ページ

2024年11月12日火曜日

日産の90%超減益報道はおかしいヽ(`Д´)ノプンプン


 さっき友人にも紹介したけど、ハイスピードな展開に妙に読ませられてしまう(;´・ω・)


 そんで本題ですが先週から今に至るまで後追い記事が続く上の日産の90%減益報道ですが、自分はこの記事を初めて見た際に疑問を覚えました。同時に、一体何故こんな報道をしたのか、記者もそうだし編集者も何故これを通したのかと、報道者のあまりのレベル低下ぶりに呆れました。
 では一体どういう点がおかしいのかというと、今回の日産の業績でニュースな点は90%の減益ではなく、何故日産がいまだに黒字なのかって点しかないでしょ、マジで。

 ほかの後追い記事でも触れられていますが、マジでこの10年間くらい、日産はニューモデルの新車はおろか、既存車種のマイナーチェンジすらほとんどやっていません。ディーラーの人からすれば弾を持たせずに戦場へ投入されるようなもので、これほど新車出さずにどうやって売上保っているのかそっとの方が前から不思議でしょうがありませんでした。
 またネットで自分が秀逸だと思ったものとして、「本来販売台数で稼ぐスポーツカーという位置づけのフェアレディZをほとんど作らず受注を打ち切っている」というコメントもありましたが、まさにその通りというか、作った分だけ確実に売れる見込みのあるフェアレディZを何故か日産はあまり作ろうとしません。先ほどの新車を出さない点といい、ゴーンが去って以降、というかそれ以前からも日産は自動車メーカーとしてかなりおかしな経営を繰り返しています。

 真面目に今、日産を支えているのはどの車種なのかがマジで聞きたくなるほど日産の車には魅力がありません。また新車も出てこず、こういっちゃひどいけど開発部門は何故給料をもらえるのかが不思議です。
 新車が出ない点について日産の開発力が落ちたという指摘も見えますが、上記のフェアレディZを注文数に対しあまり生産していない点も鑑みると、生産供給体制すらまともに維持できない状態に日産は陥っているのではという風にも見えます。っていうか多分、中の人も現状についてもあまり理解できていないのではない可能性すらあります。

 開発費高騰からほかのメーカーでも確かにニューモデルが最近あまりで亡くなってはいるものの、それを推しても日産のこの10年間は少なすぎます。ぶっちゃけもう自分で開発せず、他社の車を生産するだけのOEMメーカーにでもなり下がった方がこの会社にとってはいいのではないかと密かに見ています。

2024年11月10日日曜日

社畜車

 今日の上海は朝から雨が降っており、昨日の予報時点でもそうだったので晴耕雨読な一日を過ごそうと決めていました。そんなわけで午前九時に目を覚ますと「アクション対魔忍」して、「エースコンバット7」をして、お昼に昨日作り置きしていたカレーを食べ午後に入ってからは、





 こちらのトヨタ・プロボックスのプラモを作っていました。

 知ってる人には早いですがトヨタの影の稼ぎ頭こそ社用車でおなじみのこの車、何故かゴールド会員にしてもらってもいいくらい私が貢ぎまくっている上海のプラモ屋が先日入荷していました。こんなスポーツカーでもない日本の社用車のプラモを中国で一体誰が買うのか、何を考えてあの店はこんなキットを仕入れたのか深い疑問を覚えたものの、「今を逃すと中国でこれを仕入れる機会はない」と踏み、すぐさま発注しました。入荷数が少なかったのか、その後すぐにこのキットは売り切れとなっていました。
 

 さてこのプロボックスですが、実は前々から日本国内で購入を検討していたキットでした。前回日本にいたころも検討したものの、個人的にはひとつ前のモデルの方が好きだったのと、3000円くらい出してまで購入するほどかという迷いから結局見送りました。
 しかし今回は中国で手に入る、しかも前述のように恐らくもう次のチャンスはないという予感から、金に糸目をつけずにすぐ発注することとしました。


