既に報道でも皆さんご覧の様に、先月から各企業で派遣社員や期間従業員の契約打ち切りにより、これまでのネットカフェ難民という言葉にかわり突然社員寮から追い出されて住居や生活を一挙に失うという、派遣難民の出現が大きな社会問題化しています。
この問題の具体的な内容は報道されている通りなのでここでは深くは語りませんが、結論から先に言うと、この派遣難民への一部の自治体などの対策については私は激しい疑問を感じます。
まず冷静になってきたのか一部でもぼつぼつ言われ始めてた意見で、報道にて突然雇用を契約を切られたために無一文で実家に帰るお金もない、といった内容を述べる方がよくインタビューなどで出てくるのですが、なにも働き初めて一ヶ月目にいきなり追い出されるというわけでもなかろうし、また住居も多少の自己負担はあろうとも社員寮に住まわせてもらっていたことを考えると、何故その人たちは貯金がないのかという疑問を私は感じずには得ません。
私などは貧乏な頃は光熱費込みでひと月の生活費を二万円以内で生活していたことがあり、その頃にはパンの枚数やお米の分量を毎日計算してはあと何日もつかということを常に考えて生活していました。当時に下宿していたアパートの家賃代は三万円なので、実質当時のひと月あたりの出費は五万円ということで、仮に私のような生活をしている場合はひと月十万円の手取りがあれば毎月五万円は貯金できます。また生活費を二万円に抑えなくとも、五万円に増やした場合でもまだ二万は残ります。報道などで見ていると社員寮の自己負担分は少なくとも四万円を越えるケースは私はまだ確認していないので、少し残酷な言い方をしますが、突然雇用契約を打ち切られたことを考慮しても実家に帰るお金がなくて困っている人というのは自業自得ではないかと思い、あまり同情する気にはなりません。
もっとも、中には帰るべき実家が既にないという方もいるかもしれません。そのような人の場合は貯金があったとしても住居がなくなることにより非常に困窮するということも理解できるので、個人的にも強く同情します。そういった意味で、あちこちの報道や急遽作られた派遣労働者たちの労働組合が主張している社員寮の立ち退き期間の延長は必要な措置であり適切な要求だと私は思います。
しかし、私が確認している限りで大分県内の自治体が言い出したことによってなんかあちこちで実際にやろうかと検討され始めている、社員寮に派遣労働者を住まわせ続ける企業への助成金制度というのは本末転倒な話で、やろうとしている自治体には理解に苦しみます。
・解雇後も寮貸与の企業に助成金 非正規労働者の住宅確保(asahi.com)
確か大分県のある自治体がこの制度をいい始めたのですが、リンクに貼った記事のように厚生省もなんだかきちんと法整備してやろうと言い始めているを聞いて、私は激しく怒りを感じました。
というのも、まず企業側は今回の急激な景気悪化を受けて生産量の減産と合わせて今回の急激な派遣切りを行っているので、今後それらの社員寮に代わりの新たな労働者が入ってくることは予想されません。言ってしまえば今の派遣労働者を追い出した後は空き室になることが確実な社員寮なのだから、そのまま住まわせ続けてもいくらかの管理費がかかるくらいで大きな出費になるわけでないということになり、業務上にもそれほど大きな支障にはならないでしょう。ちょっとこの社員寮がどのように運営されているか細かい所まではわからないのですが、借り上げ社宅のようなものであれば賃貸料が企業に負担されますが、それを推しても派遣労働者をこんだけ切ってコストカットするのとしないのとに比べれば随分安い出費ではないかと思います。
そして次に、これまで企業は散々派遣労働者を使って経費を浮かし、挙句には去年まで「過去最高利益」と声高にあちこちで主張していました。それらの利益は売り上げが急激に伸びた結果というよりも、派遣労働者の犠牲の上で成り立った利益だったとこの点について私ははっきりと主張できます。
そんな派遣労働者を苛め抜いた企業らに対して、社員寮を貸し続けるのなら自治体や政府は助成金を出してもいいものかと私は疑問を感じます。しかもその助成金額は厚生労働省はひと月六万円、大分の自治体が最初に出した金額は四万円と、これだけの金額、自前で社員寮を運営しているところでは確実に利益が余る大きい金額です。言ってしまえば、派遣労働者の住居を守らせる名目で企業にただで金をやることになりかねません。
むしろ私はこれまで派遣労働者から搾取し続け過去最高利益などとほざいてきたのだから、行政命令などで派遣労働者の負担はゼロで、半年なり三ヶ月なり期限を区切って住まわせ続けろと命令すべきだと思いますし、派遣労働者の方たちもそう主張してもよいと思います。少なくとも先の助成金の制度というのは、家に押し入った泥棒が家人を追い出そうとするのをお金をあげるから追い出さないでと警察が泥棒に頼むような行為のようなもので、絶対にやってはいけない制度でしょう。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2008年12月20日土曜日
液晶カルテル、再びか?
