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2022年3月15日火曜日

封鎖措置下の上海

年金受給者に5000円の給付金が唐突に提案される…国民の玉木さん「賃金上昇の恩恵が受けられない若い人にも配らないとおかしい」(ハムスター速報)

 真面目に上のニュースを見た時はわが目を疑いました。マジでここ5年間で言えばアベノマスクと並んで、「本気で日本はもう落ち続けるだけかもしれない」と感じる内容でした。誇張ではなく、この案に提唱、賛成する人間は将来の禍根にしかならず、この後生きていても人の足を引っ張り続けることしかしないと思えます。

 話は本題ですが、ウクライナ問題のせいで全く報じられませんが、今中国で「バイオハザードアウトブレイク」みたいな状態になっています。
 ちなみにゲームの方のバイオハザードアウトブレイクは初代からコード・ベロニカまでのラジコン操作方式の作品に連なり、本編以上に武器弾薬が制限されるなど地味にめちゃ難しくて怖いゲームでしたが、一番怖いのはタイラントですら平気で薙ぎ倒すラクーン市民たちだというゲームでした。

 話を本題に戻しますが、中国で広まっているのはTウイルスではなくコロナで、上海もこの2週間くらいは数人から数十人単位ですが、毎日新規感染者が出ています。日本と比べたら些細な数字ですがこれまでは実質的にゼロコロナをほぼ達成していただけに、明らかに前とは異なる状況です。
 こうした状況を受けて上海市でも不要不急の外出が制限され、商業ビルを含む多くの施設で営業停止命令が出たため、自分も昨日から自宅で仕事しています。また急に団地閉鎖とかにあったらまずいので、昨日は切れかかっていたお米を買うため夜中にチャリで急ぎお米を買いに行きました。

 先ほど知り合いから回ってきた情報によると、私の住んでいるエリアも閉鎖されるのか、「明日から明後日にかけて団地の外には出るな」みたいなお触れが回ってきました。でもって団地内住民はPCR検査を2日連続で受けろとか書かれてありましたが、外国人の自分も受けられるのか、っていうかPCR今までやったことないからマジわかんないみたいな状態でそこそこ面倒です。
 幸い、食料に関しては昨日にお米と一緒にある程度買っており、今日もしばらく食えるようシチュー作ったのであんま困らなそうです。でもって仕事忙しいから時間的に外出する余裕もないので2日間程度なら平気ですが、長引くとなんかいろいろ面倒そうです。何気にこの前買ったゲームも、あんま楽しくなかったから籠っていても楽しくなさそう。

 それにしても昨日今日と自宅勤務で買い出し以外だと一切外に出てないため、時間の感覚がやや曖昧です。昨夜も夜中割と元気であんま楽しくなかったこの前買ったゲームを「(゚д゚)!(゚д゚)」みたいな感じで遊んでましたし、動かない分だけ体力余っている感覚あります。通勤しない分、始業時間ギリギリまで寝られるし。
 ただ体力は有り余っていても仕事は減りません。最近、マジでこの世のすべてが自分を殺しにかかってきているのではないかと思うくらい仕事が多く、無茶な依頼してきた相手に「常識的に考えろよ(・ω・)」とだけ書いたメールをマジで送り返すなど、周囲から止められるくらいメールが刺々しくなってきています。あんま頭使わなくて済む内容だから、疲労はそんな感じないけど時間がともかく足らない。あとゲームしたい。

2022年3月14日月曜日

またヤクザ

ヤクザより凶暴?素人相手に拳銃をぶっ放し青龍刀を振り回す中国人マフィア(JBpress)

 前回の配信記事に続いてまた中国人マフィアについての記事を出しました。なんでヤクザ続いたのかというと、普段の仕事が忙しくて全く取材とかできないからです。なので手軽でパパっとできて、確実にアクセス稼げるのでヤクザにしました。
 どうでもいいけど自分の中でヤクザというと「平成の怪物」が真っ先に出てきます。

