すでにあちこちで報道されていますが、先日に毎日新聞の英語版サイト「WaiWai」がようやく閉鎖されました。ようやくとは書きましたが、私自身もこの毎日の英語版サイトについては今回の報道でで初めて知りました。その報道によると、この英語版サイトでは声に出すのすら恥ずかしい卑猥な内容や、何の実証性のない週刊誌から抜粋しただけの異常な記事が発信され続けていたというようで、正直このニュースを知った時に私は目を疑いました。
しかもなお悪いことに、この英語版サイトについては以前より批判があったようです。しかし毎日新聞社側はその批判を真面目に受けず、約三年間以上にも渡ってこのサイトの更新を続けていたというのです。結果的には今回大きく他のメディアで取り上げられて閉鎖したものの、他紙、確か朝日か読売かですが、「海外の読者に対し、失った日本の信頼を取り戻すのは難しい」と言う通り、誤った情報を世界に発信し続けたという罪は非常に重いことに間違いありません。
そして現在に至るのですが、この事件の余波は案の定大きく、毎日新聞の日本版ウェブサイトである「毎日jp」では今も確認しましたが、現在ページのどこにも自社及び関連会社以外の広告が全くないという異常事態が発生しています。普通、こういった新聞社のサイトでは経済面などに企業の広告が貼り付けられるのが普通なのですが、ここにすら何もないというのですから事態は予想以上に深刻です。他紙の報道によると、やはり事件の影響を考え大企業などは企業イメージを悪くするとの懸念から一斉に広告を引き上げたためとのことらしいですが、本紙はまだ確認していませんが、恐らく紙面上も大企業の広告は現在ほとんどないでしょう。
すでに以前に連載して書いていた新聞メディアの記事でも触れていますが、毎日はただですら北海道での夕刊配達を中止するほどに経営が追い込まれていたにもかかわらず、今回このような事態となって広告収入も先細るとなると、ますます追い詰められるのは明白でしょう。私の見立てでは、もしこのままの状態が続くとなると今年か来年中には毎日新聞社は潰れるのではないかと思います。現にそういった話、買収案なども私の耳に入ってきています。
もし毎日新聞社の経営が破綻するとどうなるかですが、やはり一番に考えられるのは他社による買収です。しかし毎日新聞社自体が不良債権となっている現在、恐らく他の新聞社は動かないのではないかというのが知り合いの業界関係者の見方です。それよりも系列テレビ局であるTBSが資本を注入し、財務状況を救うのではないかと言っていましたが、私も現状ではこの線が最も可能性が高いと思います。
そしてこれは恐らくありえないですが、ここでもしインターネット会社が毎日新聞、この際取材部門だけでも買収するとなれば、私の予想するメディア業界の大変動の一歩が踏まれることとなると思います。まぁ、起こったら面白いけど、さすがにこれは起こんないだろうな。孫正義氏とかやんないかな。
それにしてもこの毎日の凋落は私自身にとって非常に残念な事態です。というのも、新聞社の記者で比べるなら私は毎日新聞が最も優れていると考えていたからです。かつてはゴッドハンドと呼ばれた遺跡発掘者の捏造事件を暴くなど、毎年のスクープでは質、量ともに他紙を圧倒し、その記者の取材力ではかねてより定評があり、私自身も高く評価していました。
今回のこの事件はかねてより批判を受けていたにもかかわらず、何のチェックも行わなかった経営側の明らかな不作為によるもので、そうした無能な経営側のせいでで優秀な毎日の記者があおりを食らうというのを残念に思います。英語版サイトを閉鎖したにもかかわらず鳴り止まない批判に対し、ようやく毎日新聞社は今回の騒動の顛末を公表すると発表しましたが、はっきり言って遅きに失したでしょう。また記事を編集し続けた記者の処分も、どうも見ていて緩いのではないかと私は思います。
一部の評論にもありますが、意外や意外に、この事件は日本メディア界を大きく揺るがす一発目になりかねない可能性を含んでいます。今後とも、この問題は続報があれば紹介していくつもりです。
2 件のコメント:
英語版サイトのWaiWaiひどいですね。僕も知りませんでしたが、こんな記事が3年間も続いていたなんて毎日新聞にとって最悪ですね。新聞のことは、よくわからないけど花園さんの記事を見ていると毎日新聞はいい新聞社らしいのでこれ以上メディアの質をさげないためにも、なんとか生き残ってほしいものです。
兄が「K君みたいになるかも。」といっていました。僕にはどういうことかよくわからないけど、仕事が大変そうです。花園さんも無理しないように気をつけてくださいね。
私も、毎日新聞だけには潰れてほしくないと心から思います。関連会社である大阪の民法放送局である毎日放送も、あの大阪市や奈良市の市職員問題を暴くなど、硬派な報道を行い続けており、これがなくなってしまうのは日本社会の大きな損失です。
サカタさんの兄さんも仕事が忙しくなってきたようですね。件の「K君」はこの頃音沙汰がありません、生きていてさえいれば……。
私は今のところそれほど仕事に追われることはありません。非常に恵まれていると思う一方、必死で働いている同年代の方に対して申し訳なく感じることもあります。その分、このブログの方に力を入れて、社会ニュースの啓蒙活動にささげようと考えています。
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