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2013年12月22日日曜日

高価格帯商品、サービス不振の原因は

 昨日たまたまニュース番組の今年のおさらいみたいなのを見ていた際、私も記事にして随分とアクセス数を稼がせてもらった阪急阪神ホールディングの発表に端を発した食品表示偽装事件が目に入りました。漫画喫茶行って変にテンション上がっていたからかもしれませんが、その映像を見た際にこの表示偽装事件を始めとした諸々の表示違反、過大広告こそがデフレの真の原因じゃないかなということを思いつきました。内容が少し複雑なので、今日は手加減抜きにして書かないとなぁ。

 まず私の体験からお話ししますが、つい今月になって自分が持っているのは2013年度の最新版ではなくオールドタイプな2012年度モデルだということに気が付いたNexus7(タブレットPC)ですが、私はこれまでこのNexus7に革製のカバーを付けて使っていました。付けた理由はそんな大したもんじゃないですが裸にしておくよりは持ちやすそうだし、カバンの中に入れるのにもいいかなと考えたからで、長く使うことになりそうだしケチな自分にしては珍しく価格が高いカバーを敢えて選んで購入しました。それが間違いでした
 先日、年度モデルを確認しようとNexus7の型番を見るためかなり久々にこのカバーを外したわけなのですが、その際に裸の状態のNexus7が持ってていやに軽いような感じを覚えました。試しに外したカバーも手に持って比べてみると、明らかにNexus7本体よりもカバーのが重かったわけです。でもってこのカバー、持ちやすくするために買ったのに付けてみても持ちづらく、なおかつ背部に片手で持てるようバンドがついているのですがこのバンドも使い勝手が悪く、装着時の不自然な重さと相まって使い勝手の悪いカバーだったということにようやく気が付いたわけです。

 正直な感想を述べるとなんでこんな使い勝手の悪いカバーを今まで使っていたんだと後悔するとともに、敢えて高い価格のカバーを買ったのにほかのカバーよりも質が劣るとはどういうこったとむかっ腹を覚えました。そしてその後に先ほど述べた食品偽装のニュースを見て、「高い価格を払ってもその価格に見合う価値が得られないのでは?むしろ低い価格の商品なりサービスのが高価格の質を上回っていることが多いのでは?」と覚え、もしやこれがデフレの一因ではないかと思いついたわけです。

 デフレについての説明は省略しますが、リーマンショック以後、いやそれ以前から続く平成不況の最大の原因はこのデフレと言って過言ではありません。デフレによって何が起こるか端的に述べると価格が全体で下がっていくことにあり、これによって高価格帯の高級商品なりサービスの需要が落ちて現象が見られます。この高価格帯の需要減少が実際に起きているのか一発でわかるのは百貨店業界の不振で、ここを見るだけでどれだけ日本人が高級品や高級サービスを求めなくなったのが誰だってわかるでしょう。

 それでここからが話の本題ですが、一体何故日本人は高級品や高級サービスを求めなくなったのでしょうか。平均賃金が落ちてきたとか年金など将来の社会保障への不安などももちろんあるでしょうが、そもそも高価格の商品やサービスが価格に見合うだけの価値を持っていないことに消費者は気付き、これら高価格帯に対して強い不信感を持っているのでは、という仮説が昨日に浮かんできました。

 もう一度先程のNexus7用のカバーを例にとると、私はいい品質を求めて敢えて高い価格のカバーを購入しましたが、蓋を開けてみると明らかに二束三文で売っているようなカバーよりも使い勝手が悪かったわけで損した気持ちにさせられたわけです。そして今度は各高級ホテルやレストランで行われていたことが発覚したメニューの表示偽装事件ですが、この事件でも訪れたお客は高いお金を払ってでもおいしい食事を求めたところ、出された料理は表示されたものより明らかにグレードの劣る材料で作られていたわけだったので問題となりました。

 このように高い価格を払っても、その価格を上積んだほどの上質な価値が得られないということが実際に起きており、でもって日本の消費者も意識はしていなくてもなんどなく気がついているように見えます。何も食品の表示問題に限らずともその他様々な商品で、実際の性能や品質以上の価値を謳う表示偽装や過剰広告がばれるという事件は近年枚挙に暇がありません。それこそかつて起きた高級料亭の船場吉兆の事件でも、高い値段を取っておきながら食品衛生管理すらまともにできていない調理をしておりましたし、今回の食品表示事件でも高品質なブランドを謳っておきながら平気で消費者をだましていたわけです。

