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2015年9月5日土曜日

森元総理の責任は

 なんか知らないけど急に「メタルギアソリッド3」にはまっちゃって今日は一日中是ばかりやっていました。あと会社用のパソコンをWindows10にアップグレードしたりもしましたが、ちょっと使ってみた感じだとやっぱり7が一番です。

 さて先日には私も揉めに揉めて世界に恥晒した五輪ロゴの撤回問題を取り上げましたが、この件で一部メディアでも指摘がされていましたが森元総理の責任は問われないのかと少し思うところがあります。森元総理は五輪組織委員会の会長に現在任じられていますが、ただのお飾りならともかく、このロゴ問題といい新国立競技場の問題でも余計な発言をして問題を無駄に大きくしているように見えるところがあるからです。
 新国立競技場の問題に関しては明らかに最後までデザイン見直しに抵抗していた素振りが見え、その理由というのもラグビーのワールドカップに競技場の完成を無理やり間に合わせて使おうという魂胆だったからと指摘されていますが、私もその通りであったと見ております。またデザイン見直し後もこれといった指導力を発揮しておらず、空調をつけるか否かなど見直し案の骨組みにおいても安倍首相が一々指示しており、これらは森元総理が本来やるべき仕事ではと密かに見ておりました。

 そして今回のロゴ問題。こちらに関してはあまり森元総理は発言しているようには見えませんでしたが、もし盗作が指摘されてすぐ、具体的にはサントリーの「オールフリー(よりによってこの飲料の名前が笑える)」のキャンペーンで佐野氏の事務所が盗作していたことが分かった時点ですぐ見直しを決定していれば、まだ結末は違ったのではと思うところがあります。どちらにしろ本来なら有り得ない混乱がこの五輪の準備期間において立て続けに起こっているだけに、責任ある立場の人間が指導力を発揮しなければならない状態であるように思います。

 しかし森元総理に指導力を期待するのは狸に皮算用させるようなものですし、ましてや麻生元総理に並ぶほどの失言大王が今後も余計なことをしでかしやしないかと思うと、この際だから今までの問題の責任とって退任してもらった方が日本のためのような気がします。後任には誰がいいかとなるとパッとは出てきませんが、同じ総理経験者であれば福田元総理なら裏方に徹してきちんと物事まとめてくれるんじゃないでしょうか。

 どちらにしろ、この問題を見ていてつくづく思うことは日本人ってのは本当に無責任な奴ら、というより組織が多いんだなと呆れてきます。前にも書きましたが一般の日本人の行動原理は「責任から逃れようとする」所にあるように見え、しっかり責任取ろうっていう人間がいなさすぎるのが現在の低迷を招いているような気もしてくるわけです。

2015年9月3日木曜日

わしはサンタじゃ


 現在アニメが放送中で私も全巻を買い揃えている「監獄学園」という漫画ですが、なんか最新号で凄いことになっていると聞いて検索した結果、出てきたのが上記の画像でした。このたった一コマでも笑いが込み上がてくる辺りやっぱりすごい漫画というか、ギャグ漫画なのにここまで書き込みがしっかりしているという作品は過去なかったのではとも思います。それにしても、ダサい格好というのを本当に上手く表現しているなぁ。

 話は本題というかまた漫画の話ですが、私と同じ年代の人間であれば「アウターゾーン」というジャンプで連載していた漫画を覚えているのではないかと思います。この漫画は毎週一話完結形式のオムニバス漫画(下記ながら思うが「オムニバス」ってどういう意味なんだろ)で、超能力や宇宙人など「奇妙」がまつわるテーマで毎回ストーリーが組まれていました。形式としてはドラマの「世にも奇妙な物語」や「Xファイル」に近い物でしたが、どの話もストーリー構成が秀逸で、現在においても私話作りをする上では最も参考に値する作品だと最大級の評価をしております。

