ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2016年4月1日金曜日
雄琴に訪れる中国人
ネットで「手乗り 猫」と検索したら何故か上記の画像が引っかかりました。手乗りは手乗りだけど、むしろこれってキーボード叩く音がイラつくから叩くの止めようとして乗ってるようにしか見えない。
話は本題に入りますが職場の中国人女性スタッフが何でも、今度友達数人と共に日本旅行を計画しているそうです。なもんだからよく周囲の中国語が上手な日本人女性スタッフにあれこれ観光地とかお土産を聞きまわっているのですがよくよく話を聞いてみると、一緒に行く男性メンバーの希望で滋賀県の雄琴にも行く予定だそうです。
・雄琴温泉(Wikipedia)
わかる人には言うまでもないですが、雄琴というのは古い言葉(昭和言葉)で「トルコ風呂」、現代用語で「特殊浴場」、流行り言葉で「ソープランド」で有名な場所です。元々は由緒ある温泉街であったのですが京都や大阪で風俗店の取り締まりが厳しくなるにつ入れて滋賀県へ業者が移動し、その中のある経営者がソープランドを日本で初めてオープンさせたところ大ヒットして雄琴の代名詞とまでなってしまいました。
なお佐野眞一氏がそのソープランドを始めた経営者へのインタビュー記事を書いておりますが、本人もこういう仕事が大好きなのかめちゃくちゃノリノリで書いてました。
話は戻りますがその雄琴になんでまた中国人が行くのか。多分その女性スタッフは何も知らずに「温泉で有名な所だよ」と男性メンバーに言われて連れてかれようとしてるのでしょうが、そもそもなんで中国人が雄琴を知っているのか、この辺りが地味に驚きました。同じ日本人でも関東人とか雄琴がどんな場所だって知らない人も珍しくないというのに。
恐らくですが、なんか日本の性風俗関連の情報を探っていくうちに知ったのではないかと思います。でもそれにしたって歌舞伎町とかミナミとかススキノなどもっと有名な所があるというのに、わざわざ雄琴を選んでくるっていうのも、中国人の情報網は侮れないものです。
ただこの話を聞いて私も思うところがあり、というのもこの手の性風俗系コンテンツというのは客、それも外国人を呼び込む上では半端なく強力なツールであるということを再確認させられました。それこそただの「おもてなし」が火縄銃なら「性的おもてなし」はビームライフルだと言っていいくらいその威力は半端なく、広報の仕方によってはどんなさびれた場所であっても一気に観光客を誘致できる可能性があるのかもという風に思えてきました。
などともてはやす一方で、この「性的おもてなし」は「諸刃の剣」であるということもしっかり踏まえる必要があります。現実に雄琴は由緒ある温泉街でありましたがソープランドが出来て以降はピンクなイメージが付きまとって老舗の温泉旅館も非常に苦しい立場に置かれた時期があり、そのイメージを払拭するため多方面で努力をされてきたそうです。このように性風俗を誘致ツールにしてしまうと後戻りがしづらくなる上、街全体にみだらなイメージが付きまとうこととなって地元住民、果てには周辺地域まで悪影響が及ぼす可能性があります。
ではどうすればいいのか。やはりこの辺は棲み分けというか戦前の赤線地帯みたいにそういう場所とそうでない場所をしっかり区切った上で、そういうの目当ての外国人観光客もしっかり取り込んでいくというのが一番ベストな気がします。俗な話ですがこのまま日本にまともな産業が伸びなければこういう方面にも手を出さざるを得なくなる事態も考えられ、ジブリの宮崎駿氏なんか「千と千尋の神隠し」で暗にそういうテーマを持たせていたとも語っていることからもあながちない話じゃないと私も思います。
もちろん自分は加担するつもりはないしこっち方面のノウハウなり知識がないので関わることはないでしょうが、こういう方面の観光案内とか中国語や英語翻訳はこれから需要が出てくると予想しています。それで金が稼げるんだったら産業として成り立つんだったら、誇りだなんだなんて言わずに稼いだ方がいいと考えています。無論、出来るだけ暴力団とかそういうのの介入なく。
2016年3月30日水曜日
上海のメイソウについての感想
・名創優品(Wikipedia)
知ってる人には早いですが、最近日本や中国のあちこちの都市部で名創(メイソウ)というチェーン店が展開し始めています。このメイソウとはどんなお店なのかですが一応は日用雑貨を取り扱っている小売店ではあるものの、誰が言い出したかはわかりませんがその形態については、「ダイソーっぽくてユニクロ風味、それでいて無印良品」という言葉に違わず、日本で著名な小売業者三社が文字通りフュージョンしたかのようなお店の形態をしています。
実際に私が訪れた上海市水城路の星空広場に入っている上記写真の店舗外観を見てもらえばわかりますが、一見するとダイソーに見間違えそうな外観です。念のためいっておきますが、迷走はダイソーや無印とは一切資本関係がない会社です。しかも名前こそ「メイソウ」って名乗っていますが実態は中国企業で、経営者についてはなんか詳細が明らかになっておらず実態が定かではありません。
で、このお店には一体どんな商品が置いてあるのかというと、私の見た限りだと化粧品が中心ではあるものの携帯充電器を始めとしたサプライ品、食器、飲料、おもちゃなど、範囲がほぼ限定されておらず幅広いラインナップとなっております。品質面ではどうかというと確かにそこら辺の中国の雑貨店で売られているものよりかはきれいに放送されており、デザイン面でもそれほど悪くありません。価格はさすがに中国の雑貨店よりかは高いものの無印とかで売っている値段からすると極端に差はないかなと思えるほどで、コストパフォーマンスだとそれほど悪くはない気がします。
で、実際にメイソウで私が買った商品はこの有線マウスです。一目見てビビッときたというかサイズのでかマウスで、上の写真じゃわからないですがホールとコード部分がゴムでできており触り心地も悪くはないです。割とマウスにはこだわりがあるというか比較的指が長い方なので大きめのマウスが好みなだけあり、このマウスは如何にも自分の手に合いそうだと思って買ってみて、実際に使ってて満足してます。ただ自宅ではロジクールの無線キーボードと無線マウスを併用しているため会社に持って行って使ってたら、「なにこれ?」と結構注目されました。ただのマウスひとつで。