 もちろん高い値段は取るけどそれだけの価値をきちんと消費者に与えているところもあるでしょうが、全体としてはやっぱり高価格帯の商品やサービスはその価格の裏付けがあまりなく、安いものとそれほどの差がないという風に消費者はみなしているんじゃないかと思います。要するに、高いものも安いものも中身は一緒なんだったら安いのを買った方がいい、こんな境地に至っているのではないかと推測するわけです。

 私自身もそのように感じる機会がこのところ非常に多く、やや値段が高めの飲食店に立ち寄って食事したら、「この値段でこの味?」と感じたり、様々なサポートが必要になるかもしれないと将来性を見越し敢えてサービス料金が高めのサーバー会社と契約したら理解しがたい対応されたり(後日詳しい顛末を書きます)と、高い価格の商品やサービスほどその内容にがっかりさせられることの方が多いです。逆に安い価格の商品やサービスは、「安いんだからぜいたくは言えない」と初めから構えてはいるものの、想定以上に活躍してくれたり使い勝手が良かったりして満足する機会が本当に増えています。

 最終的な結論を述べると、高価格帯の商品やサービスに魅力が感じられないどころか高い価格に見合った価値を消費者に提供できていない、または費用対効果でその価値を認めてもらってないというのが今の日本の現状じゃないかと主張したいわけです。だからこそみんなして高価格帯の商品やサービスを避けるようになり、それがデフレを加速させた一つの要因になっているというのが私の仮説となります。

 こう主張した上で敢えて苦言を呈すと、誰が悪いかといったら明らかに高価格帯の商品やサービスを取り扱っているのにそれに見合う価値を提供できてない業者の側だと私は思います。少なくとも私の目から見てこの手の業者の多くは高い値段を取るくせに全然消費者を満足させておらず、挙句には表示偽装などずるこいてせせこましく金をとる真似までしており、こうした行為が消費者の高価格帯への不信を煽っているように見えます。

 最後に私が今年にお金を払って一番満足したものを挙げると、下にはっつけた広告バナーに表示されている三菱電機製ふとん乾燥機です。以前に、「ふとん乾燥機を持ってない奴は凄い損している」とネットの掲示板に書かれていたので前から興味があって今年十月に買ってみましたが、夜中だろうと布団を外に干したようにポカポカにできるし、寝る前にちょこっと布団を温めたりも出来たりと大活躍中です。独身の人間には強くお勧めします。


2013年12月21日土曜日

来年度の景気予測について

 今年九月に買った低反発枕が三ヶ月の使用によってかなりへっこんできたので、今日また創業50年くらいの雰囲気を感じる地味な寝具店に行ってきて新たな普通の枕を買ってきました。買ってる最中にふと思いましたが、低反発枕があるのなら高反発枕もあってもいいような、売るとしたら商品名は「反逆児」にして、その横の低反発枕は「優等生」って名前がベターかもと思い浮かべましたが、こういうこと考える当たり自分は骨の髄まで体制に反発する側なんだろうとつくづく思います。士郎正宗より大友克洋みたいな。
 話は本題に入りますがこのところ経済ネタを書いていないので、元経済紙記者だったんだしちょこっと来年の景気予測について書こうかと思います。結論から述べると第1四半期は○、第2四半期は×、第3四半期以降は不明瞭というか予想すること自体が馬鹿馬鹿しいと言ったところです。

 まず来年の日本景気の最大のビッグイベントは言うまでもなく四月からの消費税増税です。現時点でもそうですが増税前の駆け込み需要として自動車だったり家等を買う動きが広がっていますが、これは企業間でも同じで増税前に必要な部材や設備などをあちこちで購入しており、以前に聞いた話だと設備メーカーでは受注に納入がおっつかない状態に陥っているそうです。なもんだから、今年の第4四半期はほとんどの企業で売り上げが伸びている状態にあるように見えます。

