日本で多くの主の間を渡り歩いた人物とくれば藤堂高虎が有名で、彼が主にした主だった人物を上げても浅井長政、羽柴秀長、豊臣秀吉、徳川家康など、戦国時代全体を通してもこれだけビッグネームな人物たちの下にいたのは他にはいません。本人も、「武士は七度は主を替えねば武士とは呼べぬ」と豪語しており、自らの転職歴を忠義心のない行為だとは考えずむしろ誇るように話してたそうです。
彼ほど転職を繰り返して成功した歴史人物は恐らく日本において他にはいないでしょうが、海を渡った中国には確実に彼を上回る、みていて何や年と思う人物が一人いるので今日はその人を紹介しようと思います。
・馮道(Wikipedia)
馮道(ふうどう)とは中国の唐王朝が滅んだ後の五代十国と呼ばれる、具体的には10世紀頃に活躍した人物です。彼のいた五代十国時代は長く中国を治めてきた唐王朝が滅んだことによって中原に異民族が多数侵入したことによって混乱が起き、軍閥が各地を支配するようにもなり、新たな王朝が生まれては消え消えては生まれを繰り返して最終的には五つの王朝と、その王朝に組み込まれない十ヶ国が誕生したことをもじって五代十国と言い表すようになりました。
馮道は当初、北方に興った燕の国で文官をしていましたが外交戦略で主君を諌めたところ幽閉されます。しかしその後で燕を滅ぼして後に「後唐」という王朝を作る将軍に評価されたことによって幕臣に迎えられますが、その将軍が殺された後はその身内に付き、その身内も死んだあとは一旦は左遷されます。
その後、後唐が滅んで後晋という王朝が起こり、新皇帝は左遷されていた馮道を宰相に抜擢して外交を任せられますがその皇帝が死去するや再び左遷されます。しかし使者として訪れた異民族王朝の「遼」の皇帝が後晋を滅ぼすと馮道は再び召し出され、またも宰相に任命されます。
しかしその遼も中原を長く支配することが出来ずに北方へと帰還することとなり、その過程で馮道を抜擢した皇帝が死去したため馮道は再び中原へと戻ります。中原ではまた新たな王朝の「後漢」が興っておりそこでまたまた馮道は召し出されて宰相に任じられますが、この後漢も反乱軍にやられて敢え無く滅亡し、今度は「後周」という王朝が興り、そこでもまたまたまた馮道は採用されて、その後死去するまで仕え続けました。
馮道の最終的な経歴は「五朝八姓十一君」になると言われ、これは「五つの王朝、八つの一族、十一の主君」に仕えたという意味なのですが、一つや二つでも大変なのにこれだけ多く、しかもその大半を宰相という事実上の最高職で勤め上げたのですから彼以上の転職上手はまずこの世にいないでしょう。
この馮道の波乱万丈な人生については古来より盛んに議論されており、忠義心のない人間だ批判する者もあれば、時代を考慮すると批判はできずむしろその才能を如何なく発揮したとかばう者もおり、彼は国や皇帝に仕えたのではなく中華圏の文化やその人民に仕えたと評価する人もいます。
私の彼への評価は言うまでもなく三番目の考え方で、実際に遼の皇帝が中原に侵入してきた際は漢人を悉く虐殺しようとしたところを必死で諌めて止めており、国破れて山河ありを実践したと思う人物です。私自身も転職が多いというか日本人の感覚からしたらかなりイカれた人生を送っていますが、これは私自身が望んだというよりそういう渦に巻き込まれたと思う節があるだけに、この馮道はその渦を見事にさばき切ったんだなぁと見ていてしみじみ思うわけです。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2016年4月6日水曜日
先週末の三日間
知ってる人には早いですが先週末の三日間は日本に一時帰国していてこのブログの更新もさっぱりできませんでした。一応、ノートパソコンを持ってきてはいたのですが、一度も空けることなく道中のバラスト(重り)にしかなりませんでした。では具体的にこの三日間は何してたのか記録がてら少し書き残しておきます。
四月二日
朝10時発のデルタ航空のフライトに乗るため朝5時半に家を出発し、上海の空港に7時に到着。二時間前に着けばいいのだからもっと遅くてもよかったものの、久々なので空港前の時間が読めずに早く着いてしまった。そのまま飛行機で飛び立ち、日本時間の午後2時頃に成田到着。そのままマッドシティ(松戸)の潜伏地へ移動するが、荷物の受け取りに時間がかかったことと、目の前で成田エクスプレスに乗りそびれたこともあって到着した頃には夕方の4時を過ぎていた。
その後、左遷先の名古屋から千葉に戻っていた親父と合流して喫茶店で時間を潰し、地元の友人とも合流して焼肉屋で晩御飯を食べつつテスラ・モーターズについて談義する。親父がテスラ・モーターズのディーラーでモデルSを試乗してきたとやたら自慢して来たが乗った感じや性能については私も友人も興味があったので黙って話しを聞いていた。
夕食後はそれぞれ分かれ、私は潜伏地で親父から借りたWIFI無線ルーターでPSVitaにひたすらゲームを購入してダウンロードする。なお今回ダウンロードしたゲームは以下の通り。
・戦国無双4
・サガフロンティア1、2
・グラビティデイズ
この前リメイクが出たばかりのロマンシングサガ2も買おうか悩んだものの、子供の頃に散々遊び倒しているゲームということもあり自重した。またダウンロード中、部屋の片づけなどを続けたため、就寝した頃には既に深夜2時を回っていた。
そもそも今回の帰国目的はこのマッドシティ潜伏地となっている部屋を解約するため。また現地採用になったし今後も生活や活動の基盤が上海になることがこの部屋は不要と考えたためで、あらかじめ友人があらかた片づけてくれていたこともあってそれほど作業は重くなかったものの、それでも整理する荷物はそこそこあった。