 こうして買ったキットですが、アオシマのキットだからパーツの整合性とかが若干不安だったのと、Amazonのレビューを見てもボディ周りの整合性に問題があるというコメントがあったことからうまく作れないかもという予感を感じていました。しかし実際作ってみたところ思っていた以上に整合性は良く、唯一リアバンパーが押し込みづらい形状となっていましたが、その代わりに隙間が小さいこともあって接着剤不要で嵌め込むことで済むようになってました。白と黒の対比が重要な車なだけに、この辺は上手く運べてよかったです。
 また説明書も、こういっちゃなんですがアオシマのキットにしては割と詳細に編集されており、迷いやすい部分とかも細かく補足図を入れたりしていて、迷うところもあったものの、総じて質のいいキットだと思いました。ちなみにリアシートは立てたり畳んだりさせることができます。

 もっともリアのトーションバーは慣れてない人からすればうまく作れない可能性があります。うまく作れない場合はバネを敢えて使わず、タイヤ高さ位置を固定するように接着剤でパーツを固めてしまった方がいいかもしれません。

 話を戻すとこの車、前述の通りトヨタの社用車として非常に流通しており、実際に乗車した経験のある人も多いと思います。評価も基本高く、社用車ではなくマイカーとして使う人もおり、そのシンプルなデザインと相まって玄人好みな車となっています。
 その一方、社用車でガソリン気にせず乗られることもあってか、首都高ではこの車で飛ばす人も多いと言われています。特に激務でおなじみのキーエンスのプロボックスが非常に有名で、「プロボックスに抜かれたと思ったらキーエンスのロゴ入りだった」とよく証言されており、首都高最速はキーエンスのプロボックスだとまことしやかにささやかれています。

 それだけにシールことデカールには、キーエンスのロゴを入れてほしいとマジで思っていました。さすがにこのキットにはそんなデカールは入っていませんが、もし入れてくれるならもう一個このキットを私も買うでしょう。っていうかこの車、トヨタの車というよりキーエンスの車というイメージの方が強いです。でもって社用車と呼ばれるより、社畜車って呼ばれることも多い気がする(;´・ω・)

2024年11月9日土曜日

大統領選でハリスが負けた理由

 今日は朝から「レッド・ワン」を見に行きましたが、中国語タイトルは「紅色一号」で共産党映画にしか見えなくなります。映画自体はやや中だるみがあったもののまぁまぁな内容でしたが、見に来ていたのは自分ともう一人だけでした(´;ω;`)ウッ…
 にしてもこの映画といい、クリスマス映画はマッチョと相性がいい気がする。あとクリス・エヴァンスは最近、藤原竜也氏のようにクズキャラばかり演じるようになったな。

 話は本題ですが先日の米国大統領選は開票前までは「非常に接戦」といわれながら、蓋を開けてみればスイングステートはトランプが総取りする圧勝ぶりで、8年前のトランプが当選した時と同様にメディアが赤っ恥こかす選挙結果となりました。
 この選挙について現地の状況や報道をあまり追ってこなかったこともあり、また8年前の反省を踏まえてなるべき偏見を持たずにいようと、このブログでは一切選挙について触れないこととしていました。ただ選挙直前において、もし自分が投票権を持つならトランプに投票すると考えていました。理由は何故かというと、ハリスはやばいなと感じていたからです。


 今回の選挙で一番得心した解説記事が上のリンク先ですが、ここでも書かれている通り選挙戦中のハリスの行動や発言は目に余るものがあったそうです。さすがにここまでの内容は私も知らなかったものの、ほかでもいわれている通り彼女が何故自分が大統領に相応しいのかを説明する際には「有色人種で女だから」しか理由を語ってこなかったことに、絶対権力持たせちゃならない奴だと感じました。
 また彼女はバイデン政権で副大統領という要所にありました。然るにこの選挙戦で、バイデン政権期において自分がどのような働きをしたか、どんな功績があるかについてほぼ全く語らず、それどころか当選後にウクライナやイスラエルなどの外交問題、経済政策方針についてすらもあまり語りませんでした。就任後の自分の政策選択肢を狭めまいとするための沈黙だったのかもしれませんが、施政方針を出さないだけに、就任後にどんなことをするのかが読めず、何するかわからない不確実性が高い人物のように私には見えました。

