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2021年1月26日火曜日

DHCの懲戒解雇報道について

 今日は仕事で疲れて(ヽ''ω`)なので気になったニュースだけ紹介します。


 直接関わったわけではないですけど、DHCが「そういう」会社だというのは伝え聞くところで耳にしてました。

 なのでこのニュース見てもあまり驚きがないというかやっぱり程度にしか思わないのですが、前に自分がJBpressで書いたように、日本はこんな無理やりな解雇をやったとしても別に行政とかから処分食らうこともなく、解雇された側が弁護士雇って高い金かけて裁判でも起こさない限り、一切救済が行われない辺り、めちゃ解雇しやすい国じゃんと改めて思います。それ以上に、こうした報道があってもあまり社会が関心を示さず、「あるある(´ー`*)ウンウン」的な感じで終わってしまう当たりの方が逆に怖かったりします。

 改めてこの報道に触れて「パソナルームってまだあるのかな?」と思って検索したところ、以前は確か独立したWikipediaのページがあったように思うのですがそれはなくなってて、かわりに「追い出し部屋」というページができてました。このページ見て初めて知ったけど、

「また、漫画家の藤子不二雄Aは自身の藤子不二雄Aブラックユーモア短編にて1972年にいち早くこの問題を取り上げ題材とした『なにもしない課』を作品にしている。」

 という記述があり、藤子不二雄Aパネェとか思いました。それにしても「追出部屋」と書くとなんか相撲部屋っぽい。

2021年1月24日日曜日

中国語の「咸鱼(塩漬け魚、魚の死骸)」使ってみた

 最近好きな日本語は「誇張しのぶ」だったりします。


 さて上の写真は次の記事に使うから今日片道1時間かけて撮ってきた写真ですが、撮影後にこれヤバイと気が付いたことがありました。というのも左側の車の側面部に黄色いの写ってますが、これはわかりづらいけどピカチュウのステッカーで、「許可取ってんのかよ(;´・ω・)」的なやばさを感じました。


 それで撮影しなおしたのがこっちですが、なんか中途半端な感じしたので結局使わないことにして、もったいないからここで公開することにしました。

 それはさておき本題ですが、先日パソコン市場に関する仕事に係わることがあり、その際に中国人の同僚に業務報告に付け加える形でこんなメールを打ちました。

「ノートパソコンに関して00年代まで東芝のダイナブックは、価格は高いが性能、サービス共に当時間違いなく世界最高だった。自分もずっと使っていた。しかし10年代に入るあたりからだんだん悪くなり、見ていてなんだか『咸鱼』になっていった気がする。自分もダイナブックをもう買わなくなってしまった」

 ここで使った「咸鱼」という中国語ですが「咸」というのは「しょっぱい、塩」などの意味をあらわす単語で、「魚」がつくと見出しの通り「塩漬け魚、魚の死骸」という意味になります。こうした意味から転じて、「やる気がなくなった、覇気のない」みたいな様子を表す用語となっています。
 なんでこんな単語を急に使ったのかというと、上記のメッセージを送るに当たって「やる気のない」という意味の単語を探したところ見つけ、その意味と「干からびた魚」というイメージになるほどと面白く感じたため使ってみました。そしたら返信で、

「ノートパソコンに関して00年代までソニーのVAIOは、価格は高いが性能、サービス共に当時間違いなく世界最高だった。自分もずっと使っていた。しかし10年代に入るあたりからだんだん悪くなり、見ていてなんだか『咸鱼』になっていった気がする。自分もVAIOをもう買わなくなってしまった」

 と、中国人の同僚が同じような言い回しで返信を送ってくれました。っていうかVAIOファンだったんだこの人などと思うとともに、「わかる、めっちゃわかる(´ー`*)ウンウン」的に自分も同感しました。
 ダイナブックもVAIOも、パソコン市場が拡大していた00年代の間はそれぞれ覇を競うようにいいノートパソコンを相次いで発売していましたが、大体2010年に入るあたりから自前ではほとんど生産しなくなり、コンパルとかフォックスコンなどのOEMメーカーに丸投げ、っていうか見ている感じ設計も含めた丸投げ(ODM)をするようになったりして、完全に事業にやる気をなくしていました。

