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2025年1月22日水曜日

日本と中国の外食物価

 先日、うちのソ連人民の敵である親父が急に「揚州商人に行きたい」と言い出したのでそこに食べに行きましたが、二人でラーメンと餃子諸々を頼んでお会計は3000円強でした。私のかつての感覚だと、このクラスの飲食店で二人で食べた場合は大体1600円程度で済み、このところ物価が上がっているというのを考慮しても2000円台くらいで終わるだろうと見込んでいたのですがそれをあっさり超えて、確かに日本の物価は上がっているなと感じます。

 この揚州商人に限らずとも、やや古い私の日本での金銭感覚における想定を、どの外食店でも上回ってきています。石油だけじゃなくお米やキャベツの値段も上がっているというのだから当然ですが、改めて日本の物価高騰を実感します。

 ちなみに中国では一人当たりのランチセット金額は大体50元(約1000円)前後が多く、それにシェアするおかずを頼むとしたら20~25元(約400~500円)位追加となり、二人で以上を合算すると125元(約2500円)位というのが相場です。そのためなんとなく今の日本は上海よりも外食費用が大きいと感じるほどで、これは過去10年間にはなかった感覚です。むしろ日本は外食費用が安く、スーパーやコンビニでお弁当買ったら比較にならないくらい安いとすらかつては思えただけに、ようやくこの手の価格が上海を追い抜いたのではとも見ています。

 なお外食費用以外についても少し触れると、去年も似たようなこと買いた気がしますが電化製品、特にPC周辺機器の値段が日本は異常に高い気がします。電子レンジとかだと中国では500元(約10000円)超えるのはあんま見ないのですが日本はそんなのがたくさんあります。また私も大好きなUSBハブとかが5000円とかで売られていますが、中国では同等の製品が大体150元(約3000円)位で売られています。

 恐らくですがUSBハブなんかはバッファローやエレコムは自社で生産せず、OEMメーカーに委託した作ってもらった製品を自社ブランドつけて売ってるはずです。生産元は中国のUGREE(绿联)とかじゃないと思え、実際にパッケージ見ても生産元とか原産地は書いてありませんでした。
 ぶっちゃけこの手のUSBハブの原価なんてたかが知れてて、それらを踏まえるとなんで日系企業はこんな大したことのない製品にこれほどまでの高い金額で売れるのかが疑問に思えてなりません。マジで中国から輸入したほうが運送費込みでも安くつくと思えるような値段設定で、自分がこの手の輸入販売業者やろうかなとすら思えるほどです。

 買う人あんまいないからかもしれないけど、なんか日本はPCサプライパーツ市場がゆがんでいるように思えてなりません。中国企業とかもっと直販してくれないだろうか。

2025年1月20日月曜日

松戸市胡録台へのトラム導入案

 昨日までほぼ毎日松戸までなにがしかの用事で自転車で行っていたものの、今日は若干おねむなので家で昼寝したりして松戸に行くことはありませんでした。その代わり何か松戸の発展プランがないか一人で練っていたのですが、発展というか課題として、松戸駅東口からそのままさらに東へ行った先にある胡録台付近について、このエリアの交通をどうにかできないものかという課題が頭をもたげました。


 実際にこの胡録台の土地勘がある人なら話は早いのですが、松戸駅からこの胡録台までは直線距離では大したほどではないものの、その間にはやばいくらいの傾斜の坂道があります。どれくらいやばいかというと「えっ、これマジで人間降りられんの?」と少しおじけづくくらいの傾斜で、実際に私がかつて自転車で上から下へ下る際は加速がつきすぎるので三段変速のノーマルの自転車ながらあえて車道に入って降りていました。
 その急傾斜からマジ加速がすごく、多分日本国内において私が自転車で出した最高速はあの坂で出したものだと思うのですが、時速60㎞は確実に超えてました。ロードバイクでもないのにあんな速度出してたのは今思うとやはり異常です。