 逆い、トランプはあらゆる国に関税を課すなど言ってることはかなり無茶苦茶ではあったものの、自国産業育成のための貿易保護方針を取るスタンスや、非エリート層への雇用拡大やスポットを当てる方針などは読み取れます。確かにトランプも心変わりの激しい人間であるためその実際の政策には予測するに不確実性があるものの、何も語ろうとしないハリスに比べればまだトランプの方が予想できるとすら思えました。

 私自身、トランプについては議会襲撃事件をはじめあまりいい感情を持っていない政治家ではありますが、それでも政策の透明性ではハリスを上回っており、また「米国はこんなに国にしていこう」というリーダーシップは確かに持っていると思え、「ハリスよりは確実にマシ」だという評価からこの選挙ではトランプ推しとなりました。逆を言えば、民主党の候補がハリスではなくもう少しまともな人だったら、反トランプ感情から民主党候補を推していたと思います。

 この選挙戦においてハリスが落ちたのはガラスの天井だとか色々言われていますが、私はそうだとは思いません。むしろ反トランプ票を彼女は集めようとして選挙戦を展開していましたが、選挙戦が続くにつれ、トランプよりもハリスへのヘイトがどんどん高まり、「反ハリス票」が増えていったことが最大の落選原因だと思います。はっきり言えば彼女に投票した人たちは「民主党支持」、「反トランプ」しか動機がなかったようにも見えます。
 そもそも選挙というのは「くそったれの政治家どもの中からマシなくそったれを選ぶ」行為とも言え、そういう意味ではトランプのがハリスよりマシだったという点に今回の大統領選は集約できるように思います。

2024年11月8日金曜日

中国人の映画離れの原因は何なのか?

中国の若者はもう映画を観に行かないのか?(THR Japan)

 先日書いた記事で私は、中国人の同僚から最近中国人はあまり映画を見なくなったという話を聞いたことを書きました。この週末でも実際のところどうなのかと調べてみようと思った矢先、上記リンク先にある原文は英語の、恐らく米国発の記事でその詳しい実態が紹介されてました。
 その内容によると、今年これまでの中国における映画興行収入は前年比で22%減と大幅ダウンしており、さらにコロナ前のピーク時に当たる2019年比では38%減にもなっていたそうです。この数値一つだけとっても中国人が最近映画を見なくなったと言い切ることができるでしょう。

 この背景について記事では、長引く不況によって若者が失業するなどして所得が減り映画を見に行く機会が減った、中国当局による作品の検閲を主な理由として挙げています。また投資として見ても最近の不振ぶりから、二番目の検閲もあって中国国内制作のヒット作が不足しており、エイリアンとかクリーチャー系ばかり売れていることが書かれてあります。

 上記の分析については私も特に異議はなく、要因としては確かに入ってくると思います。もっとも中国当局の検閲に関しては想像されているよりかは緩いという風にも思っており、以前にも書きましたが「非科学的なもの」が検閲対象だと言われていますが、実際のところは「中国共産党批判があるかないか」が検閲のポイントで、先ほどのエイリアンとかも「宇宙人」というカテゴリーに入れるなら全く問題なく通してくれます。ポケモンとかもどうも宇宙人カテゴリーで通してるらしいし、宇宙人便利すぎ。

 その上で恐らく普通の人が指摘しない中国人の映画離れ理由を敢えて私の方から挙げると、一番大きいものとしてTikTokなどのネットでのショート動画の隆盛だと思います。またショート動画に限らず、中国人も映画を自宅でネット配信で見ることが増えており、映画館まで足を運ばなくなってきています。これは日本でも同じ傾向だと聞きますが、中国の方がその程度はさらに激しいとすら感じます。
 上記原因は比較的はっきりと関連性があると言い切れるまともな原因ですが、さらに敢えてほかの人間は指摘しないだろうけど、見えないところでじわじわと中国人を映画から遠ざけている背景理由として、海賊版DVDの摘発も大きいのではないかと私は睨んでいます。

