ページ

2024年9月17日火曜日

ちょっと珍しい中国のFC-1のプラモ


 また自作プラモの話で申し訳ないのですが、ちょっと珍しいと思う機体なので紹介を兼ねてこうして記事化しようと思います。そのプラモというのも、FC(Fighter China)-1という、中国製でありながら中国では運用されていない戦闘機です。


 この戦闘機は中国とパキスタンの共同開発機で、現在はパキスタンで主に運用されています。みヤンマー国軍も買ったそうですが、あんまり稼働はしていないそうです。


 中国側は開発ベースは中国のJ(殲)-7で中国独自のオリジナル機体だと主張していますが、実際にはパキスタンがアフガニスタン戦争の後に米国からもらったF-16がベースだと言われています。実際、こうしてプラモで作ってみたところ、エアインテークの位置こそ胴体下部から脇に移っていますが、全体サイズといい主翼や尾翼の形状を見る限りだと、完全にF-16と共通しています。

パキスタンでは「Thander 04」とも呼ばれてるらしい

尾翼付け根に切り込みが入っているのはF-16そのまんま

 作ってみた感想としては、メーカーの小号手(トランぺッター)は伝統的に戦闘機脚部の設計が弱く脚が明らかに折れ曲がりやすいのですが、このキットはそういうこともなく、固定が成れてないとてこずりますが逆にきちんと接着出来たらゆるぎない強脚を見せてくれます。
 またエアインテークの組み立ては非常に面白く、胴体下部と上部の間にコックピットを含む胴体全部を差し込むような構造をしており、やや寸法合わせが難しかったですがこの辺の組み立ては本当に楽しかったです。機体そのものがF-16同様にベーシックな形状をしているので、作ってて楽しいキットでした。

 もっともコックピット周りは「こんな細かくする必要あんの?(;´・ω・)」と思うくらいやたら細かい部品が多く、組立も面倒で、ここにやたら時間がかかって嫌でした。コックピットなんて組み立てたらほとんど見ない箇所だから、もっと適当でもいいと思うのに。ここを乗り越えた後は基本スムーズでしたが、最後のデカールがやたら皺ができやすいデカールで、貼り付けるのに苦労しました。

 なおこの機体、中国も当初は導入を検討したものの、すでに運用していたJ-10の方が武装も多く運用実績もあるため、結局このFC-1は見送ったそうです。この判断は確かに懸命だと言えるのですが、FC-1を入れずとも中国は運用戦闘機種類が非常に多いです。
 具体的には、前述のJ-10とロシアのフランカーシリーズ(Su-27、Su-33、Su-35)が主ですが、このほかにも自称ステルス機のJ-20、J-35が入り、整備とか大丈夫なのと他人事ながら心配になってきます。

 なお日本は戦闘機ならF-15、F-35とF-2の3種類だけで、面白みはないけど現実的です。ぶっちゃけ新しい機体を英国と共同で開発するのもいいけど、F-15の最新版に取り換える方がもっと現実的なんじゃないのという気もしますが。F-15の最大の武器は拡張性だし、取り換えた機体もさらなるアップグレードで使いまわせる気がするし。

中国では中秋、日本では秋分

 今日は中国は中秋節なため祝日で、朝から「龍が如く7」をやり続けようと思ったら仕事入ってきたので怒りの休日残業となりました。てか連休明けにミーティングとか入れるなよ。

 話を戻すと、この中秋というのは日本でも「中秋の名月」という言葉で一般的に使われています。中国でもこの時期の月は名月とされ、月餅など丸いものを食べながら月を眺めるという文化があります。

 そんな中秋についてよく通っていて顔なじみになっているコンビニの店長に「日本でも中秋節は祝日なの?」と聞かれました。この時に改めて考えたのですが、日本では秋分の日を祝日としていますが、実質的に中秋も秋分も16番目の二十四節気を表す言葉で、意味的にも内容的にも同じです。なのになぜ日本と中国でこうも使い分けているのか、若干腑に落ちない気持ちを覚えました。

 あくまで好みの問題ですが、私としては中秋節の方が月を眺める文化習慣を表す言葉にもなっていることから、こっちの方がいいんじゃないかという気がします。何となく秋分だと春分の兄弟格で「昼と夜の時間が一緒な日」のようにしか受け取れず、何より「秋分の名月」とは誰も言わないことからも、文化的な習慣と結びつくうえでこの際「中秋の日」に名前を変えたっていいじゃんとかすら思います。