 ただこうした動きは利益の先食いと言ってもよく、本来ならば来年四月以降に購入するものを先に買っているため、四月以降はこれらへの消費が先細る傾向がある、というか先細るしかないと断言してもいいです。この利益の先食いは来年第1四半期である1~3月までは続くと見込まれることから、この期間までは各企業で売上げは伸び続けるでしょうが、増税後の4月以降は増税分のコストアップと相まって一気に買い控えが進むと見られます。

 この買い控えの期間は短く見積もっても8月くらいまで続くと私は見込んでいますが、長ければもっとずっと延々と続くことでしょう。ここまでの話だったら誰でもできるわけなので自分なりのアレンジを加えると、買い控えが終わる時期については日本経済や各企業の努力以上に政治的な対応が重要な要素となると思います。その政治的な対応というのも、言ってしまえば安倍政権の景気対策です。

 現時点で来年度の景気対策として相当額の金をばらまくことが与党内で決まっておりますが、それらがどのように作用して効果があるのか、これについては実際にばらまかれてみないとわかりません。また同時に安倍首相のアベノミクス、この政策の成長戦略がどれだけ具体的で効果的で価値があるのかと市場に判断されるか、文字通り安倍首相のリーダーシップが試されます。
 少なくとも今年夏に発表した「第三の矢」の内容は現時点で恐らくほとんどの人が覚えていないほど価値がなくくだらないものだったと私は考えているので、ちゃんとした内容を改めて検討して作っとかないと「経済無能」の烙印を安倍首相は押されかねなません。逆に消費税後対策がしっかりと行われ、買い控え時期を短く、具体的には年内までにまた景気を持ち上げられたら立派なものでしょう。この景気の再浮上時期は定義にもよりますが現時点で予想するにはあまりにも不確定材料が多いため、早くても9月以降としか言えません。むしろ具体的に予想しようというのはあてずっぽうなことを言う事と同義なため、予想すること自体が間違っていると思うわけです。

  と、結構後ろ向きな意見ばかり書いてきましたが、現時点でも今後、かなり期待できる業種が実は一つだけあります。遠慮なく明かしてしまうとそれは軍需産業系です。
 こちらもまた来年度予算案の話ですが、どうやら自衛隊関連の防衛費用などを増額する方向で話がついているそうです。これだけでも十分材料となりますがそれ以上に先日、日本が英国と武器開発を共同で行うことで向こうと話がついており、こうした流れから日本国内の軍需産業に関わる企業などは株価上昇が期待出来るんじゃないかなと今朝友人と意見が一致しました。

 では具体的にどんな会社が上がりそうなのか。友人に軍需系でなんか知ってるかと聞いたら、「三菱重工じゃね?」と返ってきました。それに対して私は、「三菱重工が筆頭なのは間違いないが、もう一つ上げるとしたらミネビアじゃね?」と返しました。正直に述べると軍需系についてはそんな詳しくないので適当に名前あげただけですので、信じる信じないは自己判断で宜しくお願いします。

  おまけ
 その友人と話をしている最中に向こうから、

友人「最近、『電波の城』って漫画を読んでるんだけど」
花園「レムリア教だろ?」

 とすかさず反応して見せました。自分はこの漫画を採っとりにいる後輩に勧められてから読み始めましたが、友人も同じ趣味してたんだなとちょっと感じました。

2013年12月19日木曜日

バランスのとれたメディアは何故存在しないのか

 昨日あんな記事を書いてたら今日になって猪瀬知事が辞めちゃいました。まぁ遅かれ早かれって感じだったし、石原慎太郎議員に言われて辞めたってことだから「俺の所に捜査が来る前に早く辞めろ」とでも脅されたんじゃないかな。それにしてもこれほどまでに天国から地獄へ一気に駆け下りた人は久々に見た感じがします。

 そうした雑感は置いといて本題に入りますが、よくネット上では朝日新聞やフジテレビが偏向報道をしているなどとやり玉にあがることが多いです。その通りなんだけどね
 私個人の資質を考慮したとしてもこの二メディア、ひいてはほかの大手新聞やテレビ局も公正中立な報道といいながら多かれ少なかれ偏向というか偏った立場をとります。特にテレビ局では「ほこ×たて」などのようなやらせ番組がばれた時、大手新聞ではこの前の特定秘密保護法案の時など政治が絡んでくると猛烈に一方向からの意見しか取り上げなくなってきます。

