前回の記事では現在進行形のフィリピン人看護師の問題を取り上げましたが、その際に引用させていただいたサイトの(「看護・安全・守る」)記事にてなかなか興味深い内容が取り上げられていたので、管理人様より許可をいただけたので今日はこの点について私の考えを紹介します。
その気になる内容というのは「外国人看護師問題」の記事内の「3.3賃金について」のところにて触れられている箇所で、簡単に概要を説明するとフィリピン人看護師の受け入れ要件の中には日本で支払われる賃金は日本人と同等の額と規定されているのですが、この要件が後々ネックになってくるのではないかという指摘です。
一体この賃金についての用件が何が問題なのかというと、日本とフィリピンでは物価が違うために日本では低い賃金とされる金額でも本国フィリピンでは高額なものと映り、フィリピン人看護師らがわざわざ日本に仕事を求めてきてくれるのもこの賃金の差が大きく影響しているのは予想に難くありません。しかし今の日本国内の派遣労働と似ていますが、もし一般の日本人看護師の人件費より低い賃金でフィリピン人看護師が雇えるのであればどの病院も日本人を雇わなくなり、下手をすれば日本人看護師はみんな職を失うことになりかねません。
こうした懸念や全国各地で不足している看護師の人数を増やすために上記の「賃金は日本人と同等」という要件がつけられたのでしょうが、引用させていただいた記事でこの要件は下手をすれば、
フィリピン人の賃金を低く設定する→フィリピン人の低く設定された賃金に日本人も合わせられる
という風に働かないかと、実にうまい指摘をしております。はっきり言ってしまえば、派遣労働でもそうだったのだから私もこうなると思います。
私の従兄弟(♂)も看護師をしていますが、今の日本の医療は制度が崩壊している中を現場の医師や看護師の熱意や努力によって必死に支えられているとよく聞きます。ただでさえ薄給激務といわれる看護師という職がもしフィリピン人看護師の流入によって賃金が更に低下してしまえば今後ますます看護師を目指す日本人は減少し、最悪のシナリオだと食糧のみならず医療や介護も外国に依存しなければならなくなる可能性すらあります。
私はよく「水は低きに流れる」という言葉を日常でも使うのですが、このように移民の受け入れによって賃金低下が予想されるのはすべての業界に当てはまります。経営者としては優秀な人材を高い賃金で雇うよりも質は低くとも安い賃金で雇える人材を欲しがるに決まっており、日本と物価に差のある国から来る移民を受け入れた場合は日本人を含む日本人全体の賃金は基本的には低下していくことになるでしょう。
しかし今の時期だったら説得力もてますが、この様な移民の受け入れを行った場合はまさに亡国の道です。賃金が下がるとともに国内の消費力が低下することでデフレが加速し、また低賃金の移民によって職を奪われた日本人は職業訓練が進まず、国内の技術力や生産性も合わせて低下していくでしょう。
そのためフィリピン人看護師の受け入れ要件としてあった日本人と同等の賃金保障というのは非常に重要な条件で、これがしっかりと守られなければ移民政策はただ国内の産業を空洞化させるための手段に成り下がることになります。
ですので極論を言ってしまえば、財界が主張しているようなすでに行われている日系人移民などの低賃金の移民受け入れというのは日本国内だけを市場としないグローバル企業の利益には適っても、国家の利益には適わないという風に考えられます。みんな自分だけが大切なのですから財界がこの様な主張するのも勝手でしょうが、財界人でない自分とするとやはりこのような主張をする人間らとは相容れられません。
だからといって私は移民政策を否定するつもりはなく、むしろこの様な障害をどのようにして取り除いて受け入れていくかを今後考えるべきだとこの連載を通して主張したいわけであります。
言ってしまえば移民を低賃金労働者の確保と捉えるのではなく、労働力の不足している産業の補充者として捉えねばならず、賃金は決して日本人へのものと差をつけてはならないというわけです。賃金が日本人と一緒では移民を行う意味がないじゃないかと言われるかも知れませんが、国家が移民を行うのは企業の利益率を高めることではなく労働力を補充するという目的であって、その目的にあった手段をしっかりと実行しなくてはなりません。
と、ここで私は企業と国家では移民に対して目的が異なってくると書きましたが、そもそも一体何故移民を行おうというのか、その目的を明確に持っておくことは言うまでもなく大切なことです。そういうわけで次回は何故今の日本にとって移民が必要なのかということを解説します。
ここは日々のニュースや事件に対して、解説なり私の意見を紹介するブログです。主に扱うのは政治ニュースや社会問題などで、私の意見に対して思うことがあれば、コメント欄にそれを残していただければ幸いです。
2010年2月24日水曜日
2010年2月23日火曜日
移民議論の道標~その七、フィリピン人看護師
これまで移民を巡る各問題について日本の現況の説明ばかりしてきましたが、そろそろ私の個人的な意見とかが盛り込まれる内容に移って来ました。そうは言いながらもまず始めに行うのは、去年より本格的に受け入れが始まったフィリピン人看護師についての紹介です。
このフィリピン人看護師の受け入れというのは、ニュースでも報道されている日本の各病院にて起こっている医師、看護師の不足問題を解決するため、フィリピンとのEPA(経済連携協定)の一環として看護師資格を保有しているフィリピン人女性の日本での就労支援、受け入れのことを指しております。この受け入れに当たってフィリピン人看護師に与えられた条件として主なものだと、下記のものが上げられております。
1、日本の国家資格取得
フィリピンの看護師資格保有者であって3年間の実務経験を保有していること。日本での看護師国家資格の取得前に国内の病院での就労・研修を行う。
