「うみねこのなく頃に」の漫画版エピソード5~8、計30冊を読破しました。個人的にはエピソード8の6巻に出てくるサヨトリーチェの姿が一番美しいと感じたけど、ほかの部分は一気読みならまだしも連載や単行本を追っかけていたらグダグダした展開に音を上げてたかも。
最近自分でも本業が何なのかわからなくなってきていますがまだやり残した仕事があるのでまたすぐに書ける内容ですが、大分以前に私は日本の教育現場からいじめはなくならない、何故なら誰も発生頻度や地域に発生しやすい環境についてきちんと統計を取って調べることはおろか印象論だけのいじめ対策しか出さないからだと指摘しました。我ながらいいところをついているというか、現時点においても地域別、学校別いじめ発生件数の統計がほとんど出回っていない状況を見ると間違った指摘ではないと自負しています。
そんな自分に言わせると、日本のいじめ問題は「ある仕組み」を利用することで一瞬で根本的にかつ完全に排除できるのではないのかなという案が一つだけあります。長く書くつもりないので(「うみねこ」については書いたが)単刀直入に言えば、いじめを行ったと認定された生徒の内申点は大きく減点されるという制度にすれば一発で万事解決行くのではと主張したいです。
こんなことを書いていますが私は中学から私立校だったためいまいち中学校の内申点についてきちんと理解してないのですが、やはり公立中学出身者から話を聞くとその威力は絶大で、生徒らの常に気にしていたと話すなど意識も非常に高いと感じました。実際これは千葉県の一地域における話ですが、公立高校受験時において仮に内申点がほぼ満点だった場合、受験テストにおいてほぼ半分の点をはじめから取得しているという状態になると聞きます。無論成績のいい生徒は内申点も高い方が多いと思いますが、それでもこのハンデはあるとないとでは受験で大きく変わってきます。
あまり大人は意識しませんが、子供というのは基本的に「打算」で行動する傾向が非常に強く、何をすると自分が特になるのか損得勘定がその行動を大いに左右します。実際に上記の内申点についても比較的教師の成績裁量権が強い美術や書道や家庭科などの科目においていい評定をもらおうと媚びていたという人間にも会ったことがあり、いじめをしたら内申点が大きく下がる、具体的には半減化するという処置をつけると言ったら大半の中学生は震え上がり、いじめと疑われるような行動すら避けるのではないかなと勝手に考えています。
もっともこの意見に対する反論はいくらでも作れるし実際に私からいくつか述べると、中学校はそれでよくても小学校と高校の場合ではどうなのかというのがあります。小学校に関してはそこは教育現場でどうにかしてもらうしかないですが、やはりいじめ認知件数が最も高まるのは中学校の現場であるため、この時期に楔を打ち込むという意味では上記案は悪くないのではないかと考えます。この間に楔を打ち込んでおけば高校時代の行動にも影響すると思えますし。
また高校でのいじめに関しては、果たしてそこまで対策を行う必要があるのかなという疑念が少しあります。高校生ともなれば自ら逃げることも可能な年齢と思え、災いをただ受けるだけで避けようとしないのであればどの道といったところでしょう。まぁその点については、日本の教育はストレスの堪え方ばかり教えて避け方や流し方をあまり教えないので求めるのはやや酷かなという気もしますが。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2017年6月12日月曜日
2017年6月11日日曜日
Kindleのダウンロードエラー回避方法を発見!
クソ忙しい時期を乗り越えてこのところ平穏となってきたこともあってか、このところ頭の回りがいい上に視力も心なしかよくなっているというか回復している気がします。先月までやはり疲労が目にも来ていたのか買い換えたパソコンの画面がやけに見づらく、「フルHDはあんまよくない」などとレビューに書こうとまでしていましたが、書かずにおいてよかった。ただまじめな話、解像度がやや低い画面の方が線がはっきり出るのでテキスト作業が多い人にはそっちの方がいいのかも。
さて話は本題ですが、今Amazonでスクウェア・エニックス発行の漫画に対し全品価格の半分にAmazonポイントが付くという、実質的な半額セールが行われています。スクウェア・エニックスの漫画作品はそんなに興味ない上に漫画雑誌としてもあまり評価してないためそのままスルーと思いきや、実は前からサウンドノベルゲーム「うみねこのなく頃に」のここから出ている漫画版は読んでみたいと思いつつも、巻数の多さから我慢しつつ見送ってきていたのですが、半額とくれば迷っている場合じゃないと思い一気に大人買いしました。
「うみねこのなく頃に」はエピソード1から8までそれぞれやや独立しており、全部買うとほんとに果てしない量となるため、アニメ版で見たエピソード1から4は試しで購入したエピソード2を除いて見送り、エピソード5~8をまとめ買いで購入したのですが、それでも購入冊数は約30冊にも及び、現時点においてもまだ全部読み切っていません。
そんな大人買い自慢は置いといて、実は購入する際に少し懸念がありました。その懸念というのもダウンロードです。
日本国内ならいざ知らず中国だとKindleコンテンツのダウンロード速度が遅く、途中でしょっちゅうエラーも起こるため、これだけの量を読みたいときに読められるほどダウンロードしておけるのかという不安がありました。幸い今使っている華為のメディアパッドは通信部品がいいのか前のASUSのメモパッドより比較的安定しており、ダウンロード速度も割と高く出ます。その甲斐あって通信状況のいい午前中などは割とご機嫌にダウンロードできていたのですが、それでも30冊超のダウンロードとあって途中で厄介な問題が起こりました。その問題というの、「ダウンロードできなくなる」というエラーです。
具体的にどういう症状かというと、ダウンロード中にエラーが発生してそのままダウンロードができなくなり、再度一からダウンロードしなおそうとしてもダウンロードを開始してくれなくなるというエラーです。この状態にはまるとコンテンツのダウンロードを要求しても一瞬だけ「ダウンロード準備中」という表示に切り替わった後、すぐそんな要求なかったかのように「ダウンロード中」の表示が消え、その後何度試みても同じような繰り返しで一切ダウンロードができなくなります。
この現象は通常のノートPCでは起こらずタブレットPCでしか起こらないため、どうしてもコンテンツを楽しみたいというのならばノートPC用(別にデスクトップでもいいが)Kindleでダウンロードを行えばこうしたエラーも起こらず普通にみられます。
