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2009年5月17日日曜日

刑事裁判における心神耗弱による免責について

 昨日友人とこの頃私がよくハマっているスカイプで会話をした際、昔に話したことのある話題を敢えて取り上げてみました。その話題を話したのは確か五年前だったと思いますが友人もよく覚えており、今回もまた盛り上がったので一つ今日はその話題について解説しようと思います。その話題というのも、刑事裁判において免責理由となる心神耗弱についてです。

 私の専攻は社会学ですが昨日話した友人は法学部の出身で、大分以前に日本の刑事裁判の仕組みについて簡単に説明を受けました。日本の刑事裁判というのは基本的には、「どう犯罪者を更正させるか」という方法を考える裁判であって、被告人を更正させるのに三年間が必要と判断されれば懲役三年が判決され、具体的な期間が定まらないほど難しいと判断された場合は無期懲役、そして更正のしようがないと判断されれば死刑が判決される、というような建前で行われているそうです。

 しかしこうした判決は被告人が一般的な物事が理解でき、更正するための教育を受けられる責任、理解能力があることを前提に下りるようになっています。そのためいわゆる心神喪失状態の人間などは、たとえ犯罪を犯しても更正を行うことが出来ないとして極端な場合だと無罪判決が下りることもあるそうです。またこれに準ずるものとして犯罪時に著しく心神が衰弱、もしくは耗弱しているなど失調をきたしている場合は、正常な判断でその犯罪を実行したものとみなされず罪が減刑されることもあるそうです。

 実際にニュースなどで裁判の模様が報道される場合に十年位前から、「被告は犯行当時心神耗弱状態にあり……」という弁護人の説明をよく聞くようになりましたが、私はというと元から大の心理学嫌いということもあり、そんなうさんくさいもので刑罰が減免されるなんてどこかおかしいんじゃないかと前から思っていたので、五年前のある日にその友人に話してみました。するとその友人がなんで最近の裁判でこれほどまでに弁護側が心神耗弱を陳述で述べるのかという理由について、以下のように教えてくれました。

 まず殺人などの凶悪犯罪の場合、一般人の感覚からしたら犯人の犯行時の心境は明らかに常軌を逸している場合が多く、そうした状況に心神耗弱という理由をつけやすいために弁護側はこのところ率先して弁護理由に挙げるようにしているそうです。なおかつこの心神耗弱を減刑理由に挙げたとしても弁護側は裁判にて何も不利になることはなく、それが通りさえすれば被告の減刑は果たせるのだから言うだけ言ってみようととりあえず使う弁護人が多いのではと言っていました。

 実際に私の目からしてもこのところの裁判では明らかに心神耗弱とは言えなさそうな犯人にすらもこれを弁護理由に挙げる弁護人ばかりで、そのたびに犯行時の犯人の精神状態が裁判にて争点になっては裁判が無駄に長期化しているのではないかとこのところ思います。ただでさえ判決が下りるまで時間がかかるといわれる日本の裁判において、それこそ全然精神がしっかりしていた犯人に対して無理やりにまで心神耗弱を弁護理由に挙げられる様を見せられると、一市民として犯人もろともそうまでして減刑を勝ち取ろうとする弁護人らに対し、それが彼らの仕事なのですから仕方はないのですが腹立たしさを覚えます。

 しかもこれはこの前にテレビで見た話ですが、こうした心神耗弱を判定するには専門の精神科医が約一ヶ月もかけて判定せねばならず、なおかつそうしてまで出した結果は精神科医によってまちまちで一致しないことも少なくないそうです。なので無駄に裁判を長期化させないために、明らかに心神耗弱が疑われない場合においてそれを弁護理由に挙げた場合には、被告や弁護人に対して一定のペナルティを与えるなり一定の基準を設けるなりしててでも、こうした無秩序な心神耗弱の乱用に終止符を打つべきではと素人ながら思います。