 そんな急傾斜を上った先に胡録台はあるのですが、その坂さえ超えれば非常に平坦でなだらかとなっており、文字通りの「台地」のような形状をした地域であります。ここでは結構住宅が広がっており、スーパーなどもそこそこそろっててただ単に生活するだけならそこまで悪くない土地柄だと思います。
 ただこれが通勤、通学をするとなると話は別です。胡録台の北部寄りには京成線の上本郷駅があるものの、真ん中ら南寄りの地域は前述の傾斜が急な坂を間に挟みながらも松戸駅が最寄り駅となっており、場所によってはその最寄り駅である松戸駅に行くまでに徒歩30分くらいかかる距離もあります。

 自転車さえ使えればまだ駅までの所要時間を抑えられますが、松戸駅前はそんなに駐輪場が多いとは言えず、むしろ少ない部類です。またその自転車で行くにしても前述の坂があり、降りるときも結構危ないうえに、上るのも大変です。
 また自動車で送り迎えしてもらうってのもあるでしょうが、松戸駅東口付近は道路が狭いうえに積弊によってごちゃごちゃしており、混雑しやすい場所です。正直言えば、あまり送り迎えのために車h出してもらいたくないエリアだったりします。

 以上のような環境からおそらく胡録台の住人はバスを使って松戸駅前と往復しているのではないかと思いますが、そのバスも狭い道路なだけに傍目にもなんかつらそうな感じで運行されています。っていうか自転車で走ってると道路が狭いから、バスが怖かったりします。

 こんな状況から松戸びいきな私ですら胡録台以東に住むのはハードルが高いと思ったりするのですが、逆を言えばそこそこ住人数が多いと思うものの、個々の住人は松戸駅前の商圏に入っていないのではないかと思う節があります。もっとアクセスが容易であれば松戸駅前の商店で消費するようになるうえに、松戸に住もうという人が胡録台に入れるようにもなるのではと思い、文字通りのピンチがチャンスとなる要素に思えてきたわけです。

 ではどうするべきか。単純に交通アクセスが問題なので交通手段があれば都市圏が広がるわけで、従来通りにバスを増やすのが単純な手です。ただ前述のとおり松戸駅前はごちゃごちゃするので、バス増えるとマイナス点も多いです。そこで思いついたのが、トラムというか路面電車を使ってはどうかという案です。

 というのもこの胡録台、中央の通りはなんかやたらと道路幅が広かったりします。この広い道路幅を活用する形で真ん中に比較的設置費用の安いトラムを配置し、可能ならば坂の下まで、もっと可能ならば駅と歩道橋で直結するイトーヨーカドーまで胡録台とつなげば、このエリアの住人の駅利用が非常にしやすくなるのではないかという気がします。またそれに合わせてバスの運行便数を減らせば、松戸駅前のごちゃごちゃして道路幅の狭い醜悪な環境の緩和にもつながる気がします。

 もちろんいうのとやるのとでは全然違ってそうは簡単にはいかないと思うものの、我ながらこれまで出してきたマッドシティ改造提案の中では、この胡録台へのトラム導入はかなり価値ある提案であるような気がします。トラム設置が難しいのであれば専用バスレーンを用意してヨーカドーとガンガン往復させれば、それだけでも地域にめっちゃプラスになるような気がします。
 なもんだからマジでこの案、来週あたり実地調査したうえで松戸市とヨーカドーに提案してみようかなと考えています。協賛者とかでないかな(´・ω・)

2025年1月18日土曜日

フジテレビの会見を見て

 特に書くこともないので先日の元SMAPの中居氏の疑惑に対するフジテレビの会見について触れると、究極的な論点はなぜ社長はあんな会見をしたのかという点に尽きると思います。疑惑について核心に触れない会見に意味があるのか、あんな木で鼻をくくったような会見内容なら初めからやらないほうがよかったのではないのか、にもかかわらずわざわざカメラを締め出してまでやりたかったこととはと、この点が一番疑問です。
 あえて例えるなら、食べる気もないカレーに火をつけて温めてまた冷ますだけの行為であったように思えます。

 あんな会見ならやらないほうがよかったとすら思えるし、やったところで余計に疑惑は増すだけ、というより核心に触れないというのはやましいことが実際にある証左にすぎません。あえて突っ込むと、社長も過去に似たような女性社員の献上をやったことがあるからああいう風な対応にならざるを得ないのかという気がします。そういう意味では性的接待を率先してやる会社と言わざるを得ず、下手なヤクザより反社な組織だと思え、反社との付き合い撲滅を掲げている企業はフジに対し何か対応取らないのと、むしろこっちにみんな目を向けるべきだし、そうした行為のほうがフジに自浄をより促せる気がします。

