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2023年6月18日日曜日

これから国連はどう改革すべきか

 泥の研究をしている人は「マッドサイエンティスト」と呼ぶのか、またどうでもいいこと考えていました。今秋から数時間程度だけど土日も働くようになり、またおかしくなっている気がします。

 それで話は本題ですが、現在も続くウクライナ戦争ではウクライナ側の反攻が始まり、戦線が刻々と動いています。その最中、非常に呆れたのがダムの破壊工作で、まだ確証はないものの状況などを勘案するとロシアがやった可能性が高いと私も思え、仮にそうだとしたら一体連中はどれだけ戦争犯罪を繰り返すんだと、ナチスに負けず劣らずな暴挙に義憤を覚えました。
 しかも過去の虐殺を含めこれだけの戦争犯罪をやっておきながら、国連軍は出動していません。戦争拡大のための軍事行使も選択肢に入れた国連憲章は何なのか、それ以前にこのところ全く機能しない国連について、ウクライナを含め多くの国からも改革を求める声が上がっています。

 では仮に国連を改革するとしたら、どのように改革をすべきか。やはり一番焦点になるのは常任理事国の取り扱いでしょう。常任理事国には拒否権が与えられており、1ヶ国が反対するだけでほかの全参加国が賛成していてもその議案は否決となります。
 今回のウクライナ戦争で国連軍が出されないのも、当事国であるロシアが拒否権を持っているということに尽きます。そもそも国連メンバーでありながらあからさまな侵略戦争をロシアは過去を含め何度も行っており、クリミア半島を占領した時点で追放していればよかったのにすら内心思います。追放されなかったのも、やはり常任理事国ゆえでしょう。

 この常任理事国が異常に権力を持ちすぎる点をどうするか。もっとも安直なのは常任理事国制度を廃止することに尽きますが、米国や中国などほかの常任理事国がこの案を飲む可能性はないでしょう。そこで敢えて妥協点を取るとしたら、「紛争当事国は議論に参加できない」という規定を設ける方向にもっていくのがベターじゃないかと考えています。
 この規定があればロシアはウクライナ戦争に関する一切の議論、議案に参加できなくなり、拒否権を発動することが事実上、封じられます。また今後に関しても、それこそ中国による台湾有事が起きた場合も中国抜きで議論を進められることができ、中国に対する抑止にもつながるのではないかと思います。

 その上で、少なくともこのウクライナ戦争に対するケリのつけ方として、ロシアだけは国連からなんとしてでも排除しなければならないと私は思います。思えば9.11以降、シリアをはじめ世界各国の紛争をリードしてきたのはロシアにほかならず、冷戦期を含めたら世界のガンともいうべき国だと私は思います。
 米国も負けず劣らず紛争を起こしていますが、それでも自由主義であるがゆえに国内で独裁者を生まないあたりはまだマシだと私は思うし、ロシアや中国のような国が覇権取るよりは米国をトップにいただく方がまだマシです。

 このほか国連の改革プランとしては、度々財政問題が騒がれることもあり、拠出金を支払わない国はその時点で投票権を失うなどという規定も作った方がいいと思います。色々問題の多い組織ではあるものの、ないよりはマシだとまた損得勘定的に思う組織なので、存続する方向でやって区しかないでしょう。

2023年6月17日土曜日

現代に転生してきたらやばい三国志キャラ

 今月の新刊漫画を一通り読み終えた感想としては相変わらず「よふかしのうた」が凄く面白く、この作者は以前からもそうでしたがすごく印象的な1枚絵を描くなと改めて感じさせられました。その反対に「五等分の花嫁」の作者が描いている「戦隊大失格」はもうこれ以上はどうあがいても面白くならないように思え、なんかアニメ化すると発表されていましたが早まったんじゃないのと本気で思います。この作者もかつてはドキッとする1枚絵を描くのがうまかったですが、現在はそれが見る影もなく、もう単行本買うのもやめようかなと検討しているくらいです。
 このほか面白さがだんだんと上がってきていると感じたのは「烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ」で、スピンオフ元のバキのネタをいい感じに利用していて、また「烈海王ならこう言うだろう」とみていて納得せざるを得ないセリフ回しが凄くいいです。