ノートPCで見ればいいだけの話ですが、やはり移動中とかに漫画とかを読みたいことを考えるとあまり起こってほしくないエラーでした。特に今回はまとめ買いということもあって、読んでる途中で1冊だけタブレットからノートPCに切り替えて見るというのも非常に面倒だと感じ、このエラーが目の前で起こった際は怒りよりも寒気を覚えたほどです。
しかし再ダウンロードしようにも既にエラーは発生済みで再ダウンロードは全く行えず、これまでもこのような症状は何度も見て煮え湯を飲んできていただけに、仕方ないからこの本だけはノートPCで見ようかと思って、この日は通常とは異なる操作を行いました。
通常、私はノートPCにコンテンツをダウンロードする際はノートPCにインストールしたKindleのソフトを立ち上げ、購入済みコンテンツの中から選んでダウンロードするという方法を取っています。ただ今回はエラーが発生した時点でまだノートPCを起動しておらずタブレットでダウンロード済みのコンテンツを読んでいた最中だったので、そのままタブレットからノートPCのKindleにコンテンツのダウンロードを行うよう指示することにしたのです。
具体的にはAmazonのウェブサイトをブラウザで開き、アカウント登録を済ませた上で「アカウントサービス」メニューの中の「コンテンツと端末の管理」を選びます。すると開いたページではこれまでに購入したコンテンツ一覧が表示され、その中から端末にダウンロードさせたいコンテンツを選び、「配信」というコマンドを選びダウンロードさせる端末(この場合、登録済みのノートPCかタブレットPC)を指定してGOさせます。
私はこの時、タブレットPCでブラウザを開き、あらかじめノートPCへのダウンロードを指示させようと考えていました。こうしておけばノートPCでKindleのソフトを開いた時点でダウンロードが始まるので、どのコンテンツがタブレットPCにダウンロードできなかったのかをいちいち調べなおしてダウンロード指示させる必要がないと考えたからです。
ただこの時、ノートPC同様に登録してある手元のタブレットPCもダウンロード先の候補として表示されていました。そこで何の気なしに、あとほんのちょっとの期待とともにタブレットPCもダウンロード先として指定したところ、なんとエラー起こしてうんともすんともダウンロードを始めなかったコンテンツが再びダウンロードし始め、そのまま完了してタブレットPCでも見ることができるようになりました。
今回のまとめ買いで上記のダウンロードエラーは2冊で起こりましたが、2冊とも同じようにブラウザからダウンロード指定することで無事ダウンロードできるようになり、エラーとともにダウンロードできなくなるというこれまでのKindleにおける最大の不満点を克服することに成功しました。なんとなくこの問題はサーバー上のコンテンツ管理、具体的にはダウンロードを終えているか否かの判定にあるのではないかと思っていただけに、もしやと思ったひらめきでうまくいって正直ビビりました。
とはいえこれで無事に「うみねこのなく頃に」を楽しむことができ、また今後の海外における書籍購入でも実質最大の懸念を払しょくしたこととなります。冒頭の体調回復と言い、なんとなく自分に向かって風が吹いてきたなと思え、無駄にテンション上がってきました。
なお今回うみねこと同時期に、前から読みたかった村上春樹氏の「アンダーグラウンド」も購入していますが、購入する際に「アンダーグラウンド」と入力して検索したところ検索範囲が「コミック」であったため引っかからず、かわりに「レッする!ジ・アンダーグラウンド」というなんかえっちそうな漫画が引っかかって、「なんやねん!」とリアルに声上げてびっくりしました。レビューを見る限りだと、この漫画は4巻で打ち切りにあったようです。
2017年6月9日金曜日
顔に出る政治家
なんかこのところ疲労がたまってるようなのでささっと書きあげますが、例の加計文書問題について政府や文科省はようやく再調査を決めましたが、何故今頃になって再調査を決めたのかというと私が見るに理由は大きく二つあり、一つ目はしらばっくれようとも世論に抗しきれなかったということ、もう一つは国会のスケジュールからでしょう。国会のスケジュールとは単純に6月末に閉会する予定であることから(延長の話は出ていない)、国会さえ閉会してしまえば議会での追及もできずある程度世論をコントロールできるようになります。また今国会の大きな議題であった天皇退位特別法と共謀罪についてもある程度通貨スケジュールが見えてきたこともあるでしょう。
しかしそれにしてもこの加計文書ですが、安倍政権にとっては本当に耳の痛い問題というか恐らくは噂されている通りに「総理の意向」と「忖度」が働いた結果なのだと思われます。このように思う理由としては既に報じられている種々の根拠もさることなら、安倍首相の動揺っぷりと顔色こそが何よりも物語っています。
あまりこの手の話をするメディアはいませんが基本的に鋭い政治家というのはどんなに苦しい立場であってもそれを顔にはあまり出ません。代表的なのだと中国の前の総書記であった胡錦涛氏と、同じく今の総書記の習近平氏で、二人も笑顔も硬すぎるという弱点こそありますが(胡錦涛が米国のマイクロソフト本社を訪問して帽子被りながら硬すぎる作り笑顔をしていた姿はマジ笑えた)、政策でうまくいかないときや、嫌いな人間が目の前にいるときであっても一切イライラしたような表情は見せず、その点では手ごわい相手だとよく感じました。
日本の政治家で挙げればやはり小泉、福田の元首相二人がまさにこのタイプで、小泉元首相の方はまだうれしい時なんかは黄色満面を恐らくわざと見せることがありまだ感情が見て取れましたが、福田元首相ともどもあからさまにイライラした表情はほとんど見せずこの点ではポーカーフェイスで政治家としては及第点でした。もっとも福田元首相は退任会見で怒っちゃったため、なんとなくそのイメージが強いですが。
これらの政治家に比べ現在の安倍首相ですが残念ながらかなり顔に出るタイプの政治家で、痛いところを突かれるとすぐそのまま顔に出ちゃい、大体逆切れするかのようにイラついて怒るような態度を取ってしまいます。それでもまだ第二期政権が発足した当初は余裕もあってあまりそうした姿は見せず成長したなぁとか思っていましたが、どうも去年あたりから景気もそれほど戻らないのもあってかまたしばしばイライラする表情を見せるようになり、特にこの加計文書問題に関しては「印象論」という言葉を何度も連発するなど、苦しい胸の内を自ら明かしているようにすら見えます。
