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2013年5月1日水曜日

韓国の近現代史~その十二、金大中事件

 また時間をおいての連載再開です。朴正煕政権下の話も今回を入れてあと二回ですが、今日は日本とも関係が深いというか、日本もその当事者となった金大中事件について解説します。

金大中事件(Wikipedia)

 この事件は1973年、後に韓国大統領となる金大中が日本国内で拉致され、危うく暗殺されかけたというかなり前代未聞な事件です。逆にこの時に金大中が暗殺されていれば後の彼の大統領就任は有り得なかっただけに、将来に与えた影響は少なくないでしょう。

 まず事件前後の背景を説明しますが、1971年に韓国では大統領選が行われ、当時大統領だった朴正煕の対抗馬に立ったのは民主派の若いリーダーだった金大中でした。軍配は朴正煕に上がったもののその差は僅差だったことから金大中に対する政権の警戒心は高まり、隙あらば今のうちに暗殺しておこうという機運が高まったと言われております。
 こうした中、Wikipedia中ではKCIAの李厚洛部長はちょっとしたことからヘマをしてしまって朴正煕からの評価を下げてしまい、海外に半ば亡命していた金大中を暗殺することで汚名返上をしようと画策したと書いております。ただ私自身はこの事件は朴正煕自身が主導し、李厚洛が指揮したと考えています。

 事件当時、金大中は韓国国内に戒厳令が敷かれたことから帰国すれば暗殺されると考え、日本やアメリカなどへ講演しながら移動するという亡命しているような状態でした。事件直前も自民党グループに呼ばれ、講演を行うために東京へ訪れていましたが、日本国内にも朴正煕政権下の手のものが放たれて暗殺される可能性があるという危険性が伝えられており、偽名でホテルにチェックインするなどして対策を行っていました。

 事件当日、金大中が講演を終えてホテルを出ようとしたところ何者かによって襲われ、麻酔をかがされ気を失います。そのまま荷物に無理やり押し込まれた状態で東京から神戸へ運ばれ、停泊していた工作船に運び込まれました。金大中を拉致したグループはそのまま彼を海上で始末する予定でしたが、金大中が行方不明になったことに気が付いた日米関係者はすぐに捜索を開始したことによって問題の工作船をも海上で発見しました。この時に工作船を追跡したのはなんだったのか、船なのか飛行機なのかもちょっとはっきりしないところがありますが、現在伝えられている内容だと自衛隊の戦闘機であるという説が強いです。

 工作船では一次、金大中を甲板に立たせて海に突き落とする準備までしていたそうですが、自衛隊の追跡を受けて拉致団は殺害を断念。そのまま韓国へと渡り、金大中を彼の自宅近くで解放したことによって事件は終わりを迎えます。

 この事件でまず考えねばならないのは、金大中の拉致を指揮したのはKCIAでほぼ間違いないものの、実行したのは誰だったのかです。KCIAの手がかかっている在日韓国人、または日本に渡ったKCIA工作員などという説もありますが、私が思うにKCIAから依頼を受けた日本の暴力団組員である可能性が高いように思えます。というのも日本国内で暗殺せずにわざわざ海上で殺そうとするあたり、何かやり方が下手というか回りくどい印象を受けるからです。KCIA工作員であれば、殺害した後で韓国に戻ればそれで済むだけなのだし。

 この事件後、日韓関係は前回取り上げた文世光事件と相まって一時悪化しますが、これで悪化しない関係なんて普通はないでしょう。よく朴正煕大統領は親日家だったと言われておりますが、この辺りの歴史を見ていると話してそうだったのか、内心、感情的にはもつものがあったんじゃないかと私は睨んでいます。
 そういうわけで次回は朴正煕編最終回こと、彼自身の暗殺事件を取り上げます。

2013年4月30日火曜日

相手を怒らせたら者勝ちのマスコミの文化


 上記の写真は本題とは何も関係がありませんが、ネットで見つけてインパクトが強かったので自分も紹介しようと思いました。それにしても「まぼろし」って、命名した人は凄いセンスをしている。売れたのだろうか……。

TBSの記者がつまらん質問をしてプーチン大統領がブチギレ呆れる…日露共同会見(痛いニュース)

 久々というか国際政治の話です。先日、安倍総理はロシアを訪問してプーチン大統領と会い、北方領土問題を含めた日露間の平和条約について前向きに交渉を行っていう事で共同声明を出しました。国際政治と社会学が専門ではあるもののロシア情勢についてはあまり詳しくないので、共同声明自体を取り上げようとは思ったのですが実は一回断念しております。にもかかわらず何故今回こうして取り上げるかですが、上記の「痛いニュース」などでも取り上げられている、共同記者会見でのTBS記者の質問を見ていろいろ気が変わったというか、自分からも書ける話があると感じたからです。

