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2022年12月10日土曜日

ようやく固まったパソコン回り

 前の記事でUSBハブやスピーカーが無駄に光ってしょうがないということを書きましたが、ようやく今週になって手元に対策グッズが揃い、デスクトップ周りが固まりました。


 相変わらずブルメーメタリックでデザイン超かっこいいドスパラのTHIRDWAVEを中心に、

右:無音無線マウス
左:外付けSSD
左奥:USB TypeCのUSBハブ
真ん中奥:外付けスピーカー
右奥:たぬき(信楽焼)

 上記のような構成と相成りました。

 前回記事の時から追加というか交換したのはUSBハブとスピーカーで、前のこれらのパーツはどちらも無駄に光るのが嫌だったのが交換の理由です。今度のUSBハブは電源オンにしても一切光らないアルミ筐体のハブで、TypeC接続であることから既存のUSBポートを消費せず、多分これ以上ない最高の選択だったと思います。長さは15㎝で短いですが十分事足りるし。

 そして一番問題となったスピーカーは、場所を取らずコンパクトな奴にしたいと思ったのと、前みたく左右に分かれたスピーカーよりかはこの際1体型のがもっとコンパクトでいいだろうという判断から、写真奥にある黒いスピーカーとなりました。このスピーカーもUSBハブ同様に無駄に光らないほか、前回のスピーカーと違ってUSB一つで給電、音声データ転送が行えるため、スピーカー用端子をいちいちつなげる必要がなく、パソコン周りの配線がすっきりしました。まぁブルートゥース接続のスピーカーもあるっちゃありますが、無駄に電力食うのが嫌なのでこちらのUSB端子一本型となりました。
 なおブルートゥースの中国語は「藍牙」です。「藍歯」じゃないのとか思ったりします。

 その新しいスピーカーですが、現在のところは基本満足しているものの、買った当初はちょっとびっくりした点がありました。その点というのも、

お気づきだろうか?

 一見すると音が出てくる箇所が二つあるように見えるのですが、実際には上の写真の右側部分しか鳴りません。そう、左側の網でくくってあるところは完全なるフェイクでした。いうまでもなく、ネットで注文出す時点ではこの事実に気が付いていなかった、っていうか商品説明の欄にある写真も、うまい感じにわからないよう撮影されてたし。

 この事実は家に届いて、パソコンに接続して音鳴らすまで、まったく気づきませんでした。でもって気づいた際は悔しさとか怒りより、「うまいこと売るもんだなぁ」という関心めいた気持ちを覚えました。仮にこれが100元(2000円)位する商品だったらさすがに腹立ってたでしょうが、実際には40元(800円)とかなり安く、まぁ値段相応な商品性能だし、何よりこのギミックのおかげで横幅が広がり、テーブルの上で安定して置けるしと納得できました。
 ただ音源が1つなので出てくる音はもちろんモノラルです。ただそもそも自分はそんなに音にこだわらない性格で(それでもTHIRDWAVE本体のスピーカーは許容できないほど悪かった)、実際につないで頭文字Dの曲とか流してもそれほど違和感感じませんでした。何よりUSB端子1本だけで音声端子をつながずに済むという点でほかのスピーカーより使い勝手がよく、ええ感じやんけとかなり納得しています。

 もっともこの事実に気づいた当初こそ、そんな高価な代物じゃないんだし、また別の1体型で今度はステレオで鳴るスピーカーも買って試してみようかなとも考えましたが、数日間このギミックスピーカー使ってて全く不満ないし、モノラルでも十分だし、何より場所も配線も取らないため、このままの体制で今後もいこうかと考えています。まぁそもそも、本体スピーカーがもっと良ければこうした外部スピーカーを一切付けなくても済んだんだけど。

 それにしてもこのところ物欲が止むところを知らず、無駄にケースとか敷きパッドとかそういうものも買いたがっています。日本で円安に調子乗って無駄に買い物しすぎたせいもあり財布のひもをもっと締めなくてはいいのですが、そもそも今の中国では電子決済しか使わないため、締めようにも財布がない状態です。いつから自分はこんな贅沢な性格になったんだろうかと自問するばかりですが、プラモを買うときはそういうの一切気にならないです。

2022年12月8日木曜日

ゲームレビュー:ガレリアの地下迷宮と魔女の旅団

 ネットで誰かがスパイファミリーをヒナまつりに例えていたのを見て以降、ロイドのことを平成の怪物こと新田にしか見えなくなりました。お互い超能力使える娘抱えてるし、金髪だし。