念のため書いておくと、私自身は安倍政権が今すぐ倒れることは望んでいません。しかし安倍首相が望む2020年の東京五輪まで政権を維持しようというのはさすがに長すぎるし、アッキーナ事件を始めいろいろとしがらみが出始めていることもあることから、個人的には来年か再来年あたりで区切りつけてそろそろ退任すべきではないかとも思っています。既に自民党内でも岸田大臣を始め早く後任に席を空けろという声も出てきており、求心力はこの一、二年でガクンと落ちてきていることには間違いありません。
これはあくまで私の勘ですが、ヒヤリハットの法則ならぬ1つの大きな政界スキャンダルの前にはいくつものヒヤリハットスキャンダルというのがあり、ちょうど今の森友学園や加計文書などがそうしたヒヤリハット例ではないかと思え、もしかしたら年末あたりにどえらい安倍政権のスキャンダルが出てくるのではないかと勝手に予想しています。火元はもちろん文科省で、今回の事件を受け文科省も安倍政権と距離を置くようになったように見えるだけに何かすごいリークとか出てくるのではと、あくまで勘ですがこんなことも覚えています。
しかしそれにしてもこの加計文書ですが、安倍政権にとっては本当に耳の痛い問題というか恐らくは噂されている通りに「総理の意向」と「忖度」が働いた結果なのだと思われます。このように思う理由としては既に報じられている種々の根拠もさることなら、安倍首相の動揺っぷりと顔色こそが何よりも物語っています。
あまりこの手の話をするメディアはいませんが基本的に鋭い政治家というのはどんなに苦しい立場であってもそれを顔にはあまり出ません。代表的なのだと中国の前の総書記であった胡錦涛氏と、同じく今の総書記の習近平氏で、二人も笑顔も硬すぎるという弱点こそありますが(胡錦涛が米国のマイクロソフト本社を訪問して帽子被りながら硬すぎる作り笑顔をしていた姿はマジ笑えた)、政策でうまくいかないときや、嫌いな人間が目の前にいるときであっても一切イライラしたような表情は見せず、その点では手ごわい相手だとよく感じました。
日本の政治家で挙げればやはり小泉、福田の元首相二人がまさにこのタイプで、小泉元首相の方はまだうれしい時なんかは黄色満面を恐らくわざと見せることがありまだ感情が見て取れましたが、福田元首相ともどもあからさまにイライラした表情はほとんど見せずこの点ではポーカーフェイスで政治家としては及第点でした。もっとも福田元首相は退任会見で怒っちゃったため、なんとなくそのイメージが強いですが。
これらの政治家に比べ現在の安倍首相ですが残念ながらかなり顔に出るタイプの政治家で、痛いところを突かれるとすぐそのまま顔に出ちゃい、大体逆切れするかのようにイラついて怒るような態度を取ってしまいます。それでもまだ第二期政権が発足した当初は余裕もあってあまりそうした姿は見せず成長したなぁとか思っていましたが、どうも去年あたりから景気もそれほど戻らないのもあってかまたしばしばイライラする表情を見せるようになり、特にこの加計文書問題に関しては「印象論」という言葉を何度も連発するなど、苦しい胸の内を自ら明かしているようにすら見えます。
念のため書いておくと、私自身は安倍政権が今すぐ倒れることは望んでいません。しかし安倍首相が望む2020年の東京五輪まで政権を維持しようというのはさすがに長すぎるし、アッキーナ事件を始めいろいろとしがらみが出始めていることもあることから、個人的には来年か再来年あたりで区切りつけてそろそろ退任すべきではないかとも思っています。既に自民党内でも岸田大臣を始め早く後任に席を空けろという声も出てきており、求心力はこの一、二年でガクンと落ちてきていることには間違いありません。
これはあくまで私の勘ですが、ヒヤリハットの法則ならぬ1つの大きな政界スキャンダルの前にはいくつものヒヤリハットスキャンダルというのがあり、ちょうど今の森友学園や加計文書などがそうしたヒヤリハット例ではないかと思え、もしかしたら年末あたりにどえらい安倍政権のスキャンダルが出てくるのではないかと勝手に予想しています。火元はもちろん文科省で、今回の事件を受け文科省も安倍政権と距離を置くようになったように見えるだけに何かすごいリークとか出てくるのではと、あくまで勘ですがこんなことも覚えています。
2017年6月8日木曜日
日本の統計の怪しさ
今朝北朝鮮がまた日本海に向けて短距離ミサイルを撃ったそうですが、正直なところ福岡県の母子殺害事件の方が気になって仕方なく、北朝鮮のニュースの方はほんとどうでもいいと思いました。北朝鮮ももっと空気読めよな。
あとまたマッドシティこと松戸市で一般人のアパートが銃撃されるという事件が起こったそうですが、ぶっちゃけ事件の起きた場所は前に潜伏していた箇所からめっちゃ近く、リンク先の記事の写真からも大体どの辺か特定できるくらいなため個人的にはめっちゃ興奮しました。いろんなことがあるけど、私、この街大好きです。
・実質GDP年率1.0%増に下方修正 1~3月改定値 (日経新聞)
そんな数あるニュースの中で私が今日一番気になったのは上記の日本のQ1GDP確定値に関するニュースです。真面目に深く問いたいのですが、このニュースを見て日本人は誰も何も疑問を持たないのか、仮にそうだとしたら私はとしては信じ難く、日本の将来に対しても先行きは暗いと言わざるを得ません。随分偉そうな口をきいていると思われるかもしれませんが、決して挑発目的ではなくこれは私の本心です。
果たして記事をきちんと読んでいる人がいるのかわからないため簡単に記事内容を説明すると、GDPというのは基本的にまず測定機関から約1ヶ月後くらいに速報値が出され、その後2~3ヶ月後によりデータを整備した確定値が出されます。今回発表されたのはQ1(1~3月)GDPの確定値ですが、年率プラス1.0%という数値以上に自分が驚いたのは、速報値の年率2.2%から大きく数値が変わっているという点です。伸び幅で考えれば2分の1以下で、これでは一体速報値とは何だったのかと疑いたくなる内容です。
・ユーロ圏:1-3月GDP、前期比0.6%増に上方修正-内需主導(ブルームバーグ)
いくら数値が変わったとはいえ絶対値では約10ポイントの差に過ぎないという方もおられるかもしれませんが、速報値と確定値でここまで開きのある数値が出されるなんて私からしたら信じがたく、実際に今日たまだま同じく発表されたユーロ圏の同期GDPは速報値が前期比0.5%だったのに対し確定値は同0.6%でその差はわずか0.1ポイントに過ぎません。通常の速報値と確定値の差と言ったら大体この程度で、速報と確定で10ポイント以上も変わるなんていうのは本当に起こりうるのか、はっきり言ってしまえばどっちかが作為的に数字がいじくられているのではという疑いを持ちます。
中にはビッグデータの統計だからありうるという人もいるかもしれませんが、仮に同じことが中国で起きたら果たして大衆はどう反応するでしょうか。中国のGDP発表で速報と確定で2倍も開きがあったとしたら、それ見たことかと恐らく多くの日本人がこれだから中国のGDPは全く信用できないと口汚く罵ることが目に見えています。