 にしてもここに限るわけじゃないけど、どうしてこう日系企業では無能な人間ほど上に上がってくるのか、このメカニズムが一番理解できません。

2025年1月17日金曜日

人が出歩かなくなった日本の風景

 このところほぼ毎日松戸市内まで自転車で往復してますが、夕方の4時ごろとかに自転車で走っていると、流山市を含めあまりの人通りのなさにビビります。以前からそうだったのかもしれないしたまたま今が冬で歩く人がひっているだけかもしれませんが、少なくともコロナ前の2019年以前と比べた場合、明らかに出歩くというか歩いて外出する人が減っている気がします。その一方で車で移動する人は増えているような。

 それこそ前述の午後4時ごろともなると、以前は予備校や習い事に向かう中高生の姿がたくさん見られた気がします。それが現在は中高生はおろか、公園でも遊んでいる小学生の数はまばらです。
 このような状況に気が付いたのは実家で朝起きる際、子供の声が一切しなかったためです。かつては平日の朝方であれば登校中の子供の声が聞こえてそれで目が覚めたり、「ああ今八時なんや」なんて思ったりしてましたが、部屋の窓が二重窓になって防音性が高まったこともあるものの、今回の滞在ではその手の子供の声が全く聞こえず、それどころか土日も外から不気味なくらい音がしなくて逆に違和感を覚えました。

 なお上海だと朝六時くらいにおばちゃんのでかい声が外から響いて起こされ、お昼二時くらいには廃品回収のでけぇおっさんの声によって昼寝から起こされ、夜十一時くらいは酒に酔ったおっさんの声が鳴り響いたりしています。ほかに人にも行っていますが、中国で暮らすと日本で騒音被害訴える人は精神病なんじゃないかと本気で疑うようになるのですが、この手の騒音被害を訴える人は一ヶ月くらい中国で暮らせば神経質な性格も治るだろうと本気で信じています。

 話を戻すと少子化の影響もさることながら、中国では高齢者も、というより高齢者ほど外を歩き回ってでかい声で吠えまくっていることを考えると、近年の日本の人々はあまりにも外出したり、歩かない傾向が強いのではという気がします。この自分の見解についてかつて大宰府にではなく名古屋に左遷されたうちの親父は、やはりコロナ期間中に外出を控える行動が定着したことが大きく、あれ以降外を出歩く人が減ったと話しており、自分もこの意見に同感です。

 しかし会話しているとどっちが患者なのかわからなくなるような精神科医の友人によると、精神病の最大の原因はストレスであり、そのストレス緩和の最大の良策は「日光を浴びること」という説明を踏まえると、今の日本人の行動スタイルは心身に対してかなり良くないスタイルじゃないのかという気がします。半径10キロくらいなら車なんて乗らず自転車で日光浴びながら移動したほうがフィジカル的にもメンタル的にもいいし、そこまでいかなくても町中に人が出歩いているほうが町としても活気がもてていい雰囲気であるように見えます。どちらにしろ、出歩かないというのは本人にも、町にも、経済的にもマイナスであるような気がしてなりません。

 まぁこういいながら、自分は上海の週末は毎週土曜のお昼に昼食を兼ねて買い物に行き(約15㎞先の商業施設まで)、帰宅するとその後は日曜までゴミ出しを除きずっと家にこもっているのですが。やるときは自転車で1日50㎞走ったりはしますが、別に上海は自分が歩かなくても元気な年寄りが歩き回っているので別に問題ないです。

2025年1月15日水曜日

ダイエー松戸駅西口店跡地の現状(2025年1月)

 去年8月、長らく松戸市民とその周辺住民に愛された旧Dマートことダイエー松戸駅西口店が惜しまれながら閉店しました。その後、この跡地を巡ってはどう再開発されるのか、商店が入ってくるのかマンションとなるのか、また商店の場合はどんな店になるのかが激しく議論され、私が以前に書いた記事でもやたらアクセス稼ぐなど、松戸市民限定でしょうが熱い注目が集まっていました。

