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2013年9月17日火曜日

NTTドコモに対する批判

 このところ「自分が書かなきゃ誰が書く」とすら言いたくなる話題が多くていい意味でブログ執筆が忙しいです。大抵こういう時は自分が社会に対して不満を持つ頃なのですが、このところはそうでもなく割とプライベートはNexus7でヒャッハーしたりといい状態が続いています。それだけに、これから何か悪いことでも起きるのではないかと戦々恐々ではあるのですが……。
 さて本題に入りますが、昨日の記事で私はNTTドコモが米アップル社のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の取り扱いを開始することを題材に新聞各紙の特徴を取り上げました。今日はそんなNTTドコモに対する個人的な感情を含めた批判をした上でその問題点を指摘しようかと思います。

 現在、私は安いということからウィルコムのPHSを携帯電話として使っております。PHSなのに携帯電話ということについては無視してほしいのですが、これだと「誰とでも定額」で月額約2000円くらいで通話とメールを使うことが出来、スマートフォンの機能はタブレットPCで代用しようとこの前WIMAXを契約したわけです。
 ただこれは日本に帰国してからの話で、2010年に中国に渡る前まで私は一貫してドコモの携帯電話を契約しておりました。理由はごく単純で、初めて携帯電話を持った時に使ったキャリアがドコモだったからです。

 私の周りの友人も大学入学と共に携帯電話を持ち始めたのですが、使用開始から大体一年後、周囲の友人はドコモから付与されるポイントがたまったということでみんな携帯電話機を無料で最新機種に交換してもらっていました。ただ私は当時使っていた機種に特に不満はなく、いちいち取り替えても資源の無駄だしドコモとしても余計な出費だろうなと考えたことから取り替えることなく、そのまま北京に留学するまでの間は同じ機種を使い続けました。
 北京に留学をする際に一旦携帯電話契約を解約したのですが、その際にたまっていたポイントは一切使うことなく吹き飛んでしまいました。もっとも試用期間は2年半なのでそれほどでもなく特段思うこともありませんでしたが、今思い返すと電話機を交換した友人と自分の間ではサービスに大きな溝があったよなぁとか思います。

 話は飛んで留学から帰国後、私は再びドコモの携帯を契約しました。契約を結んだ際に過去のポイントが付与されなかったことについては何も言う事ありませんが、問題だったのは解約時です。確か約4年間を一度も機種交換をせず、またポイントも一切使うことなくドコモの携帯電話を使用していたのですが、中国に働きに行くもんだからいざ解約を申し込むと例の「2年縛り」に引っかかり、解約料を別枠で請求されてさすがにこの時は「(# ゚Д゚) ムッ!」としました。
 一度もポイントを使わず4年間も契約し続けたのに解約時に料金を取られるというのは正直な所、今でも腑に落ちません。言ってしまえば頻繁に機種交換をしたりポイントを色んな所に使ったり、他のキャリアから乗り換えてきた人に比べて料金的な貢献度で言えば私はそこそこ高かった気がします。にもかかわらず、他社に乗り換えるというわけでもないのに解約料を取られるというのはなんか悪い商売じゃないのと言いたいものです。

 聞けば今回のドコモ(他社もしているが)のアイフォーンを使ったキャンペーンには「のりかえ割」というのがあり、他のキャリアから契約を乗り換えたユーザーに対する特別割引を実施するそうです。では乗り換えずにドコモ一筋のユーザーには何も恩恵はないのか、いくらなんでも客をなめた商売をし過ぎやしないか、消費者庁も何故こんな行動を放っておくのか理解できません。契約してないで文句言うのもあれですが。
 そもそもこれ以前からもドコモの既存ユーザー軽視は目に余ります。確か2年くらい前にも契約変更に関する手数料を引き上げたりしてたし、私の中では電通に次いで嫌いな企業になりつつあります。