中国のGDPについては私の立場から言ってもいくらか数字が弄られているというのは間違いない事実で、地方別GDPを合計したら毎回確実に全国GDPを上回る結果となることがその証左です。しかし国家発表のGDPと地方発表で異なるということは中国政府も認識しており、実態に即したデータを出すよう中央は各地方に要求している点では私はまだマシだと思います。日本の場合は発表されるデータに対して誰も疑問にすら思わないのですから。
ここだけの話、私はかねてから日本のGDP発表データについては疑念を持っており、果たして実態に即した正しいデータなのかと疑っていて、中国のデータ以上に信用できないとすら思っています。そう思う理由としては中国では誰もが疑いの目を持ってデータを見ているのに対し日本では誰も疑わず、また発表時にどうしてこのような結果になったのかほとんど誰も分析しないからです。中国の場合は毎回必ずアナリストが何がプラス要因で何がマイナス要因になったのか、消費者物価の変動がどれほど影響しているのか、輸出入の変動はどうだったのか様々な角度で活発に議論され、また中国政府自身も毎回必ず分析所見を発表しています。
然るに日本の場合は一体何がどうなってこの数値になったのか全く改設されず、検証もほとんどされません。その上で私の肌実感からも程遠い数値が毎回出されており、さらに私個人として非常に信じられないのは都道府県別GDPこと県民経済計算が四半期毎に出されていないどころか、隔年でしか調査発表されていない点です。中国は省・市別GDPを四半期毎に発表しており、数字が改ざんされている可能性を考慮してもある程度の傾向は見て取ることが可能です。
恐らくですが、今年Q1の日本のGDPは実質的にはマイナスだろうと考えています。理由は確定値をここまで下げているからで、改竄した値を次期以降にやや実態に近づけるための処置に見えることと、今の日本経済は実質的に経済力や国際競争力ではなく為替変動ですべて決まると思うからです。
もともと日本人というかアジア人は全体的に統計が下手ですが、今の日本の経済統計指標は私から見て全く宛てにならず、むしろ時期毎に改ざんされている可能性が高いのではとすら思います。しかもそうした改竄されたデータを基にあれこれ政策を立てるのだからうまくいくはずもなく、出生率とかに関してもいくらか怪しんでみた方がいいというのが個人的な意見です。
あとまたマッドシティこと松戸市で一般人のアパートが銃撃されるという事件が起こったそうですが、ぶっちゃけ事件の起きた場所は前に潜伏していた箇所からめっちゃ近く、リンク先の記事の写真からも大体どの辺か特定できるくらいなため個人的にはめっちゃ興奮しました。いろんなことがあるけど、私、この街大好きです。
・実質GDP年率1.0%増に下方修正 1~3月改定値 (日経新聞)
そんな数あるニュースの中で私が今日一番気になったのは上記の日本のQ1GDP確定値に関するニュースです。真面目に深く問いたいのですが、このニュースを見て日本人は誰も何も疑問を持たないのか、仮にそうだとしたら私はとしては信じ難く、日本の将来に対しても先行きは暗いと言わざるを得ません。随分偉そうな口をきいていると思われるかもしれませんが、決して挑発目的ではなくこれは私の本心です。
果たして記事をきちんと読んでいる人がいるのかわからないため簡単に記事内容を説明すると、GDPというのは基本的にまず測定機関から約1ヶ月後くらいに速報値が出され、その後2~3ヶ月後によりデータを整備した確定値が出されます。今回発表されたのはQ1(1~3月)GDPの確定値ですが、年率プラス1.0%という数値以上に自分が驚いたのは、速報値の年率2.2%から大きく数値が変わっているという点です。伸び幅で考えれば2分の1以下で、これでは一体速報値とは何だったのかと疑いたくなる内容です。
・ユーロ圏:1-3月GDP、前期比0.6%増に上方修正-内需主導(ブルームバーグ)
いくら数値が変わったとはいえ絶対値では約10ポイントの差に過ぎないという方もおられるかもしれませんが、速報値と確定値でここまで開きのある数値が出されるなんて私からしたら信じがたく、実際に今日たまだま同じく発表されたユーロ圏の同期GDPは速報値が前期比0.5%だったのに対し確定値は同0.6%でその差はわずか0.1ポイントに過ぎません。通常の速報値と確定値の差と言ったら大体この程度で、速報と確定で10ポイント以上も変わるなんていうのは本当に起こりうるのか、はっきり言ってしまえばどっちかが作為的に数字がいじくられているのではという疑いを持ちます。
中にはビッグデータの統計だからありうるという人もいるかもしれませんが、仮に同じことが中国で起きたら果たして大衆はどう反応するでしょうか。中国のGDP発表で速報と確定で2倍も開きがあったとしたら、それ見たことかと恐らく多くの日本人がこれだから中国のGDPは全く信用できないと口汚く罵ることが目に見えています。
中国のGDPについては私の立場から言ってもいくらか数字が弄られているというのは間違いない事実で、地方別GDPを合計したら毎回確実に全国GDPを上回る結果となることがその証左です。しかし国家発表のGDPと地方発表で異なるということは中国政府も認識しており、実態に即したデータを出すよう中央は各地方に要求している点では私はまだマシだと思います。日本の場合は発表されるデータに対して誰も疑問にすら思わないのですから。
ここだけの話、私はかねてから日本のGDP発表データについては疑念を持っており、果たして実態に即した正しいデータなのかと疑っていて、中国のデータ以上に信用できないとすら思っています。そう思う理由としては中国では誰もが疑いの目を持ってデータを見ているのに対し日本では誰も疑わず、また発表時にどうしてこのような結果になったのかほとんど誰も分析しないからです。中国の場合は毎回必ずアナリストが何がプラス要因で何がマイナス要因になったのか、消費者物価の変動がどれほど影響しているのか、輸出入の変動はどうだったのか様々な角度で活発に議論され、また中国政府自身も毎回必ず分析所見を発表しています。
然るに日本の場合は一体何がどうなってこの数値になったのか全く改設されず、検証もほとんどされません。その上で私の肌実感からも程遠い数値が毎回出されており、さらに私個人として非常に信じられないのは都道府県別GDPこと県民経済計算が四半期毎に出されていないどころか、隔年でしか調査発表されていない点です。中国は省・市別GDPを四半期毎に発表しており、数字が改ざんされている可能性を考慮してもある程度の傾向は見て取ることが可能です。