 上記記事は閉店より3ヶ月早い5月に書いたものでしたが、その後8月の実際の閉店を経て跡地再開発が徐々にわかってくるだろうと思ってました。しかしブログに寄せられたコメントによると、閉店から間もなくマンションが建てられるという噂が立ち、工事計画書なども実際に貼りだされたいたとのことでしたが、何故かその後工事計画書はいつの間にかなくなり、跡地再利用についても具体的なうわさが出ないままそのままの姿で残され続けているという報告がなされていました。
 駅前のあれほどまとまった区画なだけに上記の動きは奇妙この上なく、私自身もその身を何故か上海に置きながらも一体どうなっているのか「上海の中心で松戸が気になる」状態であったものの、密かに先週から日本へ入ったこともあり、昨日実際に見てきました。




 本題と関係ないですが撮影したのは3時くらいであったものの、なんか日本はやたら空気澄んでるのと高層ビルが少ないから西日がすごく差し、逆光とならない角度から撮影したものの反射光でうまく撮影しきれなかった印象があります。マジ写真撮りづらいんだけど日本(;´・ω・)

 話は本題に移しますが、上の写真が今のダイエー跡地の現状です。正面入り口のシャッターこそ除けば在りし日の姿のままで、まるで明日からも普通に営業してそうな佇まいであったことから個人的にはちょっとビビりました。外壁なんかも結構きれいなこともさることながら、店舗敷地内の自転車置き場がそのままの状態で残されており、実際に駐輪されている自転車が多く、それらが妙な現役感を出していたように思いました。

 建物周辺も実際に自転車で二周くらいしましたが、少なくとも「立入禁止!」などといった目立つ張り紙や工事準備であることを示す幕などは一切なされておらず、また工事計画書の類も一切見ることはありませんでした。さすがに正面入り口前のガラスドアの前こそ昨年8月に閉店したので入らないようになどと書かれてありましたが、それ以外の情報は特になく、再開発や今後の計画に関しては全く情報がありませんでした。
 こうした状況は以前の記事に寄せられていたコメントの通りで、当時書かれていたように一体何が起きているのか皆目見当がつかない状況であることを確認できました。

 当時のコメントへの返信としても書いていますが、こうした状況はやはり異常であるように思え、もしかしたら一部地権者なりが計画に反対などして、当初の計画通りにうまく進んでおらず棚上げ上になっているのではないかという気がします。ただ真面目に松戸駅前の重きをなす商店であったこととに加えかなり大きな区画なだけに、いい方向に再開発が進んでほしいことには変わりありません。
 もっとも周辺に新築マンションが非常に多く人口密集率がここ数年で急激に高まっているだけに、マンションだけは勘弁してほしいところですが。

2025年1月13日月曜日

日本製品の敗因は突き詰めると中抜き?

 人知れずまた日本に滞在していますが、昨日行った唐沢山城は城跡というより猫カフェでした。知ってる人には早いけどあそこは名うての猫スポットで、神主さん家族に育てられている猫がたくさん放し飼いされてて、売店でチュールを売るなど特化されています。実際、知っちゃ子連れで猫と戯れている家族が多かった。

 話は本題ですがこれまで何度もこのブログで私は主に家電を中心に、中国製品に日本製品が負けて言った理由について語ってきました。主な敗因としては消費者目線のマーケティング視点が欠けていたことや、「所詮は中国製品」と相手を舐めてかかった日本人の傲りなどを挙げてきましたが、ここに来てもう一点、というか突き詰めた場合は単純に中抜きが大きいせいで価格競争力がなかったのではないかと思うように至りました。

 何故このように思うのかというと非常にシンプルに言えば、同じ種類の製品を同じ中国、場合によってはOEMメーカーまで同じでありながら、価格は日本製品の方が中国製品より高かったからです。この価格差はブランド力と表現することも可能っちゃ可能ですが、その後市場から日本製品が淘汰されたことを考えるとある程度ブランド力は無視していい気がします。
 その上で述べると、パソコンや携帯電話などのハイテク家電品は2000年代後半は自社工場で作る日系メーカーはもはや少なくなっており、鴻海を中心とするOEMメーカーに生産を委託していました。鴻海は中国の深圳で主に製品を作っており、彼らは別の中国メーカーからも注文を受けて作っていましたが、にもかかわらず前述の通り日本製品は中国製品より値段が高かったです。

