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2023年12月27日水曜日

大川原化工機冤罪事件の裁判判決

国と東京都に約1.6億円の賠償命令 「大川原化工機」国賠訴訟

 このブログではこれまで触れてきませんでしたが、その経過についてかねてから注目してきた大川原化工機の裁判について本日判決がおり、大川原化工機の幹部を逮捕、起訴した警察と地検の捜査は違法だとして、国と東京都に1.6憶円の賠償命令が下りました。この結果について一言いうとしたら、「ざまーみろ社会のダニ、ゴミクズども!」といったところです。

 詳細についていちいち解説しませんが、そもそも輸出規制を作った経産省自体が規制条文をもとに立件することに反対し、また学者らも大川原化工機の設備には滅菌機能がないと主張していたにもかかわらず逮捕起訴するなんて頭がおかしいにもほどがあり、記事中にもありますが裁判中には捜査に係った警察関係者が「事件は功名心からくる捏造によるもの」と証言するなど、常識で計り知れないアンビリバボーな内容でした。
 諸条件から言って全く犯罪要素がないにも関わらず無辜の人間を逮捕拘留し、その中には拘留中に病気が悪化して亡くなられた方もいるだけに、この事件を仕立てた関係者こそ逮捕すべき犯罪者だと私には思えます。

 素人目ですが、この手の冤罪事件に対する補償で賠償金額が億を超えるというのはなかなか珍しいと思います。それだけ裁判所側も捜査内容を問題視したものだと思えますが、これほどの事件を起こしながらこの裁判でも警察、検察らは捜査や逮捕は適正であったと主張しており、こうした冤罪捏造マシーンがいる時点で警察や検察の信頼は私の中でかなり落ちます。っていうかマジでこいつらどうにかしろと思うし。

 ぶっちゃけ志を同じくする仲間が10人くらいいるなら、警察や検察のいる建物に乗り込んで「悪い子はいねーかー!」って暴れ騒いだっていいと思う事件内容で、無茶苦茶な法解釈に無理筋な主張で一般市民を犯罪者に仕立て上げるその行為には虫唾が走ります。それだけに今回の裁判結果には溜飲が下がる思いがありますが、それでもこの事件を捏造した張本人らはいまだに捜査現場にいることを考えると安心できず、何とかこいつらを排除できないものかと思えてなりません。

 ジョジョのセリフの中に、「吐き気を催す邪悪とは、なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ」という言葉がありますが、まさに今回の事件捜査の担当者にこそこの言葉が当てはまることでしょう。捜査を尽くして冤罪が起きたのではなく、冤罪を作るために捜査を尽くした捜査関係者に、さらなる処罰が下ることを祈ってやみません。

2023年12月25日月曜日

侮れない農林水産省の広報力

 昨日夕方に家で仕事の原稿を書いていたら突然頭痛と悪寒がしてベッドに倒れこむ羽目となりました。一体なんでかと最初はわからなかったものの、頭痛の痛み方から体温の低下によるものでほぼ間違いないと考えたものの、そんなに寒いと感じていなかったのに何故とちょっと不思議に思いました。
 しばらく考えた後、パソコンに向かっている最中は胡坐をかきながら布団を体に巻き付けて、百人一首に描かれている坊主みたいな住職スタイルで体はぽかぽかだったものの、頭部がむき出しだったため、頭部だけ冷えて頭痛を起こしたのではないかと分析しました。相変わらず部屋の中では一切暖房をつけず、室温も10度を切っており、何も動かず頭部だけさらしているだけでこうなるのかとちょっと驚き、対策として今日に毛糸の帽子買ってきて今部屋の中で被っています。