恐らくですが、今年Q1の日本のGDPは実質的にはマイナスだろうと考えています。理由は確定値をここまで下げているからで、改竄した値を次期以降にやや実態に近づけるための処置に見えることと、今の日本経済は実質的に経済力や国際競争力ではなく為替変動ですべて決まると思うからです。
もともと日本人というかアジア人は全体的に統計が下手ですが、今の日本の経済統計指標は私から見て全く宛てにならず、むしろ時期毎に改ざんされている可能性が高いのではとすら思います。しかもそうした改竄されたデータを基にあれこれ政策を立てるのだからうまくいくはずもなく、出生率とかに関してもいくらか怪しんでみた方がいいというのが個人的な意見です。
2017年6月6日火曜日
紫式部の人物評
紫式部が会ったこともない清少納言を非常に悪く言っていたことは有名ですが、この発言の根拠とされるのは彼女自身が書いたと言われている「紫式部日記」からです。平安当時ともなると産業力も高まってまだまだ貴重だったとは言え紙と筆を調達して日記を書く人間も増えていたものの、やはりその量、質でこの紫式部日記は第一級の宮中記録資料ともいえる代物で、藤原道長を始め当時の主だった人物の生の姿が生き生きと描写されています。
もっともそれを言えば枕草子も同じですが。
そんな紫式部日記について、とかく清少納言への人物評ばかり取り上げられますがもう一人個人的に面白いと思うのが和泉式部への人物評です。和泉式部もまた当時第一級の歌人、随筆家であり、歴史の教科書では和泉式部日記という単語が出てきます。ただ私は彼女もさることながらその娘の小式部内侍が詠んだ、「大江山 生野の道も遠ければ まだふみもみず 天橋立」という百人一首にも収録された和歌が群を抜いてすごいと考えています、
話はその和泉式部に対する紫式部の人物評に戻りますが、具体的に言えば、「和歌や文才は認めるが、男性関係にだらしなさすぎる」ということを本当に書いています。実際、和泉式部日記では、「ああこの人のこと気になって夜も寝られないけど、身分違いだしどうしようもないわ私。ここは私から身を引くべきなんだけど、強引に迫られて困っちゃう♪ ちょっと気を引くために比叡山に行って尼になるとか言ってみたりとか……(実際行った)」みたいなかまってちゃんな内容が延々と書かれてあり、紫式部に限らず当時のほかの人からも、「面倒くさい女」と言われてます。
それだけに紫式部の人物評は決して間違っているものではないものの、「散々エロい小説書いてるお前が言うか!」と、私個人としてはツッコミたくなります。よく源氏物語は日本で初めての小説だと紹介されその事実に間違いはないものの、実態としては恋物語としての小説というよりかはレディース小説だと思え、紫式部については「日本レディース小説の祖」として扱うべきだとも思います。っていうか平安時代にレディース小説が成立していて、菅原孝標女(更級日記の作者)が子供時代に「続きが読みたくて読みたくてしょうがない」と激しくねだってたあたり、読者層もばっちり少女なのもレディース小説としての条件を備えています。
もっともそれを言えば枕草子も同じですが。
そんな紫式部日記について、とかく清少納言への人物評ばかり取り上げられますがもう一人個人的に面白いと思うのが和泉式部への人物評です。和泉式部もまた当時第一級の歌人、随筆家であり、歴史の教科書では和泉式部日記という単語が出てきます。ただ私は彼女もさることながらその娘の小式部内侍が詠んだ、「大江山 生野の道も遠ければ まだふみもみず 天橋立」という百人一首にも収録された和歌が群を抜いてすごいと考えています、
話はその和泉式部に対する紫式部の人物評に戻りますが、具体的に言えば、「和歌や文才は認めるが、男性関係にだらしなさすぎる」ということを本当に書いています。実際、和泉式部日記では、「ああこの人のこと気になって夜も寝られないけど、身分違いだしどうしようもないわ私。ここは私から身を引くべきなんだけど、強引に迫られて困っちゃう♪ ちょっと気を引くために比叡山に行って尼になるとか言ってみたりとか……(実際行った)」みたいなかまってちゃんな内容が延々と書かれてあり、紫式部に限らず当時のほかの人からも、「面倒くさい女」と言われてます。
それだけに紫式部の人物評は決して間違っているものではないものの、「散々エロい小説書いてるお前が言うか!」と、私個人としてはツッコミたくなります。よく源氏物語は日本で初めての小説だと紹介されその事実に間違いはないものの、実態としては恋物語としての小説というよりかはレディース小説だと思え、紫式部については「日本レディース小説の祖」として扱うべきだとも思います。っていうか平安時代にレディース小説が成立していて、菅原孝標女(更級日記の作者)が子供時代に「続きが読みたくて読みたくてしょうがない」と激しくねだってたあたり、読者層もばっちり少女なのもレディース小説としての条件を備えています。
2017年6月5日月曜日
書評「でっちあげ」、「モンスターマザー」
なんか最近Amazonの広告載せた書評ばかり書いていて自分がさも広告料目的で書いているかのように見えてきますが、ここだけの話Amazonから入ってくる広告料なんて雀の涙もいいところで、数ヶ月に一回500円程度が入ってくるという小学生の小遣いレベルのようなもんです。なおGoogle AdSenseならこの陽月秘話は4ヶ月くらいで1万円、企業居点なら2ヶ月くらいで1万円入ってきます。前にも書きましたが、ブログで金稼いで生活しようなんてよほどの知名度やテクニックがない限り、いくらか悪さしないと難しいと思います。
・福岡市「教師によるいじめ」事件
・丸子実業高校バレーボール部員自殺事件(どちらもWikipedia)
話は本題に移りますが、正直に言えば私は今の今まで福田ますみ氏の著作「でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―」と「モンスターマザー―長野・丸子実業『いじめ自殺事件』教師たちの闘い―」をこれまで読まなかったことを深く後悔しています。どちらも面白いルポルタージュであると噂には聞いていてそれとなく気になってはいたもののなかなか手に取らず、繁忙期が終わってプライベートでいくらか体力的にも余裕が出てきたことと、タブレットPC(HuaweiのMedia Pad)買って電子書籍が読みやすい環境となったこと、やたらと活字が読みたくなったことから、上記の二冊のうち文庫版が出ており安かった「でっちあげ」を先に購入して読んでみました。
なおよく人から「いつもたくさん本を読んでいるんでしょう?」と言われますが、実のところ普段はそれほど本を読まず、ネットで読む活字量は膨大ですが書籍の読書量はあまり人に言えるようなレベルではありません。むしろ冷凍たこ焼きを常備している友人の書籍購入量とかかなりやばい。
