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2020年10月13日火曜日

非正規雇用へのボーナス、退職金訴訟の最高裁判決について


 今夜は高嶺響かノムリッシュについて書こうかと思っていたら、友人が上のニュースにつ入れ触れてきたので、仕方ないからこっちについて書きます。まぁ高嶺響に関しては、実は月華の剣士自体は遊んだことないんだけど。

 それで結論から書くと、詳しい判決理由なども見ていませんが、この判決結果については仕方ないのではと思う気持ちの方が私の中では大きいです。というのも私自身、長らく中国現地採用という日本の派遣とかと比べてもかなり扱いの低い立場で働いており、残業代は今まで一度たりとも取得したことはなく、ボーナスに関してももらえた年の数倍は一銭たりとももらっていません。
 ある時なんか年末になんかの調整で200元(約3000円)だけもらえて、「これでいいもの食べろってことかな(´・ω・`)」などとちょっと思い悩んだことがあります。

 ただこうした立場については私自身が志願してなったということもあり、別段不満を感じることはありません。むしろ逆にというか、私以上に優秀で学歴や職歴も高い中国人従業員が私以下の給与に甘んじている現状を見ていると、いろいろと申し訳なさを感じたりもします。

 現地採用ということで日本の同ポジションや職歴から考えれば、恐らく私はかなり低い給与額に抑えられています。何気に先ほど同じ仕事の作業速度や効率標準について調べましたが、誇張ではなく業界平均水準の倍以上で毎日仕事しており、この業界で長い同僚からも、「君、やばい水準に来ている(;´・ω・)」と言われていましたが、実際そうなんだなと今更ながら感じます。でも給与は低いです。
 ただ、中国で同じような仕事をしている中国人はもっと給与が低いです。やはり日本人ネイティブということで私に対して会社も少しは色を付けた給与を支払ってくれており、「中国にいる中国人<私<日本にいる日本人」的な構図の給与構成になってます。

 そうした現状、言い換えるならグローバルレベルでの人材価値競争を見ているしまさにそこに置かれているので、給与額については自分はむしろ恵まれているとすら感じます。逆を言えば、大半の日本人はよくもまぁあれだけ効率も悪く中身のない仕事であれだけいっぱい給与や福利厚生をもらえているなと、内心というか露骨に見下しています。単純に記者職一つ取ってみても、自分ほどアクセス数(=広告料)を安定的に稼げるライターなんて実際そんないないだろうと思いますが、それでも日本国内の恵まれた環境に気付かずに安い給与だと考える井の中の蛙がたくさんいることでしょう。

 その上で話を上に戻すと、先にも書いたように詳細な判決文こそ見ていないものの、今回の結果は当初締結した労働契約の規定に反してないのであれば、やはり仕方ないという気がします。というのもボーナスや退職金は日系企業ではそこにあるのが当たり前な慣習ではあるものの、そもそも労働法で支払いが義務付けられている報酬ではなく経営者のさじ加減一つで決まるものであり、それを他の正規雇用者がもらっているからとして一般的な制度のように扱って非正規にも払えというのは、やはりちょっと違うような気がするからです。
 それこそこの理屈を援用していまうと、その他の福利厚生の適用範囲も無限に広がってしまうような懸念も感じます。そしてそうした適用の徹底を突き詰めてしまうと経営の自由度を引き下げることになりかねず、どこで線を引くかと言ったらやはりここだろという風に私は思います。

 念のため言っておくと私自身は非正規雇用に対する待遇については一考の余地があると考えてはいますが、非正規雇用よりも正規雇用が日本は恵まれすぎてて、グローバル競争に打ち勝っていくためにも、むしろこっちの待遇をみんなして全力で引き下げろよという立場をとります。その上で非正規雇用に関しては、他人任せじゃなくてもっと自分たちで待遇改善に努力しろよと言いたいです。

 そういう意味では今回敗訴したとはいえ裁判を起こした当事者の方々は非常に頑張られていると思え、判決内容について私は仕方ないとは思うものの、当事者の方々については非常に残念であったろうという同情心を覚えます。
 しかし非正規雇用の代表である派遣雇用者に関しては知っての通り、私があれだけ協議や交渉において武器となるマージン率のデータを整理統計して公開したにもかかわらず、全くもって誰も活用しなかったのをみてもうあんま肩入れすんのはやめようと本気で思いました。っていうか見事に誰も会の調査を引き継こうともしないし、派遣雇用者自身も徒党を組んで待遇改善の活動もあまりしないしで、そりゃ大阪城みたく外堀をどんどん埋められてくよと感情を今持っています。

 最後にもう一回言うと、私から見て日本人の労働効率は飲食店一つとっても、もはや誰もオーダーを取りに来ず、客自らがスマホでオーダーを出して決済まで即完了する中国と比べ致命的なまでに低いと言わざるを得ません。にもかかわらず労働者の人件費は高いときたもんで、そんな勤務形態で今後も勝ち続けるなんて思う方が逆におかしく、はっきり言ってやれば日本国内の人件費は無駄に高いです。携帯電話代も無駄に高いけど。
 そうした背景から私は今後、正規雇用に対しても本気でグローバル人材競争にかけて報酬水準を引き下げていかないともう持たないと考えています。そのためにはそれこそまずボーナスと退職金の支給からやめろと言いたいわけで、そうした立場から今回の対象は非正規雇用者であったものの、「払え」っという判決じゃなくてよかったなとも思っています。

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