 それで本題ですが、クリスマスを目前に控えた先日に農水省がXで「シャケを食え」という謎のアピールをしました。もっとも背景を知っている人間には謎でもなんでもなく、これは2018年に放映された「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」に出てきたシャケの怪人サモーン・シャケキスタンチンが元ネタです。その登場回は今Youtubeで無料公開されているので自分も見てきましたが、「クリスマスにはチキンを食べずにシャケを食え」という猛烈なアピールが凄まじく、放映当初より伝説となったというのうなずける内容でした。
 っていうか手に持っている焼き鳥をシャケにすり替えるシーンがいちいち笑える。

 今年に限らず去年もやっていましたが、農水省はこのサモーン・シャケキスタンチンをクリスマスに引用して「もっとシャケ食べよう」というPRを毎年、しかもこのクリスマスシーズンにやっています。自分もおととしくらいにこの騒動を知り、今年も同じPRが行われたと聞いてなんか影響されたのか、クリスマスイブの昨夜はシャケの切り身を頭痛をこらえつつ家で焼いて食べていました。


 クリスマスのシャケに限らず、農水省は6月10日のところてんの日においても、上記記事に出報じられたようなXを使ったPRを行っています。これもわかる人にはわかりますが、「ボボボーボ・ボーボボ」という漫画兼アニメに出てくる、ところ天の助というキャラクターを暗示させる「ぬ」のハンカチを画像として投稿しています。案の定というか見た人はすべて悟り、「農水省はハジケリストだった」などとボーボボネタで湧きあがりました。
 上のtogetterのコメントにも書かれていますが、この6月10日のツイートでは一言も「ボーボボ」や「ところ天の助」とは言っていないものの、ただ「ぬ」のハンカチを出すだけでボーボボネタだと連想させ、バズらせることに成功しています。このさりげないというかあざといというか微妙ですが、はっきり言及させずに連想させることで見た人の反応を膨らませる、なおかつところてんアピールにもしっかりつなげている点で、この広報のやり方は非常にうまいなと感心させられます。

 なお中の人インタビューで「僕らの世代でところてんと言ったら...、もう『アレ』ですもんねぇ」と語っていますが、自分の世代でも同じことが言えます。っていうか、地味にボーボボ(中国語タイトルは「鼻毛真拳」)の中で一番好きなキャラクターで、その影響からかWeChatの自己紹介欄も「ぬ」としか書いてません(マジで)。

 話を戻しますが、最初のクリスマスシャケでもこうして好意的にかつ大きな反応を得ているあたり、IT方面で見ていて大丈夫かと思う官庁の中でも、農水省はXをはじめとするITツールの使い方が地味にうまいと感じます。はっきり言えば、私は省庁の中でも厚生労働省と農水省がワースト2といえるくらい不祥事が多く、問題の多い省庁で無能の集まりとみなしていましたが、ことITの利用に関する点では、農水省が目を見張る力を発揮しているように見えます。


 などということを友人に話したところ、上の記事を紹介してもらいました。この記事内容は今まで知らなかったのですが、農水省内にこうした方面に明るい人がいるのか、最新ITツールの使用にも本当に積極的であるような気がします。その優秀さを、高級品種の保護とか花粉症対策などにもっと使ってくれればという気もしないでもないですが、なんかこの際だしデジタル庁も農水省の中に置いたらいいんじゃないのとすら思え、何はともあれ農水省にはこのノリを維持していってもらいたいです。

 最後に補足として、官庁が広報で民間のエンタメ作品を使うと失敗することの方が多い気がします。比較的覚えているものだと「宇崎ちゃん献血ポスター」がありますが、このポスターはまぁ批判する方も内心どうかなと思うものの、若干空気を読み間違ったり、変なアピールの仕方をしてその作品のファンから反発食らったりすることが多いように見えるのですが、上記の通り農水省はきちんとファンのノリというか空気を読み、彼らを盛り上げるような感じで広報に利用しているというのは素直に評価できます。
 っていうか航空自衛隊も、エリア88とか使えばいいのに。