 その「烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ」ですが、めちゃ強い中国人格闘家がファンタジー世界に転生してきたらという設定の漫画ですが、転生先とくればこの作品に限らず基本的にファンタジー世界です。またファンタジーじゃなくても未来から過去へと転生するのが常道ですが、「パリピ孔明」では三国時代から現代の東京に孔明が転生してくる話で、流行りとは逆方向になっています。
 この作品は無料公開されている序盤だけ読みましたが、思っていたよりは面白かった一方、孔明だったら基本何でもできてしまうというのがちょっとした物語の物足りなさを感じました。むしろ現代に転生してくるならなんでも好き勝手出来る点で張飛のがいいように思え、「ブラック企業社員、張飛翼徳」みたいなタイトルで、現代に転生してブラック企業に勤めるも、パワハラ上司を圧倒して逆にこき使うようになり、客先にも脅迫しまくってブラックの限りを尽くす張飛とか見たい気がします。

 このほか現代に転生できそうな三国志キャラとなると、浮かんでくるのは関羽、と思いきやその養子の関平あたりが意外と生きるような気がします。彼なら「寛平」と日本で呼ばれても全く違和感ないし、養子ながら親子関係を大事にするアットホームキャラでもあり、現代世界でジョッキーとして活躍していたところ、某呂蒙も転生してくる話とか短編ならいける気がします。

 このほかやるんなら「キャバ嬢 貂蝉」とか「エリートヤンキー曹操」とかかなぁ。改めて考えてみると結構選択肢の幅狭かったりする。

2023年6月16日金曜日

「精密機械」の逝去に触れて

 各所より報じられている通り、往年の広島カープのエース投手であり「精密機械」とも呼ばれた正確無比なコントロールで知られる北別府氏が、このほど亡くなられたとのことです。かねてより白血病を発症して闘病していることは自らブログなどで明かしており、病状が思わしくないとは聞いてはいたものの、たまたま今日同じく逝去報道のあった杉下氏が90代の大往生であったことを考えると、60代の北別府氏の逝去についてはやはり早すぎるという感があります。

 私自身は年代の関係もあって北別府氏が活躍した時代を直接目にすることはありませんでしたが、かねてからそのブログについては知っており、「カープおじさん」といわれるくらいカープの勝敗についてしか興味ないのかといわんばかりの内容でした。ただブログで語られる内容は基本カープ愛に満ちており、負け試合でも「今日はこのカープ選手が良かった」などと全くめげずにカープの良さを延々と語っており、勝負師ぞろいのプロ野球界においては非常にやさしさの感じる文章でした。

 そもそも選手としての実績は超一流であり、またその指導や人柄について誉める声が絶たなかったことから、いずれはカープの監督を務めるのではないかと思っていた矢先、白血病の発症を告白したため大いに面食らった覚えがあります。その後のブログは闘病記ともいうべき内容で、一時的に緩解しては再入院を繰り返すという内容で、北別府氏を支えるご家族の話などもあり、読んでいて非常に応援したくなる内容でした。
 それだけにもう一度元気な姿をグラウンドで見せてほしいと私ですら思っていたのですが、もはやそれは叶わぬこととなり、非常に深く悲しく感じます。

 恐らく北別府氏の闘病記を知らなければ、ここまで思いを抱くことはなかったと思います。それだけに病状を包み隠さず細かに明かしてきた北別府氏とご家族らについては深く敬意を覚えるとともに、往年の大投手の逝去に触れてこの場にて哀悼を申し上げさせていただきます。

2023年6月14日水曜日

自衛隊の銃乱射事件を見て、しごきに関して

 既に各所で報じられていますが、本日岐阜市の自衛隊基地内で隊員候補生が射撃訓練中、指導係の自衛隊員らを撃ち殺害させるという事件が起きました。出ている報道によると、犯人は指導教官を狙ったとはっきりとした殺意を持った行為だと述べており、自衛隊内でのしごきなどが原因ではないかと指摘する声も出ています。
 実際のところはまだまだ分かりかねますが、自衛隊内のいじめやしごきが激しいというのはかねてから言われており、否定するような証言の方こそ私は見ることはありません。それだけに今回の事件についても映画「フルメタルジャケット」のハートマン軍曹と「微笑みデブ」と呼ばれるあるキャラクターに重ねる声が多く、そういう見方が出るのも仕方ないという気がします。