 さらに文句を続けますが、このところのドコモのマーケティング戦略はあまりにもレベルが低く、もうカスだとしか言いようがありません。古くは「ドコモ2.0」と銘打って「そろそろ反撃してもいいですか?」などと挑発的なキャッチフレーズで反発を招いた揚句に防戦一方となり、直近でも「2トップ戦略」によってパナソニックにスマホ事業撤退を促すなど悪い影響しか与えていないように思えます。しかもその2トップ戦略も今度のアイフォーン導入であっさり引き下げるんだし。
 それとテレビCMでもこのところ「ドコモ田家」を見なくなりました。放映開始当初からソフトバンクの「白田家」に対する露骨なパクリで見ていて気分悪かったですが、もうこの企画も投げるつもりなのかと思って検索をかけてみると、なんといつの間にか公式サイトが終了してました。ちょっとマジびっくり。

ようこそ、ドコモ田家へ。

 上記サイトはつい1分前に検索して初めて訪れましたが、「たくさんのアクセス、ありがとうございました」の一言だけ残されています。いや、アクセスしてないって……。

 ただドコモのマーケティングというか広報に関しては、個人的な怨みは置いておいてもあまりにも迷走が激しすぎる気がします。冗談抜きで今いるメンバーを全員解雇してもう少しマーケティングを理解した人員を配置してやった方が上手くいくと思えるので、ドコモはこの辺をもっと真剣に検討することを本心から薦めます。
 一方、対抗馬のソフトバンクはマーケティングに関しては文句なしに上手いです。白い犬がお父さんという奇抜さはもとより、「ホワイトプラン」と白をかけ合わせたり、時期ごとのCMでもどんなキャンペーンを売っているのか、どういうサービスを始めたのかが一目瞭然です。惜しむらくはあのCM,全部電通が作っていることなのですが……。

2013年9月16日月曜日

新聞各誌の中立的な記事面とは

 いま最もホットな経済ニュースと言ったら先週に朝日新聞とNHKがスクープで報じた、NTTドコモが米アップル社のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の取り扱いを開始するニュースで間違いないでしょう。これまでもドコモがアイフォーンを取り扱うというニュースは日経新聞が度々報じてはドコモ側から「(ヾノ・∀・`)ナイナイ」と否定されてきて事実その通りでしたが、今回に関しては米アップル側も声明を出してますしどうやらガチのようです。それにしても日経新聞は何度も「ドコモにアイフォーンが来るぞー!」って誤報を出し続けた挙句、本当にアイフォーンが来ることになった今回はスクープを取り逃し、狼少年ケンを地で行く結果となったのは皮肉なものです。ケンは余計か。
 ただ友人によると、今回のドコモのアイフォーン取扱い開始報道については米アップル側によるリークがあったのではとの見方が強いそうです。米アップルとしては何度も誤報を出している日経新聞にリークしてもまた誤報と疑われると考えた結果、朝日新聞とNHKに流したのではないかという観測が強い模様で、私としてもこの説を支持します。

 ここで話は変わるわけですが、よく日経新聞は「経済面以外はいい」と評されることがあります。経済紙にもかかわらずこんなこと言われるのは度々スクープの名を借りた誤報、具体的には一連のドコモに対する報道やキリン・サントリーの合併話など、まだ実現化のめどの立ってない話を推進派とかからのリークを元に飛ばし記事を書くことが多いためですが、そうしたことを置いておいても確かに日経の経済面以外の記事は意外によくできてます。
 特にいいのは政治面で、特に主義思想とか前面に出してくるわけがなく中立的でいい記事を書いてきます。もっともこのところはTPP関連で財界の意を汲みやたら持ち上げる記事が出てくることもあるので、以前ほど中立的とは言い難いですが。

 同じようにと言ってはなんですが、産経新聞も政治面以外が良かったりします。産経の政治記事は「親米・自民支持・反中嫌韓」の三原則で成り立っていると言ってよく、明らかに偏った視点で記事が書かれており娯楽として読むならアリですが真面目に読む題材としてはお勧めしません。しかし政治面以外だとなかなか読ませられる記事が多く、特に私も一度紹介したことがありますが、「衝撃事件の核心」などは毎回欠かさず読むほど面白く文句なしに推薦できる記事です。