2、日本語研修の実施
入国後六ヶ月の日本語研修を受けること。
3、日本人と同等以上の報酬
4、看護師の受け入れ枠は当初二年間で400人を上限
資格取得後の在留期間の上限は三年だが、更新回数の制限無し
上記条件を簡単にまとめると、まず本国フィリピンで看護師としての資格と実務経験を持っている上で、来日後は日本の病院で研修を受けつつ最終的には日本での看護師資格試験の合格が義務付けられているということです。
このフィリピン人看護師の受け入れは受け取り方によって定義は変わってきますが、私はこれも一種の移民として捉えているのでこの連載で取り上げることにしました。まずこの政策について私の評価を説明すると、確かに看護師の不足はすぐにでも解決せねばならない問題でその目的や方向性には理解できるものの、残念ながら現時点では早計に行いすぎて失敗に至るのではないかと見ております。
何故この様な評価をしたのかというと、このフィリピン人看護師を受け入れた各病院からの報告が徐々に報道されるようになってきておりますが、それらの報道で私がよく耳にするのは彼女らの日本語教育が思っていた以上に進まないという報告です。現在来日してきたフィリピン人看護師は日本の各受け入れ先病院で研修を受けつつ日本語を学んでいるのですが、よくドラマかなんかでは働きながら日本語は自然に覚えるように映しますが、そんな簡単に習得できたらどんだけいいものかと私は思います。やはり言語の習得というのは相当にセンスのある人間ならともかく集中的に勉強しなければなかなか身につかないもので、看護師という大変な職業をしながら学ぶというのはやはり難しいのではないかと思います。そしてこのように日本語教育が進まないゆえ、将来的に日本で働き続けるために必要な日本の看護師資格試験の合格も現状では難しいのではないかと見られています。
このフィリピン人看護師の受け入れ政策で何が一番問題なのかというと、日本の受け入れ態勢が全然整っていなかった、甘い想定をしていたのではないかと私は考えています。これは世界的にどの国にも言えますが移民という政策を実行に移す際に何が一番重要なのかといえば受け入れ後にどう定着させるかという受け入れ態勢にあって、もしこれに失敗してしまうと移民で移って来た人達は人生を狂わされて本国に帰国してしまったり、極端な例だと移民先の国に止まって犯罪集団化する危険性もあります。そのため移民を受け入れるに当たって生活面でのサポート、言語面での教育というのは何にもまして重要な要素となります。
それが今回のフィリピン人看護師の受け入れを見ていると、やはり外国人慣れしていないゆえか日本はこの受け入れ態勢をしっかりと整備しておらず、きちんとした計画を持っていなかったということが露呈してしまいました。もちろん看護師という厳しい職のために異国である日本に来てくれたフィリピン人の方々に私は深く感謝していますが、残念ながら彼女らの熱意と努力に応える態勢を日本が整え切れなかったのは認めざるをえません。受け入れを行った病院に対するアンケートでも、今後も受け入れを続けるかという問いにNoと答えた病院が多かったそうですし。
では具体的にどうすればよかったのか。この辺は素人ゆえにあまり大したことは言えないのですが、やっぱりフィリピン本国でもっとしっかりと日本語教育を行った上で受け入れをする必要があったのではないかと思います。その上であまり言語に影響されない病院内の職場の整理など、来日後に問題が起こった後にすぐさま対処できるサポート体制の準備など、やれることはまだまだいろいろあったと思います。
一例を挙げると、青森県の病院に派遣されたフィリピン人看護師の方が現地の寒さに慣れることが出来ずに一番最初に帰国することとなったのですが、同じ日本人でも寒さに慣れないような場所なんだから、もっと南の病院に移れなかったのかと個人的に思いました。
ただその一方、やっぱりフィリピンの方々らは根っから明るい方ということで介護の現場などでは入所者らから非常に親しまれているという報告も聞きます。こうしてやってきてくれる方のためにも、もっとお金をかけてでも日本は彼女らをサポートして定着を図るべきなのではないかという気がします。
そう思う一方、あくまで彼女らが出稼ぎのような日本で数年間という一時的に働くという目的で来ているのであれば、私はこの受け入れ自体を考え直す必要があるのではないかとも思います。その辺についてはこの記事で合わせて書くつもりでしたが、すでに大分長くなっているのでまた明日に回すことにします。
最後に今回の記事を書くにあたり非常に参考にさせてもらったサイトをご紹介しておきます。
・看護・安全・守る
この記事よりも上記サイトの中の「外国人看護師問題」のページのがこの問題についてよくまとめられているので、興味のない方も是非読んでいただきたく思います。
それにしても、あまり何も考えずに書いたからあんまりまとまりがないなぁこの記事……。
追記
この記事の中で日本が受け入れている海外からの看護師の国籍をフィリピンと書いておりましたが、実際にはインドネシア国籍の方が大半だそうです。私の勝手な印象でフィリピンの方が大半だと誤解しておりました。訂正してお詫びします。
このフィリピン人看護師の受け入れというのは、ニュースでも報道されている日本の各病院にて起こっている医師、看護師の不足問題を解決するため、フィリピンとのEPA(経済連携協定)の一環として看護師資格を保有しているフィリピン人女性の日本での就労支援、受け入れのことを指しております。この受け入れに当たってフィリピン人看護師に与えられた条件として主なものだと、下記のものが上げられております。
1、日本の国家資格取得
フィリピンの看護師資格保有者であって3年間の実務経験を保有していること。日本での看護師国家資格の取得前に国内の病院での就労・研修を行う。