 この間、OEMメーカーだったASUSとかacerがオリジナルブランドで安いノートパソコンを作るようになり、ダイナブックもVAIOも、値段が高いだけでサービスはともかく性能面では立ち遅れた製品、いわば「ブランド代がやたら高い」ノートパソコンしか出さなくなり、私も見限るようになりました。
 それこそ00年代においては、「俺は一生ダイナブック以外のノートパソコンは使わねぇ(# ゚Д゚)」などと吠えていましたが、2010年くらいには「ダイナブック以外のパソコンもいいよね(´・ω・)」などと言うようになってしまいました。

 それでもVAIOに関してはソニーが資本を手放したあたりから再び製品が良くなってきましたが、この前見たらなんかまたどういった顧客を想定しているのかよくわからない商品が並ぶようになり、ちょっとまた悪くなっている気がします。

 一方、ダイナブックは東芝の手を離れてシャープ、もといかつてのOEM先だったフォックスコンこと鴻海の資本が入るようになりましたが、今のところ好転の兆しはあまり見えません。何より一番理解できないのは、未だにBTO、つまりホームページ上でスペックやソフトを決めて購入し、工場などから直接出荷してもらうという販売方法をまだ採用していません。自分が知る限り、主だったノートパソコンメーカーでこんなのはダイナブックだけで、未だにあらかじめ決められたスペック以外のパソコンしか販売していません。
 おまけにサイト上で条件をかけて検索すると、何故か「販売終了済み」が付いたパソコンが検索上位にずらっと出てきます。っていうか終了してんなら何故サイトから消さないのか、未だにダイナブックに関しては「咸鱼」であるように思えます。

2021年1月23日土曜日

声でバレる

 昨年末、以前にも打診がありましたが再び日本のラジオ番組から中国ゲーム市場についてゲストコメントをもらえないかというお声をかけてもらいました。しかし前回同様、「自分の声はかなり特徴的だから世を忍ぶ仮の姿の周りにいる人たちにバレる恐れがある」といって、再び断ることとしました。孫場奏斗思う人も多いかもしれませんが、実際にかなり自分の声は特徴的で、聞く人が聞いたら一発で「あの人だ!」とわかるくらいの水準です。

 じゃあ具体的にどんな声してるのかというと、基本的にはめちゃ甲高いというかハイトーンです。これは多分しゃべる量が昔から多いからしゃべってくうちにどんどん声が高くなっていき、小学校時代の同級生とかにも、「なんか昔と声変わってなくね?」と言われたことあります。
 ハイトーンだからかもしれませんが、あとやたら声が通るのもでかいです。大人数が集まる空間などにいても自分がしゃべっていたらすぐどの辺にいるかなどが分かると友人らは言っており、声のせいで無駄に目立ってしまうところすらあります。実際に過去に何度か、無駄に目立つ私の声が気に入らないのか絡まれたことすらありました。

 その声ですが、過去に戦場カメラマンの渡部陽一氏に似ていると言われてなんか物真似とかもやらされたこともありましたが、私個人としてはそんなにてないんじゃないかなと思ってて、あんま実感わきません。一方、既に亡くなられていますがアニメの「幽遊白書」でエンディングテーマを歌っていた高橋ひろにも似ていると言われたことがあり、こちらについては思うことがあります。
 高橋ひろの楽曲については「アンバランスなキスをして」などを今でもたまに聞くことがあり、その度に「俺の声はこんな感じか(´ー`*)ウンウン」などと悦に入っています。単純にこの人の歌が昔から好きだというのもありますが、こちらに関しては声の出し方などで確かに似ているのかもと考えています。

 具体的には発声開始時の第一音が非常に滑らかというか平坦だというポイントです。基本的に音程が上下しないように話すことが多いのですが、特に第一音に関してはほんの少しでも強まるとやや相手を威喝するような感じともとられるので、柔らかく発音するようにいつかなっていました。この辺が高橋ひろの歌でも同じというか、歌い出しのあたりがいつも柔らかいなという印象を覚えます。

