前回日曜日の記事で予告した通り、休載期間を終え本日から更新再開です。とはいえ今も頭にもやがかかったような具合であまり調子が良くなく、今朝も電車の中で寝ていたら隣に座っていた高校生らしき男の子が肩で自分の眼鏡を当ててくる荒業によって起こされた際、「ぶっ殺すぞこのクソガキ」って激しい殺意を抱いたほど精神的に不安定な状態が続いています。にしても、寝ていて眼鏡に物当てられたのは生まれてこの方初めてだ。
というわけで本題に入りますがよくこのブログを知り合いに紹介した際、「こんなに本格的なブログをほぼ毎日更新しているならアフィリエイト収入もすごいんじゃないの?」とよく言われます。アフィリエイトとはネット広告の一種で、実際にこの陽月秘話ではGoogle AdSenseが提供している広告と一部記事においてAmazonのバナー広告を載せておりますが、結論から述べるとほとんど大した収入になっておらず、ずばり金額を明かしてしまうと一ヶ月当たり大体700~800円程度しか収入はありません。この金額がどういう価値を持つのか、ブログのアフィリエイトについて興味を持っている方も多いと思いますので今日はこの辺について解説します。
まずこのブログの現況について簡単に紹介しますが、 このブログの一日当たりのPV(訪問者)数は約350人で、個人で運営しているブログとしてはそこそこ誇れる人数だと思っております。こう思うのもブログ開設から一年くらいまでは一日20人くらいがやっとで、本当に毎日、「どうやったら一日100人くらいくるサイトにできるのだろうか」などということを考えてて三桁に乗るなんて夢物語だと思っていた時期があったからです。それだけに現在のPV数を支えてくれる固定読者の方々には本当に頭が下がり、記事の質も読者数の増加に伴って良くなっているとも思え文字通り読者に支えられているブログだと考えております。
然るに、というのもちょっと妙ですが、毎日350人もアクセスしているにもかかわらず広告収入は一ヶ月当たり700~800円しかなく、見る人によっては少ないのではと思うかもしれません。なおこの金額はすべてGoogle AdSenseによる収入でAmazonの広告に関してはほぼ無きに等しく、今年1~3月の第1四半期は以前に私がレビューを書いた「実は私は」という漫画の1巻と2巻が1冊ずつ買われていっただけで、これによって私の懐に入ってくる紹介料は28円です。まぁAmazonの広告はそれほど頻繁にバナーを貼っていないというのもありますけどね。
話はGoogle AdSenseに限定して進めますが、ほぼ毎日ブログを更新、しかも読んでて嫌になるくらいの長文で、なおかつ一日350人くらい来て700~800円の収入というのがこの陽月秘話です。なお私が通っている漫画喫茶の3時間パックがちょうど800円なので、感覚的には毎月漫画喫茶一回分の収入を自分はブログで稼いでいると豪語しています。もっとも漫画喫茶にはほぼ毎週行ってますが。
その気になればですが、この広告収入は現在よりも増やせる自信があります。どうやって増やすのかというと広告バナーの位置をもっと上部、具体的にはトップページを開いた時すぐ目につく位置に置いたり、集客を意識した記事を連投するなどいくつかありますが、この陽月秘話ではそういった利益優先な行動はとらず自分の主張を思うがままに書きつづりたいとの考えから実行には移しません。Google AdSenseのバナーを置いているのも収入を得たいというよりも、これがどういう仕組みなのかを測りたいという興味から置いてみただけで本気でこれで稼ごうというような気持ちはありません。
たまにネットを徘徊していると、「ブログでアフィリエイト収入をGET!」なんていうキャッチフレーズとともに、ブログを開設すればこづかい収入をアフィリエイトで稼げるというような宣伝文句を見かけます。しかし断言しますがよほど集客力の高いコンテンツや芸能人並の高い知名度がない限り、ブログでそこそこのアフィリエイト収入を得ることは不可能でしょう。それこそ、このブログ以上のコンテンツや更新頻度を作ることが出来るのかってとこです。
ではどうすればそのような集客力の高いブログを作れるのか。いくつかキーワードを挙げるとペット系や芸能ネタはブログアクセスランキングで上位に入りやすいためこういったジャンルを手掛けるのがまだベターかなと思います。それらと共にもう一つ、これは以前に私が利用していたgooブログで顕著でしたが嫌韓嫌中のような排他的なブログもアクセス数が伸びやすい傾向があります。
実際にこのgooブログのアクセスランキングを見てもらえばわかりやすいですが、あまりこういう表現は好きではありませんが極右的な傾向が見えるブログが上位にたくさん入り込んでいます。勝手な言葉を述べると、これら極右的なブログのいくつかは自らの政治信条に基づいてブログを運営しているというよりも明らかに集客を狙って憎悪を煽りたてるような記事を載せているような気がします。言うまでもありませんが、このようなブログを私は好きではありません。
ブログに限らなくてもこのところ中国や韓国に対して批判的な内容の書籍や週刊誌の記事が増えていますが、このような文章が単純に売れるから増えていると出版関係者も述べているそうです。韓国はどうか知りませんが中国の批判本に関しては明らかに常軌を逸しているというか事実と乖離した内容であるにもかかわらずさも自信たっぷりに、「中国はもうすぐ崩壊する」と書いているものが多く、確信犯ででたらめを書いて不必要に日本人の中国人に対する憎悪を煽るこの手の人間には強い怒りを覚えます。それこそシャドーバンキングが中国の大きな問題だと書いている本の作者は例外なく見当違いも甚だしいカスで、中国経済を十年勉強して来いと言ったって許されるでしょう。
ちょっと話は脱線しましたが、アフィリエイトは正攻法じゃほとんど稼げず、本気で稼ごうとするのなら多少のズルというかテクニックが必要です。ですのでブログは基本稼げないものとして、稼ぐ目的で解説してみようという方は初めからやらないことをお勧めします。何も得られなくてもいいから主張したい、っていう人にはうってつけですけど。
最後に自分が運営するもう一つのサイトこと「Comlocation 企業居点」についてですが、このサイトはさくらサーバーのレンタルサーバーを借り、独自ドメインを使っているので一ヶ月当たり750円(サーバー:500円 独自ドメイン:250円)の費用が掛かっています。こっちはコストをかけている分、ある程度広告収入を得ることを目的に設計しているためバナー広告もあざとい所に設置していますが、こちらの先月の広告収入は1771円で無事黒字化を達成しました。
一日当たりのアクセス数は平日か土日かで大きく変動しますが、人が来る平日に限れば大体200人強でこの陽月秘話よりも少ないです。ただ閲覧する人は基本的にサラリーマンで、使用するパソコンはオフィスに置かれたものだと予想されることからクリック一つ当たりの広告収入がやっぱり大きい気がします。アクセス数はまだ右肩上がりが続いていますし載せるデータも一体いつまで続くんだっていうくらいあるのでまだ伸びていくと予想していますが、そろそろ陽月秘話と連動した企画記事も書いてかなきゃと思っているところです。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2014年3月5日水曜日
2014年3月2日日曜日
疲労のためしばらくお休み(ヽ´ω`)
気づいている方は気づいているでしょうが、先週辺りからこのブログの文章にやたら「ファッキン」とか「死ね」などと激しく攻撃的な言葉が頻出しています。なんでこんな言葉が増えてきたのかというと単純自分の性格が攻撃的ということが第一ですが、それと共に疲労が溜まってきていることも大きく影響しているのではないかと思えてきました。
もともと体力にはそんな自信がある方ではありませんが、このところ忙しいというか体力の消耗が激しく、数日前には左耳が痛くなったり目の焦点が合わなくなってきたりと露骨に影響が出てきたりとあんま芳しくない状態となってました。自分の苦労自慢をするのはあまり好きじゃないのですが、今の勤務先は通勤に一時間半かかる所でかつ始業が八時からなので、毎朝六時に家を出るため気象は五時半くらいです。それだけ朝が早いというのなら夜は早めに布団入ればいいものを、このブログ書いたり「企業居点」の作業をしたりするせいか就寝はいつも十二時くらいで、睡眠時間は平日は大体五時間くらいとなっています。
平日の睡眠時間が少ない分、休日には寝貯めするようにしているのですが、先週はブログにも書いた通り使用していたブラウザのOperaでトラブルを起こし、これの対応で作業が進まないばかりかイライラして余計に披露する羽目となりました。疲れていることを見越したのか先週日曜にはうちの親父が銭湯に連れて行ってくれましたがあまり効果なく、誇張抜きで先週一週間は仕事していて本当にしんどかったです。
おまけに今の会社はメーカーであることもあり、四月からの消費税増税を見越して客先各社で今のうちに流動品の在庫を買っておこうと注文が集まっており、一月に入ってからずっと忙しくなっています。そのせいか自分もそうですが、なんか周りの同僚も顔つきが厳しくなっててやや殺伐とした空気が流れています。
なもんだからこのブログの更新も減らそうかと考えましたが、ちょうどというかウクライナ情勢だったりアベノミクスの破綻予想とか時期を外せないネタが増えており、腹をくくって月~木に書き続けました。どうにかこの土日まで持ってくれば休日に休んで何とかなるだろうと考えて頑張っていましたが、木曜日の晩に突然、「明日関東行くから泊まるところなければ泊めてー(原文ママ)」という、大学の先輩からのウィルコム同士による無料メールが届きました。正直、なんでこんなタイミングなんだよと思わざるを得なく、でもって次の金曜日には「泊めてください(原文ママ)」と案の定来るし。