なんか自分でも書いてていい加減しつこい気もするのですが、こういった事例というのは社会的影響に比べてあまり報道されない傾向にあり、また以前の情報とのパッケージも必要なので書くことにします。
・任天堂DS液晶でカルテル、シャープに課徴金(YOMIURI ONLINE)
本当は昨日に書くべきだったのですがリンクに貼った記事の内容は読んでもらえばわかる通り、任天堂のゲーム機のニンテンドーDSに使う液晶部品を任天堂から値下げ要求を受けたことに対し、シャープと日立ディスプレイズが談合を以って100円以上値下げを行わないと約束しあったことを受け、この度公正取引委員会がカルテル行為があったと断定して独禁法のもとシャープに対して追徴金を課すことを決定したことを報じるニュースです。なお日立ディスプレイズは自主的にこの談合事実を申告したため追徴課税を免れることになり、残ったシャープが貧乏くじを引いてしまった構図となります。
液晶価格のカルテルについては私も以前に書いた「カルテル連続摘発の報道について」で、今年十一月にも米司法省が国際カルテルが行われたとして関係各社に追徴課税を行っており、その際には今回槍玉に上がったシャープも事実関係を認めています。にしても、リンクに貼ったニュース記事はもう削除されてますね。改めてこのニュースを他で調べてみると、
・液晶パネルで国際カルテル シャープに罰金115億円(フジサンケイビジネスⅰ)
ではまだ記事が残っており、なおかつすでにこの時期から今回報道されたニンテンドーDSの問題でもシャープに疑いがもたれていることが書かれてあります。詳しい捜査情報など見ていないのであれこれ言うのは野暮ですが、私個人としては前回の国際カルテルではシャープ側は事実を認めて追徴金を支払っているのに、今回のDSの問題では「独禁法違反はなかったと思っている」と言うのにはちょっと違和感を覚えます。
こっちの液晶のカルテルもさることながら、こちらも以前に私が記事にしていた鋼板カルテルでも先週に動きがありました。
・鋼板カルテル、3社の計6人を追加告発 独禁法違反容疑(asahi.com)
実はぶっちゃけ、あんまりこういったことをいつまでもしつこく書くのもなんなので、こっちの報道は朝日新聞紙上で先週に確認していながらも今回はいいやと記事にはするつもりはありませんでした。しかし液晶の方でも動きがあったので、乗りかかった船ということもありまとめて書くことにしました。
さてこちらの鋼板カルテルも過去の私の記事を読んでもらえばわかるように、公正取引委員会の強制捜査が先月に行われ今回晴れて起訴となったということです。こんだけといえばこんだけで、今後の捜査の詳しい報道を待たねばあれこれまだ書くことが出来ないのですが、既に前回の記事でも書いているように先月を皮切りにカルテルの摘発ラッシュが未だに続いています。そしてこれら摘発、捜査されたカルテル事件のほぼすべてに共通することとして、リーニエンシー、通称課徴金減免制度が適用される企業の存在があります。
このリーニエンシーという制度は要するに、カルテルをやっていたと最初にチクった、もとい自己申告を行った企業に対しては違反行為に対する追徴金を減額、免除されるという制度です。この制度の狙いはカルテル事件の全容を明らかにするために初期の段階で捜査に協力する企業を捜査機関が確保し、また協力する企業にもその代わりに恩恵を与えて申告を行いやすくさせようという目的で確か数年前から始まった制度です。
現段階でこれだけカルテル事件の摘発が増えているのは、この制度の運用が効果を示してきたと見てもいいかもしれません。元々この制度は欧米にて目覚しい効果を出したことにより輸入する形で日本でも実施されるようになったのですが、まぁやらないよりはずっといい制度だとは思います。でもこういう談合を摘発するくらいなら、社保庁を初めとした官製談合をまずどうにかした方がいいのですが。
・任天堂DS液晶でカルテル、シャープに課徴金(YOMIURI ONLINE)
本当は昨日に書くべきだったのですがリンクに貼った記事の内容は読んでもらえばわかる通り、任天堂のゲーム機のニンテンドーDSに使う液晶部品を任天堂から値下げ要求を受けたことに対し、シャープと日立ディスプレイズが談合を以って100円以上値下げを行わないと約束しあったことを受け、この度公正取引委員会がカルテル行為があったと断定して独禁法のもとシャープに対して追徴金を課すことを決定したことを報じるニュースです。なお日立ディスプレイズは自主的にこの談合事実を申告したため追徴課税を免れることになり、残ったシャープが貧乏くじを引いてしまった構図となります。
液晶価格のカルテルについては私も以前に書いた「カルテル連続摘発の報道について」で、今年十一月にも米司法省が国際カルテルが行われたとして関係各社に追徴課税を行っており、その際には今回槍玉に上がったシャープも事実関係を認めています。にしても、リンクに貼ったニュース記事はもう削除されてますね。改めてこのニュースを他で調べてみると、
・液晶パネルで国際カルテル シャープに罰金115億円(フジサンケイビジネスⅰ)
ではまだ記事が残っており、なおかつすでにこの時期から今回報道されたニンテンドーDSの問題でもシャープに疑いがもたれていることが書かれてあります。詳しい捜査情報など見ていないのであれこれ言うのは野暮ですが、私個人としては前回の国際カルテルではシャープ側は事実を認めて追徴金を支払っているのに、今回のDSの問題では「独禁法違反はなかったと思っている」と言うのにはちょっと違和感を覚えます。
こっちの液晶のカルテルもさることながら、こちらも以前に私が記事にしていた鋼板カルテルでも先週に動きがありました。
・鋼板カルテル、3社の計6人を追加告発 独禁法違反容疑(asahi.com)
実はぶっちゃけ、あんまりこういったことをいつまでもしつこく書くのもなんなので、こっちの報道は朝日新聞紙上で先週に確認していながらも今回はいいやと記事にはするつもりはありませんでした。しかし液晶の方でも動きがあったので、乗りかかった船ということもありまとめて書くことにしました。
さてこちらの鋼板カルテルも過去の私の記事を読んでもらえばわかるように、公正取引委員会の強制捜査が先月に行われ今回晴れて起訴となったということです。こんだけといえばこんだけで、今後の捜査の詳しい報道を待たねばあれこれまだ書くことが出来ないのですが、既に前回の記事でも書いているように先月を皮切りにカルテルの摘発ラッシュが未だに続いています。そしてこれら摘発、捜査されたカルテル事件のほぼすべてに共通することとして、リーニエンシー、通称課徴金減免制度が適用される企業の存在があります。
