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2008年10月15日水曜日

付き合う人間による視野の差

 よくいろんなところで、交流の幅が広いと人間の幅も広がるから良い、どんどんと人と知り合いになれと日本社会は強く勧めますが、ひねくれ者の私はというとこの意見には真っ向から反対です。というのも、やはり社会の中にはどうしようもない人間も数多くおり、そういった人間と付き合うことによって返って自分の視野を狭めてしまうことも少なくないと思うからです。友人の数が多くとも、その友人すべてが均質な価値観を持っていた場合は結局のところ均質な価値観にしか触れることが出来ず、その価値観とは違った価値観や見方というのは徐々に淘汰されていくようにも思えます。
 こんなことを言うのも、実は私の実体験からです。

 現在都市部の学校ではクラス児童の約四割強が行うらしいのですが、当時としては珍しく、私は小学生の頃に中学受験を行って中高一貫の私立中学に進学しました。中高一貫のために言うまでもなく、中学校から高校まで基本的に人間関係は変わらず、ほぼ六年間同じ人間とばかり学校生活をしてきました。それでこの青春時代ですが、はっきり言って今でもあまり思い出したくないほどつまらない時代でした。学校の外では相当むちゃくちゃなことをやって楽しかったのは楽しかったのですが、

 まず人間関係が変わらないということから、社会学的に解釈すると固定的な価値観が徐々に強化されていったように思えます。たとえばうちの学校では月初めの全校朝礼の校歌斉唱の時には皆面倒だから校歌を一切歌わず、ただ前で指揮する音楽の先生一人が頑張って声を張り上げているのが常でした。さすがに中学一年生はまだ歌おうとするのですが、上級生が一切歌わないのを見て大体二学期ごろからは歌わなくなってきます。
 そんなもんだから高校の段階で新たに募集して入ってくる公立中学校から来た外部生なんかは最初、すごい驚いたと皆言ってました。しかし内部生の私たちからするとそれが当然で、他の公立中学校では斉唱がきちんと行われていると言われると逆にびっくりします。

 まぁこの程度なら学校のスクールカラーということで笑って過ごせますが、結構致命的なところまで固定的な価値観が根付いた例もありました。その最大のものが、進学への価値観です。
 基本、中学校から私立中学に入る時点で両親、さらにはその生徒にとっても大学進学をして当たり前という価値観を持っています。そのため大学に入って何をするのか、何を学びたいのか、果てには大学を卒業して何になりたいのかということを無自覚なまでに全く考えようとしません。ただ考えるのは偏差値の高い大学に入り、そこで将来を決めるという漠然な価値観しかありませんでした。

 なので私が意地悪く、「日本の四年制大学進学率はいくらだと思う?」と聞いたりすると、まず間違いなく「八割は越えているでしょ」という回答が帰ってきていました。ちなみに当時の進学率は大体43%くらいで、この数字を挙げると、「日本人は希望すれば誰でも大学にいけると思ってた」とか、「残りの半分の人は大学にも行かないでどうするの?」と言い出す奴までいました。彼らの価値観からすると、行こうと思えば行けるのに大学に行かない人間は怠け者だ、というような価値観を直接的とまでは言いませんがあいまいな形で持っていたように思えます。実際には学費の問題や家庭の事情によって大学にいけない、行き辛いという方もたくさんいるのですが。
 そのため、何かしら専門職を目指して大学に行かずに専門学校や、その道の訓練を受けようという考え方ともなると一切持ち合わせていませんでした。この時点で、青年期の選択という視野が極端に狭くなっていると言えます。

 で、そんな連中が大学に行ったとします。そしたら大学でも似たような境遇のものどうした集められてくるのでまた同じような価値観が共有されてしまい、私の場合ですと、まぁ私は自分で満足できるレベルの大学に進学し、そこで非常に賢い友人らとも巡り会う事が出来たのですが、その友人たちはというと大抵その大学より上位の大学の落第者たちで、こんなしょうもない大学に進学してどうするんだよ俺……ってな具合で、大体入学から半年くらいはみんな劣等感にさいなまされていました。
 現実的な比較だと、私のいた大学は全国でもそこそこ上位の大学にいると思えるのですが、彼らの価値観からすると下位に分類され、私の大学より下位の大学ともなると「行くだけ無駄」と、全国的には中位の大学でも地方の弱小私大と同じ扱いしかしませんでした。