 話は本題でまたゲームの話題で申し訳ないですが、つい先日に日本一ソフトウェアの「ガレリアの地下迷宮と魔女の旅団」を裏ボス討伐も含めて完全クリアしました。そのうえでこのゲームがオススメかどうかという点について結論から述べると、「無理してやらなくてもいい」というか、あまりお勧めできないという印象を覚えています。

 この作品は数年前に発売された「ルフランの地下迷宮と魔女の旅団」の正当続編作品です。ルフランに関しては私もPSVitaで遊んでいるのですが、現時点においてもダンジョンRPG作品としては史上最高傑作といいほどの出来で、同時期に発売された同じダンジョンRPGの「メアリスケルター」と比べると雲泥の差というか、どうあがいても埋めきれない差を見せつけるほどの珠玉の傑作でした。
 マジな話、ルフランを遊び始めてからクリアするまでの毎日はマジで幸せだと感じていたほどで、戦闘、探索、難易度、ストーリー、演出、声優の演技のどの方面でも文句のつけようがないほどの素晴らしい作品でした。恐らく今後これ以上のダンジョンRPG作品に巡り合うことはないと思います。

 それだけに続編にあたるガレリアについても発売前から非常に期待感があったものの、発売時点ですでにPSVitaは産廃化しており、またPS4も持っていなかったので遊べず、もやもやした気持ちを抱えていたらSwitch版が出たのですが、PS4版の発売から日が経っていたのですぐ買う気にはなんかなれず、Switch版発売から1年に当たる2ヶ月前に割引セールされているのを見て、ようやく購入するに至りました。

 あのルフランの続編だからとかなりワクワクしながらプレイを開始したのですが、前述のとおり期待を満たすほどではなく分類的にはガッカリ作品でした。この作品の何が良くなかったのかというと、単純に遊んでて面白くなく、ゲーム性が著しく低かったという点につきます。

 ゲームとしては前作同様にダンジョンRPGで、3Dダンジョンの中を罠をかいくぐったり、敵を倒したりして探索しつつ、キャラクターを育ててボスとかを倒す感じなのですが、序盤こそ前作同様に仕掛けの多いダンジョンを回るものの、中盤以降は「不思議のダンジョン」シリーズのように、ランダム生成されたダンジョンをひたすら上っていくだけになっています。ランダム生成ダンジョンのためマップを埋める行為は意味がなく、ただひたすらに階段を見つけては登っていくだけの作業めいたプレイを強要され、なんとなく遊ばされているという感が強かったです。

 またこの作品、RPGと謳っておきながら極端にボスキャラに当たる敵が存在しません。最初の名前付きのボスキャラに遭遇するまでガチで10時間以上プレイせざるを得ず、その間白熱する戦闘は一切なく、つまらなくはないけどただダンジョンを探索するだけで、この点はかなり強い違和感を覚えました。
 でもってようやく出会えたボスキャラはどれも弱く、後半に至るまでボス戦で苦戦したことは一切なく、基本遭遇するや1回目で簡単に攻略できる有様でした。ただそれは中盤まで、後半に入ると今度は極端に強いボスキャラがやたら出てきて、マジで何もする間もなく一瞬で全滅させられ続けました。表ラスボスなんかもやたら強く、中盤までとは異常なほどギャップがあり、難易度曲線が酷く歪であると感じたくらいでした。

 このほか戦闘に関しても、ミラマキーナなどほかのゲームでいう召喚獣みたいなものが新しく導入されましたが、これが全く使えないというか、途中からは完全に無用の長物と化していました。そのほか先頭に使うキャラも、このゲームはドラクエみたく転職が可能で、転職前に覚えたスキルを転職後も使えるのですが、転職できる職業が異常に多く、後半に入ると膨大なスキルの中から適切なものをいちいち取捨選択しなくてはならなくなります。
 それでいて、戦闘に出せるキャラクターは20キャラ以上おり、このスキル管理や転職の管理に膨大な時間がとられました。この辺、ガチで自動選択がほしいと思ったほどです。それでいて、後半に行けば行くほど魔法(ドナム)が役に立たなくなり、よくいう「レベルを上げて物理で殴ればいい」的な戦略性のない戦闘になっていってしまいます。