 そうした憶測の中で実際の自衛隊内でのしごきはどんなものかという実例を挙げる人もいて、なんでも新人はベッドメイクをやらされて、うまくできていないと色々罰を受けるそうなのですが、ベッドメイクを終えた後に敢えて先輩隊員がベッドめちゃくちゃ、具体的にはマットをひっくり返したりベッドを外に出したりするしごきが行われると紹介されており、実際そうだとしたら理不尽だなぁという印象を覚えます。
 もっともこういう理不尽に耐えられなければ戦場で耐えられるはずがないという理屈もわからなくはないのですが、その一方で、そんなのしなくても耐えられる人は耐えるし、耐えられない人は耐えられないのではないかという風にも思います。何故かっていうと、自分が割とそんな感じだったからです。

 ぶっちゃけこれまでかなりの数の転職を繰り広げており、ほぼ2年ごとに転職していたから周りからは「余命(=在職期間)2年」とか、「辛抱が足りない性格」などといわれてましたが、自分に言わせるとこれまで所属した企業なり組織がかなり問題の多いところばかりで、自分が転職に至ったのも仕方がないと思うし、むしろ惰性でそのまま残り続けた連中よりも素早く見切りをつけられただけ感覚がまともなんじゃないかと考えています。
 とはいえ実際に辛抱強く我慢した経験がなく、周りの言うとおりに自分はあまり我慢のできない性格なんじゃないかと信じかけたときもありましたが、現在いる組織には既に満7年所属できており、仕事や環境がまともならちゃんと我慢できるんだということを証明して、「やっぱ俺が正しかったんや( ・´ー・`)」などと強気になっています。

 特に、今の職場で自分が担当する仕事は繁忙期がかなりハードで、過去の担当者はどれも2年くらいでみんな去っていました。それに対し自分は過去の担当者よりも使えるスタッフ数が大幅に削られ、自分一人にかかる負担が明らかに歴代の数倍とかいうわけわからない状況ながら持ちこたえており、周りからは「辛抱強い人だ(・∀・)」などとかつてとは真逆な評価を受けるようになっています。
 そのきつい業務を何故我慢できるのかというと、季節的な業務なので繁忙期が発生するのは仕方ないのと、踏ん張れば踏ん張るほど価値があるというか、苦しい中だからこそ残業して迅速に処理することで価値が出る仕事だと認識していることが大きいような気がします。つまり、「耐えなければならない」と思うことについて自分はマジで求道者ばりに堪え切ることができる一方、何の価値もない鬱憤晴らしのような理由のないしごきとか圧迫に対しては、余計な我慢などせずすぐ拒否して去る性格なのだと思います。実際、過去の職場は去らなければ本当にやばいことになっていたと思う職場ばかりだったし。

 そうした自分の経験から、理不尽なしごきは果たして必要なのかという疑問があります。先ほどのベッドメイクのしごきなどはその典型で、根性を鍛えるというのなら通常の訓練できつい課程を設ける方がもっと建設的なのではないかという気がします。今回の事件がいじめに端を発するものかはまだわかりませんが、通常の業務や任務で根性を鍛えられずにいじめで鍛えようという発想自体がいくらか問題のある思想というか、ハートマン軍曹的な印象を覚えます。
 まぁハートマン軍曹というと、自分の中では「フルメタルジャケット」よりも「ファミコンウォーズ」が来るのですが。昔のCMはよくできてたなぁ。


2023年6月13日火曜日

「台湾は中国ではないのか?」を巧みに利用した同僚

メッシ選手「台湾は中国ではないのか」 中国の空港でトラブル(TBS)

 なんでもアルゼンチン発のサッカー界の大スターことメッシ選手が、過去にビザなしで台湾に入れたから中国本土もビザなしで入れるだろうと手続き取らずにやってきて、空港でトラブったそうです。その際に「台湾は中国ではないのか?」といったそうですが、これをガチで利用したことのある同僚がいます。

 その同僚は会社業務で日本に出張したのですが、帰国便の行き先には「台北空港」を指定し、「中国本国に帰るのだから問題ない。っていうか、台湾は中国ではないのか?」と会社の経理をそれとなく脅し、台北行きのチケットを取らせたそうです。もちろん台北着いた後は有休使って台湾観光を楽しんだそうです。

 何気に自分は香港、マカオには行ったことあるけど台湾にはまだ一度も行ったことがないです。台湾で中国語を学ぶ韓国人はほぼ全員統一教会関係者だと聞いたことがありますがそれはさておき、1回くらいは行ってみたいなと思いつつ、同僚みたく出張の機会はそんなないので上記の裏技を駆使することはできなさそうです。