もっともこの先輩も急な訪問ということもあって気を使ってくれ、土曜日は朝食、昼食共にそこそこいい所でおごってくれたため思ってた以上に自分も疲労を感じなく、むしろちょっと元気になれたくらいでした。けどお昼に帰ってった後、二時間くらい何も感じれないくらいに眠り続けたけど。
そして今日日曜日。昨夜十二時に就寝してから午前十時まで寝続けて計十時間という、平日に比べ実に二倍の睡眠時間を堪能しました。多少は体調がよくなったというか勘も戻りつつあり、さっきも晩飯のハンバーグを練りながらハイテンションに「ハンバーグ、フォー!」とか某HGみたいな奇声を一人で挙げるほど回復(?)しましたが、溜まっている作業はほとんど片付いておらず、今後しばらくは気張り続けなければならなそうです。
以上のような状況から、しばらくこのブログの更新をお休みしようかと思います。再開は3/5(水)か3/6(木)を見込んでおり、そこそこいいネタを抱えていて自分でも勿体ない気がするだけにこの予定は厳守できると思ってます。
それにしてもこのところは本当に仕事が忙しい。実は先々週に休養しようと有給を申し込んだのですが、「あまりにも人手が足りないからもうちょっと我慢してくれないか」とリアルに慰留されました。慰留されるのも十分理解できるので特に反感は持ちませんでしたが、逆を言えばそれだけ今忙しいんだよなぁ。
もともと体力にはそんな自信がある方ではありませんが、このところ忙しいというか体力の消耗が激しく、数日前には左耳が痛くなったり目の焦点が合わなくなってきたりと露骨に影響が出てきたりとあんま芳しくない状態となってました。自分の苦労自慢をするのはあまり好きじゃないのですが、今の勤務先は通勤に一時間半かかる所でかつ始業が八時からなので、毎朝六時に家を出るため気象は五時半くらいです。それだけ朝が早いというのなら夜は早めに布団入ればいいものを、このブログ書いたり「企業居点」の作業をしたりするせいか就寝はいつも十二時くらいで、睡眠時間は平日は大体五時間くらいとなっています。
平日の睡眠時間が少ない分、休日には寝貯めするようにしているのですが、先週はブログにも書いた通り使用していたブラウザのOperaでトラブルを起こし、これの対応で作業が進まないばかりかイライラして余計に披露する羽目となりました。疲れていることを見越したのか先週日曜にはうちの親父が銭湯に連れて行ってくれましたがあまり効果なく、誇張抜きで先週一週間は仕事していて本当にしんどかったです。
おまけに今の会社はメーカーであることもあり、四月からの消費税増税を見越して客先各社で今のうちに流動品の在庫を買っておこうと注文が集まっており、一月に入ってからずっと忙しくなっています。そのせいか自分もそうですが、なんか周りの同僚も顔つきが厳しくなっててやや殺伐とした空気が流れています。
なもんだからこのブログの更新も減らそうかと考えましたが、ちょうどというかウクライナ情勢だったりアベノミクスの破綻予想とか時期を外せないネタが増えており、腹をくくって月~木に書き続けました。どうにかこの土日まで持ってくれば休日に休んで何とかなるだろうと考えて頑張っていましたが、木曜日の晩に突然、「明日関東行くから泊まるところなければ泊めてー(原文ママ)」という、大学の先輩からのウィルコム同士による無料メールが届きました。正直、なんでこんなタイミングなんだよと思わざるを得なく、でもって次の金曜日には「泊めてください(原文ママ)」と案の定来るし。
もっともこの先輩も急な訪問ということもあって気を使ってくれ、土曜日は朝食、昼食共にそこそこいい所でおごってくれたため思ってた以上に自分も疲労を感じなく、むしろちょっと元気になれたくらいでした。けどお昼に帰ってった後、二時間くらい何も感じれないくらいに眠り続けたけど。
そして今日日曜日。昨夜十二時に就寝してから午前十時まで寝続けて計十時間という、平日に比べ実に二倍の睡眠時間を堪能しました。多少は体調がよくなったというか勘も戻りつつあり、さっきも晩飯のハンバーグを練りながらハイテンションに「ハンバーグ、フォー!」とか某HGみたいな奇声を一人で挙げるほど回復(?)しましたが、溜まっている作業はほとんど片付いておらず、今後しばらくは気張り続けなければならなそうです。
以上のような状況から、しばらくこのブログの更新をお休みしようかと思います。再開は3/5(水)か3/6(木)を見込んでおり、そこそこいいネタを抱えていて自分でも勿体ない気がするだけにこの予定は厳守できると思ってます。
それにしてもこのところは本当に仕事が忙しい。実は先々週に休養しようと有給を申し込んだのですが、「あまりにも人手が足りないからもうちょっと我慢してくれないか」とリアルに慰留されました。慰留されるのも十分理解できるので特に反感は持ちませんでしたが、逆を言えばそれだけ今忙しいんだよなぁ。
2014年3月1日土曜日
ビキニ水爆実験について
今日から新たな相互リンク先として、下記のブログをリンク欄に追加いたしました。
・中国のすゝめ
このブログは現在、具体的には多分先週から中国の陝西省西安市へ語学留学に行った友人が始めたブログで、また投稿記事数は少ないですが今後に期待しましょう。ここだけの話、この友人は自分の交友範囲の中で最も行動力に優れてて、文字通り何するかわからないところがあるので今後は派手なエピソードとか乗っけてくれるんじゃないかと思います。なおこの友人を除けば、中国にいきなり現地採用を目指して渡るなど自分が最も行動力が高いと自負します。
話は本題に入りますが、各所のテレビニュースなどで今日はあのビキニ水爆実験からちょうど60周年に当たる日という事なので、ビキニ水爆実験とはどういう事件だったかを自分の寸評を交えて紹介します。
・キャッスル作戦(Wikipedia)
今回紹介するキャッスル作戦、通称ビキニ水爆実験とは1954年に米国がビキニ環礁で行った水爆実験です。当時は米露の冷戦下にあって両国で核兵器開発競争が繰り広げらえている最中もあり、両国ともに時刻が保有する核兵器の威力を内外に知らしめるため示威的な実験を行っておりました。
そうして行われた数々の核実験の中でもこのビキニ水爆実験が特筆的に取り上げられるのは、その甚大な破壊力に伴い放射性物質が広範囲にばらまかれ、実験前に設定していた立入禁止地域以外にも放射能汚染が広がったためです。その結果、ビキニ環礁周辺の島嶼で住民が居住できなくなるほどの重度の放射能汚染が起こっただけでなく、周辺で漁を行っていた日本のマグロ漁船、第五福竜丸の船員も放射能に汚染された塵こと「死の灰」を浴び、同船員の久保山愛吉氏が事件から半年後に放射能汚染と疑われる症状で亡くなる事態となりました。
この事件の大きな特徴は、被害を受けた方々に何の罪もないばかりか米国の警告通りに実験区域を離れていたにもかかわらず生死にかかわる事態に巻き込まれた点です。特に第五福竜丸の船員らは広島、長崎に次ぐ第三の被爆と呼ばれ、世界で唯一の原爆を受けた日本の人間が戦争以外でも再び被爆することとなった歴史には閉口する以外ありません。しかし当時の日本政府は米国に逆らえるような力がなかったことから公に非難することも出来ず、、また米国も事件自体をなかったことにするため被爆者に対してあくまで義捐金という形で金を配っただけで、事件の真相調査などには妨害するありさまでした。
原爆被害というと広島、長崎への原爆投下が大きく取り上げられますが、正確には水爆被害ですが、私はこのビキニ水爆実験についても日本人は忘れるべきでない歴史だと考えます。同時に、これほどまで放射能の被害を受けその恐ろしさを知っているにもかかわらず福島原発の事故を起こしてしまったことに関しても同時に意識しなければならないでしょう。
最後にちょっとした豆知識というかなんかですが、グラビアモデルが着る水着としてお馴染みのビキニ水着ですが、この水着の語源はなんとこのビキニ水爆実験からという説があります。ウィキペディアの解説によると1946年に米国がビキニ環礁での水爆実験を発表(実際に実験したのは1954年)した際、この水着のデザイナーがその過激さを原爆の威力にかけ合わせるために「ビキニ」と命名したことによるそうです。
私自身、言葉狩りという行為を非常に嫌っておりますが、ちょっとこの由来を聞くとビキニという言葉を使い続けていいものかと悩みます。代替案としては普通にセパレート水着くらいしか浮かびませんが、今更切り替えるのはさすがに難しいでしょうね。
・中国のすゝめ
このブログは現在、具体的には多分先週から中国の陝西省西安市へ語学留学に行った友人が始めたブログで、また投稿記事数は少ないですが今後に期待しましょう。ここだけの話、この友人は自分の交友範囲の中で最も行動力に優れてて、文字通り何するかわからないところがあるので今後は派手なエピソードとか乗っけてくれるんじゃないかと思います。なおこの友人を除けば、中国にいきなり現地採用を目指して渡るなど自分が最も行動力が高いと自負します。
話は本題に入りますが、各所のテレビニュースなどで今日はあのビキニ水爆実験からちょうど60周年に当たる日という事なので、ビキニ水爆実験とはどういう事件だったかを自分の寸評を交えて紹介します。
・キャッスル作戦(Wikipedia)
今回紹介するキャッスル作戦、通称ビキニ水爆実験とは1954年に米国がビキニ環礁で行った水爆実験です。当時は米露の冷戦下にあって両国で核兵器開発競争が繰り広げらえている最中もあり、両国ともに時刻が保有する核兵器の威力を内外に知らしめるため示威的な実験を行っておりました。