このリーニエンシーという制度は要するに、カルテルをやっていたと最初にチクった、もとい自己申告を行った企業に対しては違反行為に対する追徴金を減額、免除されるという制度です。この制度の狙いはカルテル事件の全容を明らかにするために初期の段階で捜査に協力する企業を捜査機関が確保し、また協力する企業にもその代わりに恩恵を与えて申告を行いやすくさせようという目的で確か数年前から始まった制度です。
現段階でこれだけカルテル事件の摘発が増えているのは、この制度の運用が効果を示してきたと見てもいいかもしれません。元々この制度は欧米にて目覚しい効果を出したことにより輸入する形で日本でも実施されるようになったのですが、まぁやらないよりはずっといい制度だとは思います。でもこういう談合を摘発するくらいなら、社保庁を初めとした官製談合をまずどうにかした方がいいのですが。
2008年12月19日金曜日
オタク層を相手にする危険性
以前に書いた「アンバランスな日本の消費構造について」で、私はニートやフリーター層が現在の日本で大きな消費層となっていると主張しましたが、コメントにてそれは大げさではないかという指摘を受け、改めて読み返した今になるとやや表現が悪かったなと私も思いました。具体的にどういう表現が悪かったかというと、「ニートやフリーター層」と書いたところを本来なら「オタク層」とすべきでした。
・「萌え米」高齢化の町救う、ひと月で2年分販売 秋田(asahi. com)
上に貼ったニュースは米袋のイラストを萌え系にしたところびっくりするくらいバカ売れし始めたということを報じているニュースですが、本当にこんな事で急激に売れるなんてバカ売れ以外の何物でもないでしょう。もちろん売れた背景には商品自体の品質が元から高かったということもあり、イラストは一つのきっかけに過ぎなかったと毎月あきたこまち5キロを買い続けて食べていた私が保証しますが、この事例のようにニートやフリーター層改め、オタク層の消費力というものには並々ならぬ爆発力を秘めており、近年の日本の消費形態や経済にも断片的ですが影響力を確実に持っていると私は考えています。
近年、これらオタク層の爆発的な消費力が原動力となってヒットした商品は数多くありここではいちいち挙げませんが、私はこうしたオタク層の消費力を評価する一方でその危険性にも警戒を払っております。その危険性というのもずばり、オタク層の「飽きる早さ」です。
・「メイド喫茶」ブーム終わった 経営悪化で生き残りの道探る(J-CASTニュース)
こっちのニュースでは、去年あれだけ流行ったメイド喫茶が今年に入り一転して閉店が続出しているというニュースを報じています。元来、オタク層を相手にした商売というのは流行する勢いはすごいもののそのブームが去るのも非常に早く、中長期的に見るならそのどれもが破綻する傾向にあります。何故このようにブームが去るのが早いかですが、これは私の私見ですがいわゆるオタク層(本来、こういう抽象的な表現はするべきではないのですが)には天邪鬼的な行動がよく目立ち、自らの志向に合ったマイナーなものに対して仲間内だけで猛烈な消費を行うものの、それらが報道などで取り上げられ一般化すると、
「前の方が良かったのに……」
という捨てセリフを残し、途端に消費をやめるどころか、「マスコミが報道しやがったせいで、俺が好きだったあれは駄目になってしまった」と言わんばかりに逆に批判をする例もいくつか、ってかほとんどの例で見受けられます。これは一例を上げると、数年前にブームになった「電車男」が売れてくると、「あれは自作自演の話だ」という批判が一部から上がってきています。
この辺の動きについては去年に私は本格的に研究して論文も挙げているので、機会があればこのブログで紹介してもいいかもしれませんがどちらにしろ、オタク層を相手に商売をしても大抵は一時のブームに終わってしまうという危うさがあるのは確信を持って私は主張できます。
森永卓郎氏は、こうしたオタク層を相手にした新たなカルチャーやビジネスモデルを作るべきだと主張していますが、私に言わせればこういうものはこの前流行った「朝バナナダイエット」と一緒で、一瞬の盛り上がりを求めたために自滅する道だと思います。真にその商売でやっていこうというのなら、一日に十個買うけど一年で飽きるような客を必死で相手にするより、一日に一個しか買わないけどずっと買い続けてくれる固定顧客層をしっかりと長い時間をかけて作らないと意味がありません。
これは政治の世界でも言えます。小泉元首相を語る上で外せないと私が思っているものの、巷にはあまり流布していない言葉で「不動の四割」というものがあります。これは小泉内閣が政権在任中に一度も支持率が四割を切らなかった驚異的な事例を言い表した言葉で、こうした安定的な支持率があったことについてある評論家は、この最後まで支持し続けた四割の支持層の大体は終始一貫として小泉内閣を支持し続けた層で、そうした固定した支持層を小泉内閣は大事に首尾一貫として敵に回さなかったことこそが長期政権を保った要因と分析しています。
この不動の四割層がどのような支持層かまではここで解説はしませんが、現在の麻生政権が当初、先ほどのオタク層を支持層として取り込もうとテレビなどでも声高にアピールしたことについて当時から私は致命的な失敗だったと見ています。理由は言わずもがなで、こうした層は一時は熱狂的に支持するものの、大抵数ヶ月もすればすぐに飽きるばかりか逆に強い批判層へと変貌を遂げる可能性が高いからです。皮肉な言い方をしますが、一票は同じ一票でも、何回まで投じてくれるかは相手によります。
最後にオタク層の爆発的な消費力とその飽きっぽさについて、これは今連載中の「失われた十年」にも被りますが、傾向的にはどうもルーズソックスなどで一世を風靡した当時の女子高生ブームに似たものを感じます。
・「萌え米」高齢化の町救う、ひと月で2年分販売 秋田(asahi. com)
上に貼ったニュースは米袋のイラストを萌え系にしたところびっくりするくらいバカ売れし始めたということを報じているニュースですが、本当にこんな事で急激に売れるなんてバカ売れ以外の何物でもないでしょう。もちろん売れた背景には商品自体の品質が元から高かったということもあり、イラストは一つのきっかけに過ぎなかったと毎月あきたこまち5キロを買い続けて食べていた私が保証しますが、この事例のようにニートやフリーター層改め、オタク層の消費力というものには並々ならぬ爆発力を秘めており、近年の日本の消費形態や経済にも断片的ですが影響力を確実に持っていると私は考えています。
近年、これらオタク層の爆発的な消費力が原動力となってヒットした商品は数多くありここではいちいち挙げませんが、私はこうしたオタク層の消費力を評価する一方でその危険性にも警戒を払っております。その危険性というのもずばり、オタク層の「飽きる早さ」です。
・「メイド喫茶」ブーム終わった 経営悪化で生き残りの道探る(J-CASTニュース)