2、日本語研修の実施
入国後六ヶ月の日本語研修を受けること。
3、日本人と同等以上の報酬
4、看護師の受け入れ枠は当初二年間で400人を上限
資格取得後の在留期間の上限は三年だが、更新回数の制限無し
上記条件を簡単にまとめると、まず本国フィリピンで看護師としての資格と実務経験を持っている上で、来日後は日本の病院で研修を受けつつ最終的には日本での看護師資格試験の合格が義務付けられているということです。
このフィリピン人看護師の受け入れは受け取り方によって定義は変わってきますが、私はこれも一種の移民として捉えているのでこの連載で取り上げることにしました。まずこの政策について私の評価を説明すると、確かに看護師の不足はすぐにでも解決せねばならない問題でその目的や方向性には理解できるものの、残念ながら現時点では早計に行いすぎて失敗に至るのではないかと見ております。
何故この様な評価をしたのかというと、このフィリピン人看護師を受け入れた各病院からの報告が徐々に報道されるようになってきておりますが、それらの報道で私がよく耳にするのは彼女らの日本語教育が思っていた以上に進まないという報告です。現在来日してきたフィリピン人看護師は日本の各受け入れ先病院で研修を受けつつ日本語を学んでいるのですが、よくドラマかなんかでは働きながら日本語は自然に覚えるように映しますが、そんな簡単に習得できたらどんだけいいものかと私は思います。やはり言語の習得というのは相当にセンスのある人間ならともかく集中的に勉強しなければなかなか身につかないもので、看護師という大変な職業をしながら学ぶというのはやはり難しいのではないかと思います。そしてこのように日本語教育が進まないゆえ、将来的に日本で働き続けるために必要な日本の看護師資格試験の合格も現状では難しいのではないかと見られています。
このフィリピン人看護師の受け入れ政策で何が一番問題なのかというと、日本の受け入れ態勢が全然整っていなかった、甘い想定をしていたのではないかと私は考えています。これは世界的にどの国にも言えますが移民という政策を実行に移す際に何が一番重要なのかといえば受け入れ後にどう定着させるかという受け入れ態勢にあって、もしこれに失敗してしまうと移民で移って来た人達は人生を狂わされて本国に帰国してしまったり、極端な例だと移民先の国に止まって犯罪集団化する危険性もあります。そのため移民を受け入れるに当たって生活面でのサポート、言語面での教育というのは何にもまして重要な要素となります。
それが今回のフィリピン人看護師の受け入れを見ていると、やはり外国人慣れしていないゆえか日本はこの受け入れ態勢をしっかりと整備しておらず、きちんとした計画を持っていなかったということが露呈してしまいました。もちろん看護師という厳しい職のために異国である日本に来てくれたフィリピン人の方々に私は深く感謝していますが、残念ながら彼女らの熱意と努力に応える態勢を日本が整え切れなかったのは認めざるをえません。受け入れを行った病院に対するアンケートでも、今後も受け入れを続けるかという問いにNoと答えた病院が多かったそうですし。
では具体的にどうすればよかったのか。この辺は素人ゆえにあまり大したことは言えないのですが、やっぱりフィリピン本国でもっとしっかりと日本語教育を行った上で受け入れをする必要があったのではないかと思います。その上であまり言語に影響されない病院内の職場の整理など、来日後に問題が起こった後にすぐさま対処できるサポート体制の準備など、やれることはまだまだいろいろあったと思います。
一例を挙げると、青森県の病院に派遣されたフィリピン人看護師の方が現地の寒さに慣れることが出来ずに一番最初に帰国することとなったのですが、同じ日本人でも寒さに慣れないような場所なんだから、もっと南の病院に移れなかったのかと個人的に思いました。
ただその一方、やっぱりフィリピンの方々らは根っから明るい方ということで介護の現場などでは入所者らから非常に親しまれているという報告も聞きます。こうしてやってきてくれる方のためにも、もっとお金をかけてでも日本は彼女らをサポートして定着を図るべきなのではないかという気がします。
そう思う一方、あくまで彼女らが出稼ぎのような日本で数年間という一時的に働くという目的で来ているのであれば、私はこの受け入れ自体を考え直す必要があるのではないかとも思います。その辺についてはこの記事で合わせて書くつもりでしたが、すでに大分長くなっているのでまた明日に回すことにします。
最後に今回の記事を書くにあたり非常に参考にさせてもらったサイトをご紹介しておきます。
・看護・安全・守る
この記事よりも上記サイトの中の「外国人看護師問題」のページのがこの問題についてよくまとめられているので、興味のない方も是非読んでいただきたく思います。
それにしても、あまり何も考えずに書いたからあんまりまとまりがないなぁこの記事……。
追記
この記事の中で日本が受け入れている海外からの看護師の国籍をフィリピンと書いておりましたが、実際にはインドネシア国籍の方が大半だそうです。私の勝手な印象でフィリピンの方が大半だと誤解しておりました。訂正してお詫びします。
2010年2月22日月曜日
自民党の審議拒否について
・小沢氏らの国会招致など申し入れ 衆院議長に野党(産経新聞)
またも素晴らしく頭痛に悩まされているので、今日も短めの記事を一本書いておきます。
昨日の長崎県知事選、東京都町田市長選にて自民党の擁立候補が民主党の擁立候補に勝ち、鳩山首相と小沢幹事長の政治資金問題が選挙に影響したものかと各所で大きく報じられています。今回の選挙結果を見て私が感じたのは、一昔前と比べて近年の選挙は政治動向にすぐ反応し、政党支持率などの各世論調査の結果に則した結果が出やすくなったように感じました。
