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2020年10月15日木曜日

史上最も女性を見る目がなかった首相

 書くこともないので政治ネタですが、最近になって自民党の杉田水脈議員を引き上げたのは安倍前首相だったと知って、「ああやっぱ」と思いました。というのも安倍前首相はやばいくらいに人を、特に女性を見る目がないからです。参考までに安倍首相本人がかなりノリノリで「将来性がある」と言って引き上げた人材がこちら。

・稲田朋美議員
・杉田水脈議員
・河合克之議員
・河合杏里議員

 どいつもこいつも議員以前に人としてかなり致命的なくらい常識なり責任感の方面で欠けた人たちばかりで、なぜこんなやばい連中ばかり贔屓にして引き上げてたのか見ていて非常に不思議でした。
 また元をたどれば、人の嗜好にケチ付けるのは自分でもどうかと思いますが、「ワーストレディ」こと昭恵夫人を伴侶に選んだことは彼の政治家人生において最も致命的なミスと言わざるを得ません。実際森友問題が取り沙汰されて以降から安倍前首相の発言や判断が目に見えておかしくなっていき、自殺者も出すなど政権末期のレームダックを引き起こしたと私は見ています。

 このほかにも名前は余り有名じゃないけど在任中における総理秘書官らの悪評をかなり耳にします。実際にというか第一次安倍政権の頃も秘書官がかなり暴走したということを聞いており、どうもやばそうな奴ほどやたら側近にしたがる傾向があるように感じます。思うに、安倍前首相の前ではへーこらするけど、寵愛を受けるや周りに対して威張り散らす系の人間を取り立てようとする傾向がはっきり見えます。何故こうした人を取り立ててしまうのかというと、恐らく自分の目で見たことを信じ、周囲の人間の当該人物に対する批評や評価は逆に聞こうとしないタイプなのではないかと勝手に推察しています。

 また閣僚に関しては、岸田氏を外務大臣に据えるなどまだこっちは側近よりはマシだったとは思いますが、先ほどの稲田朋美議員を一時防衛相にしたなど、周囲が反対するにもかかわらず時にオートマチックの拳銃でロシアンルーレットをやろうとするかのような危険過ぎる判断を度々犯しています。この傾向はむしろ第一次安倍政権の頃の方が顕著で、自殺した松岡利勝元農水省の後任に、わざわざ選挙前に決定的なオウンゴールを決めてのけた赤城徳彦氏を据えるなど、やばいくらい人を見る目がありませんでした。しかもこの手の人選ミスの時は大概、周りが大反対する中で安倍前首相が自ら率先して、っていうか強引に押し通して決めるというパターンが多かったというから、なおさら始末に置けません。
 直近でも「ハンコ竹本」をIT担当相に据えており、わざと野党の捌け口でも作ってんのかと思うくらい人を見る目がありませんでした。

 安倍前首相がなんでこんなに人を見る目がなかったのかというと、私が考える背景としては前述のように、自分の判断を優先して他人からの評価や批評にあまり耳を傾けないこと、次におだてられたりするとすぐ相手を信用してしまう癖がはっきり見えます。この点は勝手な憶測で申し訳ないですが、お坊ちゃんゆえか若い頃に騙されたりした経験が少なかったんじゃないかと思います。まぁ若い頃に騙され続け、年とっても騙され続ける人も世の中いますが。
 またこれは後年ほど顕著になっていきましたが、先にも書いたように周りが反対すると逆に意固地になって自分の主張や考え、人事案を押し通そうとする傾向が激しくなっていきました。これは完全に加齢による傾向だと思え、特に第二次安倍政権前半のアベノミクスによる株価上昇を悪い意味で自分の成功体験として自信を深めたせいじゃないかと思います。

 あと個人的に安倍前首相にとって不幸だったのは、メディアもこの辺を人を見る目のなさをあまり指摘していませんでした。なので本人も本気で気づいていなかったのかもしれません。真面目に閣僚や側近人事、まぁ元をたどれば嫁選びの時点からかもしれませんが、その辺の人選は菅現首相辺りに一任しておけば後世の評価はもっと高かったかと思います。少なくとも私の中では、在任期間が史上最長であるということよりも、史上最も女性を筆頭にともかく人を見る目がなかった首相という印象の方が強いです。
 なお変な意味で対極的なのは、宇野元首相かもしれません。