 ちなみにこれ系の話でいえば、コロナ流行当初に中国に派遣されることとなった日本人同僚らが中国へ来る際、当時は日中間の航空便がかなり制限されていたこともあって上海勤務なのに日本からはまず西安に降り立って、そこで2週間の隔離も受けました。その同僚らも近く帰任する予定ですが、これまで中国で訪れた都市を振り返った際に別の同僚が

「西安にも行ったじゃん(σ・∀・)σ」
「隔離されるためだけに言っただけで何もいい思い出がない(ヽ''ω`)」

 と、西安に対しネガティブな感情を見せました。
 同じ西安ネタで言うと洛陽市出身の同僚が同じ中国の古都として洛陽市の人は西安をライバル視していると言っていたものの、西安の人に聞いたら「洛陽がライバル?(ヾノ・∀・`)ナイナイ」といってて、なんとなく奈良と京都の関係に近いような気がしました。

2023年6月11日日曜日

石橋湛山は未来人だったのでは?

 最近ちょっと興味があったことから、戦前に東洋経済新報社にて日本の帝国主義を批判し続け、戦後は総理に就任するも病気ですぐ退任を余儀なくされた石橋湛山の伝記を読んでいますが、読んでて「この人はタイムリープで過去に戻ってきた未来人なのでは?」と思うようになりました。何故かというと、彼が主張していた内容は現代日本人の歴史観にほぼ則しているからです。

 かつて自分の大学にいた講師は常々、「戦前の日本を批判していいのは石橋湛山だけだ」といっていました。その心というのも、大衆に一切迎合せず、当時の日本政府、特に中国大陸における外交や政策を激しく批判し続け、米国との開戦も一貫して批判し続けていたというのが理由です。これは本当のことで、戦時中は当局というか東条英機が直々に「東洋経済新報を潰せ」と指示があったようですが、当局関係者の恩情により直接取り潰されることはなく、発行に要する紙の配給を制限されるという措置だけで済んだそうです。

 具体的に湛山はどのような批判をしていたのかというと、第一に挙げられるのは植民地放棄主義です。中国、特に満州に対する日本の政策や謀略を批判し続けたことはもとより、朝鮮半島も日本は放棄して、本州や九州四国北海道などを除きあらゆる外地領土の所有権を放棄すべききだと一貫して主張してきました。
 いったいどうしてこのような主張をしてきたかというと、どうも英国の植民地経営について早期から研究していたことが大きいとその伝記では指摘されています。元々湛山は経済誌のライターということで経済学に造詣が深く、比較的早い時期、具体的には明治の段階で当時の英国国内で流通していた経済論文も読んでおり、その時点でも叫ばれていた英国植民地、特にインドにおける投資費用と得られたリターンを比較すると、損失の方が大きいなどという分析を見ていたそうです。

 そうした単純な経済学原理に則った観点だけでなく、植民地は保有するだけで現地の住人のみならず、米国をはじめとする外国の日本に対する反感を買うと指摘しており、「蓋然性を持たない領土は放棄した方が絶対得」みたいな価値観で以って批判していたようです。一見すると、特に当時の帝国主義時代における観点からするとやや理想に偏った平和主義者にも見える主張ですが、突き詰めると国益に対する徹底した合理主義から主張しており、その他の主張と合わせてみても現実的な利益を追求していたように見えます。
 特に戦後、吉田内閣において経済政策を担当した際、後の傾斜生産方式につながる石炭産業への一極投資を主張して手配しています。何気にビビったのはこの時、現代でいう思いやり予算というべきか、GHQに対する日本政府の予算も「払い過ぎだ」といって削減しようと手を付けていたそうです。これがGHQの反感を買い、吉田茂も湛山を疎んじ始めていたこともあって、戦前に一貫して軍国主義に抵抗していたにもかかわらず湛山は公職追放の憂き目に遭っています。

 話を戻すと、湛山の主張や予言はほとんどすべて後の時代に的中というか、懸念すべきと批判していた内容もそのまま懸念が実現するなど、異常な的中率となっています。ましてや軍国主義一直線となった時代にあってもずっと政府を批判し続けた点といい、なんか破滅へと向かう未来をあらかじめわかっていて、それを食い止めるように過去へやってきた未来人かのような振舞い方に見えなくもないです。もっとも未来人だとしたら、あの時代に政府に抵抗する危険性を考えればあんな派手な行動を取るはずないのですが、その辺の気骨も含めてやはりただものではない人物だったと改めて感じます。