 まず今回の騒ぎについて簡単に説明すると、安倍首相、プーチン大統領の共同記者会見でTBSの記者が質問に立ち、「北方領土は現在ロシアが実効支配しており、日本側としては受け入れられない状況下であるのに交渉なんてできるのか」という内容の質問を行いました。これに対してプーチン大統領は質問を行ったTBS記者に対し、「メモを読みながら質問していたがそのメモを書いた人間に言っておけ。北方領土問題は我々が作った問題ではなく先人が作った負の遺産であり、我々はその解決に向けて努力していく方針で、日本側に対してもよき信頼関係を築き上げたいと思っている。そうした我々の姿勢に対してこのようなぶしつけな質問を出すことによって交渉を妨げるという方法もあるだろう」というように回答したと伝えられています。

 これらのやり取りについて日本のメディア、またはネットの掲示板では「TBS記者の質問の仕方は失礼なのでは」という意見が出ているようで、今朝もやけに体調が悪くて体温計で測ったら36.1度(平熱36.6度)でしたが各ニュースを見ていると、「ある記者の質問にプーチン大統領、不機嫌」という見出しなどで報じられておりました。

 まずこのやり取りを見て私が思ったのは、今頃この質問を行ったTBSの記者は高笑いをしているんだろうなってことです。というのも、マスコミの世界では「回答者を質問で怒らせれば勝ち」という妙な文化があります。私自身もメディアの世界に身を置いていた頃に上司から、「もっときわどい質問をぶつけろ。そんな優しい態度でどうするんだ」などと厳しく叱責を受けておりましたが、日本国内での集団質問会見などではこれ以上にレベルが激しく、「そんな回答でどうするんだこの野郎っ!」、「そんなんで記事が書けるかっ!」という罵声の様な怒鳴り声が飛び交うと聞いております。

 一体なんで相手を怒らせたら勝ちなのか、理由を述べると単純に怒らせれば記事が書けるからです。「XXという質問に対しA社の広報は気色ばんだ様子で回答を拒否し……」なんていう風に書ければ、「必死の形相で詳細を隠した」というようにも書けます。また相手を怒らせるほどのきわどい質問をぶつけなければ、核心部の情報が得られないというような哲学もあるようです。

 ここまで読んでもらえればわかるでしょうが、上記のようなメディアの文化に対して私は反感とまではいきませんが疑問を感じております。確かに核心に迫るような質問、それこそ内容によっては相手を怒らせてしまいかねないような質問は重要だと思うし価値があると思いますが、末端の広報に対して非開示の情報、そもそも広報の人が知らされていないであろう内容をしつこく嫌らしく聞き続けることはどんなもんかなぁという風に思えてなりません。また概して相手を怒らせようとする質問は相手を怒らせることに比重が置かれており、内容があまり価値を持っていないことが多いようにも思えます。

 上記のような観点からすると、今回のTBS記者の質問は何が聞きたいのと言いたくなるようなくだらない質問です。プーチン大統領の言っている通りに北方領土問題は日露に跨る懸案事項ではあるが、この北方領土問題を含めて幅広く平和条約締結に向けて今後交渉を続けるという共同声明を出したのに、なんでそれを復唱させるかのような質問を出すのか意味が分かりません。意味が分からないけど、メディアの世界では「いい質問だなぁ」などと思われるんじゃないかなぁ。同じようなことを何度も、しつこく怒らせるほど聞くのがいいというような世界観だし。

2013年4月28日日曜日

世界終末論と中国経済崩壊論

「世界はとっくに終わっているハズだった」

 なかなかキャッチーな上記の言葉ですが、これは一時期私が通っていた「超常現象の謎解き」というサイトにおける、これまでに唱えられた世界終末論をまとめたページに書かれている言葉です。詳しくはリンク先をぜひ見てもらいたいのですが、昨年末に出てきたマヤの予言を含めよくもまぁこれほどまでに終末論を集めた、というよりこんなにも世界の終末を予言した奴がいるもんだと思わせられます。もっとも、今もなお世界は滅びていないということからするとこれらの終末論は見事に空ぶったとしか言いようがないのですが。

 このように終末論というのはこれまで一度も当たった試しがない(当たり前だが)にもかかわらずいつの時代でも「この日に世界は滅ぶんだよ!」とMMRのキバヤシみたいなことを言う人が後を絶たず、そして悉く何事もなく予言された終末日を過ぎてしまいます。このようなことから私は「何度も提唱されるんだけど全く当たらない予想、予言」の比喩表現として、「そんな終末論を誰が信じるの?(´∀`)」という具合でこのところ使用する頻度を上げています。出来れば流行ってほしいなぁと思いつつ……。