そんなかんだで疲れてすぐ寝れるだろうと思ったものの、既に部屋からは布団も運び出されていたため、親父が持ってきた寝袋に入って寝ようとするも、どう見てもその寝袋は真夏のキャンプに使うようなうっすうすの寝袋で、入っても全然暖かくなく、ってかその部屋の室温は明らかに外気温よりも低いと思えるほど寒くて結局ほとんど寝られなかった。寝たというより1、2時間を気を失っていただけだった気がする。
四月三日
ほとんど眠れなかったままとりあえず起きて軽く身支度を整える。年寄りなので起きるのがやけに早くなった親父が8時半にやってきたので合流し、一緒に朝食を食べた後で部屋の荷物を運び出す。幸い、午前中にほぼすべて運び終えて親父と別れた後、地元の友人と共に不動産屋に行き、またすぐ上海に行くから退去を始めとする解約手続きを友人に一任すると告げて出る。
なお後日、友人が不動産屋から言われた内容としては、退去は二ヶ月前の通知が必要ということで賃貸契約は6月まで続くのと、清掃料としてピッタリ敷金と同じ金額を請求されたとのこと。清掃料が敷金と同額っていうことは初めから返すつもりがなかったということにしか思えず、第一清掃だけで4万円以上も取られるわけない上に、裁判でもこうした敷金搾取は認められないと判例で出ていることもあるだけに色々と腹立つ。
死ね、アパマンショップ。こんな連中だと知ってたら初めから使わなかったよクソが。
ファッキンなアパマンショップを出た後は友人と一緒に部屋に残っていた古本やゲームを売って、3950円をGET。なお売った本の中で意外に高額だったのは「ユダヤ人の頭の中」という本で500円で買い取ってもらえたのだが、この本はその場にいた友人が譲ってくれたもので友人曰く、「つまらない内容ではなかったが、ユダヤ人っていうよりお前の頭の中だろって読んでて思った」とのこと。
この3950円を持ってそのままファミレスのガストを訪れ、友人と一緒にやや遅い昼食。この際友人が前夜の親父を交えた会食について、「なんでこの人たち(私と親父)は突然軍艦とか戦闘機の話をするんだろうと思った」ということをカミングアウトする。実際、旧日本軍で最強の戦闘機である紫電改は川西航空機が作り、その川西航空機は今の新明和工業だとか突然話し出して親父と盛り上がってた。
昼食を終えて友人と別れた後は散髪屋に行き髪を切る。かなり伸びてたから切ってすっきりするとともに頭部に感じる重力が明らかに減ったと思った際、「無重力の宇宙に行くとカツラって浮くのかな?」とまた変なことを想像する。その後、マッドシティを訪れる際には必ず立ち寄るカレー屋に寄って元ラリーストのマスターと歓談。半年ぶりだがお互いに、「そんなに長くあってない気がしない」という点で一致した。
カレーを食べ終え、昨夜の反省からこの日の晩はネットカフェで夜を明かそうとこれまたいつも訪れているネットカフェへ行き、ナイトパックで入店する。チェック対象である漫画をあらかた読もうとして乗り込んだがこの時点で大分疲れてたのもあってややペースが遅く、読めた漫画はざっとこんなもんだった。
・キングダム
・彼岸島
・ナポレオン
これらを読んでそろそろ寝ようかなと思ったところ、前からちょっと興味あった「ヒナまつり」という漫画を一巻だけ読もうと手に取った所、これが失敗だった。読んでみたところ非常に面白く、続けざまに4巻まで読んでしまって気が付いたら夜中の二時を回っていた。さすがにヤバいと思ってまだ続きがあったものの我慢して就寝に入るが、ネットカフェで寝るのは何度かしてるがなんかあんまりよく眠れなかった。ちなみに3時半ごろに近くの席で携帯電話が鳴り、所有者はすぐに電話を消したものの隣の席の奴に壁ドンされてた。まぁこれは叩かれても仕方ないね。
四月四日
余り寝付けないまま朝六時半にネットカフェを出て一旦潜伏地へ帰還。正直全然寝足りないのでもう少し部屋で寝ようとするものの室内にはもはや段ボールしかないので、段ボールを床に敷いてコート被って寝ようとするもあんま寝られず、むしろ姿勢悪くて段々頭も痛くなってきた。ついでに言うと寒さに極端に強い私でも寒かった。野宿した時もそうだったが、いつもこうやって寝ているホームレスの方々には強い尊敬の念を覚える。
午前10時前に大量の荷物と共に部屋を出て銀行へ向かう。なんでかというとネット送金に当たってこれからワンタイムパスワードが要求されるようになるが海外在住なのでこの要求なしでも送金できるよう手続きをするためで、今回の帰国の目的の一つでもありました。
銀行行って用件を伝えるものの、かなり頭がボーっとしてたためあまりうまく説明できずやや時間を食う。何とか相手に伝わって、窓口の行員もすぐイントラネットで対応方法を調べた後で海外在住者手続きを取ってもらうことになった。しかしその際、「印鑑は?」と問われて、「海外じゃ、印鑑なんて押さへんもん……」といい返して持っていないことを伝える。そしたら銀行カードの暗証番号で本人確認を済ませてくれて、「最近、銀行も印鑑なしの確認ができるよう対策取ってます」となんかどや顔で教えてくれた。
手続申請用紙をもらって記入を始めるものの、やはり頭が回らずやたら書き間違える。ついでに白状すると海外の住所欄にはメモした手帳を忘れたため、上海市の適当な住所を書いてそのまま出してしまった。こんな感じだったものの手続きは無事完了して、そのまま成田空港へ出発する。
成田空港には午後1時半ごろに到着し、チェックインを済ませると昼食に冷やしたぬきうどんを食べるが、頭痛くてあんまり味がわからなかった。その後、空港内の本屋で在庫管理の本とカー雑誌を購入して搭乗口で待っていると、予想通りに大量の中国人観光客がどんどんと搭乗口に集まってきた。離陸時間が近づいてきて搭乗口が開いたところ、座席が指定されていないお客からとアテンダントが呼びかけたところ私も当てはまってたので行ってみたところ、「本日、オーバーブッキングなのでビジネスクラスに座っていただきます」と言われ、そのままビジネスクラスにランクアップした。何気に成人になってビジネスクラスに座るの初めてだったりする。