そうして行われた数々の核実験の中でもこのビキニ水爆実験が特筆的に取り上げられるのは、その甚大な破壊力に伴い放射性物質が広範囲にばらまかれ、実験前に設定していた立入禁止地域以外にも放射能汚染が広がったためです。その結果、ビキニ環礁周辺の島嶼で住民が居住できなくなるほどの重度の放射能汚染が起こっただけでなく、周辺で漁を行っていた日本のマグロ漁船、第五福竜丸の船員も放射能に汚染された塵こと「死の灰」を浴び、同船員の久保山愛吉氏が事件から半年後に放射能汚染と疑われる症状で亡くなる事態となりました。
この事件の大きな特徴は、被害を受けた方々に何の罪もないばかりか米国の警告通りに実験区域を離れていたにもかかわらず生死にかかわる事態に巻き込まれた点です。特に第五福竜丸の船員らは広島、長崎に次ぐ第三の被爆と呼ばれ、世界で唯一の原爆を受けた日本の人間が戦争以外でも再び被爆することとなった歴史には閉口する以外ありません。しかし当時の日本政府は米国に逆らえるような力がなかったことから公に非難することも出来ず、、また米国も事件自体をなかったことにするため被爆者に対してあくまで義捐金という形で金を配っただけで、事件の真相調査などには妨害するありさまでした。
原爆被害というと広島、長崎への原爆投下が大きく取り上げられますが、正確には水爆被害ですが、私はこのビキニ水爆実験についても日本人は忘れるべきでない歴史だと考えます。同時に、これほどまで放射能の被害を受けその恐ろしさを知っているにもかかわらず福島原発の事故を起こしてしまったことに関しても同時に意識しなければならないでしょう。
最後にちょっとした豆知識というかなんかですが、グラビアモデルが着る水着としてお馴染みのビキニ水着ですが、この水着の語源はなんとこのビキニ水爆実験からという説があります。ウィキペディアの解説によると1946年に米国がビキニ環礁での水爆実験を発表(実際に実験したのは1954年)した際、この水着のデザイナーがその過激さを原爆の威力にかけ合わせるために「ビキニ」と命名したことによるそうです。
私自身、言葉狩りという行為を非常に嫌っておりますが、ちょっとこの由来を聞くとビキニという言葉を使い続けていいものかと悩みます。代替案としては普通にセパレート水着くらいしか浮かびませんが、今更切り替えるのはさすがに難しいでしょうね。
2014年2月27日木曜日
進む石田三成の再評価
このところ疲労が溜まっているのか仕事中にリアルに、「ファッキン、死ねクソっ」っておびただしい作業の合間にツイッター感覚で呟くようになったので、今日はリラックスすることを願い自宅で半身浴を試みました。半身浴と言ってもただ単に湯船いっぱいにお湯貯めるとガス代と水代がもったいないので底の方に少しだけ貯め、左腕を枕にしながら左半身だけを無理やりお湯につけるという入浴の仕方で、耳の中とか鼻の中に水が入ったりしながら数分間その姿勢を続けました。果たしてこれが効果あるのか非常に疑問ですがあしゅら男爵みたいな感覚に陥りつつ、「半身浴って下半身浴と上半身浴で別れるのかな。後者だとただの犬神家だけど」などと考えるあたりほんと疲れてるんだなって気がします。
話は本題に入りますが、大分以前に「信長の評価の再逆転」という記事で近年になって信長の評価像が変わり始めており、歴史というものは時代によって変わるということを述べましたが、今日も疲れているので似たようなネタとして、関ヶ原の合戦の主役とも言っていい石田三成に対してこのところ、信長同様に従来唱えられていた評価が変わりつつある気配を感じるので、疲れていてもどうとでも書ける歴史ネタなので今日はこれで済まそうと思います。それにしても左目の焦点がマジで合わないし、本当に疲れてるなぁ(ーー;)
・石田三成(Wikipedia)
石田三成がどういう人物だったかはほとんど言わずもがなで、豊臣政権下の能吏として日本全国の度量衡の統一という大事業を成すなど日本史における代表的なテクノクラートの一人です。しかしそんなテクノクラートとしての側面よりも関ヶ原の合戦で実質的に西軍を率いたものの徳川家康に敗北したという事実の方が有名で、三成というと「敗軍の将」というイメージが一般的だと思います。
1、三成は戦下手だったのか?
この三成に対する評価ですがまず第一に多いものとして、「内政能力は高いものの戦下手」というものでしょう。こうした評価は関ヶ原の戦いで敗北したことに加え、豊臣秀吉による関東の北条家征討戦において忍城攻撃軍を指揮したものの、水攻めをかけるなど大規模な作戦を実行したにもかかわらず忍城をなかなか陥落させることが出来ず、最終的に開城させられたのは北条家の本拠である小田原城が陥落した後でした。なお北条家の支城で最後まで陥落しなかったのは忍城で、十分な兵力を与えてもらったにもかかわらず城一つも落とせなかったとして長らく三成の否定的評価の材料となっていました。
しかしこの忍城への攻撃ですが、水攻めの実行を決断したのは三成ではなく総大将の秀吉で、むしろ三成は水攻めを実行することに反対していたと近年では言われております。水攻め自体が過分なデモンストレーション的戦術とされており、実際の戦術的価値以上にかつて毛利家の高松城で秀吉が実行したことを再現するという目的で実行されたと見られており、三成はむしろそんな無理な作戦に付き合わされてメンツを失っただけだと、まるで無茶なプロジェクトに付き合わされた中間管理職だったのではという分析がこのところ広がってきています。私としても秀吉の性格からすると水攻めという派手なデモンストレーションをやりかねないと思え、この説を支持する立場であります。
このほか敗北を喫した関ヶ原の戦いでも徳川軍の行軍ルートを予見した上で関ヶ原で陣を敷いて待ち構えるなど、戦略面では実に手堅い決断を三成はよく取っております。また以前にもこのブログで紹介したエピソードですが、関ヶ原の戦いの後に藤堂高虎から、「私の軍は如何だったでしょうか?」と問われて、「鉄砲隊が悪うございます。隊長に自信がないためとみられる故に替えさせるべきでしょう」と答えており、この答えに高虎も、「自分もそのように考えておりました。ご指導ありがとうございます」と述べて満足そうに帰っていったそうです。この話の通りだったら細かい部隊に対してもその運用の仕方をしっかり理解しているように見え、戦上手だったかはまだ疑問ですが、少なくとも戦下手ではなく軍隊の運用知識やその分析に関しては人並み以上にあったのではないかとも思わせられます。
2、人望無き酷薄な吏官か?
戦下手だったという見方とともに三成に対しては、「頭はいいけど性格に難があり気遣いが出来ず、人望はなかった」という見方も強いのですが、この説に対しても完全にひっくり返るほどまで行かないまでも、このところやや見直しがされてきているように見えます。
そんな三成を慕っていた人物の筆頭は島清興こと島左近で、主君とケンカして厳しい浪人生活中だったところを若い三成が雇用し、「三成には過ぎたる家臣」と言われるほど真摯に仕え続け、関ヶ原でも東軍相手に大いに奮戦しております。同じく関ヶ原で戦った仲間には大谷吉継もおり、彼等は敗戦することを予期していながらも親友三成のために参戦を決断しております。
また遠隔地でも佐竹義宣が三成との信義を優先し、家中の反対を押し切り西軍入りを決断しており、所領である近江の領民も三成の死後ですらその治世を讃え、実際の関ヶ原の合戦でも兵士らは奮闘していたと伝えられています。こうした話からすると人付き合いが下手だったとも思えず、ただ単に豊臣政権武功派とだけ折り合いが悪かった、しかもそれは対人というより文治系と武功系という派閥対立という側面もあり、たまたま文治系の筆頭であった三成に憎悪が向いたのではないかとも考えられます。
マジで疲れているのでそろそろ締めますが、最後にこのところちょっと思うところとして三成の人となりが悪かったというよりもそのケンカ相手こと、福島正則の方が人格的に問題があったのではないかという疑いがもたげます。というのも正則は最も激しく三成打倒を主張していた人物であるのですが、関ヶ原の合戦の後には部下同士の諍いから徳川家の家臣に対して強硬に切腹を求めたり、大阪の陣の最中には大坂方として参戦こそしなかったものの兵糧米を大阪城に運んだりと、いまいち空気を読めない人物像が見えてきます。正則は最終的に勝手に城の補修を行った門で徳川家から領地を没収されますが、もしかしたらこいつが言うほど落ち度のない三成を勝手に嫌い、豊臣家臣団に亀裂を作った張本人ではないかと思えてきました。この辺りのくだりもまた今度書こうっと。
話は本題に入りますが、大分以前に「信長の評価の再逆転」という記事で近年になって信長の評価像が変わり始めており、歴史というものは時代によって変わるということを述べましたが、今日も疲れているので似たようなネタとして、関ヶ原の合戦の主役とも言っていい石田三成に対してこのところ、信長同様に従来唱えられていた評価が変わりつつある気配を感じるので、疲れていてもどうとでも書ける歴史ネタなので今日はこれで済まそうと思います。それにしても左目の焦点がマジで合わないし、本当に疲れてるなぁ(ーー;)
・石田三成(Wikipedia)
石田三成がどういう人物だったかはほとんど言わずもがなで、豊臣政権下の能吏として日本全国の度量衡の統一という大事業を成すなど日本史における代表的なテクノクラートの一人です。しかしそんなテクノクラートとしての側面よりも関ヶ原の合戦で実質的に西軍を率いたものの徳川家康に敗北したという事実の方が有名で、三成というと「敗軍の将」というイメージが一般的だと思います。
1、三成は戦下手だったのか?