 そんなアウターゾーンの連載が始まった序盤に、「わしはサンタじゃ」というサブタイトルの話があったのを記憶しております。この話はどんな話かというと、親に勝手にロボットの人形を捨てられた少年が家を飛び出したところよぼよぼの爺さんと会うのですが、その爺さんは自分はよぼよぼだが実はサンタで、少年が欲しいおもちゃをなんでもあげるというのです。
 しかしサンタというにはよぼよぼで、しかも日本のボロアパートに住んでるので少年は俄かには信じられません。するとサンタはよぼよぼな理由を語りだし、そもそもサンタは子供の喜びがエネルギーになるのですがある年に新品のおもちゃを子供に配った所、その子供の親から、「どこからこんなものを盗んできたのだ」と子供が嫌疑をかけられてしまって、それ以降はプレゼントが配れなくなり力をなくしたのだと説明します。

 少年は疑いながらも今朝捨てられた人形を爺さんに求めたところ、まさに袋から人形を取り出そうとした瞬間に爺さんは心臓発作で倒れてしまい、病院に運ばれますが結局昇天してしまいます。やや腑に落ちない結果となった少年でしたが、病院の医者が爺さんが今際の際に少年へこれをと言って、まさに少年が持っていたロボットの人形を渡しました。一体どこからと思いつつも捨てられたと思った人形が戻ってきて少年は喜ぶのですが、まさにその瞬間、心臓が停止していた爺さんがベッドの上で復活します。というのも、プレゼントを得られて少年が喜んだことによってエネルギーが得られたからです。
 ただ蘇ったものの爺さんにはまだ全然パワーが足りません。そこで爺さんはふと気が付きます。自分はこれまで新しいものを子供たちにずっと送ってきたが、古いものを送ることでも喜ばれるのではと。そこに気が付いた爺さんは周囲の看護婦や医者、患者らに対して片っ端から古い物、彼らが子供だった頃に大切にしていたものを自分の袋から出しては配っていき、誰もが子供の頃に夢中になったものを再び得られて喜ぶことでどんどんとパワーを増やしていきます。

 その頃、少年は爺さんから送られたロボットを手に母親と一緒に病院を出ようとしていましたが、そこに声をかけたのは肥え太った白髭の老人で、「君のおかげて蘇ったよ」とサンタが話しかけてきました。突然現れたサンタの存在を母親は当初は否定しましたが、「あんたも昔はこういうものをかわいがった頃があっただろう」と、母親が子供の頃に大事にしていた人形を渡し、母親も子供の時の感情を思いだして少年へ勝手に人形を捨ててしまったことを謝ります。そんな親子の和解を見届けるとサンタは、「まだまだ配る相手はたくさんいる」と言って、トナカイのそりを呼び夜空へと消えていくというのがこの回のお話でした。

 ちょっとあらすじの説明が長かったですが、思い起こすにつけ非常に含蓄深い名作だったと改めて感じるお話でした。大人になって思い出してみると子供の頃とはまた違った感覚で読み取れるのですが、それにしてもサンタがボロアパート住まいっていう設定が今思うと斬新で、こんなの思いつくのって言ったら千手観音がボロアパート住まいという設定で漫画描いた人とアウターゾーンの作者くらいだろうという気がします。
 また、「新しい物」ではなく「古い物」を送って喜ばせるサンタというのも逆に新しいです。まぁ十年以上前の漫画を新しいと評価するのもなんですが、あまりにも懐古主義に走るのはどうかと思うものの、過去の素晴らしい記憶を呼び起こす品を送るという行為は現代においても一考に値する行為でしょう。

 なんでまたこんな古い漫画を今日になって取り上げようとしたのかというと、最近になってこのアウターゾーンの連載が別雑誌で始まっていたと聞いたからです。タイトルは「アウターゾーン リ:ビジテッド」といって、興味があったので先日単行本の1巻を電子書籍で購入して読みましたが相変らず見事なストーリー構成でした。
 その中にもサンタクロースの話があったので、一つ思い出話とばかりに今日のネタを書いてみた次第です。


そして、すべてが終わった時

 昨日、一昨日と断水とガス漏れがタイミングよく連続して起こったことを書きますが、ようやく今日になってどちらも対応が完了しました。断水に関しては朝9時きっかりに回復しましたが、ガス漏れについてはガス会社の人が来て確実に洩れていることを確認した上で、恐らく原因は温水器に繋がっているゴムホースだと言って、「あとは自分でどうにかして」と言って、去っていきました。ってか、ゴムホースの交換位期待したっていいような気がするんだけど。