指定されたビジネスクラスの座席は最前列の席で、非常に幅の広い席だった。ただ座席の良さを感じる間もなくあまりの疲れ+頭痛からメガネを脇の小テーブルに置いてそのまま死んだように寝はじめる。離陸時のGを夢現の中で感じつつ、空飛んでしばらくたってから目を覚ました所、脇に置いたメガネが無くなっていた。恐らく飛び立つときの振動やGでどこかに落ちたのだと思い真っ暗な機内でメガネなしの状態で「どこやねん」と言いながら必死で探すもなかなか見つからず、「何がビジネスクラスだよ、ファック」とリアルにつぶやきつつあちこちをまさぐる。何気に近くにいるアメリカ人がファックという言葉に反応するかなと周囲をうかがっていた辺りは自分も食えない奴だと思う。
幸い、座席のサイドポケット奥にメガネが落ちていたのを発見してホっと一安心。メガネが戻ってきたので機内食を食べ終えるとついでに映画を見ようと液晶パネルを弄り、ちょうど前から見たかった「マッドマックス」があったのでそれを選択する。
結論から言うと「マッドマックス」は前評判通りにクレイジーかつ最高に面白かった。元々、シャーリーズ・セロンが出演しているという時点で見たい映画であったが、相変わらずセロンは「あんた誰?」って思うくらいほかのキャラやプライベートの姿とは似ても似つかない演技っぷりを見せつけていてさすがだった。私の中でセロンはナタリー・ポートマンと並ぶハリウッドのヤバイ級美人(ついでにモデル出身なだけあって無駄にデカい)だが、この映画の中だとゴリラも逃げ出すようなワイルドさたっぷりのごつい女っぷりで未だその役者魂が健在であることが確認できる。
その後上海の空港に到着して、イミグレ通って、リニア+地下鉄乗って自宅に着いたのは午後9時を過ぎていた。タクシーも検討したが、リニアと地下鉄乗って帰るのとあんまり時間に差が無かったのでやっぱり乗らずに正解だったと思う。
疲れてるし頭痛いしだったが荷物を開いて整理して、痛い頭を必死で抱えながらネットの更新情報などをチェックした上でパズドラを遊ぶ。大体十二時半を回ったあたりで就寝し、実に三日ぶりにちゃんとしたふとんで寝ることが出来て妙な幸福感を覚えた。実際、昔に野宿した後に初めてふとん入った時はその暖かさと柔らかさに涙を流したことがあったりする。
四月五日
ざっとこんな三日間を過ごした上で本日に至ります。ちゃんと昼間は仕事して、雑務を片づけてブログを書いていますが、正直なところを言うと早く買ってきたゲームしたいなって気がします。さすがにまだ一度もやってませんが。
でもって先程、気になってたから「ヒナまつり」の5巻を電子書籍で購入。ちょっとお金使い過ぎかなと思うので、今週は自炊したりして節制する必要がでてきました。それにしても、自分の日記ながら下手な記事より面白いなと我ながら思ったりします。
四月二日
朝10時発のデルタ航空のフライトに乗るため朝5時半に家を出発し、上海の空港に7時に到着。二時間前に着けばいいのだからもっと遅くてもよかったものの、久々なので空港前の時間が読めずに早く着いてしまった。そのまま飛行機で飛び立ち、日本時間の午後2時頃に成田到着。そのままマッドシティ(松戸)の潜伏地へ移動するが、荷物の受け取りに時間がかかったことと、目の前で成田エクスプレスに乗りそびれたこともあって到着した頃には夕方の4時を過ぎていた。
その後、左遷先の名古屋から千葉に戻っていた親父と合流して喫茶店で時間を潰し、地元の友人とも合流して焼肉屋で晩御飯を食べつつテスラ・モーターズについて談義する。親父がテスラ・モーターズのディーラーでモデルSを試乗してきたとやたら自慢して来たが乗った感じや性能については私も友人も興味があったので黙って話しを聞いていた。
夕食後はそれぞれ分かれ、私は潜伏地で親父から借りたWIFI無線ルーターでPSVitaにひたすらゲームを購入してダウンロードする。なお今回ダウンロードしたゲームは以下の通り。
・戦国無双4
・サガフロンティア1、2
・グラビティデイズ
この前リメイクが出たばかりのロマンシングサガ2も買おうか悩んだものの、子供の頃に散々遊び倒しているゲームということもあり自重した。またダウンロード中、部屋の片づけなどを続けたため、就寝した頃には既に深夜2時を回っていた。
そもそも今回の帰国目的はこのマッドシティ潜伏地となっている部屋を解約するため。また現地採用になったし今後も生活や活動の基盤が上海になることがこの部屋は不要と考えたためで、あらかじめ友人があらかた片づけてくれていたこともあってそれほど作業は重くなかったものの、それでも整理する荷物はそこそこあった。
そんなかんだで疲れてすぐ寝れるだろうと思ったものの、既に部屋からは布団も運び出されていたため、親父が持ってきた寝袋に入って寝ようとするも、どう見てもその寝袋は真夏のキャンプに使うようなうっすうすの寝袋で、入っても全然暖かくなく、ってかその部屋の室温は明らかに外気温よりも低いと思えるほど寒くて結局ほとんど寝られなかった。寝たというより1、2時間を気を失っていただけだった気がする。
四月三日
ほとんど眠れなかったままとりあえず起きて軽く身支度を整える。年寄りなので起きるのがやけに早くなった親父が8時半にやってきたので合流し、一緒に朝食を食べた後で部屋の荷物を運び出す。幸い、午前中にほぼすべて運び終えて親父と別れた後、地元の友人と共に不動産屋に行き、またすぐ上海に行くから退去を始めとする解約手続きを友人に一任すると告げて出る。
なお後日、友人が不動産屋から言われた内容としては、退去は二ヶ月前の通知が必要ということで賃貸契約は6月まで続くのと、清掃料としてピッタリ敷金と同じ金額を請求されたとのこと。清掃料が敷金と同額っていうことは初めから返すつもりがなかったということにしか思えず、第一清掃だけで4万円以上も取られるわけない上に、裁判でもこうした敷金搾取は認められないと判例で出ていることもあるだけに色々と腹立つ。