 ちょこっとだけ最後に真面目な話をすると、安倍前首相の人を見る目のなさは現自民党の人材育成面では大きな禍根を残したと言わざるを得ません。「育成下手」と言われた小泉政権でも閣僚から安倍、福田、麻生の三人の首相を輩出したほか、故中川昭一などそれなりに知名度と実力を持った政治家を育成していました。
 しかし安倍政権では麻生氏を筆頭にベテラン優先というかかなり高齢の大臣が多く、一応今の菅総理は確かに輩出していますが、自民党内で安倍政権時に実力と知名度を高めた若手がどれだけいるかとなるとかなり少ないです。それだけに今の菅総理にはちゃんと将来性あって、常識も持った若手を今のうちにしっかり育成してもらいたいところです。

2020年10月14日水曜日

やっぱり増え続けている正規雇用者数

労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)8月分結果(総務省統計局)

 前にJBpressで「コロナで非正規雇用はずっと減ってるけど正規雇用者数はずっと増えてるよ(´・ω・ω・ω・ω・`)」という記事を書いて、「8月以降も増減幅は縮小するだろうけど多分前年同月比プラスが続くのでは」と予想しましたが、見事的中して見せました(=゚ω゚)ノ

 リンク先ページの詳細表を見てもらえばわかりますが、今年8月の正規雇用者数は前年同月比38万人増の3535万人で、今のところ3ヶ月連続増です。前月比ではちょい落ちているものの、8月は元々年間で落ち込みやすい時期なのでそれ自体は特に変だと思いません。なお背景は6月末にボーナスもらって7月から8月に辞める人が多いせいで、9月あたりから再び前月比プラスになるという傾向が多いです。

 自分の記事が効いたのか、8月の労働力調査に関してその統計結果を報じるメディアはあまり見ません。もっとも逆にそれはコロナの中で正規雇用者が増え続けているというこの奇妙な現象を取り上げるメディアもいないということで、それはそれで問題であるという気はします。実際にこの現象についていくつか仮説こそ私も出しているものの、はっきりと裏付ける根拠の証明にまでは至っていないだけに、もし知識ややる気がある人がいるならきちんと調べてもらいたいのが本音です。
 JBpressの記事でも書いたように、産業別の正規雇用者数のデータが公開されていればかなり参考になるのですが生憎そうした肝心なデータほど用意されておらず、未だに暗中模索するような状態です。ただ今回改めてデータを見返したところ、ちょっと気になるデータを発見しました

男:-10万
女:+46万

 上記数字はもちろん正規雇用者数のデータです。見ての通り、男性正規雇用者数は前年同月比で10万人減少した一方、女性はなんと40万という大幅増を記録しています。っていうかいつも女性の雇用がーとか言っているメディアは、何故この特筆すべき数字を取り上げないのか逆にこっちがイライラします。
 この数字から見ても、やはり何かしら特定の産業や業態に限って大幅な正規雇用拡大が進められているのではないかという気がしてなりません。日本にいない自分ですらこうやって取り上げているのに、日本にいるメディアは何をやっているんだと、自分もそんな調べてないけど上から目線でそんな風に思います。

2020年10月13日火曜日

非正規雇用へのボーナス、退職金訴訟の最高裁判決について


 今夜は高嶺響かノムリッシュについて書こうかと思っていたら、友人が上のニュースにつ入れ触れてきたので、仕方ないからこっちについて書きます。まぁ高嶺響に関しては、実は月華の剣士自体は遊んだことないんだけど。

 それで結論から書くと、詳しい判決理由なども見ていませんが、この判決結果については仕方ないのではと思う気持ちの方が私の中では大きいです。というのも私自身、長らく中国現地採用という日本の派遣とかと比べてもかなり扱いの低い立場で働いており、残業代は今まで一度たりとも取得したことはなく、ボーナスに関してももらえた年の数倍は一銭たりとももらっていません。
 ある時なんか年末になんかの調整で200元(約3000円)だけもらえて、「これでいいもの食べろってことかな(´・ω・`)」などとちょっと思い悩んだことがあります。

