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2025年10月16日木曜日

相変わらず日本は景気がいい

 また休暇で今日本にいますが、電車に乗って結構ビビっています。というのも、車内の広告量が明らかに今年1月と比べても増えており、以前5割くらいだった路線が7割くらいになっていて、空きはまだあるものの自社広告の類は見えないだけにかなりの枠が埋まっているように見えます。

 恐らくこんなの自分だけでしょうが、割と電車内の広告量は景気を図る上でいいバロメーターだという気がします。出稿企業を見るだけでも傾向見れるし(今は転職会社が多いが)、もっと他の人も見ればいいのにとすら思います。
 同様にアルバイトの求人情報もいい情報源なのですが、こちらに関しては時給が1200円前後で前よりも変動がない、それどころか1400円台の求人が以前より見られなくなっており、若干調子が悪いという風に覚えました。人手不足が解消されたのか、商品材料原価などの高騰で人件費に回せなくなったのかなどが原因として考えられますが、どちらにしろ賃金上昇ペースはややに鈍っているように見えます。

 とはいえ日本全体では今のところ景気がいいというのは間違いないでしょう。結局のところ景況感というのは、企業業績がいいとか一人当たり所得が向上しているとかよりも、雇用が充足している状態のことを言うのだと思います。無職者を差別するつもりはありませんがやはり雇用が充実している方が社会的にも明るく、何より各市民が程度の差こそあれ消費を継続し続けてくれることからも、世の中の空気も良くなるような気がします。
 対照的なのが今の上海というか中国で、やはり失業者が増えている関係からか若干空気感が悪くなっている気がします。恐らく今後はさらに悪くなっていくでしょう。

2025年10月13日月曜日

早死にしてよかったのではと思う維新志士

 最近歴史に関してはどこまでが一般的なのかマニアックなのかがわからなくなってきて記事書くことも減りましたが、今日のネタはあまりほかに同じこと言う人いないのでかなりレアというか自分の妄想入った内容である気がします。

 明治維新直前にその革命の成就を見ることなくこの世を去った維新志士は何人かおり、その代表格とくれば坂本龍馬が代表格ですが、もう一人挙げるとしたら恐らく高杉晋作の名が多くなってくるでしょう。その高杉晋作ですが、個人的に彼は維新前に早死にしてある意味幸福だったのではと思う節があります。

 かねてから書いているように、明治維新は武士とも呼べないような下級武士たちが中心になって起こしており、だからこそ彼らは元々武家社会に対し何の帰属意識もなく、明治政府設立後に廃藩置県をはじめとした武家社会そのものの破壊も躊躇なく行えたと指摘されています。
 それに対し高杉晋作ですが、ほかの主要な維新志士と比べると彼だけ例外的に非常に位の高い、家老すら務めてきた家の出身です。維新志士の中でも間違いなく最上級の武家の出身で、それもあってから彼の行動を見ていると、主家そっちのけで日本の改革を進めようとしていた大久保利通や桂小五郎らと比べ、どことなく主家たる毛利家のために精力的に活動していたような節があります。

 その言動を見る限りだと攘夷の実施は早い段階で不可能とあきらめ、開国、そして吉田松陰を殺した徳川幕府の討伐という方針こそほかのメンバーらと共有していたように見えますが、武家社会の破壊に関しては私は彼の出身とその言動からみていると猛反対し、徹底的に抵抗したのではないかという気がします。
 また彼の創設した奇兵隊事態、維新後に真っ先に反乱を起こす部隊となっています。何となくこういう現場に愛着もつような感じに見え、もし高杉晋作が生きていたら一緒に反乱を起こしていたのではという風にも見えます。それどころか、史実では萩の乱は前原一誠が起こしていますが、もし高杉が存命なら彼が首謀者になってたやもとまで考えています。

 そのように考えると、無念だったろうとはいえ維新直前に高杉が亡くなったのはある意味、歴史的評価においては彼にとって幸いだったのではと思う節があります。西郷隆盛も同じですが、乱世の英雄は概して治世においては反乱者となりがちで、高杉もそういう気配を覚えるだけにその早すぎる逝去は天の采配によるものかとも見えてきます。

2025年10月12日日曜日

自民党が採り得る選択肢

 衝撃のアルベルト、じゃなく衝撃の連立離脱から三日目ですが、いまのところ明確な対応というか動きはまだ見られず、各会派で探り合いのような状態が続いています。ただ自民党の立場に立つと与党として残る上では現実的に残された選択肢は多くないように見られます。以下では具体的にその選択肢を上げていきますが、まず前提条件を整えることとします。