 ではそんな終末論という比喩表現を具体的にどの場面で一番多く使うのかですが、はっきり言えば「中国経済はもうすぐ崩壊する!」といった類の主張に最も使います。今なら大抵どこの書店に行ってもこの手の類の書籍がビジネス書のコーナーに平積みされているかと思いますが、それは今に始まらずかなり前からずっとです。いい加減、一体いつになったら中国経済は崩壊するのかちょっと問い詰めたいというか、雨が降るまで雨乞いをやる(的中率100%)わけじゃないんだし、一つここは「超常現象の謎解き」さんを見習って私も、これまでの中国経済崩壊論を取り扱った書籍をひとまとめに集めてみました。すべてAmazonで「中国 崩壊」で検索した書籍ですが、早速下記をご参照ください。

中国経済は崩壊しているハズだった

<2013年>

<2012年>
2014年、中国は崩壊する(宇田川敬介)

<2011年>

<2010年>

<2009年>
中国経済・隠された危機三橋貴明
中国経済がダメになる理由三橋貴明&石平
反日、暴動、バブル 新聞・テレビが報じない中国(麻生晴一郎)

<2008年>
中国の崩壊が始まった! (日下公人&石平)

<2006年>
そして中国の崩壊が始まる(井沢元彦&波多野秀行)

<2005年>

<2004年>

<2001年>
やがて中国の崩壊がはじまる(ゴードン・チャン)

<1998年>

 以上です。はっきり言ってこれだけの書籍タイトル、まとめるだけでも結構疲れました

 ざっと見てもらえばわかりますが、どうも同じ人が手を変え品を変え対談者を変えて何度もこの手の本を出しております。具体的に名前を挙げると、石平氏、宮崎正弘氏、黄文雄氏、 三橋貴明氏の四人です。四人ともこれだけ本を出しているのだからもう言い足りないことなんてないんじゃないのと思うほどなのですが、私なりに予言させてもらうとまだまだこの人たちは中国崩壊論で本を出すことでしょう。

 一体何故これほどまでに中国崩壊論で本が出版されるのかですが、一つのヒントとなる本として、「習近平と中国の終焉」(富坂聰)という本があります。
 この本はぶっちゃけ私は読んだことはないのですが、富坂氏に関しては中国事情に非常に詳しいジャーナリストとしてかねてから、そして今も尊敬している人物です。それだけにどうしてあの富坂氏が「中国の終焉」なんて現実離れしたことを言い出すのかちょっとショックを受けたのですが、この本のAmazonのレビューを読むと、こんなことが書かれています。

→しかし、書名はいただけません。「終焉」までは書かれていません。おそらく編集部の強い要請でこの書名になったのだと思います。

 恐らく、これが真実でしょう。単純に、「中国崩壊」などというタイトルをつけると本が売れるのでしょう。そのためこれほどまでに日本国内でチャイナリスクをけたたましく謳う本が溢れる事態になったのだと私は考えます。
 ここで私は思います。仮に自分も企画を持っていてこの手の本を書いたら売れるのかなぁと。社会学士なだけに統計データを弄ればそれなりに説得力のある本を書く自信もありますが、私自身は予想屋は予想を当ててなんぼ、売れる売れないは意味がないと考えているのでこの流れに乗る選択肢はやはりありません。

 またこれは私個人の意見ですが、「敵にはなるべく侮られたい」という考えを持っております。理由は侮られれば侮られるほどこちらとしては相手の寝首をかきやすいためで、逆に敵と認識している人物に警戒されるということは自身にとっては不利だと感じます。このような視点で中国崩壊論を見るにつけ中国をやや侮り過ぎじゃないかという気がして、仮に逆の立場で中国で日本崩壊論など日本を侮る書籍が並んでいたらきっと私はほくそ笑むでしょう。なんかそう考えると、冗談ではありますが中国崩壊論を主張する人は中国の間諜にも見えてきそうだ。

 以上のような具合で、チャイナリスクを検討することは至極もっともですが、金稼ぎはほどほどにしたらというのが私の意見です。最後にもう一冊本を紹介しますが、圧倒的アウェーの状況下で「中国は崩壊しない」(野村旗守&陳 惠運)という本も出ております。なんか逆に興味が湧くというか、今度買って読んでみようかなという気が起きます。友達にねだって買ってもらおうかな。