ほかにも緑色した充電ケーブルも買いましたが、割とデザインは自分の感性に合っているというか単色で、なおかつ派手さのないそれこそ無印っぽいデザインなので気に入っています。コンセプトとしては受け入れやすいです。
特にオチらしいオチもありませんが、如何にも中国らしいパクリにパクッた感じするお店なので興味のある方はご利用ください。
2016年3月29日火曜日
マルクス主義的には、という理由づけ
先日近くのスーパーに買い物へ訪れた所、何故かチョコレート菓子の「メルティキッス」が中国語パッケージでなおかつ10元(約180円)で売っていたので、「これはマルクス主義的に買うべきだろう」と判断してそのまま購入しました。どうでもいいですが、「ギルティキッス」ってのはないのかな。
書いててどっちが本題かわからなくなりますがこの時に使った「マルクス主義的には」という言い回しは、実は普段からも理由のない行為や事柄に対して私がしょっちゅう使う言い回しだったりします。具体的には、
「東芝の不正会計ってマルクス主義的にどんなもんかね?」
「巨人の野球賭博はマルクス主義的にいけない行為だと思う」
「マルクス主義的には今日はうどんを食べる気分じゃない」
などと、先ほどにも書いた通りに理由のない行為や事柄に対して無駄に理由をつける言い回しとして定型句となっております。自分でも一体いつから、でもって何故こんな言い回しをし始めたのか全く分からなかったのですが、先日とあることをきっかけにすべての謎が解けました。真犯人は永田洋子でした。
・永田弘子(Wikipedia)
永田弘子について知っている方はそのまま、知らない方はいったんウィキペディアの記事を読んでから続きを読んでください。
一体なんでこんな私の言い回しに永田弘子が関係してくるのかというと、彼女がまさに理由のない事柄に対して「共産主義的に正しいから」というセリフとともに無理矢理こじつけて押し切ったことがあり、それを見て「なにゆうてんねん」と思って、理由のない事柄への理由づけに皮肉を込めて敢えて「マルクス主義的には……」なんて言い回しを使い始めたことを思い出しました。
では具体的に永田弘子はどのような場面で上記の言葉を使ったのかというと、ちょうど山岳ベースで総括リンチで仲間を次々と殺害している最中、赤軍派の森恒夫と一緒に活動資金を受け取るために山を下りて、後から合流した事実婚の旦那である坂口弘氏に対しこう言いました。
「私、森さんのことが好きになっちゃったからあんたと別れて森さんと結婚するわ。これは共産主義的にも正しいことなの」
細部は間違っているかもしれませんが大まかなレベルで上記のようなセリフを言ってのけたのは多数の証言者からもほぼ間違いないと伝えられています。でもってこう言われた坂口氏も、「うん、わかった」と返答した当たり只者ではありません……ってか、内心距離置きたかったのかもしれませんが。
話は戻りますが、恐らく永田弘子は組織を率いる幹部同士は結婚した方が指導的にも運営的にも都合がよく正しいと言いたかったのかもしれません。もっともそれ言ったら坂口氏もナンバー3なんだから立派な幹部なんですけど。
しかしまさかマルクスさんも、不倫について正しいか正しくないかまで細かく主張したり指導したりしたわけではないでしょう。もっともマルクスさんも奥さんに内緒で隠し子まで作ってましたがそういう風に考えると共産主義的には「不倫は文化」なのかもしれず、だったら永田弘子の主張も一理あるかも。
ただ、永田に限らずとも当時の社会主義者や共産主義者は理由のない事柄に対する説明口上としてよく、「マルクス主義的には」、「共産主義的には」という言い回しを多用していたように私は思います。何故なら説明する本人らも理由なく無理矢理押し切るためにこうした文句を知らず知らず使っていた節があり、更に言えば彼らからすればマルクス主義は深奥なる概念であって言葉でやすやすと説明できるほど簡単なものじゃないから、「よくわからないけど正しい」という風に理解……この場合は曲解とすべきかもしれませんが、とにもかくにも概念も理由もわからないままこじつけに使っていたと思えます。
これは最近知人に教えてもらった内容ですが、概して社会主義者的思想の持ち主は一度作った結論を梃子でも動かさず、その結論に対してどれだけ合理的に疑義を呈したり修正を求めようものなら何が何でもそれを叩き潰し、初期の結論を維持したまま突き進もうとするところがあるとのことで、私もこれには深く同感します。彼らにとっては合理的な説明や状況分析などよりも最初に作った結論を堅持することが重要で、それが正しいか間違っているかは些末な問題とみえます。
そういう意味では、無意味な理由づけに「マルクス主義的には」とつけるのも、インスピレーション重視って点であながち間違ってないかもしれません。
書いててどっちが本題かわからなくなりますがこの時に使った「マルクス主義的には」という言い回しは、実は普段からも理由のない行為や事柄に対して私がしょっちゅう使う言い回しだったりします。具体的には、
「東芝の不正会計ってマルクス主義的にどんなもんかね?」
「巨人の野球賭博はマルクス主義的にいけない行為だと思う」
「マルクス主義的には今日はうどんを食べる気分じゃない」
などと、先ほどにも書いた通りに理由のない行為や事柄に対して無駄に理由をつける言い回しとして定型句となっております。自分でも一体いつから、でもって何故こんな言い回しをし始めたのか全く分からなかったのですが、先日とあることをきっかけにすべての謎が解けました。真犯人は永田洋子でした。
・永田弘子(Wikipedia)
永田弘子について知っている方はそのまま、知らない方はいったんウィキペディアの記事を読んでから続きを読んでください。