 なお特定秘密保護法案の時に私はこのブログで、この法案を批判している民主党は政権与党時に漁船衝突事件が起こり、明確な法的根拠がないにもかかわらず海上保安庁のビデオを非公開にした挙句にそれを暴露した海上保安庁職員を処罰した事実があり、こうした事実をなかったことの様にして安倍政権を批判するのはフェアじゃないと書きました。その上でどうしてメディアはこういった報道をしないのかといいましたが、それからすぐ後に産経新聞がまさに同じような内容で報じたのですが、だからと言って産経新聞が中立なメディア化というとちょっと悩んでしまうわけです。

 ちょっと脱線しましたが偏向報道が起こる度に、「どうしてバランスのとれたメディアは日本に存在しないのだろうか」といった声がちらほら聞こえてきます。何故報道姿勢にバランスのとれたメディアがいなくなったのかその理由を率直に答えると、単純に市場に淘汰されたから、されるからだと思えます。
 一つ上の文章で妙な言い回しをしましたがなんでこんな言い方をしたのかというと、もしかしたら本当に賛成意見、反対意見をきちんと載せ合うバランスのとれたメディアが日本に存在していたのかもしれないと思ったからこう書きました。存在していたのかもということは現在はいなくなってるということになるわけですが、今日の結論を先に述べるとそういうバランス感覚に優れたメディアだと恐らく売れず、商売が成り立たなくなるのではないかと考えるからです。

 たとえば先ほどの個人情報保護法案を例にとってみると賛成意見、反対意見をそれぞれ隔てなく毎日報じるとします。見る人によっては評価するかもしれませんが私の印象だと、恐らく圧倒的大多数からはどっちつかずのように思え、この法案は正しいのか悪いのかどっちなんだという具合でつまらなく感じると思います。さらに初めから賛成派であったり反対派の考えを持ってたりすると読んでて確実に満足感が得られず、それどころか怒りすら覚えるかもしれません。

 事件報道においてはもっと顕著で、淡々とした文書で芸能人の不倫騒動を報じるとします。それこそ誰それが不倫の現場を押さえられ、相手はこういう人間だと事実だけ書いた文章だとそっけなく感じますが、週刊誌の様に面白おかしく大げさに、「○○はかねてから複数の異性と交遊しているという噂が出るなど……」という風に煽った方が読者も支持するでしょう。
 このような具合で中立的なメディアというものは購入してまで読んでくれるような支持層を作り辛く、なおかつよっぽどいい記事でも書かない限りは読者も面白味を感じ辛い文書校正となりやすいように思えます。そのため、仮にそういうメディアが出来たとしても支持層が出来ないために売上げが伸びず、自然と市場から撤退するため中立的なメディアは存在しなくなるのではというわけです。

 これは逆を言えば、偏った報道をする方が売上げ的にはいいということにもつながります。政治の暴走を抑えるのはジャーナリズムだなどときれいごとだけならいくらでも言えますが、お金が回らなければジャーナリズムもへったくれもありません。
 しかしここで敢えて苦言を呈すと、そうした偏向するメディアを支持し、中立的なメディアを支えないのはほかならぬその社会の市民です。言うなれば中立的なメディアが生まれないのはその社会の構成員にも責任があります。

 一つ昔話をすると、よくネット上で「戦時中は国民を戦争に煽っていた」と批判される朝日新聞ですが、確か満州事変が起きた直後に軍部の暴走が過ぎるという方針の記事を掲載したそうです。すると記事が出るや途端に朝日新聞の不買運動が起こり、関西地区では部数がそれ以前と比べ二割まで、要するに八割も減少する事態に見舞われ、これじゃアカンとばかりに記事方針を一転させてイケイケどんどんな記事を載せていくことにしたそうです。
 この事実について立花隆氏は、「あの戦争は国やマスコミが勝手に始めた物ではなく、国民そのものもかなりの部分で賛同していた」と書いてありますが、私もその通りだと思います。もし仮にこういう不買運動が無かったら、と思うのは私だけでしょうか。