死ね、アパマンショップ。こんな連中だと知ってたら初めから使わなかったよクソが。
ファッキンなアパマンショップを出た後は友人と一緒に部屋に残っていた古本やゲームを売って、3950円をGET。なお売った本の中で意外に高額だったのは「ユダヤ人の頭の中」という本で500円で買い取ってもらえたのだが、この本はその場にいた友人が譲ってくれたもので友人曰く、「つまらない内容ではなかったが、ユダヤ人っていうよりお前の頭の中だろって読んでて思った」とのこと。
この3950円を持ってそのままファミレスのガストを訪れ、友人と一緒にやや遅い昼食。この際友人が前夜の親父を交えた会食について、「なんでこの人たち(私と親父)は突然軍艦とか戦闘機の話をするんだろうと思った」ということをカミングアウトする。実際、旧日本軍で最強の戦闘機である紫電改は川西航空機が作り、その川西航空機は今の新明和工業だとか突然話し出して親父と盛り上がってた。
昼食を終えて友人と別れた後は散髪屋に行き髪を切る。かなり伸びてたから切ってすっきりするとともに頭部に感じる重力が明らかに減ったと思った際、「無重力の宇宙に行くとカツラって浮くのかな?」とまた変なことを想像する。その後、マッドシティを訪れる際には必ず立ち寄るカレー屋に寄って元ラリーストのマスターと歓談。半年ぶりだがお互いに、「そんなに長くあってない気がしない」という点で一致した。
カレーを食べ終え、昨夜の反省からこの日の晩はネットカフェで夜を明かそうとこれまたいつも訪れているネットカフェへ行き、ナイトパックで入店する。チェック対象である漫画をあらかた読もうとして乗り込んだがこの時点で大分疲れてたのもあってややペースが遅く、読めた漫画はざっとこんなもんだった。
・キングダム
・彼岸島
・ナポレオン
これらを読んでそろそろ寝ようかなと思ったところ、前からちょっと興味あった「ヒナまつり」という漫画を一巻だけ読もうと手に取った所、これが失敗だった。読んでみたところ非常に面白く、続けざまに4巻まで読んでしまって気が付いたら夜中の二時を回っていた。さすがにヤバいと思ってまだ続きがあったものの我慢して就寝に入るが、ネットカフェで寝るのは何度かしてるがなんかあんまりよく眠れなかった。ちなみに3時半ごろに近くの席で携帯電話が鳴り、所有者はすぐに電話を消したものの隣の席の奴に壁ドンされてた。まぁこれは叩かれても仕方ないね。
四月四日
余り寝付けないまま朝六時半にネットカフェを出て一旦潜伏地へ帰還。正直全然寝足りないのでもう少し部屋で寝ようとするものの室内にはもはや段ボールしかないので、段ボールを床に敷いてコート被って寝ようとするもあんま寝られず、むしろ姿勢悪くて段々頭も痛くなってきた。ついでに言うと寒さに極端に強い私でも寒かった。野宿した時もそうだったが、いつもこうやって寝ているホームレスの方々には強い尊敬の念を覚える。
午前10時前に大量の荷物と共に部屋を出て銀行へ向かう。なんでかというとネット送金に当たってこれからワンタイムパスワードが要求されるようになるが海外在住なのでこの要求なしでも送金できるよう手続きをするためで、今回の帰国の目的の一つでもありました。
銀行行って用件を伝えるものの、かなり頭がボーっとしてたためあまりうまく説明できずやや時間を食う。何とか相手に伝わって、窓口の行員もすぐイントラネットで対応方法を調べた後で海外在住者手続きを取ってもらうことになった。しかしその際、「印鑑は?」と問われて、「海外じゃ、印鑑なんて押さへんもん……」といい返して持っていないことを伝える。そしたら銀行カードの暗証番号で本人確認を済ませてくれて、「最近、銀行も印鑑なしの確認ができるよう対策取ってます」となんかどや顔で教えてくれた。
手続申請用紙をもらって記入を始めるものの、やはり頭が回らずやたら書き間違える。ついでに白状すると海外の住所欄にはメモした手帳を忘れたため、上海市の適当な住所を書いてそのまま出してしまった。こんな感じだったものの手続きは無事完了して、そのまま成田空港へ出発する。
成田空港には午後1時半ごろに到着し、チェックインを済ませると昼食に冷やしたぬきうどんを食べるが、頭痛くてあんまり味がわからなかった。その後、空港内の本屋で在庫管理の本とカー雑誌を購入して搭乗口で待っていると、予想通りに大量の中国人観光客がどんどんと搭乗口に集まってきた。離陸時間が近づいてきて搭乗口が開いたところ、座席が指定されていないお客からとアテンダントが呼びかけたところ私も当てはまってたので行ってみたところ、「本日、オーバーブッキングなのでビジネスクラスに座っていただきます」と言われ、そのままビジネスクラスにランクアップした。何気に成人になってビジネスクラスに座るの初めてだったりする。
指定されたビジネスクラスの座席は最前列の席で、非常に幅の広い席だった。ただ座席の良さを感じる間もなくあまりの疲れ+頭痛からメガネを脇の小テーブルに置いてそのまま死んだように寝はじめる。離陸時のGを夢現の中で感じつつ、空飛んでしばらくたってから目を覚ました所、脇に置いたメガネが無くなっていた。恐らく飛び立つときの振動やGでどこかに落ちたのだと思い真っ暗な機内でメガネなしの状態で「どこやねん」と言いながら必死で探すもなかなか見つからず、「何がビジネスクラスだよ、ファック」とリアルにつぶやきつつあちこちをまさぐる。何気に近くにいるアメリカ人がファックという言葉に反応するかなと周囲をうかがっていた辺りは自分も食えない奴だと思う。
幸い、座席のサイドポケット奥にメガネが落ちていたのを発見してホっと一安心。メガネが戻ってきたので機内食を食べ終えるとついでに映画を見ようと液晶パネルを弄り、ちょうど前から見たかった「マッドマックス」があったのでそれを選択する。