一体なんでこんな私の言い回しに永田弘子が関係してくるのかというと、彼女がまさに理由のない事柄に対して「共産主義的に正しいから」というセリフとともに無理矢理こじつけて押し切ったことがあり、それを見て「なにゆうてんねん」と思って、理由のない事柄への理由づけに皮肉を込めて敢えて「マルクス主義的には……」なんて言い回しを使い始めたことを思い出しました。
では具体的に永田弘子はどのような場面で上記の言葉を使ったのかというと、ちょうど山岳ベースで総括リンチで仲間を次々と殺害している最中、赤軍派の森恒夫と一緒に活動資金を受け取るために山を下りて、後から合流した事実婚の旦那である坂口弘氏に対しこう言いました。
「私、森さんのことが好きになっちゃったからあんたと別れて森さんと結婚するわ。これは共産主義的にも正しいことなの」
細部は間違っているかもしれませんが大まかなレベルで上記のようなセリフを言ってのけたのは多数の証言者からもほぼ間違いないと伝えられています。でもってこう言われた坂口氏も、「うん、わかった」と返答した当たり只者ではありません……ってか、内心距離置きたかったのかもしれませんが。
話は戻りますが、恐らく永田弘子は組織を率いる幹部同士は結婚した方が指導的にも運営的にも都合がよく正しいと言いたかったのかもしれません。もっともそれ言ったら坂口氏もナンバー3なんだから立派な幹部なんですけど。
しかしまさかマルクスさんも、不倫について正しいか正しくないかまで細かく主張したり指導したりしたわけではないでしょう。もっともマルクスさんも奥さんに内緒で隠し子まで作ってましたがそういう風に考えると共産主義的には「不倫は文化」なのかもしれず、だったら永田弘子の主張も一理あるかも。
ただ、永田に限らずとも当時の社会主義者や共産主義者は理由のない事柄に対する説明口上としてよく、「マルクス主義的には」、「共産主義的には」という言い回しを多用していたように私は思います。何故なら説明する本人らも理由なく無理矢理押し切るためにこうした文句を知らず知らず使っていた節があり、更に言えば彼らからすればマルクス主義は深奥なる概念であって言葉でやすやすと説明できるほど簡単なものじゃないから、「よくわからないけど正しい」という風に理解……この場合は曲解とすべきかもしれませんが、とにもかくにも概念も理由もわからないままこじつけに使っていたと思えます。
これは最近知人に教えてもらった内容ですが、概して社会主義者的思想の持ち主は一度作った結論を梃子でも動かさず、その結論に対してどれだけ合理的に疑義を呈したり修正を求めようものなら何が何でもそれを叩き潰し、初期の結論を維持したまま突き進もうとするところがあるとのことで、私もこれには深く同感します。彼らにとっては合理的な説明や状況分析などよりも最初に作った結論を堅持することが重要で、それが正しいか間違っているかは些末な問題とみえます。
そういう意味では、無意味な理由づけに「マルクス主義的には」とつけるのも、インスピレーション重視って点であながち間違ってないかもしれません。
2016年3月28日月曜日
埼玉少女失踪事件を巡る千葉大の対応
既に皆さんもニュースを見ているかと思いますが、昨日二年前に行方不明となっていた少女が無事保護され、本日未明には自殺を図った犯人と思われる容疑者も逮捕されました。少女は容疑者の自宅で二年間監禁されていたと見られており、事件内容のおぞましさには驚かされましたが、二年かかったとはいえ少女が無事保護されたことは何よりも幸いだったと思えます。
・埼玉失踪少女保護 千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討(産経新聞)
・埼玉失踪少女保護 千葉大、寺内容疑者の卒業取り消しも検討(産経新聞)
そんな中出てきたのが上のニュースです。報道によると容疑者は千葉大に通っていたらしく、つい先日に卒業して内定していた就職先への初出勤を待つの身だったそうです。今回の事件発覚を受けて出身校の千葉大は会見を行い、その際に卒業したばかりの容疑者に対して処分を検討しており、在学期間中にさかのぼって停学にさせて卒業を取り消す案も考慮しているということを発表しました。この千葉大の対応について私の意見を先に述べると、ちょっと見当外れではないかという気がします。
仮にこの事件が容疑者の在学中に発覚したのであれば退学や除籍処分が確かに適当だったでしょう。学外の行動とは言え大学という組織に所属する学生であるならばその学生に対して大学当局が処分を決めるのはそれこそ大学の勝手によるもので自校の学生にふさわしくないと判断するなら放校するのもしないのも自由でしょう。
しかし今回の場合は、いくら在学中にも少女を監禁していたとはいえ発覚したのは卒業後です。OBKTの様に学位取得のために欠かしてはならない条件である論文に不正があったことが後で発覚したのならともかく、単位を取得して出すもんだして卒業した後で犯罪行為がばれるや卒業が取り消されるというのはいくらなんでも大学の勝手が過ぎやしないかと思えてなりません。それこそ、今後大学側が「相応しくない」と判断した人物については卒業した後でも大学の判断で卒業認定が覆るということになりかねず、それはいくらなんでも大学の横暴である気がします。
大学の学位認定において公平性と中立性が求められるのは言うに及びません。然るにこの件においては耳目を集める事件を起こしたことから過去にさかのぼった停学処分ひいては退学につなげるという措置を検討すること違い、法学で言うなら遡及法を繰り出すかのような手段で、中立とは思えないしこれが通るなら今後悪い使われ方もされてしまう恐れがあると思います。冗談半分で言うならともかく検討までしてしまっているというあたり、ちょっと見下げたなと私個人的に思いました。
なお私は千葉市の高校に通ってましたが、クラスメートにも千葉市からきている人間が大半だったもののそのほとんどと馬が合わず、そんな彼ら彼女らが地元の国立だとして千葉大を目指そうとする人間が多かったのを見て、「千葉大だけは絶対に行くまい」とマジで早くから決めてました。今回の千葉大の対応見ていると、やっぱり馬が合わないんだなと再確認できました。