2009年5月16日土曜日

民主党新代表に鳩山氏就任について

 今日は折角の土曜日なのに昼前から頭痛がし始めたので安静にしようと寝ていたらどんどん悪化して、三時ごろには脳溢血かと思うくらいのあまりの痛さに「ウワァァ>(ノ´Д`))」ってな具合に顔文字入れると緊迫感がなくなりますが、リアルに悲鳴を上げるほどの辛さでした。元々頭痛持ちだけど、今日ほどの痛みがあったのは初めてかもしれません。
 それでも夕方五時くらいまでずっと寝ていてようやく今になって小康状態になり、無事今日の相撲も見ることが出来ました。それにしても昨日は夜十一時に床に着いたのに、すごい睡眠時間だ。

 そういうわけで今日のニュースですが、昨日にも書きましたが民主党の代表選についてです。下馬評どおりに鳩山氏が勝利して新代表に就任しましたが、今回の鳩山氏の就任について友人が早速メールにて、これで吉田茂の孫と鳩山一郎の孫が戦い合う構図となり、自民党の初代総裁である鳩山一郎の孫が自民のカウンターパートに回るというのは因果なものだと言っていますが、まさにその通りでしょう。
 なお吉田茂と鳩山一郎はなかなか因縁が深く、鳩山は大政翼賛会に属していなかったことから戦後に自由党のリーダーとなるのですが、戦前の思想弾圧事件の滝川事件に文部大臣時に関与していたとして戦後にGHQから公職追放に合い、その鳩山のピンチヒッターとして自由党の総裁となったのが吉田茂でした。その吉田は鳩山がいないことをよくいろいろ好き勝手に振る舞って鳩山の公職追放が解けた後も総裁の座に居座ろうとし続けましたが、最終的には世論に押されて鳩山へとバトンタッチをすることになったのですが、なんとなく今の政界の構図と通じるものがあります。

 さて今回鳩山由紀夫氏が当選したことで今後の政局にどのように影響するかですが、鳩山氏は就任後の会見にて総選挙をすぐに行うのであれば補正予算案の参議院での審議をしっかりと行うことを条件に、早めに法案を通すのに応じてもよいと話しましたが、当の自民党の麻生首相があまり早くに選挙をやりたがっていないのと、決断が遅いことを考えればやはり選挙は八月以降になると私は予想します。
 では仮にこのままの体制で選挙になるとしたらどんな政策を民主党が打ち出してくるかですが、一つ考えられるのは世襲制についてだと思います。私も「国会議員の世襲比率」の記事でわざわざ自分で調査しましたが、格差社会といわれて久しいこの世の中では議員の世襲は大きな争点になる可能性があり、また先月に自民党内でも屈指の叩き上げ議員である菅義偉氏が自民党内で独自に世襲制限を設けようとしたところ、多くの重鎮議員によって研究会を潰されたこともあって選挙後の自民党内の造反を誘発させる意味合いでも効果的だと考えられます。

 またこの世襲制限について、鳩山由紀夫氏が主張するのはある意味うってつけだと私は思います。というのも鳩山氏は血筋で言えば確かに世襲議員ではあるものの、初当選時より父親の選挙区とは関わりのない北海道の選挙区より出馬を続けており地盤で言えば世襲議員に当たりません。この前読んだ記事によるとどうもイギリスの選挙で政治家の子弟が出馬する際は、まさにこのように親の地盤のある選挙区とは全然別の選挙区から出馬させるように政党が仕向けるそうです。そうした別天地ともいえる選挙区でドブ板選挙を学ばせ、たとえそこで当選しなくとも党内の職に就かせて養うことで政治家の育成を行うそうなのですが、私が理想とする世襲制限はまさにこの形で、そういう意味では鳩山氏の現在の立場というのはそのモデルケースでもあり私も支持しやすい形でもあります。