2013年4月27日土曜日

USJにおける大学生の迷惑行為について

幼稚、暗愚、無神経…USJ迷惑騒動で判明、今どき大学生の“嫌になるほどの低レベル”(産経新聞)

 このところ関西の大学生が遊園地などのレジャー施設で非常識な行動を自慢げにネットで発表をして炎上するという事件が続発しております。これら大学生の行為は各記事中にも書かれておりますが、非常識極まりないことはもとより「そもそもどうしてこんな幼稚でくだらない行動を自慢しようとするのか」という疑問の方が大きい気がして、はっきり言ってしまえば私もこいつら頭おかしいなと思います。
 なおこれらの非常識な行動は主にツイッターに大学生自身が投稿したことから」明るみに出ましたが、このブログを始めた当初にこちらはMixiですが、何故SNSサイトなどで自らを振りに追い込むような犯罪告白をするのかということを私自身が記事に書いております。若い頃から意味の分からないことを書いてるもんだと思えますが。

ミクシ発の自爆炎上について
続、ミクシ発の自爆炎上について

 ここで話は変わりますが、今回の事件の舞台となったUSJには私も昔行ったことがあり、当時は私も関西の大学生の一人であったということから同じ大学生のメンバーらと行きました。その際に絶叫系の遊具に乗って、一番滑降が激しい所で運営側が写真を取ってくれるのですが、絶叫系の乗り物に乗り慣れている友人がびっくりするくらい無表情(彼にとっては緩かった)で写真に写っていたのが今でもよく覚えております。

2013年4月26日金曜日

故大島渚監督の話

 昨日のNHK放送のクローズアップ現代で、今年亡くなられた大島渚監督についての特集報道がありました。私は大島監督の作品はこれまで見たことがなかったのですが、見ていてなんだかこみ上げるものがあったので折角だから書くことにします。

 まず大島監督について私はこれまで、現場で怒りやすい怖い監督だとしか知りませんでした。そんな大島監督のキャラクターは作品にも現れているようで、一貫して「不条理に対する怒り」というのものがテーマだったようです。以前に読んだ映画批評でも、口にするのもはばかれるような差別階級や社会問題を堂々とカメラに収め、それを視聴者にまざまざと見せつけるということが多かったらしく、若い頃から社会派だったり政治的映画監督だなとと呼ばれていたとのことです。

 あまり長く書いてもしょうがないので今回のNHKの特集でドキッとしたというか心動かされたのは、大島監督の長男である大島武氏(父親によく似ている)が父親の映画について、「これほどまでに不条理が世の中に溢れているのになんで黙ってみていられるんだ、笑っていられるんだ、というようなものを訴えたかったのでは」というようなことを述べておりました。実はこの不条理という言葉、かなり以前ですが私も就活で苦戦している最中に恩人から、「この世の中は不条理でできていると言ってもいいのだから、なかなか思うようにはいかない」と深く諭されたことがありました。それだけに大島武氏の言葉にああそうか、不条理を正せとまでは行かなくても、それを無視すること、目をそらすことは悪いことなんだなんていう事を久々に思い起こされました。

 自分もこのブログでは結構格闘しているつもりではありますが、それでも世の不条理と戦っているとは正直言いづらいです。何も自分がやる気を出せばそれらの不条理を正せるなどとは思いあがってはおりませんが、それでも何かしら、少しずつでも努力はしていきたいと思った次第です。

  おまけ
 昔に自分も世の中の不条理に負けそうになった時、「世の中何も面白いことなんてないよ」と愚痴ったら、「『銀魂(漫画)』があるじゃないか(n‘∀‘)η」などと、友人からわけのわからない慰め方をされたことがあります。まぁ確かに、銀魂は面白いけどさ。
 ちなみに最近、「進撃の巨人」というアニメを見ていますが、この漫画屈指のギャグキャラクターであるサシャ・ブラウスというキャラの声優は小林ゆうという人で、この人は「銀魂」では猿飛あやめというキャラを演じてます。今回(3話)の演技は見事と言えるくらいうまいのですが、それ以上にこの人の絵画のセンスがあのはいだしょうこ氏に負けてないのがすごい。

民主・徳永議員の発言問題について

「靖国参拝で拉致被害者家族が落胆」はウソ? 民主・徳永エリ議員「同僚から聞いた」(JCASTニュース)

 あまり説明する必要はないでしょうが、民主党の徳永エリ議員が先日の安倍首相に対する代表質問において、「閣僚の靖国神社参拝で、拉致被害者の家族が落胆している」と発言したことについて各方面から批判が相次いでおります。安倍首相、ならびに古屋圭司拉致問題相はそのような発言をした拉致被害者家族は確認されないとした上で、平たく言えば靖国神社参拝問題を批判するために拉致被害者家族をダシに使ったとして、徳永氏の発言は事実を捏造したものだと主張しております。