  おまけ
 朝日新聞は戦時中の煽り報道を反省して今ある報道姿勢に落ち着いたと自分で言っていますが、以前は政府を極端に支持し、現在は政府を極端に批判するようになりました。しかし極端から極端に走るのは過ぎたるは猶及ばざるが如しなんじゃないかなぁと思うと同時に、結局極端に走った奴が勢力拡大できるんだなとこの記事のテーマをしみじみと感じる次第です。

2013年12月18日水曜日

猪瀬知事はいつ辞めるの?今でしょ

 まるで特定秘密保護法案なんて存在していなかったのかのように、今年年末の政治ニュースは猪瀬知事の話題で持ちきりです。既に一回記事にしていますがこれほどまで後からどんどんとボロが出る、しかもそのボロを弁解しようとすればするほどさらなるぼろが出てくるという具合でかつてのムネオハウスを彷彿とさせられます。ってかムネオハウスも古いな。
 ネット上でも既に話題になっていますが、一昨日も受け取った五千万円を入れたカバンというものをわざわざ持ってきたところ、五千万円に見立てた模型が入らないという今時のお笑い芸人もやらないような一発ネタをかます始末です。ここまで来るとわざとやっているのかという気すらしてきます。

 と、こういう三文記事的な批判だけなら誰でもできるのでちょっと真面目な話に移りますが、私個人としては猪瀬知事には出来る限り早く、年内にでも都知事職を辞任してもらいたいと考えております。理由は単純に招致が決定した2020年の東京五輪に影響が出るからです。既に国の方では委員の選定過程で猪瀬都知事を除外する方向で準備を進めていますが、開催都市の知事ともなれば重要なキーマンなだけに積極的な役割が求められます。もう今の猪瀬知事では五輪どころかまともな政治活動も出来ないのは明白なだけに、さっさとやめて次の人にバトンを映すべきだというのが私の意見です。

 ここで少し話を変えますがネットでの情報によるとなんでも今回の事件が発覚する前に、青山繁晴氏が「ある都道府県知事が徳田一族から五千万円を受け取っていた」とテレビ番組で指摘していたそうです。しかもその同じ番組内で、「その知事の前任者は数億円をもらっていた」とも話しており、そんなの石原慎太郎議員しかいないじゃんと今の段階なら誰もが思う事でしょう。
 まだ何の報道も出ていないし噂だけであれこれ言うのもどうかと思いますが、素直な心境を述べるとこの青山氏の情報には私は真実味を感じます。一つの理由として、徳田虎雄元議員と石原議員は以前から仲が良いと聞いており、なおかつ今まで徳田一族と何の接点も持たなかった猪瀬議員が何故五千万円を受領したのかというと石原氏の後継として都知事に就任したからという理由以外にはあまり考えられないからです。

 仮にこれが事実だとしたら、徳田一族はどれだけ金権政治をやっていたのかと呆れる限りです。なおうちの親父によるとこの前捕まった徳田一族の金庫番である能宗氏は周囲に公然と金をばらまいていることを口にしていたそうですし、鹿児島県の選挙では利権が絡みこういう手法が以前から行われていたとのことです。
 こっからが私の真骨頂ですが、実は今回の徳田一族に関わる事件を見て真っ先に思い出したのが2003年に鹿児島県で起きた志布志事件です。私も以前に取り上げていますが、この事件は選挙違反をしたとして、鹿児島県警が当選した県議会議員を冤罪で逮捕した事件です。しかも逮捕者は議員本人にとどまらず、その支持者や家族など桁違いに多い人間を検挙するという一つの冤罪事件としては近年で最大規模の範囲を誇る事件です。

 事件の捜査自体が一体何の目的で行われたのかいまだにはっきりしない点がありますが、この事件の容疑は冤罪をかけられた議員が不法に金をばらまいて投票を求めたということにあり、何故この人が逮捕された一方で徳田一族は逮捕されなかったのか、むしろ警察を動かしたのは誰なのかが気になります。
 このように考えると鹿児島県の選挙事情は伏魔殿に近いものがあるような気がします。出身県を悪く言うのはやや気が引けますが、この際だからすべての膿を出すような捜査を検察に期待したいです。