・公明党の連立復帰はまずありえない
・任命責任を問われるため高市氏は萩生田氏を切れない
・共産党、立憲民主は自民党とは組まない
・石破総理は解散しない

 最後の点について補足すると、高市氏は現在自民党総裁ではあるものの日本国総理ではないため、衆議院の解散権は現総理の石破氏が有しています。公明党の突然の連立離脱を受け事態を打開するため解散しようにもその決定権は石破総理にしかなく、そのため一部から解散を期待する声もありますが、現実的にはまず解散しないだろうと見込んでいます。
 根拠としては解散しても自民が勝利する可能性は低く、むしろのその大義なき解散から批判が集まり、今以上に議席を減らす可能性が高いからです。そこへきて公明の選挙協力も亡くなることを考えれば、自民としては解散する方が損というものです。もっともそれ以前に、高市氏と仲の悪そうな石破総理がわざわざ支援するような行為をするはずもないでしょう。

1、国民民主と連立を組み、玉木氏を総理に指名する
 昨日の記事にも書きましたが、自民党が与党として残るためにはこれが一番の上策であるように思います。玉木氏を総理指名することは野党側もある程度了解しており、また玉木氏の側もただ連立を組むだけでなく総理の地位もセットなら党内外を含め説得しやすく、また自民党という組織を国会運営で使えるなら受諾する可能性もある気がします。
 もっとも自民党としては一時的に政権を渡すだけで後年に取り返さなければ話になりません。なので連立期間中にどう国民民主を取り込むかが勝負となるわけで、玉木氏もその自民の下心を理解して臨む必要があるでしょう。やりようによっては、玉木氏有利なシチュエーションへもっていくことも可能ですが。

2、維新と連立を組む
 今日あたりから一部この案を出す人がいますが、私に言わせれば一番の下策です。というのも維新の会の議員は烏合の衆もいいところで、叩けば埃どころか産業廃棄物が大量に出てくるような人間が明らかに多いです。確かに数的には失った公明党の議員数を補えるし、政策の一致というか政策方針そのものがあまりない政党なため組みやすさはあるものの、組んだ後でどんどんスキャンダルが出て過半数をすぐ割ることになりかねません。
 それどころか、まとまりが異常にない連中なため総理指名においてすらも造反者が出て過半数を得られない可能性すらあります。とにもかくにも不確実性の高い連中で、参政党同様に組んだら逆に負けるような状況になるとみています。

3、公明、維新、国民民主に総理指名投票での棄権を求める
 ひとまず目下の問題は臨時国会での総理指名投票ですが、この投票で高市氏に投票しろとは言わず、投票を棄権するよう公明党、維新の会、国民民主党に条件を対価に求めるというのも一つの選択肢かなと思います。票数的にはこれで立憲民主にある程度拮抗させることができ、各党も棄権なら「裏切者」という世論の批判をかわせる可能性があるように見えます。
 もっともこの妥協を求めるにはそれなりの対価が必要なのと、無事に高市氏が総理となったとしても国会運営上においては数的不利が否めず、根本的解決には至りません。あくまで急場凌ぎの策ですが、落としどころを好む日本人的には受け入れやすい案でもあるんじゃないかって思います。

4、いっそ野党に政権を明け渡す
 野党連合も方針の違いがはっきりしているだけに、いっそ政権を渡して下野し、彼らがうまく政権運営できないのを尻目に次の選挙の準備を進めるというのがこの案です。与党というアドバンテージこそ失うものの、現状で下手にじたばたするならこういう寝技もありっちゃありかなと思います。
 ただ自民の支持層や自民の議員から反発する勢力も出てきて、党が割れる可能性もあるでしょう。最有力候補はやはり小泉氏ですが、それ以上に今高市氏にとって危険な存在なのは岸田元総理で、逆に岸田元総理によって高市派が追い出される可能性すらある気がします。

 以上、勝手な憶測で自民が採れる選択肢をいくつかあげましたが、一番最悪なのは右往左往して無駄に時間を過ごすことで間違いないでしょう。すでに公明党を含めほかの政党は活発に動いており、行動で遅れるとどんどん不利になっていくことは確実です。
 しかし偏見かもしれませんが高市氏はかなりプライドが高く、以上の案はどれも飲まない気がします。しかし何かしら捨てなければもうどうにもならない状況にあるため、その辺をいつ判断できるかというところである気がします。