 記事内容に関しては追加で解説する点はなく、友人などから聞いた中国人マフィアとの違いをただ羅列しただけに過ぎません。内容で言えば前回の記事は外部専門家のコメントを引用したり、歌舞伎町の昔の姿を紹介したりしている点で今回よりずっと優れており、今回は本当に逃げの一手のような記事に過ぎません。正直あんまり誇れない。

 記事末尾にある中国メディアからの日本のヤクザに関する取材は本当にあったことで、当時中国語で昔と今の日本人のヤクザ観について語り、その語った内容は中国メディアに確か掲載されました。確か当時のブログ記事にも書いていますが、海外メディアの方が日本のヤクザについてかなり突っ込んだ部分まで分析を紹介しており、意外とこういうアングラ系の研究は海外の方が進むのではないかと当時思いました。

 何気にこの辺は専門の社会学の話に入ってきますが、ローカルすぎる文化というのはかえって土着の人間にはその特徴が見えず、外部の異邦人の方が特殊性や傾向に気付きやすい点があり、単純に地元とよその比較をするだけでも研究として成り立ちます。
 先日の記事にも重なりますが、自分も今回の記事を書いてて初めて、「なんでヤクザはスーツを着るんだ?」という疑問にはたと気が付きました。日本で初めてスーツを着て、流行らせたヤクザは誰なんだとかも気になってます。青山商事の人とかに聞いたら教えてくれるだろうか。

 なお現在仕立て中の自分のスーツで、内側の左胸部分に名前の刺繍はいるかと聞かれて、なんか小学生っぽいなと思っていらないと答えたのですが、あとから考えてみたら好きな言葉を入れられるんだったら刺繍してもらえばよかったかもとちょっと思いました。
 具体的には、「Mig-29」とか「Futonga-Futtonda」、「GDP」、「Shigaraki-Yaki」など、見た人間がやばい奴だと感じるような単語入れてもらえば個性が出てよかった気がします。さすがに「Yakuza」はまずいかとは思ったほか、「Yakult」なら飲料じゃなくて衣類だから商標的にもギリセーフかななどとも考えています。

2022年3月13日日曜日

円安が深刻(´・ω・)

 このところ日本のあちこちで値上げラッシュが続いていますが、主原因は原油価格の高騰で間違いないものの、地味に大きな要因として円安の進行もあります。現在1米ドル当たり約117円で、110円前後だった時代が遠く感じる有様ですが、意味にこの円安は自分にとっても深刻です。

 というのも、自分の給与は全額人民元で得ているため、日本円換算だと為替の変動の仕方によってその価値が大きく変わってくるからです。自分のイメージでは1元当たり大体15円くらいというイメージを長らく持っていたのですが、現在のレートだと18.5円になってて、ガチで為替の動きによっては100万円単位で価値が動くようになってきています。
 もっとも円安なのだから自分にとっては有利となるのですが。

 なお自分が最初に上海で新聞記者やってた頃の為替は1元当たり12.5円くらいで、あの頃は日本円換算でガチで年収が200万円切っていました。外国で働くというのは、こうした為替リスクに常に向き合うこととなり、人によっては円安の頃に中国に来て、円高になってから帰任する悲劇のような人もいます。

 以上のような話を友人に昨夜話したところ、「そんなの言ったら、今ロシアに駐在していてルーブルで貯金持ってる人なんかどうなんだよ」と言われました。あっちはリアルで0か1かの瀬戸際であるだけに、人民元で円安どうこう騒いでいる自分がなんか情けなくなりました(´・ω・)

2022年3月12日土曜日

ヤクザスーツ

 とうとう2着しかないスーツの片方のズボンが尻のところで擦り切れたので、さすがにまずいと思ってスーツの調達に動きました。調べてみたら案外家の近くで日系のオーダーメードスーツ屋があると知って、さっそく今朝上海市内の「Suit Story」というお店に行ってきました。

 行ってみたところ、前情報の通り料金設定もわかりやすくまとめられており、店員も日本語で丁寧に対応していただき、これから仕立てに入るので最終入手まではまだ時間がかかるものの、とりあえず現地調達について目途が立ちました。
 何気にオーダーメードスーツ作るのはこれが初めてです。あと採寸の時にふくらはぎを一回測られて寸法出した後、「すいません、もう一回」と言われ測りなおされました。というのも、自分の体型に比してふくらはぎが異常に太かったため、測り間違えたのではと思われたそうです。職業柄からわかるのか、「自転車に乗っているのですか?」と見抜かれていました。