 翻って現代を見ると、真面目にこの10年くらいに自分は経済学の新たな学説なり主張を見ることがなくなりました。自分が学生だった頃はケインズはもはや通用しない、これからは新古典派かまた別の道(多かったのはハイエク主義)だなどといろいろ言われていましたが、それ以降はこれといった議論を見ず、一時的にピケティ氏が盛り上がりましたが多分盛り上がっていた当時も彼の理論をきちんと理解していた人はあまりいなかったように見えます。
 前述の通り湛山は英国の植民地経済の実態を学んだことがその後の日本の未来を正確に予想せしめた大きな要因となっています。そう考えると具体的な経済学説や議論のないまま未来へ向かおうとするのは、結構危険なことなのではないかと今の日本、ひいては世界を見ていて感じます。

 敢えて自分の方から言うと、「グローバリゼーション」はもはや死語と捉えるべきです。何故かというとグローバル化していない分野の方がもはやなく、世界的競争が一般的でありそうじゃないローカルな経済圏なんてほとんどないからです。むしろ逆に断絶、セクト化の流れが、特にIT分野で起こりつつあり、それに対しどう予測し、動くか、でもって政治における権威主義の今後の動向をどう見るかが目下重要な気がします。

2023年6月10日土曜日

見ていて不安になるプロ野球の楽天

GM時代のツケを払う石井監督、年俸総額3位の楽天が最下位低迷 植村徹也(産経新聞)

 上の記事を見て、溜飲が下がったり、納得感が強い思いがした読者は多いのではないかと思います。かくいう私もそうで、今年の石井監督率いる楽天の状況はあまりにも悲惨過ぎます。


 上の記事は去年の10月の記事ですが、今年のシーズン開幕から約2ヶ月ちょっとであるものの、記事の予想通りというか暗黒期に入りつつあり、チーム成績もパリーグの中でぶっちぎり最下位で、且つ新たなスター選手も出ていません。でもってその原因ははっきりしており、GMも兼任している石井監督に最も責任あることは間違いありません。
 低迷の要因はやはりFAで取ってきたベテラン選手が衰えつつあるにもかかわらず、大金はたいて取ってきた手前、試合に出さざるを得ないところにあるでしょう。それにより若手選手は出場チャンスを失い、新たな戦力が育たないという90年代の巨人みたいな悪循環に入りつつあるのが見て取れます。

 その好対照と言えるのが日ハムで、去年の新庄監督の就任とともにベテラン選手を一気に切り落とし、スタメンを固定せずともかく若手選手を試合に出させるという大ナタを切らせました。その結果もあり、日ハムは現在3位ソフトバンクに5.5ゲーム差と大きく離れての4位ですが、去年、そして新庄監督就任前と比べれば明らかに日ハムは強くなってきており、またさらなる成長が見込める若手選手が躍動しているだけにファンも応援したくなるでしょう。


 以上のようにチームを強くできない、っていうかむしろ弱らせている石井監督ですが、それ以上に批判されるのは上記日経記事にある通り過去の平石元監督の解雇経緯でしょう。球団生え抜きで且つ前年最下位から3位にシーズン成績を引き上げながらも、当時GMだった石井監督に「成績不振」を理由に解雇されています。
 しかし石井監督自身が監督職について以降、3位以下の順位となっても本人は「成績不振」で退任せず、それどころか若手の成長の目をつみつづける有様で、ネットの反応を見ていても石井監督を応援する楽天ファンはまずいないです。自分も楽天にはそんな思い入れはないですが、さすがに見ていてこれはひどいなと感じています。

 個人的に驚いているのは、この有様ながらJリーグの方ではシーズン中の監督交代に定評のあるオーナーの三木谷氏が未だ動かない点です。単純に本業の楽天モバイル事業が大赤字で球団経営に構ってられないだけかもしれませんが、かつての三木谷氏ならもうとっくに首がすげ変わっていると思うだけに不思議に感じています。
 それにしても楽天は本業といい野球といい、ともに危うい状況にあります。割とプロ野球チームの成績って親会社の業績と連動しやすいというか、カープが三連覇したときもマツダは本業も結構好調だったと覚えています。

 仮に連動するのがXファイル並みの真実である場合、セリーグの方は中日と巨人の新聞系2チームがあまり冴えず、新聞業界はいまやばいというのを暗に反映しているかのように若干見えます。逆に阪神は交流戦に入ってからやや勢いは衰えたものの首位をひた走っており、関西経済が今好調なのかもとちょっと思えてきます。まぁ阪神優勝すれば嫌でも関西経済盛り上がるけど。