こっちのニュースでは、去年あれだけ流行ったメイド喫茶が今年に入り一転して閉店が続出しているというニュースを報じています。元来、オタク層を相手にした商売というのは流行する勢いはすごいもののそのブームが去るのも非常に早く、中長期的に見るならそのどれもが破綻する傾向にあります。何故このようにブームが去るのが早いかですが、これは私の私見ですがいわゆるオタク層(本来、こういう抽象的な表現はするべきではないのですが)には天邪鬼的な行動がよく目立ち、自らの志向に合ったマイナーなものに対して仲間内だけで猛烈な消費を行うものの、それらが報道などで取り上げられ一般化すると、
「前の方が良かったのに……」
という捨てセリフを残し、途端に消費をやめるどころか、「マスコミが報道しやがったせいで、俺が好きだったあれは駄目になってしまった」と言わんばかりに逆に批判をする例もいくつか、ってかほとんどの例で見受けられます。これは一例を上げると、数年前にブームになった「電車男」が売れてくると、「あれは自作自演の話だ」という批判が一部から上がってきています。
この辺の動きについては去年に私は本格的に研究して論文も挙げているので、機会があればこのブログで紹介してもいいかもしれませんがどちらにしろ、オタク層を相手に商売をしても大抵は一時のブームに終わってしまうという危うさがあるのは確信を持って私は主張できます。
森永卓郎氏は、こうしたオタク層を相手にした新たなカルチャーやビジネスモデルを作るべきだと主張していますが、私に言わせればこういうものはこの前流行った「朝バナナダイエット」と一緒で、一瞬の盛り上がりを求めたために自滅する道だと思います。真にその商売でやっていこうというのなら、一日に十個買うけど一年で飽きるような客を必死で相手にするより、一日に一個しか買わないけどずっと買い続けてくれる固定顧客層をしっかりと長い時間をかけて作らないと意味がありません。
これは政治の世界でも言えます。小泉元首相を語る上で外せないと私が思っているものの、巷にはあまり流布していない言葉で「不動の四割」というものがあります。これは小泉内閣が政権在任中に一度も支持率が四割を切らなかった驚異的な事例を言い表した言葉で、こうした安定的な支持率があったことについてある評論家は、この最後まで支持し続けた四割の支持層の大体は終始一貫として小泉内閣を支持し続けた層で、そうした固定した支持層を小泉内閣は大事に首尾一貫として敵に回さなかったことこそが長期政権を保った要因と分析しています。
この不動の四割層がどのような支持層かまではここで解説はしませんが、現在の麻生政権が当初、先ほどのオタク層を支持層として取り込もうとテレビなどでも声高にアピールしたことについて当時から私は致命的な失敗だったと見ています。理由は言わずもがなで、こうした層は一時は熱狂的に支持するものの、大抵数ヶ月もすればすぐに飽きるばかりか逆に強い批判層へと変貌を遂げる可能性が高いからです。皮肉な言い方をしますが、一票は同じ一票でも、何回まで投じてくれるかは相手によります。
最後にオタク層の爆発的な消費力とその飽きっぽさについて、これは今連載中の「失われた十年」にも被りますが、傾向的にはどうもルーズソックスなどで一世を風靡した当時の女子高生ブームに似たものを感じます。
2008年12月18日木曜日
次の選挙後に想定される政局
選挙選挙と言われながらも、とうとう今年も年を明けそうです。福田前首相は起死回生の策として自分が辞任することによって新たに自民党代表選を行い、その熱が冷めないうちに選挙に持ち込み選挙を制すという手段を取ったのですが、そうして登場した現麻生内閣は当初でこそすぐに解散総選挙に持ち込むと言いながらもずるずると状況を引っ張って支持率も激減し、かえって福田内閣末期異常に事態が悪化しております。
ここで一つの疑問ですが、何故麻生首相は選挙を先延ばしにしたのでしょうか。この件については様々な評論家がそれぞれの意見を述べ合っていますが、まず共通した意見として発足した当初は確かにすぐ解散を行う意思があったようで、わざわざ文芸春秋上でも「即、選挙だ」と麻生首相も自ら述べていたので私もこれを支持します。
では何故、それが心変わりしたのでしょうか。一部の人などは「まさに君子豹変す」と評しましたがこれについてはいくつか意見があり、まず麻生首相が自分で言っているようにリーマンショックを受けて急激な不景気が到来したためという意見や、自民党選挙対策本部の調査で当時に選挙に出てもあまり勝算が見えなかったからだとかいろいろあります。
こうした意見の中で私が最も支持するのは、確かこれは赤坂太郎氏の意見ですが、選挙前に何かしら一つ成果の見える政策を実行して支持を集めた上で解散に打って出ようとしたところ、政策を打ち出す傍から空振りが続き、また打ち出した政策に民主党が反対姿勢を見せたところで「民主党は政策より政局を優先する」
という論拠も得ようとしていたたところ、思っていた以上に民主党が政策議論に協力的だったためにこちらも空振り、そうこうしている内に中山元国交相の失言から麻生首相自身の失言が重なり選挙に打って出ようにももはや立ち直れないくらいの事態に陥ってしまったというのが真実でしょう。
そういう意味で、今年後半の民主党の対応は見事だったと言わざるを得ません。前述した通りに麻生政権発足当初は非常に議会での議論に協力的で、その甲斐あって異様な速さで経済対策としてまだ有効であった一次補正予算案も通過しました。更にその後も「解散を約束していたからこそ議論に協力したのに、解散がないのではもはや協力できない」として給付金問題で混乱しはじめた時期から今度は一部で審議拒否を行うようになりましたが、これについても世論からあまり批判が起こらず、むしろわけのわからない政策を出しては引っ込め、給付金の配布に必要な二次補正案もなかなか出さすにいた麻生首相の迷走振りから逆に自民党へと批判が増えていきました。これまで民主党が審議拒否をすると民主党が叩かれていたのを考えるとこれはかなり異例な事態で、裏返すとそれだけ麻生内閣の管理が悪かったという意味ですが。
更に先月、当日になって急遽小沢民主党代表の要請によって行われた党首会談もまた絶妙(中国では絶妙のことをたまにクイズ形式で「黄絹少女」と言う)でした。この党首会談にて小沢代表は二次補正予算案を本当に出すのか出さないのかを問いただし、それに対して麻生首相は話をはぐらかして明言を避け、結果的に麻生内閣が政権の存続理由としていた不景気に対して緊急対策を行うという(恐らく、適当に言っていただけだろうが)土台を根本から揺るがし、これ以降自民党内でも急激に麻生内閣を批判する声が増えていきました。