 ただこうした立場については私自身が志願してなったということもあり、別段不満を感じることはありません。むしろ逆にというか、私以上に優秀で学歴や職歴も高い中国人従業員が私以下の給与に甘んじている現状を見ていると、いろいろと申し訳なさを感じたりもします。

 現地採用ということで日本の同ポジションや職歴から考えれば、恐らく私はかなり低い給与額に抑えられています。何気に先ほど同じ仕事の作業速度や効率標準について調べましたが、誇張ではなく業界平均水準の倍以上で毎日仕事しており、この業界で長い同僚からも、「君、やばい水準に来ている(;´・ω・)」と言われていましたが、実際そうなんだなと今更ながら感じます。でも給与は低いです。
 ただ、中国で同じような仕事をしている中国人はもっと給与が低いです。やはり日本人ネイティブということで私に対して会社も少しは色を付けた給与を支払ってくれており、「中国にいる中国人<私<日本にいる日本人」的な構図の給与構成になってます。

 そうした現状、言い換えるならグローバルレベルでの人材価値競争を見ているしまさにそこに置かれているので、給与額については自分はむしろ恵まれているとすら感じます。逆を言えば、大半の日本人はよくもまぁあれだけ効率も悪く中身のない仕事であれだけいっぱい給与や福利厚生をもらえているなと、内心というか露骨に見下しています。単純に記者職一つ取ってみても、自分ほどアクセス数(=広告料)を安定的に稼げるライターなんて実際そんないないだろうと思いますが、それでも日本国内の恵まれた環境に気付かずに安い給与だと考える井の中の蛙がたくさんいることでしょう。

 その上で話を上に戻すと、先にも書いたように詳細な判決文こそ見ていないものの、今回の結果は当初締結した労働契約の規定に反してないのであれば、やはり仕方ないという気がします。というのもボーナスや退職金は日系企業ではそこにあるのが当たり前な慣習ではあるものの、そもそも労働法で支払いが義務付けられている報酬ではなく経営者のさじ加減一つで決まるものであり、それを他の正規雇用者がもらっているからとして一般的な制度のように扱って非正規にも払えというのは、やはりちょっと違うような気がするからです。
 それこそこの理屈を援用していまうと、その他の福利厚生の適用範囲も無限に広がってしまうような懸念も感じます。そしてそうした適用の徹底を突き詰めてしまうと経営の自由度を引き下げることになりかねず、どこで線を引くかと言ったらやはりここだろという風に私は思います。

 念のため言っておくと私自身は非正規雇用に対する待遇については一考の余地があると考えてはいますが、非正規雇用よりも正規雇用が日本は恵まれすぎてて、グローバル競争に打ち勝っていくためにも、むしろこっちの待遇をみんなして全力で引き下げろよという立場をとります。その上で非正規雇用に関しては、他人任せじゃなくてもっと自分たちで待遇改善に努力しろよと言いたいです。

 そういう意味では今回敗訴したとはいえ裁判を起こした当事者の方々は非常に頑張られていると思え、判決内容について私は仕方ないとは思うものの、当事者の方々については非常に残念であったろうという同情心を覚えます。
 しかし非正規雇用の代表である派遣雇用者に関しては知っての通り、私があれだけ協議や交渉において武器となるマージン率のデータを整理統計して公開したにもかかわらず、全くもって誰も活用しなかったのをみてもうあんま肩入れすんのはやめようと本気で思いました。っていうか見事に誰も会の調査を引き継こうともしないし、派遣雇用者自身も徒党を組んで待遇改善の活動もあまりしないしで、そりゃ大阪城みたく外堀をどんどん埋められてくよと感情を今持っています。