2025年10月11日土曜日

自公連立解消で気になったポイント

 既に報道されている通り、誰も使ってくれないけどかねてからこのブログで「99年体制」という言葉で表現してきた自民党と公明党の四半世紀にわたる連立体制が昨日、突如として終わりを迎えたというか解消されました。これほどの政治的大事件にもかかわらず昨日何故このブログで記事書かなかったのかというと、今やっている「イース9」が忙しかったからではなく、いくつか気になる点について報道を確認したかったためです。今日はその気になった点について個別に自分の見解を書いていきます。
 なおイース9は前作のイース8に比べると劣るという評価をよく見ますが、私個人としては9の方が楽しかったりします。8は舞台が無人島で開放感溢れるフィールドが評価が高いのに対し、9は監獄都市が舞台で閉塞感が強いという声が多いですが、9の方がいろんな建物を垂直で上ったり、滑空できたりするのがすごくいいです。以前遊んだ「グラビティデイズ」を思い出しました。

・公明党はいつ連立解消を決めたのか
 これはもうほぼ確実というか、昨日の高市氏との会談の前日、つまり一昨日の公明党内の幹部会議でしょう。恐らくこの会議で自民党が公明党の要求を飲まないならもう解消しようという合意が得られていたとみられ、実際一昨日の時点でそのような方針が報道されていました。

・自民党は連立解消となる事態を予想していたのか
 こちらについても、自民党、少なくとも執行部はまさか公明党がそこまで覚悟していたとは考えていなかったと断言できます。昨日の会談後の高市氏の昂った反応といい、その直前までの余裕綽々な態度を比べると、公明党がまさかここで連立解消してくるとはまず思っていなかったのでしょう。
 もちろん高市体制ができたことに対して公明党が反発を覚えていることはわかってはいたでしょうが、それでも適当に妥協したり口車に乗せればどうとでもなるという風に考えていた節があり、まさかこのタイミングではっきりと行動に移すとは考えていなかったように見えます。端的に言えば、舐めていたのでしょう。

・公明党は事前に他の野党と解消について協議していたのか
 これは自分の推測になりますが、恐らくしてなかったのではないかと思います。内部議員が個人的に検討していた可能性こそあるものの、今回は野党の反応を見ていてもこの解消にみんな驚いており、自民同様に想定していなかったように見えます。
 私は当初、解消後に他の野党も協力するという後ろ盾がすでに確保された上で公明党は解消を決断したのではないかと疑いました。っていうか普通、そういうバックアップが初めて物事は行動に移されるものだという風に考えていたからですが、今回に関してはマジでそういうものはなく、逆を言えばそれだけ公明党も自民党の態度に煮え湯を飲まされる思いをしてきたのだとも感じて、だとすればかなり根が深い問題だったことになります。

・公明は何故連立解消に舵を切ったのか
 こちらについてはかなりはっきりしており、裏金問題への自民というか高市派の消極的態度もあるでしょうがそれ以上に、萩生田氏の党役員就任が最大の原因だと断言できます。萩生田氏が裏金議員であるためという解説を多くの報道で見受けられますが、私はこれについては違うんじゃないかと思っています。
 もう忘れている人も多いかと思いますが自民党で統一教会問題が発覚した際、公明党が一番ブチ切れていた相手は萩生田氏でした。何故かというと萩生田氏は選挙で公明党の応援を多大に受けていながら、創価学会の不倶戴天の敵ともいえる統一教会からも応援を受けており、統一教会にも多くの便宜を図っていたと報じられたからです。またどうも萩生田氏が自民都議連の代表なりしていた時も都議会選挙を重視する公明党を冷遇していたともされ、それもあって公明党からは嫌いを通り越して憎悪を持たれていたという報道を当時(2022年)見た覚えがあります。

 敢えて恋愛漫画に例えると、公明党は自分の食事を制限してまで萩生田氏に毎日お弁当を作ってあげていたら、萩生田氏は公明党の親の仇(統一教会)からも弁当もらい続けるという二股をかけており、しかも親の仇の方を本命扱いしてたようなもんでしょう。
 裏金問題も関係しているでしょうが、それ以上に萩生田氏に対する憎悪こそが公明党を連立解消に走らせた最大の要因であるように私には思えます。逆を言えば、自民党は萩生田氏には復党までにとどめて党要職には就任させていなければ、今回の事態は避けられたんじゃないかという気もします。

