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2013年9月10日火曜日

漫画レビュー:怨み屋本舗シリーズ



 本題と全く関係ありませんが、前評判の高さと裏腹に現在クソゲーの名をほしいままにしている「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」のプレイ動画をはっつけておきます。このゲーム自体は私はプレイしたわけではありませんが、この動画に出てくるブチャラティの声優は雰囲気といい発声といい見事としか言いようがなく、特にこのラッシュ時の「アリアリアリ……」をここまで再現したのには脱帽です。

 話は本題に入って今日はくだらない話でも。このところ私の唯一の娯楽と言っていい漫画喫茶で読む漫画に「怨み屋本舗」というものがあります。この漫画は何度かタイトルを変えながらも2000年から今年まで実に13年も連載が続いている人気漫画で以前にはテレビドラマ化もされています。私がこの漫画を手に取ったのはつい先月のことで長く続いて人気だからさわりだけでも読んでみようと思ったことからでしたが、一読してすぐにはまり、現在はこの漫画を読み進めるためだけに漫画喫茶に通うようになっています。

 あらすじについて簡単に説明するととタイトルの通り、他人の復讐を代行する人たちのお話です。基本的に一話完結でぱっぱと読んで行けるのと、家族が殺されたとか理不尽な仕打ちを受けているといった恨みつらみに対して暗殺を含む復讐が実行されるので見ていてかなり気持ちがいいというかカタルシスを覚えます。特筆すべきは主人公である「怨み屋(♀)」のキャラクターで作中にも書かれていますが、「これ以上のドSはいねぇ(;゚Д゚)」って言いたくなるくらいえげつない復讐方法を考案し、実行したりします。ただその一方で自分が前面に出てきてことを動かすことがなく、あくまで黒子の様に動き回るのがほかの漫画の主人公と違い、それがこの漫画の人気の原動力だと思えます。

 と、ここまでであれば大したことのない漫画レビューですが、私がこの漫画を読んで高く評価しているのはその面白さ以上に作者の社会問題意識です。というのもこの作品では警官の汚職や生活保護問題、隣人問題といった様々な社会問題が題材に取られていることが多く、なおかつその内容もかなり詳しい部分にまで踏み来れています。でもって登場人物の中の一人に明らかに作者の問題意識を代弁するキャラクター(「情報屋」というキャラ)がいて、一体何故その問題が良くないのか、どうして社会的に不公平なのかを詳しく解説しており、地味に読んでて為になります。
 さらにというか作者のホームページでプロフィール欄を読むと、「『バクマン』のようには上手くいかず、何回か提出した連載ネームでつまづき撃沈」と書かれてあり、作品以上に作者の栗原正尚氏に対して好感を持ちました。

 ちょっと持ち上げ過ぎかと思えるレビューですが、私個人としては他の人にも強く推薦できる漫画なので少しでも興味を持った方はぜひとも手に取ってみることをお勧めします。それにしても、楠桂氏の「鬼切丸」といい、復讐話が自分はやっぱ好きだなと思える次第です。

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