私はこれまで同世代の中では誰よりも口汚く民主党を罵って来た人間だと自負していますが、さすがにこれほどまでの迷走振りを見せられると民主党に肩入れせざるを得ません。またこれまで民主党は批判だけで独自の政策を持っていないと言われてきていましたが、官僚キラーの長妻昭氏を筆頭に実行力はまだ未知数ですがそこそこ見栄えもよく理屈も通った政策案を去年から今年にかけて多く提唱するようになり、三宅久之氏が指摘したように現在ではかつてとは逆に自民党が民主党の政策のいいとこを自分の政策にしてしまうというクリンチ作戦を取るようになってきており、民主党には独自の政策がないという批判はもう当てはまらないと考えています。
という具合の現段階の政局ですが、この状態が今後続くかどうかはわからないまでにしろ次に解散選挙が行われるとどうなるか、予想される事態を議席をベンチマークにしていくつか予想を書いて見ます。
想定1、自民党が大勝し、三分の二議席を維持する
まぁ現段階ではありえない想定ですが、もしこうなった場合は現麻生政権がそのまま続くことになり、相変わらず参議院では野党の議席が上回ったままでねじれ国会は続きますが少なくとも世論の支持を得ることによって自民党がイニシアチブを握り、現状よりはずっとマシに国会運営が行えるようになるでしょう。
想定2、自民党が大敗し、民主党が単独過半数議席を得る
こうなってしまえば完全に政権交代で、文字通り民主党の天下になります。ただこの場合、参議院で民主党は単独過半数を得ていないので他の野党と連立を組む可能性があります。その場合、前回選挙時にもいろいろ取り沙汰されていましたが国民新党や社民党が少ない議席ながらも大きな影響力を持つことが予想され、自民党内でも造反者が出て民主党に合流するということも大いに考えられます。なお共産党は現段階ではっきりと連立は組まないと主張しているので、この連立に入ってくる可能性は非常に低いでしょう。
想定3、自民党が単独過半数議席を確保するも、三分の二議席を失う
はっきり言いますがこれが最悪のケースです。現在の自民党が十議席を失うことでこの三分の二を割ることになるので最悪ながらもなかなか可能性の高いケースなのですが、こうなると自民党が法律案を出しても参議院で民主党が反対することによって簡単に否決されるのはこれまで通りですが、否決された場合にこれまでは衆議院での三分の二の大多数可決によってどんどんと通していったのですが、このケースになるとこの三分の二可決が使えなくなるのでねじれ国会の弊害がますます進み、ただでさえ滞りがちな国会がさらに滞るので日本にとって悪影響が強まる可能性が非常に高いでしょう。
想定4、自民、民主共に単独過半数に届かない
こちらもなかなか可能性の高いケースですが、これだと自民党、民主党のどちらが内閣を作ったところでまともな国会運営も出来ず、一見すると「想定3」以上に深刻な事態に陥るように見えますが、恐らくこうなった場合は民主党を中心にして非自民連立政権が作られるか、自民党内で造反者や新党が結成されて政界再編が一挙に起こる、というより再編が起こるのにおあつらえ向きな状況だといえます。恐らく現在の衆議院議員の多くはこの状況を想定しており、その際にどうするか、誰やどこにつけば上手く乗り切れるかを必死で分析している最中でしょう。
私としても閉塞した今の状況を打開し、官僚の問題などを解決するにはこの政界再編が必要だと感じており、多少リスクはあれどもこのような事態になるのを最も望んでいます。
と、いくつか今後起こりうる事態を四つにまとめて挙げましたが、やはり現時点で私は自民党が今のような状態で勝つことは考えづらく、政界再編を含めて次の選挙で大きく山が動くと考えています。だが敢えて自民党が次の選挙で勝つにはどうすればいいかと問われるならば、いろいろ取り沙汰され始めてきた現民主党国対委員長の山岡賢次氏とマルチ商法会社との癒着問題を今はじっと黙って見過ごし、選挙直前に証拠やら糾弾を強く行って取り上げる方法を選びます。前の記事で私も書きましたが、この問題は現在の民主党にとって最大のアキレス腱です。逆を言えば今の段階でこの山岡氏を前に切られた前田氏の様に切れば、民主党は完全に死角をなくし、次の選挙での勝利を確信してもよいと思っています。まぁ、出来ないと思いますが。
ここで一つの疑問ですが、何故麻生首相は選挙を先延ばしにしたのでしょうか。この件については様々な評論家がそれぞれの意見を述べ合っていますが、まず共通した意見として発足した当初は確かにすぐ解散を行う意思があったようで、わざわざ文芸春秋上でも「即、選挙だ」と麻生首相も自ら述べていたので私もこれを支持します。
では何故、それが心変わりしたのでしょうか。一部の人などは「まさに君子豹変す」と評しましたがこれについてはいくつか意見があり、まず麻生首相が自分で言っているようにリーマンショックを受けて急激な不景気が到来したためという意見や、自民党選挙対策本部の調査で当時に選挙に出てもあまり勝算が見えなかったからだとかいろいろあります。
こうした意見の中で私が最も支持するのは、確かこれは赤坂太郎氏の意見ですが、選挙前に何かしら一つ成果の見える政策を実行して支持を集めた上で解散に打って出ようとしたところ、政策を打ち出す傍から空振りが続き、また打ち出した政策に民主党が反対姿勢を見せたところで「民主党は政策より政局を優先する」
という論拠も得ようとしていたたところ、思っていた以上に民主党が政策議論に協力的だったためにこちらも空振り、そうこうしている内に中山元国交相の失言から麻生首相自身の失言が重なり選挙に打って出ようにももはや立ち直れないくらいの事態に陥ってしまったというのが真実でしょう。
そういう意味で、今年後半の民主党の対応は見事だったと言わざるを得ません。前述した通りに麻生政権発足当初は非常に議会での議論に協力的で、その甲斐あって異様な速さで経済対策としてまだ有効であった一次補正予算案も通過しました。更にその後も「解散を約束していたからこそ議論に協力したのに、解散がないのではもはや協力できない」として給付金問題で混乱しはじめた時期から今度は一部で審議拒否を行うようになりましたが、これについても世論からあまり批判が起こらず、むしろわけのわからない政策を出しては引っ込め、給付金の配布に必要な二次補正案もなかなか出さすにいた麻生首相の迷走振りから逆に自民党へと批判が増えていきました。これまで民主党が審議拒否をすると民主党が叩かれていたのを考えるとこれはかなり異例な事態で、裏返すとそれだけ麻生内閣の管理が悪かったという意味ですが。
更に先月、当日になって急遽小沢民主党代表の要請によって行われた党首会談もまた絶妙(中国では絶妙のことをたまにクイズ形式で「黄絹少女」と言う)でした。この党首会談にて小沢代表は二次補正予算案を本当に出すのか出さないのかを問いただし、それに対して麻生首相は話をはぐらかして明言を避け、結果的に麻生内閣が政権の存続理由としていた不景気に対して緊急対策を行うという(恐らく、適当に言っていただけだろうが)土台を根本から揺るがし、これ以降自民党内でも急激に麻生内閣を批判する声が増えていきました。
