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2025年8月15日金曜日

歓迎すべき中国の反日主張の過熱

中国外相、日本は歴史直視し「正しい選択」を(ロイター)

 先日自分も感想を書いた「南京照相館(南京写真館)」に言及する日本語記事も増えていますが、それに合わせるかのように上のリンク先記事のように、このところ中国政府が日本を非難する発言や主張を増やしてきています。トランプ大統領就任時には「一緒に戦おう」的な親書を送ってきたのを考えるとかなりの転向ぶりですが、これはトランプ関税がそれほど中国にダメージを与えておらず、「日本と仲良くしなくてもいいじゃん」的に思い直したせいもあるでしょうが。
 もっとも、こうした中国の対日批判に対して日本人はもっと歓迎すべきで、「もっと言え!щ(゚Д゚щ)カモーン」的に叫んでもいい気すらします。何故かというと、対日批判しないといけないほど中国が追い詰められてきている証左でもあるからです。

 中国の現状ですが、貿易に関してはそこそこ好調で、第一次トランプ政権の頃とは違って米国への輸出依存を避け、半導体も必死になって自分で作るようになったことから前述の通りトランプ関税でそこまで深刻なダメージは負っていません。むしろトランプ関税はカナダやブラジルなど米国の同盟国ほど痛手を受けており、米国に対するデカップリングは今後ますます進むだろうし、それが回り回って中国にも追い風になってきているのかもしれません。

 ただ輸出は好調ではあるものの、中国経済自体はかなり危険というか不穏な空気が徐々に強くなってきています。一例を出すと、先日クリーニング屋の店員に「景気はどうだい?」と尋ねたところ、「去年よりはいい」という答えが返ってきました。深読みすると、「去年は最悪で、今年は好調とは言えないがまだマシ」というのが本音だったんじゃないかと思います。


 上の記事は自分が一目置いている王青さんの記事ですが、ここに書かれているようにこのところ中高級飲食店の閉店が本当に目立ちます。自分の家の近くにあったランドマーク的な高級料理店も閉店し、その跡地は解体されることもなく放置されています。ショッピングモールとかも空きテナントが絶賛増加中で、新たに入るとしてもリーズナブルで安価な飲食店ばかりです。
 前々から書いていますが、中国は景気浮揚のために家電や自動車の買替補助金をばらまいていますが、かつてとは違い市場がある程度飽和した現在においてこれらの補助金政策は数年先の需要を先食いする悪手としかなりません。以前から2年後の2027年あたりに副作用が出てえらいことになると予言していますが、このところその予測に対しますます確信を強めているというか、足元の景気の悪さが徐々に顕現してきているように感じています。

 そこで話を戻すと、そもそも余裕がある状態なら他国をいちいち批判したりしません。米国もそうですが国内で社会不安が広がっているからこそ政治家というのはそのヘイトを他国に向けるものです。日本も景気が悪化した90年代が、自分の知る限り最も反米意識が強かった時代だったように思えます。00年代はそれが中国、韓国に向きましたが。
 中国も、この1年くらいでなんか急に対日批判を強めるようになってきた気がします。日本人襲撃事件が起きるたびに一旦ストップしますが、去年の蘇州の事件の前辺りもなんか急に日本批判を強めていったような気がしており、つくづく反省しない連中だなという気がします。

 もっとも前述の通り、対日批判を強めるということは中国国内の経済、社会不安が増大していることの表れと判断していいです。いくら日本を批判しようが、中国の影響力は低下していくことになるのだから日本人はあまり気にしなくて構わないし、何なら冒頭に書いたように「苦しいんだね、もっといいなよ(´∀`*)ウフフ」的な態度を取った方がいいと思います。それこそ日本が中国の批判に言い返すどころか逆にこうした態度を取っていると、中国側も「なんやねんこれ(;´Д`)」みたいに次第に馬鹿らしくなって、かえって対日批判を収ていくような気がするし。

 ただ真面目に、今は嵐の前の静けさみたいな状態ですが、今後の中国はマジ茨の道が待っています。若者の雇用問題も全然好転していないし、不動産不況はむしろ色濃くなっているのに何の対策も打ち出せておらず、無駄に放置して時間を経過させて事態をむしろ悪化へと導いています。
 それ以上に本当の意味での導火線になると自分が思っているのは年金です。日本以上に膨大な人口を抱えて、日本以上にハイペースな少子高齢化が進む中国で、既存の年金政策が維持できるとはとても思えないし、制度にメスを入れようものなら若者の高齢者も揃って大ショックを受けてそれこそ暴動にも発展するのではないかという気がします。まだあまり言及する人もいませんが、中国人自身も薄々年金に対する不安を持ち始めており、それが今の社会不安につながっているように見えます。