 このように、概して新聞というのはその新聞社がこだわりのない分野においては意外に中立的でいい記事を載せることが多いように思えます。私自身も気を付けていますがこだわりというのは知的好奇心を高めるものの中立的な観点からは目を曇らせることが多く、まさに過ぎたるは猶及ばざるがごとしです。
 最後にもう一紙上げておくと、朝日新聞は政治、社会面で偏りが見られます。特に政治面では感情的な安倍政権批判が多くはっきり言ってお寒い記事が多いです。ただその一方、近年は目を見張るほどのスクープ記事が多く、先ほどのドコモの記事はもとより原発関連のスクープ記事はもっと世に評価されるべきだと思います。あまりほかでは言わないので私が言う事にしますが、高速増殖炉もんじゅの点検漏れは朝日の独占スクープでしたし、このところの東電の汚染水流出関連も日の打ちどころがないほどどこよりも早く正確に書いてきております。朝日には偏った記事もあるものの、偏った記事ばかり取り上げられていい記事が朝日が報じたと取り上げられないのはちょっと不公平に感じる次第です。

2013年9月15日日曜日

みのもんた氏の次男逮捕を巡る報道について

 いきなり強く出ると、控えめに言っても私は情報に対する感度や整理する能力が一般と比べ桁違いに高くて興味のないスポーツネタ以外であれば何でも語れる自信があり、芸能ネタについても人並み以上には話す自信があります。にもかかわらずあまりこのブログで芸能ネタを取り上げないのはほかのメディアなりブロガーなりがあれこれ取り上げるので私が語るまでもなく、それであればほかの人があまり語ることのない政治や歴史ネタを取り扱った方がいいと考えているからです。
 それを推した上で今日は、みのもんた氏の次男逮捕を巡る報道と彼の去就について書きたいことを書こうと思います。

 事件のあらましについては皆さんも知ってるかと思うので省略し、まずいきなり結論ですが、この件を巡る今の報道ぶりは異常とは言わないけれどもちょっとおかしいような気がします。仮に逮捕された次男が未成年であれば親の監督不行ということでみのもんた氏への批判や誹りは免れないとは思いますが、今回逮捕された次男の年齢はなんと31歳。そんな年齢にもかかわらずこんなあほな事件を起こした上に警察への供述を拒むなんて本当に変な人なんだろうなぁという気がしますが、既に成人している子供に対して親が責任を取るというのは如何なものかとしか言いようがありません。

 それでもみのもんた氏は超が付くほどの有名人で次男逮捕の件でコメントが求められたり事件が報道されるのは止むを得ませんが、だからと言って現在出演している番組を自粛するというのはお門違いもいい所です。本人が犯罪を犯したわけでもないのに成人した子供の責任を取るなんて今時連座制じゃないのだから、本人が決めたこととはいえ私はみのもんた氏は堂々と番組を出続けるべきだと思います。テレビ局だって視聴率はしばらくとれるでしょうが代役を探したりしなければならず各方面に面倒が増えることは目に見えているのだし。

 またこの事件に関しては各メディアの報道ぶり、そしてネット上などで散見される世論などに違和感を感じます。最近このフレーズを意図的に多く出しておりますが、あくまで自分の受ける印象としては全体的に、「みのもんた氏はなんらかの責任を取るべきだ」という論調が強いように感じます。それどころかみのもんた氏を擁護しようものなら批判の標的にされかねないような雰囲気すら覚えます。