・総理氏名はどうなるのか
 ぶっちゃけ読めませんが、高市氏が順調に総理に就任できる可能性はこれまで95%だったのが一気に40%以下に落ちたというのが現状でしょう。自公連立が維持されるとしても100%ではなかった状況から、公明党が連立を離脱したうえに既に野党連合と接触、連携を図っている状況を考えると、野党連合の中からいくらか造反が出たとしてもその数的有利は動かず、自民党よりも有利な状態となっています。
 さっき友人にも話しましたが、総理指名候補に挙げられている国民民主の玉吉こと玉木氏についてはその強運ぶりに若干驚愕しています。もちろん野党連合の総理なんて利害が絡んで運営すんのも大変だからやりたくないかもしれませんが、このタイミングで総理就任のチャンスがポンと転がって来る人なんてなかなかないでしょう。

 もちろん、玉木氏が野党連合を切って自民党と連立を組む可能性もないでしょうが、それも昨日までと比べるとその可能性は大きく低下したと言えるでしょう。かくなるうえは自民党が総理指名を総裁の高市氏ではなく、敢えてその連立相手とする玉木氏を選ぶという方策でも採らない限り、自民党はこのまま野党に下野する可能性が非常に高いのではないかと思います。もっとも高市氏の性格を考えると、この「総理を捨てて与党を取る」戦術を採る可能性は低いのではないかと思いますが。
 それにしてもほんと数十年ぶりに政治が動いたというか、一気に政局が流動化した感があります。少なくともいえることは、どう転んでも自民党の影響力は今後大きく低下し、またこの事態を招いた高市氏の求心力も劇落ち君なみに劇落ちし、党内ガバナンスにも影響してくることでしょう。

 さてイース9を今日はどこまで進めるべきか。明日も上海の予想最高気温34度で10月の記録を更新するということだから、家に引きこもってやってよ(´・ω・)

2025年10月9日木曜日

トレパクが疑われる漫画家


 このところ高市総裁以上に熱くホットなニュースと言えばこれかと思いますが、漫画家の江口寿史氏がかつて自分で批判していたトレパクこと実際の写真をトレースして構図を取り、それを商業イラストに使ってた問題が未だ炎上し続けています。
 江口氏の「ストップひばり君」は自分も年代は違いますが中学の頃に何故かゴミ捨て場で拾って読んでおり、面白い作品だと思って強く記憶に残っています。ただ作品としては「パーフェクトブルー」のキャラデザの方が好み、というかこの映画作品の方がめちゃ好きだったりします。それだけに今回の騒動で、金もらって描く商業イラストでああいう行為していたというのは非常に残念に思います。トレス行為についていろいろ意見がありますが、これだけ検証が進む中で「トレスが悪いとは思いません」と堂々と言えない時点でもはや終わってるでしょう。

 このトレパク問題ですが、何かの記事で詳しく解説されていましたが近くは同じイラストレーターの古塔つみ氏の事件で大騒ぎになりましたが、個人的には漫画「ちはやふる」の末次ゆき氏の騒動の方がでかかったなぁという気がします。
 末次氏は2005年に連載中の漫画で他の漫画からのトレパクが指摘されるとこれを認め、潔く連載を中止して活動も一時停止しました。ただその後は謹慎を経て「ちはやふる」の連載を開始して大ヒットを記録しており、「あの騒動がなければこの名作は生まれなかった」などという声もあります。もっともそれ以上に潔く指摘を認めて謹慎するなど本人の反省態度がきちんと行動に出ていることから、現在この件で末次氏をなおも批判する声は見受けられず、私自身もすがすがしい態度だったと感じます。

 恐らくこのトレパク問題ですが、画像取り込みに至るまでの行為は恐らくほかにもばれていないだけでやっている作家はいるんじゃないかと思います。実際私も過去に「これはトレパクなのでは?」と感じる漫画家というかイラストを何度か見たことがあります。そのうち、今手元にその疑念を感じた画像が1枚だけあるので、実際にここで紹介します。
 そのイラストとは、以下の画像です。


























 そう、ギャグマンガ界の天下の巨匠こと漫画太郎先生のこのイラストです。
 一目見て「え、実在の人物相手にこんな似顔絵マジで出してくんの!?:(;゙゚''ω゚''):」と思うと同時に、ところどころのパーツがアッキーナこと南明奈氏の特徴をきちんと捉えてあるように見えて、無駄に作画テクニックの妙が光るイラストだと衝撃を受けました。っていうかこれ、20年くらい前の画像だけど何故未だに保存しているのか自分でも不思議です。