この三成に対する評価ですがまず第一に多いものとして、「内政能力は高いものの戦下手」というものでしょう。こうした評価は関ヶ原の戦いで敗北したことに加え、豊臣秀吉による関東の北条家征討戦において忍城攻撃軍を指揮したものの、水攻めをかけるなど大規模な作戦を実行したにもかかわらず忍城をなかなか陥落させることが出来ず、最終的に開城させられたのは北条家の本拠である小田原城が陥落した後でした。なお北条家の支城で最後まで陥落しなかったのは忍城で、十分な兵力を与えてもらったにもかかわらず城一つも落とせなかったとして長らく三成の否定的評価の材料となっていました。
しかしこの忍城への攻撃ですが、水攻めの実行を決断したのは三成ではなく総大将の秀吉で、むしろ三成は水攻めを実行することに反対していたと近年では言われております。水攻め自体が過分なデモンストレーション的戦術とされており、実際の戦術的価値以上にかつて毛利家の高松城で秀吉が実行したことを再現するという目的で実行されたと見られており、三成はむしろそんな無理な作戦に付き合わされてメンツを失っただけだと、まるで無茶なプロジェクトに付き合わされた中間管理職だったのではという分析がこのところ広がってきています。私としても秀吉の性格からすると水攻めという派手なデモンストレーションをやりかねないと思え、この説を支持する立場であります。
このほか敗北を喫した関ヶ原の戦いでも徳川軍の行軍ルートを予見した上で関ヶ原で陣を敷いて待ち構えるなど、戦略面では実に手堅い決断を三成はよく取っております。また以前にもこのブログで紹介したエピソードですが、関ヶ原の戦いの後に藤堂高虎から、「私の軍は如何だったでしょうか?」と問われて、「鉄砲隊が悪うございます。隊長に自信がないためとみられる故に替えさせるべきでしょう」と答えており、この答えに高虎も、「自分もそのように考えておりました。ご指導ありがとうございます」と述べて満足そうに帰っていったそうです。この話の通りだったら細かい部隊に対してもその運用の仕方をしっかり理解しているように見え、戦上手だったかはまだ疑問ですが、少なくとも戦下手ではなく軍隊の運用知識やその分析に関しては人並み以上にあったのではないかとも思わせられます。
2、人望無き酷薄な吏官か?
戦下手だったという見方とともに三成に対しては、「頭はいいけど性格に難があり気遣いが出来ず、人望はなかった」という見方も強いのですが、この説に対しても完全にひっくり返るほどまで行かないまでも、このところやや見直しがされてきているように見えます。
三成に人望がなかったと言われるのは関ヶ原で小早川秀秋や吉川広家、脇坂安治など多くの武将に裏切られたことや、そもそもの関ヶ原の合戦の原因となった福島正則や加藤清正といった豊臣家の武功派との折り合いの悪さなどからですが、衝突する人間が多い一方で三成には周囲の人間によく慕われていたエピソードも非常に多くあります。
そんな三成を慕っていた人物の筆頭は島清興こと島左近で、主君とケンカして厳しい浪人生活中だったところを若い三成が雇用し、「三成には過ぎたる家臣」と言われるほど真摯に仕え続け、関ヶ原でも東軍相手に大いに奮戦しております。同じく関ヶ原で戦った仲間には大谷吉継もおり、彼等は敗戦することを予期していながらも親友三成のために参戦を決断しております。
また遠隔地でも佐竹義宣が三成との信義を優先し、家中の反対を押し切り西軍入りを決断しており、所領である近江の領民も三成の死後ですらその治世を讃え、実際の関ヶ原の合戦でも兵士らは奮闘していたと伝えられています。こうした話からすると人付き合いが下手だったとも思えず、ただ単に豊臣政権武功派とだけ折り合いが悪かった、しかもそれは対人というより文治系と武功系という派閥対立という側面もあり、たまたま文治系の筆頭であった三成に憎悪が向いたのではないかとも考えられます。
マジで疲れているのでそろそろ締めますが、最後にこのところちょっと思うところとして三成の人となりが悪かったというよりもそのケンカ相手こと、福島正則の方が人格的に問題があったのではないかという疑いがもたげます。というのも正則は最も激しく三成打倒を主張していた人物であるのですが、関ヶ原の合戦の後には部下同士の諍いから徳川家の家臣に対して強硬に切腹を求めたり、大阪の陣の最中には大坂方として参戦こそしなかったものの兵糧米を大阪城に運んだりと、いまいち空気を読めない人物像が見えてきます。正則は最終的に勝手に城の補修を行った門で徳川家から領地を没収されますが、もしかしたらこいつが言うほど落ち度のない三成を勝手に嫌い、豊臣家臣団に亀裂を作った張本人ではないかと思えてきました。この辺りのくだりもまた今度書こうっと。
2014年2月26日水曜日
アベノミクスの破綻リスク
先週からこのブログで聞き取っていたアンケートが先日に締め切られ、安倍政権を支持するかどうかという問いに対して下記のような投票結果が出ました。
Q、安倍政権を支持しますか?
この質問は私のブログの読者がどういう政治姿勢を持っているのか大まかでいいので知りたかったためにやってみたわけですが、極端に片方に偏ることなくそこそこ別れたなというのが正直な感想です。ただそれにしても質問項目を作った本人ながら、「そんなことよりおでんを食べたい」に投票した人は一体どういう目的でこれを選んだんだ? 贔屓目に見るなら安倍政権を必ずしも支持していないもののほかに支持するに足りる政党や政治家がいないからこれを選んだのかも……なんてことはないか。
そんなネタに使った安倍政権ですが、このところちょっと暗雲というかあまりいい先行きが見えてこないように思えます。結論から述べるとアベノミクスは今後、破綻する可能性が高いように思え、今日はその理由と今後の日本経済の先行きについて思いのたけを話そうと思います。ちょっと強気に出ると、当たるかどうかは未知数であるものの現時点としてはかなり長期的な予測をここまで立てられるのはあんまりよそにいないでしょう。
1、改善どころか悪化する貿易収支
まずアベノミクスですが、昨年は安倍政権の肝煎りで日銀が大幅な金融緩和を実行すると宣言したことから大幅に株価が回復し、円安にも大きく振れたことから全体景気は大幅に向上したように報じられました。しかしその一方で貿易収支は単月としての赤字額が現在に至るまでほぼ毎月更新を続けており、確か先月には日本という国家全体の財布で赤字か黒字かを見る経常収支も赤字を記録しています。
一体何故円安となったにも 関わらず数字がついてこないのかというと、これはほかでも解説されておりますが円安によって輸出産業は多少は盛り上がったものの、期待されるほどは盛り上がらなかったことが大きいです。盛り上がらなかった筆頭はシャープ、パナソニック、ソニーの電機系赤字三兄弟ですが、この三社を内包する電機系、あと機械系業界は既にほとんどの会社で部品の買い付けから組み立てまで中国など海外ですべて済ませてしまう現地化が徹底されており、円安となっても為替差による利益があまり積み上がらない状態となっておりました。皮肉なことにこうした現地化は極端に円高となったリーマンショック以降に、円高対策として進められたものでもあります。
このように円安による恩恵が想定以上に下りない中、原発停止に伴うエネルギー燃料の輸入量増大に伴って輸入額は円安によって急激に膨れ上がることとなりました。もっとも一部で聞いた話だと原発停止以降のエネルギー輸入量は実はそれ以前とそれほど変わってはないないという意見もあるのですがそれは今回置いといて、少なくとも円安によってアベノミクス以前と以後では輸入額はぐんと上がったのではないかとみています。またエネルギー燃料ばかり注目されていますが、地味に食品輸入でも円安が関連企業にダメージを与えていると聞き、海外子会社の現地従業員にシステムを組ませるITアウトソーシング企業も同様に円安による直撃を受けているという話もあります。
2、伸び悩む賃金がネック
とはいえアベノミクスによって株価は急上昇し、景況感も上向いていることは間違いありません。私は決してアベノミクスを批判するつもりはなくむしろ評価しておりますが、金融緩和を行ったところまではよかったもののその後の具体的な成長戦略を欠いていることは大きな欠点で、それが先行きへの不安につながっている点は批判せざるを得ません。その上でもう一つアベノミクスの欠点を述べると、景況感が上昇して企業収益も全体的と言ってもいい改善が起こっているにもかかわらず賃金の上昇ペースが悪い点があり、これがアベノミクスのつまずきにつながると私は見立てています。
元々アベノミクスの順序としては金融緩和によって円安、株価上昇を引き起こし、企業収益の改善を図る。これによって上記のように貿易収支の悪化が起こることは懸念されておりましたが、その穴埋めとばかりに収益が改善した企業から賃金の引き上げを行っていき国内消費の活発化を促す、めんどいのでもう矢印でまとめ直します。
アベノミクス→企業収益の改善→賃金上昇→国内消費活発化→企業収益のさらなる改善