 最後にもう一回言うと、私から見て日本人の労働効率は飲食店一つとっても、もはや誰もオーダーを取りに来ず、客自らがスマホでオーダーを出して決済まで即完了する中国と比べ致命的なまでに低いと言わざるを得ません。にもかかわらず労働者の人件費は高いときたもんで、そんな勤務形態で今後も勝ち続けるなんて思う方が逆におかしく、はっきり言ってやれば日本国内の人件費は無駄に高いです。携帯電話代も無駄に高いけど。
 そうした背景から私は今後、正規雇用に対しても本気でグローバル人材競争にかけて報酬水準を引き下げていかないともう持たないと考えています。そのためにはそれこそまずボーナスと退職金の支給からやめろと言いたいわけで、そうした立場から今回の対象は非正規雇用者であったものの、「払え」っという判決じゃなくてよかったなとも思っています。

2020年10月12日月曜日

メディア記事の裏側

 日本も今人口調査やってるでしょうが中国もまさにそのシーズンで、自分も先ほど大家から外国人用の調査票をもらって記入しました。日本では何故かこの調査に抵抗する人がいるようですが、中立的な科学的調査であって思想的背景なんてまるで関係ないというのに、この調査を拒否しようとする輩はまともな神経をしているとは思えず、早く死んでくれた方が世のためだと本気で考えています。

テレビは斜陽?5年後の日本を映す中国メディア業界(JBpress)

 そういうわけで今日出た自分の記事ですが、この手のメディア業界記事は自分の友人が殊のほか好むこともあるのと、自分もメディア業界に片足突っ込んでいることから普段からよくチェックしており、この記事のネタなどは調べるまでもなく初めから把握していました。それだけあって執筆においては特に苦労はありませんでした。
 むしろネタが有り余っていたというか、本当は新聞業界もテレビ業界も本業が減収減益が続く中、不動産収入に頼る経営モデルとなっているということにも触れようと朝日新聞社のセグメント利益データも取得していたのですが、例によって文字数があっさり制限を超えたせいでそこまで書き切れませんでした。

 記事内容について特に補足することはなく、今回はあまり裏テーマとか設けずに素直に自分の主張と分析を盛り込んでいます。強いて言えば、ヤフコメを見る限りだとあまり反応が得られていませんが、菅総理が進めている通信料金の引き下げが実現した場合、これまでにないくらいテレビ離れが一気に加速すると断言します。この辺は中国に来ないと実感できないと思いますが、真面目に今は動画サイトがテレビ局の役割を完全に果たすようになってきており、番組制作者もこちら側で活動をするようになってきています。

 同じくヤフコメに着目すると、今回もまた「中国との比較なんて宛てになんねー」的なコメントを残す輩が見られますが、それにしてなんかみんなやたらと反論してくれてます。中でも、他の国はレーザー兵器に切り替えている中、日本は過去の栄光に頼って未だに火縄銃を使っているという例えを用いている人はなかなかわかりやすい表現の仕方で、次自分もこれ使おうとか思いました。
 このコメントの流れに関して、私自身はもっとヤジが来ると思ったのですが、この記事に関してはやたらと自分の主張に賛同する向きが多かったというか、概ね同意するようなコメントが多く、反論コメントには「現実を見ろ」的なツッコミが多くて逆にびっくりしました。

 こうなった理由を分析するとしたら、恐らく内容が業界分析ネタであっただけに、きちんとした文章を読めない輩は見出しの段階でもう読めなくなったからではないかと思います。そんなに難しいこと書いているつもりはないのですが、経済関係の話になると途端に日本語読めなくなる人は確実にいます。

 最後に蛇足として付け加えると、記事にも書いているようにテレビ業界市場はこれから成長する要素はほぼ皆無に近く、利益を伸ばそうものなら競合他社を潰すか、大規模なリストラを行うよりほかに道がありません。番組の海外販売ができるならともかく、かつての「風雲たけし城」ならともかく今の日本の番組で海外に売れるのはアニメと「半沢直樹」くらいでしょう。
 にもかかわらず、日本のテレビ業界は自分たちが斜陽産業にあるという自覚がなく、未だに社員も高収入を貪っています。真面目にこのまま改革しないならこれから5年から10年にかけてはっきりと彼らのいる世界が変わってくると思われ、かつての栄光も今やのような事態になると思います。