 私は子供の人格形成に当たってその親の育て方、接し方は重要なファクターになると考えておりますが、どんなに素晴らしい人格の親、どんなに立派な育て方の元でもクズみたいな人間が育ってしまうことがあるという気がします。その逆も然りでどんなにひどい親の元でも立派な人間が育つこともありますが。
 そして子供のうちはまだしも成人した後に至ってはその人格とそれに伴う行動は本人が責任を持つべきです。親の育て方がまずかったからこんな人格になったというような言い訳は聞きたくないし、認めるべきでもないでしょう。何故なら大人になってから起こす問題行動は自らが責任を取らなければならないからです。

 ざっと以上のような観点から、私はみのもんた氏のファンではありませんがこの一件に関しては彼の肩を持ちます。なんでこんな記事を書こうと思ったのかというと話題のトピックスを取り上げてアクセス数が増えればいいな(´∀`*)ウフフという下心と共に、「成人した子供でもその不祥事は親が責任取るべきだ」という風潮がはびこってほしくない一心です。日本はやはり個人の責任よりも組織の責任が問われることが多く、そのため一部の不心得者のために真面目な大多数が余計な損害や雑多な手続きに追われることが多く、これは全体の利益を損ないます。欲を言えばもっと個人主義が日本でも強くなり、自分にとってやりやすい世の中になってくれたら「还可以」なのですが。

2013年9月14日土曜日

韓国の近現代史~その二十四、日韓ワールドカップ

 先週一週間は左耳が痛かったりするなど神経的にしんどい日々が続きましたが、一昨日にNexus7が届いてからやや元気になりました。もちろんNexus7のおかげというより、ようやく体とか神経が整ってきたからだろうけど。
 さてなんかなかなか終わらないこの韓国の近現代史の連載ですが、前回で金大中政権時における南北首脳会談をやったのでもう一気に盧武鉉政権に移ろうかなとも思いましたが、日本とも関わりがあるし2002年の日韓ワールドカップについてちょっと書いてみようかと思います。ついでに対日関係も追えるわけだし。

 まず金大中政権時における日韓関係ですが、あくまで私の目から見た感じだと比較的穏やかだったと思います。朴正煕以降の軍事政権下の韓国では政府が率先して対日批判を行っていましたが金泳三政権になってからは実を得るというか、日本の音楽やドラマの放送が徐々に解禁されるなど実態はどうあれ政策的には雪解けが進められました。

 こうした対日方針は次の金大中政権にも受け継がれております。また金大中自身が日本でKCIAに拉致られるなど日本とも縁の深い人物であったことから日本人の間でも彼の名をよく覚え親近感を持っていた人が多かったように思え、今でも覚えているものとして現在も放送が続けられている「さんまのからくりTV」における「ファニストイングリッシュ」というセイン・カミュがメインのコーナーでのある床屋さんのコメントがあります。
 その床屋さんは当時、SMAPのキムタクこと木村拓哉氏が人気になってロンゲ(これももはや死語だが)が流行り、床屋に来るお客さんが減っているという事を話して、それを英語で言うように指示されると、「I dislike タムキク!」と言って、「それじゃ『キクタム』になって名前が違うよ」と指摘されると照れ隠しに、「I like キムデジュン!」と言い直しておりました。ほんとよくこんなくだらないことを覚えているもんだ。

 そんな昔話は置いといて話を進めますが、私の目から見ても金大中は国内の突き上げを受けつつも日本に対する配慮はある程度図ってくれたと思います。ただついていないというか彼の在任期間中にちょうど日本も対韓批判が始まり、主だったものを挙げると「つくる会の歴史教科書問題」や小泉首相の靖国参拝などですが、インターネットも発達したことも契機となり私の印象だとこのあたりの頃から明確に韓国を嫌う層が増えていったような気がします。
 ただそのように徐々に両者の感情が悪化していった中、2002年のWカップは日韓による共催で開かれます。目立った絡みこそなかったものの両国間で世界中のスーパースターが集まり、毎日お互いの国の大戦状況など報じられたことから関係改善という意味では一定の効果があったかと思います。逆を言えばこの時を区切りに日韓関係はその後、ずっと悪化していくこととなるわけなのですが。