私はこれまで同世代の中では誰よりも口汚く民主党を罵って来た人間だと自負していますが、さすがにこれほどまでの迷走振りを見せられると民主党に肩入れせざるを得ません。またこれまで民主党は批判だけで独自の政策を持っていないと言われてきていましたが、官僚キラーの長妻昭氏を筆頭に実行力はまだ未知数ですがそこそこ見栄えもよく理屈も通った政策案を去年から今年にかけて多く提唱するようになり、三宅久之氏が指摘したように現在ではかつてとは逆に自民党が民主党の政策のいいとこを自分の政策にしてしまうというクリンチ作戦を取るようになってきており、民主党には独自の政策がないという批判はもう当てはまらないと考えています。
という具合の現段階の政局ですが、この状態が今後続くかどうかはわからないまでにしろ次に解散選挙が行われるとどうなるか、予想される事態を議席をベンチマークにしていくつか予想を書いて見ます。
想定1、自民党が大勝し、三分の二議席を維持する
まぁ現段階ではありえない想定ですが、もしこうなった場合は現麻生政権がそのまま続くことになり、相変わらず参議院では野党の議席が上回ったままでねじれ国会は続きますが少なくとも世論の支持を得ることによって自民党がイニシアチブを握り、現状よりはずっとマシに国会運営が行えるようになるでしょう。
想定2、自民党が大敗し、民主党が単独過半数議席を得る
こうなってしまえば完全に政権交代で、文字通り民主党の天下になります。ただこの場合、参議院で民主党は単独過半数を得ていないので他の野党と連立を組む可能性があります。その場合、前回選挙時にもいろいろ取り沙汰されていましたが国民新党や社民党が少ない議席ながらも大きな影響力を持つことが予想され、自民党内でも造反者が出て民主党に合流するということも大いに考えられます。なお共産党は現段階ではっきりと連立は組まないと主張しているので、この連立に入ってくる可能性は非常に低いでしょう。
想定3、自民党が単独過半数議席を確保するも、三分の二議席を失う
はっきり言いますがこれが最悪のケースです。現在の自民党が十議席を失うことでこの三分の二を割ることになるので最悪ながらもなかなか可能性の高いケースなのですが、こうなると自民党が法律案を出しても参議院で民主党が反対することによって簡単に否決されるのはこれまで通りですが、否決された場合にこれまでは衆議院での三分の二の大多数可決によってどんどんと通していったのですが、このケースになるとこの三分の二可決が使えなくなるのでねじれ国会の弊害がますます進み、ただでさえ滞りがちな国会がさらに滞るので日本にとって悪影響が強まる可能性が非常に高いでしょう。
想定4、自民、民主共に単独過半数に届かない
こちらもなかなか可能性の高いケースですが、これだと自民党、民主党のどちらが内閣を作ったところでまともな国会運営も出来ず、一見すると「想定3」以上に深刻な事態に陥るように見えますが、恐らくこうなった場合は民主党を中心にして非自民連立政権が作られるか、自民党内で造反者や新党が結成されて政界再編が一挙に起こる、というより再編が起こるのにおあつらえ向きな状況だといえます。恐らく現在の衆議院議員の多くはこの状況を想定しており、その際にどうするか、誰やどこにつけば上手く乗り切れるかを必死で分析している最中でしょう。
私としても閉塞した今の状況を打開し、官僚の問題などを解決するにはこの政界再編が必要だと感じており、多少リスクはあれどもこのような事態になるのを最も望んでいます。
と、いくつか今後起こりうる事態を四つにまとめて挙げましたが、やはり現時点で私は自民党が今のような状態で勝つことは考えづらく、政界再編を含めて次の選挙で大きく山が動くと考えています。だが敢えて自民党が次の選挙で勝つにはどうすればいいかと問われるならば、いろいろ取り沙汰され始めてきた現民主党国対委員長の山岡賢次氏とマルチ商法会社との癒着問題を今はじっと黙って見過ごし、選挙直前に証拠やら糾弾を強く行って取り上げる方法を選びます。前の記事で私も書きましたが、この問題は現在の民主党にとって最大のアキレス腱です。逆を言えば今の段階でこの山岡氏を前に切られた前田氏の様に切れば、民主党は完全に死角をなくし、次の選挙での勝利を確信してもよいと思っています。まぁ、出来ないと思いますが。
2008年12月17日水曜日
労働の意義
以前にローマ史作家の塩野七生氏が大分以前に書いた話ですが、王室に対して強い忠誠心を持っているあるイギリス人男性が選挙のたびに毎回労働党に投票していると聞いて、王室に忠誠心があるのなら何故保守党に投票しないのかと尋ねたところ、こんな答えが返ってきたそうです。
「人間は労働を通して初めて人としての尊厳を得られる。だから私は雇用や労働を第一に考える労働党に投票するのであって、この点に王室は関係ない」
言われてみると確かに、人間は労働をして初めて尊厳というか、自分に対して誇りを得られるような気がします。敢えて自分流に解釈すると、労働をして社会に対して何らかの働きかけを行うことで人間は自分は社会の一員であり、また社会を担う存在だと自覚できるようになるように思えます。逆を言えば、もし労働を行わなければ自分に対して自信が持てないばかりか、社会に対して疎外感を強く覚えるのではないかとも思います。そうした意味で人間にはただ安楽にパンだけを与えても意味がなく、生活が保障された上で労働こそが最も必要なもので、雇用というものを広くわけ隔てなく国民に与えるということは政府にとって非常に重要な仕事だということになります。
今日は非常に文章のノリが悪く、これ以上書く自信がありません。はっきり言ってこの段階だけでもこのブログ始まって以来の最低最悪のクソくだらない駄文でこのままモニターごと叩き潰してやりたいのが本音ですが、将来の自分への戒めとして敢えてこのままアップすることにしました。お見苦しいものをお見せして、誠に申し訳ありません。
「人間は労働を通して初めて人としての尊厳を得られる。だから私は雇用や労働を第一に考える労働党に投票するのであって、この点に王室は関係ない」
言われてみると確かに、人間は労働をして初めて尊厳というか、自分に対して誇りを得られるような気がします。敢えて自分流に解釈すると、労働をして社会に対して何らかの働きかけを行うことで人間は自分は社会の一員であり、また社会を担う存在だと自覚できるようになるように思えます。逆を言えば、もし労働を行わなければ自分に対して自信が持てないばかりか、社会に対して疎外感を強く覚えるのではないかとも思います。そうした意味で人間にはただ安楽にパンだけを与えても意味がなく、生活が保障された上で労働こそが最も必要なもので、雇用というものを広くわけ隔てなく国民に与えるということは政府にとって非常に重要な仕事だということになります。