 新聞業界も同様ですが、日経新聞はこの辺というかネット方面の改革が割と成功しているものの、他のところはこれから不動産業が主業となっていくでしょう。将来、「不動産屋がどうして新聞を発行しているのか?」というトピックで語られるかもしれません。

2020年10月11日日曜日

左足首の痛みについて

 ここだけの話ですが、自分は歩行速度が極めて速いです。平均で言えば中国人は日本人より明らかに早いのですがそれ以上に自分早く、真面目に一般日本人と比べたら倍くらい早い気がします。実際に日本から来た人に上海を案内している時はいっつも「歩くの早い!」と言われますが、自分の方は自分で「こんな歩くの遅くて病気なのでは?」とリアルに考えていました。
 ただ歩く速度が速い分、歩き方は結構変な歩き方になっています。具体的にはかかとをほぼ付けずに前足部分のみで着地、踏みだし、方向転換の全部をやっているような歩き方で、そのせいか靴下もかかとが擦り切れることはほぼなく、逆に前足部分から薄くなっていきます。

 さてそんな私ですが実はしょっちゅう足の筋、具体的には見出しに掲げた左足首の外側付近を痛めることが多いです。一旦痛めると結構長引き、この間は革靴で歩くときなんかやや引きずるような感じで庇いながら歩くことから、歩行速度も急激に落ち込みます。
 一体なんで足のこの部分を痛めるのか。以前から疑問に思ってて考えた理由としては、

・歩くときに左足首に重心をかけ過ぎている
・何度も怪我してやや癖になっている

 この二つで、対策として右足に重心を傾けたりいろいろしましたが全然解決しませんでした。先月もこの左足の痛みが激しく歩くのも鬱陶しいくらいだったのですが、それ以上に地味に困ったのは自宅にいる時でした。
 というのも私は自宅パソコンを弄る時はよく、椅子の上に胡坐をかいているからです。その状態でこうしてブログなどを書いたり掲示板などを除いているのですが、左足が痛い時は胡坐の姿勢だと足首が曲がるため座っているだけでも痛く、「一体どうしてこんな痛いんだろう。っていうか胡坐の姿勢って結構足首曲がるもんだな」などと考えていたら、

「あれ、もしかして椅子の上に胡坐かいて足首を思いきり曲げているから筋痛めてるんじゃないの(。´・ω・)?」

 という天啓が突然ピカーンと降りてきました。
 実際にというか胡坐の状態だとよく左足を下にして、思いきり体重かけていました。でもって左足首もまさに痛む外側部分が大きく曲げられる形で体重がかけられつづけており、もしかしたらこの姿勢が良くないんじゃないのかと初めて気が付きました。
 この事実に気が付いた後、試しに椅子の上に胡坐かくのをやめてみたら自分でもびっくりするくらい左足の痛みがなくなりました。てかやっぱ原因は椅子の上での胡坐にあったようです。

 そういう言わけで今は椅子の上に普通に座る姿勢でパソコンを弄っていますが、やはり胡坐をかきたいという欲求にかられることがあります。今度パソコン用のデスク買うときは敢えて低い机にして、初めから胡坐スタイルでパソコン使うようなのにしようかなとも検討していますが、それはそれでまた足首痛めそうで悩ましいところです。

2020年10月10日土曜日

上杉謙信を何度も裏切り続けた男

 今日は土曜ですが中国では国慶節連休を増やすために休日を差し替えられた挙句の振替出勤日となり、普通に会社行って仕事していました。ソ連人民の敵であるうちの親父同様、割とワーカーホリックな一族ゆえか仕事があれば会社行くのは割と楽しいのですが、今年全然有休消化できてないから一週間くらい休みたいです。あとF-14作ってしばらくはもういいやと思ってたけど、またプラモ衝動買いしちゃったから作る時間が欲しいです。

佐野昌綱(Wikipedia)