 まぁ私が面倒を見切れる範囲なら「お前の価値観は間違っている!」とばかりにこういった価値観を矯正していったのですが、それでも周囲は常にこういった固定的な価値観というか、「上しか見ない」人ばかりに囲まれていました。上を目指す上昇志向は悪いわけではないのですが、こうした価値観だとどうしても視野が狭くなりがちで、話す意見もどこか浮世離れしたものばかりになっていくように私は思えます。

 私としては大学ではあまりその必要はなかったのですが、中学高校時代はこのままじゃまずいと感じ、ある日を境に必要最低限の人間としか交流しないようにして、その他の人間とはなるべく接触を持たないように一人鎖国をするようになりました。何故この一人鎖国が大学では必要なかったかというと、大学と違って中学高校ではクラスが分けられるので、その狭い範囲で嫌が応にも相手側から接触されるということが多かったからです。逆に大学ではクラスも何もないので、初めから自分が選んだ人間とだけ付き合うことが出来ます。

 しかしそうは言いながらも、私も結局のところ似たような価値観の人間同士で生活していないかという不安が常にありました。もしそうであれば知らず知らずのうちに自分の視野は狭くなる、ならばどうする?
 そうして悩んだ末に行ったのが、人材の捜索と確保です。私の場合は比較的に上ばかり見てる人が最初からいたので、大学内で狙いをつけたのは下から這い上がってきた人間でした。まず最初にとっ捕まえたのは四国の田舎から二浪をして這い上がってきた友人です。この友人なんかだと高校卒業当初は全然私たちのいた大学など狙えるレベルではなかったと自ら言うだけあり、学力の上位と下位の差をよく理解していました。また田舎から来ているので地方格差の問題にも関心が強く、よくこの点でお互いに実のある議論が出来ました。

 またもう一人、これはそれこそ去年に知り合った友人ですが、彼の話に至っては何もかもがエキセントリックでした。彼も一浪して大学に進学してきているだけあって上下両方の事情に精通しており、貧乏トークで有名な芸人コンビ「麒麟」の田村の話に及ぶと、
「でも俺の子供の頃の友人で、ようパン盗んどるやつおりましたよ」
 と、今思い出しても面白い話をよく聞かせてくれました。

 このように人間の幅を広げようというのなら数多くの友人と付き合うよりも、自分とタイプや境遇の違う人間を選んで付き合う方がずっと効果的だというのが私の主張したい意見です。逆に似たような価値観、それも偏狭な固定観念に固まった人間と数多く付き合うのはまずもって視野狭窄に至らせるので、きわどい意見ですがそういった人間とはなるべく関わらないことを私はお勧めします。
 私自身の経験から言うと、どうも私と同じ私立の中高一貫校の出身者ほど固定観念が強く、視野が極端に狭い人間が多い気がします。またそういう人間に限って性格の悪い奴が多くて、同族嫌悪かもしれませんが、私は非常に苦手としています。

2008年10月14日火曜日

次の選挙の議席予測について

 最近政治系の記事がめっきり少なくなっているので、久々にちょっと気合の入った予測記事を書いてみようと思います。その予測もずばり、次の総選挙の獲得議員議席についてです。

 昨日辺りからぼつぼつと内閣支持率の調査結果が各メディアから発表されていますが、読売、NHKともに麻生内閣への支持率は40%を超えるものの微減横ばいという結果、特に不支持が多少増えたのが問題という解説を得ています。しかし先月にあれだけ中山前国土交通大臣の失言が続いたのを考えれば、思ったよりダメージは少なかったと麻生内閣側としては喜んでいい結果だとは私は思います。

 とはいえ、ここ数代の内閣総理大臣は発足時の支持率がその内閣の歴代最大の支持率となることが多いため、今回の麻生内閣でも、今後どうあがいたところで40%台を越えての過半数支持は得られないというのは恐らく間違いないでしょう。果たしてそんな支持率で解散総選挙に望んでも選挙に勝てるのか、それだったら発足即解散の方がよかったのではないか……という意見すらあります。

 私自身の見方としては確かに発足当初に解散に打って出ていた方がよかったかもしれません。麻生首相としては世界経済が混乱している今だからこそ補正予算が必要で、そのためには解散に打って出ることが出来なかったという考えですが、日本政府が経済政策に手を突っ込んでうまくいったことより余計に滅茶苦茶になることの方がこれまで多かったですし、また当初の補正予算の最大の課題だった原油高への保障については今回の株安の余波で原油価格は刻々と下がっており(ある日本の航空会社だけは燃油サーチャージ代をまだ上げているけど)、もう少し早くにやるならともかく、言うほど緊急性が高かったとは私は思いません。まぁこれは結果論だから、麻生首相が悪いわけじゃないですけどね。