今日は非常に文章のノリが悪く、これ以上書く自信がありません。はっきり言ってこの段階だけでもこのブログ始まって以来の最低最悪のクソくだらない駄文でこのままモニターごと叩き潰してやりたいのが本音ですが、将来の自分への戒めとして敢えてこのままアップすることにしました。お見苦しいものをお見せして、誠に申し訳ありません。
2008年12月16日火曜日
アンバランスな日本の消費構造
前回に書いたレイオフの記事にて、仮にこの制度が使われたとしても仕事もせずに一家の主が家でぶらぶらしていると日本では後ろ指が差されてしまうのではというコメントを受けましたが、まさにその指摘の通りなのです。
詳しくは元の記事を読んでもらいたいのですが、私としてはこの制度をきちんと運用しさえすれば労働者側にも雇用側にもプラスに働く要素があると思うのですが、実施する以前に日本の社会事情からやりづらいということもあり、実現することは現段階では私も不可能だと思っています。
ですがそれでも私はこのレイオフ制度が実現するとしたら、日本全体に利益をもたらすと信じています。この制度のどこに私が一番期待しているかですが、
1、将来復職する見込み(可能性)がある
2、そこそこ貯金がある
3、今までゆとりがもてなかった
この三つの条件を兼ね備えた消費者が生まれることです。この前も友人と議論しましたが、日本は働いてお金を得るようになっても、仕事が忙しくてそれを使う時間もなければ気力もないので消費をテレビCMなどでいくらかき立てようとしても実際の消費行動に結びつかない現状があります。
これは何も私が言うまでもなくバブル期以前にアメリカから何度も内需拡大を行えと言われていた時代から続いていることで、日本一国の経済で見ると生産力が限りなく無限に近い一方、それを経済として循環するのに必要な消費力は逆に非常に低いままです。
先ほどのレイオフがもし仮に理想的に実行されることにより、将来復職できるというある程度の見込みがあれば溜め込んだお金も無駄に貯金として貯めておかず、むしろ充電期間として消費行動に移る可能性があります。実際にうちの親父などは今年は正月休みが長いから、温泉に行きたいと今駄々をこねています。年末年始くらいおとなしくしてりゃいいのに。
さてこんな内容なら以前にも何度か書いているのであまり珍しくないのですが、ここで一つある質問を投げかけてみます。先ほどにも言った通りに日本では給料がもらえる勤労者は忙しく、もらった給料が消費にはなかなか回らずにいるという現状ですが、では一体どんな人が主な消費を行っているのでしょうか。
これは恐らくみんなもうすうす感づいてはいるでしょうが誰もが口を閉ざしたままの話で、私が知る限り唯一はっきりと言明したのは「カーニヴァル化する社会」の作者の鈴木謙介氏くらいですが、要するにニートやフリーターといった方たちが今の日本の消費を支えているのです。
こんなことを言うと、ニートやフリーターの人は持っているお金がほとんどないから日本の消費に貢献しているはずないと言われるかもしれませんが、全体で見るならともかく、私は今の日本のIT産業を初めとした新興産業においてはもはやこの手の層なしでは成り立たないくらい、これらの層に消費を依存しているのではと考えています。
この傾向が顕著なのはいわゆるアニメやマンガといったコンテンツ産業で、私などは元々けちな性格で前から全然お金を使わないのですが、このニートやフリーター層のコンテンツ産業への消費意欲は傍目から見て恐ろしいものがあり、それこそ「借金してでも買う」と言わんばかりに消費が行われます。
こうした現状に対して鈴木謙介氏は、現代のニートやフリーター層の若者は現存する社会からは単なるお客様でいることが求められ、彼らもその求めに応じて消費者として食い物にされ続けているというような主張を先ほどの本の中でしており、私の見方もその通りです。これがどのように問題なのかというと、本来消費というのは現金を持っている層が行うものなのですが、ニートやフリーター層は職業的にも不安定で、お世辞にもあまり現金収入の少ない層です。本来使うべき層が消費せずに使うべきでない層が消費し続ける、これをアンバランスと言わずしてなんというかで、こうした現状がもしこのまま続くとしたら後々に大きな問題になると私は考えています。
どのような問題が起きるのかというと、一つはニートやフリーター層を支える両親などの庇護者が年と共にいなくなっていくと、ただでさえ低い日本の消費力がまた更に減少します。そして彼らの生活を支えるために消費をしないがお金を稼ぐ層から税金が取られ、またニートやフリーター層にばら撒かれるという、なんだか書いててよくわからない事態だって起こるかもしれません。
ちょっと自分でも考えがまとまっていないので脈絡のない文章になりましたが、要約するとこうなります。
・今の日本の消費を支えているのはニートやフリーター層だ
・なので彼らがいなくなると、真面目に働いている人がいる会社も共倒れになる可能性もある。
・お金を稼ぐ層がもっと消費しやすいよう、もうすこし労働環境を改善するべきだ
というのが私の主張です。特に三番目を実現するには先ほどのレイオフ制度が公にも認められるような、日本全体で「働かない人間は無価値だ」という価値観を少し緩める必要があります。書いててなんだか壮大だな。
詳しくは元の記事を読んでもらいたいのですが、私としてはこの制度をきちんと運用しさえすれば労働者側にも雇用側にもプラスに働く要素があると思うのですが、実施する以前に日本の社会事情からやりづらいということもあり、実現することは現段階では私も不可能だと思っています。
ですがそれでも私はこのレイオフ制度が実現するとしたら、日本全体に利益をもたらすと信じています。この制度のどこに私が一番期待しているかですが、
1、将来復職する見込み(可能性)がある
2、そこそこ貯金がある
3、今までゆとりがもてなかった
この三つの条件を兼ね備えた消費者が生まれることです。この前も友人と議論しましたが、日本は働いてお金を得るようになっても、仕事が忙しくてそれを使う時間もなければ気力もないので消費をテレビCMなどでいくらかき立てようとしても実際の消費行動に結びつかない現状があります。
これは何も私が言うまでもなくバブル期以前にアメリカから何度も内需拡大を行えと言われていた時代から続いていることで、日本一国の経済で見ると生産力が限りなく無限に近い一方、それを経済として循環するのに必要な消費力は逆に非常に低いままです。
先ほどのレイオフがもし仮に理想的に実行されることにより、将来復職できるというある程度の見込みがあれば溜め込んだお金も無駄に貯金として貯めておかず、むしろ充電期間として消費行動に移る可能性があります。実際にうちの親父などは今年は正月休みが長いから、温泉に行きたいと今駄々をこねています。年末年始くらいおとなしくしてりゃいいのに。