 大体2018年くらいだったと思いますが、上海で国際映画祭が開かれるのに合わせて市内の海賊版DVD屋が一斉に摘発されました。当時は国際映画祭が終わればまた再開するだろうと思っていたのですが、その後も摘発は続き、当時摘発されて建物ごと破壊された海賊版DVD屋は今でもがれきがそのまま残されたままとなっており、その他の店も完全になくなっています。
 ネットでの海賊版配信は恐らくまだあるのではないかと思いますが、少なくともDVD形態の海賊版は今や中国から、地方都市ならまだあるかもしれないけど、大都市においてはもはや絶滅した状態にあります。かつては中国土産として一番重宝されていた海賊版DVDでしたが、叩き潰されるのは本当に一瞬でした。

 その海賊版ですがもちろん版権者からしたら噴飯物な行為だったでしょうけど、こと映画ファンの開拓という意味では見えないところで大きな役割を果たしていた気がします。最新作はまだしも、旧作品などはネットで意識して検索しなければまず目にかかることはないのに対し、DVDであれば棚にあれば目に入り、手に取り、視聴する機会も得られたでしょう。
 特にマーブル映画をはじめとする続き物では、前作を見ているかどうかが非常に重要となります。そうした草の根的な映画ファンや、旧作の開拓という点で海賊版は違法行為ではあるものの、映画産業全体で見たらファン層開拓という下支え的な役割を果たしていたと私は考えています。

 この点について実際に昔取材したバンダイとかソニーの人も、海賊版の動画やゲームについてソフトウェア部門ほど意外と寛容的な姿勢で、「無料で見られるからこそファンも作品に触れ、その後プラモや続編作品を買ってくれるようになる」と話していました。そのためバンダイなんかは、日本国内では無料配信しないガンダムのアニメを、中国ではあえて無料配信したりしていました。

 映画に関しても、というよりコンテンツ作品故にその入り口を開けるという点でも海賊版は意外と重要だったという気がします。もしそうだとしたら非常に皮肉ですが、海外の映画業界が散々批判してきた中国の海賊版がいざ実際に取り締まられるや、逆に彼らの食い扶持を減らすこととなってしまったのが今の状態かもしれません。

 無論、私は海賊版の氾濫を支持する立場ではないし、コンテンツに対してはやはりお金を払うべきだとも常々考えていますが、映画のように消費者に見る習慣をつけさせることが大事なコンテンツ作品においては、身を切るような感じでコンテンツをどこまで無料で開放するかが意外に重要だとも考えています。
 この点、漫画なんかは最近だとウェブで3話くらいまでは無料公開することが当たり前のようになっており、私もその姿勢が正しいと考えています。映画も難しいでしょうが、旧作に関しては画質を落としたバージョンとかでもっと無料で公開するのも手かもしれません。

 そういうわけで週末となる明日には、また朝から映画見に行く予定です。そろそろ受け付けのおばちゃんに顔覚えられてきたかもしれない。

2024年11月6日水曜日

ターゲット層をどんどん狭める現代のマーケティング


 先日書いたこちらの記事へのコメントで、アニメ監督の押井守氏の「100万人が観るより、1万人が100回観る」という言葉が引用され、今後の映画はターゲット層がますますニッチ化されていくのではという指摘を受けました。この指摘ですが私も感ずるところがあり、改めて考えてみると映画に限らず近年のマーケティングはあらゆるものがニッチ化、つまりターゲット層をどんどん狭めている傾向があるのではと思うに至りました。