結論から言うと「マッドマックス」は前評判通りにクレイジーかつ最高に面白かった。元々、シャーリーズ・セロンが出演しているという時点で見たい映画であったが、相変わらずセロンは「あんた誰?」って思うくらいほかのキャラやプライベートの姿とは似ても似つかない演技っぷりを見せつけていてさすがだった。私の中でセロンはナタリー・ポートマンと並ぶハリウッドのヤバイ級美人(ついでにモデル出身なだけあって無駄にデカい)だが、この映画の中だとゴリラも逃げ出すようなワイルドさたっぷりのごつい女っぷりで未だその役者魂が健在であることが確認できる。
その後上海の空港に到着して、イミグレ通って、リニア+地下鉄乗って自宅に着いたのは午後9時を過ぎていた。タクシーも検討したが、リニアと地下鉄乗って帰るのとあんまり時間に差が無かったのでやっぱり乗らずに正解だったと思う。
疲れてるし頭痛いしだったが荷物を開いて整理して、痛い頭を必死で抱えながらネットの更新情報などをチェックした上でパズドラを遊ぶ。大体十二時半を回ったあたりで就寝し、実に三日ぶりにちゃんとしたふとんで寝ることが出来て妙な幸福感を覚えた。実際、昔に野宿した後に初めてふとん入った時はその暖かさと柔らかさに涙を流したことがあったりする。
四月五日
ざっとこんな三日間を過ごした上で本日に至ります。ちゃんと昼間は仕事して、雑務を片づけてブログを書いていますが、正直なところを言うと早く買ってきたゲームしたいなって気がします。さすがにまだ一度もやってませんが。
でもって先程、気になってたから「ヒナまつり」の5巻を電子書籍で購入。ちょっとお金使い過ぎかなと思うので、今週は自炊したりして節制する必要がでてきました。それにしても、自分の日記ながら下手な記事より面白いなと我ながら思ったりします。
2016年4月1日金曜日
雄琴に訪れる中国人
ネットで「手乗り 猫」と検索したら何故か上記の画像が引っかかりました。手乗りは手乗りだけど、むしろこれってキーボード叩く音がイラつくから叩くの止めようとして乗ってるようにしか見えない。
話は本題に入りますが職場の中国人女性スタッフが何でも、今度友達数人と共に日本旅行を計画しているそうです。なもんだからよく周囲の中国語が上手な日本人女性スタッフにあれこれ観光地とかお土産を聞きまわっているのですがよくよく話を聞いてみると、一緒に行く男性メンバーの希望で滋賀県の雄琴にも行く予定だそうです。
・雄琴温泉(Wikipedia)
わかる人には言うまでもないですが、雄琴というのは古い言葉(昭和言葉)で「トルコ風呂」、現代用語で「特殊浴場」、流行り言葉で「ソープランド」で有名な場所です。元々は由緒ある温泉街であったのですが京都や大阪で風俗店の取り締まりが厳しくなるにつ入れて滋賀県へ業者が移動し、その中のある経営者がソープランドを日本で初めてオープンさせたところ大ヒットして雄琴の代名詞とまでなってしまいました。
なお佐野眞一氏がそのソープランドを始めた経営者へのインタビュー記事を書いておりますが、本人もこういう仕事が大好きなのかめちゃくちゃノリノリで書いてました。
話は戻りますがその雄琴になんでまた中国人が行くのか。多分その女性スタッフは何も知らずに「温泉で有名な所だよ」と男性メンバーに言われて連れてかれようとしてるのでしょうが、そもそもなんで中国人が雄琴を知っているのか、この辺りが地味に驚きました。同じ日本人でも関東人とか雄琴がどんな場所だって知らない人も珍しくないというのに。
恐らくですが、なんか日本の性風俗関連の情報を探っていくうちに知ったのではないかと思います。でもそれにしたって歌舞伎町とかミナミとかススキノなどもっと有名な所があるというのに、わざわざ雄琴を選んでくるっていうのも、中国人の情報網は侮れないものです。
ただこの話を聞いて私も思うところがあり、というのもこの手の性風俗系コンテンツというのは客、それも外国人を呼び込む上では半端なく強力なツールであるということを再確認させられました。それこそただの「おもてなし」が火縄銃なら「性的おもてなし」はビームライフルだと言っていいくらいその威力は半端なく、広報の仕方によってはどんなさびれた場所であっても一気に観光客を誘致できる可能性があるのかもという風に思えてきました。
などともてはやす一方で、この「性的おもてなし」は「諸刃の剣」であるということもしっかり踏まえる必要があります。現実に雄琴は由緒ある温泉街でありましたがソープランドが出来て以降はピンクなイメージが付きまとって老舗の温泉旅館も非常に苦しい立場に置かれた時期があり、そのイメージを払拭するため多方面で努力をされてきたそうです。このように性風俗を誘致ツールにしてしまうと後戻りがしづらくなる上、街全体にみだらなイメージが付きまとうこととなって地元住民、果てには周辺地域まで悪影響が及ぼす可能性があります。
ではどうすればいいのか。やはりこの辺は棲み分けというか戦前の赤線地帯みたいにそういう場所とそうでない場所をしっかり区切った上で、そういうの目当ての外国人観光客もしっかり取り込んでいくというのが一番ベストな気がします。俗な話ですがこのまま日本にまともな産業が伸びなければこういう方面にも手を出さざるを得なくなる事態も考えられ、ジブリの宮崎駿氏なんか「千と千尋の神隠し」で暗にそういうテーマを持たせていたとも語っていることからもあながちない話じゃないと私も思います。
もちろん自分は加担するつもりはないしこっち方面のノウハウなり知識がないので関わることはないでしょうが、こういう方面の観光案内とか中国語や英語翻訳はこれから需要が出てくると予想しています。それで金が稼げるんだったら産業として成り立つんだったら、誇りだなんだなんて言わずに稼いだ方がいいと考えています。無論、出来るだけ暴力団とかそういうのの介入なく。