 こんな感じでRPGゲームとしてのゲーム部分は正直あまり評価できないというかむしろひどい部類なのですが、ストーリーに関しては前作同様に非常に見るものを魅了するほど素晴らしいものがあります。ただそのストーリーも、前作のルフランと比べると明らかにレベルが落ちており、また裏設定が異常なほど多く、一見してストーリーの全容を把握できるものではないです。
 また中盤に入ってからは大きく話が切り替わり、先の気になるストーリーが展開されてやばいくらいのめりこみましたが、後半に入ったら途端に失速して、クリア直前なんか「どうしてこんなことに……」というような感じで惰性でプレイしてました。多少ネタバレになるけど黒幕が世界を滅ぼそうとする理由というのも、

「今までの辛い記憶、もう忘れてしまおう」
↓↓↓
「よくわかんないけどもうこんな世界滅ぼしちゃえ」
↓↓↓記憶戻った後
「なんで世界滅ぼそうとしちゃったんだろ?」←ガチでこんなこと言う

 こんな具合で、かなりトンデモな動機で面倒ごと起こしていたことがわかります。マジこんな展開見させられたときはこっちの心のほうが折れそうでした。中盤のストーリーはすごい良かったのに。

 以上のように最後の方こそちょっとトンデモな展開になりますが、中盤までのストーリーは依然素晴らしく、全体としてもやはり美しいストーリーだとは評価できます。ただそれだけに、ゲーム部分があまりよくないこともあって一部の人は「Youtubeでプレイ動画だけ見れば用足りる」と言っており、私自身も実際この意見に激しく同感です。

 前作同様、キャラクターは非常に立っておりストーリーは本当にいいのですが、肝心のゲーム部分が大きく足を引っ張ったという印象です。まぁストーリー面も前作が偉大過ぎたともいえるのですが、キャラクターはビジュアルも含めよくできているだけに、非常に惜しいという気持ちがしてなりません。

 なおそのキャラクターの声を演じる声優陣は今作も非常にうまく演じており、ナチルの声の人なんか今まで知らなかったけど演技うまいなぁとはっきり覚えました。ただこの点も、前作で主役二人を演じた仙台エリ氏と種﨑敦美氏のタッグがやばすぎたというか、プロレスでいうと猪木&馬場のタッグ並みに演技力が桁違いすぎる超実力者二人が揃って出演していたため、前作と比べるとガレリアは声優面でも見劣りしてしまいます。

 何気に種﨑氏の声聞いたのはルフランが初めてだったのですが、終盤のあるシーンの演技を聞いて、「マジやばいこの人(゚Д゚;)」と凄まじい戦慄を感じたのを今でもはっきり覚えています。あの当時から現在に至るまで種﨑氏はスター街道をひた走るようになり、冒頭のスパイファミリーのアーニャ役をはじめ、超売れっ子となったことに強い安堵感を覚えます。

 こんな感じであんまいい印象のないガレリアですが、BGMに関しては前作同様にどれも非常に優れた出来だったと、この点に関しては手放しで誉められます。特にこの下の、ゲーム中ではアパルトマンなどで流れるこのBGMは非常に幻想的なイメージが盛り込まれており、何度聞いても飽きないです。


2022年12月5日月曜日

何も緩和されちゃいない

引くに引けないゼロコロナ、擁護派さえも懸念する中国経済の大失速(JBpress)

 というわけで今日出た自分の記事ですが、中国経済の減速ネタなだけにアクセスは悪くないものの、このネタでアクセス取れない方がおかしいので自分としてはそんな大した記事を出した感じはしません。それでもこのネタを出したのはみんなデモの話ばっかしていて具体的にいつゼロコロナが終わるのか、っていうかゼロコロナが終わらなければ中国はマジやばいことになるという指摘が少ないと感じたので、使命感に駆られて書くこととしました。

 内容としてはこの前にこのブログで書いた内容とほとんど被っています。ただブログ記事とは違って、習近平の取り巻きの経済手腕の不安については触れず、企業と受注流出、そして不動産業界の不穏な動きに限定して取り上げることとしました。真面目にグローバル再編が今あちこちで動いているから、中国としては笑ってられないと思うんだけど。