 恐らく麻生首相の狙いとしては、
・補正予算案を出す→民主党が反対する→「民主は政局のために国民生活を犠牲にする」
 という言質が選挙前に欲しかったのだと思います。しかしさすがに民主党もそこまで馬鹿じゃありませんでした。今度の補正予算案については見ている私もびっくりなくらいに素直に承諾し、衆議院も参議院も賛成ですぐに通しました。政党戦略としては、まず正しい選択です。麻生首相の挑発作戦は完全に失敗したといっていいでしょう。

 同じく麻生首相のもう一つの挑発作戦が、
「民主党は児童手当や社会福祉を充実させると言っているが、その財源を明らかにしろ。ありもしないバラ撒き政策なんて出すな」
 という内容の発言を就任当初から繰り返しています。もしこれが二年位前なら相当な威力を持った言葉になったとは思いますが、先日のテレビ朝日でやっている「テレビタックル」という番組を見ていると、何人かの評論家の方々や元官僚の江田憲治議員が、

「自民党はこれ以上無駄を省けないといって増税を主張するが、民主党はまだまだ官僚の無駄は多いと主張しており、その無駄を省くことによって自分たちのバラ撒き政策は実現できると主張している。このところの社会保険庁や農水省の無作為を考えると、実現できるかどうかは別として、もう切れないといっている自民党より官僚の無駄を切ると言っている民主党に一回は任せてみたい思いはある」

 という内容の発言が続き、基本的に私もこの意見に同感です。実際、民主党が主張している何でもアリな政策は実現できるとは思いませんが、少なくとも官僚殺しのプロである長妻昭氏が控える民主党の方が、今の政策の混乱の最大原因である官僚の襟を正す力があるのではないかと思えます。株安ですっかり影に潜んでしまいましたが、自民党が各省庁に対して、野党への質問の回答は事前に自民党本部に提出(検閲を通す)するようにと通達したことを考えるとなおさらです。

 このような価値観が、少なからず一般大衆の中にも徐々に芽生えてきている気がします。官僚の問題が次々と明らかになっており、それならば民主党にという意見が日に日に強まっている気がします。そのため先の麻生首相の挑発も、以前ほどの威力が感じられないのだと思います。

 こういった背景から考慮して、次の選挙での自民、民主の獲得議席ですが恐らく相撃ち、双方どちらも単独過半数を獲得できないのではと思います。実際には民主党が衆議院で単独過半数を取る可能性は現時点では高いのですが、たとえ民主党は衆議院で単独過半数を取ったとしても、しばらく選挙のない参議院では民主党は現在単独過半数を持ち合わせておらず、他の野党と合同して自民党に対して参議院での主導権を用いています。
 逆に自民党としてはもし単独過半数を取ったとしても、まず間違いなく現在の衆議院議席の三分の二を占める議席は失うこととなるでしょう。そうなると衆議院で通した法案が参議院で否決されても、これまでのように三分の二の賛成可決によって強引に通す方法が使えなくなってしまいます。まぁそれでも、確か30日経てば衆議院の議決が優先されるのですが、自民党としては国会運営が非常に困難を極めることとなるでしょう。

 このように、自民と民主のどちらが勝ったとしてもねじれ国会が続くというのが私の意見で、そのため次の総選挙は相撃ちに終わるという結論になります。まぁ公明党が民主党につくならかなり情勢は変わるのですが、それ以上に起こる可能性が高そうなのが、平沼新党です。

 郵政選挙で自民党から追い出され未だ一人で頑張っている平沼赳夫氏ですが、選挙後に国会が停滞した場合に政界再編が起こり、自民、民主の若手議員がこの人に集まってくるのではないかと、希望的な観測ですが持っています。本来ならその役は小泉前首相が最有力候補だったのですが、今回引退を決めてしまいましたし、じゃあ他にかわりはというのならやっぱり平沼氏なんじゃないかと思います。そしたら多分、小池百合子氏は真っ先に走るだろうなぁ。

今日の株価の急反発について

 なんか最近こんな記事ばっか書いてて、そろそろやめようと思っているので今日はやや長期的な予想を書こうと思います。

 まず、本日の世界株式市場は先週の全面安とは対照的に世界各地で過去最高の全面高が起こりました。この結果については、先週末に行われたG7、先進国七カ国財務大臣会議において各国揃って公的資金の注入と積極財政を取るということが約束されたからだ……と、どこの評論でも言っており、今そこでやっているNHKの9時のニュースでも同じことが言われていると思います。

