ゲームレビュー書こうと思ったけどせっかくなのでこっちの話題に触れることにします。
共同の報道によると、アステラスの社員が北京市内で中国当局にスパイ容疑で逮捕されたとのことです。この件について中国国内の報道を漁ってみたところ、1件だけ日本の報道を引用する形で報じていたのを除き、全く以って報じられていません。報道規制の可能性もありますが、私個人としてはあんま中国国内で関心がないため報じられてないだけではないかと思います。
その中国ですが、意外というか日本のスパイに対する警戒感が強いです。日本側に全く身に覚えがないわけではなく、特に日清戦争前後から二次大戦中までは実際に日本は自分も以前に取り上げた柴五郎をはじめ多くのスパイ要員を中国に送り、朝鮮族などとうそぶいては各地の拠点を視察させていました。
また戦時中は上海をはじめ多くの主要都市で親日団体を組織したり、麻薬利権を奪ったりする形で甘粕正彦などの工作員が活躍しています。そうした歴史的経緯もあってか、「日本は隙あらば中国にスパイを送り込んでくる」といった意識が少なからず中国には見られます。
では実際に現代において、日本は中国にスパイを送り込んでいるのか。この辺はそれこそ「スパイファミリー」じゃないですが表に出てこない面であるだけに、名ばかり松戸市民程度の私には実際のところどうなのかわかりかねます。そもそも日本の戦後の諜報活動は商社などの企業を介して使うことが多いと聞くため、いるとしたら半官半民的な人物がやってるのではないかと思います。
ただ日本人からすると、「スパイを送り込んでいるのはむしろ中国だろう」という感情を覚える人も少なくないでしょう。日本に留学に来る中国人学生はスパイという人もいますが、これに関してはあながち嘘ではなく、事後的にスパイにすることは実際に見られます。
具体的には、普通に日本語や日本文化を学ぶために留学に来た中国人学生に対し中国当局がスパイ活動を指示して、国の命令を受ける形で諜報活動に従事し、日本から追放の憂き目に遭う人は定期的に出ています。留学生を使う手段はどこの国でもあると聞きますが、だからと言って留学生全員がスパイというわけではないだけに、妙な偏見は持ってもらいたくないというのが本音です。
もっともこうした留学生を使うというやり方は、中国側でも懸念されています。やはり中国のネットを見ていると、日本人留学生にはスパイが混ざっていると言って危機感をあおる言論も見られ、日本でも同じような意見がありますが、中国にある日本人学校などはこの際叩き潰せ問極端な主張も見られます。
その日本人学校というと、以前に何か反日意識を盛り上げる事件が起きた際、「中国にある日本人小学校はスパイ養成学校だ!」という意見が出てきたことがあります。曰く、「あいつら小学生のくせに整然と列を作って並んだり、施設を自ら掃除したり、子供にしては異常に感じるほど規律が高い」というのが理由に挙げられてましたが、「きちんと列を作れない、お前ら中国人の基準で語るなよ(;゚Д゚)」と、中国にいる日本人はみんなして思いました。
まぁ他人の会話を自然と盗み聞きする癖は、確かに学校とかで育成していると思うけど、これはスパイというより忍者教育の一環だと私は考えています