大雑把な図ですが、ざっとこういう「良い景気循環」を政策担当者は目指しておりました。しかし現在に至るまで賃金の上昇を「業績も回復してきたしそろそろやろうかなぁ」っていう経営者の言葉は出てきても、実際に「〇%引き上げました!」とか「〇万円上がったぞ!」という景気のいい発表や声はびっくりするくらいついぞ聞こえません。確か去年の十月くらいに名前は言わないけどコンビニチェーンが引き上げるとか言ってたけど、本当に実行したか怪しいし。
最近ニュースで春闘の話題が増えていて、トヨタの労組とかも何年振りかのようにベースアップを要求することが度々取り沙汰されておりますが、多分今の大手企業経営者の発言や態度を見ているとベースアップはほとんど実行されないかあってもスズメの涙程度。ほかはボーナスで反映するなどというリップサービスで乗り切っていつも通りに曖昧な終着点に落ちると私は予想します。
このように予想する理由としてもう一つ上げると、現在5%から8%への消費税増税を控えて駆け込み需要が起こっておりますが、この駆け込み需要によって4月以降は消費がググッと落ち込むことが予想されます。春闘はメーデー前の4月がある意味本戦みたいな時期ですが、この時期は消費減退によって各企業の売り上げは落ち込むと見られ、仮にそうなったら経営者としては「足元では不安定感が強い」などという言い訳をしやすく、ベースアップも夢と消えていくのではなんて考えてます。
3、景気悪化の原因は大企業にアリ
しかし消費税増税によって一時景気が落ち込むものの、企業が賃金を引き上げる余裕がないというわけではありません。というのも日本企業ではバブル崩壊以降、余剰資金ともいえる内部留保がずっと増え続けているからです。具体的に言えば大企業であればどの会社もバブル絶頂期より今の方が内部留保金は多く、一部の評論家からはこうした大企業が金を貯めこんで市場に流さないことこそが日本の経済を悪化させている最大の要因だと指摘されており、私自身も同様の見解を持っております。
そのように考えると一応アベノミクスで企業収益は改善されてきているし、株価も上がっているから資金にもやや余裕が出来たことを考えると今すぐにでも各社で賃金を引き上げ、日本全体の景気活性化を促すべきでしょう。然るに先ほどにも述べたように各企業は未だに賃金引き上げに及び腰、というか明らかにやる気なく適当な言い訳でやり過ごそうという態度が見え見えで、これまた先ほどにも述べたように「引き上げてみようかな?」なんてリップサービスで終わるというのが私の見方です。
極論を述べると、消費税が3%引き上げられるのに合わせて全体の平均賃金も3%引き上がり、日本全体で3%のインフレが起こることが最も理想的なのです。しかしそうなる可能性は現状であまりあるとは思えず、安倍政権の運営の仕方というよりも大企業の及び腰が原因でアベノミクスは破綻するのではという結論に至ったわけです。そう考えると、安倍首相も大企業に足引っ張られてついてないな。
4、来年のさらなる消費税増税は……
安倍首相は消費税増税による景気の落ち込みを7月までにとどまらせ、それ以降は再び上昇気流に乗せると宣言していますが、今の状態だと私はこの目標通りにはいかず、4月以降はずっと落ち込むか停滞が続くんじゃないかと悲観的に考えており、株価もずるずるとまた落ちていくのではと予想します。その上で大きな議論となるのは再来年4月、予定通りに消費税を8%から10%へ引き上げるかどうかです。
昨年も今年の3%引き上げが大きな議論となりましたが、オリンピック招致決定という追い風もあってそれほど大きな反対なくすんなり通りましたが、私は今年はそうは簡単にはいかないと見ており、現時点だと10%への引き上げは再来年以降に延期する公算が高いように思えます。安倍政権としてはこのような延期も景気刺激策だと主張できるわけだし。なので今言えることは、輸出関連銘柄の株は早めに処分しておいた方がいいというおせっかいな意見ということです。
おまけ
春闘でベースアップの話題がほんとこのところ多いですが、これもまた今度書くけど日本の労働組合もなよなよした組織になっちまいやがったなぁと感じることが多いです。なおベースアップというと以前に知り合いが、「俺、この前会社の労働組合にベースアップ20万円を経営層に要求しようと主張したんだけど、逆に労働組合の方が俺を止めてきやがった」と、ぶっ飛んだことを話していました。その知り合いによると会社の収益から従業員数を計算するとこの要求が実現したとしてもちゃんと利益出て会社を維持できるそうで、なんで金はあるのにこういう要求しないんだと吠えてました。
Q、安倍政権を支持しますか?
- 支持する 6 (33%)
- 支持しない 8 (44%)
- そんなことよりおでんを食べたい 4 (22%)
この質問は私のブログの読者がどういう政治姿勢を持っているのか大まかでいいので知りたかったためにやってみたわけですが、極端に片方に偏ることなくそこそこ別れたなというのが正直な感想です。ただそれにしても質問項目を作った本人ながら、「そんなことよりおでんを食べたい」に投票した人は一体どういう目的でこれを選んだんだ? 贔屓目に見るなら安倍政権を必ずしも支持していないもののほかに支持するに足りる政党や政治家がいないからこれを選んだのかも……なんてことはないか。
そんなネタに使った安倍政権ですが、このところちょっと暗雲というかあまりいい先行きが見えてこないように思えます。結論から述べるとアベノミクスは今後、破綻する可能性が高いように思え、今日はその理由と今後の日本経済の先行きについて思いのたけを話そうと思います。ちょっと強気に出ると、当たるかどうかは未知数であるものの現時点としてはかなり長期的な予測をここまで立てられるのはあんまりよそにいないでしょう。
1、改善どころか悪化する貿易収支
まずアベノミクスですが、昨年は安倍政権の肝煎りで日銀が大幅な金融緩和を実行すると宣言したことから大幅に株価が回復し、円安にも大きく振れたことから全体景気は大幅に向上したように報じられました。しかしその一方で貿易収支は単月としての赤字額が現在に至るまでほぼ毎月更新を続けており、確か先月には日本という国家全体の財布で赤字か黒字かを見る経常収支も赤字を記録しています。
一体何故円安となったにも 関わらず数字がついてこないのかというと、これはほかでも解説されておりますが円安によって輸出産業は多少は盛り上がったものの、期待されるほどは盛り上がらなかったことが大きいです。盛り上がらなかった筆頭はシャープ、パナソニック、ソニーの電機系赤字三兄弟ですが、この三社を内包する電機系、あと機械系業界は既にほとんどの会社で部品の買い付けから組み立てまで中国など海外ですべて済ませてしまう現地化が徹底されており、円安となっても為替差による利益があまり積み上がらない状態となっておりました。皮肉なことにこうした現地化は極端に円高となったリーマンショック以降に、円高対策として進められたものでもあります。
このように円安による恩恵が想定以上に下りない中、原発停止に伴うエネルギー燃料の輸入量増大に伴って輸入額は円安によって急激に膨れ上がることとなりました。もっとも一部で聞いた話だと原発停止以降のエネルギー輸入量は実はそれ以前とそれほど変わってはないないという意見もあるのですがそれは今回置いといて、少なくとも円安によってアベノミクス以前と以後では輸入額はぐんと上がったのではないかとみています。またエネルギー燃料ばかり注目されていますが、地味に食品輸入でも円安が関連企業にダメージを与えていると聞き、海外子会社の現地従業員にシステムを組ませるITアウトソーシング企業も同様に円安による直撃を受けているという話もあります。
2、伸び悩む賃金がネック
とはいえアベノミクスによって株価は急上昇し、景況感も上向いていることは間違いありません。私は決してアベノミクスを批判するつもりはなくむしろ評価しておりますが、金融緩和を行ったところまではよかったもののその後の具体的な成長戦略を欠いていることは大きな欠点で、それが先行きへの不安につながっている点は批判せざるを得ません。その上でもう一つアベノミクスの欠点を述べると、景況感が上昇して企業収益も全体的と言ってもいい改善が起こっているにもかかわらず賃金の上昇ペースが悪い点があり、これがアベノミクスのつまずきにつながると私は見立てています。
元々アベノミクスの順序としては金融緩和によって円安、株価上昇を引き起こし、企業収益の改善を図る。これによって上記のように貿易収支の悪化が起こることは懸念されておりましたが、その穴埋めとばかりに収益が改善した企業から賃金の引き上げを行っていき国内消費の活発化を促す、めんどいのでもう矢印でまとめ直します。
アベノミクス→企業収益の改善→賃金上昇→国内消費活発化→企業収益のさらなる改善
大雑把な図ですが、ざっとこういう「良い景気循環」を政策担当者は目指しておりました。しかし現在に至るまで賃金の上昇を「業績も回復してきたしそろそろやろうかなぁ」っていう経営者の言葉は出てきても、実際に「〇%引き上げました!」とか「〇万円上がったぞ!」という景気のいい発表や声はびっくりするくらいついぞ聞こえません。確か去年の十月くらいに名前は言わないけどコンビニチェーンが引き上げるとか言ってたけど、本当に実行したか怪しいし。