 そういうわけで久々の歴史記事ですが、上記の佐野正綱って誰かと聞いてすぐ答えられる奴は多分いないと思います。っていうか自分もほんの30分くらい前に、「なんなんこいつ(;゚Д゚)」とばかりに初めて知ったくらいですし。
 では佐野昌綱とはどんな人物かというと、呂布奉先もびっくりなくらい上杉謙信に対し何度も裏切っておきながらその度に何度も許してもらったというウラギラーです。真面目に同一勢力に対する裏切り回数とその規模で言えば日本屈指かもしれず、それでいて天寿を全うしたのだからかなり半端ない奴です。

 佐野昌綱は北関東の豪族である佐野氏の一族として生まれ、成人後はその当主にもなっています。居城とする唐沢山城は現在の栃木県佐野市にあり、ここは例の佐野ラーメンで有名な佐野市ですが、今日これ以後は私の中だと「ウラギラーの街」として認知されると思います。

 さてこの佐野昌綱ですが、その名が歴史の表舞台に出てくるのは1560年、かの有名な上杉謙信の小田原城攻めの年です。この年、上杉謙信は関東の秩序回復と関東管領上杉氏の再興を掲げて越後から関東地方へと進出しました。この際、関東にいる諸将に対し、「ぼくと契約して、北条家をやっつけようよ」と激を飛ばし、これには佐竹氏を初めとする多くの勢力が馳せ参じ、佐野昌綱もこれに呼応する形で上杉家に恭順します。
 ただ佐野昌綱の上杉家への恭順後、その拠点である唐沢山城は割と立地のいい重要拠点であったことから北条氏から攻撃を受けます。この際に上杉謙信(名前は今回これで統一)は救援に馳せ参じて、佐野昌綱とともに北条方を撃退したそうです(異説あり)。

 ただその後、上杉謙信の小田原城攻めは失敗に終わり、武田信玄との信濃を巡る争いから上杉謙信が越後へ引き返すと、再び北条氏の圧迫が強まったことで佐野昌綱は今度は北条方に恭順します。この時の行動に関しては確かに上杉謙信の去った後、頼るべき相手もいないのだから北条家につくというのもよく理解できる話です。
 しかし、やはり唐沢山城は立地がいいというか要衝であったことから、信濃問題を片づけた謙信が関東に戻ってくるとこの地を奪回するため攻撃を仕掛けてきました。この時は冬の到来と唐沢山城の防御力もあって落城を免れ、佐野昌綱は上杉軍を見事撃退しています。この戦いの翌年も上杉軍は年明け後に唐沢山城を攻め込んでいますが、この時もまた見事撃退して、「上杉軍を二度も撃退した」ということで昌綱の知名度もバリューアップしたそうです。

 しかし相手はあの上杉謙信。二度撃退された後もやはり立地がいいせいか要衝と見られてまた唐沢山城は攻撃を受け、今度ばかりは上手くいかずに落城寸前まで追い込まれます。ここに至って佐野昌綱は再び上杉謙信に降伏し、謙信も昌綱のことを許しています。でもって謙信がまた越後に帰ると、まるでテンプレートの様にまた北条側に寝返りました。
 今度という今度は謙信も本気となってかなりガチで攻め込んできて、何度もある唐沢山城の戦い中でも最大の激戦となったそうです。追い込まれた昌綱は仲介者を通してまたも謙信に降伏し、謙信が越後に帰った後にまたも北条側に寝返っています。ただこの時の激戦に懲りたせいか、この次は上杉軍が接近してきただけでまたすぐ降伏し、さすがに謙信も昌綱にいろいろ懲りたのかこの時になってようやく人質を取るに至っています。人質は効果があったようで、昌綱もその後は上杉家に臣従を続けました。2年間だけだけど。

 2年後、昌綱が裏切った後にび上杉軍は唐沢山城を攻めるも、冬の到来によって一時攻略は中断したものの、インターバルを置いて再び攻め寄せると昌綱はまた謙信に降伏しました。でもって謙信もあっさりと許しちゃってます
 けどその後なんだかんだあってやっぱり昌綱は謙信を裏切って北条側にまた付き、上杉軍ももう何度目ってくらいに立地の良い唐沢山城を攻め込んだものの、またも冬の寒さによって攻略を断念し、その後1574年に佐野昌綱が死ぬまで北条側でい続けたそうです。

