・「百万円札」で買い物、密売人に見破られる(読売新聞)
昨日のニュースですが、あまりの内容のくだらなさがツボにはまったので紹介します。
主な内容は見出しの通りで、大阪市で28歳と22歳の男がお年寄りの方が運営される商店で、一万円札に似せた百万円札のイラストがプリントされた付箋を使ってお釣りをだまし取ったそうです。この時はうまくだまし通せたものの、その後何をトチ狂ったかこの二人の男は、麻薬の密売人相手に同じ百万円札を使って麻薬を購入しようとしたところ見破られ、密売人に殴られて消防署に駆け込んだことから御用となりました。もうどっから突っこむべきか、敢えて言うなら小学生が思い付きでやりそうなことを大の男がする時点でもはやなんだか。
このニュースに限るわけじゃなく、今年に入って日本ではやけに面白いニュースが溢れている気がします。細かいニュースはさすがに挙げてきませんが、年初に佐村河内のニュースが明るみに出て稀代の詐欺師だなんて言ってたら、今度は理研から小保方氏という最早ブラックとしかいえない研究結果を出す学者が出てきて、さすがにもう来ないかと思ってたら、釈明会見すらネタの宝庫にしてしまう野々村県議が現れるなど、一体どれだけタレントが出てくるんだともはや食傷気味です。
この三者に共通する特徴として私が思うのは、三人とも釈明会見で自らの作品、研究、政治活動に対する情熱を延々としゃべるものの、事実の核心については何故か全く触れないどころかぼかすところがあり、嘘つきや詐欺師ってのは大体こういう特徴があるもんだなと感じてみてます。今になって思うとまだ佐村河内は共同制作だと主張したもののゴーストライターの存在を認めており、ほかの二人に比べればまだまともというかましだった気がしてくる辺り末世です。
なおSTAP細胞のニュースでは気になる報道が出てます。
・STAP細胞、若山研究室由来の可能性も 解析に誤りか(朝日新聞)
小保方氏に若山教授がSTAP細胞を作るよう提供したマウスとは異なる遺伝子のマウスが返ってきていたと発表していた件について、若山教授に返ってきたマウスはやっぱり最初に提供したもので正しいマウスだったかもと朝日新聞が報じております。言いたいことスパッと言っちゃうと、外すとかっこ悪いですがちょっと「ほんまかいな」と疑わしく感じる報道で、情報ソースも「若山研究室の関係者」とだけしか書かれておらず、一抹のきな臭さを感じる記事です。記事中には「改めて詳細な解析結果を公表する」と書かれていますが、普通ならこういうセリフは若山教授自身が発言するのではないかと思えるし、そもそも異なるマウスだと断定する根拠となった8番染色体について触れられていないという時点で自分は信用できません。
8番染色体の異常というのは私も聞きかじりではあるのですが、生きたマウスから作られた細胞の8番染色体は通常2本1組であるのに対し、小保方氏から若山教授へ返却されたマウス細胞の8番染色体は3本1組の、トリソミーと呼ばれる状態だったそうです。トリソミーのマウスは胎児の段階で死ぬため生きたマウスから検出されることはほぼなく、逆に言えば、胎児以前の段階で培養されるES細胞によく見られる状態であるために、小保方氏は万能性を持つことが既に確認されているES細胞をさも生きたマウスから作った物だと主張したのがSTAP細胞の正体ではないかと言われております。
この8番染色体の謎について朝日の記事は何も触れられておらず、仮に解析結果が間違ってる可能性があるのなら絶対に避けては通れないヶ所だけに、この点について無視してこの記事を出すとはどういう意味かとちょっと問いたい気分です。中途半端な状態ならちゃんとした解析結果を出してから言えと言いたいのと、編集はちゃんとチェックしているのか、問題の本質をわかっているのかと問いたいです。