話は戻しますが、初めて「でっちあげ」を読んだ際は素直に衝撃を受けました。本当に数年ぶりかともいうべきページを読む手が止まらないという感覚を覚え一気に読み終えると、すぐそのまま「モンスターマザー」も、文庫版がまだ出てなく高かったものの迷わず購入しました。でもってこっちも鎧袖一触するかのように昨日一瞬で読み終え、今こうしてレビューを書いています。
各本の概要を簡単に説明すると、いわゆるモンスターペアレントに翻弄される学校現場を取り上げたノンフィクションのルポルタージュです。取り上げられた事件は冒頭に掲げた二つの事件、福岡市の「教師によるいじめ」とされた事件と、長野県丸子実業高校のバレーボール部員の自殺をめぐる事件で、どちらも目と耳と感覚と自分の常識すら疑いたくなるようなセンセーショナルな事件の実態を丹念な取材の基に詳細な形で描かれています。
どちらの事件でも共通している点としては、小学生児童と高校生生徒が学校で、しかも教師らからいじめを受けていたとセンセーショナルに全国で報じられた事件が実は、そもそもいじめと言えるような事実は初めから存在しなかったという点です。いじめがそもそも存在していないにもかかわらず、被害者とされた児童と生徒の親がさもいじめが既成事実であるかのようにマスコミ各社に喚き散らしたことで、周囲の教師や無関係の生徒が冤罪と言ってもよい激しい報道被害に遭い、実際に裁判にまでかけられてしまう(丸子実業高校の例では校長が「殺人罪」で刑事告訴までされた)という事態にまで発展します。
事件の大まかな概要については各Wikipediaの項目の中で紹介されておりあらかじめそれら記事を読んではいたものの、改めて福田氏の書籍を読んだところその事態の経過、振り回される教師たち、そして何より教師らを何の怨みがあってここまで追い詰めようとするのかと言いたくなるような、モンスターペアレントの異常極まりない所業の数々には息を飲みました。同時に、教師らの言い分は聞かずにモンスターペアレントの異常極まりない言動を真に受けて報じるメディアたち、さらには自ら支援を名乗り出て実際に裁判まで起こしてしまう自称人権派弁護士の数々など、果たしてこの国に理性はあるのかと誇張ではなく本気で疑いたくなるような事態の連続は、下手なミステリー小説などよりもずっと続きが気になり、ぐいぐいと引き込まれる内容となっています。
ただ、どちらも同じモンスターペアレントによる異常な騒動を取り上げられているものの、内容というか状況においてはやや差があります。具体的には「でっちあげ」の事件では担任教師単独が狙われた一方、学校や市の教育委員会はモンスターペアレントに屈し、教師をほとんど支援しないどころか彼の不利になる証言や行動までとってしまい、教師はよくこの状況を耐え抜いたと思うくらいの孤立無援の状況が続きます。もう一つの「モンスターマザー」の事件では、担任教師、部活顧問、学校校長、教育委員会、そして同じ部活の生徒が早くから生徒の親に問題があることを認識し、裁判となっても一致団結して協力して苦境を乗り越えています。
このようにモンスターペアレントに狙われた対象という意味では「でっちあげ」の事件の方が不憫この上ありませんでしたが、ことモンスターペアレントそのものでみるならば、「モンスターマザー」に出てくる人物の方が桁違いでした。「でっちあげ」は徐々に徐々に周囲がおかしくなっていきある日突然「殺人教師」に仕立て上げらえるという風に段階がありましたが、「モンスターマザー」に関しては初めからフルスロットルで、裁判で徐々に状況が不利になっていくにも関わらず変わらずに嫌がらせやわけのわからない主張を繰り返す有様で、どうして嫌がらせにここまで行動力を発揮できるのかと読んでるだけでも恐ろしさを覚えるレベルです。
このほかにも内容面で紹介したい話がたくさんありますがそろそろまとめに入ると、取り上げられた二つの事件はメディアや周辺から謂れのない批判を受けつつも、最終的には、特に「でっちあげ」の事件では奇跡的にも裁判でモンスターペアレントの主張が誤りであることが認められ、読後感も悪くなく終わりますが、こうした教師側の主張が認められる例は果たしてどれだけなのかという点が少し気になります。現実には謂れのないモンスターペアレントの批判に屈し、望まぬ担任交代や異動、そして実際にありましたが自殺に追い込まれる教師は日の目を見ないだけでたくさん存在すると思われ、それらの社会的影響を考えるうえでも福田氏の著作はいいきっかけになりました。
そもそも取り上げられている事件は最初のいじめ報道後、何年にもわたって裁判が繰り広げられており、その経過を最初から最後まで双方の関係者に取材しつつ一冊の本にまとめた福田氏のお手並みには舌を巻くというか恐れ入り、今の自分の中では日テレ報道部の清水潔氏と並び尊敬する記者に入ってきました。
その福田氏自身も独白部で語っていますが、「でっちあげ」の福岡市の事件に関わるきっかけとなったのは「児童に激しい暴力をかける殺人教師がいる」という他社の報道を追いかける形で取材したからで、それこそ自分も当時に一歩取材を間違えていれば、他社報道と現場取材との間に疑問を覚えなかったら、無実の教師を激しく糾弾する側に回っていたかもしれないと書かれていたのが特に強く印象に残っています。恐縮ながら私自身も過去の取材中に何度も、「もし自分が現地取材を怠っていたらどうなっていたのか」と思う経験が多々あり、正直他人事だとは思えないという体験があっただけに言いようのない気持ちを覚えます。
私は基本的に自分が買った本、読んだ本しかこのブログでは紹介せず、内容がそれこそ「総理」のようなクソみたいな本は紹介はしてもバナー広告はつけません。しかし今日紹介したこの二冊に関しては胸を張ってお勧めできる本で、もし興味があられればぜひ手に取っていただきたい本です。
・福岡市「教師によるいじめ」事件
・丸子実業高校バレーボール部員自殺事件(どちらもWikipedia)
話は本題に移りますが、正直に言えば私は今の今まで福田ますみ氏の著作「でっちあげ―福岡「殺人教師」事件の真相―」と「モンスターマザー―長野・丸子実業『いじめ自殺事件』教師たちの闘い―」をこれまで読まなかったことを深く後悔しています。どちらも面白いルポルタージュであると噂には聞いていてそれとなく気になってはいたもののなかなか手に取らず、繁忙期が終わってプライベートでいくらか体力的にも余裕が出てきたことと、タブレットPC(HuaweiのMedia Pad)買って電子書籍が読みやすい環境となったこと、やたらと活字が読みたくなったことから、上記の二冊のうち文庫版が出ており安かった「でっちあげ」を先に購入して読んでみました。
