火曜日に突然上海から友人が電話をかけてきたので受け取ったのですが、「バイオハザード4が2本もうちの中に転がっているんだけど(;Д;)」といきなり言ってきました。
種明かしをすると、先月に日本にやってきた際に面白いPS2のゲームソフトはないかと尋ねるので「バイオ4がお勧めだよ」と自分が勧めたので友人は買って帰ったのですが、この前部屋を掃除していたら全く同じソフトが家の中に既に存在していたとのことです。友人によるとそのソフトは友達から受け取ったものですっかりその存在を忘れていたために必要もないのに2本目のバイオ4を買ってしまったとのことです。まぁその友人にバイオ4を譲ったのは私なんですけどね、すっかり忘れとったわ自分も。
話は本題に入りますが、久々に自分の中でスマッシュヒットというか面白いと思えるマンガを読み始めたので紹介しようと思います。そのタイトルというのも見出しに掲げた、現在少年チャンピオンで連載している「実は私は」です。
・実は私は(Wikipedia)
この漫画のあらすじを簡単に書くと、主人公は思っていることや考えていることがすぐに顔に出るほど嘘が苦手な男子高校生なのですが、ふとしたことをきっかけに片思いの相手である同級生の女子生徒が実は吸血鬼だったことを知り、この事実がばれれば退学となる女子生徒を慮って周囲にばれないように協力しつつト様々なラブルに巻き込まれるというよくある学園ラブコメです。そんなよくあるラブコメの何が面白いんだって自分で書いてて思いますが、特筆すべき点は掲載誌がチャンピオンなだけに登場するキャラクターがどれも濃いというか、個性が強くてキャラが非常によく立っている点だと私は思います。
私がこの漫画に興味を持ったのは「実は私は」という変わったタイトルと、単行本1巻の表紙絵がちょっととらえどころがないというかどういう漫画なのかわからなかったことがきっかけです。なもんで早速レビューを探してみると、「ヒロインの口が極端にでかい漫画」と書かれあり、なんやそれと逆に興味を募らせていったことから先日に電子書籍で購入するに至りました。読んでみてやっぱりヒロインの口がでかいと思ったが、こんな形容されるヒロインって今までいたのかな。
仮にヒロインが実は吸血鬼ってだけの漫画だったらこれまでにいくらでもあったでしょうが、この漫画はヒロインに限らず、っていうかほぼ主人公以外が「実は……」って感じで何かしら秘密なりを持っているキャラクターで占められてます。代表的なのはサブヒロインの委員長で、多分この漫画で一番人気あるキャラクターだと思いますが、思ってることが顔に出やすい主人公に対して告白される前に振るというお決まりな役割で第一話に登場したかと思えばその後、なんとその正体は手の平サイズの宇宙人で普段は本体と全く同じ外見の外部ユニット(アンドロイド)に乗って行動していたということがわかります。委員長らしく真面目な性格であるもののすぐに冷静さを失うという性格も見ていて飽きません。
このほか後からやってきた狼男が月(写真でも可)を見ると普通の人間に戻るかと思いきや痴女に変わるとか、学校の校長先生が悪魔だったりとかで、むしろメインヒロインが吸血鬼なだけでキャラ薄くないかと思えるくらい濃い面々が次々と登場します。
こんな具合で面白いから一気に現在まで発売されている4巻までまとめ買いしちゃったわけなのですが、連載開始当初はともかくとして2巻以降からは絵の質も安定しており、どこに出しても恥ずかしくない漫画に仕上がっていると思えます。あとこれは私の主観ですが、ストーリー展開もテンポがいいことはもとより、コマ割り、特殊効果、背景、人物の表情など漫画に必要な要素が実に過不足なく整っており、作者の増田英二氏はある長所が極端に高くない一方で短所がほとんど見当たらない漫画家の様に見えます。長所が極端に高くないとは言いましたが人物の描き分けとあとキャラクタの表情に関しては一般的な水準を確実に超えており、それらが内容にマッチしているから自分は面白いと感じるのでしょう。
あとこっからまた持論ですが、普通ラブコメと言ったらその人気を左右するのはヒロインを始めとする女性キャラクターをいかにきれいにかわいく描けるかに尽きると言われます。ただ私は以前から「それは違うんじゃないか」と考えており、むしろ主人公の男性キャラクターの人物像がラブコメで最も重要な要素だと考えてなりません。
一例を出すとこれはゲーム(ギャルゲー)ですが昔セガが出してた「サクラ大戦シリーズ」では当時全盛期(今はもう……)だった藤島康介氏がデザインした女性キャラクターが人気の要因となった一方で、主人公の男性キャラクター(大神一郎)が真面目で決断力があり、それでいて公平な性格で優しい人物像であったことから女性を中心に高い人気を得たと言われます。実際に私も1と2はプレイしましたが、男の自分から見ても応援したくなるような主人公で、ゲーム中はほぼハーレム状態であるにもかかわらずどこからも悪く言われることがない稀有なキャラクターでした。
この「実は私は」に出てくるヒロインらは決してかわいくないデザインというわけじゃありませんが、勢いのある萌えマンガと比べるならやや古いデザインで、極端に優れている程ではありません。その一方で各キャラは個性というかキャラ付けが際立っている上、男性である主人公はやや気弱でキャラが薄いですがメインヒロインに対しては一途な感情を持ち続けている上に基本的にやさしく、読んでて好感が持てる人物像になっています。こういう要素が上手く絡まっているというかキャラクターをしっかり使いこなしているのは見事というしかなく、ちょっと気が早い気もしますが多分アニメ化まで行くんじゃないかと現時点ですら思えるマンガです。
なおネタバレになるので断片的に言いますが、現在最新刊の第4巻で先ほど言った宇宙人な委員長がタイトルの言葉である「実は私は」を冒頭にして始める独白シーンは読んでて何度も見返すほど感情移入できるシーンに仕上がっており、チャンピオンも「イカ娘」の作者をはじめ、たまに面白い作家拾ってくるなと感心させられます。
2 件のコメント:
小生もバイオハザード4が欲しいですわ。
二本も持っとるやん。
コメントを投稿