2013年12月16日月曜日

中国のネットショッピングにおけるマーケティング

 本題と関係ありませんが、先ほどまた嘘がばれた猪瀬都知事に関するニュースを見ている際にふと、「猪瀬・ボンバイエ2013」という単語が思い浮かびました。いい加減、つかれているのかもしれません。
 話は本題に入りますが、やや時期を逸したものの一読に足る価値があると思うので中国におけるネットショッピングの現状として、この業界で行われているマーケティングについて一つ紹介します。

 早速ですが「双十一」、「双十二」という単語をご存知でしょうか。恐らく中国で生活したことがある人なら知ってるんじゃないかと思いますがこれは日付を表しており、前者は11/11、後者は12/12を意味しております。この日付は見ればわかりますが月と日が二桁のゾロ目となっているのですが、何故かこのゾロ目日がここ数年、中国ではネットショッピングをする日という風に認知されてきております。

 こうした習慣の始まりは確か11/11が1という単独の数字が四連続で続く日であるため、「独身者のための日」みたいに言われたことがキッカkでだったと思います。単独の数字をすぐ独身と言い換えるのはややせっかちな気もしますが、こうした認識に乗っかる具合で「独身の宅男(オタク)がネットショッピングに興じて寂しさを紛らわす日」という風説を主に中国のAmazonこと「アリババ」が言い始めると同時に毎年この日に大々的なキャンペーン、具体的には1日限定で大幅な値引きセールを実施するようになってきました。

 こうしたアリババの動きにほかのネットショッピング(EC)サイトも追従するようになり、中国のEC業界ではこの日はさながら互いの維持とメンツをかけた決選日の様相を見せるようになってきております。私が上海で色んな意味で大活躍していた去年の11/11も大いに賑わい、この大体一週間前くらいから各社がどれくらいの販促費用を出して値引きをするのかとかが報じられていました。
 そして時は移って今年の11/11ですが、私がさらっと見たニュースによるとやっぱりというか規模は拡大の一途を辿っており、1日当たりのネットショッピング取引額で過去最高を記録したそうです。ついでに書くと王者は依然とアリババだったそうですが。

 でもって12/12。この日は11/11の約一ヶ月後であって12のゾロ目ということから副次的に「値とショッピングでキャンペーンが貼られる日」と認識されました。ただ規模は11/11と比べると随分と小さく、先日も私が読んだニュースだと「各社ともにおまけのキャンペーン日という認識でそれほど力を入れていない」と書かれ、売り上げも11/11の様に極端に大きくなったわけでは無かったそうです。

 言ってしまえばこういった「中国版ネットショッピングの日」というのは日本で言うと「バレンタインデー」みたいな、商業関係者がマーケティングによって作った記念日と言っていいでしょう。私が何故このようなことを今日書こうかと思ったかというと、日本では近年こうしたマーケティングが少なくなってきていると思うと同時に、なんていうかせこいセールをやる所が多いと感じる気がするからです。

 具体的に名前を挙げちゃうとイトーヨーカドーで、プロ野球で千葉ロッテがプレーオフ出場を決めると千葉県内の店舗では販売セールが行われました。それから数日後、巨人がプレーオフ通過を決めて日本シリーズ出場を決めると今度は「巨人おめでとうセール」をやっていました。お前はどっちの味方だよとちょっと言いたくなりますし、そもそもどっちの球団ともイトーヨーカドーは関係ないだろと思います。仮にイオンだったら本社が千葉市だから千葉ロッテのセールをするのはおかしくないけど。

 イトーヨーカドーに限らずこの手の便乗セールは非常に多いです。あともう一点書くと、ネットショッピングでのこういう大々的なセール日っていうのをまだ日本じゃ見ない気がします。この前日本シリーズで楽天が優勝した際は親会社の楽天が優勝セールをしましたが、なんかこれも自分が見ていて盛り上がりに欠けた気がするし、楽天も楽天で値引き前価格を大幅に引き上げてたりして味噌付けたしで、いまいちな感じがしてきます。
 私はネットショッピングは今後も拡大を続けると見ていますが、それにしても中国みたいなマーケティングがまだ見られないのはちょっと不安になってくるだけに、もうちょっとこういう大々的なセールの様な努力を見せてもらいたいと思い、今日筆をとった次第です。