 結局、大家が外からゴムホース買ってきて自分と二人でコネコネしながらどうにか繋げました。何気にゴムホースを通すスリーブが変に細くて曲がってたためなかなか通せず、最終的にハンガーをほどいて針金代わりにして無理矢理通しました。苦労した甲斐あって開栓後もガスの臭いはせず、メーターも動きがない当たり処置は成功した模様です。

 それにしても断水と同時にガス漏れが起きるなんて、我ながら運がないにもほどがある気がします。にしても二日間シャワー浴びれずトイレも流せずだったから、水のありがたみがよくわかりました。

2015年9月2日水曜日

ガス漏れ('A`)

 昨夜、自宅に帰ったら突然の断水が起こっておりかなり打ちひしがれました。
 明けて翌日、大家が水道局に確認したらやっぱり料金未納で断水にしていたそうなのですが、そもそも支払い通知も断水通知もなくやってくる辺り久々に中国らしさを体感しました。少なくともこれまで自分が住んできた中国の部屋ではきちんと水道代の支払い通知が来てたし、電気とガスに関しては今の部屋にも来てたってのになんだよここの水道局はと、日本だったら金属バット持って確実に乗り込みにいく水準です。

 ただ大家との関係はかなりいいので、はっきりとは言わなかったものの未納分は大家が負担してくれたようです。それはそれでありがたいのですが、開栓工事は明日になるとか言われ、今夜もまたシャワーも浴びれずトイレも流せない長い一夜を過ごす羽目となりました。ってか断水は速攻でやってきたのに何で開栓はのろいんだかなぁ。

 このように水道一つでも思うにままならないのですが、今日また別のトラブルが起きました。言うまでもないでしょうが見出しに掲げたガス漏れです。
 今朝起きて台所に行くとなんか鼻につく臭いがするので外から変な臭いが入ってきたのかと思いつつ出勤の準備をしていたところ、はっと我に返って「これってガス漏れじゃん」と気が付きました。なんで気づくのが遅れたのかというと日本と中国ではガスの臭いが異なっており、日本はいわゆる腐った玉ねぎの臭いをつけておりますが中国は焦げた玉ねぎのような臭いをしており、そのため最初一発ではわかりませんでした。ちなみにプロパンガスは元々は無味無臭で臭いは後付けです。

 ただその時はすぐ家を出なくてはならず、また本当に自分の部屋からガスが漏れているか確信がつかめなかったのでそのまま窓だけ開けて家を出ました。でもって帰ってきて水がやっぱり流れないことを確認した上で台所に立つと、やっぱり臭いが充満してました。
 急いで大家を呼ぶと、大家も臭いには気が付きガスのゴムホースに石鹸水をつけてリークがないか確認しましたが、リーク穴は確認できず、「ゴミの臭いじゃねぇの?」といって、また明日確認してと言って去ってしまいました。いやね、一応はガス会社呼ぼうよとは言いましたけど。

 その後、ガスの元栓を閉めた上でしばらく時間を置いたら臭いはなくなり、今度はガスの元栓を開き、コンロとつなぐホースの栓を締めて放っておいたら結構やばげな濃度になり、確実に洩れていることを確信しました。再度大家に、「頼むから早くガス会社呼んでくれ」といって了解を得ましたが、来るのは多分明日以降だろうな。

 それにしても断水に続きガス漏れとは、俺なんか悪いことしたっけと思うくらいにやたらトラブルが集中し過ぎている気がします。昨夜はパワプロで中日相手にサヨナラホームランかっ飛ばした後にすぐふて寝したので夜10時から就寝しましたが、なんか今日は「サバイバル」がテーマの「メタルギアソリッド3」で現実逃避したい気分です。念のため書いておきますが、決して話を作っているわけではなく、これらの事態はリアルに現在進行形で起こってる事態です。ってか、早いとこ御払いにでも行った方が良いのかな……。

2015年9月1日火曜日

断水('A`)