でもって、「京都住んでみたいなぁ。冗談で京都の大学も受けてみるか」と思って一校だけ受験したら受かっちゃって、本当に京都に行くことになるとは高3始まった時点ではとても思ってもいませんでした。
上海にあるトトロ喫茶
今日は昆山市の日本人会が主催する花見会に参加するため朝早くから昆山に行ってサイクリング部の愉快なメンバーたちと楽しいひと時を過ごしてきました。一番盛り上がった話題は「ゲスの極み乙武」でした。
帰りはゆったり帰ろうと上海南駅まで行く長距離バスに乗ったのですが、何故かこのバスの中でPSVitaを取り出して「ウォーシップガンナー2」という、軍艦使って海戦をするゲームをやり始めたところ、そんなに車に酔う体質じゃないのにめちゃくちゃ気分悪くなってゲロ吐きそうになりながらふらふらとバスを降りました。冷静に考えると、なんで揺れるバスの中で波に揺れる軍艦操作して61cm魚雷をぶっ放してたんだろと、いつもながら自分の意味の分からない行動ぶりに呆れます。
なのでかなり気分も悪かったこともあり家に帰る前に少し休憩しようと、上海南駅近くにある去年にも訪れた上の写真の喫茶店へ寄っていきました。見てわかる通りこれ以上ないくらいトトロを前面に打ち出した喫茶店で、看板には「CHICHILLA CAFF」と書いてありますがその横の漢字名は「龍猫珈琲」と書かれてあり、「龍猫」というのは中国での「トトロ」の呼び方であるためモロです。確認したわけじゃないけどあっち方面の許可とか取ってないんじゃないかな。
お店の中も大体こんな感じで、そこらかしこにトトロのぬいぐるみが置かれてあります。私見ですが上海には日本でいう純喫茶みたいなレトロな喫茶店はそんな見ないものの、こうしたぬいぐるみを置いたりするファンシー喫茶はよく見られ、うちの近くにもクマのぬいぐるみがセットされてある喫茶店とかあります。なお余談ですが、京都市七条東洞院付近に疲れた感じしたクマのぬいぐるみが椅子に座っている喫茶店がありますが(多分今も)、興味はあったもののその近くの別の喫茶店でバイトしていてそこへの義理を果たすために一度も訪れることはありませんでした。
話は戻りますが今日訪れた時間は四時半頃で、店の中はほぼ満席でした。意外と人気あるんだなと思いつつやや高い値段設定の商品の中からココア(熱功克力)を頼んでホッと一息。ほかには各種のコーヒーのほか「龍猫珈琲」などもあり、前来た時に「龍猫珈琲」頼んだたら泡にトトロの絵を描いた状態で出されました。
味に関しては割としっかりしている方で、前飲んだコーヒーも悪くなく今日飲んだココアも森永のミルクココアに負けていません。料金はやや割高ですがその分コップがアメリカンなサイズでかなり大きく量があるので、興味がある上海在住者には意外とおすすめなスポットです。
なおココア飲みつつ店内で写真撮りつつ、タブレットPCを取り出して「富江」という漫画を読んでいました。富江が一体どんな漫画なのか知りたい方はこちらのサイトをご参照ください。
2016年3月26日土曜日
中国の人材派遣制度
なんかやたらとコメント欄で「中国の人材派遣制度も調べてほしい」というコメントが多く、マルクス主義的にこれってどうなのと思いながらも多分自分以外の人間となるとまず調べる人いないだろうなとも思ったので、やることにしました。真面目にもう人材派遣に関しては専門家もいい所だもう。
なお、取材自体は一ヶ月くらい前に完了してましたがほかの記事を優先していた余りに伸び伸びとなっていました。こんだけ毎日働きながら調べたりブログ書いたりと大忙しなのは一体どうなんだと今度映画が公開されるデッドプールにでも聞いてみたいくらいです。ってか早くこの映画見たい。
・中国法:中国「労務派遣暫定規定」の公布~派遣労働者の総量規制の具体化等~(弁護士法人 淀屋橋・山上合同)
はい、ってわけで上記サイトに二年前に改正された中国の派遣労働法がきっちり書かれています。一応私も原文を読んでいますが上のサイト内にある翻訳文は忠実に訳されており、正直言って私の出る幕がないです。
さすがにこれで終える訳に行かないので真面目に書きますが、中国には以前から派遣に関する労働法規定がありましたが二年前の2014年に抜本的な改正がされて現在に至ります。改正法で定められている主な規定としては
・労働者派遣事業は許可制
・企業が抱える派遣労働者数は全社員数の10%以内とする
・同一労働同一賃金の徹底
大きいものとしては二番目の10%制限で、これに関しては移行期間として二年間は罰則を適用せず、10%以上を抱えている法人は二年間で10%以内にせよとも書かれてあります。2014年から二年後は言うまでもなく今年2016年なので、実質的に10%制限は完全な既成事実となっています。
・海外の派遣事情 中国(一般社団法人人材派遣協会)
続いて毎年私がお世話になっている人材派遣協会が世界各国の人材派遣制度についていろいろまとめたページを用意していたのでこちらも引用させていただきます。なお上記ページは派遣協会のトップページからはいけない仕組みになっており、「こいつぅ( ´∀`)σ)Д`)」みたいな印象を覚えます。
このページで紹介されている内容は海外資料とかで現地の派遣協会への聞き取りを基に作成されており更新日は五年前の2011年ですが、なかなか参考になる情報があります。大きいものとしては主要な人材派遣会社として、「北京フェスコ、上海海外サービス、中国国際技術会社の3社で売上75%を占める」という記述があります。教えてあげてもいいんだけど、「北京フェスコ」はともかくとして「上海海外サービス」と書いている会社は恐らく「上海市対外服務有限公司(Shanghai Foreign Service cCo., Ltd)」のことで、恐らく英語名を直訳して書いたんだろうけど明らかに会社名の漢字間違えてます。横文字しか読めなかったのかな、ついでに言うとここもフェスコのグループ会社。
・北京外企人力資源服務有限公司(北京フェスコ)
・上海市対外服務有限公司(上海フェスコ)
・中国国際技術智力合作公司(中智)