 恐らく今後としては90年代の日本みたく少年犯罪が激化して、それが社会不安を強めることになると予想しています。すでにその萌芽は見られており、先の女子中学生いじめ事件のように、社会、家庭内の不安が子供にも影響してきている気がします。
 もっともこの事件に関して中国は素晴らしいというかいいなと思ったのは、いじめ被害者に対しその家族だけでなく、周辺の大人たちも一緒になって学校などに抗議しているという点です。まだ中国は子供の教育は社会(コミュニティ)が共同で担うものだと認識しているように思えます。

 日本は先の広陵高校の事件でも被害者の家族は当初孤独な戦いを強いられ、大ごとになった今も自分を含めネット上でソイヤ!ソイヤ!と騒ぐのが主で、広陵高校に集まって顧問や校長をみんなで引きずり出すところまでいかないあたりは中国人ほど熱く激しくないなという気がします。まぁどっちがいいのかってなると議論の分かれるところですが、自分はどちらかと言えば中国のようにみんなで悪い奴を物理的にとっちめる方が好きです(´∀`*)ウフフ

2025年8月14日木曜日

その死に衝撃を受けた財界人(西川善文)

 お盆だし誰が読んでるかわからないこの一連の死亡記事ですが、政治家、漫画家と続いて財界人という枠で考えた際、真っ先に浮かんできたのは三井住友銀行の初代頭取で且つ郵政公社トップを務めた、ラストバンカーこと西川善文でした。

 彼については以前にもこのブログでその著書の「ラストバンカー」の紹介などで触れていますが、2020年の逝去の際は人知れず衝撃を受けていました。かねてよりアルツハイマーで表舞台から遠ざかっていたとはいえ、自民党内部の守旧派による巻き返しのあおりを食らう形で放逐された顛末は知っており、放逐した自民党の議員ら(鳩山邦夫や亀井静香)たちからも「悪いことした(でも反省しない)」と口にするほどの不幸っぷりもあって、以前からも同情心を覚えていました。

 私が彼の名前を初めて覚えたのは郵政公社社長就任時でしたが、ちゃんと興味を持つようになったのはたしか田原総一郎氏の講演会でした。その講演会で田原氏が、「ヤクザ相手に取り立てをやってきたような昔ながらの銀行家」として西川氏を語っており、当時は銀行と闇社会の関係がいまいち取れず、なんで銀行員がヤクザ相手にするんだろうとマジで疑問に思うとともに、「公権力横領捜査官 中坊林太郎」のワンシーンでそれらしいのがあったのを思い出したりしました。
 この話を聞いてから昭和から平成、特に銀行再編期にあたる90年代について興味を持つようになって調べたのですが、当時はまだそこまで詳しく調べるには至らず、むしろ西川氏の訃報を聞いてからますます興味を持って「金融腐蝕列島」シリーズを読むなどちゃんと調べるようになりました。

 話を戻すと、政治や社会の見方を覚えたころからみていた人物の訃報であり、また最後の郵政公社の改革半ばでの追放劇への同情もあって、逝去報道は自分にとって結構衝撃的でした。ほかの人物にも当てはまりますが、一時期活躍しながら晩年の頃に不幸や落ち込みの激しい人生を送った人物ほど自分はその訃報を感じ入る傾向があり、同様にダイエーの中内功、パナソニックの中村邦夫などもその訃報の扱いのあまりの小ささに思うところがありました。西川に加えこの二人についても、もっと現代の評価は高くてもいいと思うのですが、晩年だけで評価されがちな現代の見方にちょっと反逆心を持ってたりします。

2025年8月12日火曜日

甲子園、宝塚、ジャニーズという聖域

【疑問】広陵高校校長「寮に爆破予告があったから辞退します」→寮に生徒を戻す(ガハろぐ)

 相変わらず燻り続けている広陵高校の事件ですが、上のツッコミの通り寮に爆破予告があるっていうのに生徒を寮に戻す当たり如何にこの学校の運営者がクズなのかが見て取れます。ただ甲子園常連校は広陵に限らず多かれ少なかれリンチや隠蔽は当たり前ですが、一部でも指摘されている通り、大手メディアはそれらに対し一切報じません。