2016年3月30日水曜日
上海のメイソウについての感想
・名創優品(Wikipedia)
知ってる人には早いですが、最近日本や中国のあちこちの都市部で名創(メイソウ)というチェーン店が展開し始めています。このメイソウとはどんなお店なのかですが一応は日用雑貨を取り扱っている小売店ではあるものの、誰が言い出したかはわかりませんがその形態については、「ダイソーっぽくてユニクロ風味、それでいて無印良品」という言葉に違わず、日本で著名な小売業者三社が文字通りフュージョンしたかのようなお店の形態をしています。
実際に私が訪れた上海市水城路の星空広場に入っている上記写真の店舗外観を見てもらえばわかりますが、一見するとダイソーに見間違えそうな外観です。念のためいっておきますが、迷走はダイソーや無印とは一切資本関係がない会社です。しかも名前こそ「メイソウ」って名乗っていますが実態は中国企業で、経営者についてはなんか詳細が明らかになっておらず実態が定かではありません。
で、このお店には一体どんな商品が置いてあるのかというと、私の見た限りだと化粧品が中心ではあるものの携帯充電器を始めとしたサプライ品、食器、飲料、おもちゃなど、範囲がほぼ限定されておらず幅広いラインナップとなっております。品質面ではどうかというと確かにそこら辺の中国の雑貨店で売られているものよりかはきれいに放送されており、デザイン面でもそれほど悪くありません。価格はさすがに中国の雑貨店よりかは高いものの無印とかで売っている値段からすると極端に差はないかなと思えるほどで、コストパフォーマンスだとそれほど悪くはない気がします。
で、実際にメイソウで私が買った商品はこの有線マウスです。一目見てビビッときたというかサイズのでかマウスで、上の写真じゃわからないですがホールとコード部分がゴムでできており触り心地も悪くはないです。割とマウスにはこだわりがあるというか比較的指が長い方なので大きめのマウスが好みなだけあり、このマウスは如何にも自分の手に合いそうだと思って買ってみて、実際に使ってて満足してます。ただ自宅ではロジクールの無線キーボードと無線マウスを併用しているため会社に持って行って使ってたら、「なにこれ?」と結構注目されました。ただのマウスひとつで。
ほかにも緑色した充電ケーブルも買いましたが、割とデザインは自分の感性に合っているというか単色で、なおかつ派手さのないそれこそ無印っぽいデザインなので気に入っています。コンセプトとしては受け入れやすいです。
特にオチらしいオチもありませんが、如何にも中国らしいパクリにパクッた感じするお店なので興味のある方はご利用ください。
2016年3月29日火曜日
マルクス主義的には、という理由づけ
先日近くのスーパーに買い物へ訪れた所、何故かチョコレート菓子の「メルティキッス」が中国語パッケージでなおかつ10元(約180円)で売っていたので、「これはマルクス主義的に買うべきだろう」と判断してそのまま購入しました。どうでもいいですが、「ギルティキッス」ってのはないのかな。
書いててどっちが本題かわからなくなりますがこの時に使った「マルクス主義的には」という言い回しは、実は普段からも理由のない行為や事柄に対して私がしょっちゅう使う言い回しだったりします。具体的には、
「東芝の不正会計ってマルクス主義的にどんなもんかね?」
「巨人の野球賭博はマルクス主義的にいけない行為だと思う」
「マルクス主義的には今日はうどんを食べる気分じゃない」
などと、先ほどにも書いた通りに理由のない行為や事柄に対して無駄に理由をつける言い回しとして定型句となっております。自分でも一体いつから、でもって何故こんな言い回しをし始めたのか全く分からなかったのですが、先日とあることをきっかけにすべての謎が解けました。真犯人は永田洋子でした。
・永田弘子(Wikipedia)
永田弘子について知っている方はそのまま、知らない方はいったんウィキペディアの記事を読んでから続きを読んでください。
一体なんでこんな私の言い回しに永田弘子が関係してくるのかというと、彼女がまさに理由のない事柄に対して「共産主義的に正しいから」というセリフとともに無理矢理こじつけて押し切ったことがあり、それを見て「なにゆうてんねん」と思って、理由のない事柄への理由づけに皮肉を込めて敢えて「マルクス主義的には……」なんて言い回しを使い始めたことを思い出しました。
では具体的に永田弘子はどのような場面で上記の言葉を使ったのかというと、ちょうど山岳ベースで総括リンチで仲間を次々と殺害している最中、赤軍派の森恒夫と一緒に活動資金を受け取るために山を下りて、後から合流した事実婚の旦那である坂口弘氏に対しこう言いました。
「私、森さんのことが好きになっちゃったからあんたと別れて森さんと結婚するわ。これは共産主義的にも正しいことなの」
細部は間違っているかもしれませんが大まかなレベルで上記のようなセリフを言ってのけたのは多数の証言者からもほぼ間違いないと伝えられています。でもってこう言われた坂口氏も、「うん、わかった」と返答した当たり只者ではありません……ってか、内心距離置きたかったのかもしれませんが。
話は戻りますが、恐らく永田弘子は組織を率いる幹部同士は結婚した方が指導的にも運営的にも都合がよく正しいと言いたかったのかもしれません。もっともそれ言ったら坂口氏もナンバー3なんだから立派な幹部なんですけど。
しかしまさかマルクスさんも、不倫について正しいか正しくないかまで細かく主張したり指導したりしたわけではないでしょう。もっともマルクスさんも奥さんに内緒で隠し子まで作ってましたがそういう風に考えると共産主義的には「不倫は文化」なのかもしれず、だったら永田弘子の主張も一理あるかも。
