この計画自体は数年前から始まっており、数年後から開始する予定だったとのことですが、コロナ流行を受けて計画が早まったそうです。その際、文部科学省が例によって使用できるパソコンのスペックを決めたせいで各メーカーやブランド側がその基準をギリギリ満たすやや歪なノートパソコンやらタブレットパソコンをこのところ乱発しており、一部界隈で「こりゃねぇだろ」的な話題を振りまいています。
本題と関係ないですが今日午前中にひたすらパソコン業界に関するレポートを翻訳していたのに、何故家帰ってもまたパソコン関連記事書いてんだろうという疑問が一瞬よぎりました。やっぱコロナのおかげで世界中でパソコン、特にノートパソコン業界は甦った的に景気のいい内容のレポートでした。
なおそのレポートによると、中国でも学習用の子供向けノーパソが売れてて、しかも今後毎年同じような量が吐けていくという風に書かれてました。日本もそうなるかもしれませんが、少子化だから毎年量は減ってくな。
話を戻すとこのパソコン配布政策ですが、一見して思ったのは「時期が悪い」でした。というのも例の半導体不足でパソコン関連製品はどれも値段が高騰しており、何もこの時期に一斉にこんなことしなくってもなぁという感じがせずにはいられません。まぁこれはけち臭い価値観からの見方ですが。
次に気になったのは学習効果です。率直に言って、パソコンのあるなしならあった方が学習効果は高いと思いますし、また日々の学校側とのやり取りに関してもメール機能があれば圧倒的にプラスです。またテストなども選択式であれば授業中にパソコンを通して行わせることで、教師の採点負担は劇的に減らすことができます。まぁ計算機とか漢字変換使われないように対策しないといけないでしょうが。
上記のようなメリットは確かに感じる一方、果たして本当に子どもがパソコンを役立てられるのかという懸念もあります。自分自身もそうですがこの手の電子機器持っても勉強とかに使うのはほぼ稀で、やっぱりゲームとかそういう方面に使っちゃいがちです。やるなとは言わないものの、それだったら汎用PCとかじゃなく、日本お得意のガラパゴス技術でフィーチャーPC、メール機能と学習機能に限定された奴とか作って配った方がいいんじゃねとか思います。むしろそういうのだったら任天堂辺りに作らせた方がコミュニティ機能的にもいいかも。
結構場当たり的に書いていますが、この一連のパソコン配布政策を見ているとなんとなく思い付きっぽい、というか詳細がきちんと練られてないのではと感じる節があります。あまり細かく内容を見ていないだけなのかもしれませんが、予算や配布方法、機能、将来的な検証ポイントとかが報道だとほとんど触れられていないし、子供や親側の意見ばかりしか取り上げられていません。私個人としては費用的にも安価だし、最低限のリモート授業を成立させるためだけに通信機能に絞った格安スマホの方がかえっていいんじゃないかと内心では思っています。それこそ、もう使われなくなったPHS用周波数とか使って。
最後に、これで日本のIT能力が底上げされるかとなるとは、それはまた別の話というか、少なくとも何も貢献はしないと思います。大抵ITに入ってくる人って自分で独学するタイプが多く、教えられて伸びる者かと言ったらそういうのじゃない気がするし。
2 件のコメント:
ルワンダなどの開発途上国でのICT教育普及のために作られたOLPC(100ドルPCと呼ばれる低価格児童用PC)は、カリキュラムやインフラ、教育政策などの問題により失敗に終わったと評されています。この問題はOLPCが注目された頃から指摘されていたそうで、花園さんがおっしゃる通りただPCを配れば良いというものではないようです。
話題の台湾デジタル大臣の唐鳳氏曰く、ICT教育に必要なのは「(生徒の)自発的な態度」だそうです。与えられた目標を達成する手段を問わないことが生徒の想像力を発揮させると考えられています。
私たちは、YahooニュースやTwitterのタイムラインで垂れ流されるニュースを受動的に受け取るだけでなく、GoogleやCiniiなどの検索エンジンを使って、必要なら当事者にメールで直接連絡を取り、能動的に情報を探ることができます。先進国の小市民は主に前者の発想でインターネットを利用しますが、本来は後者の検索行為こそが情報社会の基本なのかもしれません。Googleの肩を持つようで嫌な感じですが。
そうめん三把食べたからか眠くなったのにそのまま書いたため見苦しい文章となりましたが、お返事もらえて幸いです。
一見するとさもメリットがあるように見えますが、おっしゃる通り学問というのは自発性が非常に大きく左右するもので、それをまるで無視したこの政策は自分も失敗すると思います。学問をしたら儲かる、パソコン学んだらいろいろ遊べるといった動機付けの方がもっと重要だと思うのですが。自分も戦闘機など興味ある事柄ならガンガン検索して知識たくわえて行けますし。
末尾の検索行為についてですが、付け加えると情報発信者への接触もインターネットにおける学習においては非常に大きいと思います。こうして自分も読者とコメントやり取り出来て参考になることも多いですし、逆に気になる人に自分も質問出来て、それがインターネットの最大の武器だと思うのですが、果たしてそれが使える子供が出てくるかどうか。
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