さてこんな内容なら以前にも何度か書いているのであまり珍しくないのですが、ここで一つある質問を投げかけてみます。先ほどにも言った通りに日本では給料がもらえる勤労者は忙しく、もらった給料が消費にはなかなか回らずにいるという現状ですが、では一体どんな人が主な消費を行っているのでしょうか。
これは恐らくみんなもうすうす感づいてはいるでしょうが誰もが口を閉ざしたままの話で、私が知る限り唯一はっきりと言明したのは「カーニヴァル化する社会」の作者の鈴木謙介氏くらいですが、要するにニートやフリーターといった方たちが今の日本の消費を支えているのです。
こんなことを言うと、ニートやフリーターの人は持っているお金がほとんどないから日本の消費に貢献しているはずないと言われるかもしれませんが、全体で見るならともかく、私は今の日本のIT産業を初めとした新興産業においてはもはやこの手の層なしでは成り立たないくらい、これらの層に消費を依存しているのではと考えています。
この傾向が顕著なのはいわゆるアニメやマンガといったコンテンツ産業で、私などは元々けちな性格で前から全然お金を使わないのですが、このニートやフリーター層のコンテンツ産業への消費意欲は傍目から見て恐ろしいものがあり、それこそ「借金してでも買う」と言わんばかりに消費が行われます。
こうした現状に対して鈴木謙介氏は、現代のニートやフリーター層の若者は現存する社会からは単なるお客様でいることが求められ、彼らもその求めに応じて消費者として食い物にされ続けているというような主張を先ほどの本の中でしており、私の見方もその通りです。これがどのように問題なのかというと、本来消費というのは現金を持っている層が行うものなのですが、ニートやフリーター層は職業的にも不安定で、お世辞にもあまり現金収入の少ない層です。本来使うべき層が消費せずに使うべきでない層が消費し続ける、これをアンバランスと言わずしてなんというかで、こうした現状がもしこのまま続くとしたら後々に大きな問題になると私は考えています。
どのような問題が起きるのかというと、一つはニートやフリーター層を支える両親などの庇護者が年と共にいなくなっていくと、ただでさえ低い日本の消費力がまた更に減少します。そして彼らの生活を支えるために消費をしないがお金を稼ぐ層から税金が取られ、またニートやフリーター層にばら撒かれるという、なんだか書いててよくわからない事態だって起こるかもしれません。
ちょっと自分でも考えがまとまっていないので脈絡のない文章になりましたが、要約するとこうなります。
・今の日本の消費を支えているのはニートやフリーター層だ
・なので彼らがいなくなると、真面目に働いている人がいる会社も共倒れになる可能性もある。
・お金を稼ぐ層がもっと消費しやすいよう、もうすこし労働環境を改善するべきだ
というのが私の主張です。特に三番目を実現するには先ほどのレイオフ制度が公にも認められるような、日本全体で「働かない人間は無価値だ」という価値観を少し緩める必要があります。書いててなんだか壮大だな。
2008年12月15日月曜日
「まず隗より始めよ」について
今日の朝日新聞夕刊のコラム、「素粒子」にてこんな記述がありました。
「私は隗になりたい」
派遣切り避けたいと賞与返上一番に申し出た役員の物語。隗より始めよ、今時皆無の涙の感動作。
恐らくこのコラムは昨日のトヨタの役員賞与返上発表を受けてのものでしょうが、なんていうか新聞紙がやるとトヨタへの広告費ヨイショのように見えてしまいます。
それはともかく、ここで使われている「まず隗より始めよ」というのは私も好きな言葉です。これも中国の史記から出てきた言葉で、時は戦国時代の燕の国のエピソードで出てきます。
当時の燕は隣国の斉に騙されて一時国を占領されてしまったのですが、苦労の末に皇太子が即位して新たな燕王となり、なんとか斉に復讐してやろうと賢者の郭隗にどうすればいいのかとたずねたところ、
「それならまず隗より、つまり私より始めればよいのです」
と答えました。
それはどういう意味かと燕王が尋ねると郭隗は、自分のような人材に対しても燕王がもし厚遇してくれれば、世の数多の人材は燕王を優秀な人間を大事にしてくれると思って自然と集まってくることでしょうと郭隗は続けました。
その郭隗の話を聞いてその通りだと考えた燕王はその日から、郭隗のために屋敷を立てた上に師の様にあがめて礼を尽くしたそうです。するとその評判を聞いた優秀な人材は果たして次々と燕にやってきて、見る見るうちに燕の国力は増加していったそうです。
なおその際に集まった人材の中でも最大級とも呼べるのが、あの諸葛亮孔明すらも菅仲と並んで人生の手本とした楽毅でした。楽毅はその後燕王の期待に答え、実に六カ国連合軍を見事にまとめ上げて燕王の悲願であった斉を完璧なまで打ち倒しました。
ただなんというか、この楽毅も史記の人物なだけに最後は生前に失脚してしまいます。その際のエピソードがまた面白いので、この辺をまた今度に解説します。
「私は隗になりたい」
派遣切り避けたいと賞与返上一番に申し出た役員の物語。隗より始めよ、今時皆無の涙の感動作。
恐らくこのコラムは昨日のトヨタの役員賞与返上発表を受けてのものでしょうが、なんていうか新聞紙がやるとトヨタへの広告費ヨイショのように見えてしまいます。
それはともかく、ここで使われている「まず隗より始めよ」というのは私も好きな言葉です。これも中国の史記から出てきた言葉で、時は戦国時代の燕の国のエピソードで出てきます。
当時の燕は隣国の斉に騙されて一時国を占領されてしまったのですが、苦労の末に皇太子が即位して新たな燕王となり、なんとか斉に復讐してやろうと賢者の郭隗にどうすればいいのかとたずねたところ、
「それならまず隗より、つまり私より始めればよいのです」
と答えました。
それはどういう意味かと燕王が尋ねると郭隗は、自分のような人材に対しても燕王がもし厚遇してくれれば、世の数多の人材は燕王を優秀な人間を大事にしてくれると思って自然と集まってくることでしょうと郭隗は続けました。
その郭隗の話を聞いてその通りだと考えた燕王はその日から、郭隗のために屋敷を立てた上に師の様にあがめて礼を尽くしたそうです。するとその評判を聞いた優秀な人材は果たして次々と燕にやってきて、見る見るうちに燕の国力は増加していったそうです。
なおその際に集まった人材の中でも最大級とも呼べるのが、あの諸葛亮孔明すらも菅仲と並んで人生の手本とした楽毅でした。楽毅はその後燕王の期待に答え、実に六カ国連合軍を見事にまとめ上げて燕王の悲願であった斉を完璧なまで打ち倒しました。
ただなんというか、この楽毅も史記の人物なだけに最後は生前に失脚してしまいます。その際のエピソードがまた面白いので、この辺をまた今度に解説します。
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