ただ、永田に限らずとも当時の社会主義者や共産主義者は理由のない事柄に対する説明口上としてよく、「マルクス主義的には」、「共産主義的には」という言い回しを多用していたように私は思います。何故なら説明する本人らも理由なく無理矢理押し切るためにこうした文句を知らず知らず使っていた節があり、更に言えば彼らからすればマルクス主義は深奥なる概念であって言葉でやすやすと説明できるほど簡単なものじゃないから、「よくわからないけど正しい」という風に理解……この場合は曲解とすべきかもしれませんが、とにもかくにも概念も理由もわからないままこじつけに使っていたと思えます。
これは最近知人に教えてもらった内容ですが、概して社会主義者的思想の持ち主は一度作った結論を梃子でも動かさず、その結論に対してどれだけ合理的に疑義を呈したり修正を求めようものなら何が何でもそれを叩き潰し、初期の結論を維持したまま突き進もうとするところがあるとのことで、私もこれには深く同感します。彼らにとっては合理的な説明や状況分析などよりも最初に作った結論を堅持することが重要で、それが正しいか間違っているかは些末な問題とみえます。
そういう意味では、無意味な理由づけに「マルクス主義的には」とつけるのも、インスピレーション重視って点であながち間違ってないかもしれません。
書いててどっちが本題かわからなくなりますがこの時に使った「マルクス主義的には」という言い回しは、実は普段からも理由のない行為や事柄に対して私がしょっちゅう使う言い回しだったりします。具体的には、
「東芝の不正会計ってマルクス主義的にどんなもんかね?」
「巨人の野球賭博はマルクス主義的にいけない行為だと思う」
「マルクス主義的には今日はうどんを食べる気分じゃない」
などと、先ほどにも書いた通りに理由のない行為や事柄に対して無駄に理由をつける言い回しとして定型句となっております。自分でも一体いつから、でもって何故こんな言い回しをし始めたのか全く分からなかったのですが、先日とあることをきっかけにすべての謎が解けました。真犯人は永田洋子でした。
・永田弘子(Wikipedia)
永田弘子について知っている方はそのまま、知らない方はいったんウィキペディアの記事を読んでから続きを読んでください。
一体なんでこんな私の言い回しに永田弘子が関係してくるのかというと、彼女がまさに理由のない事柄に対して「共産主義的に正しいから」というセリフとともに無理矢理こじつけて押し切ったことがあり、それを見て「なにゆうてんねん」と思って、理由のない事柄への理由づけに皮肉を込めて敢えて「マルクス主義的には……」なんて言い回しを使い始めたことを思い出しました。
では具体的に永田弘子はどのような場面で上記の言葉を使ったのかというと、ちょうど山岳ベースで総括リンチで仲間を次々と殺害している最中、赤軍派の森恒夫と一緒に活動資金を受け取るために山を下りて、後から合流した事実婚の旦那である坂口弘氏に対しこう言いました。
「私、森さんのことが好きになっちゃったからあんたと別れて森さんと結婚するわ。これは共産主義的にも正しいことなの」
細部は間違っているかもしれませんが大まかなレベルで上記のようなセリフを言ってのけたのは多数の証言者からもほぼ間違いないと伝えられています。でもってこう言われた坂口氏も、「うん、わかった」と返答した当たり只者ではありません……ってか、内心距離置きたかったのかもしれませんが。
話は戻りますが、恐らく永田弘子は組織を率いる幹部同士は結婚した方が指導的にも運営的にも都合がよく正しいと言いたかったのかもしれません。もっともそれ言ったら坂口氏もナンバー3なんだから立派な幹部なんですけど。
しかしまさかマルクスさんも、不倫について正しいか正しくないかまで細かく主張したり指導したりしたわけではないでしょう。もっともマルクスさんも奥さんに内緒で隠し子まで作ってましたがそういう風に考えると共産主義的には「不倫は文化」なのかもしれず、だったら永田弘子の主張も一理あるかも。
ただ、永田に限らずとも当時の社会主義者や共産主義者は理由のない事柄に対する説明口上としてよく、「マルクス主義的には」、「共産主義的には」という言い回しを多用していたように私は思います。何故なら説明する本人らも理由なく無理矢理押し切るためにこうした文句を知らず知らず使っていた節があり、更に言えば彼らからすればマルクス主義は深奥なる概念であって言葉でやすやすと説明できるほど簡単なものじゃないから、「よくわからないけど正しい」という風に理解……この場合は曲解とすべきかもしれませんが、とにもかくにも概念も理由もわからないままこじつけに使っていたと思えます。
これは最近知人に教えてもらった内容ですが、概して社会主義者的思想の持ち主は一度作った結論を梃子でも動かさず、その結論に対してどれだけ合理的に疑義を呈したり修正を求めようものなら何が何でもそれを叩き潰し、初期の結論を維持したまま突き進もうとするところがあるとのことで、私もこれには深く同感します。彼らにとっては合理的な説明や状況分析などよりも最初に作った結論を堅持することが重要で、それが正しいか間違っているかは些末な問題とみえます。
そういう意味では、無意味な理由づけに「マルクス主義的には」とつけるのも、インスピレーション重視って点であながち間違ってないかもしれません。
2016年3月28日月曜日
埼玉少女失踪事件を巡る千葉大の対応
既に皆さんもニュースを見ているかと思いますが、昨日二年前に行方不明となっていた少女が無事保護され、本日未明には自殺を図った犯人と思われる容疑者も逮捕されました。少女は容疑者の自宅で二年間監禁されていたと見られており、事件内容のおぞましさには驚かされましたが、二年かかったとはいえ少女が無事保護されたことは何よりも幸いだったと思えます。
