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2026年2月22日日曜日

日系企業に必要なのは諸葛亮より張飛

 セールだったので「オールユーニードイズキル」の漫画版を購入して読みましたが、死んで何度もタイムリープしながら戦闘の勝ち方、戦い方を吟味するのってまんま地球防衛軍じゃんなどと読みながら思いました。

 話は本題ですが、恐らく今もそうだと思いますが日系企業は新卒採用で求める人材像として「コミュニケーション能力の高い人材」というのを馬鹿の一つ覚えみたく喧伝していると思います。ただ一言でコミュニケーション能力と言ってもこれはかなりあいまいな概念で、何を指すのか具体的に言わない限りはあまり大した指標にならない言葉だと思っています。でもって具体的に日系企業はどんなコミュニケーション能力を新人に求めているのかというと、

・周囲の人と喧嘩や衝突しない(従順性)
・社内の人物のあいまいな指示を正確に理解できる(暗号解読力)
・社内外の人物への恫喝などに我慢できる(我慢力)

 結局のところこの三つに集約されると考えています。その上で日系企業が取りたがる人材としては、おとなしくて従順、それでいて我慢できるうえに無茶な指示も理解できるような人間です。その上でさらにというのなら、状況の解決策を導き出せる諸葛亮チックな参謀的人材も好んで採る傾向がありますが、はっきり言えばその手の人材はどの日系企業にも溢れており、こうした人材を採ろうとするのは間違いじゃないかとかねがね思っています。
 ではどんな人材を採るべきなのか。何故か一昨日にプラモ仲間とのチャットで言い出したことですが、「諸葛亮より張飛だろ」というのが自分の持論です。

 よく日系企業はこれまた「PDCAサイクル」を回せと新人などに言いますが、これも何を言うかと呆れながら結構聞くことが多いです。PDCAが何を指すのかは割愛しますが、日系企業がやっているPDCAサイクルというのは実際のところ、

P=Plan(計画)
D=Don't do(無実行)
C=Caress(無視)
A=Abandon(廃止)

 という、無意味な円環の理をなしていることの方が大半だと断言します。これが重要と言っている日本人はその時点で私は信用しません。
 上記の無意味なループにおいてやはり問題なのはDこと実行段階です。突き詰めて言えば日系企業は企画や提案する人間は履いて捨てるほどいるものの、それを実際に実行する行動型の人間がどこも致命的に不足しており、みんな無駄と分かりつつも従来の慣習を維持して効率が上がらないパターンをこれまでに何度も見てきました。

 そうした自分の経験をもとにして言うと、多少素行に目をつむってでも口より先に手が出るような行動型、つまり張飛タイプの人材こそが日系企業で不足しており、こうした人材こそ全力でリクルートをかけるべきでしょう。ベンチャー起業家なんかはこの手の行動型の人材が多いのですが、そうした人材をきちんと組織で維持し、活躍できる環境が日系企業だと少なく、人材の最大の不足箇所となっているように見えます。

 三国志では水鏡先生こと司馬徽が劉備に対し、関羽や張飛などの猛将を抱えながらもこれらを運用する軍師が不足していると指摘しましたが、日系企業はこれと真逆で、あれこれ提案する参謀型の人材を多く抱えながらそれを実行に移す武将型の人材が致命的に不足している気がします。でもって、こうした武将系行動型の人材をまた日系企業は嫌って採用したがらず、理由ははっきり言ってこの手のタイプは従順じゃないからです。
 基本的に行動力と従順性はトレードオフの関係で、両立することはほぼないと私は思っています。日本人は冒頭のコミュニケーション能力で一番求めているのは従順さであることから、こうした行動力のある人材を自ら落として不足させているともいえるでしょう。

 しかし何度も言うようにこうした行動型の人材こそが日系企業には一番不足しており、この辺の意識を変えられるかが各社にとっても今後重要になると私は思います。前述の通り行動力と従順性は両立しませんが、行動力と判断力はまだ両立すると思え、この両者を兼ね備えた人材を採るか、または判断力の不足を補える組織力を持てるかが、その日系企業が伸びるかの分かれ目になるんじゃないかと密かに思います。

6 件のコメント:

  1. 诸葛亮和张飞是中国古人,你也知道?

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    1. 当然知道。那我想问你,凯撒是意大利古人还是罗马古人?我说的意思是这样的。

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  2. 片倉(焼くとタイプ)2026年2月23日 15:56

    アニオタWikiの張飛の項目( https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/36583.html )には 張飛は前線指揮官には向いている と書かれています。アニオタWikiの内容はネタ雑記かと思いきや深い考察をしている場合もあるので侮れません。 最も張飛の項目の最後は 笑府の学様「安易に人の真似をしてはいけない(戒め)」というネタで締めています。

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    1.  Wikiに書かれているように林冲は張飛の上位互換だと自分も思います(´・ω・)
       実は自分も最近アニオタWikiをよく見るようになっており、意外とよく編集されているうえにこれまで知らなかった細かいエピソードをよく載せているうえ、現代視点なども織り込んであって密かに評価していました。張飛の項目でもそうですが、前線指揮官としては正史、演技ともに非常に頼もしい武将であり、只の猪武者で片付けるには惜しいということを説得力をもちながらよく書かれている気がします。
       学様のネタは実は中国で中国人相手によく使ってて、その語り口も、「我是fei,
      杨贵妃啊」などとかなりこなれてきています。でもって確実に笑い取れて、「どのエピソードでも、張飛をオチに出せば大体丸く収まる(´・ω・)」と話してます。

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  3. 日本企業が新卒に求めるコミュ力って要するに「忖度力」なので、それが高いと確かに出世できるんですけど、自分で決める立場になっても「何をすべきか」ではなく「誰の意向を優先すべきか」で判断するようになっちゃうんで、無能経営者を生み出すシステムになっちゃってるんですよね。

    そういう組織は若い人が色々やろうとしても上にストップかけられることが多いので、行動型がいても自然と行動しなくなる人になるのが痛いところです。最近はホワイトすぎて辞める人がいるって言われますけど、それは待遇ではなく何もさせてもらえないからなんだろうなと想像できます。

    必要なのは若い人にやらせて、適切な助言をした上で責任を取れる上司なのですが、そういう人が育つ職場じゃないのでそういう若手を作れないという負のスパイラルに陥っているように見受けられます。

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    1.  「忖度力」入れるの忘れてました。確かに日系企業のコミュニケーション力ってこれ指すことも多い(;´・ω・)
       マジで日系企業は社員の行動や決断の範囲が狭すぎて、権限という概念のなさにビビります。中国なんかはその辺動きやすいこともあり、自分としてはこっちにあってたというか、まだ当時言葉はなかったけどじぶんも「ホワイト過ぎて辞める」側でした。

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コメント、ありがとうございます。今後とも陽月秘話をよろしくお願いします。

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