 ちなみに私はこのWカップの時に高校生でしたが、当時は学校の授業が終わると試合を見ようと急いで帰宅する生徒が周りにもいました。ただそんな中で物凄いサッカー好きの友人は何故か泰然自若として帰宅する様子がなかったのでどうしたのかと聞いてみたところ、「試合は既に録画予約している。僕は国歌斉唱のシーンから見ないと気が済まない」と風格ある発言をかましてきてくれました。なおその友人は小学生の頃に家出した際、唯一家から持っていったのはサッカーボールで、家に帰るまで公園でずっとリフティングしていたという強者です。

2013年9月13日金曜日

住宅ローンに対する個人的な不満



 最初に全く関係ありませんが愛知県岡崎市のゆるキャラ、というよりキモキャラのオカザえもんの画像をはっつけます。というのも先月に岡崎市を訪問した際にいろいろ彼のグッズを眺めましたが、初見のインパクトだけであれば奈良のせんと君にも負けず、Tシャツでも買って帰ろうかなと思ったからです。結局買わなかったけど。

 そうしたどうでもいいことは置いといて本題ですが、前回の記事で私は銀行と不動産業に対して規制緩和が必要だと主張したのですが、このような主張をした最大の理由というのも今日のお題に掲げている住宅ローンです。住宅ローンの仕組みについては一から説明しませんが、あくまで個人的な印象として、日本の住宅ローンはいくらなんでも銀行側に都合のいい慣習がまかり通亭やしないかと前々から感じており、今日はその辺の主張をかいつまんで説明します。

 まず私が日本の住宅ローンに対して疑問を持ったのは、2007年にアメリカで起きたサブプライムローン問題からでした。サブプライムローンとは低所得層に向けた住宅ローンに対する債務保証なのですが、2007年にこのサブプライムローン対象の住宅ローンで一斉に解約が続いたことにより信用不安が増し、翌年のリーマンショックへと続いていくこととなります。
 私が当時に注目したのはそうしたサブプライムローンの仕組みより、アメリカの住宅ローンの仕組みでした。具体的に何が日本と違うのかというと、住宅ローンの債務者、要するに銀行からお金を借りて家を買った人は住宅ローンが払えなくなった際、その抵当となっている住宅のキーを銀行に還すことで残りの支払いが免除されるそうです。つまり、お金を返せなくなったら家を出ていけばそれでローンは残らないというわけです。

 このような仕組みだったからこそサブプライムローン問題が大きくなったという背景もあるのですが率直に言ってアメリカの制度の方が金融業務上、正しいのではないかという印象を覚えました。わざわざ説明するまでもありませんが日本の住宅ローンだと、債務者が失職したり不意な事態に遭遇してローン返済が出来なくなったとしてもローンの支払い義務は必ずついて回ります。そのせいともいうべきか災害などによって住宅を失って新しい家に移ったとしてもローンがついて回り、最悪の場合だといわゆる二重ローンを抱え込まざるを得なくなります。

 このような日本の住宅ローンの仕組みを考えるにつけ、少なくとも住宅ローンにおいて日本の銀行は債務者が自己破産しない限りほぼ確実に返済と利鞘を得られることとなり、行ってしまえばノーリスクで収益を受けられるのではないかと思います。となると銀行としては債務者の所得がどの程度だろうと金を貸した分だけ儲けられるのであれこれ言っては貸してしまう……という風になるのではないかと前から思ってるわけです。 

 私は別に金融業の連中が利鞘収入を取ることについては何も問題がないとは思いますが、自分たちはノーリスクで儲かる一方で債務者に二重ローンのリスクを持たせるというのはなんか納得いかず、この辺で何かしら規制をかける必要があるのではないかという気がします。具体的には、債務者が住宅ローンの返済を中途で放棄する際、銀行側はローン額のうち一定割合を債務放棄しなければならないとか。こうすれば審査とかも厳しくなってリスク的に面白味も出るんじゃないかな。