 一例を挙げると映画のトム・ホランド版スパイダーマンの「ノーウェイホーム」なんか、確かに大ヒットした映画ではあったものの、過去のトビー版、アンドリュー版のスパイダーマンを見ていないとアンドリューが何度も「You are amazing!」と連呼される意味が分からないなど、楽しみが半減するような構成となっていました。いわば過去作を見ていない人はお断り的な内容となっており、この一手だけでもターゲット層はかなり狭められています。
 まぁ過去作見ている人はめちゃ楽しめるんだけど。

 この「新規お断り」的な映画はスパイダーマンに限らず、アベンジャーズを筆頭にマーブル映画で非常に顕著です。ただマーブル映画以外でもターゲット層が狭められている、というか極端に狭いと感じる作品は他にも多く、例えば日本でも時代劇を一つとってみても、かつてであればそこまでターゲット層は狭くなく、「時代劇ファン」向けに作られていたように思えます。
 しかし現在、あくまで私の目から見てですが時代劇作品でも男性向けか女性向けか、若者向けか高齢者向けか、歴史ガチ勢かニワカ勢向けかなど、かなり細かくターゲッティングが施され、対象外の層だとあまり楽しめない内容の作品が増えている気がします。これは大河ドラマでも顕著で、男性向けか女性向けかで作品のターゲット層をバッサリ分ける傾向がここ数年はっきりしているように思えます。

 アニメに関してはもはや言うまでもありません。オリジナル作品ならまだしも、原作付き作品ならこのところは原作ファン向けに作られることが多く、原作未読勢を振り落とすかのような作品も出てきている気がします。まぁ原作クラッシャー作品で、原作ファンも未読ファンも振り落とす厄介な作品もあるっちゃあリますが。

 工業製品においても、一例を挙げるとトヨタの「C-HR」という車がいい例だと思います。この車はかなり尖ったデザインしていて発売当初は売れ行きも良かったものの、3年目くらいでパタッと販売が停滞したそうです。背景原因としては「刺さる人には刺さる」デザインなため、欲しがる人は初年度にみんな買うものの、それ以外の人は一向に欲しがることもなく、販売が一巡したらそれで仕舞いになってしまったと言われていました。
 この「C-HR」に限らず近年のトヨタ車は尖ったデザインが増えており、かつての「誰からも好かれないが誰からも嫌われない」といった、ターゲットレンジを幅広くとる戦略の車を逆に見なくなりました。もっとも私自身、当時の無個性なトヨタ車のデザインを批判しており、もっとターゲッティングを狭めるべきだと車に限らず主張していた側なので、偉そうなことは言えません。

 話を本題に戻すとやはり各人の嗜好が多様化していることもあり、ビジネスにおけるターゲッティングも「100人に100円払わせるより1人に10000円を払わせる」といった方針が採用されやすくなっている気がします。その結果として、老若男女を問わず万人に受け入れられる商品やサービスが減ってきて、以前の「コミュ障は何故増えているのか?」の記事で書いたように、余計に共有体験を互いに持つことがなくなり、エンタメの孤独化というか孤立化、そして嗜好の多様化をさらに促進させているのではないかとも思えてきました。

 こうした動きはそれぞれにより突き刺さる作品やサービスの発掘にもつながるため一概に悪いと言い切れるものではないでしょうが、その一方で万人受け(マス)を目指す思考がどんどん薄れ、長い目で見るとエンタメなんかだと市場規模を縮小させる可能性もあるような気がします。工業製品においても、一応iPhoneなどアップル製品がまさに万人向け製品でしょうが、こうしたものが一つ二つあることで規格というものができ、社会全体の原価低減にもつながるため、分化し過ぎるとやっぱマイナスが大きくなる気がします。

 またマス向け作品だからといって「刺さる人がいない」とは限らず、マス向けでありながらすぐれた作品もある、というか本当に優れた作品はマスに受け容れられるものだと思います。漫画の「スパイファミリー」なんか、最初読んだ時にはっきりと「今時こんな老若男女問わず読める作品があるのか」と感心しましたが、ターゲット層が広いことで得られる優位もあるだけに、マーケティングでターゲット層を狭め続けるというのは若干間違いではないかと思うようになってきています。まぁ私はマーケティングをやる仕事には一切就いていないですが。