・埼玉失踪少女保護 千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討(産経新聞)
・埼玉失踪少女保護 千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討(産経新聞)
そんな中出てきたのが上のニュースです。報道によると容疑者は千葉大に通っていたらしく、つい先日に卒業して内定していた就職先への初出勤を待つの身だったそうです。今回の事件発覚を受けて出身校の千葉大は会見を行い、その際に卒業したばかりの容疑者に対して処分を検討しており、在学期間中にさかのぼって停学にさせて卒業を取り消す案も考慮しているということを発表しました。この千葉大の対応について私の意見を先に述べると、ちょっと見当外れではないかという気がします。
仮にこの事件が容疑者の在学中に発覚したのであれば退学や除籍処分が確かに適当だったでしょう。学外の行動とは言え大学という組織に所属する学生であるならばその学生に対して大学当局が処分を決めるのはそれこそ大学の勝手によるもので自校の学生にふさわしくないと判断するなら放校するのもしないのも自由でしょう。
しかし今回の場合は、いくら在学中にも少女を監禁していたとはいえ発覚したのは卒業後です。OBKTの様に学位取得のために欠かしてはならない条件である論文に不正があったことが後で発覚したのならともかく、単位を取得して出すもんだして卒業した後で犯罪行為がばれるや卒業が取り消されるというのはいくらなんでも大学の勝手が過ぎやしないかと思えてなりません。それこそ、今後大学側が「相応しくない」と判断した人物については卒業した後でも大学の判断で卒業認定が覆るということになりかねず、それはいくらなんでも大学の横暴である気がします。
大学の学位認定において公平性と中立性が求められるのは言うに及びません。然るにこの件においては耳目を集める事件を起こしたことから過去にさかのぼった停学処分ひいては退学につなげるという措置を検討すること違い、法学で言うなら遡及法を繰り出すかのような手段で、中立とは思えないしこれが通るなら今後悪い使われ方もされてしまう恐れがあると思います。冗談半分で言うならともかく検討までしてしまっているというあたり、ちょっと見下げたなと私個人的に思いました。
なお私は千葉市の高校に通ってましたが、クラスメートにも千葉市からきている人間が大半だったもののそのほとんどと馬が合わず、そんな彼ら彼女らが地元の国立だとして千葉大を目指そうとする人間が多かったのを見て、「千葉大だけは絶対に行くまい」とマジで早くから決めてました。今回の千葉大の対応見ていると、やっぱり馬が合わないんだなと再確認できました。
でもって、「京都住んでみたいなぁ。冗談で京都の大学も受けてみるか」と思って一校だけ受験したら受かっちゃって、本当に京都に行くことになるとは高3始まった時点ではとても思ってもいませんでした。
上海にあるトトロ喫茶
今日は昆山市の日本人会が主催する花見会に参加するため朝早くから昆山に行ってサイクリング部の愉快なメンバーたちと楽しいひと時を過ごしてきました。一番盛り上がった話題は「ゲスの極み乙武」でした。
帰りはゆったり帰ろうと上海南駅まで行く長距離バスに乗ったのですが、何故かこのバスの中でPSVitaを取り出して「ウォーシップガンナー2」という、軍艦使って海戦をするゲームをやり始めたところ、そんなに車に酔う体質じゃないのにめちゃくちゃ気分悪くなってゲロ吐きそうになりながらふらふらとバスを降りました。冷静に考えると、なんで揺れるバスの中で波に揺れる軍艦操作して61cm魚雷をぶっ放してたんだろと、いつもながら自分の意味の分からない行動ぶりに呆れます。
なのでかなり気分も悪かったこともあり家に帰る前に少し休憩しようと、上海南駅近くにある去年にも訪れた上の写真の喫茶店へ寄っていきました。見てわかる通りこれ以上ないくらいトトロを前面に打ち出した喫茶店で、看板には「CHICHILLA CAFF」と書いてありますがその横の漢字名は「龍猫珈琲」と書かれてあり、「龍猫」というのは中国での「トトロ」の呼び方であるためモロです。確認したわけじゃないけどあっち方面の許可とか取ってないんじゃないかな。
お店の中も大体こんな感じで、そこらかしこにトトロのぬいぐるみが置かれてあります。私見ですが上海には日本でいう純喫茶みたいなレトロな喫茶店はそんな見ないものの、こうしたぬいぐるみを置いたりするファンシー喫茶はよく見られ、うちの近くにもクマのぬいぐるみがセットされてある喫茶店とかあります。なお余談ですが、京都市七条東洞院付近に疲れた感じしたクマのぬいぐるみが椅子に座っている喫茶店がありますが(多分今も)、興味はあったもののその近くの別の喫茶店でバイトしていてそこへの義理を果たすために一度も訪れることはありませんでした。
話は戻りますが今日訪れた時間は四時半頃で、店の中はほぼ満席でした。意外と人気あるんだなと思いつつやや高い値段設定の商品の中からココア(熱功克力)を頼んでホッと一息。ほかには各種のコーヒーのほか「龍猫珈琲」などもあり、前来た時に「龍猫珈琲」頼んだたら泡にトトロの絵を描いた状態で出されました。
味に関しては割としっかりしている方で、前飲んだコーヒーも悪くなく今日飲んだココアも森永のミルクココアに負けていません。料金はやや割高ですがその分コップがアメリカンなサイズでかなり大きく量があるので、興味がある上海在住者には意外とおすすめなスポットです。
なおココア飲みつつ店内で写真撮りつつ、タブレットPCを取り出して「富江」という漫画を読んでいました。富江が一体どんな漫画なのか知りたい方はこちらのサイトをご参照ください。
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