2013年12月15日日曜日

中華料理の名前とその意味たち

 すいかさんのブログでネタ振りがあったので、久々の一日二本投稿記事として中華料理の名前とそれらの漢字の意味をコラム的に解説します。

 まずすいかさんがネタ振りに使った「チンジャオロース」ですが、これは中国語の発音をそのまま日本のカタカナに当てはめた料理名で、漢字で書くと「青椒肉絲」と書きます。この料理名は使用する食材を表しており、「青椒(チンジャオ)」というのは実は「ピーマン」で、「 肉絲 (ロース)」というのは「肉を糸の様にして細く切ったもの(ミンチ)」という意味で、この二つを一緒に炒めたものという意味の料理名です。

 このように中華料理の料理名は使用する食材、そして炒めるとか煮ると言った調理法の漢字を並べてったものが多く、「紅焼牛肉」はそのまま牛肉を煮込んだ料理で、仮にこの料理に「じゃがいも」を表す「土豆」という漢字が加わって「紅焼土豆牛肉」となればジャガイモも一緒に煮込まれている事となります。

 このような具合でそれぞれの食材と調理法を表す漢字を覚えればある程度中国語のメニューを見るだけでもどんな料理が出てくるか想像できるようになるのですがいくつか例外もあって、自分が過去に痛い目にあったものに「水煮牛肉」という料理があります。名前からして牛肉を煮込んだシチューみたいな料理かなと思って頼んだら、確かに牛肉を煮込んだものに間違いはなかったものの、煮込む際に唐辛子や胡椒、豆板醤といった香辛料がガンガン入れられるため、有り得ないくらい激辛の味に仕上げられます。そのため私が初めて食べた時は本当に泣きながら食べてて、結局全部食べきれなくて残してしまいました。

 このほか日本でメジャーな中国料理の漢字を挙げてくと、「回鍋肉(ホイコーロー)」、「麻婆豆腐(マーボードウフ)」と書きますが、ホイコーローはどういったいきさつでこの感じになったのかわかりませんが、麻婆豆腐は知ってる方も多いと思いますが、四川省にいた麻(マー)おばさんが作った豆腐料理であることからこのような名前になったと言われています。

コミュニケーション能力と共通体験についての考察

 先日、私が読んでいる「怨み屋本舗」という漫画で気になるセリフを発見しました。そのセリフというのもオタクな趣味を持つキャラクターに対して主人公が、「オタクはオタク同士だと短時間ですんなり打ち解ける。私は彼のコミュニケーション能力に期待している」という内容のセリフです。
 このセリフですが私も深く同感せざるを得ないというか、まさにそういう場面に出くわしたことがありました。その場面というのもバイト先の知り合いに誘われて参加したコスプレ会場なのですが、そこだと中学生と40歳くらいのおっさんがまるで同い年の様にため口でしゃべるという、普段の生活では有り得ないような光景が多々見られました。ちなみにその中学生のコスプレは何故か丹下段平でした。

 一見するとオタクな趣味を持つ人間というと引きこもりに代表されるような、コミュニケーション能力が低い人物が連想されがちじゃないかと思います。しかしさっきの「怨み屋本舗」でのセリフに書かれているように、確かにオタク同士だとびっくりするくらいすぐ打ち解け合うことが多いように思え、そのような事例を考えると一概にオタクはコミュニケーション能力が低いとは言い切れないようにも思えるわけです。では一体何故こういう風な見方が広がるのか2分程度考えた末の自分の結論はというと、結局は共通体験の有無に全部集約されるのではないかと考えました。

 共通体験とは読んで字の如く、他人と同じ体験を自分がしているかどうかという意味です。この話は今度二人っきりで旅行に行く友人の方が専門なのですが、近年の日本はインターネットの普及と共に趣味やライフスタイルの多様化が広がり、こうした共通体験というものが年々少なくなってきております。具体的な例を挙げると私の時代であれば男の子はみんな「ドラゴンボール」を読んでいて、「ドラゴンクエスト」、「ファイナルファンタジー」を遊んでいると言ってもほぼ過言ではありません。また成人についていえば昔は今くらいの冬のシーズンになるとみんなスキー旅行に行って、また社会人となると車を持つのが当たり前化の様なライフスタイルでありました。