 今日夕方に自宅へ戻った所、部屋の中の水道という水道が断水しておりました。
 ぶっちゃけ今も絶賛断水継続中で、でもって水道管理しているところは大家によると就業時間過ぎてて電話通じないらしく、今夜一晩はこの状態が続くことが決定しております。

 朝家を出るときは問題なく水が出たのですが、今日の日付が9/1であるということを考えると何らかの理由で水道管理をしている部署に止められたと考えるのが筋でしょう。実際に私もこの部屋に入ってから一度も水道代を払ったことはないので思い当たる節が全くないわけではありませんが、そもそも水道代の支払い通知なんて一度も来たことがありません。電気とガスに関しては定期的に来るのでその度に真面目に支払ってきましたが、支払い通知もなく、予告もなく断水しかけてくる辺りはやっぱ中国だなと久々に思い知らされました。日本でやったら大事だぞこれ。

 一応、既に大家には話して先程部屋にも来てもらって状況を説明し、明日朝一で聞いてくれるそうなので多分明日には何とかなってるはずでしょう。ってか明後日から抗日戦争勝利70周年記念で三連休に入るから明日までにどうにかならないとマジヤバいってのがほんとのところですが。
 それにしても、こういう想定を大きく越えたところでトラブルが起きると本当に気が滅入ります。昔に比べれば私も随分と慣れたし、精神的には並の日本人に比べて相当タフである自信はありますが、やる気でないので今日は早くにふて寝してようと思います。

五輪ロゴの撤回を受けて

 既に報じられておりますが、かねてからパクリ疑惑のあった佐野研二郎氏による東京五輪のロゴデザインを撤回すると発表しました。詳細についてはほかのニュース記事に譲りますが、五輪組織委員会の言い分はデザインの展開例で佐野氏が流用したことを認めたためとしておりますが、実際は展開例にとどまるレベルでないのは明らかで、先日明らかになったように最初に提訴されたベルギーの美術館ロゴよりもヤン・チヒョルト展のロゴデザインがオリジナルだったということがばれたためようやく撤回に至ったのが真実な気がします。

 それにしてもよくもまぁこれだけの大舞台でこんなパクリデザインを通そうとしたものだとつくづく呆れます。佐野氏についてはサントリーのトートバッグに限らずほかにも多数のパクリ疑惑がありますが、この一件を見る限りそれらは疑惑ではなくもはや余罪であるとしか思えません。案外、弟子がやったと主張していたトートバッグのデザインも佐野氏自身の手によるものかもしれません。

 また今回の一件は発表当初から数々の疑惑が出ていたにもかかわらずそうした声を真摯に検討するどころか妙な庇い立てをし続けてきた五輪組織委員会にも強い疑問を覚えます。パクリデザインであったことは当初見抜けなかったことはまだ理解できるものの疑惑に対して真相を究明する姿勢は全く見せず、今日の会見も報じられている限りだとどこか他人事のような言い方をしているように思え、新国立競技場の問題といい本気で反省しているのかと疑りたくなります。

 実際のところ、五輪組織委員会はかなり早い段階でパクリデザインであることを知ってて佐野氏をかばっていたと思える節があります。というのも疑惑が持ちあがってきた際にデザイン原案の公開を当初は頑なに拒否していました。結局は世論の声に押されて公開することとなりましたが、結果そのデザイン原案が先ほど述べたヤン・チヒョルト展のロゴデザインと全く同じだったことから足がついており、原案を出すことがまずいと知っていた上で抵抗していたとしか私には見えません。
 あともう一つ付け加えると、当初ベルギーの美術館ロゴに酷似していると言われた際にやや強気で疑惑を否定していたのは、最初にも書いた通りにそれがパクリ元ではなかったからではないかという気がします。やはりパクリ元はヤン・チヒョルト展のロゴで、それが報じられてしまったために兜を脱いだのが今日だったのではと勝手ながら推察しています。

