先日、たまたま上の記事というか書籍「石原家の兄弟」の抜粋を読んだのですが、そのあまりの文章のきれいさに驚きました。誇張でなくここ数ヶ月で読んだ文章の中で一番いいと思う文章で、邪推するともしかしたらコピーライターが書いたのかもしれませんが、もし石原良純氏本人が書いていたら父親譲りの文才であると認めざるを得ません。っていうかなんでこんなきれいな文章書けるのに天気予報士やってんの?
そうした文章批評は一旦置くとして、上の記事の中ではあまり家族サービスに興味のなかった石原慎太郎が、自分の好きなボートのこととなると家族を巻き込み、良くも悪くも色々ハプニングを起こしていたことが描かれています。これ読んで改めて石原慎太郎は特殊な人だったのだなと思うと同時に、良純氏が言っていたアレは間違いではないのだろうなと思えてきました。
その「アレ」とは何かというと、たまたま日本にいた際に見たテレビ番組、恐らく「ザワつく!金曜日」じゃないかと思うのですが、この番組内でも良純氏が父がどれだけ特殊だったのかというエピソードを紹介していました。なんでも良純氏の奥さんが近くの公園を訪れた際、たまたま同じ公園に慎太郎がやってきて歩いている最中にぶつかってしまったそうです。奥さんはすぐ相手が義父だとわかり体勢を直すとすぐに「申し訳ありません」と謝ったそうなのですが、その時すでに慎太郎氏はまるでテレポートをしたかのように10メートルくらい先を歩いていたそうです。
こんな具合で一般人からすると全く理解できない動きや発言をする人だったと良純氏は紹介していたのですが、これを横で聞いていた長嶋一茂氏が「凄いわかる」などとやおら口を開いて会話に入ってきました。その上で、
「あのさ、ちょっとここで言いたいんだけど。偉そうに聞こえるかもしれないけど、俺たちの家って普通じゃないんだよ。だから一般家庭の常識とか言われてもわからないし、頼むから押し付けないでほしい」
実際、石原家に負けず劣らず往年の長嶋家もぶっとんだエピソードの多い家庭であったのは周知の通りでしょう。ほかの家庭と常識や価値観が大きく異なっていたというのも私も理解でき、だからこそ良純氏も一茂氏もテレビ番組でほかの人とは異なる妙な意見を口にするというキャラクターで需要があるのだと思います。でもって、一般常識を求められても応えられないというのもよくわかる話です。
こんな風に思っていたところまたちょっと思い出したことがあり、水木しげるの「コケカキイキイ」という漫画作品で、女性の妖怪を懐柔するために当代随一の色男を送るとして、漫画内で長嶋茂雄と石原裕次郎が送り込まれる話がありました。たまたまかもしれませんが長嶋家と石原家の後裔がこのように同じ番組に出て、二人とも予想だにしない発言をするキャラクターで共通しているのは何かしら運命めいたものがあったのかもという気がします。
っていうかぶっ飛んでるのは本人以上に家庭の影響が実際大きいように思え、本人らも若年期は世間とのずれで結構苦労していたのかもしれません。そう思うと、二人とも苦労してきたんだろうなぁと、一茂氏の発言の背景について感じ入るところがありました。
なお同じ番組で一茂氏は上記のような発言をしています。まぁこれ見て自分は、いまだに両親の誕生日覚えてないけど、「それって珍しいことなの?」と思ったのですが。





