いまだに奈良ドリームランドのこういう記事を見かけるのに驚く一方、以前は関西出身者であればこの「奈良ドリームランド」という単語をひとたびちらつかせば1時間は会話を続けられる魔法の言葉でしたが、さすがに閉園から長くなり、最近はこのワードが使いづらくなってきています。親戚の奈良おじさんなんかは聞いてもなくても奈良ドリームランドについて口にしてくるけど。
なおこの記事は当初日刊SPAの元記事リンクをつけようとしましたが、なんかあそこはしばらく表示すると記事が見れなくなり、記事一覧ページに強制的に切り替えてきます。いくら何でも、なめすぎだと思う。
それで本題ですが、なんでも神戸が人口150万人を割り、同じく減少している京都市とともに人口で福岡市、川崎市に追い抜かれ全国7位に後退したとのことです。かねてからこのブログでも神戸市の近年の衰退ぶりは激しいと指摘しましたが、こうして人口面でもはっきり影響が出る水準に陥っています。
神戸市が衰退している原因として上の記事では市内中心部にタワマンがないせいだという、ちょっと疑問に思う主張をしてはいますが、後半に挙げている大阪への通勤に関しては頷ける点があります。以前と比べると関西圏の大阪中心部への通勤は神戸などの阪神エリアから、京都や滋賀などのエリアへ徐々に比重が移ってきているように思えます。
特に滋賀県は「「翔んで埼玉2」でも舞台にされるなど、若干関東圏の埼玉のような立ち位置を近年確立しつつあります。通勤に関して言えば大阪まで直通の路線があるのと、また琵琶湖をバックにした住環境の良さから、若い年齢層の間で済む人が増えていると聞きます。まぁ教育環境はめちゃくちゃ悪そうに見えるけど。
以前は大阪で働く人が住みたい場所といえば神戸や宝塚などの兵庫県でしたが、近年はもはやさほどにも魅力を持たなくなってきているように見えます、
そうした通勤の問題に加え、神戸においては産業面の衰退、特に海運の衰退が著しいでしょう。かつては国際港として横浜と並ぶ立ち位置にありましたが、アジアにおける海運ハブの地位を韓国のプサンなどに脅かされるにつれ、神戸の海運業は徐々に縮小していったように見えます。また神戸製鋼を筆頭とする製鋼産業も、業界自体が落ち込み、新日鉄と住金がいち早く合併したのと比べると神戸製鋼の外交のもたつきもあって、何となく羽振りがよくなさそうに見えます。
そのうえで、神戸市自体の行政手腕の悪さも影響要因としてデカいのではとかねてから思ってみています。阪神大震災の後に作られたルミナリエや神戸空港を筆頭として、よくわからないものにお金を使ったりしているのが目立ちます。また隣の明石市が盛り上がるや猛烈なネガキャンを神戸市が率先して行ったりするなど、単純に神戸市の人材が悪く、行政手腕が発揮されないことも衰退の一因だと思います。
主権にほど近い川崎市はともかくとして、より立地面で厳しい福岡市の人口が伸びているのと比べるなら、今の神戸市の衰退はやはり神戸市自身に起因するところが多い気がします。どう立て直すかわかりませんが、今度当たり視察がてら行ってみようかな。