・「市長ははめられたんだ!」潔白を信じた市民…異例ずくめの汚職事件 〝青年市長〟無罪判決(産経新聞、これまでのまとめ)
・美濃加茂市汚職:市長の無罪判決不服で名古屋地検が控訴へ(毎日新聞、控訴について)
上記の毎日新聞の報道によると検察は判決を不服として控訴し、二審へと挑むつもりのようです。既に美濃加茂市議会は検察に対し、裁判が続けば市政の停滞を招くとして控訴を断念するよう求める決議を採択しましたがどうやらこれをガン無視する模様です。
もちろん決議なので法的拘束力はありませんが、そもそも決議以前にこれまでの裁判過程から何をどうやって控訴しようっていうのか理解に苦しむ点が多いです。一言で書けば、この裁判では証拠は存在せず贈賄したという怪しいおっさんの妙な供述しか根拠はなく、第一審ではそれが根本から信用できないとされたのですからほかに新証拠がない限りはひっくり返しようがないでしょう。
私の意見をここで書くと、やはりこれまでの裁判経過を見ていてもこの裁判、というよりは事件は検察が中心となって捏造されたもので、これは汚職事件ではなく疑獄事件ではないのかというのが偽らざる真情です。むしろ今議論すべきなのは検察、もしくは愛知県警の誰がこの事件を捏造し、無実の罪に藤井市長を追い落とそうとしたか、いわば事件の黒幕を捜すべき時期ではないかと思えます。
しかしそうは言うものの、じゃあ誰がその黒幕を捜すのかとなると若干不安がもたげます。まず身内の検察や愛知県警は全く信用ならないし、ならばと特捜が出てきてもこいつらも内部不祥事の隠蔽など御手のもんなだけに大概です。現実問題として、捜査機関の不正を捜査する組織がないというのは現代日本における大きな課題だと思います。
隠蔽事件も冤罪事件も続々と明るみに出ているものの処分に関しては結構しょうもなかったりすることが多く、神奈川県警や大阪府警もこれだけやっても免職にならないのかと呆れる例が多数あります。それこそ内閣直属、もしくは法務省直属の独立した「捜査機関を監視・捜査する組織」こそが今必要ではないかと考えています。もっとも、こんなこと言うのも自分一人だけだろうなぁ。
最後にこの検察の控訴について、中日新聞の記事中に癇に障る一文が入っていました。それはどこかというとリンク先の記事末尾にあるインタビュー引用文で、
「同市太田町の商店主の男性(73)は『グレーなつながりを持っていたと分かった時点で、泥仕合になると思っていた。検察・警察にもメンツがあるから、控訴は仕方がない』と話した。」
この引用文にある「グレーなつながり」ってなんやねんというのが私の疑問です。藤井市長は裁判で汚職の疑いのある行為はしていないと認められており、また贈賄をしたと主張する謎のおっさんと親密に交際していたわけでもありません。にもかかわらずさも市長に疑われても仕方ない要素があったかのように見せるこのインタビューをわざわざ引用する当たり、中日新聞の態度というか腹積もりが透けて見えます。この会社は私が目の敵にしているのもありますが、目の敵にする理由は決して私憤からだけではないというのを理解いただければという言い訳を書いて今日は筆を止めます。