 私はこの画像を見て、その妙に骨格などが捉えられていることから画太郎先生がトレパクしたんじゃないかと1分近くも疑いました。っていうか、今回江口寿史氏がトレパクした金井球氏のあの横顔の写真を画太郎先生がトレパクしてイラスト描いたら一体どんな風になるのか、逆に見てみたいです。っていうかこれだけ個性のはっきりした画風なら、構図パクったとしても十分にお金取れる独創性溢れるイラストとなることでしょう。

 マジな話をすると、ギャグマンガは他の漫画ジャンルと比べても流行り廃りがはっきりするジャンルで長く売れ続けることは非常に難しいのですが、画太郎先生は新人時代から一貫してそのスタイルを崩さず、それでいて誰も真似できない圧倒的な独創性を維持している点で本当に凄い作家だと子供の頃から思っています。
 一般受けする作家でないことは百も承知であるものの、独創性だけならマジで日本一だと思える人なだけに、また「ババアゾーン」の続編作ってくんねぇかなと密かに期待してます。

2025年10月7日火曜日

2025年からの5年間の日本

志位氏「人間は馬ではない。公党の党首が使ってよい言葉とは思えない」 →では出馬もしないで下さい(痛いニュース)

 先日の総裁選勝利から高市氏への追い風が吹いているというか、上記の上げ足をとるような志位氏や妙なフェミニズム団体の批判に対して日本の世論は逆批判が起きており、高市氏へのわけのわからない批判への同情というか支持も広がってきているように見えます。私自身もそこまで高市氏を評価する立場でなかったものの、このところの外野からの呆れた批判を見るにつけなんか応援したくなってきました。

 それはそうと昔はよくやってた政治的未来予測記事を久々に書こうかと思ってこうして書いていますが、かねてから私は今後5年間、2030年までは何があっても増税を続けるべきで減税するならその後からだと主張してきました。この主張の根拠は社会保障費が2030年までは劇的に増加する最後の時期であると踏んでいるからです。
 理屈はごく単純で、日本の人口ピラミッドを大きく歪にさせている団塊の世代(1946~1949年)が平均寿命の約80歳を迎えるのがこの時期だからです。もちろん団塊の世代がある程度逝去したとしても少子化が続いていれば社会保障負担は拡大を続けますが、それでも拡大ペースの速さという意味ではこの5年間がまさにラストスパート的な時期で、2030年以降はややこのペースが鈍化へと転じる可能性があると考えています。

 この間、国家財政を支えて他の支出への影響を防ぐとなると国民に負担をかけること前提で増税ペースを維持することもやむなしかと考えています。何せ具体的にどれだけ社会保障負担が伸びるかがはっきり読めないところもあり、減税などを行うにしても2030年まではやはり待つべきというのが私の持論で、何となく財務省もそんな腹積もりなのではないかとこの頃見てて感じます。

 幸いというか日本の経済状況は現在はまずまずという状態にあり、少なくとも失業者が溢れるような状況ではなく、また人手不足によりブラック企業という単語がマジでこの2年くらい一切見ないほど社会問題からなくなりつつあります。そもそも日本経済の効率を大きく引っ張っていたのがまさにこのブラック企業であり、ブラック企業を摘発していくだけで日本経済は効率化されプラスになります。
 中小企業保護政策こそがこのブラック企業の温床であり、何となく私が昔から主張してきたこの持論をほかの一部日本人も持つようになってきているように見え、多分このまま妙な中小企業保護政策は徐々に減っていくという確信があります。即ち、日本経済は結構安泰じゃないかと楽観視してます。

 ただ社会保障と一緒で、これからの5年間は何となく日本も転換期を迎える気がします。多くの投資利益をもたらしてきた中国経済がこれから劇的に悪化し、日系企業の海外戦略もこれから大きく転換していくことでしょう。また米国もトランプ政権を機に弱体化へと転じ、従来の流通というか国際分業体制も大きく変わっていく気がします。

 その中で日本人個人に目を向けると、このところ就職ランキングでコンサル系が上位を連ねるなど会社に頼らず、会社を離れても食っていけるようなスキルが身につく企業が好まれる傾向がある気がします。これは何も若者に限らず、日本人自身が所属組織よりも自らが持つスキルを資産活動でより重視するようになっているように見え、これまで以上に個人主義化がさらに進んできているようにも感じます。
 まぁ中国で戦い続けてる私に言わせれば、それでもまだまだ日本人の多くは集団主義に取りつかれているように見えますが。

