2008年10月12日日曜日

日本の二重国籍禁止制度について

ノーベル賞余波 二重国籍禁止を撤廃 自民法務部会 国籍法改正検討(YAHOOニュース)

 リンクに貼った記事は、この度ノーベル賞を受賞した南部陽一郎氏が米国籍を取得していたために、原則二重国籍を禁止している日本としては手続き次第では南部氏が日本国籍からはずれる可能性があったということから、これからそういった事態や優秀な人間の海外流出を防ぐために二重国籍を認めようかということを国が審議し始めたという記事です。

 実はタイムリーに朝日新聞が先週の初めごろに、この二重国籍禁止の現状について記事を書いていました。その記事によると、他の先進国では当たり前となっている二重国籍の許可が未だに日本だけ禁止していると、優秀な人材の流出を招くだけでなく、グローバル企業に勤める社員の生活などにもいろいろ弊害が起こり、企業が日本を敬遠するようになって日本にとっても国益を損なうのではと書かれていましたが、タイムリーにもその同じ週に今回のような米国籍取得者のノーベル賞受賞があったわけです。朝日も運がいい。

 私としても基本的に朝日の主張と同様で、こんだけグローバル化した中で二重国籍を禁止しているというのは馬鹿げているとしか思えません。第一それを言ったら日本の戸籍制度自体も非常にややこしいだけで実用に乏しく、この際だから根本から改めるべきだと思います。

 まず国籍についてですが、日本はドイツと同じく血統主義を採用しており、両親、特に父親が日本人であればほぼ例外なく日本国籍が取得できます。しかしアメリカなどでは出生地主義を採用しており、両親がどこの国籍であれアメリカで生まれた方は米国籍が与えられます。そのため、恐らく一部にだけでしょうが、2000年ごろにちょっとだけ流行ったのが「ハワイ出産」でした。
 ハワイはいうまでもなく米国領土で、そこで出産すれば日本人であれ米国籍を取得できます。このハワイ出産を取り上げた報道番組で出産を行った両親のインタビューでは、将来子供の可能性を広げるために行ったと言っていましたが、米国では臨時徴兵制度などがあるから場合によって日本人なのに戦地へかり出される可能性もあるのに、そこら辺は考慮しているのか疑問でした。

 なおこの場合、ハワイで生まれた子供は日本では22歳まで二重国籍が認められます。しかし22歳までにどちらかの国籍を選択して一本に絞らなければなりません。これは約一ヶ月前にみた記事ですが、このケースに該当する方がたまたま国籍の選択を知ってか知らずか申請しておらず、法務省が一方的に日本国籍を剥奪したという事件がありました。こういう余計な仕事をするときだけは公務員って手際がいいんだから。

 もしこの二重国籍を認めるというのならば、まぁ子供の場合は専門家の議論に任せるとして、少なくとも仕事や研究などで海外に住む期間が長い成人の場合はとっとと認めるべきだというのが私の意見です。それでも心配なら犯罪歴などを審理するという条件付にすればいいんだし。

 更に言うと、私は日本の戸籍制度も早く改正するべきだと思います。現在進行で未だ問題となっている、離婚後90日以内に生まれた子供は以前の夫の子供と規定したために起こった「戸籍のない子供たち」はもとより、私のように現住所と戸籍地が遠く離れている人間はちょっとの手続きでも、以前ほどではないにしろいろいろと面倒なことが多いです。あんまりわかってないくせに適当なことを言うのもなんですが、いっそ住民票と戸籍をセットにして扱うほうが手続きから何から何まで便利になると思うのですが。年金じゃないですけど、保険制度などとも一元化してしまって。

 なんというか、こういった日本の制度というのは改正が昔から全然行われず、いつまでも旧態依然となっているのが不思議でしょうがありません。先ほどの「戸籍のない子供たち」も、父親が誰かなんて今じゃDNA鑑定でスパッと出るのに、未だ離婚後90日というあいまいな規定を持ち続けるというのは愚の骨頂でしょう。制度は守るべきものではなく、実体に合ったものを作るべきです。リンクに貼った記事でも書かれていますが、現在の制度は正直者が馬鹿を見る制度です。早急な改正を願います。

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