 そうした自分の記事の話は切り上げて、今日になって各メディアで「中国がゼロコロナを緩和」といった報道が相次いでなされていますが、結論から言うと上海市に限れば誤報もいいところでしょう。各報道で健康証明なしに地下鉄などに乗れるようになったと書かれてありますが、実際には「场所吗(場所コード)」の提示が求められなくなった代わりに「健康コード」の提示を地下鉄で求められるようになり、結局乗るためスマホ操作してコード提示する手間は変わりません。
 また商業ビルや飲食店などに入る際には従来通り場所コードの提示が要求され、結局このコード提示のためには72時間以内にPCR検査を受け続けなければならないだけに、正直前と何も変わっていない、むしろ変わったところあるなら答えてみろよとか言いたいです。

 何がおかしいかってこんなの上海現地にいたら誰でもわかることなのに、ほとんどのメディアが「上海で規制緩和」と馬鹿みたく報じている点でしょう。実質的には朝三暮四もいい内容なのに現地の記者らは何を考えてこんな報道を出したのか、理解に苦しむを通り越して日本の将来に懸念を覚えるほどです。

 北京や広州の緩和状況は分かりませんが、話に聞く限りだと上述のように一つが緩和されても別の規制が残っているため結局同じ制限を受けるって話を耳にします。っていうか中国政府が緩和することは少なくとも次の春節が終わるまではまずありえないと思え、そうした視点に欠けた報道が多いことに暗澹な気持ちにさせられます。

2022年12月4日日曜日

自己主張の激しいUSBハブ

“衝撃の声優デビュー”で「モヤモヤが吹き飛びました」…美山加恋25歳の役者人生を激変させた“6年前のアニメ”とは(文春オンライン)

 この子覚えているというか記事にも取り上げている2004年の草彅剛氏主演のドラマは見ていました。でもってこの年のいいとも忘年会で草彅氏がこの子の物真似やって、本人が電話で「微妙に似てるのがむかつく」と話したのもしっかり覚えてます。


 それで本題ですが、前にこのブログの記事でも書いたようにドスパラで購入した新規ノートPCのTHIRDWAVEですが、処理能力やデザインは格別に良くてコスパ最高であったものの、スピーカーに関しては擁護しようのないほど悪いものでした。

 この問題を解決するために中国で隔離が終わったので外部スピーカーを購入しました。上の写真に写っているスピーカーのほかもう一台すごくちっちゃいのも買ったのですが、配線がやや悪くまた小型ゆえに自重が低く、配線を動かすだけでスピーカー本体もすぐ動くのと、スピーカー本体に音量調節用つまみが付いていなかったので、上の写真のスピーカーを備え付けることにしました。
 ただこっちのスピーカーで想定外だったのは、見ての通りブルーライトを全力でこっちに向けてくるという点です。商品紹介のページではこんな無駄な自己主張するとは書いておらず、音響性能に関しては明らかにパソコン本体のくそダメなスピーカーを上回っているというかまともなものの、ちょっとこの無駄なブルーライト機能は残念でした。

 そのためどうせ800円くらいでほかにもたくさんスピーカー選べるので、今度は音声端子がなくUSB一つつなげるだけでならせるというまた別のスピーカーを先ほどまた発注しました。あと右のスピーカーの上に乗っけているスープラのプラモはさすがに不安定が過ぎるので、この後回収して別のところに置きました。たぬきはそのまま。

 ただこちらのスピーカーのブルーライトは許せるというか、まだ全然許容できます。一方、許容できない無駄な自己主張が激しかったのが、USBハブでした。

 THIRDWAVEのUSB端子は3つあり、自分はほぼ常にマウス、キーボード、外付けSSDで3個使い、さらに臨時でゲーム用コントローラ、そして本体性能のあまりの低さゆえに外付けスピーカーを入れることから、USB端子が必然的に不足しています。
 そこで日本にいた段階でUSBポートを増やすため、TypeC接続のUSBハブを買ったのですが、驚きの結果がこれです。


 見ての通り、このサンワサプライで購入したこのUSBハブですが、接続するとみての通り燦燦とブルーライトを輝かせて光ってきます。何が困るかってこれ、パソコンの電源切っても無駄に光り続けるって点です。

 買ったとき、日本にいたときはあんま気にならなかったのですが、上海の自宅戻ってこれつないで夜寝ようと照明切ったら、このブルーライトのせいで部屋が微妙にブルーなムードを漂わせることとなりました。それくらい無駄に光が強かったです。

