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2008年10月14日火曜日

今日の株価の急反発について

 なんか最近こんな記事ばっか書いてて、そろそろやめようと思っているので今日はやや長期的な予想を書こうと思います。

 まず、本日の世界株式市場は先週の全面安とは対照的に世界各地で過去最高の全面高が起こりました。この結果については、先週末に行われたG7、先進国七カ国財務大臣会議において各国揃って公的資金の注入と積極財政を取るということが約束されたからだ……と、どこの評論でも言っており、今そこでやっているNHKの9時のニュースでも同じことが言われていると思います。

 私の意見はというと、まぁG7会議の決議がきっかけとなったのは間違いないでしょうが、それ以上に先週の下がり幅が異常だったというのが最大の理由だと思います。週末なんかにネットの意見やテレビの評論解説などを見ていると、今の株安の状態は逆の目から見ると配当金を目当てに長期に株を保有したい人にとっては今が買い時だという意見がいくらか見え、なんだかんだいって底が見えたと判断したトレーダーが結構いたのではないかと思います。なので今回急反発したからといって、これで世界経済が落ち着くという意味ではないと思います。今回の急反発も、あくまで一時の跳ね返りに過ぎないというのが私の意見です。

 この私の意見の根拠として、株価は戻ったものの今回株価が急激に下がるきっかけとなった大型金融機関の破綻と、その金融機関が持っていた不良債権の損失が未だはっきりしないからです。恐らく再来週辺りから「CDS」、「クレジット・デフォルト・スワップ」という言葉が急激に流行すると思いますが、これは元本を一定額まで保証する社債のことで、企業が潰れても安心安全ということで売れに売れていたようです、今回公的資金を注入されるまで追い詰められたAIGから。
 なもんだからAIGが一挙にピンチに陥り、とてもこのCDS債の保証が出来ない状態になり、名目上は元本保証といっておきながら、実質不良債権となるといわれている債権です。これが今どこにどれだけあるのかわからない状態で、恐らく今年末から来年初頭に至る間にぼつぼつ損失が明らかになっていくと思います。

 なにもこのCDS債に限らず、サブプライムローンの損失も未だ全体像が把握されておらず、ニュースではアメリカばかり取り上げられていますが、私の見ているところアジアの金融機関も相当辛い状態で、一つ潰れたらドミノ倒しになっていくんじゃないかと思います。なのでちょっと長めの予想をここで明かすと、正直この程度の根拠では明らかに物足りず過分に私の直感も含まれていますが、恐らくもう一発急激に株価が下がる事態が起こるのかと思います。それが底値になるかどうかまではわかりませんが、少なくとも今後株価がしばらくは安定的に維持、もしくは緩やかに上昇するということはありえないと思います。

 我ながら直感に頼るというのも恥ずかしい話ですが、佐藤優氏も情報屋として最後に物を言うのは玄人的な直感だと言っているので、私も見習うわけじゃないですが、何も言わずに黙っているよりかはいいと思うので披露することにしました。

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