 採寸後は裏地などのデザインについてあれこれ打合せしたのですが、その際相手してくれた日本語使いの中国人店員さんに、「あの、変なことをお聞きしますけど……」と前振り打って、「なんで中国のヤクザはスーツ着ないんですか?」という問いをぶつけました。ぶつけた瞬間、店員さんも爆笑してました。
 この話、次の月曜にJBpressで出す記事でも触れているのですが、日本のヤクザと中国人マフィアの最大の見た目の違いはスーツ着用の有無です。中国人マフィアはどちらかというと日本の下っ端ヤクザが切るようなド派手で威嚇するような服を着ることが多く、折り目正しくスーツを着ることは香港マフィアを除きほぼ皆無です。この点について同僚に「中国のヤクザはフォーマルじゃないよね(´・ω・)」といったらそこそこ受けてました。

 話を戻すと、中国人店員さんによると確かに中国人マフィアはスーツを着ることはないそうです。というより、何故日本のヤクザはスーツを着るが伝統となっているのかが不思議だよねって話になっていきました。
 そこまで面白い話は期待してなかったのですが、この店員さんからはいい情報を得られました。店員さんによると、昔の中国マフィアの大物は基本的に中国の伝統服を着ることが多く、実際に「青帮」の昔の写真なんか見るとそんな感じです。こうした中国の伝統服は色合いなど、中国の皇帝をイメージして黄色が使われることが多かったそうで、そうした皇帝権力をイメージさせるために伝統服を着ることが多く、それが現代の中国人マフィアにも受け継がれてスーツが定着していないのではと言われました。納得感のある説です。

 もっともこの辺に関しては最初に書いたように、日本のヤクザがスーツを一般的に着用するのが変な伝統になっていると考えた方がいいかもしれません。この辺、一体いつからサラリーマン同様にスーツ着用がルール化したのかが気になるとともに、ヤクザが切るスーツに流行とかモードとかあるのかなと気になって仕方なくなってきました。


 さすがにヤクザスーツの歴史については書かれてないものの、流行や、立場的に着るべきスタイルなどについて取材された上の記事が出てきました。靴はクラリーノだとか、やっぱ妙に細かいルールとかあるようです。


 また楽天で検索かけたら上記の様にヤクザ向けなスーツもラインナップに入っています。こういうのを見ると、意外と日本のスーツ業界においてヤクザ向け消費需要はそこそこあるみたいです。
 機能的には恐らく一番求められてくるのは派手さを含む見た目でしょうが、防刃、防弾性能とかも求められてないのかが気になります。っていうかオーダーメードの際に具体的にどんな要求するのか、取材してみたいです。やっぱ「戦いやすい奴で!」とか言われるのだろうか。

 このように妄想を膨らませていたところ、ヤクザスーツのファッションショーとかないのかとまた変に気になってきました。やるとしたら名前は「東京ヤクザコレクション」とかになって、「威厳のある親分」、「頼りいなる若頭」、「仕事のできるインテリヤクザ」、「愛嬌だけで乗り切る下っ端」みたいな各キャラクターに合わせたスーツをモデルが着こなして出てきたりするのだろうかなどといろいろ気になります。ゲストには舘ひろし氏あたりが呼ばれるのだろうか。

 もっともこのご時世だからこんなイベント開けないに決まっているものの、ネタ的な意味で誰かやってみて、モデルもいかついプロレスラーとかが演じたら盛り上がるような気がします。また同時開催として、「東京サラリーマンコレクション」というイベントもやって、「仕事のできない若社長」、「パワハラ癖のある部長」、「異動寸前の課長」、「将来に不安を感じている新人」、「他社のスパイの係長」みたいなキャラクターでスーツを出すイベントとかあったら、自分も見に行きたいです。