90年代の選挙では主に地方の農家や土木事業者を自民党ががっちり固めていたのもあって世論調査では圧倒的に低い支持率ながらも議会では自民党が多数派を維持し続けていましたが、2005年の郵政選挙以降は固定支持層というものが瓦解して浮動票と呼ばれる層が増加し、割と政治の動きがストレートに選挙結果に反映するようになったように見えます。
皮肉にもこの様な形態は二大政党制を90年代から強く主張してきた民主党の理想形であり、前回総選挙ではこの形の選挙に乗ることで民主党は大勝利を得ましたが、その大勝利の直後にもかかわらず今回の地方選挙で敗北したということは次回の参議院選挙も十分にこの様な事態が起こりうるということを示唆しているでしょう。
逆に野党に転落して一方、全然いいところのなかった自民党は今回の選挙結果で一矢報いる形となり、ようやく反撃の糸口を掴めたと言ってもいいと思います。先月まで前回総選挙後に総裁に就任した谷垣氏ははっきり言って頼りなく、就任直後に趣味のサイクリングでこけて顔を縫ったというどうでもいいことしかニュースにならなかったなど私もあまり評価していなかったのですが、少し前の与謝野馨氏から鳩山首相への「総理は平成の脱税王だ」という代表質問以降は波に乗り、この前あった党首討論でも谷垣氏はなかなかいい質問を見せておりました。
そして今日、自民党は地方選挙勝利の余勢をかって小沢幹事長の国会招致を条件に予算委員会の審議拒否に入りました。実はこの審議拒否という手段は諸刃の剣となりやすい戦術で、昔ある新聞が書いたように「天の時、地の利、人の和」の三条件が揃わないと効果を発するどころか逆に批判の的となってしまいます。
一つ一つ説明すると、まず天の時というのは国会で審議の必要な案件がまだ残っていること、地の利というのは他の野党も同調しているか、そして人の和というのは国民は審議拒否を了承するかということです。
今回の例ですとまず天の時は予算議論の真っ只中ということで当てはまりますが、地の利では他の野党はまだ呼応していないため足りておらず、そして最後の一番肝心な人の和についてですがこれはもう少し様子を見ないといけません。しかし今回谷垣氏が、「今をおいて他はない」と言った通り、直接民意の出る選挙直後にすぐ行動に移したというのはもっともな判断かと思います。またこの審議拒否についてまだマスコミは批判的に報道しておらず、私自身の実感でも国民は小沢幹事長の更なる説明を求めているように見えるので少なくとも大きく批判されることにはならないのではないかと見ております。
過去に民主党がこの審議拒否をした際には国会を無駄に中断させていると激しい逆批判を受けていましたが、今回の自民党の行動がどう評価されるか、今夏の参議院選挙を占う上で一つの指標になるかと思います。
またも素晴らしく頭痛に悩まされているので、今日も短めの記事を一本書いておきます。
昨日の長崎県知事選、東京都町田市長選にて自民党の擁立候補が民主党の擁立候補に勝ち、鳩山首相と小沢幹事長の政治資金問題が選挙に影響したものかと各所で大きく報じられています。今回の選挙結果を見て私が感じたのは、一昔前と比べて近年の選挙は政治動向にすぐ反応し、政党支持率などの各世論調査の結果に則した結果が出やすくなったように感じました。
90年代の選挙では主に地方の農家や土木事業者を自民党ががっちり固めていたのもあって世論調査では圧倒的に低い支持率ながらも議会では自民党が多数派を維持し続けていましたが、2005年の郵政選挙以降は固定支持層というものが瓦解して浮動票と呼ばれる層が増加し、割と政治の動きがストレートに選挙結果に反映するようになったように見えます。
皮肉にもこの様な形態は二大政党制を90年代から強く主張してきた民主党の理想形であり、前回総選挙ではこの形の選挙に乗ることで民主党は大勝利を得ましたが、その大勝利の直後にもかかわらず今回の地方選挙で敗北したということは次回の参議院選挙も十分にこの様な事態が起こりうるということを示唆しているでしょう。
逆に野党に転落して一方、全然いいところのなかった自民党は今回の選挙結果で一矢報いる形となり、ようやく反撃の糸口を掴めたと言ってもいいと思います。先月まで前回総選挙後に総裁に就任した谷垣氏ははっきり言って頼りなく、就任直後に趣味のサイクリングでこけて顔を縫ったというどうでもいいことしかニュースにならなかったなど私もあまり評価していなかったのですが、少し前の与謝野馨氏から鳩山首相への「総理は平成の脱税王だ」という代表質問以降は波に乗り、この前あった党首討論でも谷垣氏はなかなかいい質問を見せておりました。
そして今日、自民党は地方選挙勝利の余勢をかって小沢幹事長の国会招致を条件に予算委員会の審議拒否に入りました。実はこの審議拒否という手段は諸刃の剣となりやすい戦術で、昔ある新聞が書いたように「天の時、地の利、人の和」の三条件が揃わないと効果を発するどころか逆に批判の的となってしまいます。
一つ一つ説明すると、まず天の時というのは国会で審議の必要な案件がまだ残っていること、地の利というのは他の野党も同調しているか、そして人の和というのは国民は審議拒否を了承するかということです。
今回の例ですとまず天の時は予算議論の真っ只中ということで当てはまりますが、地の利では他の野党はまだ呼応していないため足りておらず、そして最後の一番肝心な人の和についてですがこれはもう少し様子を見ないといけません。しかし今回谷垣氏が、「今をおいて他はない」と言った通り、直接民意の出る選挙直後にすぐ行動に移したというのはもっともな判断かと思います。またこの審議拒否についてまだマスコミは批判的に報道しておらず、私自身の実感でも国民は小沢幹事長の更なる説明を求めているように見えるので少なくとも大きく批判されることにはならないのではないかと見ております。
過去に民主党がこの審議拒否をした際には国会を無駄に中断させていると激しい逆批判を受けていましたが、今回の自民党の行動がどう評価されるか、今夏の参議院選挙を占う上で一つの指標になるかと思います。