※すべて日本語サイト
フェスコ、中智ともに半官半民の会社で、実質的に政府の一機関と見ても間違いではないでしょう。でもって事業内容は、実際に聞き取りしたわけではないので断言はできませんが、各サイトを見る限りだと人材派遣会社というよりは包括的人材マネジメントサービス会社といった方が適当な気がします。
二社ともどちらかと言えば海外企業の中国進出に当たってのローカルスタッフの採用支援から人事制度のアドバイス、コンサルティングを主要営業業務としているようにみられ、人材関連会社であることは間違いありませんが上記三社が派遣業界のシェアの大半を握っているかとなると、そうは言い切れないという気がします。なお中智のサイトを見ているとどこかで見た会社の名前が出てきて、なんでも社長が訪れたそうですがこんなとこ来る暇あったらマージン率公開しろよと思いました。
それでこっからが私個人の意見となりますが、そもそも私は中国で派遣社員を見たことがありません。工場などの一般工であれば直接契約、もしくは期間契約した方が明らかに安くて手っ取り早いですし、目先で動きがちな中国人経営者がわざわざ派遣社員を選んで採用するとも思いません。日本のように雇用の調整弁の役割として使うにも、中国の場合は日本と違って解雇する時はきちんと経営者が決断し、解雇給付や訴訟リスクを見越した上で解雇させるのでこれもあるとは負いません。についでに書くと、中国で人材派遣をしている日系企業も見たことないです。
では何故派遣制度があるのか。今回色々中国語でサイトを見ていたら、「この制度の運用によって国有企業などを始めとして幅広い雇用が出来るようになる」などという文句が多く見つかりました。注目すべきワードとしては「幅広い雇用」などではなく「国有企業」という言葉で、あくまで私の推論ですが、民間とは異なって採用基準などが設けられてて誰でも簡単に働かせることが出来ない国有企業などで外部から人員を入れたり、または国有企業同士で派遣し合ったりすることを可能にさせるため派遣制度を導入したのかもしれません。あくまで、私の推論ですが。
中国の派遣制度についてはざっとこんなもんですが、今後市場が拡大するかと言ったら少なくとも日本のようにはならないだろうというのが私の見立てです。中国は元々地元政府が日本のハローワークのように企業に代わって雇用対策として人員を集めたり、紹介したりすることが多く、これから民間の参入は増えていくでしょうが、派遣では日本ほどのメリットがなく直接雇用がベースのままであり続けると考えるからです。
そもそも、よく日本で派遣は格差があって苦しい立場だとかいろいろ言われていますが、私に言わせれば何を腑抜けたことをって鼻でせせら笑えてきます。過去にも何度か書いていますが派遣労働はまだ法律でその存在が規定されているのに対し、現地採用に至っては法の外に出てしまうのでありとあらゆる法の保護対象から外れる上、日本の中ではそもそも一般的に認知すらされていません。あんまり苦労自慢は好きじゃないのですが、もっとハードでスリリングでクレイジーな労働世界が存在するだけに派遣労働者の方々ももっと視野を広げてほしいなとかいうのが密かな願いです。
なお、取材自体は一ヶ月くらい前に完了してましたがほかの記事を優先していた余りに伸び伸びとなっていました。こんだけ毎日働きながら調べたりブログ書いたりと大忙しなのは一体どうなんだと今度映画が公開されるデッドプールにでも聞いてみたいくらいです。ってか早くこの映画見たい。
・中国法:中国「労務派遣暫定規定」の公布~派遣労働者の総量規制の具体化等~(弁護士法人 淀屋橋・山上合同)
はい、ってわけで上記サイトに二年前に改正された中国の派遣労働法がきっちり書かれています。一応私も原文を読んでいますが上のサイト内にある翻訳文は忠実に訳されており、正直言って私の出る幕がないです。
さすがにこれで終える訳に行かないので真面目に書きますが、中国には以前から派遣に関する労働法規定がありましたが二年前の2014年に抜本的な改正がされて現在に至ります。改正法で定められている主な規定としては
・労働者派遣事業は許可制
・企業が抱える派遣労働者数は全社員数の10%以内とする
・同一労働同一賃金の徹底
大きいものとしては二番目の10%制限で、これに関しては移行期間として二年間は罰則を適用せず、10%以上を抱えている法人は二年間で10%以内にせよとも書かれてあります。2014年から二年後は言うまでもなく今年2016年なので、実質的に10%制限は完全な既成事実となっています。
・海外の派遣事情 中国(一般社団法人人材派遣協会)
続いて毎年私がお世話になっている人材派遣協会が世界各国の人材派遣制度についていろいろまとめたページを用意していたのでこちらも引用させていただきます。なお上記ページは派遣協会のトップページからはいけない仕組みになっており、「こいつぅ( ´∀`)σ)Д`)」みたいな印象を覚えます。
このページで紹介されている内容は海外資料とかで現地の派遣協会への聞き取りを基に作成されており更新日は五年前の2011年ですが、なかなか参考になる情報があります。大きいものとしては主要な人材派遣会社として、「北京フェスコ、上海海外サービス、中国国際技術会社の3社で売上75%を占める」という記述があります。教えてあげてもいいんだけど、「北京フェスコ」はともかくとして「上海海外サービス」と書いている会社は恐らく「上海市対外服務有限公司(Shanghai Foreign Service cCo., Ltd)」のことで、恐らく英語名を直訳して書いたんだろうけど明らかに会社名の漢字間違えてます。横文字しか読めなかったのかな、ついでに言うとここもフェスコのグループ会社。
・北京外企人力資源服務有限公司(北京フェスコ)
・上海市対外服務有限公司(上海フェスコ)
・中国国際技術智力合作公司(中智)
※すべて日本語サイト
フェスコ、中智ともに半官半民の会社で、実質的に政府の一機関と見ても間違いではないでしょう。でもって事業内容は、実際に聞き取りしたわけではないので断言はできませんが、各サイトを見る限りだと人材派遣会社というよりは包括的人材マネジメントサービス会社といった方が適当な気がします。