 最後にこうした鳩山氏の代表就任に対して自民党の対応の仕方ですが、ふざけてやるんだったら麻生氏を一回降ろして、あえてここで弟の鳩山邦夫氏を総裁にして兄弟骨肉の戦いになったりしたらいろいろと面白そうですし、邦夫氏本人もどこかそれをねらっている節も見えます。なお先月号の文芸春秋にてこの二人の対談もありましたが、思ったより仲が悪くないなという印象を受けました。
 どうでもいいですが由紀夫氏は東大工学部卒(これからは技術の時代だと考えて入学したそうです)、邦夫氏は東大法学部の出身で、文字通り華麗なる一族のはずなんですが、お互いにキャラが濃いからあまり華麗そうには見えないのは不思議なものです。

2009年5月15日金曜日

民主党代表選挙について

 やや出遅れた感がありますが、今日はこの数日間の間ずっとトップニュースで報道されている明日投票の民主党代表選挙についてです。小沢前代表の突然の辞任によって会期中にもかかわらず行われた今回の代表選ですが、私の目からすると代表選の中身より、それを報道する周囲のマスコミの側に迷走が見られたような一週間でした。

 まず今回の代表選の日程についてですが、辞任から約一週間という実に短期間で投票が明日行われるため、政策の中身などが議論できず拙速すぎるのではという意見が民主党内の議員やテレビの評論家などから寄せられましたが、私はこのような批判やや見当違いなのではという気がします。というのも既に書いていますが現在は国会の会期中でして、その途中で最大野党の民主党代表の選挙戦を長々やってしまえばその分だけ審議の遅滞につながってしまうため、恐らく今この選挙期間の短さについて批判をしている方たちの大半は長くしても批判していたであろうと思います。私としてはこの場合、やはり国会の審議を優先するべきという立場から選挙期間をこれだけ短くした民主党前執行部の判断を支持します。

 次に候補者についてですが、前評判どおりに鳩山由紀夫前幹事長と岡田克也元代表の一騎打ちとなりました。この両者が立候補することは小沢前代表の辞任直後から有力視されており、実際に立候補した際も規定路線とばかりにそれほど大きな反応はなく、この二人のどっちが次の代表になるのかと選挙戦の行方にばかり注目が注がれていたように思えます。しかしこれは一昨日のワイドショーにてある評論家がコメントしていた内容ですが、仮にこの選挙戦に年金の追求で一躍名を挙げた長妻昭氏が立候補していたらどうだったのだろうかと、面白い仮説を立てた方がいました。
 よく岡田氏は民主党内でもクリーンなイメージが強い政治家だと言われていますが、はっきりいいますがクリーンさから年金問題での追求の実績といい、国民からの高感度で言えば長妻氏の方が岡田氏をはるかに上回っているでしょう。強いて長妻氏に足りないものを挙げるとすれば党役職の経験と年齢ですが、実際に代表に就任できないにしろもし選挙戦に出ていれば議論も深まり、色々と面白かったのではないかと思います。

 では鳩山氏と岡田氏、どちらが代表にふさわしいのかですが、私としてはどちらも程よくいいのではないと見ているのですがどこのニュースでも、「クリーンさから国民的人気で言えば岡田氏だが、党内情勢から察するに鳩山氏が勝ってしまうだろう」という、なんだか岡田氏にどこも勝ってもらいたいかのような報道ばかり目に付きます。確かに岡田氏は真面目そうで私も嫌いではないのですが、仮に岡田氏が勝った上にその後の総選挙で民主党が大勝して彼が総理大臣につくとなると、あのフランケンシュタインを髣髴とさせる生真面目な顔で外交や行事などの露出の多い仕事を、果たしてやっていけるのかなと一抹の不安を感じます。まぁそれを言ったら鳩山氏も宇宙人っぽい顔をしているので大差ないかもしれませんが。

 それにしても今回の代表選の報道の仕方ですが、私からするとやや目に余る解説が多い気がします。さっきも言ったとおりにどのマスコミも「世論は岡田、党内は鳩山」と、この程度であれば別に問題はないのですが、一部のコメンテーターからは、「鳩山では小沢の影響が強すぎる」とか「小沢の路線を引き継いでしまう」など、前幹事長だったという経歴から以上のような批判が数多くなされているのですが、これまた昨日の朝のニュースで評論家が言っていた言葉ですが、「小沢のどんなところを引き継ぐのがよくないのか、そうしたことに何も触れないまま鳩山氏を批判する輩が多い」という指摘があり、私もまさにその通りだと思いました。