 なお今日はその件のコンビニで月餅買ってさっき食べましたが、これとは別に中秋の名月に見立て中国に売り込み、マジでかなり定着させることに成功した日本の秋月梨もお昼におやつ代わりに食べました。個人的に話はマッドシティ名産の幸水または豊水を好みますが、秋月梨もでかいだけあって食べ応えがあり、この時期に食べるのが割と楽しみでよく買ってたりします。

2024年9月15日日曜日

ゲームのムービーシーンにおけるカメラワーク

 今更ながら「龍が如く7」を遊んでいます。発売が2020年であることもさることながら、購入したのは去年のセール時ながらも何故かこれまでは他のゲームを優先して遊ぶことなく、なんか手持無沙汰な状態がふと訪れたので起動してみるとこれまた面白く、評判が高かっただけに非常に楽しんでいます。
 にしてもゲーミングパソコンじゃなくてもPS4クラスのゲームがパソコンで遊べるようになるとはいい時代になったもんだ。戦闘機ゲームのエースコンバットも今度動くか試す形で買ってみようかな。

 話を戻すとこの龍が如く7ですが、ストーリーをはじめとするゲーム内容の面白さ以上に、ムービーシーンにおけるカメラワークに驚かされました。具体的にどこがどうと言いづらいのですが単純に素晴らしく、どのムービーもちょっとしたカメラワークで各描写を強く印象付けるように作られており、どのムービーも早送りせず見入ってしまうほどです。
 どんなカメラワークがいくつか挙げると、左右に二人の人物の顔が映されていて、最初はしゃべり始めた片方にピントが合っているものの、もう片方がしゃべりだすとそちらにピントが移る。あと徐々にズームアウトしていって端の方に入り込んできた人物がおもむろに語りだすなど、こういう映画とかでは当たり前のカメラワークですが、ゲームだとこれまであまり目にしたことがありませんでした。

 カメラワーク一つでこれほどまでムービーが良くなると私は今まで感じたことはなく、ただ単に最近のゲームを遊んでいないだけかもしれませんが、かつて遊んだゲームのムービーでは印象を覚えたことは本当にありませんでした。思い起こすと、スクウェアエニックスやコーエーテクモのゲームはどれも美麗CGやムービーを売りにしていますが、改めて思い起こすとCGの素材ばかりに力を入れて、そのCGをどう映すかというカメラワークに関してははっきり言ってお粗末な水準だった気がします。
 基本的に顔面アップが多く、アクションするシーンも遠回しに映すだけで迫力がなく、終いには最近は減ったけど悪名高いQTEを入れてムービーなんか見られない状態にしたりといった感じです。

 そもそも龍が如くシリーズの元プロデューサーである名越氏自身はゲームではなく映画を学んでいたものの、就職にあぶれてゲーム業界に入ったという口なだけに、この方面のカメラワークがやっぱりこのシリーズが優れているのも当然かもしれません。ついでに書くと、龍が如くの製作前から柴田亜美氏の漫画(どきばぐ)ではまるでその未来を見越したかのように、本宮ひろし風のヤクザとして描かれていました。

 話をまとめると、ゲームのムービーと言うとCGの美麗さやキャラクターのかわいさばかり取り上げられがちですが、そうした素材を生かすも殺すもやはりカメラワーク次第というべきか、この方面に意識が薄いゲーム会社も少なくない気がします。そういう意味ではゲームクリエイターも映画とかの撮影方法をもっと学ぶべきなのかもしれません。

2024年9月14日土曜日

イスラム教の賢い税政策

 社会学を先行していたこともあり比較文化論的な話は前から好きなのですが、この手のもので特に良く読むのが宗教学者の島田裕巳氏の本です。私自身は「神はいない(でも妖怪は絶対に存在する)」という無神論者ですが、宗教やその価値観はオカルト趣味もあって昔から好んでおり、ちょうどこの辺を突くかのよう島田氏の本は感性をくすぐるので新刊が出たらよく買っています。
 てな感じでこの前買った「宗教戦争で世界を読む」ですが、この本では宗教が主導または宗教間で起きた戦争を取り上げてその原因や結果などについて書かれてあるのですが、個人的に一番面白いと思ったのはイスラム教の人頭税ことジズヤの話でした。