 言いたいことをまとめると、現代の日本社会は知らず知らずのうちに企画段階でターゲット層をどんどん狭めようとするようになっており、結果的に虻蜂取らずというかビジネスチャンスを失っているのではないかというのが私の意見です。そういう意味ではもう少し、ターゲット層を広げる意識をみんなで持った方がいいかもと思うわけです。共有体験にもつながって、コミュニケーションも高まるかもしれないし。

2024年11月5日火曜日

昨夜見た夢Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)

「富江」シリーズ漫画家・伊藤潤二氏、楳図かずおさんとの思い出回顧し「人生最大の思い出です」(日刊スポーツ)

 本日、漫画家の楳図かずおが亡くなられていたことが報じられました。私はやや世代が外れているため読んだ作品は「漂流教室」くらいしかないのですが、この一作をもってしても偉大な漫画化であったことが伺われ、多くの著名人もその訃報にコメントを寄せています。
 中でも表現的にもストーリー的にも楳図かずおの完全なフォロワーであり、且つ現在世界でも高く評価されている伊藤潤二氏のこのコメントは色々感じるところがあります。恐らく楳図かずおがいなければ、伊藤氏も世に出ることはなかったのではないかと思います。

 さてそんな楳図かずおといったらその本人のキャラクターはもちろん、やはりホラー漫画が作品ジャンルとしては代表格ですが、たまたまでしょうが昨夜やたらホラーな夢を見てました。

 昨夜は夜更かしして1時半くらいまでゲームしてようやく布団に入ったのですが、時間も時間だったのですぐに寝入ったかと思いきや、恐らく三時くらいにあいまいな状態で目が覚めました。その状態のまま夢を見たのですが、自分は小学生くらいで、友達の家に夜遅くまで遊んでいたためそのまま止まることとなったのですが、二段ベットの上の棚のところに友達の小さな弟が入り込んでしまい、高さ的に危ないから降ろそうってことで自分が向かいました。
 ベッドに上って棚からその弟を下ろそうとしたところ、その弟は顔は見えませんでしたが手足がなく、「どうやってここまで昇ったの?」という思いがするとともに、誰かが意図的にここへ置いたのかなどと想像を巡らせました。

 そうこうしているうちに夜はさらに更けたため、床に布団を敷いて寝ることとしました。さっそく自分と、その家の友達、あともう一人の友達と一緒に寝るのですが、電気を消してしばらくすると何やら誰かが部屋の中に入ってきて、自分の後ろで寝ている友達を切り刻むような音が聞こえてきます。ただその音は一人からしか聞こえず、目で見たわけじゃないものの、その家の友達が親と一緒に、もう一人の友達を切り刻んでいるかのようでした。
 その行為は延々と友達に向けられて自分には向かってこなかったためか、自分は息を殺して何も気づかぬように寝たふりをし続けていたのですが、










「黙ってれば助かると思った?」

 という言葉を不意にかけられたとこで、はっと目が覚めて現実世界の自分の部屋が視界に入ってきました。さすがにこの瞬間は自分の後ろを振り返ることができず、そのまま息をひそめるかのように目を瞑って再び寝入るまで動こうとしませんでした。でもってその後朝が来て部屋に光が差したところで、目覚ましが鳴る前にのそのそと動き始めてました。
 こんな感じで朝起きながらこの夢を振り返り、「見つかったらヤバい」的なシチュエーションで息をひそめる状態の恐怖ってのはやっぱり来るものがあるなどと考えてました。こんなホラーな夢を見たその日に冒頭の楳図かずおの訃報が出てくるもんだから、何か関連性があるのかと疑ってしまいます。

 なお楳図かずおとの関連性はないでしょうが、なんかこの1週間はあらゆることが裏目に出ている気がします。2回目の使用となる折りたたみ傘を外で開いたら風であっさり骨が曲がり、代わりにと買った傘は試し開きして傘袋に入れようとしたら一発で傘袋が裂けました。「天堂」ってブランドの傘で信用してたのに、一気に信頼感なくなりました