なおよく人から「いつもたくさん本を読んでいるんでしょう?」と言われますが、実のところ普段はそれほど本を読まず、ネットで読む活字量は膨大ですが書籍の読書量はあまり人に言えるようなレベルではありません。むしろ冷凍たこ焼きを常備している友人の書籍購入量とかかなりやばい。
話は戻しますが、初めて「でっちあげ」を読んだ際は素直に衝撃を受けました。本当に数年ぶりかともいうべきページを読む手が止まらないという感覚を覚え一気に読み終えると、すぐそのまま「モンスターマザー」も、文庫版がまだ出てなく高かったものの迷わず購入しました。でもってこっちも鎧袖一触するかのように昨日一瞬で読み終え、今こうしてレビューを書いています。
各本の概要を簡単に説明すると、いわゆるモンスターペアレントに翻弄される学校現場を取り上げたノンフィクションのルポルタージュです。取り上げられた事件は冒頭に掲げた二つの事件、福岡市の「教師によるいじめ」とされた事件と、長野県丸子実業高校のバレーボール部員の自殺をめぐる事件で、どちらも目と耳と感覚と自分の常識すら疑いたくなるようなセンセーショナルな事件の実態を丹念な取材の基に詳細な形で描かれています。
どちらの事件でも共通している点としては、小学生児童と高校生生徒が学校で、しかも教師らからいじめを受けていたとセンセーショナルに全国で報じられた事件が実は、そもそもいじめと言えるような事実は初めから存在しなかったという点です。いじめがそもそも存在していないにもかかわらず、被害者とされた児童と生徒の親がさもいじめが既成事実であるかのようにマスコミ各社に喚き散らしたことで、周囲の教師や無関係の生徒が冤罪と言ってもよい激しい報道被害に遭い、実際に裁判にまでかけられてしまう(丸子実業高校の例では校長が「殺人罪」で刑事告訴までされた)という事態にまで発展します。
事件の大まかな概要については各Wikipediaの項目の中で紹介されておりあらかじめそれら記事を読んではいたものの、改めて福田氏の書籍を読んだところその事態の経過、振り回される教師たち、そして何より教師らを何の怨みがあってここまで追い詰めようとするのかと言いたくなるような、モンスターペアレントの異常極まりない所業の数々には息を飲みました。同時に、教師らの言い分は聞かずにモンスターペアレントの異常極まりない言動を真に受けて報じるメディアたち、さらには自ら支援を名乗り出て実際に裁判まで起こしてしまう自称人権派弁護士の数々など、果たしてこの国に理性はあるのかと誇張ではなく本気で疑いたくなるような事態の連続は、下手なミステリー小説などよりもずっと続きが気になり、ぐいぐいと引き込まれる内容となっています。
ただ、どちらも同じモンスターペアレントによる異常な騒動を取り上げられているものの、内容というか状況においてはやや差があります。具体的には「でっちあげ」の事件では担任教師単独が狙われた一方、学校や市の教育委員会はモンスターペアレントに屈し、教師をほとんど支援しないどころか彼の不利になる証言や行動までとってしまい、教師はよくこの状況を耐え抜いたと思うくらいの孤立無援の状況が続きます。もう一つの「モンスターマザー」の事件では、担任教師、部活顧問、学校校長、教育委員会、そして同じ部活の生徒が早くから生徒の親に問題があることを認識し、裁判となっても一致団結して協力して苦境を乗り越えています。
このようにモンスターペアレントに狙われた対象という意味では「でっちあげ」の事件の方が不憫この上ありませんでしたが、ことモンスターペアレントそのものでみるならば、「モンスターマザー」に出てくる人物の方が桁違いでした。「でっちあげ」は徐々に徐々に周囲がおかしくなっていきある日突然「殺人教師」に仕立て上げらえるという風に段階がありましたが、「モンスターマザー」に関しては初めからフルスロットルで、裁判で徐々に状況が不利になっていくにも関わらず変わらずに嫌がらせやわけのわからない主張を繰り返す有様で、どうして嫌がらせにここまで行動力を発揮できるのかと読んでるだけでも恐ろしさを覚えるレベルです。
このほかにも内容面で紹介したい話がたくさんありますがそろそろまとめに入ると、取り上げられた二つの事件はメディアや周辺から謂れのない批判を受けつつも、最終的には、特に「でっちあげ」の事件では奇跡的にも裁判でモンスターペアレントの主張が誤りであることが認められ、読後感も悪くなく終わりますが、こうした教師側の主張が認められる例は果たしてどれだけなのかという点が少し気になります。現実には謂れのないモンスターペアレントの批判に屈し、望まぬ担任交代や異動、そして実際にありましたが自殺に追い込まれる教師は日の目を見ないだけでたくさん存在すると思われ、それらの社会的影響を考えるうえでも福田氏の著作はいいきっかけになりました。
そもそも取り上げられている事件は最初のいじめ報道後、何年にもわたって裁判が繰り広げられており、その経過を最初から最後まで双方の関係者に取材しつつ一冊の本にまとめた福田氏のお手並みには舌を巻くというか恐れ入り、今の自分の中では日テレ報道部の清水潔氏と並び尊敬する記者に入ってきました。
その福田氏自身も独白部で語っていますが、「でっちあげ」の福岡市の事件に関わるきっかけとなったのは「児童に激しい暴力をかける殺人教師がいる」という他社の報道を追いかける形で取材したからで、それこそ自分も当時に一歩取材を間違えていれば、他社報道と現場取材との間に疑問を覚えなかったら、無実の教師を激しく糾弾する側に回っていたかもしれないと書かれていたのが特に強く印象に残っています。恐縮ながら私自身も過去の取材中に何度も、「もし自分が現地取材を怠っていたらどうなっていたのか」と思う経験が多々あり、正直他人事だとは思えないという体験があっただけに言いようのない気持ちを覚えます。
私は基本的に自分が買った本、読んだ本しかこのブログでは紹介せず、内容がそれこそ「総理」のようなクソみたいな本は紹介はしてもバナー広告はつけません。しかし今日紹介したこの二冊に関しては胸を張ってお勧めできる本で、もし興味があられればぜひ手に取っていただきたい本です。
2017年6月4日日曜日
魔の収納椅子
自分自身ではあまりそのつもりはないのですが、皮膚が弱いのかよくダニに咬まれます。ダニは咬まずにその死骸やフンがアレルギーになるだけという人もいますがそんなのは眉唾で、実際には蚊に刺されるのと一緒でダニもヒトの皮膚を咬み、特に特徴的なのは一回に二箇所を咬むため赤い丸ポチの腫れが二つセットでできてたらダニだと思ってオッケーです。
日本国内にいた頃もリアルで疥癬(ダニが皮膚の下に潜る症状)になったこともありますが、マジであれは一回起こすと夜中に一睡もできないくらいかゆくなります、もし自分が拷問官であったら水攻めとかむち打ちのような無駄に労力かかるようなことはせず、安心手軽に疥癬にさせて自白に追い込むという手段を取っていることでしょう。マジで。
