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2015年9月3日木曜日
わしはサンタじゃ
現在アニメが放送中で私も全巻を買い揃えている「監獄学園」という漫画ですが、なんか最新号で凄いことになっていると聞いて検索した結果、出てきたのが上記の画像でした。このたった一コマでも笑いが込み上がてくる辺りやっぱりすごい漫画というか、ギャグ漫画なのにここまで書き込みがしっかりしているという作品は過去なかったのではとも思います。それにしても、ダサい格好というのを本当に上手く表現しているなぁ。
話は本題というかまた漫画の話ですが、私と同じ年代の人間であれば「アウターゾーン」というジャンプで連載していた漫画を覚えているのではないかと思います。この漫画は毎週一話完結形式のオムニバス漫画(下記ながら思うが「オムニバス」ってどういう意味なんだろ)で、超能力や宇宙人など「奇妙」がまつわるテーマで毎回ストーリーが組まれていました。形式としてはドラマの「世にも奇妙な物語」や「Xファイル」に近い物でしたが、どの話もストーリー構成が秀逸で、現在においても私話作りをする上では最も参考に値する作品だと最大級の評価をしております。
そんなアウターゾーンの連載が始まった序盤に、「わしはサンタじゃ」というサブタイトルの話があったのを記憶しております。この話はどんな話かというと、親に勝手にロボットの人形を捨てられた少年が家を飛び出したところよぼよぼの爺さんと会うのですが、その爺さんは自分はよぼよぼだが実はサンタで、少年が欲しいおもちゃをなんでもあげるというのです。
しかしサンタというにはよぼよぼで、しかも日本のボロアパートに住んでるので少年は俄かには信じられません。するとサンタはよぼよぼな理由を語りだし、そもそもサンタは子供の喜びがエネルギーになるのですがある年に新品のおもちゃを子供に配った所、その子供の親から、「どこからこんなものを盗んできたのだ」と子供が嫌疑をかけられてしまって、それ以降はプレゼントが配れなくなり力をなくしたのだと説明します。
少年は疑いながらも今朝捨てられた人形を爺さんに求めたところ、まさに袋から人形を取り出そうとした瞬間に爺さんは心臓発作で倒れてしまい、病院に運ばれますが結局昇天してしまいます。やや腑に落ちない結果となった少年でしたが、病院の医者が爺さんが今際の際に少年へこれをと言って、まさに少年が持っていたロボットの人形を渡しました。一体どこからと思いつつも捨てられたと思った人形が戻ってきて少年は喜ぶのですが、まさにその瞬間、心臓が停止していた爺さんがベッドの上で復活します。というのも、プレゼントを得られて少年が喜んだことによってエネルギーが得られたからです。
ただ蘇ったものの爺さんにはまだ全然パワーが足りません。そこで爺さんはふと気が付きます。自分はこれまで新しいものを子供たちにずっと送ってきたが、古いものを送ることでも喜ばれるのではと。そこに気が付いた爺さんは周囲の看護婦や医者、患者らに対して片っ端から古い物、彼らが子供だった頃に大切にしていたものを自分の袋から出しては配っていき、誰もが子供の頃に夢中になったものを再び得られて喜ぶことでどんどんとパワーを増やしていきます。
その頃、少年は爺さんから送られたロボットを手に母親と一緒に病院を出ようとしていましたが、そこに声をかけたのは肥え太った白髭の老人で、「君のおかげて蘇ったよ」とサンタが話しかけてきました。突然現れたサンタの存在を母親は当初は否定しましたが、「あんたも昔はこういうものをかわいがった頃があっただろう」と、母親が子供の頃に大事にしていた人形を渡し、母親も子供の時の感情を思いだして少年へ勝手に人形を捨ててしまったことを謝ります。そんな親子の和解を見届けるとサンタは、「まだまだ配る相手はたくさんいる」と言って、トナカイのそりを呼び夜空へと消えていくというのがこの回のお話でした。
ちょっとあらすじの説明が長かったですが、思い起こすにつけ非常に含蓄深い名作だったと改めて感じるお話でした。大人になって思い出してみると子供の頃とはまた違った感覚で読み取れるのですが、それにしてもサンタがボロアパート住まいっていう設定が今思うと斬新で、こんなの思いつくのって言ったら千手観音がボロアパート住まいという設定で漫画描いた人とアウターゾーンの作者くらいだろうという気がします。
また、「新しい物」ではなく「古い物」を送って喜ばせるサンタというのも逆に新しいです。まぁ十年以上前の漫画を新しいと評価するのもなんですが、あまりにも懐古主義に走るのはどうかと思うものの、過去の素晴らしい記憶を呼び起こす品を送るという行為は現代においても一考に値する行為でしょう。
なんでまたこんな古い漫画を今日になって取り上げようとしたのかというと、最近になってこのアウターゾーンの連載が別雑誌で始まっていたと聞いたからです。タイトルは「アウターゾーン リ:ビジテッド」といって、興味があったので先日単行本の1巻を電子書籍で購入して読みましたが相変らず見事なストーリー構成でした。
その中にもサンタクロースの話があったので、一つ思い出話とばかりに今日のネタを書いてみた次第です。
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