2010年2月21日日曜日
移民議論の道標~その六、外国人研修生
現在の外国人参政権問題の議論において移民についてもよく議論がなされますが、その中の意見の多くに日本はずっと単一民族国家でやってきたのに移民など受け入れたら大混乱になるという意見が見受けられます。この意見について私は賛成半分、反対半分といったところで、まず外国人の受け入れや生活面の保障といったところでは確かに今の日本は経験不足で、これは今度やるフィリピン人看護婦問題でも書きますがかなり致命的な間違いや失敗を犯すなど移民を受け入れるというには程遠い所があります。しかしその一方、日本の経済はすでに部分的ではありますが移民労働力に頼らなければ産業が成り立たないところまで来ており、今更移民の受け入れを拒否しようにも現実離れしているのではないかと思います。
・外国人研修制度
日本に来ている移民の中で重要な役割を果たしているのは前回にて取り上げた主にブラジルなどからやってくる日系人移民ですが、その影でもう一つ大きな移民集団となっているのが上記リンクにある外国人研修制度によってやってくる外国人研修生達です。
この外国人研修制度というのは日本の優れた職業技術などを発展途上国の人間に労働現場で伝授、講習させるというODA的な目的で始まった制度なのですが、現時点でこの制度は元の目的から大きく逸脱して利用されているよりほかなりせん。具体的にどう逸脱しているのかというと、外国から研修生という待遇で呼び寄せればその研修生は労働法の適用範囲外に置かれるため、職場で技能講習を兼ねて働かせる場合は賃金を支払わなければないけないのですがその賃金は最低賃金を下回っても違法にならなくなるのです。
そのため現時点で日本人労働者より劣悪な労働条件で働かされているといわれれる日系人移民よりも賃金は下回っており、私がテレビの特集で目にした例だと時給200円という例もありました。しかもそうやって働く現場は現実には何の技能講習にもなっておらず、繊維工場に来ているある中国人のインタビューではその工場で使われている機械は現在の中国ではどこも使わないような古い機械で、扱い方を憶えて本国に戻った所で何の役にも立たないと語っていました。
ではそんな劣悪な条件にもかかわらず何故彼らは外国人研修生の募集に応募するのかというと、やはり本国との通貨格差が大きく影響していますが、現在の外国人研修生の過半数を占めるのが中国人だということを考える中国の貧しい農村にターゲットを絞って日本の企業が募集をかけているからだと私は見ています。現在の状況を見るにつけより安価な労働力を求めて日本の企業がこの制度を悪用しているようにしか見えず(2005年時点で83,319人が入国)、すでにこの制度に頼りきっている企業が実際に存在していることを考えると、日本人は望むと望まざるを得ずにすでに移民社会へと歩を進めており、もっとどうすれば移民に対応できるかを考える時期日本は来ているのではないかと私は考えています。
また繊維産業のみならず、この外国人研修生は産業は産業でも、日本の農業現場にも中国人の外国人研修生がたくさんきております。わたしがテレビの特集で見た例だと長野県の高原野菜畑でたくさんの人数が来ており、雇用主の日本人農業経営者によると以前は夏休み中の農繁期に大学生などがたくさん来てくれたが今ではどこも募集に応じてくれず、賃金面などを含めて彼らなしではもうこの農業は成り立たないとまで述べていました。また彼ら中国人は出来るだけお金を稼いで帰りたいと思っているものの、残業代を払う余裕もないため双方我慢が続いているとも申していました。
皮肉にもすでに日本人の中では農業経験者は少なくなっており、下手な人間を雇うよりは農村出身の彼ら中国人研修生を雇用した方が都合がいいという現状です。私みたいに一年間中国で生活してきた人間ならともかく、よく日本人は中国産野菜というと農薬など敬遠する節がありますが、こちらもまた皮肉ですがすでに日本は国産野菜についても中国に依存しつつあるわけです。
最後にこの外国人研修生にまつわる、ある事件の紹介をしてまとめておきます。
・<在日中国人のブログ>熊本県で中国人研修生が農家夫婦殺害後に自殺、背後に何が?(レコードチャイナ)
上記リンクに貼ったニュースの内容はというと、外国人研修生として熊本県の農家で働いていた22歳の中国人男性が首を吊って自殺しており、彼を雇用していた農家夫婦も他殺体で発見されたというニュースです。わざわざ説明するまでもなく状況からこの研修生の中国人男性が夫婦を殺害した上で自殺したと伺わせるニュースですが、このニュースについて誰がどう思おうがそれは個人の勝手です。
私は勝手に思うに、こういうことをいつまでも続けていたら外国から日本が敵視されたり恨まれても仕方がないのではないかと思います。またこの事件に限らず、私もかつて記事を書きましたがこの外国人研修生の過労死もあまり大きく取り上げられませんが下記リンクにまとめられているように実際に起きております。
・外国人研修生に強いられる過労死、発生率は日本人の2倍 - 現代日本に横行する奴隷労働・人身売買(すくらむ)
よく犯罪率が高いことを理由に中国人みんなが犯罪者かのような言い方をする人間がいますが、この様な外国人研修生の現状を見てまだそんなことを言えるというのなら、青臭いかもしれませんが自分は日本人として恥ずかしく感じます。私は真に努力して苦労している人は日本人だろうと中国人だろうと変わらず評価するべきで、この様な厳しい環境下で働いている研修生らの待遇改善を訴えることが日本のワーキングプア問題の改善にもつながると考えており、この問題を他人事と取ってはならないという意見を今日の結論とさせてもらいます。
・外国人研修制度