 私の意見はというと、まぁG7会議の決議がきっかけとなったのは間違いないでしょうが、それ以上に先週の下がり幅が異常だったというのが最大の理由だと思います。週末なんかにネットの意見やテレビの評論解説などを見ていると、今の株安の状態は逆の目から見ると配当金を目当てに長期に株を保有したい人にとっては今が買い時だという意見がいくらか見え、なんだかんだいって底が見えたと判断したトレーダーが結構いたのではないかと思います。なので今回急反発したからといって、これで世界経済が落ち着くという意味ではないと思います。今回の急反発も、あくまで一時の跳ね返りに過ぎないというのが私の意見です。

 この私の意見の根拠として、株価は戻ったものの今回株価が急激に下がるきっかけとなった大型金融機関の破綻と、その金融機関が持っていた不良債権の損失が未だはっきりしないからです。恐らく再来週辺りから「CDS」、「クレジット・デフォルト・スワップ」という言葉が急激に流行すると思いますが、これは元本を一定額まで保証する社債のことで、企業が潰れても安心安全ということで売れに売れていたようです、今回公的資金を注入されるまで追い詰められたAIGから。
 なもんだからAIGが一挙にピンチに陥り、とてもこのCDS債の保証が出来ない状態になり、名目上は元本保証といっておきながら、実質不良債権となるといわれている債権です。これが今どこにどれだけあるのかわからない状態で、恐らく今年末から来年初頭に至る間にぼつぼつ損失が明らかになっていくと思います。

 なにもこのCDS債に限らず、サブプライムローンの損失も未だ全体像が把握されておらず、ニュースではアメリカばかり取り上げられていますが、私の見ているところアジアの金融機関も相当辛い状態で、一つ潰れたらドミノ倒しになっていくんじゃないかと思います。なのでちょっと長めの予想をここで明かすと、正直この程度の根拠では明らかに物足りず過分に私の直感も含まれていますが、恐らくもう一発急激に株価が下がる事態が起こるのかと思います。それが底値になるかどうかまではわかりませんが、少なくとも今後株価がしばらくは安定的に維持、もしくは緩やかに上昇するということはありえないと思います。

 我ながら直感に頼るというのも恥ずかしい話ですが、佐藤優氏も情報屋として最後に物を言うのは玄人的な直感だと言っているので、私も見習うわけじゃないですが、何も言わずに黙っているよりかはいいと思うので披露することにしました。

2008年10月13日月曜日

今年のプロ野球について

 昨日セリーグの最終日程が終わり、まだプレーオフが残っていますがひとまず今シーズンのプロ野球は終わりました。結論から言うと、今年は非常に面白い一年だったと思います。

 というのもまず、セリーグにもプレーオフの導入によって中日と広島の三位争いが非常にもつれ、シーズン終盤まで目が離せませんでした。パリーグも同様で、これまで下位の順位でさまよっていたオリックスが終盤で恐ろしい追い上げを見せて二位に浮上したり、一時はソフトバンク、日ハム、ロッテで争った三位の順位も非常に楽しませてもらいました。

 そして、これは私としては多少不本意ですが、まさかまさかの13ゲーム差をひっくり返しての巨人のシーズン優勝。まぁ明らかに阪神の自滅ですが、星野監督は新井を故障させて李スンヨプを復活させるなど、オリンピックで余計なことしかしなかったなぁ。

 こうしたチームの順位だけでも楽しめたのですが、それ以上に面白かったのは個人成績です。まず五位のチームでありながら楽天の岩隈投手が最多勝を含めて投手三冠王。実際の投球を見ても直球も変化球も非常によく、これまでのシーズンが嘘のようなすばらしいピッチングだった一年でした。その岩隈投手に防御率でわずかに及ばなかったダルビッシュ投手ですが、このまえのオリックスとのプレーオフの試合ではやばいぐらい良いピッチングでした。ほんと、この人化け物だな。

 ただこうしたパリーグの個人成績の一方、右打者でありながら首位打者を獲得した横浜の内川選手の活躍にも舌を巻きました。これまで全然無名の選手でありながらの突然の成長に、同じく横浜で昨日の一本でラミレスを出し抜いたホームラン王、村田選手という強力な打線を擁しておきながら、ありえないくらいに負け越した横浜の今シーズンの成績には閉口します。なんせ五月に大相撲で琴欧州が13連勝した頃、ようやく横浜は13勝目を挙げた体たらくでした。
 一部でニュースにもなっていますが、今年の成績の責任を取って横浜のコーチは何人か辞職するらしいですが、今年の成績は間違いなく監督の大矢氏にあるでしょう。一番重要な人間をやめさせないというのは、別に横浜ファンではないですがちょっと……ねぇ。