で、話は中国になりますが、中国のダニは明らかに日本のダニと比べて異常にパワフルです。私以外にもダニにかまれたという人は数多い上に、ゴキブリは日本より小さくて量も多くはありませんが、害虫全体でやたら体力があるというか蚊も下手すりゃ4月くらいから飛んできてブスブス刺してきます。
そんな中国だからこそ私もダニ対策には力入れており、夏場はよく布団を干したりシーツを洗ったりする傍ら、どうしてもダニが減らないと思ったら電気カーペットを布団の中に入れてフルパワーでスイッチオンしたりします。こうすると布団乾燥機のように布団の内側から熱によって乾燥させられるため、ほぼダニを一掃することができます。またこうした布団対策以外にも、こまめな部屋の掃除も効果があるため悩んでいる方はしょっちゅう掃除することをお勧めします。
で、話は本題ですが、私は昨年に上海へ戻ってきたばかりの頃、部屋に手ごろな椅子がなかったため暫定的に収納ボックスにもある椅子を購入して使っていました。最初のころはそうでもなかったのですが代替去年の秋口くらいから太ももや臀部あたりをしょっちゅうダニにかまれるようになり、布団をいくら対策しても効果がなく、でもって会社での就業中もそこまで痛むことはないので、もしかしてこの収納椅子が原因ではないかと疑いました。
かといって、その収納椅子は合板を組み合わせて外地にキルトを張り、天井部にクッションを付けただけの椅子です。真綿とかだったらわかりますがまさかこの椅子にダニが発生するとはと疑いつつも新たに藤椅子を購入してみたところ、自分でもびっくりするくらいダニに咬まれることがなくなりました。
その後、収納椅子は実質的にほぼ使わなかったのですが、最近リラックスチェアに座ってゲームをすることが増えたので投げ出した足を乗せるのにちょうどいい高さだったことと、大分時間がってるしかかと載せるくらいなら無害だろうとまた収納椅子を寄せて使っていたら、なんかえらいことになりました。
載せている間、はっきりと近くできるくらいに何か小さいものが私の足を上り、でもって裁縫針で刺したかのような痛みとともに、その痛む箇所にまた小さい丸ポチの腫れが浮かんできました。っていうか半年くらい使ってなかったのに何故まだ刺されるのか、マジで自分の目を疑いました。
真偽はともかく、この収納椅子が私の部屋の中でダニの繁殖源となっている可能性が高いと判断し、収納スペースのところにDVD-ROMとか小物をあれこれ入れていてそこそこ便利だとは思っていたものの、このまま置いておくとダニが繁殖する恐れもあることから思い切って捨てに行きました。それを実行したのは今日の昼過ぎでしたが、外のゴミ捨て場に持っていった直後、抱えていた二の腕のあたりが赤くかゆみだしてきて、一体俺はどんな椅子を持っていたのかと真面目に空恐ろしくなってきました。
それにしても収納椅子なくなってそこまで不便じゃないけど、やっぱり足を乗せる台がほしいです。昨日ニトリで、「夏でもこんな冷たく感じるのに冬に使ったらどうなるんだろう」と思う冷感夏蒲団買ったばかりですが、また来週も行って収納椅子でも買おうかな。
日本国内にいた頃もリアルで疥癬(ダニが皮膚の下に潜る症状)になったこともありますが、マジであれは一回起こすと夜中に一睡もできないくらいかゆくなります、もし自分が拷問官であったら水攻めとかむち打ちのような無駄に労力かかるようなことはせず、安心手軽に疥癬にさせて自白に追い込むという手段を取っていることでしょう。マジで。
で、話は中国になりますが、中国のダニは明らかに日本のダニと比べて異常にパワフルです。私以外にもダニにかまれたという人は数多い上に、ゴキブリは日本より小さくて量も多くはありませんが、害虫全体でやたら体力があるというか蚊も下手すりゃ4月くらいから飛んできてブスブス刺してきます。
そんな中国だからこそ私もダニ対策には力入れており、夏場はよく布団を干したりシーツを洗ったりする傍ら、どうしてもダニが減らないと思ったら電気カーペットを布団の中に入れてフルパワーでスイッチオンしたりします。こうすると布団乾燥機のように布団の内側から熱によって乾燥させられるため、ほぼダニを一掃することができます。またこうした布団対策以外にも、こまめな部屋の掃除も効果があるため悩んでいる方はしょっちゅう掃除することをお勧めします。
で、話は本題ですが、私は昨年に上海へ戻ってきたばかりの頃、部屋に手ごろな椅子がなかったため暫定的に収納ボックスにもある椅子を購入して使っていました。最初のころはそうでもなかったのですが代替去年の秋口くらいから太ももや臀部あたりをしょっちゅうダニにかまれるようになり、布団をいくら対策しても効果がなく、でもって会社での就業中もそこまで痛むことはないので、もしかしてこの収納椅子が原因ではないかと疑いました。
かといって、その収納椅子は合板を組み合わせて外地にキルトを張り、天井部にクッションを付けただけの椅子です。真綿とかだったらわかりますがまさかこの椅子にダニが発生するとはと疑いつつも新たに藤椅子を購入してみたところ、自分でもびっくりするくらいダニに咬まれることがなくなりました。
その後、収納椅子は実質的にほぼ使わなかったのですが、最近リラックスチェアに座ってゲームをすることが増えたので投げ出した足を乗せるのにちょうどいい高さだったことと、大分時間がってるしかかと載せるくらいなら無害だろうとまた収納椅子を寄せて使っていたら、なんかえらいことになりました。
載せている間、はっきりと近くできるくらいに何か小さいものが私の足を上り、でもって裁縫針で刺したかのような痛みとともに、その痛む箇所にまた小さい丸ポチの腫れが浮かんできました。っていうか半年くらい使ってなかったのに何故まだ刺されるのか、マジで自分の目を疑いました。
真偽はともかく、この収納椅子が私の部屋の中でダニの繁殖源となっている可能性が高いと判断し、収納スペースのところにDVD-ROMとか小物をあれこれ入れていてそこそこ便利だとは思っていたものの、このまま置いておくとダニが繁殖する恐れもあることから思い切って捨てに行きました。それを実行したのは今日の昼過ぎでしたが、外のゴミ捨て場に持っていった直後、抱えていた二の腕のあたりが赤くかゆみだしてきて、一体俺はどんな椅子を持っていたのかと真面目に空恐ろしくなってきました。
それにしても収納椅子なくなってそこまで不便じゃないけど、やっぱり足を乗せる台がほしいです。昨日ニトリで、「夏でもこんな冷たく感じるのに冬に使ったらどうなるんだろう」と思う冷感夏蒲団買ったばかりですが、また来週も行って収納椅子でも買おうかな。
登録:
投稿 (Atom)