62のプラモを買って組んでたりしました。
ただ言い訳をすると、こうした流行に乗っかって兵器のプラモを買って組んだりするのは決して悪いことじゃない、むしろいいことだと思います。仮にウクライナ戦争が起こらなかったらこうした兵器のプラモには一生係わることはなかったかもしれず、そう考えるときっかけ自体はウクライナの国民にとって大きな不幸ではあるものの、知らずに人生を終えるよりかは触れておいたほうがどう考えてもプラスです。むしろこういうちょっとしたきっかけを普段から大事にすることで、知識や体験というのは深まるものだと思います。
なので、今日またゲパルトのプラモを買ったのも何も悪くないはずです。
知ってる人には早いですが、このゲパルトというのはラインオフから50年と半世紀以上も過ぎて初めて実戦に投入された対空戦車です。古いこともさることながら、現代の早いミサイルには一切対応できないとしてこのまま歴史の闇にうずもれるかと思いきや、対ドローン対策兵器としてウクライナが供与を要望してドイツから譲られるや、見込み通りにドローンをバンバン撃ち落として半世紀を経て初めて評価されたという、数奇な運命をリアルタイムで辿っている兵器です。
晩年になって評価されたという意味では黄忠とか伊能忠敬っぽい。
前からその特異な形状が気になっていたのですが今日タオパオ開いたらお勧めに出てきやがって、どうしようかと迷ったら購入ボタン押してて、しかもタオパオがパスワードなしで注文受け付けるようになっていたせいで、そのまま注文してしまいました。
注文した際、部屋に組み上げたゲパルトを置いて「すぐそこにゲパルトがある空間なんてすごくいいかも」とか想像しましたが、そんな空間普通ねぇだろとすぐ自分で突っ込み入れました。
このゲパルトも、ウクライナ戦争がなければきっとその存在を知ることなく自分は人生を終えていたであろうことを考えると、この数奇な出会いに対しいくらか運命めいたものを感じます。ただマジな話、対ドローン対策としてはまさしくもってこいの兵器であり、今後ドローンの活用が増えることを考えると、このゲパルト的な対空戦車の価値もどんどん高まる気がします。そういう意味では今のうちに構造を把握しておくのは無駄ではない、はずです。