日本に来ている移民の中で重要な役割を果たしているのは前回にて取り上げた主にブラジルなどからやってくる日系人移民ですが、その影でもう一つ大きな移民集団となっているのが上記リンクにある外国人研修制度によってやってくる外国人研修生達です。
この外国人研修制度というのは日本の優れた職業技術などを発展途上国の人間に労働現場で伝授、講習させるというODA的な目的で始まった制度なのですが、現時点でこの制度は元の目的から大きく逸脱して利用されているよりほかなりせん。具体的にどう逸脱しているのかというと、外国から研修生という待遇で呼び寄せればその研修生は労働法の適用範囲外に置かれるため、職場で技能講習を兼ねて働かせる場合は賃金を支払わなければないけないのですがその賃金は最低賃金を下回っても違法にならなくなるのです。
そのため現時点で日本人労働者より劣悪な労働条件で働かされているといわれれる日系人移民よりも賃金は下回っており、私がテレビの特集で目にした例だと時給200円という例もありました。しかもそうやって働く現場は現実には何の技能講習にもなっておらず、繊維工場に来ているある中国人のインタビューではその工場で使われている機械は現在の中国ではどこも使わないような古い機械で、扱い方を憶えて本国に戻った所で何の役にも立たないと語っていました。
ではそんな劣悪な条件にもかかわらず何故彼らは外国人研修生の募集に応募するのかというと、やはり本国との通貨格差が大きく影響していますが、現在の外国人研修生の過半数を占めるのが中国人だということを考える中国の貧しい農村にターゲットを絞って日本の企業が募集をかけているからだと私は見ています。現在の状況を見るにつけより安価な労働力を求めて日本の企業がこの制度を悪用しているようにしか見えず(2005年時点で83,319人が入国)、すでにこの制度に頼りきっている企業が実際に存在していることを考えると、日本人は望むと望まざるを得ずにすでに移民社会へと歩を進めており、もっとどうすれば移民に対応できるかを考える時期日本は来ているのではないかと私は考えています。
また繊維産業のみならず、この外国人研修生は産業は産業でも、日本の農業現場にも中国人の外国人研修生がたくさんきております。わたしがテレビの特集で見た例だと長野県の高原野菜畑でたくさんの人数が来ており、雇用主の日本人農業経営者によると以前は夏休み中の農繁期に大学生などがたくさん来てくれたが今ではどこも募集に応じてくれず、賃金面などを含めて彼らなしではもうこの農業は成り立たないとまで述べていました。また彼ら中国人は出来るだけお金を稼いで帰りたいと思っているものの、残業代を払う余裕もないため双方我慢が続いているとも申していました。
皮肉にもすでに日本人の中では農業経験者は少なくなっており、下手な人間を雇うよりは農村出身の彼ら中国人研修生を雇用した方が都合がいいという現状です。私みたいに一年間中国で生活してきた人間ならともかく、よく日本人は中国産野菜というと農薬など敬遠する節がありますが、こちらもまた皮肉ですがすでに日本は国産野菜についても中国に依存しつつあるわけです。
最後にこの外国人研修生にまつわる、ある事件の紹介をしてまとめておきます。
・<在日中国人のブログ>熊本県で中国人研修生が農家夫婦殺害後に自殺、背後に何が?(レコードチャイナ)
上記リンクに貼ったニュースの内容はというと、外国人研修生として熊本県の農家で働いていた22歳の中国人男性が首を吊って自殺しており、彼を雇用していた農家夫婦も他殺体で発見されたというニュースです。わざわざ説明するまでもなく状況からこの研修生の中国人男性が夫婦を殺害した上で自殺したと伺わせるニュースですが、このニュースについて誰がどう思おうがそれは個人の勝手です。
私は勝手に思うに、こういうことをいつまでも続けていたら外国から日本が敵視されたり恨まれても仕方がないのではないかと思います。またこの事件に限らず、私もかつて記事を書きましたがこの外国人研修生の過労死もあまり大きく取り上げられませんが下記リンクにまとめられているように実際に起きております。
・外国人研修生に強いられる過労死、発生率は日本人の2倍 - 現代日本に横行する奴隷労働・人身売買(すくらむ)
よく犯罪率が高いことを理由に中国人みんなが犯罪者かのような言い方をする人間がいますが、この様な外国人研修生の現状を見てまだそんなことを言えるというのなら、青臭いかもしれませんが自分は日本人として恥ずかしく感じます。私は真に努力して苦労している人は日本人だろうと中国人だろうと変わらず評価するべきで、この様な厳しい環境下で働いている研修生らの待遇改善を訴えることが日本のワーキングプア問題の改善にもつながると考えており、この問題を他人事と取ってはならないという意見を今日の結論とさせてもらいます。
2010年2月20日土曜日
煮え湯を飲むとどうなるか
最近本当に硬い記事ばかり書いていて婚後一年過ぎた夫婦のような倦怠感を感じているので、久しぶりに砕けた記事でも書こうかと思います。例によって過去の私の体験談なのですが、この話は私が高校生の頃の話です。
その日は学校で期末テストがあり、テスト前に私は水筒に入れて持ってきておいたお茶を飲みつつ教科書をめくりながら復習をしているとある友人が、
「おいお前ばっかり飲んでないで、俺にも一口飲ませろよ( ゚Д゚)」
と、私の飲んでいるお茶を求めてきたので、私は一計を持ってこう答えました。
「いいよ(・ω・)」
「えっ、本当にいいのかよ?(゚Д゚;)」
「いいけど、口つけて飲むなよ(・ω・)」
「わかってるって(・∀・)」
実はこの時魔法瓶に入れて持ってきていたお茶というのは自分でもびっくりするくらい熱いお茶で、最後の友人の「わかってる」という言葉を聞ききながら心中、「いや、わかってないのはお前だって(゚Д゚;」と、突っ込みそうでした。なおこの場にはもう一人別の友人がいたのですが、その友人は私が何をしようとしているのかをすぐに察して敢えてこのやり取りには加わらず、横を向きながら黙ってててくれました。
