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2023年11月12日日曜日

熊が心底怖いと思ったゲームと漫画

 2020年2月に日本にいた際、テレビで見たニュースはほぼすべてコロナ関連、特にダイヤモンドプリンセス号に係るものしかありませんでした。それに対し先週までの日本滞在はどうかというと、クマクマクマこと全部熊で、なんか日本の話題をさらっているのが芸能人とかスポーツ選手じゃなく熊ってのが業が深いなとか思いました。もう流行語大賞もクマでいいんじゃないだろうか。

 その熊についてですが、かつて心底恐ろしいと感じさせられたゲームがあります。それはPSVitaで出た「忍道2」というゲームで、その名の通り忍者を使って敵の忍者を倒していくゲームなのですが、このゲームでは敵の忍者に交じって熊も出てきたりします。
 具体的には城の檻の中に入っていたり、野山で出くわしたりするのですが、普通の忍者は5、6回斬りつけるだけで倒せるというのに、熊はというと何十回斬りつけても倒れないほどめちゃくちゃタフに設定されています。そのため出会った当初、迫力あるけど何とかなるだろうとプレイの腕に自信のあった私はなめてかかったものの、何度斬りつけても倒れないのに向こうの一撃はこっちの体力をごっそり奪うほど重く、長びく戦闘で集中力が薄れていくやあっさりと熊の餌食となりました。

 その後、プレイヤーキャラの能力を高め、自分の腕が上がったころには割と楽に倒せるようになりましたが、サブミッションで熊と1対1で戦う面があり、そこに登場する熊は普通の熊の何倍も強いという恐ろしい敵でした。この熊には相当てこずったものの、最終的には地雷を設置しまくるという罠戦法により辛くも勝利を得ることができました。
 なおこの手ごわい熊を倒した後には「白黒はっきりさせましょう」という手紙とともに、パンダと戦うこととなります。あと敵がうろうろするところに熊放つと、割と楽しい光景が見られます。

クマ撃ちの女(くらげバンチ)

 以上のようにゲームを通して熊には忍者でも敵わないと認識していた私ですが、昨今の熊被害の拡大を受けてか、かねてより熊撃ち猟師を題材に取り上げていた上記の「クマ撃ちの女」という漫画を紹介記事で目にすることがありました。いま大きな問題となっているとともに熊猟の現状というのはどんなものかと興味を持って私も手に取ってみましたが、端的に言って面白く、プロの猟師らからも評価されているというのも納得のマンガでした。

 具体的な評価点としては主人公らをヒロイックに描かず、ともかく写実的に熊猟の現場について描写している点だと思います。鉄砲さえあれば余裕、というわけではなく、実際には急所を一撃で的確に狙撃しなければ熊の反撃によって死にかねないという厳しい熊猟について、時折目をそむけたくなるような激しい描写とともによく描かれています。これ見て猟師らも本当に命がけで熊撃ちをしているということがわかるとともに、人里へ降りてきた熊がどれほど危険なのか、素人目ながらその一端が垣間見えた気がします。
 同時に、熊問題については他人事のように思ってはならず、猟師にただ任せておけばいいなどという気持ちを持ってはならないというようにも感じました。もっと社会全体で議論し、どうやって熊被害を減らすかをみんなで考える時期に来ているような気がします。

2 件のコメント:

片倉(焼くとタイプ さんのコメント...

数年前の話ですが 秋田市内の男性が熊に襲われ、両目の失明、頭蓋骨骨折の怪我を
負いました。 現場は山岳地帯と秋田市街地の境目です。山の傍とはいえ県庁所在地
の市街地で獣害がおきたことに恐怖を感じました。
私も普段は 雪が降るまでは原付バイクで通勤していますが、今年は軽自動車通勤に
切り替えました。軽自動車といえども熊の攻撃を防ぐだけの防御力はありますから。

花園祐 さんのコメント...

 今年に関しては交通手段を車に変えたほうがいいでしょうね。熊は遭遇した時点で命を失う可能性があるだけに、決してゲームでの自分のようになめてかかってはならないでしょう。
 なお記事では書きませんでしたが、山岳遭難本の中に熊被害に特化して書かれたものありますが、そちらも迫力十分というか恐ろしい話が多く収録されています。ぶっちゃけタイラントより熊のほうが強い気がします。