 一部報道によると、今回の広陵高校の事件被害者は新聞メディアにも接触していたものの、各社ともに対応こそすれど記事化は見送られていたそうです。朝日新聞に至っては、対応すらしなかったということですが、ほかのいじめ事件は取り上げるしいじめはよくないというのにこういうダブルスタンダードはやっぱどうかなと誰もが思うことでしょう。
 その報道姿勢のダブルスタンダードと言えば近年最も大きく騒がれたのがジャニーズ事務所の事件で、この事件について大手メディアは自戒を込めた発表を出しています。もっともどうせ口先だけで中身のない反省だと私は思っていましたが、この広陵の事件を見ていても自分の見立てに狂いはないと言い切れます。またこっちはちょっと古いですが宝塚歌劇団の自殺事件に関しても、あれだけニュースになるネタながら大手メディアの報道姿勢は非常に慎重だった気がします。

 元メディア関係者の自分に言わせると、ニュースメディアというのは倫理観以前にそのニュースが大衆に注目されるかどうかで報道するかしないかを決めるべきであり、それ以外の要素を考えること自体がナンセンスです。大衆の知りたい欲望を叶えることを突き詰めることでかえって報道というのは消化されるものであり、ジャニーズ事件など誰もが注目するネタを持ちながら放出しないというのは愚の骨頂です。
 もっとも、上記の姿勢は報道は真実を前提にして虚報を流してはならないというのが大前提です。ぶっちゃけこの二つさえきちんと守れば、若干のプライバシー侵害も自分は無視してもいいと思います。

 話を戻すと、改めて考えるにつけ甲子園、宝塚、ジャニーズというのは報道における一種の聖域であるように思います。この中でどんないじめや性犯罪が行われようともメディアは必ず黙殺してくれるので、中で権力もつ人間としては非常にやりやすいでしょう。もっとも平成から令和にかけてこうした聖域が徐々に弱まったことでどれもスキャンダル化しており、甲子園も今後人気が下がっていけばより聖域の力が失われるのではないかという気がするし、私自身もその方がかえって日本の野球界にとってもいい結果につながると信じています。

 その上で上記以外にも日本にも聖域はあるのかと少し考えたところ、天皇家に関しては言うまでもないのですが、それ以外だとパナソニックやニデックなどの一部大手企業が当てはまるような気がします。どちらも社内外パワハラのきついことで有名ながらどのメディアも一切報じず、なにも知らない学生がクリーンな会社だと思って入ろうとする悪循環が続いています。
 私はかねてより情報というのは公開されれば公開されるほど世の中は良くなっていくという心情を持っており、そうした立場からももっと社会中で情報はオープンであるべきだと思います。逆に、変にクローズドにすることでデマが入り込む余地が生まれるだけに、メディアも余計な忖度せずみんなが注目するネタは周りを気にせずどんどん暴露していってもらいたいものです。

2025年8月11日月曜日

英国のタワーブリッジの攻撃機通過事件

 今日も頭痛でヘロヘロになって帰宅した後、自宅で冷房あっけならYoutubeを見ていたところ、下記の事件内容を紹介するこんな動画がおすすめに入ってました。


 内容は動画を見てもらった方が早いのですが、1968年に英国では空軍の削減方針が出ていて冷遇されており、設立50周年にもかかわらず何の記念行事も行われなかったそうです。これにキレたアラン・ポロックというパイロットがホーカー・ハンター攻撃機を勝手に持ち出し、ロンドン中心部へと飛び立つと議会周辺で騒音をまき散らしながら飛び散らし、挙句にタワーブリッジを見かけるやその欲望を抑えきれず、橋の下を爆速で通過するという快挙を成し遂げたそうです。
 もちろんこんな行動を軍も見過ごせるわけはないのですが、軍法会議にかけないため彼を除隊処分にして放免にしたそうです。また世論も破天荒な行動を取ったとはいえアランを支持する声が大きく、結果的に英空軍にとって大きな追い風になったと紹介されています。

 そんなアランのその後ですが、除隊後はビジネスで成功し、英空軍とも良好な関係を維持していたそうなのですが、なんとつい先月の7月1日に亡くなっていたそうです。恐らくそうした縁で上のショート動画も作られたのではないかと思いますが、江戸っ子的に言うと粋な行動を取る人だと私にも思え、そうした歴史上ともいえる人物がつい先ごろまで生きていて亡くなったという事実に何かの縁を感じ、こうして記事を書くに至っています。
 やはりパイロットというのは、絶対服従を求められる軍の中にあっても空を飛ぶ自由を求めてなんぼでしょう。自由という翼なくしてパイロットにあらずです。