 結論から述べると、私も徳永氏が勢い余って咄嗟にホラを吹いてしまったという見方をしております。そもそも靖国神社問題と北朝鮮の拉致問題は別次元の問題であり、関連性は全くと言ってありません。論理からして徳永氏のこの発言は筋違いもいいところでしょう。また「救う会」の事務局自体は関係のない政治分野でのこととしてコメントを控えているようですが、コメントを控えるという時点でそのような拉致被害者家族は確認されないと言っているようにも見えます。そして何よりもというか、拉致被害者家族の安倍首相に対する信頼の高さを鑑みるにつけこのような点で批判することなんて有り得ないと思います。

 では肝心の徳永議員の方はどのように主張しているかですが、昨晩はアクセスが相次いでいたのか徳永氏のブログが全く見られなかったものの、今日になってようやく閲覧することが出来ました。この問題に対して早速書かれていたのですが、「捏造」という言葉を公共の電波を使って言われたとして自民党の北川委員を非難し、本当に拉致被害者家族がそのような発言を行ったかについてははぐらかしております。ちょっと違うんじゃないかなぁ。

 もうすこしこの問題で敢えて私の方から解説を付け加えると、拉致問題というのは日本でも数少ない国論が統一されている問題です。はっきり言って国民の9割以上、そして拉致被害者家族は安倍首相による拉致問題対策を期待し、信用しており、解決しなければならない問題だという認識を一致して持っております。
 これが何を意味するのかというと、徳永氏は場合によっては日本人ほぼ全員を敵に回すことになりかねないということです。別に帝都物語の加藤保憲みたいになりたいってんなら話は別だけど、問題が大きくなると議員辞職だけじゃなく日本にも住み辛くなるだけだし、「曖昧な認識で発言してしまった」という具合で早く謝罪なり修正した方がいいのではというのが私の意見です。

 それにしても徳永氏のブログはアクセス数が急増してるのだろうが、ちょっとうらやましい( ´ー`)

2013年4月24日水曜日

靖国神社参拝に対する中国の反応

 今日もテンションだだ下がりなので、短くまとめようと中国ネタに走ります。
 昨日辺りから日本の各メディアは安倍政権の主要閣僚が春の例大祭に合わせて靖国神社に参拝したことに対し、中韓が激しく反発していると報じております。韓国に関しては確かにそうかもしれませんが、中国に関しては言うほど反発しているとは私には思えないというのが今日の結論です。

 元々、靖国神社に関する話題は一般の中国人はそれほど意識しておらず、過去に靖国問題で反日デモが起きた際も、「あれは官製デモ(政府のやらせ)だから」と実際に話す人もおり、大半の中国人は参拝しないのであればそれに越したことはないけど目くじら立てて怒るような話題ではないと考えているかと私は思います。
 念のため中国の新華社ホームページも見てみましたが、やっぱりというか靖国問題、並びにそれに対する安倍首相の態度はあまり記事が出ておらず、何故だか知らないけど韓国の朝鮮日報を引用した安倍首相への批判記事くらいしかありません。ほんと、何故韓国紙を引用するのだろうか。

 ただ靖国問題ではなく、尖閣問題に関する話題は絶好調というべきか、恐ろしいくらいの本数で出ております。はっきり言いますが、日本のメディアは靖国問題に対する中国の反応ばかり取り上げていますが尖閣問題の方が中国はどぎつい反応を示しており、何故無視するのだと強い違和感を感じます。

 内容としては昨日に大量の中国の巡視船が日本の領海を侵犯したことなどに触れ、「何故自国の領海を通っただけなのに日本がいちいち批判をしてくるのだ」という論調で語られていることが多いです。それで今回の中国の日本に対する領海侵犯ですが、これは間違いなく中国政府が国内の問題から目をそらさせるために、明確な意図で実施し、敢えて大規模に報じているものでしょう。
 今、中国では四川省で起きた大地震に加え鳥インフルエンザの感染拡大などかなりホットというか、政府に対する批判が鳴りやまない事件が起こっております。中国政府としてはこれらの批判を真に受けるわけには行かず、そこで敢えて大規模な領海侵犯を行い、尖閣問題へ中国国民の目をそらさせようとしているんじゃないかとにらんでいます。

 ちなみに鳥インフルエンザですが、感染拡大がなかなか食い止められず、今日にはとうとう台湾でも感染者が確認されました。地味にこの問題は収拾がつかず、今年の中国経済を占う上でも大きな一石になるかもしれません。