 一方、話す際の音程が上下しないことから、発音で音程を変えるのが実は苦手で、そのせいで中国語の発音もあんま誉めたものじゃなかったりします。ついでに言えば歌も下手で、カラオケとかずっと行ってないけど中国ならみんな騒音気にしないのでたまに自宅で「あんいんすとー、あんいんすとー」などと歌ったりしてます。

 この前見た掲示板で、最近日本でも一人カラオケこと一カラが一般的となっていると書かれていましたが、自分が中学生くらいの頃は一人でカラオケ屋に入ると周りから「え、何この人(;゚Д゚)」みたいな目でリアルに見られてましたが、その辺は大分時代変わったなという気がします。ぶっちゃけ多人数で入るより一人か二人で好きな歌をひたすら歌いまくる方が好きです。

2021年1月21日木曜日

バイデン就任以降の米中関係

台湾駐米代表が正式出席 大統領就任式、断交後初(共同通信)

 いよいよ大統領就任式を控えて来た米国のバイデン氏ですが、中国ではこれまでのトランプ大統領への憎悪が強かった分、バイデン氏に対する期待感はかねてから強いものがありました。しかし上記ニュース、並びに先日のウイグル虐殺非難に関する先制パンチを見る限り、ここ数年の米中摩擦は「トランプだったから」ではなく、米国民の総意であり、バイデン政権でも同様の中国封じ込め政策が続く可能性が高いでしょう。

 現時点から予想されこととして、既にバイデン氏はトランプ氏が脱退を表明したWHOへの復帰、並びにパリ協定への参加を公言しており、国際組織などとの連携は協調路線をとる可能性が高いです。一方で対中国外交に関してはトランプ政権を引き継ぐ、というより下手したらそれ以上に厳しい態度をとってくる可能性が高く、米中対立は今後も続くことが確実視されてきました。

 地味にこの絡みで気になるのが、半導体だったりします。言うまでもなくトランプ政権はファーウェイをはじめとする中国企業との取引を米国企業、並びに日本などの同盟国の企業にも禁止するよう動き、中でもインテルをはじめとする半導体企業の供給ストップは実際に中国企業へ大きな打撃を与えました。
 ただ中国もこうなる事態は一応想定していたのか、台湾企業との合弁などにより中国国内に半導体の製造拠点を設けておきました。そしたらTSMCなどの台湾企業にも米国は手をまわしてきて半導体を流さないよう働きかけたので、これには中国企業もいろいろ参ってたところで大統領選に突入し、さぁこれからどうなるかってとこでした。

 ここだけの話ってわけじゃないけど、実質的にコンピューターが普及して以来はマイクロソフト同様にその座が揺らぐことのなかったインテルですが、ここにきてやや不安定な様子を見せるようになってきました。具体的には予定していた微細化したCPUの量産がなかなか実現できなかったり、競合先のAMDにじわじわとだけどシェア奪われたりしていて、依然と圧倒的強者であることに変わりはないものの、その勢いは以前と比べ確実に衰えてきています。

 何気に私自身も最近のインテルには不満があるというか、実際は世代間で物凄い性能に差があるというのに、パソコンメーカーはスペック表に「Corei5搭載」、「Core3搭載」などとしか書かず、いまいちインテルのCPUだからと言って安心して買えなくなってきました。一方、AMD製CPUだとみんなブランド力内のわかってるから大体クロック数がきちんと表示されてて、逆に安心して買えたりします。
 おまけに最近のパソコンはCPUよりメモリ容量とSSDかのほうが速度への影響が大きく、この点考えるとCPUでインテル捨てるだけでかなりコストダウンとなり、だったらAMD製に次はしようかなとか内心考えています。次いつ日本帰ってノーパソ帰るかわかんないけど。

 話は戻りますが、そんな感じでCPU業界はちょっと今地殻変動が起こりつつあります。単純に生産能力だけ言ったら前述の台湾のTSMCが今や文句なしに世界トップであり、TSMCがどう動くかの方がインテル以上に影響力を持つようになってきました。
 またインテルからの供給を絶たれた中国も、今必死にCPUの国産化を進めています。現状ではまだまだ見通しが立っていませんが、それこそ3年後くらいにある程度自前で揃えられるようになってきた場合、米国のCPU業界に大きな打撃を与える可能性があります。ただでさえ台湾企業は中国への生産依存が大きいだけに、彼らも中国寄りに動くシナリオもなくもないでしょう。