 引き継ぐのが小沢氏の政策目標なのか、それとも西松事件での献金構造なのか、どっちにしろ鳩山氏がこれらの点で小沢氏と同じかとは到底思えません。仮にあるとすれば鳩山氏が小沢代表時代に幹事長であったという事実ですが、もしこれだけでさっきのような批判をしているとすれば中身よりも外見の議論になってしまいます。
 また西松事件以降に鳩山氏が一貫して小沢氏を庇っていた事を批判の材料にする人もいますが、幹事長という役職なんだから庇って当然でしょうし、そんな立場にありながら選挙に良くないから早くやめろと勧告する方が私はかえって問題な気がします。

 むしろ私はあの騒動の際、鳩山氏が一貫して小沢氏を庇い続けながら党内の結束を呼びかけたのを高く評価しています。鳩山氏も当時言っていましたが小沢氏のあの事件での責任をどうこう言い合うより、党内で意見が割れる姿を国民に見せることが一番よくないと考えており、オフレコで直接小沢氏に直接辞任を促すのならともかく早々にマスコミの前で早く辞めるべきと言った前原誠司氏に対して政治家としての資質をやや疑いました。第一、あの西松事件自体がおかしな捜査なんだし。

 とはいえ岡田氏は岡田氏で真面目に着実に政策に取り組んでくれそうな期待感もあるので、この記事ではやや鳩山氏を持ち上げることばかり書いていますが私は最初に言ったように別に岡田氏がなっても民主党的にも、国民的にもまぁいいんじゃないかなと思っております。なにが一番問題なのかといえば今の麻生首相が居座ってなかなか選挙を行わないのが問題で、ポスト麻生の最有力候補の与謝野馨氏も今日の発言で、「鳩山氏ではいざという時に逃げる印象がある」と言っていましたが、あれだけ霞ヶ関埋蔵金はないと言っていたくせにちゃっかり今年の予算に大臣として組み込んだあんたが言うことかと、こちらも資質を疑う発言でした。

 最後に一つ気になったこととして、どうして今回はあの出たがりの菅直人氏が出なかったのかなという疑問があります。この点についてどこのマスコミも触れておらず、しかもあまりチェックしてはいないものの菅氏の代表選に対する意見もまだ一度も見ていません。どうしちゃったんだろうなぁ(´Д`)?

2009年5月14日木曜日

出版大手、ブックオフ株取得について

 なんか先週はブログを書くのが非常に億劫でして、そうした気分が反映されてか当時の記事を改めて読み返してみるとなんか文章がひどいのばっかなのですが、今週に入ってからは徐々にやる気を取り戻し、一昨日辺りから文章表現にも改善が見られてきたので一安心してます。

大手出版連合、ブックオフ株取得の狙いは?(MSNニュース)

 そういうわけで本日は出版大手三社が中古本販売業最大手のブックオフの株式取得に動いているという、それこそ今後の日本の出版市場を占う上でも大きなニュースについてです。
 さすがに出版業界に知り合いはいないので直接話に聞いたわけではないのですが、伝わる限りの情報だとやはり出版会社からするとブックオフは親の敵のようにまで思われているらしく、実際に漫画家や作家の方らも公然と批判する人が数多くいます。何でそんなに憎いのかってこれはいわずもがなですが、安価で手に入ってしまう古本屋が全国チェーンでこれだけ多く展開しているせいで本が出版される傍から中古市場に流れ、消費者も新品より安い古本を選ぶようになって販売数が減り、売る側の出版会社からするとそれがそのまま売り上げや利益の減少につながってしまうからです。中には、近年の出版不況の最大の原因がこのブックオフだとまでいう出版界の人までいます。

