一体なぜこのように考えるのかというと、元々河野氏と菅氏は行革こと省庁改革に二人ともかなり執心しており、その必要性を常日頃から訴えています。その発言内容を見るとほとんど一致しており、お互いにわざと合わせているか、普段から行革について話し合っているから自然と一致しているかのどちらかと見てほぼ間違いないでしょう。
また菅元総理に関しては公然と河野氏を応援する姿勢を見せており、彼に対する期待も大きいように見えます。またそうした菅元総理の姿勢を河野氏も心強いとみており、互いに強い信頼関係を既に築いているのではないかと考えています。
ただ、両者の中の良さに嫉妬する人もいないわけではありません。それはほかならぬ派閥の長たる麻生元総理で、実際に前回の総裁選を巡っては河野氏の出馬はまだ時期尚早だとみて、彼を推薦した菅元総理に対し「うちの河野を潰すつもりか」と言ったと報じられていました。
もっともその麻生元総理ですが、私自身の見方では彼は政治的にはほぼ無能であり、これまで要職についていたのも盟友である安倍元総理の引き立てがあってこそだったと考えています。その安倍元総理が例の件で例の通りとなって以降、麻生元総理の存在感は明らかにフェードアウトしてきており、早ければ次回辺りで政界引退かもしれません。
仮にそうなった場合、現在の自民党における長老格としては上記の菅元総理、そして二階氏の二巨頭となるほか、それ以外だとあまり目立つ長老がいなくなるように思えます。一応は石破氏もまだいますが、彼の人気はかつてと比べるとかなり衰えているし、本人もなんか前よりやる気なくしているようにも見えるため、もうスターダムに上がることはないと言っていいでしょう。
そんな長老格クラスはさており地味に笑えないのが、40代、50代クラスの中堅クラスと言える人材が今の自民党内で払底していることです。実際にはいるっちゃいますが、世間に名前が浸透しているのとなると、若手と言える年齢ですが小泉進次郎氏くらいしかいないように見えます。この辺、安倍元総理の弊害というか彼があんま後進を育てなかった、っていうより稲田氏など際物ばかり引き立ててくるモンスターハンターだったことに起因するとみています。
そうしたことを踏まえると、今批判にさらされている岸田氏なんかは自分を支えてくれる中堅クラスがいないという状況で総理やんなきゃいけないだけに、やや同情めいた気持ちを覚えるようになります。朝令暮改は確かに激しいですが、自分としては割といい方向に話変えるから多少は多めに見た方がいいとは思うものの、有権者的には頼りなくみえるのも仕方ないでしょうが。