 同じくセリーグタイトルではこっちも下位の順位ながら孤軍奮闘して、昨日に広島のルイスを出し抜いた最優秀防御率投手、石川投手のいるヤクルトは、昨日は見ているだけで涙が出そうな最終試合でした。
 今でこそ阪神、広島贔屓の私ですが、小学生の頃はヤクルトファンでよく神宮にも見に行っていました。どうでもいいけど、当時の神宮のトイレはすごい汚かったなぁ。楽天の仙台の球場なんかは昨日の朝日新聞の中での楽天球団社長のインタビューによると、客を呼び込むためにトイレはすごいキレイにしてあるらしいですが、今の神宮はどうなってるんだろう。あと楽天球団は今年も黒字だそうです。

 それでヤクルトの昨日の試合の話ですが、かつてのヤクルト黄金期を支えた真中選手がとうとう引退、継いでという訳ではありませんが度会、河端、小野選手も引退で、小野選手に至っては最終打席にて決勝のホームランを放ち、非常に感動的な引退試合でした。
 去年に古田選手がいなくなり、これで事実上、90年代野村ヤクルト黄金期の選手はほとんどといっていいほどいなくなってしまいました。この時代の選手としてはブンブン丸の愛称だった池山選手が一番好きで、この人がいなくなった時点で私のヤクルトファン時代は終焉を告げたのですが、今回の真中選手の引退はその時くらいにショックを受けています。古田選手はそんなに好きじゃなかったけど。

北野たけし氏のドラマ出演について

たけしTBSドラマで東条英機首相役(YAHOOニュース)

 リンクに貼った記事によると、今度北野たけし氏が東条英機役でドラマに出演するそうです。それにしても、「たけし」という言葉の変換ってやけに多いな。あと「ひできやく」で変換したら「英機訳」ってのが一番上に出てきて、あと同じような変換が続いていきます。この「英機訳」ってなんだ?

 実はこの三日間は非常に体調悪くてほぼ全日布団に入ってフロントミッションをやっていたせいか、微妙に文章も妙な感じになっています。まぁブログなんだから本来ならこういう形でいいんですけど、本当に今日も調子悪いな。

 さて北野氏のこのドラマ出演のニュースを見て最初に私が思ったのは、そんだけ「オフィス北野」は金に困っているのか、でした。というのもこのところテレビをつけていると北野氏自らが出演するテレビCMが急増しており、以前にベネチア映画祭の舞台挨拶にて、「山本モナのおかげで火の車だよ」と言っていましたが、このところの北野氏の出演量の多さを見ているとあながち冗談にも思えなくなってきました。

 もっとも北野氏ほど好感度の高い芸能人であれば、「出る」といえばすぐにオファーは殺到するので、指し当たって事務所がこれからやばくなるということはないでしょう。ただ業界関係者たちの話によると、やはり報道番組でレギュラー出演していた山本モナが例の巨人の二岡(広島の人に聞くとすぐに、「あいつは非県民だ」と言われます)との騒動で降板を余儀なくされた件で、相当な額の違約金をオフィス北野は支出することとなったと言われており、もしこれが本当だとすると、大将自らでなくてはならないほどの損失だったということになります。まぁほんとのところは、映画の撮影資金がそろそろ減ってきたというのが真実でしょう。

 ここで話は北野氏からその北野氏の演じる東条英機に変わりますが、歴史上、日本で「カミソリ」と呼ばれた人物は二人おり、坂本龍馬の組織した海援隊の元隊員で外務大臣として不平等条約改正を行った陸奥宗光と、この東条英機です。
 カミソリ、と言うと鋭く切れるから二人とも相当に頭が賢かったと、周りで誰かが話題に挙げる度にそういう風に聞こえますが、確かに陸奥宗光は非常に頭の切れがよかったそうですが、その一方で別の意味でもキレやすい人物だったそうです。なんでも、坂本龍馬が暗殺された後に新撰組の隊員が下手人だと誤解して襲撃をかけたり、そのほかちょっとのことですぐ人と殴りあったりしたらしくて、そのためにカミソリという異名がついたそうです。

