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2025年3月25日火曜日

イーロン・マスクはどこで変節したのか?

 結論から書くと、旧ツイッターことエックスの買収あたりからなんか彼はおかしくなっていった気がします。

 順序立てて書いていくと、このところ米トランプ政権で閣僚入りしたイーロン・マスク氏が率いるテスラモーターズの販売台数が世界各地で急減しています。米国国内に至っては襲撃対象にもなっており、既存オーナーも対策としてテスラのエンブレムを外したり、「TOYOTA」と書き換えたりしているそうです。
 にしてもこの手の自動車襲撃ニュースというと中国での日本車襲撃が主だったのに、米国人は米国メーカー車を襲撃する当たり半端ないな(;´・ω・)

 それはともかくとしてちょっと自分も気になったので中国におけるテスラ車はどうか調べてみたところ、中国でもここにきて販売台数が急減しているようです。2024年通年では前年比プラス成長を維持したものの、今年2025年に入ってからは1月、2月ともに前年割れしており、特に媒体によって数値が前後するものの2月単月に至っては前年比約50%減という、中国風に言うなら「断崖式」急減を記録した層です。
 なお2月単月の中国EV販売台数は全体で前年比プラス(確か+80%)だったので、テスラの一人負けが際立つ結果となっています。去年の段階でも躍進著しいBYDの後塵を拝す形となっていたので、恐らくこのままかつての稼ぎ頭であった中国市場においてもテスラはフェードアウトしていくのではないかと思います。世界市場全体でも急減しているので、恐らくもうテスラはピークを越し、これからは縮小を続ける可能性も高いとみています。

 ではなぜテスラがここへきて業績が大きく落ち込んでいるのかと言ったら、ほかならぬマスク氏の言動に原因があるとしか言いようがないでしょう。
 欧州諸国の首脳に対し公然と批判するだけでなく、トランプ政権に追随して排外主義ともとれる発言を繰り返し、挙句に自分やテスラを批判する人間は売国奴などと言えば、反発を買うのは当然でしょう。こう言っては何ですがトランプ政権発足以降の彼は、全力で自らのビジネスに対するネガキャンをやっているようにしか見えず、何故こうも自分の資産を小さくしようとするのかが不思議に思ったりします。

 元々というかかねてからマスク氏は言動が過激で奇行の激しい人物ではありましたが、テスラやスペースXを拡大させるなどビジネスに関しては間違いなく一流の手腕を見せていました。しかし現在はそれも見る影もないというか、前述の通りテスラは今後のビジネスも危ぶまれるような状況へ自ら追いやり、またかつて買収したエックスも買収以降にトラブルが頻発し、もともと赤字体質でしたがユーザー離れも引き起こしていると聞きます。
 何が言いたいのかというと、奇行が激しくなり、以前はうまくやっていたビジネスも破綻をきたすようになってきたように見えます。

 曲がりなりにもかつてはビジネスはそこそこ上手にやっていた、また以前は建前なのかもしれませんが環境保護に熱心で、その一環としてEVメーカーとなるテスラを立ち上げており、EVに懐疑的というか批判的なトランプ大統領に対しては第一次政権時にマスク氏は激しく批判していました。中国での生産拠点設立も、その意趣返し的な意味合いも強かった気がします。
 それが今やトランプ大統領の腰ぎんちゃくとなっており、その変節ぶりにはいささか疑問に感じます。こうした思想の変化、ビジネス手腕の低下という変節はいつごろから始まったのかが気になるのですが、個人的な見解として述べればエックスを買収したあたりからなんかおかしくなっていったような気がします。

 そもそも何故エックスを買収しようとしたのか。やはり巷間で言われているように政界進出に色気を出し、言論分野で影響力を強めようという目論見が一番の理由じゃないかと思います。言い換えればビジネス的な動機ではなく自らの影響力拡大を狙ったもので、だからこそエックスの経営は買収後もあんまうまくいってない、というかうまくいかなくても彼自身気にしなくなっているのではないかと勝手に考えています。

 しかしそうしたビジネスへの関心低下がなんかほかの分野にも波及してきたというか、閣僚入りして政治的権力を持ってから以前以上に強引に物事を進めようという価値観が強くなってきているように見え、それがビジネス面での冴えをどんどん失わせているように見えます。仮にこのままことが進むのであれば、エックスを買収したことが彼にとって最大の失敗となるかもしれません。

 前述の通り、私はもうテスラが世界トップとなることはないとみています。マスク氏自身が経営に関心を持たなくなってきているように見えるし、中国BYDがものすごい力をつけてきており、マスク氏自身のネガキャンに乗る形で一気にBYDがこの分野で世界覇権を取る気がします。そうなったらマスク氏の名も、一時の成り上がりとして歴史に残るかもしれません。

4 件のコメント:

栃木県参区 さんのコメント...

今のXがクソなのは同意しますが、日本に限っては、買収される前から酷かったです。
新型コロナで、他責投稿やデマが多すぎて辟易してたし、
政治関連でいえば、ハフポストの意識高い系のツイートが不快でした。
明らかに意識をアップデートできない人間を小馬鹿にした見出しを投稿して、左翼系の活動家が印リプして喧嘩売ってました。
意味のないハッシュタグつけてなんちゃってデモやってましたし
まぁ、今は内ゲバがひどいので、見る影もないですが

片倉(焼くとタイプ) さんのコメント...

私は 彼がツイッターの名称を「X」に変更した事に疑問を感じました。ツイッターを買収した時に名称を変更すること自体は理解できます。 ですが「X」というよく使われるアルファベット1文字だけでは、「X」が何なのかを理解できない人が出てきます。 そのためつい最近まで(もしかしたら今でも)テレビやラジオでは「旧ツイッターの X 」という解説をアナウンサーが行っていました。 旧名称を 新名称の説明に長期間使わなければいけない時点で、「X」への名称変更は失敗だったと思っています。 そのうちイーロン・マスクが飽きて「X」をどこかに売却し、「旧ツイッターの 旧Xの○○○○」という解説が使われるかもしれないと予想しています。

花園祐 さんのコメント...

 実際自分も、買収前からツイッターはデマ情報が多すぎてみなくなっており、買収するくらいならツイッターが落ち目なんだし自分で新たなSNS作ったらと思ってました。買収後にいろいろ悪くなったという意見も、買収前からの問題が表出したという面も確かに多い気がします。
 どちらにしろ、こんだけブログを大量に投稿する自分でも、ツイッターだけは手を出す気にはならないです。マジであれの何が楽しいのか、いまだにわからないです。

花園祐 さんのコメント...

 Xへの改称と言い、イーロンにツイッターの明確な改革プランは人員削減以外なかったような気がしますね。もっともその人員削減もXへの改称も奏功しているとは言わず、また本人が狙っていた言論統治もあんま機能してないので、おっしゃられている通りしばらくしたら売却するかもしれません。