二社ともどちらかと言えば海外企業の中国進出に当たってのローカルスタッフの採用支援から人事制度のアドバイス、コンサルティングを主要営業業務としているようにみられ、人材関連会社であることは間違いありませんが上記三社が派遣業界のシェアの大半を握っているかとなると、そうは言い切れないという気がします。なお中智のサイトを見ているとどこかで見た会社の名前が出てきて、なんでも社長が訪れたそうですがこんなとこ来る暇あったらマージン率公開しろよと思いました。
それでこっからが私個人の意見となりますが、そもそも私は中国で派遣社員を見たことがありません。工場などの一般工であれば直接契約、もしくは期間契約した方が明らかに安くて手っ取り早いですし、目先で動きがちな中国人経営者がわざわざ派遣社員を選んで採用するとも思いません。日本のように雇用の調整弁の役割として使うにも、中国の場合は日本と違って解雇する時はきちんと経営者が決断し、解雇給付や訴訟リスクを見越した上で解雇させるのでこれもあるとは負いません。についでに書くと、中国で人材派遣をしている日系企業も見たことないです。
では何故派遣制度があるのか。今回色々中国語でサイトを見ていたら、「この制度の運用によって国有企業などを始めとして幅広い雇用が出来るようになる」などという文句が多く見つかりました。注目すべきワードとしては「幅広い雇用」などではなく「国有企業」という言葉で、あくまで私の推論ですが、民間とは異なって採用基準などが設けられてて誰でも簡単に働かせることが出来ない国有企業などで外部から人員を入れたり、または国有企業同士で派遣し合ったりすることを可能にさせるため派遣制度を導入したのかもしれません。あくまで、私の推論ですが。
中国の派遣制度についてはざっとこんなもんですが、今後市場が拡大するかと言ったら少なくとも日本のようにはならないだろうというのが私の見立てです。中国は元々地元政府が日本のハローワークのように企業に代わって雇用対策として人員を集めたり、紹介したりすることが多く、これから民間の参入は増えていくでしょうが、派遣では日本ほどのメリットがなく直接雇用がベースのままであり続けると考えるからです。
そもそも、よく日本で派遣は格差があって苦しい立場だとかいろいろ言われていますが、私に言わせれば何を腑抜けたことをって鼻でせせら笑えてきます。過去にも何度か書いていますが派遣労働はまだ法律でその存在が規定されているのに対し、現地採用に至っては法の外に出てしまうのでありとあらゆる法の保護対象から外れる上、日本の中ではそもそも一般的に認知すらされていません。あんまり苦労自慢は好きじゃないのですが、もっとハードでスリリングでクレイジーな労働世界が存在するだけに派遣労働者の方々ももっと視野を広げてほしいなとかいうのが密かな願いです。
人生を偽った男
・18年間、妻を、家族を騙し続けた男(世界を驚かせた怪事件・猟奇事件)
私はこの事件についてテレビ番組の「ザ・世界仰天ニュース」で知ったので、この事件について既に知っている方もおられるかもしれません。正直な所、上記サイトに詳しい事件内容がまとめられているので私の方から紹介するまでもないのですが、話のネタとして一応自分の方でも簡単にまとめます。
・ジャン=クロード・ロマン(Wikipedia)
この事件の主人公であるジャン=クロード・ロマンはフランスの裕福な家に生まれ、名門であるリヨン大学の医学部に進学します。ロマンはそこで出会った女性と交際しますが破局してしまい、そのショックから大学の試験に落ちて落第して今います。しかしロマンは両親に対して無事に試験を合格したと嘘をつき、同級生たちにも同じ嘘をついて進級できなかったため本来は受講できない講義にも一緒に出続けていました。そして落第していない同級生たちが卒業する年次になった頃、就職先はどこか決まったかと尋ねられたロマンは卒業すら出来てないにもかかわらず、「WHO(世界保健機構)に決まった」とまたも嘘をつくのです。
こうした嘘が功を奏したのか破局した彼女とはよりを戻してその後結婚へと至りますが、ロマンのその後の人生も虚飾に満ちたものであり続けました。彼は毎日自宅を出てWHO本部のあるスイスのジュネーブへと通い、一般人でも入れるWHO本部の一階にある売店や図書館で時間を潰して夕方家に帰るというWHO職員に扮した生活を続け、給料は大学進学時に親から買ってもらったマンションを売却したお金をWHOからの給与であるように振込むことで家族にごまかしていました。その偽装された就職生活は徹底されたもので、WHOの会議に出るため出張すると言っては数日間外泊して、適当なお土産も見繕って持って帰るというほどだったそうです。
ロマンはこうした生活を実に18年間も続けました。途中、給与に振り込む資金が尽きたことから架空の儲け話をでっち上げては親類知人から金をだまし取りつつもこのような生活を続けてきましたが、ある日実際にWHOに勤務する知り合いの医師からWHO主催のクリスマスパーティに家族も参加できると聞いた妻が夫からそんな話を一度も聞いたことが無かったことを不審に感じ、「めったなことでは電話するな」と言われていたものの、WHO本部へ夫について問い合わせました。WHOからの返答は、「そのような名前の職員は過去にさかのぼってもいません」という回答でした。
ここからはロマンの供述によるものだから真実かどうか見極められませんが、既に預金が尽きて金策に悩んでいたロマンがいつものように帰宅すると憔悴した妻が待っており、「あなたは……誰なの?」と尋ねたとのことです。その言葉でこれまでの偽装がばれたと一瞬でわかったロマンは咄嗟に手直にあった鈍器で妻を殴り、そのまま殺害します。妻を殺害した後で自分の作ってきた、いや嘘で固めてきた人生が終わったと悟ったロマンは、このまま残していても不幸になるだけだと考え七歳と五歳の二人の押さない子供をライフルで射殺し、そのまま自分の両親の家へ訪れ両親も射殺しました。その後、ロマンは自宅に火をつけ自殺を試みるも火はすぐに消し止められ、結局彼だけが生き残り逮捕されたことで事件が明るみになることとなりました。