2023年12月24日日曜日

聖夜のメタルギアソリッドごっこ

 先日、友人に何故か思い出してした話をここで書きます。

 それは確か高一の頃だったと思います。その年のクリスマス、若干キリスト教にかぶれていた私はこの年に1回のビッグイベントに何かしなければならないという焦燥感に駆られ、しばしの思考を経て、メタルギアソリッドごっこ(一人)をすることを決断しました。

 具体的に何したかっていうと、イブかクリスマス当夜かだったかは忘れましたが、全身黒づくめの衣装を着た上でバンダナを巻き、懐にエアガン(USP)を忍ばせ、夜8時くらいに外へ飛び出していきました。もちろん、テーマがメタルギアソリッドなのでなるべく人に見つからないように偲びながら町を練り歩くという、今考えても、いや当時としても意味わからない行動を取りました。
 忍び歩くといいつつも、夜間帯とはいえ実際にはまだ人が出歩く時間帯であり、照明の下とかで結構目撃されています。ちらっと見たその表情にはありありとした警戒感が読み取れ、それを見て自分も「そりゃ変な奴いるよと思うだろうな(´・ω・)」などと感じました。なお途中でエアガン持ってるの警察とかに見とがめられたらやばいなと思い、近くの側溝の中に隠し、再びスニーキングミッションを再開しています。

 大体時間にして30分くらいだったと思いますが、自分的には結構長い時間帯に感じました。っていうか目的地もなしに練り歩くのには限界があり、正確には30分くらい歩いて飽きたというのが本音なところです。なので側溝に隠したエアガン(USP)を回収すると、さすがに自宅ばれたらやなので来る時よりもより慎重になって帰路を急いで帰還しました。

 中二病的なおかしな行動といえばそれまでですが、何故クリスマスにメタルギアソリッドをやろうと思ったのかという点で、当時の自分には計り知れないオリジナリティを感じます。しかも思いつくだけならまだしも、実際に実行するという点で現在もそうですが底知れない行動力の片鱗を見せた気がします。こんな形で見せなくてもいいのですが。
 その後、学期が始まって一人の友人だけにこの聖夜の奇妙な行動の顛末について話したことがありましたが、その友人は爆笑してくれて、一笑とれただけでもやった甲斐あったのかなという妙な誇らしい気持ちになりました。ただそれ以降はこのような行動はとらなくなり、またキリスト教への意識も当時の株価のように下がっていったので、クリスマスだからと言って突飛な行動を取ることもなくなりました。昨日今日もそんな感じで、会社が外資系なため明日25日はお休みとなって三連休となるのをいいことに、ともかく寝ようと時間があれば寝て、起きたらゲームする日々を過ごしています。

 おかしな行動を取らなくなったと思う反面、あの時の有り余る冒険心を今の自分は失ってしまったのかもという懸念も一瞬抱きましたが、あんな突飛な行動を取る冒険心はむしろない方がいいなと、改め自らの成長ぶりに感じ入ります。

2023年12月22日金曜日

イスラム教が定着したら離れない理由

 先日、ちょっと気になったこともあり島田裕巳氏の「帝国と宗教」という本を買って今日読み終えましたが、期待に違わず面白い内容でした。内容は領土拡大に積極的な国こと帝国が、これまでどのように宗教と関わってきたのか、また国内維持のためにどう宗教を利用してきたのかについていろいろ語っており、歴史も宗教も好きなので非常に楽しめました。

 わかりやすい話として、チンギスハンのモンゴル帝国は広大な領土を支配しながらその後継国(キプチュク・ハン国など)どれもその支配を維持できなかった理由について、モンゴル人は土着の信仰をもってはいたものの文字文化がなく体系化されておらず、それぞれの支配地域でキリスト教やらイスラム教を取り込まざるを得ず、結果的に分裂、崩壊していったと解説されています。
 それに対しイスラム帝国は税金さえ払えばキリスト教やユダヤ教などの信仰をそのまま維持することを認めつつも、イスラム教に改宗することによって税金が免除されるなど携帯電話の契約のようなお得なプランをたくさん用意して領土内でイスラム教徒への改修者を増やしてったそうです。なおかつ教えが体系化されていて国内統治の手段として使われた結果、現在のトルコのもとになったオスマン帝国も数百年という長寿命国家になったと説明されており、自分も同感します。