 このほかも空回ることが多かったほか、一昨日は恐らくまた血栓を作ってたのか夕方ごろから右眼の奥が急激に痛くなり、立ってられないため横になってしばらくしたら詰まりがが取れたのか、右のこめかみ辺りでドクドクと血管に血が循環する感覚がはっきりわかるほど流れたりしてました。ちなみにこうなる前は左右の目の焦点がやたら合わずずっと目が痛かったものの、血管のつまり取れてからはまた焦点が合うようになり、なんかいろいろ怖いです。よくないものが憑いているのかなぁ……。

映画離れが進んでいるという中国

 昨日はシリーズ1作目、2作目を見てないのにいきなり3作目からという映画の「ヴェノム ラストダンス」を見に行きました。過去作を見てないというのもあるかもしれませんが、それほど内容に深みがあるように思えず、またキャラの掘り下げもほぼ全くなく襲ってくる敵をぶん殴るだけの単調な展開は見ていてつまらないとはっきり感じました。
 まだ同じヒーロー物でバイオレンスな「ウルヴァリンVSデッドプール」の方が、各キャラの心理を掘り下げていたようにすら思います。

 そんな感じでこのところ毎週映画を見ていますが、これは今年の夏に暑くて家にいたくないから近くにあることだし映画館に通うようになったとの、朝一の上映を予約しておけばだらだらと布団の中で転がることもなく、洗濯してからきちんと早朝より行動できることからついた習慣です。それらに加え、中国の映画料金は日本に比べて安く、大体1回30~40元(約600~800円)で見られます。日中の通貨格差を考慮しても、中国の方が映画料金は断然安いです。

 なんてことを今日中国人の同僚に話してたら、というか一方的に聞かせてたら、「それでも昔に比べて高くなった」といわれました。なんでもちょっと前までは1回20元(約400円)でも見られたそうで、値段高騰もあってか最近映画館に来る人が少なくなっているそうです。
 なおその同僚に「日本の映画館料金は1回100元(約2000円)だよ(´・ω・)」と教えたら、何それマジありえないと驚かれました。こう話している自分でもありえないと思う料金です。

 実際に集客データとかはまだ見てませんが、仮に来客数が減っているとしたら価格引き上げだけが問題なのか、それとも映画コンテンツでヒット作が不足しているのが原因なのか、ちょっとこの辺が気になっています。実際にというかこの1年くらいで中国作品で目立つヒット作はなく、ハリウッド映画でも「リリアン ロムルス」が長くヒットしたのを除けばマーブル映画がこのところ不振なのもあり、ややヒット作が不足気味であるような気がします。

 私自身の目でも、以前と比べると映画を立派な娯楽として扱う中国人がなんか減っているような気がして、コンテンツもネット動画、特にショート動画などにのめりこみ、映画のような長い時間をかけてみる作品に対する関心が薄れているように思います。また名作と呼ばれる過去作品の掘り起こしもなんか減ってきているように思え、日本みたいにテレビのロードショーとかでこういう過去作品に触れる層も少なくなってきているのが地味に効いてきているような気がします。

 この辺の映画に対する中国人の視聴習慣はちょっと気になるので、また今度じっくり調べてここで紹介しようかなと考えています。なお日本の映画産業に関しては、やはりというか本場の米国すら上回るあの高すぎる料金設定が、映画離れを引き起こしている最大の要因であるような気がします。そのくせ、女性にだけはやたら優待割引を用意したりするし、映画産業もなんか新規参入者が低価格で平等なサービスを提供したら一気によくなるのではとすら思えてきます。

 そんな日本の映画業界は「鬼滅の刃」の最終章を控えており、多分これが日本記録の前作をまた上回ると予想され、割と前途は明るい状態にあると言えるでしょう。まぁアニメばっかりに頼るのではなく、実写でもいい作品をもっと作ってくれればという気もしますが。