 おそらく今回の出版大手のブックオフ株取得の目的は、こうした古本の流通を制限するという目的があって行われていると思います。以前にも中古ゲームの販売を巡ってソフト会社と販売店との間に90年代に何度も法廷闘争が起きており、出版会社と古本会社のこうした争いはいわば宿命的なものといっていいでしょう。実際に作家の方の中にはブックオフの販売振りでは出版会社は採算が取れないとまで言う人もいるほど苦しいらしく、今回の出版会社の実力行使とも取れる行為に対して私も特段卑怯なことだとは思わず、業界を健全に成長させていくにはやむを得ないかと多少の理解はできます。とはいえ株式の取得後、出版会社がどのように出版業界、ひいては日本人と本の関わりを作っていくかというグランドデザインをまだ何も示していないというのは少し残念ではあります。

 実際に株式の三割も取得すれば大きな株主総会で大きな議決権を得ることになり、それこそいきなりブックオフに古本業を廃止させることだって可能です。しかし以前にも「出版不況について思うこと」で私が書いたように、昨今の出版不況はブックオフの存在よりも本の質の低下やむやみやたらな値上げの方が原因的には大きいように思えるので古本をなくせば一気に問題解決に至れるとは思えず、ただでさえ少子化で読者層が縮小してくのだからそういった点についてもなんらかの姿勢を示すことが重要なのではないかと思います。

 たとえば私個人の意見を挙げるのならば、発売から三ヶ月とか半年と期間を決めてその期間の間は古本の販売を一切禁じるかわりに新品の本の価格を今より少し値下げする、ジャンプコミックスなら現在420円のところを400円にするなど、利益を互いにある程度維持しながら読者が大きく不利益を被らないようにする方法などを出版会社と古本会社で一緒に作っていくべきだと思います。肝心なのはこうした協議を一般にも広く公開して、なおかつ読者層をどう拡大するのかという視点を持って取り組むことです。非公開でやればそれはそのまんま談合になってしまいますが、業界全体で健全な成長を図るのであれば協議の公開を原則としてこうした協定を結ぶのは私は問題ないと思います。自分たちだけのパワーゲームで古本のありなしを決めるより、知識の育成に関わる本というものを扱うゆえに読者のことを念頭において今後の業界のあり方を考えてほしいです。

2009年5月13日水曜日

国技館レポート

 本日、本当は忙しい中なのに時間を無理やりこじ空けて、相撲を愛する者なら誰しもが夢に見るであろう国技館へついに相撲を観に行くことができました。これまで大阪場所、名古屋場所には観に行ったことはあるのですが関東にずっと住んでいるくせに国技館はまだ一度も行ったことがなく、今場所は絶対に観に行くのだと決心していたので取り組み中はそれこそ感無量でした。

 そんなして行った今日一番の取り組みはなんといってもこれまで三勝全勝で互いに来ていた豪栄道と日馬富士の対決でしたが、両者とも勢いのある者同士の取り組みだったこともあって白熱し、最終的には私が贔屓にする日馬富士が上手投げで勝って終わりました。それ以外の取り組みで目を見張ったのは千代大海の取り組みでしたが、開始早々つっぱりで土俵際に追い込んでこのまま勝つのかと思ったら鶴龍が懐に入って廻しを掴むや、なんとそのまんま逆方向へ一気に千代大海が寄り切られて負けてしまい、終わった瞬間は文字通り呆気に取られてしまいました。千代大海は今場所は角番ですが、未だ本調子ではないようなので心配です。

 さてそういうわけで取り組み自体には非常に満足したのですが、ちょっと座席について不審な点があったのでここで愚痴っぽくなりますが紹介しておきます。相撲観戦の座席は野球場同様に見栄えのいい席は値段が上がり、特に力士を間近で見られる升席は通常四人一組で販売されて非常に高価なチケットなのですが人気があり、今日も平日ながらほぼ全席が埋まっていました。それに対して一人で見に来る人などは椅子席が用意されており、その椅子席も国技館では観やすい前列から指定席でA席、B席、C席とランクが分けられ、一番末席は「外野自由席」として予約なしの当日販売だけで売られています。
 私は当初、初めての国技館ということで2100円の外野席で観ようと思い、早めに来ることを意識して2:30に両国に到着して窓口に行ってみたらなんと外野席は既に完売しており、更には3600円のC席も売り切れとのことで正直なところ一瞬「帰ろうかな」という言葉が頭をよぎりましたが、折角来たのだし切腹をするような覚悟で4900円のB席を取って観戦しました。