 それでも日本製品が売れるのなら話は別ですが実際にはその後売れなくなっていったにもかかわらず、この価格差は続きました。一体何故売れない製品の値段を下げれなかったのか、これを突き詰めると主に流通プロセスにおける中抜き、具体的には系列代理店などに利益を持たせるいわゆる中抜きをするために価格が上ずれていったように思えます。また流通過程と言わずとも、メーカー企業の中で不要な管理職などの人件費が存在しており、その人件費が最終的に乗っかる形でこちらでもまた価格が上昇していったのではないかと思うわけです。

 仮にその乗っかる人件費を発生される人員がその製品やサービスに貢献しているのならまだ話は別ですが、私が見る限り実際にはそうではなく、もはや会社に対し価値をもたらしていない、または人件費に対して貢献価値が低い人の人件費がかなり乗っていたのではないかという風に思えます。それらも広義での中抜きというならば、中国製品に対する日本製品の価格競争のなさは中抜きに集約されるのではないかというのが自分の見方です。

 なおこの中抜き構造の弊害は多分現在も続いているでしょう。会社への貢献価値で見て重荷となっている人間や関係会社の数が日本は異様に多い気がします。企業単位ではなく商品の流通フローというかサプライチェーン全体で、それこそ業界を挙げて中抜きを排除する姿勢を出さなければどんどん経済も悪くなっていくのではないかと密かに危惧しています。

2025年1月11日土曜日

反社だと思う会社

 先日の三菱UFJ銀行の貸金庫10億円盗難事件について銀行出身の同僚に話を振る機会があったのですが、その同僚によるとそもそも貸金庫業務自体が余り儲けがなく、空きが出たら上司から「埋めてこい」とヤクザみたいな指示の下で新たな契約者を探さなくてはならず、一般行員からしたらそもそもなくなってほしいと思っていた業務だそうです。
 また上記指示の下で営業をするにしても、地味に障害となるのが反社判定だったそうです。言うまでもなく一般企業は反社勢力と取引してはならないこととなっているのですが、反社もわざわざ「私が反社です!」と堂々と宣言しているわけではないため、知らずに取引を開始してしまっているというリスクが常に付きまとうそうです。特に貸金庫業務だと個人を相手にするだけに、その手の身分調査が法人ほどには定型化されておらず、顧客を見つけても大丈夫なのかという懸念が続くと言われます。

 そこまで話を聞いて私は、「まぁこういっちゃなんだけど、俺はあの旧ビッグモーターは反社勢力だと思うよ」と口を開きました。これにはほかの同僚も同意してくれたのですが、同時に旧ビッグモーターを反社勢力として、取引を絶つ企業は存在しないだろうという結論でした。

  ちょっと前に日本人の信用管理は非常にあいまいでいい加減と書きましたが、この反社判定に関してもあいまいというか、暴力団団体に所属しているか否かでしか判断しておらず、実態の伴わない判定になっているという気がしてなりません。それこそ半グレ勢力などは指定暴力団じゃないので問題なしとする企業の方が大半でしょうし、先ほどの旧ビッグモーターのように明らかに組織的に金融詐欺や街路樹破壊工作などの反社会的活動を繰り返していながらも、反社認定をして取引を絶とうとする企業は私が知る限り1社たりとも現れていません。
 貸金庫事件のように一従業員らが犯罪を犯すなどならともかく、法人というか組織全体で明確な犯罪行為を繰り返したとしても、日本の場合は暴力団でなければ反社ではないということになり、企業もこれまで通り付き合いを続けるということです。これをおかしいと思わないのはおかしいと、思うのは私だけでしょうか?

 なお旧ビッグモーターのほかに反社だと思う企業を挙げるとしたら、金融だとスルガ銀行もこの類だと思います。あそこも組織的に返済不能とわかってる相手に返済能力を超える融資を行い、破産に追い込むような形で融資をして稼いでおり、まっとうな組織に思えません。なお前述の銀行出身の同僚によると、「あそこは銀行というより、消費者金融企業だと思う」とのことでした。