2022年3月11日金曜日

時の行者

 先月はやたら購読している漫画の新刊が一斉に発売されたために多大な出費に見舞われましたが、中でも半年に1冊のペースで出ている長谷川哲也氏の「ナポレオン」の新刊は読んでていろいろと感慨深いものがありました。

 この漫画は自分が学生だった頃に連載が始められ、実に20年近くも連載が続けられています。それだけ時間かけられていることもあって、ナポレオンの生涯をつぶさに描いており、自分もこの漫画を通じて、ナポレオンのみならず彼を支えた元帥たち(あとフーシェ)がどういう人物だったのかを知りました。
 そんな漫画「ナポレオン」もいよいよ終盤に迫ってきており、今回出た新刊ではロシア遠征に失敗後、ロシアやドイツに追い立てられる形で首都パリを陥落させられ、皇帝を退位してエルバ島に流された後の彼の姿を描いています。エルバ島でナポレオンは学校や病院を建てたりするなど、意外とまともに領主生活をやってたようです。

 この巻ではそうしたエルバ島におけるナポレオン(ポーランド人の愛人とイチャイチャなど)の姿、それに「会議は踊る、されど進まず」で有名なウィーン会議の情景を描いており、戦闘シーンはほとんどないのですが、唯一の戦闘シーンがドイツ・ハンブルグにおける戦闘でした。
 この時、ハンブルグはナポレオンの義弟であり最優秀とも言われる元帥のダヴーが守っていたのですが、なんと彼はフランスが降伏し、ナポレオンが皇帝を退位した後もこの町を占領し、守り続けていました。降伏を促されても「信用できない」と突っぱね続け、包囲軍が何度攻めても追い返すもんだから、最後は彼が信頼するフランス軍の将軍を差し向けて「任務交代」という形で引き下げたそうです。

 主君が既に負けていながらも、彼自身は負けずに戦い続けたこのエピソードなどからも、「不敗のダヴー」と呼ばれています。
 そんなダヴーについて巻末のあとがきで作者は、「まるで全人類が滅んだ後も戦いを続ける機械のような男だ。『時の行者』みたい」という風な感想を述べています。

時の行者(Wikiepedia)

 ここで出てくる「時の行者」ですが、これは「三国志」でお馴染みの横山光輝による歴史漫画です。何気に自分が初めて触れた横山作品でもあり強く覚えているのですが、この漫画は上記の説明の通り、人類が死に絶えながらも機械同士が戦いを続ける未来で、人類のほぼ唯一の生き残りである主人公の少年がタイムトラベルをして、安土桃山から江戸中期までの歴史事件に遭遇するという漫画でした。
 具体的に遭遇する事件は多岐にわたり、由比正雪の乱から天一坊事件、さらには紀伊国屋文左衛門とも接触する話もあります。漫画界のストーリーテラーとして名高い横山光輝なだけあって非常に読みやすいこともさることながら、歴史を特定の人物や国を中心に追いかけるのではなく、事件単位で追いかけるという展開が今思うとよくできている気がします。

 前述の通り主人公は未来人で、タイムトラベルを繰り返して諸々の事件に遭遇します。何度もタイムトラベルしていることから日本国内では「浦島太郎みたく時間を越えて現れる時の行者」と認識されており、実際に各話ごとに年代やステージが一新され、共通して出てくる登場人物は非常に限られてきます。
 前述の通り、この漫画は唯一共通する登場人物である主人公を通して、歴史を事件単位で追いかけています。そのため全体の歴史の流れこそ把握し辛いものの、印象的な事件などが深く掘り下げられて紹介しており、自分の歴史好きもある意味ここから始まっています。

 こうした話の手法は自分が知る限りは他にはなく、改めて見て凄い構成の仕方だったと思えてなりません。でもって、長谷川哲也氏もこの漫画好きだったんだなという事実にいろいろ感じるところがあります。

 漫画の「ナポレオン」の話に戻ると、残りはいよいよ皇帝復位、そしてワーテルローだけとなってきました。どういう風にこの過程を長谷川氏が描くのか、既に今の時点でかなり楽しみです。