 ところが蓋を開けてみてみると升席はともかく二階のABCの指定席、外野席を含む椅子席は全然すいており、結局最後の朝青龍(今日は勝った)の取り組みが終わる頃でも半分以上の座席は空いたままでした。実は今月はGWにゲームを買い漁って財政的には非常に苦しい月間で、しかも明日返してもらいますがある事情で月曜にお金を15000円も立て替えており、観戦の帰りにスーパーで夕飯の汐サバ(2尾298円)を買おうとレジに行ったら財布にお金が全然残っておらず、案の定買い終わったら400円しか残っておらずリアルに焦りました。
 こんなこと書いてはいますが、一応言っときますけど私は別にお金に困っているわけじゃなく、銀行の預金を下ろせばまだまだ全然余裕ではあるのですが、今月は明日の立替分の返金を受けてなんとかやりくりしようと考えていたのであれだけ座席が空いているのならどうして外野自由席(2100円)を売ってくれなかったのか、運営を行っている大相撲協会に対してちょっと不満を覚えました。

 恐らくいくつかの指定席は新聞屋とか保険屋とかが販売拡張のために買っているのだろうから座席に多少の空きができるのはまだ仕方ないと理解できますが、それにしたってC席が売り切れといいながら座席の半分以上が空いていたというのはどう考えてもおかしく、更には当日販売しかしない外野席でも同様にあれだけ空席があったのに売り切れとするのは何かしら販売方法に問題があるのではないかと疑ってしまいます。
 ちょっとあまりにも悔しいのでこの後相撲協会にこの件をメールで言うつもりですが、今日は外国人の方もたくさんいらしており、そうした方たちやちょっと相撲に興味を持っている方たちでも気軽に安価で入場できるよう、こうした事態は今後なるべく防いでもらいたいです。

  おまけ
 プロ野球では最近パリーグの球団を中心に、チケット販売の方法に融通を利かすようにして一定の成果を納めていると聞きます。一例としてこれはセリーグの広島カープですが、確か去年辺りから7:30以降の入場であればチケット代を安くして販売したところ、広島市内のど真ん中にあるという地の利が生きて仕事帰りのサラリーマンの観戦が大幅に増えたそうです。

2009年5月12日火曜日

ガンタンクでの戦い

 かなり懐かしい話になりますが、前にも一回取り上げた事のある「機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles」というPS2のゲームを、私は発売してから三年ぐらいの間ずっとやりこんでいました。このゲームが発売したのは2002年だったのでソフト内容やローディング時間を現在のラインナップと比べると相当に劣っているはずなのですが、私は未だにこのゲームを超えるガンダムを題材にしたアクションゲームを見たことがありません。何故このゲームがそれほどまでによかったのかといえば、妙なところでモビルスーツの動きがリアルだったからだと思います。というのもこのゲームの機体の動きははどれも重々しく、コントローラーを押せばすぐに縦横無尽に動いてくれるわけではなかったのですが、それが返って落ち着いて操作することが出来、また優秀な機体とそうでない機体には歴然とした性能差がありましたが、コンピューター戦に限って言うなら弱い機体でも操作次第によっては強い機体に打ち勝つことも可能で、そういったバランスの調整具合も良かったのも見逃せません。