 そういうわけで米中貿易摩擦の第二ラウンドうがどうなるかですが、本格的に動くのは春節明けくらいかと見込んでいます。中国側も米国に対し対抗措置をとるでしょうし。

 一方、日本に対し米国は今後どう動くかですが、なんか日系メディアは日韓関係の仲裁ばかり話をして、対日政策に対するシミュレーションが薄いのが不満です。まぁぶっちゃけ米国もあまり日本に興味ないのかもしれませんが。

2021年1月20日水曜日

中国版桃鉄で盛り上がる

 一部ニュースで報じられていますが、アリババのジャック・マーが約3ヶ月ぶりに表に現れました。でもってこの3カ月間何をしていてどうして姿を見せなかったのかについて何も語っておらず、闇が深いです(ΦωΦ)フフフ…
 それはともかくとして先月、会社の飲み会で同僚らと話をしていた際にふと誰かが、「中国版桃鉄とかあったらやばくね?」という言葉を洩らしました。

 桃鉄とは言うまでもなく、「桃太郎電鉄」という会社経営型ボードゲームのことで、先日発売された新作は過去最高という空前の売上げを記録するなど、根強い人気を見せつけました。この新作は発売前、それまでのキャラデザが一新されて「こんなの桃鉄じゃない!」などという批判も一部見られましたが、コロナの影響の巣ごもり需要などもあって、前述の通り現在も好調に売れているようです。ちなみにこの前評判と裏腹な好調な売り上げを見て、同じく最初キャラデザが批判されたロマサガのミンストレルソングを自分は思い出し「デッデッデデデー」というイントロを口ずさんでいました。

 話は戻すと、日本で好調な桃鉄ですが、かつてあったUSA版みたく同じシステムとゲーム内容で、中国を舞台にしたバージョンを出したらかなり面白んじゃないかと誰かが言い出し、それを受けて周りも「絶対やりたい!」などとかなり盛り上がりました。その場でいろんな案が出てきて、それこそ物件は四川省なら麻婆豆腐屋、北京なら北京ダック屋などお馴染みの地元料理店が並び、浙江省ならジャックデマーなネットショッピング企業が買えたりと、現実の産業配置でマップ作ったら普通に中国社会を遊びながら学べるなどと言い合っていました。

 もちろんこうした物件だけでなく、桃鉄でお馴染みの突発イベント案もいろいろ出てきました。真っ先に出てきたのは「共産党に財産没収される」でしたが、「そんなの生ぬるい、いきなり懲役食らって数年単位で休みになるとか」ともっとダーティなイベントを言う人もいれば、「それより高速鉄道カード使って移動しようとしたら脱線するなんてのもいるだろう「と提案する者もいました。

中国版桃鉄にありがちなこと(togetter)

 同じようなこと考えてる人いないかなと検索してみたところ、2011年と今から10年も前ですが掲示板が立っているのを見つけました。やはりみんないろんな案を出していて、

・目的地に釣魚島(尖閣諸島)がある
・物件どころか都市ごと葬り去るカードがある
・決算が毎回粉飾されている
・貧乏神が大躍進なのね、文革なのねと言って物件を消してくる
・貧乏神が共産党
・列車がよく事故る
・COMキャラのレベルは民工、城管、憤青、公安、党員、幹部という順番

 などなど、見ていてこっちもめちゃ楽しい案が並んでいます。これに敢えて加えるとしたら、「ベンチャー応援家としてジャックでマーっぽい人がランダムで現金くれるけど、ある年を境に消える」というイベントを自分は考えてましたが、今日あっさり出てきちゃったからなぁ。