2025年8月10日日曜日

映画「南京照相館(南京写真館)」の感想

 昨日も上海は最高気温35度で暑く、家にいたくない一心で何か見に行く映画がないかと探すもこれという映画がなく、もうそれだったらこうしてブログの記事ネタにもなるだろうという判断から南京大虐殺をテーマとする「南京照相館(南京写真館)」を見に行ってきました。


 本題と関係ないけど上のリンク先の中島恵氏はJBpressで書いた自分の記事によくコメントしてくれていたので、当時「もしあったらアイスくらいおごんなきゃ(´・ω・)」ということをブログに書きましたが、いまだその宿願は果たせずにいます。

 話は本題ですがこの映画、あらすじを簡単に説明すると日本軍の南京占領に始まり、街中のいたるところで虐殺が行われる中、日本軍に殺されそうになった郵便配達員の主人公が保身のために自分は写真館の従業員で、写真の現像ができると偽ります。これを聞いてちょうど記録写真の現像先を欲しがっていた日本兵が彼を保護し、彼とともに市内の写真館へと赴いてフィルムの現像を依頼するのですが、主人公は前述の通り配達員のため現像なんて出来やしません。
 翌日までに現像を依頼されながら困っていたところ、写真館の地下に家族とともに潜んでいた本来の写真館の主が現れ、主人公に現像技術を伝授します。これを受け主人公も日本軍から支給される食べ物を家族と分けながら彼らを匿い、占領下における南京市からの脱出を図っていくという筋立てになっています。

 まず映画全体の感想を述べると、上の記事でも観客の評価が高いとされているだけあり非常によくできた作品であると感じました。俳優の演技からカメラワークまでどれも素晴らしく、またBGMも重苦しいものを使う一方、全く使わない無音の場面も効果的に使っていて、上映時間中に中だるみすることは一切ありませんでした。
 ストーリーに関しては上記の通りで、私個人の印象を述べると占領下で外に出たりばれたりすると殺されるという緊張感ある展開はかつての「ホテル・ルワンダ」とか、ユダヤ人迫害系の映画に近い印象を覚えました。こうした映画同様、隠れ潜む家族らの存在がばれそうになる展開は緊張感があるとともに、写真館の外で繰り返される虐殺場面はさらにそれを引き締め、先に展開がどんどん気になるような仕上がりになっていました。

 歴史考証については自分も専門家ではなくここで行うつもりはありませんが、少なくとも南京が占領され、市外への外出が制限された当時の住民の状況はこんなものだったのだろうという印象は覚えました。生殺与奪権が握られ、食料を含む物資もほぼ全て取り上げられ、残って生きていくことはできないのに脱出もできないという閉塞感は想像に難くありません。
 特に私の場合、あの2022年の上海ロックダウンを生き延びた経験があります。命の危険が脅かされたわけではなく南京の例とは大違いではあるものの、外出や物資の制限がされる環境がどれほど厳しいかという一端を見ているだけに、当時の南京市の住民を思うと胸の痛い思いがしました。

 またリンク先の記事でも書かれているような残虐描写に関しては、これは指摘の通りだと思います。日本兵が生首を掲げるシーンもあれば河畔で大量に機関銃掃射するシーンもあり、流血シーンは枚挙に暇がありません。この辺はソフトにするかハードにするかはそれぞれメリット、デメリットがあると思うだけに、どっちがいいか悪いかは一方的に決めつけられないでしょう。「プライベートライアン」も、あの冒頭のシーンがあってこそと言われますし。
 ただ子供の視聴に関しては確かに避けた方がいいのではと思う節があります。具体的には小学生以下にはちょっときついシーンが多いと思え、その辺のレーティングであれば必要な気がします。

 このほか今回自分が見に行ったのは午後の上映回でした。いつも早朝にほかの人が見ないような映画ばかり見ているため、館内はいつも10人以下というごく限られたマニアの集いみたいな感じで映画を見ているのですが、今回は話題作で時間帯もお昼時とあって8割がたの席が埋まっており、普段と違う環境で若干緊張感がありました。それとともに、上映開始日から日が経ってるのにこれだけ見に来る人が多いということは本当に人気であると感じました。

 最後に、映画のラストシーンで主人公が日本語で日本兵に対し、「あなたたちは友達じゃない」というセリフを述べるのですが、このセリフが中国政府の主張なのかなと邪推したくなる気になりました。そもそもこの映画、中国政府が作った国策映画と言ってもいい布陣であり、民間が作るのならともかく政府がこういう映画を作るあたりが中国らしいなという覚えをします。
 なおこのセリフについて自分の中国人の友人は、「過去のことであり未来の私たちには関係がない」と自分に行ってくれました。ちなみに今回この映画を見に行く前にその友人に見に行ったかと尋ねたら見ていないと話しており、自分が見に行ったことを話すと「日本人なのによく見に行くな(;´・ω・)」と言われました。