 とはいえ、このゲームでガンタンクを使うとなるとそれは大変でした。
 他の機体は遠距離、近距離用の武器がそれぞれある(ガンキャノンですら右ストレートで殴ってくれた)にもかかわらずガンタンクに至っては近距離用の武器の代わりにマシンガンがつくという遠距離攻撃のみで、おまけに足がキャタピラなもんだからジャンプが出来ず、ちょっとの段差を飛び越えようと思ってもバーニアを他の機体よりも多く噴かなきゃいけないもんだからすぐに切れてしまうし、おまけに動きが明らかに他の機体と一線を画して鈍いという、どこをどうみても最悪の機体でした。

 ですがそうした最悪の機体ゆえに、燃え上がるものもありました。
 私と友人はこのゲームの二人協力プレイで遊ぶ際には必ずと言っていいほどこのガンタンクを二人して選択し、延々と登場してくる敵機体に対して三国志の趙雲の単騎駆けの如く孤軍奮闘して戦っていました。
 このプレイで何が恐いかといったら、徐々に距離を詰めてくる敵を迎撃している最中に弾が尽きることでした。このゲームで遠距離用のライフルやマシンガンといった武器は一旦弾を使い切ってからしばらく経つ事によって初めて補給されるシステムゆえに、ガンタンクで弾切れを起こしちゃうと近距離攻撃のように無限に使える武器もなく、動きが鈍いから全然逃げられない上に距離を詰められて近距離攻撃されるとリアルに、「アパム!アパム!弾!弾持ってこい!アパーーーム!」という状況になるもんだから、プレイしている間は真剣そのものでした。

 しかしこうした弾切れで追い詰められている最中に、横から友人のガンタンクが援護射撃で敵機を破壊してくれる時なんかは戦場ゆえの友情というべきか、本気で「助かった」と思うのと同時に信頼感を強く持てました。また窮地でなくとも一体の敵機を中心に友人と自分がちょうど直角の位置から砲撃を加える、十字砲火が見事に決まったりしてもなんか戦争映画のワンシーンみたいな一体感を感じました。

 さすがに今はもうこのゲームで遊ぶことはあまりありませんが、他の人のレビューでも書かれているようにぜひバンダイにはこのゲームのシステムをまるまんま維持して、新たに機体やステージだけを加えてまた出してもらいたいと心から願っております。

2009年5月11日月曜日

小沢氏の代表辞任について

 すでに大半の方がニュースを見て知っているかと思われますが、本日民主党の小沢一郎氏が代表の座を辞任する旨を発表しました。この電撃辞任についてあちこちで色々言われており、特に私の癇に障ったのは自民党の町村氏が説明責任を果たしていないと批判したが、じゃあお前のところの尾身氏と二階氏の説明責任はどうなんだと、ぼやいても仕方がありませんがそう思いました。

 まず正直な感想として、今回の小沢氏の辞任は自分にとって残念でした。過去の記事の「検察報道に対するメディアの違い」をはじめとして私は今回小沢氏が代表を辞任するに至った西松建設の献金疑惑について、そのあまりのタイミングのよさと強引な検察の捜査手法、自民党の議員には捜査が及ばなかったことからこの件には陰謀を感じ、小沢一郎という議員は嫌いではあるものの検察に屈する形で辞任してはならないと以前から主張していました。しかし私のように考えるのはやっぱり少数で、世論調査をはじめとして民主党内からも辞任論が割合に公然と出ており、しょうがないかといえばそれきりですが小沢氏にとっても苦渋の決断だったと思います。

 そういうわけで早くも夕方のニュースではどこも次の民主党の代表は誰かと色々と議論されていますが、結論から言えば今回の件で攻守は交代し、そう遠くない間に行われる民主党の代表選挙などテレビなどの露出時間が自民と民主で逆転し、政局の行方もまた違ったものになってくるでしょう。
 折しも選挙を控えるこの時期です。今後は本当に些細なことでも互いの選挙結果に大きく影響することが予想され、一足先に民主が万難を排した形になりますがまだまだ山岡賢次議員とマルチ商法の癒着問題が残っており、また自民党も中川秀直氏といった反動勢力という爆弾があるという、双方すねに傷を抱えた状況でこれから選挙までオセロゲームのような状況が続くかもしれません。