裁判にかけられたロマンは死刑のないフランスで最高刑となる無期懲役が科せられ、現在も生きているそうです。この数奇な事件については多くのメディアが取り上げており何度か映画化もされております。
たまにこのブログで私は「事実は小説よりも奇なり」という言葉を使いますが、想像を絶する現実というのは現代にあっても珍しくないなとよく考えるからです。この事件もまさにその一つで、一体何故そこまでして嘘をつき続けたのか、そしてその嘘を貫徹することは家族全員を殺害することよりも意味があったのかと思わせるくらい異常な事件内容です。
私個人の感想で述べると、このロマンはやはりプライドが人一倍に高い人間であったためプライドを崩すぐらいであればほかのすべてを犠牲にすることも問わない人物だったのではないかと思います。またここから発展すると、一家心中という行為はプライドを維持するがゆえに起こる行為なのかなという気も少しします。少なくとも、日本だけじゃなく案外普遍的に行われる行為であることは間違いなさそうです。
なんでこの事件を急に取り上げたのかというとちょうど今「ホラッチョ」ことショーンKの経歴詐称問題が盛り上がっており、「初めは小さな嘘だったのかもしれないけど本人も途中から抜け出せなくなってきたのかも」という批評があちこちで見られ、嘘を貫き続けようとした末路としてこの事件を思い出したからです。
また妙な自分語りとなりますが、私はこう見えても正直であることには自信があり、周囲からもよく「馬鹿正直すぎるからもっと肩の力を抜け」と本気で説得されることもあるほどです。確かに自分でもちょっと真面目過ぎると思うこともありますが本当に嘘だけは絶対につかないようにしており、例えどれだけ自分が不利になることが目に見えても、むしろ不利になること覚悟で聞かれてもないような情報もすべてあけっぴろげにしようとします。なんでそんなことするのかというと、嫌な部分を隠しながら人と付き合うのが後ろめたいと考えるからで、その嫌な部分が嫌われて離れられるというのなら仕方がないという諦念もあります。
ただこうした性格は社会生活上では不利になることが多く、特に就活の時なんか無駄に自分を大きく見せようとはせず等身大の自分を訴えたところほぼすべての会社から総スカン食らって書類選考も含めれば優に100社以上から落とされる羽目となりました。友人からはどうせ面接官も相手が嘘を多少ついている前提で見ているんだからもっと大きく見せろ、話を盛れと説得してきましたが昔から言うこと聞かないことには定評があるだけに、そうした説得には耳を貸さずに就活を続け、現在においても大体似たようなスタイルで生き続けています。
こんな性格しているせいでしなくてもいい苦労をしただろうし中には自分を誤解した人も多かったと思えいい事なんかほんと何一つなかったんじゃないかとすら考えていますが、それでも自分には一切後悔はなく、正直に真っ当に生きて来れたという自負があります。ちょうど今就活シーズンですが私のようなライフスタイルを就活を行う学生に強いるのは余りにも酷だと思うのでお奨めしませんがそれでも一言だけ言わせてもらうと、自分自身を偽ることだけは絶対にやってはなりません。たとえそれで一時の安寧を得たとしても、自分自身を偽ってしまうと段々と慣れが生じてそれこそここで語った「最初は小さな嘘だった」という末路を見るかもしれないからです。話を盛るというのはテクニックであり活用すべきかもしれませんが、越えてはならない一線というものをどうか念頭に置いてほしいというのが少々老け込んだ私からのお願いです。
おまけ
就活中、突然肺に穴空いて(肺気胸)入院したため、予定していた面接とか全部オジャンになってさすがにこの時は私もしょげました。でもって退院後初の面接で自分のウィークポイントはと聞かれ、しょげ込んでたもんだから、「逆境に弱いかもしれない」と答えたところ面接官が凄い困った顔してたのがやけに記憶に残ってます。三菱CAT(当時)はそれで落ちました。
けど今になってみると、中国現地で転職を決めたりするなど、むしろ自分は逆境下で恐ろしいほどの決断力とバイタリティを発揮しては何度も窮地を切り抜けており、スパロボで言うと特殊能力に「底力」があるんじゃないかっていうくらい追い詰められた状態で物凄い奮戦ぶりをみせます。なもんだから、あの時の自己分析は間違いだったなとちょい反省してます。
私はこの事件についてテレビ番組の「ザ・世界仰天ニュース」で知ったので、この事件について既に知っている方もおられるかもしれません。正直な所、上記サイトに詳しい事件内容がまとめられているので私の方から紹介するまでもないのですが、話のネタとして一応自分の方でも簡単にまとめます。
・ジャン=クロード・ロマン(Wikipedia)
この事件の主人公であるジャン=クロード・ロマンはフランスの裕福な家に生まれ、名門であるリヨン大学の医学部に進学します。ロマンはそこで出会った女性と交際しますが破局してしまい、そのショックから大学の試験に落ちて落第して今います。しかしロマンは両親に対して無事に試験を合格したと嘘をつき、同級生たちにも同じ嘘をついて進級できなかったため本来は受講できない講義にも一緒に出続けていました。そして落第していない同級生たちが卒業する年次になった頃、就職先はどこか決まったかと尋ねられたロマンは卒業すら出来てないにもかかわらず、「WHO(世界保健機構)に決まった」とまたも嘘をつくのです。
こうした嘘が功を奏したのか破局した彼女とはよりを戻してその後結婚へと至りますが、ロマンのその後の人生も虚飾に満ちたものであり続けました。彼は毎日自宅を出てWHO本部のあるスイスのジュネーブへと通い、一般人でも入れるWHO本部の一階にある売店や図書館で時間を潰して夕方家に帰るというWHO職員に扮した生活を続け、給料は大学進学時に親から買ってもらったマンションを売却したお金をWHOからの給与であるように振込むことで家族にごまかしていました。その偽装された就職生活は徹底されたもので、WHOの会議に出るため出張すると言っては数日間外泊して、適当なお土産も見繕って持って帰るというほどだったそうです。