 それで東条英機ですが、まぁ普通の人と比べれば賢い人だったとは思います。ただ私が見ている限り、どうも世の中の人は東条の知力について過大評価しているような気がします。
 これはうちの親父の話ですが、東条は「カミソリ東条」と呼ばれるくらい賢くて陸大でも首席で卒業した……と信じ込んでいたのですが、これは真っ赤な嘘です。東条と陸大同期の中で首席で卒業したのはかつて私も「猛将列伝~聖将、今村均~」の記事の中で取り上げ、私個人非常に尊敬してやまない今村均氏です。また東条は陸大の受験を一発で受からずに三回目にてようやく合格した人物で、試験の成績的に見るならば決して「切れ者」ではないということがわかります。

 では何故カミソリの異名がついたのかですが、こっからは私の想像になるのですが、何でもかんでもテキスト通りにやっていたらではないかと考えています。
 何でも、軍隊の閲兵訓練にて東条は一から十までかつての行進、動作方法を徹底して行っていたそうです。このようになんでもテキスト通りに強制し、また自身もテキスト通りの発言しかせず、そんでもってテキストの内容をなんでもメモするメモ魔だったことから、切れ者という意味ではなく「こまめな奴」という意味でカミソリだったんじゃないかと思います。

 それに対して満州事変の張本人である石原莞爾はというと、先ほどの閲兵訓練において自部隊に対し、「いつも通りやれ」の一言で片付けたそうです。こんな風に正反対なのだから、この二人の関係は非常に悪かったそうです。
 ただ石原、東条の二人についた元部下という方の証言によると、その方が陸大を受験すると話したら石原は勉強する時間もないほどその方へ仕事を押し付けるようにして、東条は逆にいろいろなところで勉強時間など便宜を図ってくれたそうで、上司としては東条の方が暖かかったと述べています。この件は石原莞爾に言わせると、陸大に行って幹部となるならこれくらいの仕事量をこなせなくてはいけないという意味での仕置きだったそうですが、いろいろな人の証言だと、東条は身近な人間に対しては非常に優しかった一方で、疎遠な人間には扱いが厳しかったというのは一致しています。

 そんなもんだから東条と距離の短かった人は彼に対して温情的な弁護を行っており、その甲斐あってか私の見ている限りだとこのところは東条に対して、「東京裁判の被害者」というような認識が増えている気がします。
 しかしここで、そういったものをすべてひっくり返すある証言を紹介します。これは今年八月十二日に日経新聞がスクープした国立公文書館にあった資料で、昭和二十年八月十日から八月十四日までの東条の手記に書かれている内容なのですが、

「もろくも敵の脅威に脅え簡単に手を挙ぐるに至るがごとき国政指導者および国民の無気魂なりとは夢想だもせざりしところ、これに基礎を置きて戦争指導に当たりたる不明は開戦当時の責任者として深くその責を感ずる」

 私はこの東条の手記をちょっとまえの文芸春秋にて見つけ、今月号にもまた紹介されていたのでこうして記事にしているのですが、昭和史家の保坂正康氏の解説によると、終戦の間際にもなって、敗戦となったのは国民がしっかりしなかったからだ、こんな国民を率いて指導していた自分はたまったものじゃなかったなどと、自分の責任を国民に擦り付けている無責任きわまりない価値観だと述べています。

 私自身は東条英機に対して、やはり良い感情を持つことが出来ません。東京裁判は確かに間違った裁判であったということは明らかですが、先ほどの保坂氏も言う通り、東京裁判がなくとも当時の日本の法体系下では東条はまず間違いなく処罰されるべき法律違反を悉く犯しており、出来ることならこの東条への同情論だけはあまり盛り上がってもらいたくないものです。

2008年10月12日日曜日

毎日新聞、猥褻ネット記事問題の自社検証について

毎日新聞、猥褻ネット記事問題の自社検証のページ

 忘れた頃に後日談を掘り返すというのが、私のブログの一つの趣旨にもなっております。掘り返される側にはたまったものじゃないでしょうが、問題発生後に期間を置いて再検証を行うことこそが問題解決において非常に重要だと考えているため、人に嫌がられようがどんどんと取り上げていくつもりです。
 そんなわけで、今回取り上げるのは以前に私も「毎日新聞の今後」の記事の中で取り上げたことがある、毎日新聞の英文サイトコラム「WaiWai」の猥褻記事問題です。それにしても、前回の記事は我ながら硬派な記事を書いてますね。

 こうしてみると問題発覚から実に三ヶ月も過ぎております。光陰矢のごとしとは言いますが、あの頃時事問題として取り上げた記事を再検証にて再び使うことになろうとは三ヶ月前には思いもよりませんでした。
 今回、こうして取り上げる気になったのは一番最初にリンクに貼った様に、毎日新聞社のホームページ「毎日jp」にてこの問題の検証記事が一通り出揃ったのが理由です。毎日は問題発覚当初に自社内調査を進めると公表していましたが、それがここにきてひとまず完成したと見て、改めて毎日がこの問題に対してどれだけ反省をしているのか、また再発防止策を用意できたのかということが検証する舞台が整ったと受け止めて、前からやろうと温めていたネタです。