 知っての人には早いですが、かつてイスラム教は非イスラム教徒に対しては人頭税という税金を課していました。これだけ聞くとひどいことするなという感じがしますが、実際には当時のキリスト教圏ではキリスト教以外の活動や信仰を一切認めず、キリスト教内でも異端に指定されたら弾圧されるような状況の中、イスラム勢力圏では税金さえ払えば自由な信仰(当初はキリスト教とユダヤ教限定だったが後にこのほかの宗教にも拡大)を認めており、当時としてはむしろ他宗教に対し非常に寛容な態度だったそうです。
 それどころか、このジズヤはイスラム教国にとっては重要な財源でもあっただけに、払ってくれる他宗の教徒に対してはウェルカムな態度すら持ち合わせていたそうです。実際、キリスト教圏から追われたユダヤ教徒を「こっちにおいでよ(=゚ω゚)ノ」てな感じで迎え入れたこともあったそうです。まぁユダヤ人は金持ってそうだしね。

 こうした財源的な意味でも価値を持つジズヤですが、イスラム教圏の拡大においても大きな役割を果たしていました。というのも基本どの時代、どの国にもいるでしょうが、周りや親が信仰してたるから自分も何となく信仰を続けているだけのなんちゃって教徒は世の中溢れています。そうした人たちに対してもジズヤは課されるのですが、先にも述べた通りこれはイスラム教に改宗すれば払う必要はなくなります。
 このように、他宗の信仰心の薄い層に対し「税金払わなくて済むなら(´・ω・)」という感じでイスラム教に誘導させる効果もジズヤは持っていたそうです。でもってイスラム教は生活そのものが信仰というぐらいに戒律や作法が厳格な宗教で、一度はいるとなかなか抜け出せられない特徴を持ちます。そんなイスラム教の特徴と相まって、ジズヤの効果はウマイヤ朝やアッバース朝時代のイスラム教の急拡大を支えたと言われています。

 ただ、これまた先にも述べた通りジズヤは財源としても非常に重要な収入源でした。そのため一部地域では他宗の教徒が集団でイスラム教に改宗しようとしたら財源がなくなることを恐れた領主がそれを止めようとしたという、本末転倒な話もあったそうです。人間、やっぱりお金が大事。

2024年9月13日金曜日

あっさり中国で定年延長(;´・ω・)

 先日の記事で中国が定年延長を検討しているという報道を取り上げましたが、今日あっさりと定年延長が決まりました。段階的に引き上げるとはしているものの男性60歳、55/50歳を男性63歳、女性58/55歳へと引き上げる方針を打ち出しました。
 前の記事で私は、男性はともかく女性は男性同様に60歳まで引き上げるのではと書きましたが、あっさりその予想を外してかなり恥ずかしい思いしてます(;゚Д゚)

 何気に昨日、ちょうどこの定年延長の影響を受けそうな年頃の友人と会話した際にこの話題も出たのですが、その人の周りではどちらかというと早期リタイア志向が強い人が多く、定年延長については「やめてよ(´・ω・)」って感じの感想が多かったそうです。この辺でも自分の予想は外れているのかもしれない……。

 ただ前の記事にも書きましたが、この影響を一番受けるのは壮年層よりも若年層、中国の若者じゃないかと思います。壮年層が雇用され続けることで枠は小さくなり、来年以降はますます就職状況が悪化るのではないかとみています。失業者が増え続ける場合中国の社会不安も高まることとなり、その辺をやや危惧しています。

2024年9月11日水曜日

中国の退職年齢引き上げ報道に関して

「中国引き合いに出すのに反対」中国が米大統領選討論会に注文 「論評せず」と慎重姿勢も(産経新聞)

 こんなこと言ってるけど、かといって全く話題にしなかったら「米国は外交で中国を無視するな」とか言ってくる気がします。めんどくせーな。


 それで本題ですが日本人からするとえっと思うかもしれませんが、中国と日本だと定年が異なっています。男性に関しては60歳でそこまで日本と大きな差はないのですが、女性は記事にもある通り50歳または55歳で、今や65歳定年となっている日本と比べるとかなり早いです。

 ただ日本の場合は女性の正社員率が男性と比べると大きな差があり、そもそも定年を迎えるまで正社員でい続ける女性数も少ないことから、定年という話題だと男性サラリーマンがすぐ浮かんでくるのではないかと思います。
 それが中国の場合ですと日本なんかよりずっと女性の社会進出が進んでおり、さすがに役員クラスとなると欧米よりも低いものの、一般正社員としての従業員数でいれば男性とそこまで大きな差はないと感じます。出産により育児休暇の法定期間も実は日本より短くて復帰が早く、夫婦共働きでともに定年を迎えるという人も当たり前のようにいます。