2022年3月10日木曜日

上海で感染者続出(;´・ω・)

 ウクライナ問題ばかり書くのもなんだしたまには箸休めに歴史記事でも書こうと思っていましたが、このところ上海で感染者が続出しているのでこっち書くことにします。

 続出していると言っても日本とは違って新規感染者数は一桁単位ですが、これまで上海を含む中国の各都市は、新規感染者が出ても1週間程度で収まるというか感染者が出なくなっており、感染がそのまま拡大し続けるということはありませんでした。しかし気温が上がって暖かくなってきた先週から数日ごとに新規感染者が出続け、今日も新たに感染者が出たと発表されたほか、市内各地で隔離措置が行われています。

 この隔離措置ですがかなりえぐく、感染者が寄っていた飲食店は確実に閉店にされ、また感染者が済んでいる団地は全住民が外出を規制されます。この規制というのは文字通り、入口から一歩も出られないという措置です。
 この間、団地の住人や感染者が寄っていた店に同じくらいの時間に来ていた人たちにはPCR検査が強制されます。何気に自分の同僚もこの巻き込まれ隔離にあって、ある日突然「団地から出られません(;´・ω・)」と連絡が来ました。当初は2日のみの隔離予定でしたが、その後のPCR検査で同じ団地から二次感染者が出たこともあり、同僚も含む全住人がそのまま2週間の隔離と相成りました。

 なお同僚によると、隔離1日目は団地内は出歩くことができたそうですが、二次感染者が出た二日目からは自宅のドアから出ることも禁止されたそうです。

 また先ほど回ってきた連絡によると、今夜12時から上海市と隣の蘇州市の通行は禁止されるとのことです。都市間移動を止める準ロックダウン的な措置が上海市でも行われるそうで、これは今までの上海にはなかった措置です。それだけ新株の感染力はこれまでと比べると強いんだなとか感じます。

 もっとも感染がどれだけ広がろうが対策がどれだけ行われようが仕事は待ってくれないので、昨日も今日も明日も自分はひたすらキーボードを叩き続ける毎日が続きます。昨日はまた扁桃腺が軽く腫れて鼻かむと血も混じっているくらい体調悪く、くっそ重たい仕事振られてめちゃブルーになり、会社で仕事中に「ふざけんな殺すぞこの野郎(#^ω^)」とぼやくくらい追い詰められてました。隣の中国人の女の子とか「なにこの日本人……(;゚Д゚)」とか思ってたろうな。

 ただその重たい仕事は今日見事に片づけ、増援(追加の仕事)も来なかったためちょっと状況は落ち着き、なんか今めちゃハッピーな気分です。明日も頑張って仕事しよう(´・ω・`)

2022年3月8日火曜日

ロシアの衝撃の弱さとまさかの台湾国家認定

 一部報道でプーチンはKGB出身なため軍事には疎く、それが今回のウクライナ戦争での展望判断を誤った原因だと指摘するものがありましたが、正直それはないなと思います。というのも開戦以前、現時点までウクライナがこれほど持ちこたえると予想していた軍事専門家は皆無に等しく、当事者であるロシアの軍人を含め、ここまでロシア軍が弱かったとは誰も考えていなかったでしょう。
 無論、ウクライナ人の想像を超えた粘り強さがロシアを大いに苦しめている点が最も大きいでしょうが、それでも軍事だけなら米国に次ぐとみられてきたロシアが、ウクライナ一国、しかも自らが戦端を開きキエフに距離的に違いベラルーシから進軍するという優位もアリながらこんな苦戦するなんて、下手すりゃ地球上の誰も想定していなかったでしょう。そういう意味ではプーチンが自軍の弱さに気づけなかったのも、二重の意味で同情心が湧きます。

 なんていうかイメージ的に、ドラゴンボールで言うとベジータくらい強いと思われていた奴が天津飯相手に大苦戦するような感じに思えます。いやまぁ天津飯は自分、好きだけどさ。