 それでは早速、この毎日の自社検証について私が気になった点を上げていくことにします。
 まず第一に、なんというかこの一連の記事の文章がとてつもなく稚拙です。文章の終わりはほぼすべて「~でした」で終わるという、初心者が陥りやすい「た止め」です。さらに記事ごとに露骨に表現方法が違っているから恐らく複数の人が書いているのだと思いますけど、執筆記者名も書いていないし、毎日新聞社名義で記事出していますが本当にチェックとかしているのか、文体の一致を行っているのか一ブロガーの立場からすると非常に疑問です。

 特に一番へんてこりんな記事は「役員・記者ら処分 英文サイトに不適切コラム」の中の文章で、まぁ内容が事実報告というのはよくわかるのですが、それにしても文章が一連の記事の中でこれだけ「敬体」ではなく「常体」で、ちょっと気にしすぎかもしれませんがなんとなく上から目線でえらそうな感じがします。何を以ってこの記事だけ常体で行こうとしたのか、また文体の一致くらい編集部で行わなかったのか、素人の記事なら何も言いませんが一応プロの記事なので厳しくここで追求しておきます。 

 第二に、反省点として毎日新聞自らが上げている、「女性の視点の欠如」ですが、私個人の意見だとこんなのを反省点として挙げてる時点で正気の沙汰じゃないと思います。毎日はこの反省点について、女性に対して配慮の欠ける猥褻な記事を載せていた事から、二度とそういうことのないように女性の目線からチェックするため新たな編集部にも女性を入れたと言っていますが、別に女性の視点でなくとも、男の私から見ても異常な記事ばっかりだったので、なにもわざわざここで女性を持ち上げて言うべきことじゃないと思います。
 敢えてこの反省点を私なりに言うなら、
「常識的な視点の欠如があったため、新たな編集部には常識的な目線からチェックするために常識人を入れた」
 と、言いますね。皮肉っぽい言い方ですが別に間違ったことを言っているわけでなく、実際に当時のWaiWaiの編集部には常識人がいなかったと私は受け取っていますよ。

 そして第三に、一番重要な編集部のチェックの不備です。
 この点については「英文サイト問題検証(2) 読者受けを意識 過激に」の中で言い訳が述べられていますが、つまるところ「編集長が忙しくてチェックできなかった」というのが理由として挙げられていますが、プロの編集者がこんな理由を挙げること自体異常です。いくら英文だからといっても、記事内容のトピックスだけでも日本語でチェックするだけで問題がわかるほどの猥褻記事だというのに、それすらももチェックしなかったというのは職務放棄と言われてもしょうがないでしょう。それにもしこの「忙しい」を理由に挙げるのなら、一応は検証記事なので当時のタイムスケジュールくらいは提出するのが普通でしょう。それでもし本当に激務に激務を重ねていたのであればまぁ納得しないまでも同情はしてあげられます。その場合、編集チェックに必要な人員を割かなかった人事の責任になるのですが。

 でもって第四。これは一番批判の多い、外部からの問題の指摘に何故対応しなかったのかという点です。
 このことについては「英文サイト問題検証(3) 外部の指摘 生かせず」の中で書かれていますが、この中で外部から問題の内容に対して批判するメールが二通来ていたと書かれていますが、二通って、発覚のかなり以前より問題になっていたことを考えると非常に少ない量に思えます。しかもそのうちの一通は「米国在住の大学勤務の日本女性」と、わけのわからない肩書きを取り付けて無駄に権威付けを行おうとしていますし、本気で反省しているのかとちょっと疑いたくなります。
 私が見ている限り、恐らく批判するメールは実際にはこれよりずっと多いだろうし、また問題性を指摘するネットの情報もかなり溢れていたことから、まず間違いなく編集部はこういった外部の声を意識的に黙殺していたと予想します。根拠は外部から来た批判メール数を二通としている点と、そのうちの一通を権威ある人間からとしている点です。何故黙殺したのかが書かれていないので、非常に私は不満です。

 現在もこの「毎日jp」は、確認したところ二社ほど他社からの広告が入っていましたが、それでも広告欄が大きく空けられたままという異様な状態が続いています。
 こうして私が気になる点が四つも挙げられること自体、毎日新聞は本当に反省しているのか非常に疑わしく思えます。猥褻記事を書いていた外国人記者も懲戒停職三ヶ月という、私の目からしたら何故解雇ではないのかというくらい甘い処分ですし、事の重大さがまだわかっていないんじゃないかと思います。