 ただこの中国版桃鉄ですが、中国も割と鉄道マニアが多いのと、こうした経営を競い合うようなゲームはかなり琴線に触れると思うので、実際ちゃんと作って出したらかなり売れる気がします。イースポーツ自体も中国だと最近盛り上がってきているので、こうした桃鉄などは団体戦などで組んだりすれば見ている方も楽しくいい商材となりうると本気で考えています。実際同僚らも、「これ絶対テンセントとかに提案すべきだよな」と割とガチで言ってました。敢えてタイトルつけるとしたら「漫遊桃鉄」とかになりそう。

 と、以上まで考えるに至ってふと気が付いたことが一つあり、先ほどのイベント案の羅列を見ていて、「中国ってほんとゲームイベントかと思う冗談みたいな出来事がしょっちゅうリアルに起きてんだな(;´・ω・)」という考えがよぎりました。下手にゲーム企画するより、中国の日常をゲームに落とし込む方が案外面白いかもしれません。

2021年1月19日火曜日

鈴木商店とダイエー

 昨夜自分より一回り年齢が小さい同僚と夕食した際、「中内功って名前を出しても君くらいの世代じゃもうピンとこないだろう。自分と同世代であっても反応できない奴の方が多いくらいだ」となんか一人で訳の分からないことを口走っていました。ただ、やはり20代だった頃と比べると最近は自分の中で歴史を積み重ねているという実感があり、自分より下の世代が知らないことを知っていることが増えたと思うことが多いです。もっとも自分より年上の相手が知らないくらい昔のこともやけに詳しかったりしますが自分は。

 前述の中内功に関しては、自分よりもう一回り年齢が高い世代の方がもっと身近であったろうと思います。昭和期における流通の王と言えば間違いなく彼でしたが、彼が作ったダイエーは既にイオンに吸収されて久しく、そのブランド名とロゴは年々他のものへと切り替えられていき、現在もダイエーの名を残す店舗は一応残ってはいるようですが、もう数限りあるほどです。
 このダイエーについて先ほど一人で調べていた際、大正期の大戦景気で勃興した後、その後あっという間に消え去った鈴木商店の名前を突然思い浮かべました。鈴木商店も創業者が消えた後ですぐ消えましたが、ダイエーもそういった要素が多いというか、中内功の退任後すぐに自主独立の道が閉ざされ、中内功自身の財産も散々没収されていく中で本人もなくなっています。何気にさっきWikipediaを読んで自分も今知りましたが、その逝去時は自宅が差し押さえられていたこともあって、一度も自宅に戻ることなく荼毘に付されていたとのことです。

 前述の通り、昭和期においてダイエーは日本を代表する企業で、その経営は実際に日本の流通を変えました。またこれは日本に限らず中国、というよりも世界的にすべて共通するかと思いますが、市場における地位でかつてはメーカーが最も大きかったものを、ダイエー・松下戦争を経て流通側の小売が主導権を握るに至るまでで日本で最も力を発揮したのはダイエーです。まぁそうして得た市場の主導権も、実際店舗からネット店舗に今まさに切り替わろうとしていますが。

 それほどまでに大きな存在感のあったダイエーですが、実質的に昭和が終わるとともに落ちていき、平成の中ごろに破綻へと至っています。そうした経緯を考えると令和の後期においてはそれこそ現代の教科書が鈴木商店を取り扱うように、「高度経済成長とともに勃興しバブル崩壊とともに消え去った幻の企業」みたいに取り扱われるのではないかと思って今こうして記事を書いていますが、まぁなんていうか驕る平家ではないものの一抹の儚さを覚えます。

 冒頭にも書いた通り、私自身はこのダイエーの歴史と中内功の経歴、そして小久保の無償トレードをはっきり覚えていますが、自分より下の世代はそれこそ流通業界と歴史のマニアでもない限り、恐らく今後ダイエーのことを調べようっていう人はなかなかいないでしょう。世代が変われば記憶はなくなるというのは当然のことですが、あれだけの会社であっても、語り継がれることなく消えていくものかと今まさにその消失していく歴史を自分は見ている気がします。

逆転評価記事の裏側

悪者じゃなかったの?歴史的評価が大逆転した2人(JBpress)