最近ニュースで春闘の話題が増えていて、トヨタの労組とかも何年振りかのようにベースアップを要求することが度々取り沙汰されておりますが、多分今の大手企業経営者の発言や態度を見ているとベースアップはほとんど実行されないかあってもスズメの涙程度。ほかはボーナスで反映するなどというリップサービスで乗り切っていつも通りに曖昧な終着点に落ちると私は予想します。
このように予想する理由としてもう一つ上げると、現在5%から8%への消費税増税を控えて駆け込み需要が起こっておりますが、この駆け込み需要によって4月以降は消費がググッと落ち込むことが予想されます。春闘はメーデー前の4月がある意味本戦みたいな時期ですが、この時期は消費減退によって各企業の売り上げは落ち込むと見られ、仮にそうなったら経営者としては「足元では不安定感が強い」などという言い訳をしやすく、ベースアップも夢と消えていくのではなんて考えてます。
3、景気悪化の原因は大企業にアリ
しかし消費税増税によって一時景気が落ち込むものの、企業が賃金を引き上げる余裕がないというわけではありません。というのも日本企業ではバブル崩壊以降、余剰資金ともいえる内部留保がずっと増え続けているからです。具体的に言えば大企業であればどの会社もバブル絶頂期より今の方が内部留保金は多く、一部の評論家からはこうした大企業が金を貯めこんで市場に流さないことこそが日本の経済を悪化させている最大の要因だと指摘されており、私自身も同様の見解を持っております。
そのように考えると一応アベノミクスで企業収益は改善されてきているし、株価も上がっているから資金にもやや余裕が出来たことを考えると今すぐにでも各社で賃金を引き上げ、日本全体の景気活性化を促すべきでしょう。然るに先ほどにも述べたように各企業は未だに賃金引き上げに及び腰、というか明らかにやる気なく適当な言い訳でやり過ごそうという態度が見え見えで、これまた先ほどにも述べたように「引き上げてみようかな?」なんてリップサービスで終わるというのが私の見方です。
極論を述べると、消費税が3%引き上げられるのに合わせて全体の平均賃金も3%引き上がり、日本全体で3%のインフレが起こることが最も理想的なのです。しかしそうなる可能性は現状であまりあるとは思えず、安倍政権の運営の仕方というよりも大企業の及び腰が原因でアベノミクスは破綻するのではという結論に至ったわけです。そう考えると、安倍首相も大企業に足引っ張られてついてないな。
4、来年のさらなる消費税増税は……
安倍首相は消費税増税による景気の落ち込みを7月までにとどまらせ、それ以降は再び上昇気流に乗せると宣言していますが、今の状態だと私はこの目標通りにはいかず、4月以降はずっと落ち込むか停滞が続くんじゃないかと悲観的に考えており、株価もずるずるとまた落ちていくのではと予想します。その上で大きな議論となるのは再来年4月、予定通りに消費税を8%から10%へ引き上げるかどうかです。
昨年も今年の3%引き上げが大きな議論となりましたが、オリンピック招致決定という追い風もあってそれほど大きな反対なくすんなり通りましたが、私は今年はそうは簡単にはいかないと見ており、現時点だと10%への引き上げは再来年以降に延期する公算が高いように思えます。安倍政権としてはこのような延期も景気刺激策だと主張できるわけだし。なので今言えることは、輸出関連銘柄の株は早めに処分しておいた方がいいというおせっかいな意見ということです。
おまけ
春闘でベースアップの話題がほんとこのところ多いですが、これもまた今度書くけど日本の労働組合もなよなよした組織になっちまいやがったなぁと感じることが多いです。なおベースアップというと以前に知り合いが、「俺、この前会社の労働組合にベースアップ20万円を経営層に要求しようと主張したんだけど、逆に労働組合の方が俺を止めてきやがった」と、ぶっ飛んだことを話していました。その知り合いによると会社の収益から従業員数を計算するとこの要求が実現したとしてもちゃんと利益出て会社を維持できるそうで、なんで金はあるのにこういう要求しないんだと吠えてました。
2014年2月25日火曜日
ウクライナを巡る国際情勢
各所でも大きく報じられておりますが、先月頃から反政府デモ隊と警察の衝突によって大きく混乱していたウクライナでとうとう大統領が逃亡、政権が崩壊へと至りました。現在は暫定政権が樹立されたことによって落ち着きを取り戻しつつあり、この後に予定されている大統領選には野党勢力で前政権では首相も務めた東欧版鉄の女であるティモシェンコ氏が立候補を表明しており、私の見立てだと何事もなければこの人が無難に次の大統領になるでしょう。
そんなウクライナ情勢ですが、ウクライナ国内はもとよりその周辺各国でも様々な思惑が渦巻き、渦巻きなだけにさながら大きな波紋を描いているようです。そもそも今回の政権崩壊は親ロシア政策を掲げていたヤヌコビッチ政権がヨーロッパ諸国連合ことEU寄りの政策に転換しようとしたところ、ロシア側がかなり過激な干渉を書けたことによって再びロシアの側に立ち、国内の反政府運動やデモ活動を禁止しようとしたことがきっかけでした。つまり崩壊自体が国内の政策や問題ではなく周辺国との外交に起因したものであるだけに、ヨーロッパ各国の駆け引きは今後ますます活発化していくものとみられます。
ここで近年のウクライナの政治史について簡単に説明しますが、まず一つの端緒となったのは2004年に起きたオレンジ革命です。 それ以前のウクライナはCISに加盟するなどロシアの衛星国として経済や軍事に関してもロシアに依存する傾向が強かったのですが、この年の大統領選挙では今回の政権崩壊によって逃亡したヤヌコーヴィチが一度は当選したものの、選挙戦の最中に不正を行ったとの疑惑から反対運動が起こり、また対抗馬であったユシチェンコがヤヌコーヴィチ側に毒(ダイオキシン)を盛られたとも主張したことから再選挙となり、その結果としてEU寄りの外交や政策を主張するユシチェンコがさっきも出てきた鉄の女、ティモシェンコが陣営に着いたことによって逆転勝利を収めました。これがオレンジ革命です。
このオレンジ革命によってウクライナは一気にEUへも加入かとも私は思ったくらいなのですが歴史はそのようにはならず、というのもユシチェンコの政権運営がうまくいかず、ティモシェンコ陣営もついたり離れたりしたことによって支持を失ったばかりか、ウクライナのEUへの接近を快く思わないロシアが天然ガスの供給停止をちらつかせるなどかなり激しい揺さぶりをかけてきたこともあって支持を落とし、2010年の選挙では前回でも大統領職を争ったヤヌコーヴィチに負けてしまいます。
こうしてヤヌコーヴィチが再びウクライナの手綱を握ることとなったのですが、経済的な市場の大きさから彼もEUとの関係構築を図るものの、ここでもまたロシアが邪魔してきます。報道によるとなんでもロシアは前回同様に天然ガスの供給停止をまたちらつかせたほか、ウクライナ製品の全面禁輸にも踏み切ったそうで、これには背に腹を変えられずヤヌコーヴィチも再びロシア寄りの立場を取らざるを得なくなったそうです。
なお少し話が脱線しますが、中国は尖閣諸島沖の漁船早突事件の後で日本に対しレアアースだけを禁輸してきました。日本と中国だけでみれば中国はなんて理性のない国だ(実際その通りだが)と思えてきますが、これにロシアを加えるとまだ良心的な奴に見えてくるほどロシアは虎狼の国だと言えそうです。
ざっと上記のような経緯を辿って今回の政権崩壊へと至ったわけですが、ロシアとしては散々に干渉してきたにもかかわらず新ロシア政権が倒れてしまって骨折り損のくたびれもうけって具合でしょう。また今回の政権崩壊を語る上で外せないのは先日まで開催されていたソチ五輪で、下手に政治的な発言や行動をしてしまうと影響が出かねない大イベントなだけにウクライナで混乱が続いている最中、ロシアは何も介入することが出来なかったのではとみております。逆にウクライナの反政府勢力やそれを支援するEUの組織達もそうしたロシアの足元を見て、短期間に決着をつけようと過激な手段を敢えてとったのでは……なんて妄想も出来たりするわけです。
それで今後のウクライナはどうなっていくか、一部のニュース解説でもありましたがEUとロシアの綱引きが今後も続くと私は思います。そんな今後を占う上で重要なのが次に大統領でそれになりそうなティモシェンコですが、彼女は三国志で言えば司馬懿仲達みたいに信頼のおけない人物で、当面はEU寄りの発言をするでしょうが条件次第では簡単にロシア側へ寝返ることも十分考えられますし、ウクライナの地域性を考えるとそうなるのが自然の様にも思えます。
一方、周辺諸国というかロシアとEUですが、ロシアはここ数年で急激に大国意識を増してきており、昨年のシリアへの空爆是非を問う国連の会議でも空爆実施を支持する米国を抑え結論を空爆見送りへと持っていくなど、実際に国際発言力も年々高まっております。まぁロシアが高まっているというよりは米国が落ちてきているというべきですが。
対するEUですが こうしたロシアの拡大を日本とは違って肌でビリビリと感じる立場なだけに何としてもと抑え込みにかかろうとするでしょう。しかしEUは債務危機問題で加盟国同士でもぎくしゃくしており、米国の後ろ盾を得てもどれだけ抑えられるかあまり大きな期待はできないのではというのが私の見方です。