 とはいえ今後日本の雇用市場はさらに流動化を迎えるのではないかと思います。それは逆に、大企業にブランド以上の魅力アピールを迫ることとなり、日産のような看板だけの企業はますます優秀な人材が取れなくなってもっと弱っていくかもしれません。まぁ幹部陣を見ている限りだと、10年前の時点であそこはまともな人材がゴーン以外いなかった気がしますが。

 ここで閃いたというか、やはりこの5年間のキーワードは「流動化」かもしれません。政治も公明党が今連立維持を継続するか議論しており、誰も使わないけど99年体制がいよいよ終わりを迎えるかもしれません。先ほども言ったようにこの5年間は日本国内のみならず世界環境の色々変化があり、日本人もあらゆる面で転換を求められることとなるでしょう。
 そうした時代背景においては言うまでもなく固定的な価値観は邪魔でしかなく、何でも合理性を追求すべきではないものの、変化の方向性を早めに見抜き必要な対応をぱっぱととれる人間や企業ほど生き残りやすくなる気がします。あえて例えるなら、状況に応じて変形できるアッシマー型な人間が求められている、っていうかアッシマーが求められていると言いたかっただけです。

実写版の「ヒカルの碁」について

ヒカルの碁 (中国ネットドラマ版)(Wikipedia)

 今日、なんか急に食べたくなってすき家で牛丼食べてたら中国人の友人から「これ見て!」と、2020年に中国で制作されたヒカルの碁の実写版ドラマのリンクが送られてきました。時間に余裕あるし物は試しとまず一話を見てみましたが、返還前の香港(1997年)を舞台にし、各キャラクターも香港人という設定で作られていました。また準主人公の佐為に関しては南梁の棋士という設定にされていましたが、衣装は原作に近い日本の平安貴族風が維持されていました。

 このドラマは配信当初は原作との差が指摘されたりしたものの徐々に人気を高めていき、最終回を迎えるころにはものすごい人気を得ていたと聞きます。実際、一話を見ただけでも制作陣は原作を大事にして作っているという気概を私も感じられ、役者も原作の各キャラのイメージに近いキャスティングがなされているように思えました。またエンディング曲も、さすがに歌詞は中国語になっていたものの原作アニメ版の初代ED曲の「ボクらの冒険」が使われており、これ聞いたときはさすがに自分も懐かしく感じました。
 まぁこのアニメで一番好きだった曲は「I'll be the one」だったりしますが。この曲はマジで一時期ずっと聞いてた。

 そんなわけでこのドラマは二話以降も見るかはまだちょっと悩んでいるのですが(テレビドラマを見るのは昔から苦手)、改めてヒカルの碁が囲碁というかなりニッチなテーマにもかかわらず、日本以外の国で高い評価を得ていたのかを改めて感じました。中国に限らず韓国でも人気を得ていたと聞いており、実際日本での連載中に自分もジャンプで購読してましたが、囲碁のルールがわからなくてもその面白さを感じるとともに、作画の小畑健氏も「昔はサイボーグGさん書いてたのになぁ」と言いつつその描写表現に舌を巻いてました。
 真面目な話、この作品はストーリーテーリングに関しては平成期において一、二を争うくらいの完成度だった気がします。前述の通り囲碁のルールがわからない読者でも楽しめ、中国や韓国でも人気を得て、連載終了が10年以上経ってドラマ化される辺りがこの辺の根拠ですが、改めて思い起こすとすごい作品をリアルタイムで読んでいたなという気がします。

 同時に、この作品の原作を担当したほったゆみ氏が次作の「ユート」が短期で打ち切られ、その後作品を出さなくなったのも改めて惜しかったという気持ちも芽生えました。私個人としても「ユート」の打ち切りはやや早すぎるのではないか、実績ある作家なのだからもう少し続けさせてくれればと思ったほどでした。いまさら言うのもなんですが。

 なお平成期にストーリーテーリングで優れるジャンプ作品としてはもう一つ、「ドラゴンボール」歴史的名作が全部入ってたジャンプ黄金期にほぼ一話完結型で連載を続け独自さを見せつけていた「アウターゾーン」を私は挙げますが、この前見た解説動画で「アウターゾーンは実写化されなかったが、そのオマージュ作品の『ババアゾーン』は実写化された」という締めの一言にめちゃ爆笑しました。