 ついでに書くと日本の住宅慣習では仮に新築の家を5000万円で購入した際、その家をすぐに売却するとなるとその売却額はほぼ半額の2500万円にまで落ち込むことが多いです。そりゃ新品と中古では後者の価格が下がるのは当然と言えば当然ですが、それにしたって日本の不動産価格の下落っぷりはやや異常なように思え、この辺も何かしら改正するように制度を整える必要があるんじゃないかと思います。でないと新築物件ばかり売られ、よくいうビルト&スクラップ方式で古い住宅は活用せずに新しい住宅ばかり作ってしまうことになりかねません。もっともこう言っている傍で、古い住宅は丸ごと薙ぎ払って中国みたいに高層マンションをどんどん作った方が効率良いよねとか友人によく話すのですが。

2013年9月11日水曜日

規制を緩和すべき業界、強化すべき業界

 最初にいつもの如く本題と関係ない話題ですが、大相撲の把瑠都関が本日、引退を発表しました。規格外のパワーと人懐っこい性格から高い人気を得て私も好きな力士でしたが、重量級の力士にありがちな膝の怪我から引退を決意したとのことです。力士人生、お疲れ様でした。

 そんなわけで本題ですが、2000年代以降の日本の政権はどれも「規制緩和」を大きな政治課題に掲げましたが、もっともこの四文字を連呼してなおかつそれを実際に実行したのはほかならぬ小泉政権でしょう。ただこの小泉政権は小泉純一郎氏が首相だった当時からも、本当に規制を緩和すべき業界が緩和されず、逆に緩和してはならない業界を緩和してしまったという批判が絶えず付きまとっておりました。
 この指摘について私はもっともだと感じるところもあればそういうわけでもないとも思っているところもあるのですが、そもそもどの業界の規制が問題なのか、先日に友人ともこの手の話題で盛り上がったので具体的にそういった業界を今日は取り上げてみようと思います。そんなわけで早速つらつら書いてくわけです。

<規制を緩和すべき業界>
1、銀行・証券業界
 日本の金融業はアメリカの圧迫によって保険業界だけは外資の参入が許されるなどまだ開かれておりますが、銀行と証券においては未だ厚い規制に国内企業が大事に保護されております。もっとも多かれ少なかれどこの国でも銀行業は保護される傾向にありますがそれにしたって日本の場合は守られ過ぎで、はっきり言いますが今のままだと海外市場で外国勢に簡単に負けると断言できます。
 また銀行業界の業務、具体的には住宅ローン事業は消費者の目から見てふざけるなといいたいくらいの制度になっており、ノーリスクで利ザヤを稼ぐあのやり方は一刻も早く改正するべきです。この辺についてはまた別記事にて詳しく解説します。

2、建設・不動産業界
 上記の住宅ローンともかかわってきますが不動産業界も規制がやたら多く、社会全体のためにも緩和するべきだと思います。もっともこの業界は規制によって業者が守られているという訳ではなく、むしろ業者の活動を著しく縛り自由な競争を妨害している節があります。まぁその妨害によってゼネコンは設けているのだが。

3、放送業界
 最も規制に守られているのはいうまでもなくこの放送業界でしょう。放送免許制度によって第三社の参入を完全にシャットアウトして独占産業になっているだけでなく、どんな不正を放送局がやったとしても何も罰則がないというイカれた業界です。ここもはっきり言いますが、包装行においては中国の方がまだ規制が少ないようにすら思える。NHK改革も遅々として進まないし。

規制を強化すべき業界
交通業界
 知ってる人には早いですが、タクシー業界では業界企業からの陳情を受けて総量規制が各地で始まっております。この業界こそが小泉政権の負の遺産と言ってもいい業界で、新規参入が相次いだことによって競争過多となった業界です。最もわかりやすい例は高速バス事業で去年、一昨年と従業員の激務が一因とみられる大事故も起きており、再び規制が強化されつつあります。