 そのイスラム教について島田氏は、「聖と俗が区別されていない宗教」と述べており、なかなか興味深い説明でした。これはどういう意味かというと、仏教やキリスト教では出家者は世俗と切り離された生活をし、浄土真宗やプロテスタントのように例外はありますが、妻帯を禁止するなど俗世間とは隔絶された生活を営むことになります。
 それに対しイスラム教は創立者のムハンマド自体が商人であり、俗世の人間であったことから、教えを布教する聖職者という区分がそもそもないそうです。もちろん、イスラム法学者のようにイスラム教内でで権威を持ち尊敬の対象となる指導者こそいるものの、仏教やキリスト教のように先任者が講やミサを主宰するのではなく、あくまで教徒の代表がモスクなどの礼拝をはじめとする一連の儀式を主導しており、「俗世と断った聖職者がいない」という、言われてみればそうだけど言われてみるまで意識していなかった点についてこの本でも詳しく解説されています。


 そのうえでこうした聖職者が明確に区分されていないことから、イスラム教は聖と俗の区別自体が非常にあいまいで、生活そのものが宗教信仰になっていると島田氏は指摘しています。仏教やキリスト教では信仰を行うにあたりある種特別な聖職者の話を聞いたり、寺院や教会といった特殊な施設に赴いたりするなど、宗派によって差はありますが一定の神秘主義的行為を行うことが多いですが、イスラム教もないわけではないものの、どちらかというとラマダンや豚肉禁止をはじめ、生活習慣を規定することそのものを信仰としていると説明されており、これも言われてみればまさにその通りです。

 そのため、イスラム教では生活そのものが信仰活動となり、いったん根付いてしまえばそれそのままライフスタイルとなるため、イスラム教は定着したら別の宗教へ改宗する人が少ないと説明されていました。これが自分の中で深く納得したというか、現代のインドをはじめイスラム教が広められた地域において先祖返り的に仏教やヒンズー教が復活しないのは、こうした生活に根差した信仰活動こそがイスラム教の根幹だということになかなか感じ入りました。
 逆に仏教、特に日本の密教は神秘主義的傾向が強いので、鞍替えが起こりやすそうとも感じます。

 オチらしいオチはないですが、イスラム教が信者を増やし続けるという背景に関しては信仰が広まっているというより、一度教えを受けた人間はライフスタイルレベルにまで信仰が入ってくるため信仰を変えず、信者が増えるというより減らないという特徴にこそその背景があるのではないかと思えます。教えが魅力的だとか現代にあっているとかではなく、底堅さこそがイスラム教の強みなのかもしれません。

2023年12月20日水曜日

落ちぶれたサマンサタバサを見るのはマジ楽しい(^ω^)


 上の記事をはじめ、最近女性物バッグメーカーのサマンサタバサが落ちぶれているというニュースをよく見ます。これらニュースを私の感想はというと、もはや死語だけど昔のネット用語に言う「メシウマ状態(^ω^)」で、非常に気分いいことこの上ないです。なんでかっていうと、このサマンサタバサって会社は昔から大嫌いだったからです。

 かつてこのブログにもその経緯の記事を書いていますが、私は記者時代にこのサマンサタバサに何度か取材をしていますが、毎回といっていいくらいその取材態度は非常に最悪で、マジで喧嘩売ってんじゃないかと思うくらいひどいものでした。これは私に限らずほかの同僚に対しても同じで、その態度の悪さは編集部内でも話題になるほど呆れたものでした。