 ということで毎度ながらのヤンマガ風自分の記事紹介ですが、今回の記事は当たりましたヤフコメを見ると既に1000件を突破しており、またJBpress内のランキングも昼過ぎには一時1位に入っていました。地味に関連リンクが付けられた他のJBpressの歴史記事のアクセス数も引き上げており、今回はJBpressのPV数にかなり貢献できたと自負しています。
 何気に最近出した自分の歴史記事はあまりアクセス数が奮わず、「今まで当たった記事は運が良かっただけだったのかな(ヽ''ω`)」などとやや自信を無くしていた矢先だったのですが、今日はそれこそ画面を切り替えるごとに伸びてゆくヤフコメ件数などを見て、「見たか!俺の実力ヽ( ゚Д゚)ノ」みたいにやたらとテンション上げていました。

 そんなテンションアゲアゲなこの記事ですが、提出したのは実は年末で、書いたのは3週間くらい前です。なんでそんな大分前に出したのかというと、年末年始はバタバタするだろうから早めに記事出しておいた方が編集部としてもやりやすいのかなと考えたのと、自分も年末年始にあまり記事書くなど仕事したくないという理由からです。
 そうした判断から、それこそ二年くらい前から構想を温めていてすぐさまかけるこの記事ネタを選びました。何故二年もネタを温めていたのかというと、評価が逆転した歴史人物として石田三成と田沼意次はすぐピックアップしたのですが、マイナスからプラスじゃなく、プラスからマイナスに逆転した人物も誰か一人いるだろうと考えたものの、適切だと思う人物がなかなか見つからなかったからです。

 それでも半年くらい前に、ちょっと前の記事に書いたように山本五十六がちょうどそれに当たるかなとようやく思い当たったことからここで放出とばかりに年末に書きだしたところ、先の二名について書いたところであっさり文字数を使い切ってしまい、この二人でまとまってるしもういいやと割り切って出すことにしました。
 ちなみにこの記事を書くに当たって最初に見直したのはこの動画でした。

 記事内容自体は特に何か工夫なり仕掛けをしたわけではなく、自分なりに評価逆転の経緯を簡潔に書くように努めました。結果的には山本五十六を省いた分だけしっかりかけ、またあまりディープになり過ぎないよう書いたことが読み手にいい作用をもたらし、比較的好評な結果を得るに至ったと考えています。
 ネタ的に歴史マニアをそこそこ刺激しやすい話の切り口だったことからか、ヤフコメを見ると吉良上野介や大久保利通、平清盛など、もっと評価を見直すべき人物としていろいろな人物が挙げられるなどして盛り上がっています。一部コメントでも、「ここに寄せられているコメントを見ているのが楽しい」と書いている人がいますが、私自身も同感で、いい歴史討論ネタを上手く提供できたと思えます。

 なおコメントの中で、「今回この記事に挙げられている二人とも官僚で、官僚はその所属する政権の浮沈によって評価が左右されやすい」という内容が書かれているものがあり、この指摘は大変見事なものだと自分も感じ入りました。実際その通りで、官僚というのは自身の功績や能力以上に、所属する政権によって良い悪いの評価が付けられやすいところがあり、分析などでは確かに難しい点があります。
 私自身も以前にこのブログで、「仮に石田三成が豊臣家を裏切り徳川家についたならば、日本史上最高の施政家として名を残しただろう」という評論をしたことがありますが、これもまさに所属した政権に左右される傾向がみられる一端と言えるでしょう。

 これ以外にあんま書くことはないけど、割と久々に自分の記事でスマッシュヒットを、しかも歴史記事で出せたので非常に満足しています。恐らく今年は中国ネタについては、去年もそうでしたが仕事が忙しくてあまり書けなくなる可能性があり、さらに歴史ネタが増えるのではないかと自分で予想しています。
 その歴史ネタですが、やはりそろそろ本格的に書いてみたいと思っているのが現代史で、昭和と平成にかけてのネタをちょっと意識的に書いてみようかと検討しています。ついさっきも「90年代後半の日本金融史は下手なドラマより面白いんだぞ!(# ゚Д゚)」などとわけわかんないことを同僚に吠えていましたし。