それにしてもこの友人があまりにもうまいこと引っかかってくれたので水筒を渡す際に噴出してしまうのを我慢するのに必死でしたが、何とかこらえて水筒を手渡すと、その友人は真上に大きく口を開けるとゆっくりと水筒を持ち上げて行き、真っ赤に燃えるほど熱いお茶を直接喉へと降り注ぎました。
この時の光景を、先ほど黙っててくれた友人は後に、「スローモーションのように見えた(;´Д)」と評しております。
見事に私の術中にはまった友人はお茶を注ぎ込むやすぐに噴出し、その後猛烈にむせかえっていましたが、横で見ていた私達はというと今か今かと必死でこらえていた分を発散するかのように爆笑していました。よく苦しい思いをさせることを「煮え湯を飲ます」といいますが、文字通り煮え湯を、しかも喉に直接飲ませたのは私くらいなものでしょう。
もちろんこの後友人にはこっぴどく怒られましたが、運悪くその日の晩の友人宅の夕食はキムチ鍋で、火傷した喉では満足に食べられなかったそうです。我ながらひどい事をしたとは思いますが、あれほど見事に引っかかってくれるともうなんていったらいいかわからないもんで、今でもこの時のことを思い出しては噴出してしまうことがあります。
その日は学校で期末テストがあり、テスト前に私は水筒に入れて持ってきておいたお茶を飲みつつ教科書をめくりながら復習をしているとある友人が、
「おいお前ばっかり飲んでないで、俺にも一口飲ませろよ( ゚Д゚)」
と、私の飲んでいるお茶を求めてきたので、私は一計を持ってこう答えました。
「いいよ(・ω・)」
「えっ、本当にいいのかよ?(゚Д゚;)」
「いいけど、口つけて飲むなよ(・ω・)」
「わかってるって(・∀・)」
実はこの時魔法瓶に入れて持ってきていたお茶というのは自分でもびっくりするくらい熱いお茶で、最後の友人の「わかってる」という言葉を聞ききながら心中、「いや、わかってないのはお前だって(゚Д゚;」と、突っ込みそうでした。なおこの場にはもう一人別の友人がいたのですが、その友人は私が何をしようとしているのかをすぐに察して敢えてこのやり取りには加わらず、横を向きながら黙ってててくれました。
それにしてもこの友人があまりにもうまいこと引っかかってくれたので水筒を渡す際に噴出してしまうのを我慢するのに必死でしたが、何とかこらえて水筒を手渡すと、その友人は真上に大きく口を開けるとゆっくりと水筒を持ち上げて行き、真っ赤に燃えるほど熱いお茶を直接喉へと降り注ぎました。
この時の光景を、先ほど黙っててくれた友人は後に、「スローモーションのように見えた(;´Д)」と評しております。
見事に私の術中にはまった友人はお茶を注ぎ込むやすぐに噴出し、その後猛烈にむせかえっていましたが、横で見ていた私達はというと今か今かと必死でこらえていた分を発散するかのように爆笑していました。よく苦しい思いをさせることを「煮え湯を飲ます」といいますが、文字通り煮え湯を、しかも喉に直接飲ませたのは私くらいなものでしょう。
もちろんこの後友人にはこっぴどく怒られましたが、運悪くその日の晩の友人宅の夕食はキムチ鍋で、火傷した喉では満足に食べられなかったそうです。我ながらひどい事をしたとは思いますが、あれほど見事に引っかかってくれるともうなんていったらいいかわからないもんで、今でもこの時のことを思い出しては噴出してしまうことがあります。
2010年2月19日金曜日
高橋大輔選手、銅メダル獲得!
不況のニュースばかりで依然と国全体で根暗ムード満開の日本ですが、本日は本当に明るいニュースが入ってきたということで私も一筆したためておこうかと思います。
・「喜怒哀楽」の思い込め=高橋、たどった4年間の道(時事通信)
すでに各所で報道されているように現在開催中のバンクーバーオリンピックの男子フィギュアスケート競技にて、日本の高橋大輔選手が見事三位に選ばれて日本男子フィギュアスケート史上初の銅メダルを獲得しました。
このバンクーバーオリンピックではすでにメダルを獲得している選手がほかにも何人かいる中でどうして私がこの高橋選手のみを取り上げようと思ったのかというと、彼のこのオリンピックに至るまでの苦難の道のりを考えるとその努力を称えずにはいられないと感じたからです。
・「高橋選手らしい演技を」 京で病院関係者 声弾ませ応援(京都新聞)
高橋選手は上記のニュースでも報道されているように、今回のオリンピックの前にひざの靭帯断裂というスケート選手としては選手生命を脅かしかねない大怪我を負っていました。しかしこの不幸というより他のない大怪我をリハビリにて見事克服し、その後長い怪我の間のブランクを乗り越えて今日の表彰台にまでどれだけ苦難と努力の道を歩んできたのかというと胸が熱くなってきます。実際にテレビで放送された彼の演技を見ていて、私も思わず涙をこぼしてしまっていました。
私は以前、しかもこのブログをしていて一番文章が荒れていた頃に書いた「私の好きな野球選手」の記事にて書いたように、メジャー昇格を直前にして大怪我を負ってしまいながらも諦めずにその後本当にメジャーのマウンドに立った桑田真澄選手を尊敬していると書きましたが、今回の高橋大輔選手も桑田選手同様に一個人としてその努力、その不屈の精神に心から尊敬するとともに今回の銅メダル獲得を祝福したいと思います。高橋選手、おめでとうございました。
・「喜怒哀楽」の思い込め=高橋、たどった4年間の道(時事通信)
すでに各所で報道されているように現在開催中のバンクーバーオリンピックの男子フィギュアスケート競技にて、日本の高橋大輔選手が見事三位に選ばれて日本男子フィギュアスケート史上初の銅メダルを獲得しました。