 具体的に述べると、ニュースリリースを出したのでそのリリース内容を確認するため電話をかけると、「担当者はいません」と、何故か自分が出したリリースへの説明や回答を拒んだ上、

「では担当者が戻ってきたら折り返しお電話くれませんか?」
「はいわかりました。それでは失礼します」
「まだ私の連絡先をお伝えしていませんよね?」

 という感じで、露骨に早く電話を切ろうとすることが多かった、っていうか毎回でした。ちなみにその後、連絡先を伝えたものの折り返しの電話は10年以上経た今も鳴らされていません。

 またこれは同僚の話ですが、ある会社意思決定に関するリリースが出されたのでその内容について取材して記事化した後、しばらく経ってそのリリースとはほぼ真逆のリリースが出されたので改めて取材をかけたところ、「前回リリースの内容はなかったことになりました」とおくびもなく言ってのけ、なんか記事にして報じたうちの媒体がガセ流したような感じにさせられたこともありました。
 これに限らずこの会社はリリース内容について一貫性がなく、昨日言ったことを翌日否定するような広報体制だったので、その後は具体的な動きをはっきり見せるまでは取材も記事化もしない風になりました。

 以上の実体験を踏まえて言うと、東洋経済やITメディアはその落ちぶれた背景についてあれこれもっともらしく分析していますが、私に言わせれば単純に経営者、従業員の質がとんでもなく低かったこと以外に理由が見つかりません。それでも昔は違ったのかもしれず、なんか変にブームに乗って一時は大きくなったのかもしれませんが、かえってそれが彼らを勘違いさせたというか、大企業病に陥って余計におかしくなっていった可能性もあります。どちらにしろ、高い人気を得ていた時代において既に、サマンサタバサは崩壊への序曲を奏で始めていたと私には思えます。

 なおサマンサタバサ以外に取材態度が悪かったのは毎日放送で、あと当たりはずれがあるけど電通もそうでした。逆に取材対応がいい、というより広報の人の質が異常に高いと感じたのはファミリーマートとDeNAで、今でもこの二社は一目置いています。

ダイハツの不正発表の衝撃

 すでに各所でたくさん報じられているので記事リンクをつけませんが、ダイハツの不正発表の内容というか衝撃がかなりすごいです。他のメーカーへOEMで出している車種も含めほぼ全車種で販売停止もさることながら、ニュースではあまり報じられていませんが報告書によるとライトの設置軸や重量検査のごまかしなど不正内容は多岐にわたり、直近10年で言えば日系メーカーとしては最高ランクの不正でしょう。
 不正内容の詳細についてはひとまず置いて、今後のダイハツへの影響についてここでは書いていくことにします。

 まず前述の通りほぼ全車種で販売を停止することになり、なおかつ不正内容は衝突安全性能などの安全基準にも及ぶことから、販売停止期間は長期に及ぶ可能性があります。下手すりゃ半年くらい販売できない車種もあるかと思え、ダイハツ本体以上に、ディーラー店へのダメージが非常に大きくなると予想しています。

 また仮に、っていうか現時点でも恐らくそうなると予想されますが、リコールを実施することとなった場合、その影響はどこまで及ぶのか途方もない点でやばいです。不正は長年行われてきていたということから、下手すりゃ過去30年分くらいの販売車種についてリコールを実施せざるを得なくなる可能性もあります。少なくとも、過去10年分はほぼ確実に実施せざるを得ないでしょうから、リコール対象は数百万台……で済むのだろうか?というのも、トヨタなどへOEMで出している車がダイハツは多いだけに、夢の千万台越えもありうるかもしれません。
 もしそこまでリコール規模が拡大したら、かつてのエアバッグのタカタ同様、ダイハツ自身が持たなくなる可能性もあります。その場合、日本自動車メーカーの再編が確実に起こりうるでしょう。

