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2021年9月8日水曜日

西日本新聞に対する敬意

外野から見た菅義偉首相の不出馬騒動(JBpress)

 例の「菅きゃん」こと菅総理の辞任発表に関する報道について勢古浩爾氏がコメントをまとめた記事を出しています。ここで最初に取り上げられているひろゆき氏の発言を引っ張った中日スポーツに関して、もしこれ書いたのが自分の同僚だったら、間違いなく就職情報誌を買って渡していることでしょう。たとえそれが上司であっても。
 この際はっきり言ってやるが、あのネタで記事を書いたということはジャーナリストとして完全に失格です。生きてても人の足しか引っ張ることしかないから、早くあの記事書いた人は死ぬべきでしょう。


 まぁそんなカス中日のことは放っておいて本題に移ると、たまたまの偶然でしょうが、私が先日のブログ記事で取り上げた上の西日本新聞の記事を勢古氏も引用していました。素直に驚くとともに、私以外にもこの記事を評価する人は思ってた以上に多いのだと思いました。

 勢古氏はこの記事について、ライターの名前を挙げつつ手放しで称賛していますが、私自身も非常に深く同感します。他の大手紙に比べて非常に納得感が得られる内容であるとともに、非常に切迫感を感じさせられる文体で、内容といい文章といい他を圧倒する政治記事で、有象無象の何の事実的根拠のない憶測ばかり飛んだ辞任関連報道の中で、その質の高さで圧倒的な存在感を示していました。
 っていうかほかの大手紙の政治記者らは、一体何やってたんだか。しかも速報を逃したというのはまだ運も絡むけど、翌日になっても箸にも棒にもならない適当な憶測でごまかす記事ばかり出されており、中日の奴みたく死ねとまではいわないけど、いてもいなくてもいいような見事な仕事ぶりであるように見えます。

 話を戻すと、上の記事に限らず西日本新聞に関してはかねてから強い敬意を覚えています。報道内容は独自の取材で組み立てられていることが多く、他のメディアが取り上げていない重要な内容を取り上げることも多いです。また上の記事のように単純に文章の質が良く、新聞らしく格調を強めた(実はこういうのは嫌い)文体であるものの要所をしっかり押さえてあって、内容が読み取りやすいです。
 なお関係ありませんが最近アドベンチャーゲームを遊ぶ際はテキストをじっくり読むのが面倒で、半スキップしながら読み進めています。その結果、速読の訓練になっているのか読み込み速度がかなり高まってきています。

 またまた話を戻すと、私自身は西日本新聞についてかつてはそれほどその存在を意識したことはありませんでしたが、なんか去年あたりからYahooがトップページに引用することが増え、それに伴ってみる機会が増えていき、こんな新聞社があったのかとようやく気づくに至りました。前述の通り、地方紙でありながら全国大手紙に負けない取材と記事内容が際立っており、真面目に優秀な記者を数多く抱えているのではと伺われます。

 その反対に、近年の大手紙の低迷ぶりは目に余ります。私の専門とする国際報道においては言うまでもなく、多分今の私なら私一人で最低でも大手紙の3~5人分の仕事ができると断言できます。っていうかそもそも、現地に支局持ってるくせに現場に取材に行かない国際部記者が多すぎるという気がしてなりません。私なんか先週末も上海市内の処刑場訪れてんのに。
 もっとも国際報道が弱いのは今に始まるわけじゃありません。今回槍玉にあげている政治報道に関しては、少なくともこの5年間を見るだけでも確実にレベルが落ちてきています。森友関連報道でもしょうもない繰り返し内容が多かったですが、菅政権以降も長男の官僚接待を始めスクープは全部文春に持ってかれる始末であり、また政策解説報道も、「ああ書いた奴、絶対内容理解してないな」という事実くらいしかわからないとっ散らかった内容ばかりで、びっくりするほど価値のない政治記事が増えています。ワクチン接種に関しても、私のように何故若者から接種を開始しなかったのかと書いた記事は日本語媒体では一度もみませんでした。

 そういう意味も含めて西日本新聞には今後もぜひ頑張ってもらいたいです。

 それにしても、ネット配信によって新聞、テレビが弱まる一方、なんか雑誌メディアがやや力をつけてきている気がします。現代も前と比べ、特にビジネス系でいい記事がほんとよく出るようになったし。
 その雑誌というか週刊誌で、なんか電車の中づり広告をやめるという報道を前に見ましたが、ある意味今の風潮を暗示しているようにも見えます。

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