 そんな中国ですが、やはり前からこの女性だけ男性に比べ10年も定年が短いというのはおかしいのではという指摘がかねてからありました。特にかつてはなかった住宅ローンを抱える家庭も増え、なるべく長く働きたいと考える人も増えてきているだけに、むしろこの10年の間にこうして全人代などの俎上に挙がってこなかったことの方が異常でしょう。
 もっともそうした勤労者の声というより、今回こうして改正が取りざた足されてきたのはこれまた記事にもある通り年金問題が主原因であると言って間違いありません。前にも書きましたが日本の10倍くらい人口抱えている上に日本以上にハイペースで少子高齢化が進んでいることから、どう考えても中国の年金制度は日本以上にリスクが高い状態になってきています。っていうかきちんと数字でこの辺の分析出来たらかなりいい記事になるけど、このところゲームで忙しくて調べてられてない(;´・ω・)

 私の予想ではこの中国の定年に関しては、日本みたく男性を60歳から65歳に引き上げるかはまだわからないものの、女性に関しては上も下も望む声が大きいだけに、男性同様に60歳へ引き上げることはこうして話題に出てきた時点でほぼ確実じゃないかとみています。問題となるのは制度改正時に51歳以上と、定年退職で辞めたばかりの人たちの処遇をどうするかで、一応は元の雇用先に再雇用を促す程度で落ち着かせるのではと考えています。

 もっともこの定年のしわ寄せを食うのは若年労働者で、ただでさえ就職氷河期で職にあぶれているだけに、定年延長によって雇用枠が上位年齢層で埋まることでさらに大卒就職率が悪化する可能性も含んでいます。
 かつての中国政府はこの辺の雇用に対する意識が非常に強かったのですが、近年は競争至上主義が普及したことで、決して軽く見ているわけではないものの以前と比べれば自助努力で何とかしろと言わんばかりに、前ほど省みなくなってきているような気がします。それこそ「やる気のない若者の方が悪い」といった感じで。

 ただそれを言えば日本も人のことは言えません。好景気で減ってきてはいると言っても退職代行業がこれだけはやっていることを見るとやはりまだブラック企業は日本社会に存在しているようですが、この1年くらいでそうしたブラック企業への対策や摘発が話題になったのはほぼ見たことなく、日本政府もこの点を省みなくなってきている気がします。
 ちょうどいま総裁選ですが、かつてと比べると行革を口にする人が減ったものの、私個人としては厚生労働省を再び分割してほしかったりします。この二つは相いれない存在だと思うし、分けて権限、否責任をもっと明確化すべきでしょう。

2024年9月9日月曜日

田中真紀子氏の推す候補

田中真紀子氏 自民党の総裁選をバッサリ「へなちょこばっか」適任者「私は1名いると思いますけど」(スポニチ)

 結論から書くと、「田中真紀子と推しメン被っちゃたよ(;´・ω・)」と言ったところです。

 かつてないほど立候補者が乱立している今回の自民党総裁選ですが、記事内容によると田中真紀子氏は数ある候補者のうち、林芳正官房長官のみが総理として適格だと発言したそうです。私は彼のことをその名字からよく「リン」と呼んでましたが、ぶっちゃけ自分も岸田総理の後継として能力、人格、路線の全方面で一番総理になってほしい人物はこの人だったりします。
 具体的に何故と説明できる要素は薄いのですが、ほかの候補者と比べ要職に就任しながらきっちりと務め果たし、また自分がやることなそうとすることの方針をきちんと説明しているのと、あまりほかの政治家の悪口を口にせず黙々と仕事に向かう姿勢をかねてから評価していました。特に閣内からも風当たりの強かった岸田総理に対し忠実に務めたその態度は、十分評価に値すると考えています。

 田中真紀子氏については正直言って私はあまり好感を持っておらず、政治家としての実務能力に関しては余計なトラブルしか引き起こさないとして全く評価していません。ただ他の政治家に対する観察眼や評価に関しては一目置いており、父親譲りの頭の回転の速さと観察力というべきか、その評論はこれまでも参考にしていました。
 それだけに、全く想定していなかったのもありますがまさかここでリンの名前を挙げてくるとは思いもよらず、驚くとともに「あの田中真紀子が言うんなら(´・ω・)」と、ちょっと自分の肯定的評価にも自信を持つようになりました。

 とはいえ今回の総裁選は候補者の多さから予想が難しく、現状では隠然たる力を持つ菅元総理のバックアップを受けている小泉氏がリードしている状態です。河野氏は菅派の応援を受けず、また麻生派の応援を受けていることでもう芽はないとみていますが、彼が敗北した後の決選投票でその票がどこに流れるかの方がむしろ検討のし甲斐があります。
 とはいえリンの場合は上川外相と岸田支持派が割れるので、どっかでこの二人が協力しない限りは厳しいでしょう。私個人の見方としてはリンの出番は次の次じゃないかという気がするのですが。