2、広告業界
 具体的には看板広告。自分もいろんな国行ったりしたけど駅前に風俗店やらパチンコ店の派手な看板が堂々と貼り付けられている国は日本くらいだとマジで思います。オリンピックも決まったわけだし、もう少し京都みたいに景観を大事にする意識を日本も持つべきじゃないでしょうか。

3、IT業界
 こちらは逆に国内企業を守るために規制設けたらどうかっていう提案です。というのも中国ではYoutubeが規制されて見れないのですが、この規制によって「優酷」という動画サイトは立派に成長を遂げました。現在の日本のIT企業で世界に太刀打ちできるのは数少ないことから、国内企業保護のために何かしら規制があってもいいとか思ってます。

 パッと思いつく限りだと以上のようなものです。銀行と不動産業界については言いたいことがたくさんあるのでまた今度、時間と体力がたっぷりある時にでも自分が不満に思うことを書いていくことにします。

2013年9月10日火曜日

漫画レビュー:怨み屋本舗シリーズ



 本題と全く関係ありませんが、前評判の高さと裏腹に現在クソゲーの名をほしいままにしている「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」のプレイ動画をはっつけておきます。このゲーム自体は私はプレイしたわけではありませんが、この動画に出てくるブチャラティの声優は雰囲気といい発声といい見事としか言いようがなく、特にこのラッシュ時の「アリアリアリ……」をここまで再現したのには脱帽です。

 話は本題に入って今日はくだらない話でも。このところ私の唯一の娯楽と言っていい漫画喫茶で読む漫画に「怨み屋本舗」というものがあります。この漫画は何度かタイトルを変えながらも2000年から今年まで実に13年も連載が続いている人気漫画で以前にはテレビドラマ化もされています。私がこの漫画を手に取ったのはつい先月のことで長く続いて人気だからさわりだけでも読んでみようと思ったことからでしたが、一読してすぐにはまり、現在はこの漫画を読み進めるためだけに漫画喫茶に通うようになっています。

 あらすじについて簡単に説明するととタイトルの通り、他人の復讐を代行する人たちのお話です。基本的に一話完結でぱっぱと読んで行けるのと、家族が殺されたとか理不尽な仕打ちを受けているといった恨みつらみに対して暗殺を含む復讐が実行されるので見ていてかなり気持ちがいいというかカタルシスを覚えます。特筆すべきは主人公である「怨み屋(♀)」のキャラクターで作中にも書かれていますが、「これ以上のドSはいねぇ(;゚Д゚)」って言いたくなるくらいえげつない復讐方法を考案し、実行したりします。ただその一方で自分が前面に出てきてことを動かすことがなく、あくまで黒子の様に動き回るのがほかの漫画の主人公と違い、それがこの漫画の人気の原動力だと思えます。

 と、ここまでであれば大したことのない漫画レビューですが、私がこの漫画を読んで高く評価しているのはその面白さ以上に作者の社会問題意識です。というのもこの作品では警官の汚職や生活保護問題、隣人問題といった様々な社会問題が題材に取られていることが多く、なおかつその内容もかなり詳しい部分にまで踏み来れています。でもって登場人物の中の一人に明らかに作者の問題意識を代弁するキャラクター(「情報屋」というキャラ)がいて、一体何故その問題が良くないのか、どうして社会的に不公平なのかを詳しく解説しており、地味に読んでて為になります。
 さらにというか作者のホームページでプロフィール欄を読むと、「『バクマン』のようには上手くいかず、何回か提出した連載ネームでつまづき撃沈」と書かれてあり、作品以上に作者の栗原正尚氏に対して好感を持ちました。

 ちょっと持ち上げ過ぎかと思えるレビューですが、私個人としては他の人にも強く推薦できる漫画なので少しでも興味を持った方はぜひとも手に取ってみることをお勧めします。それにしても、楠桂氏の「鬼切丸」といい、復讐話が自分はやっぱ好きだなと思える次第です。