このバンクーバーオリンピックではすでにメダルを獲得している選手がほかにも何人かいる中でどうして私がこの高橋選手のみを取り上げようと思ったのかというと、彼のこのオリンピックに至るまでの苦難の道のりを考えるとその努力を称えずにはいられないと感じたからです。
・「高橋選手らしい演技を」 京で病院関係者 声弾ませ応援(京都新聞)
高橋選手は上記のニュースでも報道されているように、今回のオリンピックの前にひざの靭帯断裂というスケート選手としては選手生命を脅かしかねない大怪我を負っていました。しかしこの不幸というより他のない大怪我をリハビリにて見事克服し、その後長い怪我の間のブランクを乗り越えて今日の表彰台にまでどれだけ苦難と努力の道を歩んできたのかというと胸が熱くなってきます。実際にテレビで放送された彼の演技を見ていて、私も思わず涙をこぼしてしまっていました。
私は以前、しかもこのブログをしていて一番文章が荒れていた頃に書いた「私の好きな野球選手」の記事にて書いたように、メジャー昇格を直前にして大怪我を負ってしまいながらも諦めずにその後本当にメジャーのマウンドに立った桑田真澄選手を尊敬していると書きましたが、今回の高橋大輔選手も桑田選手同様に一個人としてその努力、その不屈の精神に心から尊敬するとともに今回の銅メダル獲得を祝福したいと思います。高橋選手、おめでとうございました。
外国人参政権裁判談話の問題
今連載中の「移民議論の道標」とも内容が密接に関わるので、さすがにこのニュースは見逃すことが出来ません。
・「政治的配慮あった」外国人参政権判決の園部元最高裁判事が衝撃告白(産経新聞)
記事の内容を要約すると、平成7年にて永住外国人に地方参政権が付与されないのは憲法上の平等に反するという在日韓国人から国への訴えに対し、判決では必ずしも違反ではないとした上で判決後の談話(傍論)にて園部元最高裁判事が、「(地方参政権が永住外国人に付与されることは)憲法上禁止されていない」という発言をしたことに対し、発言主の園部氏自身があの発言をしたことについて、
「(在日韓国・朝鮮人を)なだめる意味があった。政治的配慮があった」
と振り返り、法の最高監視者でありながらかなり無責任な行動を取っていたということを報じています。このニュースを見た私の第一印象は、こんな無責任な人間が最高裁判事をやっていたという時点でいろいろと思いやられました。
まず当時のこの発言の余波について説明しておくと、かねてから永住外国人に参政権付与を主張してきた在日韓国、朝鮮系団体が俄然勢いづき、従来の主張をさらに強めて現在に至るまで請求の大きな根拠の一つになっております。
私がこの園部氏の発言に呆れている点はどこかというと、法に対して厳格であって政治的中立を保たなければならない裁判官ともあろう人間がまさか、「なだめるために政治的配慮をした」という、裁判官として決してあってはならない理由で以って、いくら法的拘束力がないとしても社会に大きく影響を与えかねない迂闊な発言を法廷で言ったというところです。しかもそんな重大な発言をしておきながら、「裁判官は言い訳をしてはならない」という鉄則を再び破って、「在日韓国、朝鮮人のような特別永住者にならともかく一般永住者にも参政権を与えようとする民主党の政策はありえない」などと、引退したからといって元裁判官がここまでペラペラしゃべっていいのかと感じてしまいます。まぁ個人がどう考えるかを規制してもいけないのですが。
この地方参政権についての議論は本筋の連載の後半にて行いますが、自分も含めて冷静に問題点を整理して議論する必要のある問題だと考えております。それゆえ、「なだめるため」という理由で発言するなどは持ってのほかということを今日のまとめとさせていただきます。
・「政治的配慮あった」外国人参政権判決の園部元最高裁判事が衝撃告白(産経新聞)
記事の内容を要約すると、平成7年にて永住外国人に地方参政権が付与されないのは憲法上の平等に反するという在日韓国人から国への訴えに対し、判決では必ずしも違反ではないとした上で判決後の談話(傍論)にて園部元最高裁判事が、「(地方参政権が永住外国人に付与されることは)憲法上禁止されていない」という発言をしたことに対し、発言主の園部氏自身があの発言をしたことについて、
「(在日韓国・朝鮮人を)なだめる意味があった。政治的配慮があった」
と振り返り、法の最高監視者でありながらかなり無責任な行動を取っていたということを報じています。このニュースを見た私の第一印象は、こんな無責任な人間が最高裁判事をやっていたという時点でいろいろと思いやられました。
まず当時のこの発言の余波について説明しておくと、かねてから永住外国人に参政権付与を主張してきた在日韓国、朝鮮系団体が俄然勢いづき、従来の主張をさらに強めて現在に至るまで請求の大きな根拠の一つになっております。
私がこの園部氏の発言に呆れている点はどこかというと、法に対して厳格であって政治的中立を保たなければならない裁判官ともあろう人間がまさか、「なだめるために政治的配慮をした」という、裁判官として決してあってはならない理由で以って、いくら法的拘束力がないとしても社会に大きく影響を与えかねない迂闊な発言を法廷で言ったというところです。しかもそんな重大な発言をしておきながら、「裁判官は言い訳をしてはならない」という鉄則を再び破って、「在日韓国、朝鮮人のような特別永住者にならともかく一般永住者にも参政権を与えようとする民主党の政策はありえない」などと、引退したからといって元裁判官がここまでペラペラしゃべっていいのかと感じてしまいます。まぁ個人がどう考えるかを規制してもいけないのですが。
この地方参政権についての議論は本筋の連載の後半にて行いますが、自分も含めて冷静に問題点を整理して議論する必要のある問題だと考えております。それゆえ、「なだめるため」という理由で発言するなどは持ってのほかということを今日のまとめとさせていただきます。
登録:
投稿 (Atom)