 その再編観点で言えば、今回の騒動で一番の追い風というか漁夫の利を得るのはライバルであるスズキに間違いありません。そもそも、ダイハツはトヨタの子会社ですが、近年になってスズキは鈴木修氏が経営から退くのに合わせてトヨタの資本を受け入れはじめ、トヨタグループとの距離を詰めてきています。元々、豊田家と鈴木家は創業家同士が仲良しこよしということもあり、ダイハツとスズキの2大軽自動車メーカーを抱えてトヨタどうすんだよと前から思うところがありました。
 そこへきて今回のダイハツの不正発覚で、これから来年1年にかけてダイハツはシェアを落とし続けることは間違いなく、その分をスズキとNボックス擁するホンダが軽自動車業界のシェアを奪うわけですが、スズキに至ってはさらに再編の恩恵を受けるかもしれません。

 端的に言って、もし私がトヨタ幹部であれば、ダイハツとスズキを合併させるでしょう。軽自動車メーカーどうして商品はほぼすべて競合、っていうかお互いに売れた車をパクリあっているので、統合すれば販売台数は変わらないとしても、車種を1台に絞れるようになるのでめっちゃプラスです。同じトヨタグループにあるのだし、どう考えたってこの2社は統合させた方がトヨタとしてはお得でしょう。

 上記は私の妄想であり実際にトヨタがこのように動くかどうかはまた別ですが、今回の不正発覚はまじめにダイハツの屋台骨すらへし折りかねない衝撃なだけに、もし再編が起こるとしたら、親会社のトヨタとしてはどう動くかがカギを握るでしょう。日野みたく外部に持ち分売却する可能性もありますが、日本国内でダイハツをディールしようっていうメーカーがほかにあるかと言ったらちょっと浮かばず、買うとしたら外資メーカーになってくるのではないかと思います。

 私個人としてはダイハツの車は前から好きだったので今回のニュースは残念この上ないですが、経済ニュース的には久々にワクワクするというか、予測の余地が広いだけに興味の尽きない話題です。

2023年12月19日火曜日

キャラ要素盛り盛りなブラックラグーンのルマジュール

 本日、約2年ぶりにマンガの「ブラックラグーン」の最新巻にあたる13巻が発売されました。あらかじめ予約していたので昨夜にダウンロードしてすぐ読みましたが、長く待たされただけあって相変わらず面白い内容でした。

 多少ネタバレになりますが、前の12巻から登場しているルマジュールというキャラクターがこの13巻でも出てくる、っていうかほぼ主役級にずっと出続けています。12巻で登場した時から思ってましたが、ルマジュールはこの作者にしてはやたらキャラ要素が盛り盛り入ったキャラだと思っており、それもあってかネットでの反応も見ているとなかなか人気高そうです。実際自分も読んでて、このキャラいるから面白いんだろうなと感じたりします。

 ではこのキャラの要素には何があるのかというと、リストアップすると以下の通りです。

・ツンデレ
・ツインテール
・アイパッチ
・殺し屋
・普段着がスーツ
・小柄な体格
・妹キャラ
・変なところで義理堅い
・っていうか性格が完全ヤクザ系
・妙なところで図々しい
・背中が○○

 決して誇張ではなく、以上の要素がこのルマジュールという一人のキャラに内包されています。割とブラックラグーンのキャラって「フライフェイス」ことバラライカ女史をはじめ単独のとんでもない個性が造形をはっきりさせているキャラが多いと思っていたのですが、ルマジュールに限っては要素、っていうか美少女系萌え要素をかなりふんだんに盛り込まれていると感じ、ここにきてまたすごいキャラを作ってきたなという印象を覚えます。狙ってこういうキャラに仕立てたとしたらかなりすごい。

 なお13巻のほかの内容ですが、粛清シーンはまたかなりどぎつい描写になっています。まぁブラックラグーンの世界では日常ですが、今まであまりこういうはっきりと殺害する、それも女性キャラでああいうシーンを書くのはなかったなという気がします。幼児では前からあるけど。