ロマンはこうした生活を実に18年間も続けました。途中、給与に振り込む資金が尽きたことから架空の儲け話をでっち上げては親類知人から金をだまし取りつつもこのような生活を続けてきましたが、ある日実際にWHOに勤務する知り合いの医師からWHO主催のクリスマスパーティに家族も参加できると聞いた妻が夫からそんな話を一度も聞いたことが無かったことを不審に感じ、「めったなことでは電話するな」と言われていたものの、WHO本部へ夫について問い合わせました。WHOからの返答は、「そのような名前の職員は過去にさかのぼってもいません」という回答でした。
ここからはロマンの供述によるものだから真実かどうか見極められませんが、既に預金が尽きて金策に悩んでいたロマンがいつものように帰宅すると憔悴した妻が待っており、「あなたは……誰なの?」と尋ねたとのことです。その言葉でこれまでの偽装がばれたと一瞬でわかったロマンは咄嗟に手直にあった鈍器で妻を殴り、そのまま殺害します。妻を殺害した後で自分の作ってきた、いや嘘で固めてきた人生が終わったと悟ったロマンは、このまま残していても不幸になるだけだと考え七歳と五歳の二人の押さない子供をライフルで射殺し、そのまま自分の両親の家へ訪れ両親も射殺しました。その後、ロマンは自宅に火をつけ自殺を試みるも火はすぐに消し止められ、結局彼だけが生き残り逮捕されたことで事件が明るみになることとなりました。
裁判にかけられたロマンは死刑のないフランスで最高刑となる無期懲役が科せられ、現在も生きているそうです。この数奇な事件については多くのメディアが取り上げており何度か映画化もされております。
たまにこのブログで私は「事実は小説よりも奇なり」という言葉を使いますが、想像を絶する現実というのは現代にあっても珍しくないなとよく考えるからです。この事件もまさにその一つで、一体何故そこまでして嘘をつき続けたのか、そしてその嘘を貫徹することは家族全員を殺害することよりも意味があったのかと思わせるくらい異常な事件内容です。
私個人の感想で述べると、このロマンはやはりプライドが人一倍に高い人間であったためプライドを崩すぐらいであればほかのすべてを犠牲にすることも問わない人物だったのではないかと思います。またここから発展すると、一家心中という行為はプライドを維持するがゆえに起こる行為なのかなという気も少しします。少なくとも、日本だけじゃなく案外普遍的に行われる行為であることは間違いなさそうです。
なんでこの事件を急に取り上げたのかというとちょうど今「ホラッチョ」ことショーンKの経歴詐称問題が盛り上がっており、「初めは小さな嘘だったのかもしれないけど本人も途中から抜け出せなくなってきたのかも」という批評があちこちで見られ、嘘を貫き続けようとした末路としてこの事件を思い出したからです。
また妙な自分語りとなりますが、私はこう見えても正直であることには自信があり、周囲からもよく「馬鹿正直すぎるからもっと肩の力を抜け」と本気で説得されることもあるほどです。確かに自分でもちょっと真面目過ぎると思うこともありますが本当に嘘だけは絶対につかないようにしており、例えどれだけ自分が不利になることが目に見えても、むしろ不利になること覚悟で聞かれてもないような情報もすべてあけっぴろげにしようとします。なんでそんなことするのかというと、嫌な部分を隠しながら人と付き合うのが後ろめたいと考えるからで、その嫌な部分が嫌われて離れられるというのなら仕方がないという諦念もあります。
ただこうした性格は社会生活上では不利になることが多く、特に就活の時なんか無駄に自分を大きく見せようとはせず等身大の自分を訴えたところほぼすべての会社から総スカン食らって書類選考も含めれば優に100社以上から落とされる羽目となりました。友人からはどうせ面接官も相手が嘘を多少ついている前提で見ているんだからもっと大きく見せろ、話を盛れと説得してきましたが昔から言うこと聞かないことには定評があるだけに、そうした説得には耳を貸さずに就活を続け、現在においても大体似たようなスタイルで生き続けています。
こんな性格しているせいでしなくてもいい苦労をしただろうし中には自分を誤解した人も多かったと思えいい事なんかほんと何一つなかったんじゃないかとすら考えていますが、それでも自分には一切後悔はなく、正直に真っ当に生きて来れたという自負があります。ちょうど今就活シーズンですが私のようなライフスタイルを就活を行う学生に強いるのは余りにも酷だと思うのでお奨めしませんがそれでも一言だけ言わせてもらうと、自分自身を偽ることだけは絶対にやってはなりません。たとえそれで一時の安寧を得たとしても、自分自身を偽ってしまうと段々と慣れが生じてそれこそここで語った「最初は小さな嘘だった」という末路を見るかもしれないからです。話を盛るというのはテクニックであり活用すべきかもしれませんが、越えてはならない一線というものをどうか念頭に置いてほしいというのが少々老け込んだ私からのお願いです。
おまけ
就活中、突然肺に穴空いて(肺気胸)入院したため、予定していた面接とか全部オジャンになってさすがにこの時は私もしょげました。でもって退院後初の面接で自分のウィークポイントはと聞かれ、しょげ込んでたもんだから、「逆境に弱いかもしれない」と答えたところ面接官が凄い困った顔してたのがやけに記憶に残ってます。三菱CAT(当時)はそれで落ちました。
けど今になってみると、中国現地で転職を決めたりするなど、むしろ自分は逆境下で恐ろしいほどの決断力とバイタリティを発揮しては何度も窮地を切り抜けており、スパロボで言うと特殊能力に「底力」があるんじゃないかっていうくらい追い詰められた状態で物凄い奮戦ぶりをみせます。なもんだから、あの時の自己分析は間違いだったなとちょい反省してます。
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