婚活漫画を読んで


 最近重要度増しているのでホーネットベースの電子戦機ことEA-18Gグロウラーを今日作ってました。マジで今日は朝起きて、グロウラー作って昼寝して1日が終わりました。これでやっと我が家のプラモ在庫はゼロになり、新しいプラモをまた買うことができますε-(´∀`*)ホッ

婚活バトルフィールド37(くらげバンチ)

 先日、完結記念記事を見たのと友人が自分に隠れて読んでいたことから気になり、上記の「婚活バトルフィールド37」という漫画を読みました。あらすじを簡単に説明すると、37歳独身派遣社員の女性が婚活に参加しててんやわんや系といったところですが、これ読んで思ったこととしては、幸せを追い求めてたことで余計に不幸になるのが婚活の真髄なのだろうかという感想でした。

 この「幸せを追い求めてたことで余計に不幸になる」というのは水木しげる哲学の最重要なところと言っていいもので、

金持ちになっていい暮らししたい
↓↓↓
金持ち印あるため死ぬほど働いて睡眠時間が削られる
↓↓↓
仕事以外の余暇が持てない
↓↓↓
無事金持ちになったけどその間に多くの物を失っている

 といった具合に、幸福を求めたことで逆にいろんなものを失って全然幸せになれていないケースが多々あることを前提に、「適当に仕事して、日々たくさん食べれてたくさん寝れることだけで十分幸せだよ」的なオチにもっていくのが水木しげる哲学だと自分は考えています。考え方によっては荀子の唯足論こと「ただ満足を知るのみ」とばかりに、現状に対する満足感を持つことこそが最大の幸福への近道という考えに近いと思います。

 話を戻すとこの婚活漫画、作者も婚活経験者で時折見せる無駄にリアル調な絵柄と相まって、婚活というのが夢や希望に満ち溢れたものではなく、現実や打算に満ちた厳しい戦場であるというのがよくわかりました。具体的には、相性や性格の一致以前に容姿、年収、年齢の三要素でマッチング相手の条件がほぼ決まり、はこれを打破してより上位ランクを狙おうものなら、別のマイナス条件を率先して受け入れるしかないことを何度も繰り返し説いています。この辺は手持ちの札で対決するカードゲームとかと全く一緒でしょう。

 本来なら結婚という幸せをつかむための婚活なのでしょうが、なんかこの漫画見てるとあんま幸せに向かっているように見えず、ネタとしては面白いけど結婚するまで大変なんだぁという印象しか覚えませんでした。もちろん漫画ゆえに誇張されてはいると思うけど、マジで一番に感じた感想が「幸せってなんなんだろう?」で、こうしたイメージを払しょくできないというのが今の日本の未婚晩婚化に拍車をかけているのでしょう。それならいっそ、「結婚=幸せ」じゃないと割り切り、「老後の生活のため」などと保険商品売るような打算的な感じで売り出した方が親切だしいいような気すらします。

2025年8月9日土曜日

広陵高校事件はいじめの重大事態として届けられているのか?

 阪神の久保田元選手みたく連投となるこのネタですがふと今回の案件について、いじめの重大事態として学校側は届け出ているのかという点が気になりました。

 いじめの重大事態についての説明は省きますが集団での暴行やら退学に至った点などと言い、今回の案件は確実にその認定条件を満たしていると断言できます。軽く調べたところ、いじめの重大事態については教育委員会や文部科学省に届け出ることが義務付けられているのですが、仮に届け出られていなかった場合、学校側が隠蔽を行おうとしたと判断するしかないでしょう。

 この点について広陵高校側の発表を見よても確認できず、報道を見ていても誰も言及していないというかメディアの人も気づいていない節があります。ぶっちゃけ学校側の責任判定を左右する重要な点だと思え、もし報告していなかったら前述の通り隠蔽、報告していたとしら何故それで甲子園を辞退しなかったという話になります。
 また広陵高校同様、高野連もいじめの重大事態を知っていたかどうかで責任が問われるでしょう。事前にくぎ刺す上でも、野球部内でいじめ重大事態があった学校はどうするのか、今のうちに聞いておく方がいいのではという気がします。そもそも論ですが、果断に出場取り消しを決断できなかった高野連も今回の事件ではその責任が重い気がします。