では日本としてどっちを応援するべきかという論点ですが、それは今後どのような外交方針を持つかによって変わります。これまで通り親米路線を歩むというのならEUを応援した方が絶対得ですが、先ほども言った通りに米国はこの十年で明らかに国際的発言力を落としているだけでなく、世界全体におけるGDPシェアもかなり落ちてきています。今後も超大国でいることは間違いありませんが、かといって正午を過ぎた太陽をいつまで頼みに出来るかは残り時間を気にしなければなりません。
ハイリスクハイリターンを至上に掲げる私としてはもっと面白い道を探さないかと言いたいわけなのですが、やはり今後の世界情勢を見るにつけ軍事、経済の米国、軍事と領土とプーチンのロシア、そして圧倒的な人口シェアと共産党による一党独裁体制の中国が真面目にビッグスリーになっていく気がします。この中で最も理性的なのは米国で間違いありませんが、中国とロシアだけで比べると果たしてどっちがマシか、言うまでもないですが中国のが絶対マシだと断言できます。
外交というのは多面的に考えねばならず、親米路線を続けるにしろほかの二大国に対してどういうアプローチをかけてどんな距離を保つかを考えることは重要です。それこそ、中国を抑えるためにロシアとの関係を強化したらロシアに取って食われてた、なんて未来もあるかもしれないのだし、逆にロシア&米国を抑えるために中国と手を組む未来もあるかもしれません。
最後に以前にも書きましたが、中国は本気でロシアに対して強い恐怖感を抱いていると共に警戒心を一切解いていません。我々からしたら中国は平気で約束を破るしやり方も強引な国に見えますが、そんな中国からするとロシアはもっと強引な国に見えているようで、こうした中国を通したロシアの見方は一つの側面として日本人からしても参考になるのではないでしょうか。 ちょっと持ち上げ過ぎな気もしますが、何するわからないという意味でまだ中国はロシアに比べてわかりやすい気がする。
そんなウクライナ情勢ですが、ウクライナ国内はもとよりその周辺各国でも様々な思惑が渦巻き、渦巻きなだけにさながら大きな波紋を描いているようです。そもそも今回の政権崩壊は親ロシア政策を掲げていたヤヌコビッチ政権がヨーロッパ諸国連合ことEU寄りの政策に転換しようとしたところ、ロシア側がかなり過激な干渉を書けたことによって再びロシアの側に立ち、国内の反政府運動やデモ活動を禁止しようとしたことがきっかけでした。つまり崩壊自体が国内の政策や問題ではなく周辺国との外交に起因したものであるだけに、ヨーロッパ各国の駆け引きは今後ますます活発化していくものとみられます。
ここで近年のウクライナの政治史について簡単に説明しますが、まず一つの端緒となったのは2004年に起きたオレンジ革命です。 それ以前のウクライナはCISに加盟するなどロシアの衛星国として経済や軍事に関してもロシアに依存する傾向が強かったのですが、この年の大統領選挙では今回の政権崩壊によって逃亡したヤヌコーヴィチが一度は当選したものの、選挙戦の最中に不正を行ったとの疑惑から反対運動が起こり、また対抗馬であったユシチェンコがヤヌコーヴィチ側に毒(ダイオキシン)を盛られたとも主張したことから再選挙となり、その結果としてEU寄りの外交や政策を主張するユシチェンコがさっきも出てきた鉄の女、ティモシェンコが陣営に着いたことによって逆転勝利を収めました。これがオレンジ革命です。
このオレンジ革命によってウクライナは一気にEUへも加入かとも私は思ったくらいなのですが歴史はそのようにはならず、というのもユシチェンコの政権運営がうまくいかず、ティモシェンコ陣営もついたり離れたりしたことによって支持を失ったばかりか、ウクライナのEUへの接近を快く思わないロシアが天然ガスの供給停止をちらつかせるなどかなり激しい揺さぶりをかけてきたこともあって支持を落とし、2010年の選挙では前回でも大統領職を争ったヤヌコーヴィチに負けてしまいます。
こうしてヤヌコーヴィチが再びウクライナの手綱を握ることとなったのですが、経済的な市場の大きさから彼もEUとの関係構築を図るものの、ここでもまたロシアが邪魔してきます。報道によるとなんでもロシアは前回同様に天然ガスの供給停止をまたちらつかせたほか、ウクライナ製品の全面禁輸にも踏み切ったそうで、これには背に腹を変えられずヤヌコーヴィチも再びロシア寄りの立場を取らざるを得なくなったそうです。
なお少し話が脱線しますが、中国は尖閣諸島沖の漁船早突事件の後で日本に対しレアアースだけを禁輸してきました。日本と中国だけでみれば中国はなんて理性のない国だ(実際その通りだが)と思えてきますが、これにロシアを加えるとまだ良心的な奴に見えてくるほどロシアは虎狼の国だと言えそうです。
ざっと上記のような経緯を辿って今回の政権崩壊へと至ったわけですが、ロシアとしては散々に干渉してきたにもかかわらず新ロシア政権が倒れてしまって骨折り損のくたびれもうけって具合でしょう。また今回の政権崩壊を語る上で外せないのは先日まで開催されていたソチ五輪で、下手に政治的な発言や行動をしてしまうと影響が出かねない大イベントなだけにウクライナで混乱が続いている最中、ロシアは何も介入することが出来なかったのではとみております。逆にウクライナの反政府勢力やそれを支援するEUの組織達もそうしたロシアの足元を見て、短期間に決着をつけようと過激な手段を敢えてとったのでは……なんて妄想も出来たりするわけです。
それで今後のウクライナはどうなっていくか、一部のニュース解説でもありましたがEUとロシアの綱引きが今後も続くと私は思います。そんな今後を占う上で重要なのが次に大統領でそれになりそうなティモシェンコですが、彼女は三国志で言えば司馬懿仲達みたいに信頼のおけない人物で、当面はEU寄りの発言をするでしょうが条件次第では簡単にロシア側へ寝返ることも十分考えられますし、ウクライナの地域性を考えるとそうなるのが自然の様にも思えます。
一方、周辺諸国というかロシアとEUですが、ロシアはここ数年で急激に大国意識を増してきており、昨年のシリアへの空爆是非を問う国連の会議でも空爆実施を支持する米国を抑え結論を空爆見送りへと持っていくなど、実際に国際発言力も年々高まっております。まぁロシアが高まっているというよりは米国が落ちてきているというべきですが。
対するEUですが こうしたロシアの拡大を日本とは違って肌でビリビリと感じる立場なだけに何としてもと抑え込みにかかろうとするでしょう。しかしEUは債務危機問題で加盟国同士でもぎくしゃくしており、米国の後ろ盾を得てもどれだけ抑えられるかあまり大きな期待はできないのではというのが私の見方です。
では日本としてどっちを応援するべきかという論点ですが、それは今後どのような外交方針を持つかによって変わります。これまで通り親米路線を歩むというのならEUを応援した方が絶対得ですが、先ほども言った通りに米国はこの十年で明らかに国際的発言力を落としているだけでなく、世界全体におけるGDPシェアもかなり落ちてきています。今後も超大国でいることは間違いありませんが、かといって正午を過ぎた太陽をいつまで頼みに出来るかは残り時間を気にしなければなりません。
ハイリスクハイリターンを至上に掲げる私としてはもっと面白い道を探さないかと言いたいわけなのですが、やはり今後の世界情勢を見るにつけ軍事、経済の米国、軍事と領土とプーチンのロシア、そして圧倒的な人口シェアと共産党による一党独裁体制の中国が真面目にビッグスリーになっていく気がします。この中で最も理性的なのは米国で間違いありませんが、中国とロシアだけで比べると果たしてどっちがマシか、言うまでもないですが中国のが絶対マシだと断言できます。
外交というのは多面的に考えねばならず、親米路線を続けるにしろほかの二大国に対してどういうアプローチをかけてどんな距離を保つかを考えることは重要です。それこそ、中国を抑えるためにロシアとの関係を強化したらロシアに取って食われてた、なんて未来もあるかもしれないのだし、逆にロシア&米国を抑えるために中国と手を組む未来もあるかもしれません。
最後に以前にも書きましたが、中国は本気でロシアに対して強い恐怖感を抱いていると共に警戒心を一切解いていません。我々からしたら中国は平気で約束を破るしやり方も強引な国に見えますが、そんな中国からするとロシアはもっと強引な国に見えているようで、こうした中国を通したロシアの見方は一つの側面として日本人からしても参考になるのではないでしょうか。 ちょっと持ち上げ過ぎな気もしますが、何するわからないという意味でまだ中国はロシアに比べてわかりやすい気がする。
2014年2月24日月曜日
日用消費品の品揃えの少なさについて(;一一)
昨日、一昨日と一日で記事二本も投下したんだから今日くらい休んで作業を進めようかとも考えましたが、真面目にこのところ描かなきゃいけないネタが多くて休んでられないのが実情です。でも作業を優先するので今日はパパッと書ける日常ネタで納めることにします。