 これまではまだ同情する気持ちもありましたが、こうして検証記事を読み返すにつれ、この際だから潰れてしまえとまで思うようになりました。私の言いたいことは以上です。

日本の二重国籍禁止制度について

ノーベル賞余波 二重国籍禁止を撤廃 自民法務部会 国籍法改正検討(YAHOOニュース)

 リンクに貼った記事は、この度ノーベル賞を受賞した南部陽一郎氏が米国籍を取得していたために、原則二重国籍を禁止している日本としては手続き次第では南部氏が日本国籍からはずれる可能性があったということから、これからそういった事態や優秀な人間の海外流出を防ぐために二重国籍を認めようかということを国が審議し始めたという記事です。

 実はタイムリーに朝日新聞が先週の初めごろに、この二重国籍禁止の現状について記事を書いていました。その記事によると、他の先進国では当たり前となっている二重国籍の許可が未だに日本だけ禁止していると、優秀な人材の流出を招くだけでなく、グローバル企業に勤める社員の生活などにもいろいろ弊害が起こり、企業が日本を敬遠するようになって日本にとっても国益を損なうのではと書かれていましたが、タイムリーにもその同じ週に今回のような米国籍取得者のノーベル賞受賞があったわけです。朝日も運がいい。

 私としても基本的に朝日の主張と同様で、こんだけグローバル化した中で二重国籍を禁止しているというのは馬鹿げているとしか思えません。第一それを言ったら日本の戸籍制度自体も非常にややこしいだけで実用に乏しく、この際だから根本から改めるべきだと思います。

 まず国籍についてですが、日本はドイツと同じく血統主義を採用しており、両親、特に父親が日本人であればほぼ例外なく日本国籍が取得できます。しかしアメリカなどでは出生地主義を採用しており、両親がどこの国籍であれアメリカで生まれた方は米国籍が与えられます。そのため、恐らく一部にだけでしょうが、2000年ごろにちょっとだけ流行ったのが「ハワイ出産」でした。
 ハワイはいうまでもなく米国領土で、そこで出産すれば日本人であれ米国籍を取得できます。このハワイ出産を取り上げた報道番組で出産を行った両親のインタビューでは、将来子供の可能性を広げるために行ったと言っていましたが、米国では臨時徴兵制度などがあるから場合によって日本人なのに戦地へかり出される可能性もあるのに、そこら辺は考慮しているのか疑問でした。

 なおこの場合、ハワイで生まれた子供は日本では22歳まで二重国籍が認められます。しかし22歳までにどちらかの国籍を選択して一本に絞らなければなりません。これは約一ヶ月前にみた記事ですが、このケースに該当する方がたまたま国籍の選択を知ってか知らずか申請しておらず、法務省が一方的に日本国籍を剥奪したという事件がありました。こういう余計な仕事をするときだけは公務員って手際がいいんだから。

 もしこの二重国籍を認めるというのならば、まぁ子供の場合は専門家の議論に任せるとして、少なくとも仕事や研究などで海外に住む期間が長い成人の場合はとっとと認めるべきだというのが私の意見です。それでも心配なら犯罪歴などを審理するという条件付にすればいいんだし。

 更に言うと、私は日本の戸籍制度も早く改正するべきだと思います。現在進行で未だ問題となっている、離婚後90日以内に生まれた子供は以前の夫の子供と規定したために起こった「戸籍のない子供たち」はもとより、私のように現住所と戸籍地が遠く離れている人間はちょっとの手続きでも、以前ほどではないにしろいろいろと面倒なことが多いです。あんまりわかってないくせに適当なことを言うのもなんですが、いっそ住民票と戸籍をセットにして扱うほうが手続きから何から何まで便利になると思うのですが。年金じゃないですけど、保険制度などとも一元化してしまって。

 なんというか、こういった日本の制度というのは改正が昔から全然行われず、いつまでも旧態依然となっているのが不思議でしょうがありません。先ほどの「戸籍のない子供たち」も、父親が誰かなんて今じゃDNA鑑定でスパッと出るのに、未だ離婚後90日というあいまいな規定を持ち続けるというのは愚の骨頂でしょう。制度は守るべきものではなく、実体に合ったものを作るべきです。リンクに貼った記事でも書かれていますが、現在の制度は正直者が馬鹿を見る制度です。早急な改正を願います。