 上記の一連の流れは「唐沢山城の戦い」にまとめられていますが、一読して感じたのは「謙信いい人過ぎない?」っていうことと、「こんなS級ウラギラーがまだ日本に潜んでいたのか(゚Д゚;)」という感想でした。前述の通り、「謙信に攻め込まれる→降伏する→謙信が帰る→裏切る」をテンプレートの如く延々と繰り返しており、自分だったら途中で一族根絶やしにしても飽き足りないくらい怒り狂って処分したでしょう。伊達政宗あたりなら1回目の裏切りの時点でそれやってただろうし。
 まぁこの辺は関東の独特の価値観というか他の豪族に対し寛容さなどを見せる外交的配慮もあったのだと思いますが、それにしても何度となく裏切り、何度となく上杉軍を撃退しているあたりはさすがなものです。そういう意味では「日本の呂布奉先」と言ってもいいくらいな人物で、こんな面白い奴がいたことを今まで知らなかったのが恥ずかしいとともに、まだまだ探せばこういう人物に巡り合えるものだと妙に今興奮しています(;゚∀゚)=3ハァハァ

2020年10月8日木曜日

中国のある団地の立地の良いマンションの末路

 先日ある知人から聞いた話です。
 中国では団地のことを「小区」と呼びますが、実際に一か所の土地に十棟以上のマンションを集中して建築した上に周りを塀で囲い、敷地内外を結ぶ出入り口に警備員を置くなどすることが一般的であり、団地そのものが一つのエリアとして成り立っています。ただそれこそ土地に目いっぱい建物を建てようとすることから、棟によっては日当たりがよくなかったり、出入り口からやたら離れていたりなどとそれなりに差があります。それだけに、条件のいいマンションは他のマンションに比べ高値で取引されます。

 友人から聞いた小区もまさにそんな感じで、完成時に何棟もあるマンションが一斉に分譲へ出されたそうです。そこでもやはり日当たりや方角などの面でいい悪いがはっきりしていて、確か東側の一番端にあるマンションが最高値を付けたそうなのですが、分譲から数年経った後、転売価格が一番安くなっているのもそのマンションだそうです。

 最高値が何故最安値へと変貌したのか。理由は部屋を購入した層にありました。

 そのマンションは区画内で最も人気であったことから、投資目的で購入する人が多かったそうです。無論、これら購入者は投資目的で購入したのであり自分たちは既に別の家を持っているためそのマンションには済まず、値段が上がって転売するまでの間は賃貸へと出していました。こうしたオーナーがそのマンションには多かったことから、他のマンションと違ってそこだけ賃貸入居者の比率が高くなったそうです。
 やはり自分の家に住んでいる人と、賃貸入居者では住宅に対する意識が違います。特に中国にはリアルにバーバリアンみたいな入居者も少なくないだけに、その最高値だったマンションは共有設備部分が荒れに荒れ、また住んでいる人同士で諍いも絶えなかったりするなど、同じ区画の他のマンションと比べて明らかに環境で劣ることとなったわけです。その結果、値段も他のマンションよりも落ちていったというオチでした。

 この話はなかなか興味深いというか日本でもありうるなと自分は感じました。初めから賃貸用のマンションとして作られているならともかく、持ち家用として作られたものの投資目的で購入する層が多かった場合は賃貸入居者が多くなり、入居者によっては荒れる一因となります。そもそも投資・転売目的で購入するオーナーであれば建物の修理や保善に対する意識はあまり高いとは言えず、そうした方面の計画や話し合いについても非積極的となりうる可能性もあり、賃貸入居者に至ってはそんな意識なんて初めからゼロです。

 そういう意味では全部が全部というわけではありませんが、その建物の入居者やオーナーの構成は団地においてはかなり重要であるということと、投資目的で買われることが多いマンションには要注意であるように思います。自分のような賃貸入居者にとっても、流れ者が多く住むマンションというのはやはり気を付けた方がよさそうです。