先週、毎日奇声(?)上げながらシャワーを浴びる風呂場で使う石鹸が切れてしまったので、うちの近くにあるイトーヨーカドーの日用品売り場へと繰り出しました。目当ての石鹸は初めから決めており、具体的に言うとDOVEの石鹸を買おうと考えていました。人それぞれ好みはあるでしょうが私はこのDOVEの石鹸が上海で使っていた際に一番泡立ちも香りが良くて一貫して使うくらい気に入ってるのですが、訪れた日用品売り場ではDOVEのノズルを押せば泡状で出てくる洗顔石鹸水は売ってたものの、固形石鹸ではDOVEはありませんでした。
しょうがないのでライオンの「植物物語」を買ってきましたが、泡立ちは悪くないものの無香料がウリな石鹸のようで石鹸特有の甘い香りがほとんどしません、こちらも無香料がいいという人もたくさんいるでしょうが私は石鹸のにおいが嫌いでなく、買いためた石鹸を敢えてタオル置き場に放り込んでタオルにも臭いをしみつかせようとするくらいなのですが、ちょっとこの「植物物語」ではそういう荒業はしにくいです。
と、長々と妙な石鹸トークが続きましたが、この石鹸に限らず日本の日用品売り場やドラッグストアを訪れる度に、なんでこんなに品揃えが少ないんだと思うことが多いです。そんなDOVEの石鹸がなかっただけでと思うかもしれませんが、この時に行った日用品売り場では何故だかライオンと花王の石鹸ばかりが置いていてほかのメーカーの石鹸はほとんどりありませんでした。もしかしたら陳列責任者が「外資系日用品メーカー製品なぞいらぬ!」という強い意志を持っていたのかもしれませんが。
そんな石鹸以上に違和感を覚えるのはシャンプーの陳列棚です。シャンプーもちょっとこだわりがあって上海にいた時、ってかそれ以前からもずっとLUXのシャンプーを使っていましたが案の定というかその売り場にはなく、代わりにまた花王のシャンプーがずらり。一体どれだけ日本製好きなんだよとツッコみたくなるのは置いときますが、花王のことは置いといてもその陳列棚に並んでいるシャンプーの種類はやけに少ないようにいつも感じました。
結論をそろそろ述べると、中国のお店に比べて日本のお店はこうした日用消費品のアイテム数が極端に少ないように思えます。こう思うのも私が向こうでよく言っていたのはウォルマートとかカルフールなど大規模ショッピングストアだったからかもしれませんが、それにしたって置いてあるシャンプーの種類がこんなに日本は少ないのかと感じざるを得ません。たとえばさっきのLUXにしたって、中国だと黒髪が映える(と謳っている)タイプや保湿性の優れた物、サラサラになりやすい物など常に五種類くらいのLUXのシャンプーが置いてありました。もちろんその五種類全部、容器の大きさ別にさらに三種類に分化して売られてて、LUXブランド一つだけでも陳列数は非常に多かったです。そして言うまでもないですが、中国のお店だとLUXに限らなくても日本の花王のシャンプーもあれば中国メーカー製もあり、シャンプーのコーナーだけで大体10メートルくらいは棚が並んでました。
考えすぎかもしれませんが、こうした日用品というのは商品需要を測る上でなかなか有意義なバロメーターではないかと思います。自分に合ったいい商品を選びたい、この欲求ほど消費欲を左右させるものはなく、特に価格差が小さく毎日使う日用品などはその種類数こそが重要で、そういう意味で私は中国はやはり消費意欲が活発である一方、日本は一時期に比べてアイテム数が減少しているように思えることからまだ消費が減退気味なのかなと思うわけです。それこそマツモトキヨシが山口もえ氏のCMを放映していた時期(1999年)なんかもっとアイテム数が多かったように思えるだけにいろいろと複雑な気持ちも湧いてきます。
なお石鹸、シャンプーに限らず歯磨き粉やシェービング剤どれをとっても日本のお店のアイテム数は中国のお店のアイテム数に比べ少ない気がしますが、唯一染髪剤こと髪染めに関しては日本のどこのお店も大量に置いてあり、中国と比べると多いなぁと思わせられます。この背景は日本の方が茶髪や金髪に染める文化が中国より強いことにあるでしょうが、このところは黒髪がまたぞろ流行ってきているので年々売り上げは落ちてきていると聞きます。
ちなみに自分は染髪剤を使うと髪へのダメージが多いと聞いてたので今の今まで一度も染髪したことはなく、その甲斐あってか未だに白髪が出たこともなければ毛髪量も散髪屋に行くたびに多いと言われます。その一方で職場などでは、「年齢に比べて不思議なくらいに落着いている」などと言われることが多く、なんか老けた感じに見られてるようです。
先週、毎日奇声(?)上げながらシャワーを浴びる風呂場で使う石鹸が切れてしまったので、うちの近くにあるイトーヨーカドーの日用品売り場へと繰り出しました。目当ての石鹸は初めから決めており、具体的に言うとDOVEの石鹸を買おうと考えていました。人それぞれ好みはあるでしょうが私はこのDOVEの石鹸が上海で使っていた際に一番泡立ちも香りが良くて一貫して使うくらい気に入ってるのですが、訪れた日用品売り場ではDOVEのノズルを押せば泡状で出てくる洗顔石鹸水は売ってたものの、固形石鹸ではDOVEはありませんでした。
しょうがないのでライオンの「植物物語」を買ってきましたが、泡立ちは悪くないものの無香料がウリな石鹸のようで石鹸特有の甘い香りがほとんどしません、こちらも無香料がいいという人もたくさんいるでしょうが私は石鹸のにおいが嫌いでなく、買いためた石鹸を敢えてタオル置き場に放り込んでタオルにも臭いをしみつかせようとするくらいなのですが、ちょっとこの「植物物語」ではそういう荒業はしにくいです。
と、長々と妙な石鹸トークが続きましたが、この石鹸に限らず日本の日用品売り場やドラッグストアを訪れる度に、なんでこんなに品揃えが少ないんだと思うことが多いです。そんなDOVEの石鹸がなかっただけでと思うかもしれませんが、この時に行った日用品売り場では何故だかライオンと花王の石鹸ばかりが置いていてほかのメーカーの石鹸はほとんどりありませんでした。もしかしたら陳列責任者が「外資系日用品メーカー製品なぞいらぬ!」という強い意志を持っていたのかもしれませんが。
そんな石鹸以上に違和感を覚えるのはシャンプーの陳列棚です。シャンプーもちょっとこだわりがあって上海にいた時、ってかそれ以前からもずっとLUXのシャンプーを使っていましたが案の定というかその売り場にはなく、代わりにまた花王のシャンプーがずらり。一体どれだけ日本製好きなんだよとツッコみたくなるのは置いときますが、花王のことは置いといてもその陳列棚に並んでいるシャンプーの種類はやけに少ないようにいつも感じました。
結論をそろそろ述べると、中国のお店に比べて日本のお店はこうした日用消費品のアイテム数が極端に少ないように思えます。こう思うのも私が向こうでよく言っていたのはウォルマートとかカルフールなど大規模ショッピングストアだったからかもしれませんが、それにしたって置いてあるシャンプーの種類がこんなに日本は少ないのかと感じざるを得ません。たとえばさっきのLUXにしたって、中国だと黒髪が映える(と謳っている)タイプや保湿性の優れた物、サラサラになりやすい物など常に五種類くらいのLUXのシャンプーが置いてありました。もちろんその五種類全部、容器の大きさ別にさらに三種類に分化して売られてて、LUXブランド一つだけでも陳列数は非常に多かったです。そして言うまでもないですが、中国のお店だとLUXに限らなくても日本の花王のシャンプーもあれば中国メーカー製もあり、シャンプーのコーナーだけで大体10メートルくらいは棚が並んでました。
考えすぎかもしれませんが、こうした日用品というのは商品需要を測る上でなかなか有意義なバロメーターではないかと思います。自分に合ったいい商品を選びたい、この欲求ほど消費欲を左右させるものはなく、特に価格差が小さく毎日使う日用品などはその種類数こそが重要で、そういう意味で私は中国はやはり消費意欲が活発である一方、日本は一時期に比べてアイテム数が減少しているように思えることからまだ消費が減退気味なのかなと思うわけです。それこそマツモトキヨシが山口もえ氏のCMを放映していた時期(1999年)なんかもっとアイテム数が多かったように思えるだけにいろいろと複雑な気持ちも湧いてきます。
なお石鹸、シャンプーに限らず歯磨き粉やシェービング剤どれをとっても日本のお店のアイテム数は中国のお店のアイテム数に比べ少ない気がしますが、唯一染髪剤こと髪染めに関しては日本のどこのお店も大量に置いてあり、中国と比べると多いなぁと思わせられます。この背景は日本の方が茶髪や金髪に染める文化が中国より強いことにあるでしょうが、このところは黒髪がまたぞろ流行ってきているので年々売り上げは落ちてきていると聞きます。
ちなみに自分は染髪剤を使うと髪へのダメージが多いと聞いてたので今の今まで一度も染髪したことはなく、その甲斐あってか未だに白髪が出たこともなければ毛髪量も散髪屋に行くたびに多いと言われます。その一方で職場などでは、「年齢に比べて不思議なくらいに落着いている」などと言われることが多く、なんか老けた感じに見られてるようです。
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