 ちょっと自分でも気にしすぎかもしれないけど、前述のスピーカーなどは電源切ったら素直に光るのやめてくれるのと比べると、このUSBハブの無駄な自己主張はちょっと受け入れられないというか光るのをやめろと言いたくなるため、また別の、今度は光らないであろうTypeC接続のUSBハブを注文しました。

 っていうかそもそも何でこの手のPC周辺機器って無駄にこういう風に光らせようとするのか、改めて考えると余計なことすんなよという気持ちすら覚えます。そもそも自分はあんま信じてないけど、ブルーライトは目に良くないっていうのに、何故青く光らせようとし続けるのか。
 また今回新たに調達した外付けSSDも、USBハブほどじゃないですが電源ONだと一部光るようになっていますが、無駄にうっとうしいと思うし邪魔だと思ったのでさっき切り取ったビニールを上から貼ってテープで止めました。

 恐らく電源のオンオフ表示のためにこういうさかしいことやってると思いますが、スピーカーにしろ記憶メディアにしろ、故障で機能してなかったらすぐわかるに決まってるので、こんな無駄な自己主張は自分的にはいりません。っていうか無駄に光らせると目にもよくない気がするし、そもそも光らせることで無駄に電力食うことも考えると、こういう余計なワンポイントは排除してくれとメーカーには言いたいです。
 この際検索しやすいよう、無光製品とかいうカテゴリーも作ってほしい┐(´∀`)┌ヤレヤレ

2022年12月3日土曜日

ゼロコロナの異常さを再確認


 関係ないけど上のニュース見て、「徳川家康かよ」と思いました。

 それで本題に入ると、昨日はブログを書きませんでしたがその理由というのも、ついにホテル隔離から解放されたためでした。
 現在、中国では入国者に対し8日間の隔離を要求しています。このうち最後の3日間に関しては住所があり、本人が希望するのであれば自宅で行うことも可能ですが、自分は8日間連続ホテル隔離を選択して、昨日までホテルの部屋から一歩も出ない生活を送っていました。

 ホテルに到着した日が夜遅くだったことから、どの時点を隔離の起算日とするのかがわからず、恐らくは金曜か土曜に解放になると見込んでいたものの具体的なスケジュールも教えてもらえず、最後までどの時点で解放となるかわかりませんでした。そうして訪れた金曜も午前を過ぎ、お昼を過ぎ、この分だと解放は明日かと思っていたら夕方にいきなり「もう帰っていいよ」と言われ、そのまま急いで荷物まとめてすぐ飛び出したのでおーいお茶のティーパックを置いていってしまいました。

 そうして久々のシャバ、っていうか上海の街に繰り出したのですが、隔離先のホテルは当然というか郊外にあり、歩いては自宅はおろか地下鉄駅にも行けないのでスーツケースをガラガラ引きながらバス停まで行き、近くの地下鉄駅まで行くバスに乗り込みました。この際、上海の交通ICカードで料金を払ったところバスの運転手から、「後ろのQRコードを健康アプリでスキャンしといてね」と言われました。
 そのQRコードとは「場所嗎」といって、簡単に説明すればアプリを読み込んだ人間がその場所を訪れたことを記録するようなQRコードです。施設や交通機関を利用する際に読み取りを強制され、これをもとに感染者が出たら濃厚接触者を特定して一網打尽にできるわけです。

 ちょっと前まで日本に滞在し、施設に入ったり交通機関を使用する際にいちいちこういったQRコードを読んだり見せたりしなくてせずに済む生活に慣れていたこともあり、「ああ、これが今の中国か……」といった気持ちをこの時感じました。同時に、日本に渡航する前はだんだんと慣れていっていたせいかあまり気にしなくなっていましたが、改めて考えると、随分と異常な環境に自分はいるんだなということを再確認しました。それもこれもすべてゼロコロナのせいでしょう。

 去年までは自分が感染者、濃厚接触者ではないことを示す健康コードを見せるだけで、基本どこでも出入りすることができました。しかし今年の上海ロックダウン以降はあらゆる場面で健康コードを見せるだけでなく、こうした「場所嗎」を読み込み、自分の行動をお上がいちいち監視できるように強制されています。
 それどころか、上海ロックダウン以降より上海市民は最低72時間ごとのPCR検査を強制されています。検査費こそ無料であるものの、ほぼ2日に一回のペースでPCR検査を受けなければ交通機関が利用できなくなり、東京砂漠ならぬ上海砂漠をさまよう羽目になります。こうした措置はロックダウン前はなく、それどころか私はロックダウン以前は一度もPCR検査を受けたことなかったのに、上記措置によって既に100回以上は今年PCR検査を受けており、これに相当する時間も浪費しています。