 あまり相手を侮り過ぎるのもよくないとは思うものの、軍事というのは「相手にしたらヤバイ」と思わせる恐怖感が非常に重要視されるだけに、今回のロシア軍評価の失墜はそれ一つとってもロシアにとっては大きな痛手でしょう。何気に自分もプラモで作ったSu-34(フルバック)がスティンガーでバカスカ落とされていると聞き、ロシア製航空機はイーグル以下という話もなんか信じちゃいそうです。
 と同時に、ロシアからフランカー(Su-27とSu-35)を買ってて実質的に主力戦闘機としている中国も、このロシアの惨状にかなり驚いているんじゃないかと思います。このウクライナ戦争の教訓をもとに、台湾にスティンガーをあらかじめたくさん配備しておけば意外と防空行けるんじゃないかと自分も思えてきました。

 その中国ですが、このロシア軍のあまりの弱さにロシア本国以外で恐らく最も衝撃を受けている国ではないかと思います。そもそも中国は今回のロシアのウクライナ侵攻をあらかじめ知っていたとされ、ロシアがウクライナを併合するムードで台湾にプレッシャーをかけることが織り込み済みだったからこそ、開戦当初に公式で「強い相手にケンカは売るべきじゃない( ー`дー´)キリッ」と発表し、露骨に日本や台湾に圧力をかけてきていました。
 ところが国際社会が文字通り一致団結してロシアを非難して制裁に動き、ロシア軍も当初想定していた作戦を全然遂行できずになってくると、変にロシアの立場に立って中国も批判の矢面に立たされる可能性が出てきたためか、ここにきてロシアとウクライナに仲裁をやろうかと申し出るなど、露骨にひよった態度に切り替えてきました。ロシア側に大きく寄り、ロシアに正当性があるようなことを言っていた開戦当初の態度と比べると明らかに今の中国は動揺しているように見えます。さっきの仲裁提案を見る限り、当初はロシアが一方的な勝利をすると確信していたようでしたが、今となってはロシアへの過度な肩入れは避け、一定の距離を置く方針に切り替えたように見えます。

 っていうかさっきの「( ー`дー´)キリッ」な発言とか今見るとロシアに対する皮肉にしか見えません。この発言についてなんかうまい返しをする人があまりいませんが、「弱い相手を頼みとしてはならない(・∀・)ニヤニヤ」くらいに日本とかも言い返していいと思う。

 その台湾ですが、ウクライナに支援金を送ったためかロシア側から日本同様に「非友好リスト」にリストアップされました。何気にこれ見て「え、いいの?(;´・ω・)」と自分は思ったのですが、中国は台湾は中国の一地域であると主張し、国家として認めていません。そしたらロシア側が「非友好リスト」に入れてまさかの台湾の国家認定をし始めてきたもんだから、「何なんだこの熱い展開は(・∀・)」などと楽しんでみています。
 ちなみにこの「非友好国」という言葉が元のロシア語でどう書かれているかはわかりませんが、英語では「Unfirendry Nations」と記事などでは書かれてあり、どう読んだって「国家」としか読めないです。

 何気にこのロシアの空気読まない暴挙は中国側もガチで焦っているのか、関連報道の中国語記事を見るとやっぱり「不友好名単」とか「不友好国家和地区名単」などと無理やり「地域(Region)」って単語を突っ込んだりしてかわそうとしています。ほんとこうという時こそ、真の友情は試されるもんだなぁ。

 なおこの非友好国リストに上げられた国に対しロシアは、基軸通貨での対外債務返済を拒否し、ルーブルで直接返済するなどと言っています。ただ、そもそも制裁によって外貨が払底していると言われるだけに、非友好国に限らずとも基軸通貨での返済は今のロシアにはほぼ不可能で、例え友好国相手でも対応は同じでしょう。
 そう考えると基軸通貨の返済拒否をあらかじめ伝えておいてくれているだけに、非友好国の方が友好国より親切に対応してもらっている気すらします。っていうかこの点についても、「友好国だろうと非友好国だろうと借りた金を返せない点で扱い同じじゃん(・∀・)ニヤニヤ」くらい日本政府は言い返してもいいでしょう。全体として今の日本は、こういう皮肉の利いた煽りがなんか下手だと思えます。