 最後に今回の一件でつくづく思うこととして、どうしてこんなくだらない人間がそこそこ名声を得て活動しているのかという日本の現状にため息が出ます。こんな厚顔な人間そうそういないぞという気がしますが、昨年は「キセキの世代」と言われるくらいに色々と凄い人たちが大勢出てきてしまった後であるだけに「しょせん社会なんてこんなもんか」とあきらめさせられてしまいます。
 ただ真面目な話、今回のロゴデザイン選考に関わった人間はもう今後この手の選考はやるべきではないと思います。素人目にも佐野氏のデザインはオリジナリティに欠けていたし、はっきり言えばダサいの一言に尽きるものでした。それをわざわざ選んだということは癒着、もしくは名声による色眼鏡が作用したとしか思えず、そうした疑惑を晴らすためにもこういう事にはもう関わらないでというのが一市民としての感想です。まぁそもそも自分が一市民かというとやや微妙ですが。

2015年8月31日月曜日

夏の終わりに

 本日は8月31日ですが、言うまでもなく小中高生にとっては夏休み最後の日です。中国でもそれは同じようで、今日昼ごはんに味千ラーメンへ行ったら最後の晩餐を食べに来たかのような子連れの母親がやけに多かったような気がしました。

 私自身は夏休みだからと言って特別何か思い出があるわけでもなく、夏よりも冬の方が昔から好きだったのでこれといって何か思い出すことも懐かしむこともないわけですが、「Yahoo知恵袋」の質問を見ているとやたらと宿題の回答を聞くような、中には読書感想文を書いてほしいというような質問が多く、こんなところで聞いてる暇あったら自分で調べて書けばいいのにとちょっと呆れ気味で見ています。

 話は自分の話に戻りますが、自分にとって一番楽しい夏休みはいつだったかとなると大学一回生の頃の夏休みが一番楽だったという気がします。この年はほぼずっと実家に帰省して、バイトも少しやってお金にも余裕があったので暑い日は家の中でゲームをして、やや涼しい日は自転車をこいでたり、ブックオフで古本漁ったりしてのんびり過ごしていました。当時遊んだゲームはプレイステーションの「バロック」、「真・女神転生」が中心で、なんか当時としてもレトロなゲームをやってました。

 この間他にやったこととしてはバイト先で知り合った人にくっついて行って初めてコスプレ会場を訪れたことと、あと小説の新人賞に応募しようと小説を書こうとしたもののこれはという作品が浮かばず断念したこと、そのほかだと家族が出払ったので火星人というあだ名の友人が泊まりに来てなんか二人でゲームしてたくらいです。その火星人とは現在連絡を取り合っていませんが、彼は中学と高校の同級生でしたが彼の家庭は母子家庭で、特段話題にすることはしませんでしたが周りも知っていて特に大きく振れるようなこともありませんでした。
 ただ一回、ひょんな偶然か保険の授業の最中に先生が、「お前ら父ちゃんとか急に倒れたらどれだけ大変変わるか。うーんとそうだな……」と言って生徒を見回しはじめて、火星人に当たったらちょっと空気悪いよなとか思ってたら案の定火星人がドンピシャで当たって、「すいません、うちお父さんいないです」と軟らかく返事したので先生も、「おお、そうか」といってほかの人に当てて聞き直したことがありました。

 その大学一回生の夏休み、別の大学に通っていた火星人でしたがうちに泊まりに来た際に向こうからちょっとこの辺の話をして、どうやら物心ついたころから母子家庭だったということを教えてくれました。ただうっすらと、両親らしき人物が喧嘩をしているような場面が記憶にあり、恐らく何らかの形で離婚したのではないかと一回だけ洩らし、私もここに書くまでその火星人の話を一度としてほかの人間に漏らすことなくこれまで来ました。
 なんでまたこんなことを急にここで書こうと思ったのかというと、たまには日記的な記事を書いてみたかったのと、現時点であれば火星人が特定されて彼を困らせることもないし、彼自身も特段秘密にしていたわけでもなかった態度だったので、夏の終わりにふと普段しない会話を互いに交わしたという思い出を残してみたかったからです。

 なお火星人の電話番号は携帯のアドレス中だと「火星」という表記で記録していましたが、私の携帯電話を盗み見たサークルの先輩が着信履歴に「火星」と書かれてあるのを見て、「なんやお前、火星と交信しとったんか!?」とマジで驚いていました。