 しかし現代になると子供の世代でもみんなが確実に触れたことのあるメディアとなると「ワンピース」はあるとしてもゲームだと以前の「ドラゴンクエスト」、「ファイナルファンタジー」ほどの存在はなく成人も非正規雇用が増えるなどライフスタイルが多様化する傾向があり、そして単純に余暇の時間が減っていることから触れられるメディアの数も減少傾向にあります。こうした状況について友人はよく、共通体験がないため爆発的にヒットする商品やサービスは生まれ辛く、自然とニッチな産業やメディアを作る方向に日本企業は突き進もうとする傾向があるということを主張しています。

 話を戻しますがオタクの趣味というと一般的にはアニメ、漫画、ゲームの三本柱です。逆を言えばオタクの趣味はこの三種類に限定される傾向があり、それがためオタク同士だと共通体験を保有している確率が非常に高く、なおかつそれぞれがディープにそのメディアに触れていることも多いために初対面でも話題が盛り上がりやすく、なおかつオタクでない層との差別化もあってすぐに打ち解け合えるのではないかという仮説を立てました。

 日本社会では最近、若者のコミュニケーション能力が低いという意見が大手メディアを中心に発信され、各調査でも企業が募集する人員に求める能力の筆頭にはこのコミュニケーション能力が入ってきます。こうしたコミュニケーション能力に対する社会の注目ですが先程の仮説を援用すると、単純に「打ち解け合える能力」が不足しているのではなく「共通体験」が不足しているというのが真相なのではないかという気がします。
 ちょっとアクセルを踏み過ぎたのでブレーキ踏んでもうちょっと詳しく説明すると、最近の若者はコミュニケーション能力が低いように言われているが、そもそもコミュニケーションというのは共通体験を持っているか否かということが成否を左右する大きなファクターであり、この共通体験が社会の多様化に居って上の世代、果てには同世代の間でも非常に少なくなってきているためコミュニケーションがうまくいかなくなっているのではないかと言いたいわけです。自分で書いておきながら、わけわかんないこと言ってますねぇ。

 言うなれば、コミュニケーション能力というのは人格とかそういうものじゃなく、ほかの多くの人と同じ話題を共有できるような共通体験の多さに集約されるのではないかと言いたいわけです。逆を言えばどんなに共通体験が少なくてもお互いに一致していればうまく行けるし、一致しなければほとんどうまくいかなくなる具合で、単純この上なく求めれるのは「お酒が飲めてその話が出来るか」というのが大きなキーワードになってくるわけです。酒が飲めない自分としては不利この上ない条件ですが。

 結論としては共通体験というか同じ趣味がコミュニケーションの成否を左右するという一言に集約され、様々な体験を経験したり幅広い教養を持っている人間というのはコミュニケーション上手になりやすいということです。ただ趣味の範囲が狭くても他人とその狭い範囲で被りさえすればコミュニケーションは簡単に上手くいくこともあり、一概に人格不適合者というふうに扱わない方がいいのではないかと言いたいわけです。
 もっともこういっておきながらですが、共通体験を持っていなくてもコミュニケーションをうまく運べる人間も確実に存在します。私から見てそういう人間は概して聞き上手な人が多く、プレゼンが上手かったり口の立つ人間である条件はなくてもいいと思います。更に言えば、こういうタイプの人間がただでさえ共通体験が持ちづらい海外の現場で活躍するように思えるわけです。

  おまけ
 自分に限って言えば世間一般とは外れた道を歩むことが多かったため、あまり普通の人と被る共通体験は多くありません。そんな自分にとってこういう趣味なり知識なりを持っている人だったら仲良くなれそうかなっていうのを片っ端から挙げると、以下の様になります。

・安保闘争に詳しい人
・文化大革命が好きな人
・中国史に詳しい人
・政治議論が好きな人
・カレーが好きな人
・水木しげるが好きな人

 我ながら、やっぱり趣味が偏っているなぁってしみじみ思います。