 上海ロックダウンが終わり、市内の新規感染者数も減ったというのにこうした措置は撤回されない、それどころかますます条件が厳しくなっていったのですが、渦中に意外とこうした生活上の不便もだんだんと慣れていくもので、日本渡航前は正直言ってあんま気にならなくなっていました。この記事のために作って言っているのではなく、本当にこうしたあまりにも面倒な対応を強制されているおかしさを、日本渡航を経た昨日になって初めて自分は気が付きました。

 その上で、支配というのはこうして徐々に、支配される側が支配されることに対して意識しないように少しずつ締め上げていき、最後にもう引き返せないところまで来たところで完成させるんだろうなとも思います。でもって、支配する側はこうした措置をとる方が管理しやすいので、あれこれ理由をつけてこうした統制を緩めることはないなとも思います。よっぽどのことがない限り。

2022年12月1日木曜日

服喪でウェブサイトが白黒


 上の画像はついさっきキャプチャーした中国EC最大手のタオパオのトップページ画面です。一見すると何でもないように見えますが、実はこれ、何も加工していません。アップロード中に何か起きたわけでもありません。初めからこのようにサイト画面が白黒になっています
 これはタオパオに限らずほかの中国系サイトでも同様で、どうも江沢民の服喪のため白黒にしているようです。

 いろいろ確認したところ白黒となっているのはトップページのみで、商品画面なんかはちゃんとカラーになっています。まぁなってなきゃやばいのですが、最初この画面を見たときはスマホの故障かなどとちょっとドッキリしました。
 それにしても服喪とはいえあちこちでサイト画面を白黒にするあたり、いちいちやることが大げさだなぁという感じがします。同時に、ロイヤルのいない国ってのは国のトップに対してこういう風に扱うんだななどと、やや新鮮な面持ちで見ています。

 なおこの白黒画面は中国のPCR検査結果を確認するアプリのトップページにも使われていますが、施設への入場時の確認に使う健康コード確認画面はちゃんと色ついていました。せっかくだから健康コードもみんな白黒にして、隔離とかそういうのも全部なしにしろよと同僚に言ったらマジ爆笑されました。

2022年11月30日水曜日

中村邦夫の逝去について

 今日は江沢民も死んで中国のテレビは長々と特番組んで、弔辞めいた原稿を延々と読んでます。k路絵絶対死ぬ前から準備してただろ。

 けど自分的に今日もっとびっくりだったのは、元パナ社長の中村邦夫の逝去です。在任時を知っている人からすれば彼がどれほどの人物だったのかはいまいちピンときづらいでしょうが、いうなれば倒産間際だったパナを蘇らせた人物で、あまりの改革のドラスティックさに「幸之助精神の破壊者」とまで言われていました。実際周りでも、今のパナは松下幸之助の会社ではなく、中村邦夫の会社だという人が多いです。

 ただ辞任後、肝入りだったプラズマテレビが液晶との競争で負けるなどして、その評価は年とともに下がっていった印象があります。私自身は当時はまだ液晶としっかり張り合えていたのだし、そこまで悪く言うほどかなという印象がありますが、旧社員の年金額を切ったりするなどあちこちから恨みを買っていたこともあり、かなり悪く言われていた感じがします。

 その後のパナですが、正直に言って今のパナは迷走ぶりが激しいという印象があります。一応日本国内ではコンシューマー家電で高いシェアを取っていますが、大半がOEMだし、また花形ともいえる家電商品分野を明らかに持っていません。まぁパソコンのレッツノートは花形と言っていいけど、ギリ家電じゃないし。
 むしろ家電に関しては今はアイリスオーヤマこそが日系最強だと自分は考えています。それくらい、今のパナは消費者から離れ、B2B企業となっているわけなのですが、そのB2B事業も個別商品で光るものはあれども、明らかに組織改革が遅れていて、うまく波に乗れていない感があります。

 それだけに今の現状見たら中村邦夫はどう思うかなと前から思っていたところ、その本人がなくなったわけで、ますますもって今後のパナは誰の会社になるのかが見えてこなくなってきました。